JPH053217U - 放射フイーダ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被計量物の移送を大きな振動で確実に行うこ
とができ、かつ振動量を容易に制御することができるこ
と。 【構成】 トラフ８下部には、リンクアーム３，４が設
けられ、このリンクアーム３，４の揺動によりトラフ８
上の被計量物を移送する。一方のリンクアーム３には、
偏心カム機構１１の偏心軸１１ｃに連結軸１３で連結さ
れている。偏心カム１１ｃは回転軸１１ａに対して偏心
したものであり、駆動モータ１０の駆動による回転軸１
１ａの回転によりトラフ８が揺動される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動計量機等に適用され、被計量物を供給する放射フィーダに関す る。

【０００２】

【従来の技術】

図３には、従来の放射フィーダの部分裁断側面図を示す。 この放射フィーダ３０は、組合せ計量機等自動計量機で被計量物を供給するも のである。

【０００３】 基台３１の前後には夫々振動用板バネ３２、３３が取り付け台３４を介して傾 斜状に設けられている。 取り付け台３４上には、被計量物を供給させるトラフ３５が設けられ、このト ラフ３５は、左右両端部にガイド片３５ａを有する。 また、基台３１上には、電磁コイル３６が傾斜して設けられ、この電磁コイル ３６の方向上における振動用板バネ３２部分には吸引用アマチュア３６ｂが設け られている。

【０００４】 したがって、電磁コイル３６を断続的に作動させることにより、吸引用アマチ ュア３６ｂが電磁コイル３６側に吸引され、振動用板バネ３２、３３が振動する ことにより、トラフ３５は斜め方向に振動して、このトラフ３５上の被計量物は 図中Ａ方向に移送することができる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の放射フィーダ３０では、駆動源として電磁コイル３６を 用い、かつ振動用板バネ３２、３３を振動させることにより被計量物を移送する 構成であるため、大きな振動を発生出来なかった。これにより、湿気を含んだり 、あるいは粘着物等の被計量物の搬送を行うことができなかった。 また、振動用板バネ３２、３３でトラフ３５を支える構造であるため、トラフ ３５の安定性が悪く、バランス調整を容易に行うことができなかった。 さらに、振動用板バネ３２、３３を用いた構造であるため、調節量に対して振 動量をリニアに可変することができず、振動の可変制御を容易に行うことができ なかった。

【０００６】 本考案は、上記事情に鑑みて成されたものであり、大きな振動量を得ることが でき、かつ振動量の制御を容易に行うことができ、簡単な構成の放射フィーダを 提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案の放射フィーダは、回転駆動源としての駆動 モータ１０と、該駆動モータ１０により回転される回転軸１１ａ及び該回転軸１ １ａの回転中心に対して偏心して設けられた偏心軸１１ｃを有する偏心カム機構 １１と、被計量物を移送するトラフ８下部に設けられ、揺動自在なリンクアーム ３，４と、該リンクアーム３，４及び前記偏心軸１１ｃ間を連結する連結軸１３ とを具備したことを特徴としている。

【０００８】

【作用】

駆動モータ１０の回転により、偏心カム機構１１の回転軸１１ａ及び偏心軸１ １ｃが回転する。偏心軸１１ｃの偏心量は、連結軸１３を介してリンクアーム３ ，４に伝達され、リンクアーム３，４を介してトラフ８を揺動する。 この揺動は、駆動モータ１０の回転に同期することとなる。

【０００９】

【実施例】

図１は、本考案の放射フィーダを示す側面図、図２は、同部分裁断正面図であ る。 この放射フィーダ１は、両端が立設された固定片部２ａ，２ａを有する基台２ 上に以下の構成部が配置されて成る。 固定片部２ａの前後両端の計４か所には、リンクアーム３，４の一端が軸５ａ を介して回動自在に設けられている。リンクアーム３，４の他端は取り付け台６ の固定片部６ａに設けられた軸５ｂに回動自在に支持されている。また、前端リ ンクアーム３，３、及び後端リンクアーム４，４の中間位置部分は、互いに接続 棒７で固定接続されている。 取り付け台６の上部には、被計量物を供給させるトラフ８が設けられ、このト ラフ８は、左右両端部にガイド片８ａを有する。

【００１０】 前記基台２の固定片部２ａには、パルスモータ、エアモータ等の駆動モータ１ ０が設けられる。また、前端リンクアーム３近傍の固定片部２ａ部分には、偏心 カム機構１１が設けられている。 そして、駆動モータ１０の回転軸１０ａ、及び偏心カム機構１１の回転軸１１ ａに設けられたプーリ１１ｂ間には、伝達ベルト１２が連架されている。

【００１１】 偏心カム機構１１は、回転軸１１ａ端部に、この回転軸１１ａの回転中心に対 して偏心した偏心軸１１ｃが設けられたものである。この偏心軸１１ｃ及び前端 リンクアーム３の接続棒７部分には連結棒１３が設けられている。 したがって、回転軸１１ａの回転に従い、偏心軸１１ｃが偏心回転する。

【００１２】 次に、上記構成による動作を説明する。 駆動モータ１０の駆動により、回転軸１０ａ，伝達ベルト１２を介してプーリ １１ｂが回転する。 したがって、回転軸１１ａが回転し、偏心軸１１ｃが偏心回転して、連結棒１ ３は図１に示す如く、斜め矢印Ｃ方向に往復移動する。 連結棒１３は同図１に示すように、接続棒７を介し前端リンクアーム３のほぼ 中央部に連結されているから、前端リンクアーム３は、軸５ａを中心として矢印 Ｄ方向に揺動して、トラフ８を揺さぶる。尚、前端リンクアーム３の揺動につれ 、後端リンクアーム４も同様に揺動し、かつ前後四か所でリンクアーム３、４が 支持されているため、安定した揺動が成される。 この揺動動作により、トラフ８上に供給された被計量物は矢印Ｂ方向に移送さ れる。

【００１３】 ところで、上記トラフ８の揺動動作は、偏心カム機構１１及び連結棒１３、さ らにリンクアーム３の長さ等の設定条件により予め定めた揺動範囲で、駆動モー タ１０の回転周期に同期した状態で安定して行われるようになっており、かつ設 定条件により揺動の範囲（振幅の大きさ）を小さい範囲から大きな範囲まで得る ことができる。 また、一端揺動範囲を設定した後においても、駆動モータ１０の回転制御を行 うのみで振動量（回転数×振幅）を可変制御することができ、回転数を可変する ことで容易にリニア制御することができる。 そして、上記構成においては、特に、揺動範囲を大きくすることにより、湿気 を含んだ被計量物や、柔らかい被計量物、粘着物等の移送時にトラフ８上に張り 付くことなく、確実に移送することができるようになった。

【００１４】

【考案の効果】

本考案の放射フィーダによれば、駆動モータの回転で偏心カムを介しリンクア ームを揺動することによりトラフ上の被計量物を移送する構成としたので、簡単 な構成で、大きな揺動範囲を得ることができ、粘着物等の被計量物を確実に移送 することができるようになった。 また、揺動量の制御は駆動モータの回転数制御を行うのみで容易にリニア制御 することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の放射フィーダを示す側面図。

【図２】同放射フィーダの部分裁断正面図。

【図３】従来の放射フィーダの部分裁断側面図。

【符号の説明】

１…放射フィーダ、２…基台、３…前端リンクアーム、
４…後端リンクアーム、５ａ，５ｂ…軸、６…取り付け
台、７…接続棒、８…トラフ、１０…駆動モータ、１１
…偏心カム機構、１１ａ…回転軸、１１ｂ…プーリ、１
１ｃ…偏心軸、１２…伝達ベルト、１３…連結アーム。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 回転駆動源としての駆動モータ（１０）
   と、 該駆動モータにより回転される回転軸（１１ａ）及び該
   回転軸の回転中心に対して偏心して設けられた偏心軸
   （１１ｃ）を有する偏心カム機構（１１）と、 被計量物を移送するトラフ（８）下部に設けられ、揺動
   自在なリンクアーム（３，４）と、 該リンクアーム及び前記偏心軸間を連結する連結軸（１
   ３）と、 を具備したことを特徴とする放射フィーダ。