JPH05320997A - 亜鉛系合金電気めっき液中の金属イオン濃度の制御方法 - Google Patents
亜鉛系合金電気めっき液中の金属イオン濃度の制御方法Info
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- JPH05320997A JPH05320997A JP15754792A JP15754792A JPH05320997A JP H05320997 A JPH05320997 A JP H05320997A JP 15754792 A JP15754792 A JP 15754792A JP 15754792 A JP15754792 A JP 15754792A JP H05320997 A JPH05320997 A JP H05320997A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 鋼ストリップに対し不溶性陽極を使用し亜鉛
系合金電気めっきを施す際における、電気めっき液中の
金属イオンの濃度を、連続的に遅れが生ずることなく適
確に制御する。 【構成】 めっき電流値およびめっき液のドラグアウト
量に基づいて算出された金属塩の基準供給量と、電気め
っき液中の金属濃度および電気めっき液のpH値に基づい
て算出された、金属塩の補正供給量との和によって、供
給すべき金属塩の量を定め、このようにして定められた
金属塩を電気めっき液中に補給することにより、電気め
っき液中の金属イオン濃度を制御する。
系合金電気めっきを施す際における、電気めっき液中の
金属イオンの濃度を、連続的に遅れが生ずることなく適
確に制御する。 【構成】 めっき電流値およびめっき液のドラグアウト
量に基づいて算出された金属塩の基準供給量と、電気め
っき液中の金属濃度および電気めっき液のpH値に基づい
て算出された、金属塩の補正供給量との和によって、供
給すべき金属塩の量を定め、このようにして定められた
金属塩を電気めっき液中に補給することにより、電気め
っき液中の金属イオン濃度を制御する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鋼ストリップに対し
亜鉛系合金電気めっきを施す際における、亜鉛系合金電
気めっき液中の金属イオン濃度を制御するための方法に
関するものである。
亜鉛系合金電気めっきを施す際における、亜鉛系合金電
気めっき液中の金属イオン濃度を制御するための方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼ストリップに対し、不溶性陽極を使用
し、例えば亜鉛−ニッケル合金のような亜鉛系合金電気
めっきを施して、品質の優れた亜鉛系合金電気めっき鋼
板を製造するためには、電気めっき液中における亜鉛イ
オンおよびニッケルイオンのような金属イオンの濃度
を、適切な量に制御することが必要である。このよう
な、電気めっき液中における金属イオン濃度の制御方法
として、次の方法が知られている。
し、例えば亜鉛−ニッケル合金のような亜鉛系合金電気
めっきを施して、品質の優れた亜鉛系合金電気めっき鋼
板を製造するためには、電気めっき液中における亜鉛イ
オンおよびニッケルイオンのような金属イオンの濃度
を、適切な量に制御することが必要である。このよう
な、電気めっき液中における金属イオン濃度の制御方法
として、次の方法が知られている。
【0003】 特公平1−29880 号、特開平2−2174
99号 特公平1−29880 号は亜鉛電気めっきの場合、特開平2
−217499号は鉄−亜鉛合金電気めっきの場合であって、
いづれも、めっき電流およびめっき速度から、電気めっ
き液中の金属イオン消費量を算出し、電気めっき液濃度
の分析値に基づいて、金属溶解槽からめっき液循環タン
クへの電気めっき液の送液時間または送液流量を制御す
る(以下、先行技術1という)。
99号 特公平1−29880 号は亜鉛電気めっきの場合、特開平2
−217499号は鉄−亜鉛合金電気めっきの場合であって、
いづれも、めっき電流およびめっき速度から、電気めっ
き液中の金属イオン消費量を算出し、電気めっき液濃度
の分析値に基づいて、金属溶解槽からめっき液循環タン
クへの電気めっき液の送液時間または送液流量を制御す
る(以下、先行技術1という)。
【0004】 特公昭60−48598 号 めっき液濃度分析計により電気めっき液の濃度を分析
し、その分析結果に基づいて、電気めっき液中への亜鉛
粉末の供給量を制御する(以下、先行技術2という)。
し、その分析結果に基づいて、電気めっき液中への亜鉛
粉末の供給量を制御する(以下、先行技術2という)。
【0005】 特開平1−242800号 めっき電流の積算値、ドラグアウト値およびめっき液濃
度の分析値等によって、金属溶解槽からめっき液循環タ
ンクへの電気めっき液の送液時間または送液流量を制御
する(以下、先行技術3という)。
度の分析値等によって、金属溶解槽からめっき液循環タ
ンクへの電気めっき液の送液時間または送液流量を制御
する(以下、先行技術3という)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】先行技術1には、次の
ような問題がある。即ち、金属溶解槽からめっき液循環
タンクへの電気めっき液の送液時間または送液流量によ
って、電気めっき液の濃度を目標値に制御するために
は、溶解槽内におけるめっき金属の濃度を、常に最大値
に維持することが必要であり、更に、送液時間による制
御では、めっき電流の変更および送液中に発生した電気
めっき液の急速な温度変化等に即応することができな
い。
ような問題がある。即ち、金属溶解槽からめっき液循環
タンクへの電気めっき液の送液時間または送液流量によ
って、電気めっき液の濃度を目標値に制御するために
は、溶解槽内におけるめっき金属の濃度を、常に最大値
に維持することが必要であり、更に、送液時間による制
御では、めっき電流の変更および送液中に発生した電気
めっき液の急速な温度変化等に即応することができな
い。
【0007】先行技術2には、次のような問題がある。
即ち、めっき液濃度分析計によって電気めっき液の濃度
を分析するに際し、サンプルの採取や分析作業のために
要する時間によって、制御に遅れの生ずることが避けら
れず、そのために、電気めっき液中における金属イオン
濃度を適確に制御することができない。
即ち、めっき液濃度分析計によって電気めっき液の濃度
を分析するに際し、サンプルの採取や分析作業のために
要する時間によって、制御に遅れの生ずることが避けら
れず、そのために、電気めっき液中における金属イオン
濃度を適確に制御することができない。
【0008】先行技術3には、次のような問題がある。
めっき電流の積算値を算出するまでの間、めっき液の濃
度変化に追従した制御を行うことができず、金属イオン
濃度の制御に遅れが生ずる。また、送液時間による制御
では、先行技術1と同様、めっき電流の変更および送液
中に発生した電気めっき液の急速な温度変化等に即応す
ることができない。
めっき電流の積算値を算出するまでの間、めっき液の濃
度変化に追従した制御を行うことができず、金属イオン
濃度の制御に遅れが生ずる。また、送液時間による制御
では、先行技術1と同様、めっき電流の変更および送液
中に発生した電気めっき液の急速な温度変化等に即応す
ることができない。
【0009】安定した優れた品質の亜鉛系合金電気めっ
き鋼板を製造するためには、亜鉛系合金電気めっき液中
の金属イオンの濃度および濃度比ならびにpH値を一定範
囲内に制御することが不可欠である。しかしながら、先
行技術1〜3においては、いづれも電気めっき液中の金
属イオンの濃度を個別に制御するに過ぎず、電気めっき
液中における金属イオンの濃度比の制御は行っていな
い。従って、先行技術1〜3によっては、安定した優れ
た品質の亜鉛系合金電気めっき鋼板を製造することが困
難である。
き鋼板を製造するためには、亜鉛系合金電気めっき液中
の金属イオンの濃度および濃度比ならびにpH値を一定範
囲内に制御することが不可欠である。しかしながら、先
行技術1〜3においては、いづれも電気めっき液中の金
属イオンの濃度を個別に制御するに過ぎず、電気めっき
液中における金属イオンの濃度比の制御は行っていな
い。従って、先行技術1〜3によっては、安定した優れ
た品質の亜鉛系合金電気めっき鋼板を製造することが困
難である。
【0010】従って、この発明の目的は、上述した問題
を解決し、鋼ストリップに対し、不溶性陽極を使用して
例えば亜鉛−ニッケル合金のような亜鉛系合金電気めっ
きを施す際における、亜鉛系合金電気めっき液中の金属
イオン濃度を、連続的に遅れが生ずることなく適確に制
御し、これによって、安定した優れた品質の亜鉛系合金
電気めっき鋼板を製造し得る方法を提供することにあ
る。
を解決し、鋼ストリップに対し、不溶性陽極を使用して
例えば亜鉛−ニッケル合金のような亜鉛系合金電気めっ
きを施す際における、亜鉛系合金電気めっき液中の金属
イオン濃度を、連続的に遅れが生ずることなく適確に制
御し、これによって、安定した優れた品質の亜鉛系合金
電気めっき鋼板を製造し得る方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した
問題を解決し、亜鉛系合金電気めっき液中の金属イオン
濃度を、連続的に遅れが生ずることなく適確に制御し得
る方法を開発すべく鋭意研究を重ねた。その結果、めっ
き電流値および電気めっき液のドラグアウト量に基づい
て、電気めっき液中への金属塩の基準供給量を連続的に
定め、そして、電気めっき液の金属濃度およびpH値に基
づいて、前記金属塩の基準供給量を補正し、このように
して定められた量の金属塩を電気めっき液中に供給すれ
ば、電気めっき液中の金属イオン濃度を、連続的に遅れ
が生ずることなく適確に制御し得ることを知見した。
問題を解決し、亜鉛系合金電気めっき液中の金属イオン
濃度を、連続的に遅れが生ずることなく適確に制御し得
る方法を開発すべく鋭意研究を重ねた。その結果、めっ
き電流値および電気めっき液のドラグアウト量に基づい
て、電気めっき液中への金属塩の基準供給量を連続的に
定め、そして、電気めっき液の金属濃度およびpH値に基
づいて、前記金属塩の基準供給量を補正し、このように
して定められた量の金属塩を電気めっき液中に供給すれ
ば、電気めっき液中の金属イオン濃度を、連続的に遅れ
が生ずることなく適確に制御し得ることを知見した。
【0012】この発明は、上記知見に基づいてなされた
ものであって、鋼ストリップを、電気めっき槽内の亜鉛
系電気めっき液中を連続的に移動させ、前記電気めっき
槽内に配置された不溶性陽極と前記鋼ストリップとの間
に電流を通じて前記鋼ストリップの表面を電気めっき
し、このような電気めっきにより消費される電気めっき
液中の金属イオンを、前記電気めっき液中に金属塩を供
給することにより補給するに際し、めっき電流値および
電気めっき液のドラグアウト量に基づいて算出された前
記金属塩の基準供給量と、そして、電気めっき液中の金
属濃度および電気めっき液のpH値に基づいて算出された
前記金属塩の補正供給量との和によって、供給すべき前
記金属塩の量を定め、このようにして定められた前記金
属塩を前記電気めっき液中に補給することにより、電気
めっき液中の金属イオン濃度を制御することに特徴を有
するものである。
ものであって、鋼ストリップを、電気めっき槽内の亜鉛
系電気めっき液中を連続的に移動させ、前記電気めっき
槽内に配置された不溶性陽極と前記鋼ストリップとの間
に電流を通じて前記鋼ストリップの表面を電気めっき
し、このような電気めっきにより消費される電気めっき
液中の金属イオンを、前記電気めっき液中に金属塩を供
給することにより補給するに際し、めっき電流値および
電気めっき液のドラグアウト量に基づいて算出された前
記金属塩の基準供給量と、そして、電気めっき液中の金
属濃度および電気めっき液のpH値に基づいて算出された
前記金属塩の補正供給量との和によって、供給すべき前
記金属塩の量を定め、このようにして定められた前記金
属塩を前記電気めっき液中に補給することにより、電気
めっき液中の金属イオン濃度を制御することに特徴を有
するものである。
【0013】
【作用】この発明においては、変動するめっき電流値を
連続的に監視し、これによって得られる電気めっき液中
の金属イオンの消費量と、鋼ストリップに付着して系外
に持ち出される金属イオンの量即ちドラグアウト量との
和によって、金属塩の基準供給量を定める。
連続的に監視し、これによって得られる電気めっき液中
の金属イオンの消費量と、鋼ストリップに付着して系外
に持ち出される金属イオンの量即ちドラグアウト量との
和によって、金属塩の基準供給量を定める。
【0014】更に、電気めっき液の金属イオン濃度およ
び濃度比ならびにpH値を測定し、得られた実績濃度、濃
度比およびpH値と、予め定められた目標濃度、濃度比お
よびpH値との差により、前記電気めっき液の金属イオン
濃度および濃度比ならびにpH値を前記目標値に調整する
ための制御定数を定める。なお、金属イオン濃度比は下
式によって算出された値である。 A金属イオン濃度÷(A金属イオン濃度+B金属イオン
濃度)×100
び濃度比ならびにpH値を測定し、得られた実績濃度、濃
度比およびpH値と、予め定められた目標濃度、濃度比お
よびpH値との差により、前記電気めっき液の金属イオン
濃度および濃度比ならびにpH値を前記目標値に調整する
ための制御定数を定める。なお、金属イオン濃度比は下
式によって算出された値である。 A金属イオン濃度÷(A金属イオン濃度+B金属イオン
濃度)×100
【0015】このようにして定められた制御定数によっ
て、前記金属塩の供給量が目標中心値になるように補正
する。このようにして補正された量の金属塩を電気めっ
き液中に供給することにより、電気めっき液中の金属イ
オン濃度を、連続的に遅れが生ずることなく適確に制御
することができる。
て、前記金属塩の供給量が目標中心値になるように補正
する。このようにして補正された量の金属塩を電気めっ
き液中に供給することにより、電気めっき液中の金属イ
オン濃度を、連続的に遅れが生ずることなく適確に制御
することができる。
【0016】
【実施例】次に、この発明の方法を図面を参照しながら
説明する。図2は、この発明の方法を実施するための装
置の一例を示す概略説明図である。図2に示すように、
電気めっき槽1内には、めっき槽1内の電気めっき液中
を連続的に移動する鋼ストリップAを間に挟んで1対の
不溶性陽極2および通電用ロール3が設けられている。
鋼ストリップAを、電気めっき槽1内の亜鉛系電気めっ
き液中を連続的に移動させ、不溶性陽極2と鋼ストリッ
プAとの間に電流を通じて鋼ストリップAの表面を電気
めっきする。
説明する。図2は、この発明の方法を実施するための装
置の一例を示す概略説明図である。図2に示すように、
電気めっき槽1内には、めっき槽1内の電気めっき液中
を連続的に移動する鋼ストリップAを間に挟んで1対の
不溶性陽極2および通電用ロール3が設けられている。
鋼ストリップAを、電気めっき槽1内の亜鉛系電気めっ
き液中を連続的に移動させ、不溶性陽極2と鋼ストリッ
プAとの間に電流を通じて鋼ストリップAの表面を電気
めっきする。
【0017】このような電気めっきにより消費される電
気めっき液中の金属イオンを補給するために、電気めっ
き槽1内には、めっき液循環タンク4内の亜鉛系合金電
気めっき液が導管5を通って循環供給されるようになっ
ている。
気めっき液中の金属イオンを補給するために、電気めっ
き槽1内には、めっき液循環タンク4内の亜鉛系合金電
気めっき液が導管5を通って循環供給されるようになっ
ている。
【0018】第1ホッパ6および第2ホッパ7は金属塩
の貯蔵槽であって、第1ホッパ6内に収容されている酸
化亜鉛(Zn0)および第2ホッパ7内に収容されている炭
酸ニッケル(NiCO3) は、導管8を通って溶解槽9内に供
給されそして溶解される。6aは第1ホッパ6に設けられ
た切り出し用ゲートであり、7aは第2ホッパ7に設けら
れた切り出し用ゲートである。めっき液循環タンク4と
溶解槽9とは、導管10によって相互に連結されており、
めっき液循環タンク4内の亜鉛系合金電気めっき液は、
導管10を通って溶解槽9との間を循環する。
の貯蔵槽であって、第1ホッパ6内に収容されている酸
化亜鉛(Zn0)および第2ホッパ7内に収容されている炭
酸ニッケル(NiCO3) は、導管8を通って溶解槽9内に供
給されそして溶解される。6aは第1ホッパ6に設けられ
た切り出し用ゲートであり、7aは第2ホッパ7に設けら
れた切り出し用ゲートである。めっき液循環タンク4と
溶解槽9とは、導管10によって相互に連結されており、
めっき液循環タンク4内の亜鉛系合金電気めっき液は、
導管10を通って溶解槽9との間を循環する。
【0019】めっき液循環タンク4内の亜鉛系合金電気
めっき液の濃度は、濃度分析計11によって測定され、ま
た、めっき液のpH値はpH計12によって測定される。13
は、めっき液濃度制御装置であって、濃度分析計11によ
って測定されためっき液の濃度、pH計12によって測定さ
れためっき液のpH値、および、電気めっき槽1における
鋼ストリップAに対するめっき電流値に基づき、第1ホ
ッパ6内に収容されている酸化亜鉛(Zn0)および第2ホ
ッパ7内に収容されている炭酸ニッケル(NiCO3)の供給
量が算出され、それぞれのホッパのゲート6aおよび7aを
開閉する。
めっき液の濃度は、濃度分析計11によって測定され、ま
た、めっき液のpH値はpH計12によって測定される。13
は、めっき液濃度制御装置であって、濃度分析計11によ
って測定されためっき液の濃度、pH計12によって測定さ
れためっき液のpH値、および、電気めっき槽1における
鋼ストリップAに対するめっき電流値に基づき、第1ホ
ッパ6内に収容されている酸化亜鉛(Zn0)および第2ホ
ッパ7内に収容されている炭酸ニッケル(NiCO3)の供給
量が算出され、それぞれのホッパのゲート6aおよび7aを
開閉する。
【0020】次に、上述した装置を使用した、この発明
の亜鉛系合金電気めっき液中の金属イオン濃度の制御方
法を、鋼ストリップに対し亜鉛−ニッケル合金電気めっ
きを施す場合について、図1のブロック図に基づき説明
する。先ず、めっき電流値および電気めっき液のドラグ
アウト量に基づいて、金属塩の基準供給量を、以下に述
べるようにして連続的に算出する。
の亜鉛系合金電気めっき液中の金属イオン濃度の制御方
法を、鋼ストリップに対し亜鉛−ニッケル合金電気めっ
きを施す場合について、図1のブロック図に基づき説明
する。先ず、めっき電流値および電気めっき液のドラグ
アウト量に基づいて、金属塩の基準供給量を、以下に述
べるようにして連続的に算出する。
【0021】 めっき電流Iによる金属イオン消費量
の算出 電気めっき槽1において、不溶性陽極2を使用し鋼スト
リップAに対し連続的に亜鉛−ニッケル合金電気めっき
を施す際に、めっき電流を通電することにより消費され
る電気めっき液中のZn2+およびNi2+の合計量即ち金属イ
オンの消費量(Q1)は、次式によって表すことができ、
従って、金属イオンの消費量は、めっき電流に比例して
求めることができる。
の算出 電気めっき槽1において、不溶性陽極2を使用し鋼スト
リップAに対し連続的に亜鉛−ニッケル合金電気めっき
を施す際に、めっき電流を通電することにより消費され
る電気めっき液中のZn2+およびNi2+の合計量即ち金属イ
オンの消費量(Q1)は、次式によって表すことができ、
従って、金属イオンの消費量は、めっき電流に比例して
求めることができる。
【0022】Q1 (Kg/ H) = C・W・S=K・I・
η 但し、K:電気化学当量より求まる定数 I:めっき電流の合計値 η:電解効率 C:めっき量(g/m2) W:板幅(mm) S:ライン速度(m/min)
η 但し、K:電気化学当量より求まる定数 I:めっき電流の合計値 η:電解効率 C:めっき量(g/m2) W:板幅(mm) S:ライン速度(m/min)
【0023】従って、Zn−13wt.%Niめっきの場合のZn2+
およびNi2+の消費量は、下記のようになる。 Zn2+= 0.87 ・Q1 (Kg/ H) Ni2+= 0.13 ・Q1 (Kg/ H)
およびNi2+の消費量は、下記のようになる。 Zn2+= 0.87 ・Q1 (Kg/ H) Ni2+= 0.13 ・Q1 (Kg/ H)
【0024】 ドラグアウト量の算出 鋼ストリップに付着し系外に持ち出される電気めっき液
の量即ちドラグアウト量(Q2 )は、次式によって求め
ることができる。 Q2 = 2・G・W・S(g/l ) 但し、G:単位面積当たりのドラグ量 (ドラグ量Gは、鋼ストリップに付着し系外に持ち出さ
れる単位面積当たりのめっき液の量で経験値である。ま
た、めっき電流を無通電にしてめっき槽中に鋼ストリッ
プを通したときの、鋼ストリップの板幅と、通板速度
と、めっき液循環タンク中のめっき液量の変化により実
験によって求めることもできる。)
の量即ちドラグアウト量(Q2 )は、次式によって求め
ることができる。 Q2 = 2・G・W・S(g/l ) 但し、G:単位面積当たりのドラグ量 (ドラグ量Gは、鋼ストリップに付着し系外に持ち出さ
れる単位面積当たりのめっき液の量で経験値である。ま
た、めっき電流を無通電にしてめっき槽中に鋼ストリッ
プを通したときの、鋼ストリップの板幅と、通板速度
と、めっき液循環タンク中のめっき液量の変化により実
験によって求めることもできる。)
【0025】上式から、Zn−13wt.%Niめっきの場合のZn
2+およびNi2+のドラグアウト量は、下記のようになる。 Zn2+ドラグアウト量=Q2 ×めっき液Zn濃度×Zn原子量
/めっき液Zn分子量 Ni2+ドラグアウト量=Q2 ×めっき液Ni濃度×Ni原子量
/めっき液Ni分子量
2+およびNi2+のドラグアウト量は、下記のようになる。 Zn2+ドラグアウト量=Q2 ×めっき液Zn濃度×Zn原子量
/めっき液Zn分子量 Ni2+ドラグアウト量=Q2 ×めっき液Ni濃度×Ni原子量
/めっき液Ni分子量
【0026】上記によって算出された金属イオン消費
量と上記によって算出されたドラグアウト量とから、
溶解槽9中への金属塩即ちZn0 および NiCO3の基準供給
量は次式のようになる。 W(ZnO) =( 0.87・Q1+Zn2+ドラグアウト量)×Zn0
分子量/Zn原子量 W(NiCO3) =( 0.13・Q1+Ni2+ドラグアウト量)×NiCO
3 分子量/Ni原子量
量と上記によって算出されたドラグアウト量とから、
溶解槽9中への金属塩即ちZn0 および NiCO3の基準供給
量は次式のようになる。 W(ZnO) =( 0.87・Q1+Zn2+ドラグアウト量)×Zn0
分子量/Zn原子量 W(NiCO3) =( 0.13・Q1+Ni2+ドラグアウト量)×NiCO
3 分子量/Ni原子量
【0027】次に、電気めっき液中の金属濃度および電
気めっき液のpH値に基づいて、金属塩の供給量を、以下
に述べるようにして連続的に算出し補正する。即ち、濃
度分析計11によって測定された、めっき液中の全金属
(ZnおよびNi)濃度およびNi塩比の実績値と、その各々
の目標値とを比較して、両者の差が正常領域の範囲内に
含まれているか否かを判定し、上記により求められた金
属塩即ちZn0 および NiCO3の基準供給量を補正する。
気めっき液のpH値に基づいて、金属塩の供給量を、以下
に述べるようにして連続的に算出し補正する。即ち、濃
度分析計11によって測定された、めっき液中の全金属
(ZnおよびNi)濃度およびNi塩比の実績値と、その各々
の目標値とを比較して、両者の差が正常領域の範囲内に
含まれているか否かを判定し、上記により求められた金
属塩即ちZn0 および NiCO3の基準供給量を補正する。
【0028】図3は、上述した金属塩供給量の補正のた
めの、金属塩供給制御定数マトリックス図である。図3
において、縦軸は全金属(ZnおよびNi)濃度値であり、
横軸はNi塩比であって、中央の太い実線で囲んだ部分が
正常領域である。図3中のa,b,c,dは金属塩(Zn
0 ,NiCO3)供給量の補正係数である。Mは、上記差が正
常領域内に含まれるようにZn供給量を制御するための係
数であり、Nは、同じく上記差が正常領域内に含まれる
ようにNi供給量を制御するための係数であって、めっき
液濃度およびNi塩比により、 M=0,a,b. N=0,c,d. として最適値に設定する。
めの、金属塩供給制御定数マトリックス図である。図3
において、縦軸は全金属(ZnおよびNi)濃度値であり、
横軸はNi塩比であって、中央の太い実線で囲んだ部分が
正常領域である。図3中のa,b,c,dは金属塩(Zn
0 ,NiCO3)供給量の補正係数である。Mは、上記差が正
常領域内に含まれるようにZn供給量を制御するための係
数であり、Nは、同じく上記差が正常領域内に含まれる
ようにNi供給量を制御するための係数であって、めっき
液濃度およびNi塩比により、 M=0,a,b. N=0,c,d. として最適値に設定する。
【0029】めっき液濃度分析計11によって測定され
た、電気めっき液中の全金属(ZnおよびNi)濃度および
Ni塩比の実績値と、その各々の目標値との差が、図3の
金属塩供給制御定数マトリックス図の正常領域の範囲外
であった場合には、上記により設定された最適の制御定
数(MおよびN)を使用し、Zn0 およびNiCO3 の補正供
給量を下式により算出する。 Zn0 供給量 : WZ =(W [Zn0]+γ)×M NiCO3 供給量: WN =(W [NiCO3]+δ)×N 但し、γおよびδは、めっき液無通電時のオフライン液
濃度調整等、必要なときにのみ設定し使用する。
た、電気めっき液中の全金属(ZnおよびNi)濃度および
Ni塩比の実績値と、その各々の目標値との差が、図3の
金属塩供給制御定数マトリックス図の正常領域の範囲外
であった場合には、上記により設定された最適の制御定
数(MおよびN)を使用し、Zn0 およびNiCO3 の補正供
給量を下式により算出する。 Zn0 供給量 : WZ =(W [Zn0]+γ)×M NiCO3 供給量: WN =(W [NiCO3]+δ)×N 但し、γおよびδは、めっき液無通電時のオフライン液
濃度調整等、必要なときにのみ設定し使用する。
【0030】上式により求められた量のZn0 およびNiCO
3 を供給することによって、めっき液中の全金属(Znお
よびNi)濃度およびNi塩比は、図3の金属塩供給制御定
数マトリックス図の正常領域の範囲内になるように制御
される。
3 を供給することによって、めっき液中の全金属(Znお
よびNi)濃度およびNi塩比は、図3の金属塩供給制御定
数マトリックス図の正常領域の範囲内になるように制御
される。
【0031】更に、上述した、めっき液中の全金属(Zn
およびNi)濃度およびNi塩比の実績値と、その各々の目
標値との差が、図3の金属塩供給制御定数マトリックス
図の正常領域中の目標中心値になるように、以下に述べ
る制御を行う。即ち、電気めっき液の濃度とそのpH値と
は、一定の関係にあることから、電気めっき液のpH値に
基づいて、金属塩供給量の微調整制御を行う。
およびNi)濃度およびNi塩比の実績値と、その各々の目
標値との差が、図3の金属塩供給制御定数マトリックス
図の正常領域中の目標中心値になるように、以下に述べ
る制御を行う。即ち、電気めっき液の濃度とそのpH値と
は、一定の関係にあることから、電気めっき液のpH値に
基づいて、金属塩供給量の微調整制御を行う。
【0032】濃度分析計11によって測定された、電気め
っき液のNi塩比の実績値、および、pH計12によって測定
された、電気めっき液のpHの実績値と、その各々の目標
値とを比較し、両者の差に応じてそれぞれ目標中心値に
なるように、金属塩即ちZn0および NiCO3の供給量を微
調整する。
っき液のNi塩比の実績値、および、pH計12によって測定
された、電気めっき液のpHの実績値と、その各々の目標
値とを比較し、両者の差に応じてそれぞれ目標中心値に
なるように、金属塩即ちZn0および NiCO3の供給量を微
調整する。
【0033】図4は、金属塩供給量微調整制御定数マト
リックス図である。図4において、縦軸はpH値であり、
横軸はNi塩比であって、中央の太い実線で囲んだ部分が
正常領域中の目標中心領域である。図4中のa〜jは金
属塩(Zn0 ,NiCO3)供給量の補正係数である。Xは、上
記目標中心領域内に含まれるようにZn供給量を修正する
ための係数であり、Yは、同じく上記目標中心領域内に
含まれるようにNi供給量を修正するための係数であっ
て、めっき液濃度およびpH値により、 X=0,−a,−b,−c,+c,+d,+e. Y=0,−f,−g,−h,+h,+i,+j.として
最適値に設定する。
リックス図である。図4において、縦軸はpH値であり、
横軸はNi塩比であって、中央の太い実線で囲んだ部分が
正常領域中の目標中心領域である。図4中のa〜jは金
属塩(Zn0 ,NiCO3)供給量の補正係数である。Xは、上
記目標中心領域内に含まれるようにZn供給量を修正する
ための係数であり、Yは、同じく上記目標中心領域内に
含まれるようにNi供給量を修正するための係数であっ
て、めっき液濃度およびpH値により、 X=0,−a,−b,−c,+c,+d,+e. Y=0,−f,−g,−h,+h,+i,+j.として
最適値に設定する。
【0034】電気めっき液のNi塩比は、下式によって求
められる。 Ni塩比(%) = NiSO4・6H2O÷(NiSO4・6H2O+ ZnSO4・7H2O) ×100 また、制御ブロックの境界には、一定の制御ゾーンを設
けて、設定値の連続増減変動を防止するようになってい
る。
められる。 Ni塩比(%) = NiSO4・6H2O÷(NiSO4・6H2O+ ZnSO4・7H2O) ×100 また、制御ブロックの境界には、一定の制御ゾーンを設
けて、設定値の連続増減変動を防止するようになってい
る。
【0035】図4の金属塩供給量微調整制御定数マトリ
ックス図に基づき、上記により設定された微調整制御定
数(XおよびY)を使用し、Zn0 およびNiCO3 の補正供
給量を下式により算出する。 Zn0 補正供給量 :Wz=W〔Zn0 〕(1±X/100 ) NiCO3 補正供給量 :Wn=W〔NiCO3 〕(1±Y/100 )
ックス図に基づき、上記により設定された微調整制御定
数(XおよびY)を使用し、Zn0 およびNiCO3 の補正供
給量を下式により算出する。 Zn0 補正供給量 :Wz=W〔Zn0 〕(1±X/100 ) NiCO3 補正供給量 :Wn=W〔NiCO3 〕(1±Y/100 )
【0036】上式により求められた量のZn0 およびNiCO
3 を供給することによって、めっき液中の全金属(Znお
よびNi)濃度およびNi塩比は、図4の金属塩供給量微調
整制御定数マトリックス図の目標中心領域の範囲内にな
るように制御される。
3 を供給することによって、めっき液中の全金属(Znお
よびNi)濃度およびNi塩比は、図4の金属塩供給量微調
整制御定数マトリックス図の目標中心領域の範囲内にな
るように制御される。
【0037】以下に、上述したこの発明の方法によるZn
0 およびNiCO3 の供給量を述べる。 金属イオン消費量(Q1 ) Q1 = C・W・S 但し、I : めっき電流(A) W : 板幅(mm) S : ライン速度(m/min) n : 原子価 F : ファラデー定数 M : 原子量 η : 効率 Zn2+ = 0.87・Q1 Ni2+ = 0.13・Q1 Zn0 = 81.38/65.38 ・Zn2+ NiCO3 = 786.50/322.85・Ni2+
0 およびNiCO3 の供給量を述べる。 金属イオン消費量(Q1 ) Q1 = C・W・S 但し、I : めっき電流(A) W : 板幅(mm) S : ライン速度(m/min) n : 原子価 F : ファラデー定数 M : 原子量 η : 効率 Zn2+ = 0.87・Q1 Ni2+ = 0.13・Q1 Zn0 = 81.38/65.38 ・Zn2+ NiCO3 = 786.50/322.85・Ni2+
【0038】 ドラグアウト量(Q2 ) Zn2+ = 2GWS・65.38 / 287.4 Ni2+ = 2GWS・58.70 / 262.7 但し、G : ドラグ量(cc/m2)
【0039】 Zn0 および NiCO3の供給量 Zn0 = 81.38/65.38 (0.87・Q1 +2GWS・65.38 / 287.4 ) NiCO3 = 786.50/322.85(0.13・Q1 +2GWS・58.70 / 262.7 )
【0040】図5は、電気めっき液中へのZn0 および N
iCO3の供給を、本発明の方法によって行った場合と、先
行技術3に示した従来のめっき電流積算法によって行っ
た場合の、Zn0 および NiCO3の供給量と、これに基づく
めっき液濃度への影響およびめっき液濃度の変化を示す
グラフである。
iCO3の供給を、本発明の方法によって行った場合と、先
行技術3に示した従来のめっき電流積算法によって行っ
た場合の、Zn0 および NiCO3の供給量と、これに基づく
めっき液濃度への影響およびめっき液濃度の変化を示す
グラフである。
【0041】図5から明らかなように、従来法の場合に
は、めっき電流の変化に対しサンプリング周期で遅れ制
御となるために、図中の「─」表示部において、めっき
電流上昇時には供給量不足となり、一方、めっき電流下
降時には供給量過剰になって、めっき液濃度が変化する
原因になる。これに対し、本発明方法の場合には、めっ
き電流の変化に追従して即時に供給量が制御されるた
め、めっき液の濃度は変化せず、極めて安定している。
は、めっき電流の変化に対しサンプリング周期で遅れ制
御となるために、図中の「─」表示部において、めっき
電流上昇時には供給量不足となり、一方、めっき電流下
降時には供給量過剰になって、めっき液濃度が変化する
原因になる。これに対し、本発明方法の場合には、めっ
き電流の変化に追従して即時に供給量が制御されるた
め、めっき液の濃度は変化せず、極めて安定している。
【0042】図6は、めっき液中へのZn0 および NiCO3
の供給を、本発明の方法によって行った場合と、先行技
術3に示した従来のめっき電流積算法によって行った場
合の、金属イオン濃度比を示すグラフである。図6から
明らかなように、本発明方法によれば、従来法と比較し
て、金属イオン濃度比が極めて安定している。
の供給を、本発明の方法によって行った場合と、先行技
術3に示した従来のめっき電流積算法によって行った場
合の、金属イオン濃度比を示すグラフである。図6から
明らかなように、本発明方法によれば、従来法と比較し
て、金属イオン濃度比が極めて安定している。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば鋼
ストリップに対し、不溶性陽極を使用して例えば亜鉛−
ニッケル合金のような亜鉛系合金電気めっきを施す際に
おける、亜鉛系合金電気めっき液中の金属イオン濃度
を、遅れが生ずることなく適確に制御し、これによっ
て、安定した優れた品質の亜鉛系合金電気めっき鋼板を
製造することができる、工業上有用な効果がもたらされ
る。
ストリップに対し、不溶性陽極を使用して例えば亜鉛−
ニッケル合金のような亜鉛系合金電気めっきを施す際に
おける、亜鉛系合金電気めっき液中の金属イオン濃度
を、遅れが生ずることなく適確に制御し、これによっ
て、安定した優れた品質の亜鉛系合金電気めっき鋼板を
製造することができる、工業上有用な効果がもたらされ
る。
【図1】この発明の方法を示すブロック図である。
【図2】この発明の方法を実施するための装置の一例を
示す概略説明図である。
示す概略説明図である。
【図3】金属塩供給量の補正のための、金属塩供給制御
定数マトリックス図である。
定数マトリックス図である。
【図4】金属塩供給量の微調整のための、金属塩供給量
微調整制御定数マトリックス図である。
微調整制御定数マトリックス図である。
【図5】めっき液中への金属塩の供給を、本発明の方法
によって行った場合と、従来の方法によって行った場合
の、めっき液濃度への影響およびめっき液濃度の変化を
示すグラフである。
によって行った場合と、従来の方法によって行った場合
の、めっき液濃度への影響およびめっき液濃度の変化を
示すグラフである。
【図6】めっき液中への金属塩の供給を、本発明の方法
によって行った場合と、従来の方法によって行った場合
の、金属イオン濃度比を示すグラフである。
によって行った場合と、従来の方法によって行った場合
の、金属イオン濃度比を示すグラフである。
A 鋼ストリップ、 1 電気めっき槽、 2 不溶性陽極、 3 通電用ロール、 4 めっき液循環タンク、 5 導管、 6 第1ホッパ、 7 第2ホッパ、 8 導管、 9 溶解槽、 10 導管、 11 めっき液濃度分析計、 12 pH計、 13 めっき液濃度制御装置。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】先行技術1には、次の
ような問題がある。即ち、金属溶解槽からめっき液循環
タンクへの電気めっき液の送液時間または送液流量によ
って、電気めっき液の濃度を目標値に制御するために
は、溶解槽内におけるめっき金属の濃度を、常に最大値
に維持することが必要であり、更に、送液時間による制
御では、めっき電流の変更および送液中に発生した電気
めっき液の急速な濃度変化等に即応することができな
い。
ような問題がある。即ち、金属溶解槽からめっき液循環
タンクへの電気めっき液の送液時間または送液流量によ
って、電気めっき液の濃度を目標値に制御するために
は、溶解槽内におけるめっき金属の濃度を、常に最大値
に維持することが必要であり、更に、送液時間による制
御では、めっき電流の変更および送液中に発生した電気
めっき液の急速な濃度変化等に即応することができな
い。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】先行技術3には、次のような問題がある。
めっき電流の積算値を算出するまでの間、めっき液の濃
度変化に追従した制御を行うことができず、金属イオン
濃度の制御に遅れが生ずる。また、送液時間による制御
では、先行技術1と同様、めっき電流の変更および送液
中に発生した電気めっき液の急速な濃度変化等に即応す
ることができない。
めっき電流の積算値を算出するまでの間、めっき液の濃
度変化に追従した制御を行うことができず、金属イオン
濃度の制御に遅れが生ずる。また、送液時間による制御
では、先行技術1と同様、めっき電流の変更および送液
中に発生した電気めっき液の急速な濃度変化等に即応す
ることができない。
Claims (2)
- 【請求項1】 鋼ストリップを、電気めっき槽内の亜鉛
系電気めっき液中を連続的に移動させ、前記電気めっき
槽内に配置された不溶性陽極と前記鋼ストリップとの間
に電流を通じて前記鋼ストリップの表面を電気めっき
し、このような電気めっきにより消費される電気めっき
液中の金属イオンを、前記電気めっき液中に金属塩を供
給することにより補給するに際し、 めっき電流値および電気めっき液のドラグアウト量に基
づいて算出された前記金属塩の基準供給量と、そして、
電気めっき液中の金属濃度および電気めっき液のpH値に
基づいて算出された前記金属塩の補正供給量との和によ
って、供給すべき前記金属塩の量を定め、このようにし
て定められた前記金属塩を前記電気めっき液中に補給す
ることにより、電気めっき液中の金属イオン濃度を制御
することを特徴とする、亜鉛系合金電気めっき液中の金
属イオン濃度の制御方法。 - 【請求項2】 前記電気めっき液の金属イオン濃度およ
び濃度比ならびにpH値を測定し、得られた実績濃度、濃
度比およびpH値と、予め定められた目標濃度、濃度比お
よびpH値との差により、前記電気めっき液の金属イオン
濃度および濃度比ならびにpH値を前記目標値に調整する
ための制御定数を定め、このようにして定められた制御
定数によって前記金属塩の補正供給量を算出する、請求
項1記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4157547A JP2888035B2 (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 亜鉛系合金電気めっき液中の金属イオン濃度の制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4157547A JP2888035B2 (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 亜鉛系合金電気めっき液中の金属イオン濃度の制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05320997A true JPH05320997A (ja) | 1993-12-07 |
JP2888035B2 JP2888035B2 (ja) | 1999-05-10 |
Family
ID=15652069
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4157547A Expired - Fee Related JP2888035B2 (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 亜鉛系合金電気めっき液中の金属イオン濃度の制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2888035B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0787835A1 (en) * | 1996-01-31 | 1997-08-06 | Kawasaki Steel Corporation | Method of controlling component concentration of plating solution in continuous elektroplating |
CN114808084A (zh) * | 2021-01-29 | 2022-07-29 | 泰科电子(上海)有限公司 | 电镀装置和电镀系统 |
EP4067539A1 (en) * | 2021-03-31 | 2022-10-05 | Coventya GmbH | Electroplating device and process for depositing nickel alloys with a solid replenisher |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5848700A (ja) * | 1981-09-18 | 1983-03-22 | Nippon Steel Corp | 電解浴中の金属イオン濃度の制御方法 |
JPS61170598A (ja) * | 1985-01-23 | 1986-08-01 | Tdk Corp | ニツケル−鉄めつき浴管理方法及び装置 |
-
1992
- 1992-05-25 JP JP4157547A patent/JP2888035B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5848700A (ja) * | 1981-09-18 | 1983-03-22 | Nippon Steel Corp | 電解浴中の金属イオン濃度の制御方法 |
JPS61170598A (ja) * | 1985-01-23 | 1986-08-01 | Tdk Corp | ニツケル−鉄めつき浴管理方法及び装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0787835A1 (en) * | 1996-01-31 | 1997-08-06 | Kawasaki Steel Corporation | Method of controlling component concentration of plating solution in continuous elektroplating |
US5858196A (en) * | 1996-01-31 | 1999-01-12 | Kawasaki Steel Corporation | Method of controlling component concentration of plating solution in continuous electroplating |
CN1110585C (zh) * | 1996-01-31 | 2003-06-04 | 川崎制铁株式会社 | 连续电镀中的电镀液成分浓度控制方法 |
CN114808084A (zh) * | 2021-01-29 | 2022-07-29 | 泰科电子(上海)有限公司 | 电镀装置和电镀系统 |
EP4067539A1 (en) * | 2021-03-31 | 2022-10-05 | Coventya GmbH | Electroplating device and process for depositing nickel alloys with a solid replenisher |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2888035B2 (ja) | 1999-05-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |