JPH05321140A - 染色性が優れたポリビニルアルコール含有繊維 - Google Patents
染色性が優れたポリビニルアルコール含有繊維Info
- Publication number
- JPH05321140A JPH05321140A JP15407092A JP15407092A JPH05321140A JP H05321140 A JPH05321140 A JP H05321140A JP 15407092 A JP15407092 A JP 15407092A JP 15407092 A JP15407092 A JP 15407092A JP H05321140 A JPH05321140 A JP H05321140A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyvinyl alcohol
- fiber
- weight
- acetalization
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- Pending
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- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ポリクラール系繊維において、難燃性を維持
しながら洗濯堅牢度、特に、分散染料に対する洗濯堅牢
度の向上を図る。 【構成】 ポリクラール系繊維をハロゲン化ベンズアル
デヒドでアセタール化するに当たり、水14〜28重量
%、メタノール53〜67重量%、硫酸3〜9重量%、
硫酸亜鉛3〜7重量%、ハロゲン化ベンズアルデヒド4
〜10重量%、を主成分とするアセタール化浴で処理す
る。
しながら洗濯堅牢度、特に、分散染料に対する洗濯堅牢
度の向上を図る。 【構成】 ポリクラール系繊維をハロゲン化ベンズアル
デヒドでアセタール化するに当たり、水14〜28重量
%、メタノール53〜67重量%、硫酸3〜9重量%、
硫酸亜鉛3〜7重量%、ハロゲン化ベンズアルデヒド4
〜10重量%、を主成分とするアセタール化浴で処理す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、染色性が優れたポリビ
ニルアルコール含有繊維及びその製造方法に関し、更に
詳しくはアセタール化条件の改良に関する。
ニルアルコール含有繊維及びその製造方法に関し、更に
詳しくはアセタール化条件の改良に関する。
【0002】
【従来技術】主要成分としてポリビニルアルコールを含
有する繊維にはビニロン、ポリクラールなど種々の種類
があるが、中でもポリクラール繊維はポリビニルアルコ
ールとポリ塩化ビニールを主成分とし、紡糸、乾燥、熱
処理後ホルマリン等のアルデヒド類を含む浴でアセター
ル化して得られる繊維であり、柔らかい手触りと適度な
水分率を有し、更には難燃性、耐摩耗性にも優れた繊維
であり、各種の染料で染色が可能であるため、カーテ
ン、寝装分野、産業資材分野など幅広い分野で使用され
ている。しかし、合成繊維の中でも親水性である特徴を
有する反面、染色したものは湿潤堅牢度特に洗濯堅牢度
が弱いという欠点を有し衣料分野等高度の洗濯堅牢度を
要求する商品分野への展開において制約を受けている。
従来、ポリビニルアルコールを主成分として含有するビ
ニロンやポリクラール繊維を対象とした芳香族アルデヒ
ドを用いたアセタール化に関しては、多くの文献や特許
があり、その中で、鮮明性・濃色性や耐熱水性の改善を
狙ったものとしては、曽根健夫、山崎隆、相宅省吾、村
岡擁一郎:繊学誌、vol.27, No.9,p.36ー43(1971)が挙
げられる。
有する繊維にはビニロン、ポリクラールなど種々の種類
があるが、中でもポリクラール繊維はポリビニルアルコ
ールとポリ塩化ビニールを主成分とし、紡糸、乾燥、熱
処理後ホルマリン等のアルデヒド類を含む浴でアセター
ル化して得られる繊維であり、柔らかい手触りと適度な
水分率を有し、更には難燃性、耐摩耗性にも優れた繊維
であり、各種の染料で染色が可能であるため、カーテ
ン、寝装分野、産業資材分野など幅広い分野で使用され
ている。しかし、合成繊維の中でも親水性である特徴を
有する反面、染色したものは湿潤堅牢度特に洗濯堅牢度
が弱いという欠点を有し衣料分野等高度の洗濯堅牢度を
要求する商品分野への展開において制約を受けている。
従来、ポリビニルアルコールを主成分として含有するビ
ニロンやポリクラール繊維を対象とした芳香族アルデヒ
ドを用いたアセタール化に関しては、多くの文献や特許
があり、その中で、鮮明性・濃色性や耐熱水性の改善を
狙ったものとしては、曽根健夫、山崎隆、相宅省吾、村
岡擁一郎:繊学誌、vol.27, No.9,p.36ー43(1971)が挙
げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記文献は染
着性の改善、耐熱水性の改善、耐酸性の改善及び伸長弾
性率等の物性改善等を狙ったものであり、洗濯堅牢度の
改善に関し種々検討されてきたが、満足する結果が得ら
れておらず、難燃性を維持しながら洗濯堅牢度の改善さ
れた繊維の出現が望まれていた。
着性の改善、耐熱水性の改善、耐酸性の改善及び伸長弾
性率等の物性改善等を狙ったものであり、洗濯堅牢度の
改善に関し種々検討されてきたが、満足する結果が得ら
れておらず、難燃性を維持しながら洗濯堅牢度の改善さ
れた繊維の出現が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリビニルア
ルコール含有繊維の洗濯堅牢度、特に、分散染料に対す
る洗濯堅牢度の向上を図るためになされたものであり、
特に、ポリクラール系繊維にあっては、難燃性を維持し
ながら洗濯堅牢度、特に、分散染料に対する洗濯堅牢度
の向上を図るためになされたものである。本発明者は、
前記の課題を解決するためにアセタール化条件を鋭意検
討した結果、アルデヒドとしてハロゲン化ベンズアルデ
ヒドを用い、選ばれたアセタール化浴条件を適用する事
により物性、難燃性を低下させる事無く洗濯堅牢度が改
善される事を見いだし本願発明を完成するに至った。即
ち、本願発明は、ポリクラール系繊維等ポリビニルアル
コールを含有する繊維をハロゲン化ベンズアルデヒドで
アセタール化するに当たり、 水 14〜28重量% メタノール 53〜67重量% 硫酸 3〜 9重量% 硫酸亜鉛(結晶) 3〜 7重量% ハロゲン化ベンズアルデヒド 4〜10重量% を主成分とするアセタール化浴を用いる事を特徴とする
洗濯堅牢度が優れたポリビニルアルコール含有繊維の製
造方法、及びそれにより得られるポリビニルアルコール
成分の30〜50モル%がハロゲン化ベンズアルデヒド
によりアセタール化された洗濯堅牢度が優れたポリビニ
ルアルコール含有繊維、更に好ましくは、洗濯堅牢度、
難燃性が共に優れたポリクラール系繊維に関する。
ルコール含有繊維の洗濯堅牢度、特に、分散染料に対す
る洗濯堅牢度の向上を図るためになされたものであり、
特に、ポリクラール系繊維にあっては、難燃性を維持し
ながら洗濯堅牢度、特に、分散染料に対する洗濯堅牢度
の向上を図るためになされたものである。本発明者は、
前記の課題を解決するためにアセタール化条件を鋭意検
討した結果、アルデヒドとしてハロゲン化ベンズアルデ
ヒドを用い、選ばれたアセタール化浴条件を適用する事
により物性、難燃性を低下させる事無く洗濯堅牢度が改
善される事を見いだし本願発明を完成するに至った。即
ち、本願発明は、ポリクラール系繊維等ポリビニルアル
コールを含有する繊維をハロゲン化ベンズアルデヒドで
アセタール化するに当たり、 水 14〜28重量% メタノール 53〜67重量% 硫酸 3〜 9重量% 硫酸亜鉛(結晶) 3〜 7重量% ハロゲン化ベンズアルデヒド 4〜10重量% を主成分とするアセタール化浴を用いる事を特徴とする
洗濯堅牢度が優れたポリビニルアルコール含有繊維の製
造方法、及びそれにより得られるポリビニルアルコール
成分の30〜50モル%がハロゲン化ベンズアルデヒド
によりアセタール化された洗濯堅牢度が優れたポリビニ
ルアルコール含有繊維、更に好ましくは、洗濯堅牢度、
難燃性が共に優れたポリクラール系繊維に関する。
【0005】以下に本発明のポリビニルアルコール含有
繊維の製造方法を説明する。本発明に用いられる繊維
は、ポリビニルアルコールを主要成分として含有する繊
維であり、特に難燃性が優れたポリクラール系繊維が実
用的に用いられる。ポリクラール系繊維は塩化ビニル単
位を重量割合で35%以上65%未満含み、その他の成
分として、主としてビニルアルコール単位を含む、長鎖
状合成高分子からなる繊維である。又、アセタール化に
用いられるハロゲン化ベンズアルデヒドは、オルト(o
−)、メタ(m−)、パラ(p−)ベンズアルデヒドの
いづれでも良く、又ハロゲンとしては塩素、臭素、沃素
等いづれでも良いが、中でもo−クロルベンズアルデヒ
ドが反応性、難燃性の点で特に好適である。以下に、ア
ルデヒドとしてo−クロルベンズアルデヒド(以下、O
CBと略す)を用いてアセタール化する場合を例にして
具体的に説明する。アセタール化に用いるアセタール化
浴組成の内,OCB濃度は希望するアセタール化に必要
な量を考慮して決定され、通常、概ね計算量の2〜6倍
程度が用いられる。少なすぎるとアセタール化が十分に
進みにくく、又、多すぎると反応残が多くなり、いずれ
の場合も実用的でない。反応に用いられる水は、ポリビ
ニルアルコールを膨潤させ反応を促進する働きを有し、
使用範囲としては、14重量%以下では反応が十分進ま
ず、又、28重量%以上では反応が急激になるばかりで
なくPVA結晶の破壊を生じ繊維物性面から好ましくな
く、18〜24重量%が更に好ましい。一方の溶媒であ
るメタノールは、OCBの溶剤としての働きに加えPV
Aの貧溶媒としてポリビニルアルコールの膨潤を抑えP
VA結晶の破壊を防ぎ、反応を抑制する働きを有し、使
用範囲としては、53重量%以下ではOCBの溶解が不
十分になる事から不均一な反応となり好ましくなく、6
7重量%以上ではOCBの溶解性の面からは透明な浴と
なり好ましいと期待されるが、反応速度が極端に抑制さ
れるので実用的ではなく、57〜63重量%が更に好ま
しい。反応は硫酸存在下で実施されるが、硫酸は酸性触
媒としてアセタール化反応を促進する働きを有し、使用
範囲としては、3重量%以下では反応が進まず、9重量
%以上では反応が過激となり、更にはPVA結晶を破壊
し繊維物性の低下を来たすので好ましくなく、4〜8重
量%が更に好ましい。又、硫酸亜鉛ついては、PVAの
膨潤を抑制する働きを有し、水/メタノール/硫酸の反
応系の中にあって反応浴の安定化に寄与しているものと
推定され、3〜7重量%使用される。3重量%未満では
その効果が十分でなく、7重量%を超えると反応を抑制
し過ぎて目的のアセタール化が困難となり、4〜6重量
%が更に好ましい。上記のアセタール化浴を用いて繊維
をアセタール化する場合の浴比は、繊維が良く浸漬出来
る程度で有れば良く、通常、繊維重量の15〜35倍程
度である。反応温度は50℃未満では、アセタール化が
殆ど進まず、66℃を越えると泡立ちが起こるなど浴が
不安定となり反応の均一性の面からも好ましくない。通
常は、浴の沸謄しない60〜66℃で実施するのが実用
的である。アセタール化処理は、前記の条件範囲で調整
することにより繊維のアセタール化度を30〜50モル
%の範囲に制御するよう条件を設定するのが望ましい。
アセタール化度が30モル%未満では、染色物の洗濯堅
牢度が不十分であるばかりでなく、強度が低下するなど
耐熱水性が低下する傾向にあり、又、50モル%以上で
は洗濯堅牢度は改善されるが、結晶破壊による耐熱水性
の低下ひいては強伸度など繊維物性の低下を来たし望ま
しくない。中でもアセタール化度が33〜43%程度が
繊維の伸度が過大でなく、染色処理による伸度の増大が
少ないのでより好ましい。以上のアセタール化処理した
繊維は、好ましくはメタノールにより洗浄し、次いで温
流水で洗浄後炭酸ナトリウム水溶液で中和処理し、更に
水洗して乾燥する。
繊維の製造方法を説明する。本発明に用いられる繊維
は、ポリビニルアルコールを主要成分として含有する繊
維であり、特に難燃性が優れたポリクラール系繊維が実
用的に用いられる。ポリクラール系繊維は塩化ビニル単
位を重量割合で35%以上65%未満含み、その他の成
分として、主としてビニルアルコール単位を含む、長鎖
状合成高分子からなる繊維である。又、アセタール化に
用いられるハロゲン化ベンズアルデヒドは、オルト(o
−)、メタ(m−)、パラ(p−)ベンズアルデヒドの
いづれでも良く、又ハロゲンとしては塩素、臭素、沃素
等いづれでも良いが、中でもo−クロルベンズアルデヒ
ドが反応性、難燃性の点で特に好適である。以下に、ア
ルデヒドとしてo−クロルベンズアルデヒド(以下、O
CBと略す)を用いてアセタール化する場合を例にして
具体的に説明する。アセタール化に用いるアセタール化
浴組成の内,OCB濃度は希望するアセタール化に必要
な量を考慮して決定され、通常、概ね計算量の2〜6倍
程度が用いられる。少なすぎるとアセタール化が十分に
進みにくく、又、多すぎると反応残が多くなり、いずれ
の場合も実用的でない。反応に用いられる水は、ポリビ
ニルアルコールを膨潤させ反応を促進する働きを有し、
使用範囲としては、14重量%以下では反応が十分進ま
ず、又、28重量%以上では反応が急激になるばかりで
なくPVA結晶の破壊を生じ繊維物性面から好ましくな
く、18〜24重量%が更に好ましい。一方の溶媒であ
るメタノールは、OCBの溶剤としての働きに加えPV
Aの貧溶媒としてポリビニルアルコールの膨潤を抑えP
VA結晶の破壊を防ぎ、反応を抑制する働きを有し、使
用範囲としては、53重量%以下ではOCBの溶解が不
十分になる事から不均一な反応となり好ましくなく、6
7重量%以上ではOCBの溶解性の面からは透明な浴と
なり好ましいと期待されるが、反応速度が極端に抑制さ
れるので実用的ではなく、57〜63重量%が更に好ま
しい。反応は硫酸存在下で実施されるが、硫酸は酸性触
媒としてアセタール化反応を促進する働きを有し、使用
範囲としては、3重量%以下では反応が進まず、9重量
%以上では反応が過激となり、更にはPVA結晶を破壊
し繊維物性の低下を来たすので好ましくなく、4〜8重
量%が更に好ましい。又、硫酸亜鉛ついては、PVAの
膨潤を抑制する働きを有し、水/メタノール/硫酸の反
応系の中にあって反応浴の安定化に寄与しているものと
推定され、3〜7重量%使用される。3重量%未満では
その効果が十分でなく、7重量%を超えると反応を抑制
し過ぎて目的のアセタール化が困難となり、4〜6重量
%が更に好ましい。上記のアセタール化浴を用いて繊維
をアセタール化する場合の浴比は、繊維が良く浸漬出来
る程度で有れば良く、通常、繊維重量の15〜35倍程
度である。反応温度は50℃未満では、アセタール化が
殆ど進まず、66℃を越えると泡立ちが起こるなど浴が
不安定となり反応の均一性の面からも好ましくない。通
常は、浴の沸謄しない60〜66℃で実施するのが実用
的である。アセタール化処理は、前記の条件範囲で調整
することにより繊維のアセタール化度を30〜50モル
%の範囲に制御するよう条件を設定するのが望ましい。
アセタール化度が30モル%未満では、染色物の洗濯堅
牢度が不十分であるばかりでなく、強度が低下するなど
耐熱水性が低下する傾向にあり、又、50モル%以上で
は洗濯堅牢度は改善されるが、結晶破壊による耐熱水性
の低下ひいては強伸度など繊維物性の低下を来たし望ま
しくない。中でもアセタール化度が33〜43%程度が
繊維の伸度が過大でなく、染色処理による伸度の増大が
少ないのでより好ましい。以上のアセタール化処理した
繊維は、好ましくはメタノールにより洗浄し、次いで温
流水で洗浄後炭酸ナトリウム水溶液で中和処理し、更に
水洗して乾燥する。
【0006】
【実施例】以下、実施例を上げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるもので
ない。尚、本実施例に於いて、評価試験方法としては次
の試験条件によった。 乾強力・乾伸度測定:つかみ間隔 20mm,引張速度
10mm/分 洗濯堅牢度測定:JIS L0844−73,B−1
法、ポリクラール布、アセテート布に対する汚染で評
価。 難燃性評価 :長さ10cm、重量が約、2.5g程
度の繊維束を垂直に垂らし、その下端にタバコ用ガスラ
イターの炎を当てて着火し、炎を除去した後燃焼が継続
する(自燃性)か、消火する(自己消火性)かを観察す
る。 染色試験 :下記条件で染色した。 ・染 料 :Sumikaron Red SE-3 (CI.Disperse Red
43) 3%owf ・分散剤 :ディスパーVG 1g/L ・助 剤 :硫酸アンモン 2g/L ・浴 比 :繊維重量に対し50倍 ・温度×時間:90〜93℃×60分
するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるもので
ない。尚、本実施例に於いて、評価試験方法としては次
の試験条件によった。 乾強力・乾伸度測定:つかみ間隔 20mm,引張速度
10mm/分 洗濯堅牢度測定:JIS L0844−73,B−1
法、ポリクラール布、アセテート布に対する汚染で評
価。 難燃性評価 :長さ10cm、重量が約、2.5g程
度の繊維束を垂直に垂らし、その下端にタバコ用ガスラ
イターの炎を当てて着火し、炎を除去した後燃焼が継続
する(自燃性)か、消火する(自己消火性)かを観察す
る。 染色試験 :下記条件で染色した。 ・染 料 :Sumikaron Red SE-3 (CI.Disperse Red
43) 3%owf ・分散剤 :ディスパーVG 1g/L ・助 剤 :硫酸アンモン 2g/L ・浴 比 :繊維重量に対し50倍 ・温度×時間:90〜93℃×60分
【0007】(実施例1〜3)ポリビニルアルコール5
0%とポリ塩化ビニル50%とを主成分とする未アセタ
ール化ポリクラール繊維(2デニール)の繊維束をそれ
ぞれ10gを44℃の0.1%の非イオン界面活性剤溶
液により洗浄し、次いで水洗、乾燥した。得られた繊維
を、表1に示すアセタール化浴組成の浴250mlに投
入し、表1に示す温度、時間条件で処理した。処理後、
メタノールにより洗浄し、更に流水で洗浄、60℃の
0.5%の炭酸ナトリウム水溶液にて約1時間浸漬して
中和し、更に水洗して乾燥した。繊維のアセタール化処
理前後の乾燥重量の差、及びOCBの分子量からアセタ
ール化度を算出した。次いで、乾燥したアセタール化繊
維を前記の条件により分散染料で染色し、洗濯堅牢度を
測定すると共に、染色前後の乾強力及び乾伸度を測定し
た。その結果を表2に示す。 (比較例1〜3)アセタール化条件を表1の条件に変更
した以外は、実施例1と同様な条件でアセタール化繊維
を作製し、アセタール化度を測定した。更に、分散染料
で染色した物について洗濯堅牢度を測定すると共に、染
色前後の乾強力及び乾伸度を測定した。結果を表2に示
す。
0%とポリ塩化ビニル50%とを主成分とする未アセタ
ール化ポリクラール繊維(2デニール)の繊維束をそれ
ぞれ10gを44℃の0.1%の非イオン界面活性剤溶
液により洗浄し、次いで水洗、乾燥した。得られた繊維
を、表1に示すアセタール化浴組成の浴250mlに投
入し、表1に示す温度、時間条件で処理した。処理後、
メタノールにより洗浄し、更に流水で洗浄、60℃の
0.5%の炭酸ナトリウム水溶液にて約1時間浸漬して
中和し、更に水洗して乾燥した。繊維のアセタール化処
理前後の乾燥重量の差、及びOCBの分子量からアセタ
ール化度を算出した。次いで、乾燥したアセタール化繊
維を前記の条件により分散染料で染色し、洗濯堅牢度を
測定すると共に、染色前後の乾強力及び乾伸度を測定し
た。その結果を表2に示す。 (比較例1〜3)アセタール化条件を表1の条件に変更
した以外は、実施例1と同様な条件でアセタール化繊維
を作製し、アセタール化度を測定した。更に、分散染料
で染色した物について洗濯堅牢度を測定すると共に、染
色前後の乾強力及び乾伸度を測定した。結果を表2に示
す。
【0008】
【表1】 *1 ベンズアルデヒド *2 ホルムアルデヒド *3 結晶硫酸亜鉛
【0009】
【表2】 ※乾強力単位:(gF)、乾伸度単位:(%).
【0010】
【発明の効果】主要成分としてポリビニルアルコールを
含有する繊維をアルデヒドとしてハロゲン化ベンズアル
デヒドを用いて、ポリビニルアルコール成分を30〜5
0モル%(好ましくは33〜43%)の範囲にアセター
ル化する事により、繊維物性が優れ、且つ、洗濯堅牢
度、特に、分散染料を用いて染色した染色物の洗濯堅牢
度が優れた繊維を得る事が分かった。更に、繊維がポリ
クラール繊維など難燃性が優れたものの場合その難燃性
を低下させないで染色堅牢度が優れた繊維を得ることが
出来る。
含有する繊維をアルデヒドとしてハロゲン化ベンズアル
デヒドを用いて、ポリビニルアルコール成分を30〜5
0モル%(好ましくは33〜43%)の範囲にアセター
ル化する事により、繊維物性が優れ、且つ、洗濯堅牢
度、特に、分散染料を用いて染色した染色物の洗濯堅牢
度が優れた繊維を得る事が分かった。更に、繊維がポリ
クラール繊維など難燃性が優れたものの場合その難燃性
を低下させないで染色堅牢度が優れた繊維を得ることが
出来る。
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリビニルアルコール含有繊維をハロゲ
ン化ベンズアルデヒドを用いてアセタール化するに当た
り、 水 14〜28重量% メタノール 53〜67重量% 硫酸 3〜 9重量% 硫酸亜鉛(結晶) 3〜 7重量% ハロゲン化ベンズアルデヒド 4〜10重量% を主成分とするアセタール化浴を用いる事を特徴とする
染色性が優れたポリビニルアルコール含有繊維の製造方
法。 - 【請求項2】 含有されたポリビニルアルコール成分の
30〜40モル%がハロゲン化ベンズアルデヒドにより
アセタール化された染色性が優れたポリビニルアルコー
ル含有繊維。 - 【請求項3】 ポリビニルアルコール含有繊維が染色性
及び難燃性が共に優れたポリクラール系繊維であること
を特徴とする請求項2記載のポリビニルアルコール含有
繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15407092A JPH05321140A (ja) | 1992-05-22 | 1992-05-22 | 染色性が優れたポリビニルアルコール含有繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15407092A JPH05321140A (ja) | 1992-05-22 | 1992-05-22 | 染色性が優れたポリビニルアルコール含有繊維 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05321140A true JPH05321140A (ja) | 1993-12-07 |
Family
ID=15576241
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15407092A Pending JPH05321140A (ja) | 1992-05-22 | 1992-05-22 | 染色性が優れたポリビニルアルコール含有繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05321140A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2013022012A1 (ja) * | 2011-08-09 | 2015-03-05 | 東レ株式会社 | 吸着用担体及びその製造方法 |
-
1992
- 1992-05-22 JP JP15407092A patent/JPH05321140A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2013022012A1 (ja) * | 2011-08-09 | 2015-03-05 | 東レ株式会社 | 吸着用担体及びその製造方法 |
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