JPH05320917A - 薄膜形成装置 - Google Patents
薄膜形成装置Info
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- JPH05320917A JPH05320917A JP12375792A JP12375792A JPH05320917A JP H05320917 A JPH05320917 A JP H05320917A JP 12375792 A JP12375792 A JP 12375792A JP 12375792 A JP12375792 A JP 12375792A JP H05320917 A JPH05320917 A JP H05320917A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱CVD法での膜厚のモニタリング、膜厚の
形成制御。 【構成】 この薄膜形成装置は、薄膜を形成する部材を
石英基板としこの基板上に炭素薄膜の形成するものであ
る。原料ガスの雰囲気のチャンバ109の内部に石英基
板108が配置され、熱電対106は基板表面のレーザ
光が照射される部分近傍の温度を測定する。レーザ光源
101は、アッテネータ102を介してチャンバ内の石
英基板108の表面の所定の部分にレーザ光を照射しそ
の部分を加熱する。アッテネータ102は、透過する光
を減衰させるもので、レーザ光が所望の照射量になるよ
うに設定されている。輻射センサ103は石英基板10
8からの熱輻射光のうちレーザ光とは異なる特定の波長
λの光の強度を測定する。
形成制御。 【構成】 この薄膜形成装置は、薄膜を形成する部材を
石英基板としこの基板上に炭素薄膜の形成するものであ
る。原料ガスの雰囲気のチャンバ109の内部に石英基
板108が配置され、熱電対106は基板表面のレーザ
光が照射される部分近傍の温度を測定する。レーザ光源
101は、アッテネータ102を介してチャンバ内の石
英基板108の表面の所定の部分にレーザ光を照射しそ
の部分を加熱する。アッテネータ102は、透過する光
を減衰させるもので、レーザ光が所望の照射量になるよ
うに設定されている。輻射センサ103は石英基板10
8からの熱輻射光のうちレーザ光とは異なる特定の波長
λの光の強度を測定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱CVD法など熱分解
反応による薄膜形成技術に関し、特に、形成される膜厚
のモニタリング技術に関する。
反応による薄膜形成技術に関し、特に、形成される膜厚
のモニタリング技術に関する。
【0002】
【従来の技術】CVD法は、化学反応を利用した薄膜を
形成する方法で、シリコンのエピタキシャル成長や多結
晶シリコン、SiO2 など薄膜の形成に広く用いられて
いる。そのうち熱CVD法はCVD法の代表的なものの
一つで、「チャンバー内に反応ガス及び基板などの部材
を入れ、その部材を加熱し表面で起こる熱分解反応によ
って部材表面に薄膜形成を行う」という方法である。
形成する方法で、シリコンのエピタキシャル成長や多結
晶シリコン、SiO2 など薄膜の形成に広く用いられて
いる。そのうち熱CVD法はCVD法の代表的なものの
一つで、「チャンバー内に反応ガス及び基板などの部材
を入れ、その部材を加熱し表面で起こる熱分解反応によ
って部材表面に薄膜形成を行う」という方法である。
【0003】熱CVD法による薄膜形成は、広く利用さ
れ、光ファイバーのハーメチックコーティングなどにも
応用されている。その一つに、例えば、「U.S.Patent
4,727,237」に記載されているものなどがある。
れ、光ファイバーのハーメチックコーティングなどにも
応用されている。その一つに、例えば、「U.S.Patent
4,727,237」に記載されているものなどがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】熱CVD法では、形成
される膜厚については熱分解反応進行中にモニタするこ
とはなされず、予め実験で決めておいた温度,雰囲気ガ
スの組成,ガス圧,反応時間などの反応条件で反応させ
て所定の膜厚を形成している。これは、熱分解反応進行
中は非常に高温で直接膜厚を測定する手段がないからな
のである。部材の加熱面の温度を赤外熱放射により計測
する事が補助的に行われているが、実際に膜形成がなさ
れているかはモニタすることはなされない。そのため、
異なった厚さの膜を形成するのに反応条件をきめるため
の実験をする必要があり、手間が掛かるものになる。ま
た、膜厚を精密に形成するのにも限界がある。
される膜厚については熱分解反応進行中にモニタするこ
とはなされず、予め実験で決めておいた温度,雰囲気ガ
スの組成,ガス圧,反応時間などの反応条件で反応させ
て所定の膜厚を形成している。これは、熱分解反応進行
中は非常に高温で直接膜厚を測定する手段がないからな
のである。部材の加熱面の温度を赤外熱放射により計測
する事が補助的に行われているが、実際に膜形成がなさ
れているかはモニタすることはなされない。そのため、
異なった厚さの膜を形成するのに反応条件をきめるため
の実験をする必要があり、手間が掛かるものになる。ま
た、膜厚を精密に形成するのにも限界がある。
【0005】本発明は、上述の問題に鑑み、熱CVD法
での膜厚のモニタリングを行い、併せて膜厚の形成制御
をしうる薄膜形成装置を提供することをその目的とす
る。
での膜厚のモニタリングを行い、併せて膜厚の形成制御
をしうる薄膜形成装置を提供することをその目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の薄膜形成装置は、所定の部材の表面に、熱
分解反応にて薄膜を形成する装置であって、部材の表面
近傍の温度を測定する第1の手段(例えば、熱電対,熱
流量計,赤外線放射温度計など)と、部材の表面近傍か
らの輻射光の強度を所定の特定波長にて測定する第2の
手段(光センサ,赤外分光装置など)とを備える。
に、本発明の薄膜形成装置は、所定の部材の表面に、熱
分解反応にて薄膜を形成する装置であって、部材の表面
近傍の温度を測定する第1の手段(例えば、熱電対,熱
流量計,赤外線放射温度計など)と、部材の表面近傍か
らの輻射光の強度を所定の特定波長にて測定する第2の
手段(光センサ,赤外分光装置など)とを備える。
【0007】また、特定波長とは異なる波長の光にて部
材の表面近傍を加熱する第3の手段(例えば、C02 ,
YAGなどのレーザ光源など)をさらに備えたことを特
徴としても良い。
材の表面近傍を加熱する第3の手段(例えば、C02 ,
YAGなどのレーザ光源など)をさらに備えたことを特
徴としても良い。
【0008】そして、第2の手段で測定された輻射光の
強度を入力量とし、第3の手段の加熱若しくは部材の移
動又はその両方を制御量として制御を行う第4の手段
(フィードバック制御、PID制御を含む)をさらに備
えたことを特徴としても良い。
強度を入力量とし、第3の手段の加熱若しくは部材の移
動又はその両方を制御量として制御を行う第4の手段
(フィードバック制御、PID制御を含む)をさらに備
えたことを特徴としても良い。
【0009】
【作用】本発明の薄膜形成装置では、部材の表面近傍の
温度が第1の手段で測定され、特定波長における部材の
表面近傍からの輻射光の強度が第2の手段にて測定され
る。物体表面からの輻射光はその表面状態に依存し、熱
分解反応にて薄膜が形成されると放射率が変化し輻射光
の強度は同じ温度においても違ったものになる。そのた
め、薄膜の形成により、測定された部材の表面近傍の温
度と特定波長における輻射光の強度とは異なった変化を
示すことになる。このような変化の違いから形成される
薄膜の厚さがモニタされる。
温度が第1の手段で測定され、特定波長における部材の
表面近傍からの輻射光の強度が第2の手段にて測定され
る。物体表面からの輻射光はその表面状態に依存し、熱
分解反応にて薄膜が形成されると放射率が変化し輻射光
の強度は同じ温度においても違ったものになる。そのた
め、薄膜の形成により、測定された部材の表面近傍の温
度と特定波長における輻射光の強度とは異なった変化を
示すことになる。このような変化の違いから形成される
薄膜の厚さがモニタされる。
【0010】第3の手段をさらに有する場合、部材のあ
る特定部分に光を照射することでその部分の表面近傍の
みを加熱することが可能になる。そのため、その部分の
みに熱分解反応を起こさせて薄膜を形成し得るようにな
り、また、輻射光はその部分近傍から強く放射されるこ
とになる。これにより、薄膜を形成する部分だけの薄膜
の厚さをモニタし得るようになる。
る特定部分に光を照射することでその部分の表面近傍の
みを加熱することが可能になる。そのため、その部分の
みに熱分解反応を起こさせて薄膜を形成し得るようにな
り、また、輻射光はその部分近傍から強く放射されるこ
とになる。これにより、薄膜を形成する部分だけの薄膜
の厚さをモニタし得るようになる。
【0011】第4の手段をさらに備えた場合、輻射光の
強度により第3の手段の加熱若しくは部材の移動又はそ
の両方をフィードバック制御することで薄膜の厚さを適
切に制御しうるようになる。
強度により第3の手段の加熱若しくは部材の移動又はそ
の両方をフィードバック制御することで薄膜の厚さを適
切に制御しうるようになる。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1(a)には、本発明の薄膜形成装置の基本構成が示
されている。この薄膜形成装置は、薄膜を形成する部材
を石英基板としこの基板上に炭素薄膜の形成するもので
ある。この装置の各部について説明する。
図1(a)には、本発明の薄膜形成装置の基本構成が示
されている。この薄膜形成装置は、薄膜を形成する部材
を石英基板としこの基板上に炭素薄膜の形成するもので
ある。この装置の各部について説明する。
【0013】チャンバ109は、その内部に石英基板1
08を配置し、低圧の原料ガス(この場合、炭化水素あ
るいはその希釈ガス)の雰囲気で保たれている。石英基
板108近傍に熱電対106が設けられており、この熱
電対106は基板表面のレーザ光が照射される部分近傍
の温度を測定する。そして、ZnSeを用いたレーザ透
過窓104、CaF,BaFなどを用いた赤外線透過窓
105、原料ガスをレーザ光の照射する部分近傍へ導入
するための管107を有している。
08を配置し、低圧の原料ガス(この場合、炭化水素あ
るいはその希釈ガス)の雰囲気で保たれている。石英基
板108近傍に熱電対106が設けられており、この熱
電対106は基板表面のレーザ光が照射される部分近傍
の温度を測定する。そして、ZnSeを用いたレーザ透
過窓104、CaF,BaFなどを用いた赤外線透過窓
105、原料ガスをレーザ光の照射する部分近傍へ導入
するための管107を有している。
【0014】レーザ光源101は、ここではC02 レー
ザを用いており、アッテネータ102を介してチャンバ
内の石英基板108の表面の所定の部分にレーザ光を照
射しその部分を加熱する。アッテネータ102は、透過
する光を減衰させるもので、レーザ光が所望の照射量に
なるように設定されている。輻射センサ103は、石英
基板108からの熱輻射光のうちレーザ光とは異なる特
定の波長λの光の強度を測定するもので、特定の波長の
光を通すフィルタ及び光電変換素子で構成されている。
ザを用いており、アッテネータ102を介してチャンバ
内の石英基板108の表面の所定の部分にレーザ光を照
射しその部分を加熱する。アッテネータ102は、透過
する光を減衰させるもので、レーザ光が所望の照射量に
なるように設定されている。輻射センサ103は、石英
基板108からの熱輻射光のうちレーザ光とは異なる特
定の波長λの光の強度を測定するもので、特定の波長の
光を通すフィルタ及び光電変換素子で構成されている。
【0015】つぎに、この装置の基本的な動作について
説明する。
説明する。
【0016】レーザ光源101から発せられたレーザ光
は、アッテネータ102にて減衰し所望の照射量で石英
基板108の表面の所定の部分に照射される。石英基板
108の照射された部分は加熱され温度が上昇する。原
料ガスの熱分解反応が生じる温度になると、熱分解反応
が起こって薄膜110が形成される(図1(b))。石
英基板108の温度は熱電対106で測定される。他
方、温度の上昇により加熱された部分から輻射光が放射
され、そのうちレーザ光とは異なる特定の波長の光の強
度が輻射センサ103で測定される。
は、アッテネータ102にて減衰し所望の照射量で石英
基板108の表面の所定の部分に照射される。石英基板
108の照射された部分は加熱され温度が上昇する。原
料ガスの熱分解反応が生じる温度になると、熱分解反応
が起こって薄膜110が形成される(図1(b))。石
英基板108の温度は熱電対106で測定される。他
方、温度の上昇により加熱された部分から輻射光が放射
され、そのうちレーザ光とは異なる特定の波長の光の強
度が輻射センサ103で測定される。
【0017】放射する物体が石英基板108である場
合、波長λにおける輻射光の強度E108 は、バルクの物
体の輻射で表すことができ、その物体の放射率ε108 を
用いてつぎの式(1)で示される。
合、波長λにおける輻射光の強度E108 は、バルクの物
体の輻射で表すことができ、その物体の放射率ε108 を
用いてつぎの式(1)で示される。
【0018】
【数1】
【0019】物体の放射率は、その表面状態に依存し、
薄膜110が形成されると変化する。膜厚sが薄い領域
では薄膜110の発する幅射光の強度は膜厚sの関数と
なり、その関係は式(2)で示される。sが無限大の場
合の膜110の表面放射率をε110 ∞とすれば、厚さs
での表面放射率は式(3)で示される。このことから、
膜厚sと輻射光の強度E110 との関係は、つぎの式
(4)で示される。
薄膜110が形成されると変化する。膜厚sが薄い領域
では薄膜110の発する幅射光の強度は膜厚sの関数と
なり、その関係は式(2)で示される。sが無限大の場
合の膜110の表面放射率をε110 ∞とすれば、厚さs
での表面放射率は式(3)で示される。このことから、
膜厚sと輻射光の強度E110 との関係は、つぎの式
(4)で示される。
【0020】
【数2】
【0021】
【数3】
【0022】
【数4】
【0023】このように、石英基板108の表面に薄膜
110が形成されると輻射光は強度E108 で示される関
係から強度E110 の関係へと変化する。この変化は、熱
電対106の測定温度Tと輻射センサ103の測定され
る放射エネルギーEとの関係(時間tの変化)から検知
することができ、図2はその様子を示したものである。
図2の左側においては原料ガスの熱分解反応が生じる温
度に達しないため、式(1)で示される関係で放射エネ
ルギーEが温度Tの上昇とともに変化する。原料ガスの
熱分解反応が生じる温度になると、薄膜110が形成さ
れるため、放射エネルギーEは、式(4)で示される関
係で変化する。このとき、放射エネルギーEは値Jだけ
大きくなる。
110が形成されると輻射光は強度E108 で示される関
係から強度E110 の関係へと変化する。この変化は、熱
電対106の測定温度Tと輻射センサ103の測定され
る放射エネルギーEとの関係(時間tの変化)から検知
することができ、図2はその様子を示したものである。
図2の左側においては原料ガスの熱分解反応が生じる温
度に達しないため、式(1)で示される関係で放射エネ
ルギーEが温度Tの上昇とともに変化する。原料ガスの
熱分解反応が生じる温度になると、薄膜110が形成さ
れるため、放射エネルギーEは、式(4)で示される関
係で変化する。このとき、放射エネルギーEは値Jだけ
大きくなる。
【0024】膜厚sは、表面状態に変化がなかった場合
の式(1)の関係と、変化があった場合の式(4)の関
係とからつぎの式(5)により求まる。
の式(1)の関係と、変化があった場合の式(4)の関
係とからつぎの式(5)により求まる。
【0025】
【数5】
【0026】このように、この薄膜形成装置では、熱電
対106及び輻射センサ103で薄膜の形成を検知し、
薄膜の形成のある場合とない場合の熱電対106及び輻
射センサ103の測定結果から薄膜の厚さsをモニタし
ている。
対106及び輻射センサ103で薄膜の形成を検知し、
薄膜の形成のある場合とない場合の熱電対106及び輻
射センサ103の測定結果から薄膜の厚さsをモニタし
ている。
【0027】つぎに、第2の実施例について説明する。
【0028】図3には、第2の実施例の構成が示されて
いる。この実施例は、薄膜を形成する部材を石英光ファ
イバ(径125μm)として炭素薄膜の形成を行う装置
に応用したものである。前述の実施例と同様に、C02
レーザのレーザ光源101、アッテネータ102、輻射
センサ103(この場合波長1.4μmの単色温度計を
用いた)を有し、チャンバ109内は管107からの低
圧の原料ガスの雰囲気で保たれている。熱電対106に
かえて放射温度計206を用い、さらに、PID制御装
置113、可動台114,モータ112及びモータ11
2の制御装置111を有している。
いる。この実施例は、薄膜を形成する部材を石英光ファ
イバ(径125μm)として炭素薄膜の形成を行う装置
に応用したものである。前述の実施例と同様に、C02
レーザのレーザ光源101、アッテネータ102、輻射
センサ103(この場合波長1.4μmの単色温度計を
用いた)を有し、チャンバ109内は管107からの低
圧の原料ガスの雰囲気で保たれている。熱電対106に
かえて放射温度計206を用い、さらに、PID制御装
置113、可動台114,モータ112及びモータ11
2の制御装置111を有している。
【0029】放射温度計206は、赤外線透過窓205
を透過した放射光によりレーザ光が照射される部分近傍
の温度を測定するものである。ここでは、石英及び炭素
がほぼ同じ放射率となる14〜22μmの測定波長域で
非接触的に温度測定を行っている。PID制御装置11
3は、放射温度計206の計測結果からレーザ光源10
1の出力が設定された値となるようにPID制御を行
い、アッテネータ102を介して光ファイバ208に照
射されるレーザ光の強度をほぼ一定に保つ。ここでは、
レーザ光の強度を0.5W程度にして制御している。光
ファイバ208はこれによりセ氏千数百度に加熱され
る。
を透過した放射光によりレーザ光が照射される部分近傍
の温度を測定するものである。ここでは、石英及び炭素
がほぼ同じ放射率となる14〜22μmの測定波長域で
非接触的に温度測定を行っている。PID制御装置11
3は、放射温度計206の計測結果からレーザ光源10
1の出力が設定された値となるようにPID制御を行
い、アッテネータ102を介して光ファイバ208に照
射されるレーザ光の強度をほぼ一定に保つ。ここでは、
レーザ光の強度を0.5W程度にして制御している。光
ファイバ208はこれによりセ氏千数百度に加熱され
る。
【0030】可動台114は、光ファイバ208を支持
するとともにモータ112の回転により駆動され、レー
ザ光が照射される光ファイバ208の位置を水平方向に
移動させるものである。制御装置111は、輻射センサ
103で計測される放射強度が所定のほぼ一定の値にな
るようにモータ112の回転を制御する。この放射強度
の値は外部から設定可能であり、カーボン層210の厚
さに応じた値に設定しておく。これにより、放射強度の
所定の値即ちカーボン層210の厚さが所望の値になる
ように可動台114のトラバース速度が制御される。
するとともにモータ112の回転により駆動され、レー
ザ光が照射される光ファイバ208の位置を水平方向に
移動させるものである。制御装置111は、輻射センサ
103で計測される放射強度が所定のほぼ一定の値にな
るようにモータ112の回転を制御する。この放射強度
の値は外部から設定可能であり、カーボン層210の厚
さに応じた値に設定しておく。これにより、放射強度の
所定の値即ちカーボン層210の厚さが所望の値になる
ように可動台114のトラバース速度が制御される。
【0031】この装置によって、光ファイバ208の外
周に厚さ約40nmのカーボン層210の被覆が形成さ
れる(図4)。また、輻射センサ103の計測結果から
時間tに対する測定温度T及び放射エネルギーEの変化
は図5のようになる。これは、カーボン層210の厚さ
の時間的変化を示しており、薄膜形成の開始時におい
て、輻射センサ103の計測値は、カーボン層210の
厚さが所望の値になるまで大きくなる。カーボン層21
0の厚さが所望の値になると、これが輻射センサ103
で計測され、一定の値になるように制御される。このた
め、輻射センサ103の計測値はほぼ一定の安定した値
になる。
周に厚さ約40nmのカーボン層210の被覆が形成さ
れる(図4)。また、輻射センサ103の計測結果から
時間tに対する測定温度T及び放射エネルギーEの変化
は図5のようになる。これは、カーボン層210の厚さ
の時間的変化を示しており、薄膜形成の開始時におい
て、輻射センサ103の計測値は、カーボン層210の
厚さが所望の値になるまで大きくなる。カーボン層21
0の厚さが所望の値になると、これが輻射センサ103
で計測され、一定の値になるように制御される。このた
め、輻射センサ103の計測値はほぼ一定の安定した値
になる。
【0032】このように、薄膜を形成する部材と薄膜の
材料との放射率の違いによって生じる放射強度の相違を
計測することにより、熱分解反応の進行中における膜厚
計測を可能としている。これによって反応制御を容易に
なし得ることができ、熱CVD法の薄膜形成を行う装
置、特に、光ファイバに炭素被膜を形成する装置に応用
することで、均等な厚さの良好な膜形成を効果的になし
うる。
材料との放射率の違いによって生じる放射強度の相違を
計測することにより、熱分解反応の進行中における膜厚
計測を可能としている。これによって反応制御を容易に
なし得ることができ、熱CVD法の薄膜形成を行う装
置、特に、光ファイバに炭素被膜を形成する装置に応用
することで、均等な厚さの良好な膜形成を効果的になし
うる。
【0033】
【発明の効果】以上の通り本発明によれば、薄膜の形成
により、測定された部材の表面近傍の温度と特定波長に
おける輻射光の強度とは異なった変化を示し、このよう
な変化の違いから形成される薄膜の厚さをモニタできる
ため、適切な厚さの薄膜を形成することができる。
により、測定された部材の表面近傍の温度と特定波長に
おける輻射光の強度とは異なった変化を示し、このよう
な変化の違いから形成される薄膜の厚さをモニタできる
ため、適切な厚さの薄膜を形成することができる。
【図1】本発明の薄膜形成装置の基本構成図。
【図2】時間tに対する測定温度T及び放射エネルギー
Eの変化を示す図。
Eの変化を示す図。
【図3】第2の実施例の構成図。
【図4】薄膜が形成される様子を示す図。
【図5】時間tに対する測定温度T及び放射エネルギー
Eの変化を示す図。
Eの変化を示す図。
101…レーザ光源、102…アッテネータ、103…
輻射センサ、106…熱電対、108…石英基板、11
1…制御装置、112…PID制御装置、206…放射
温度計、208…光ファイバ。
輻射センサ、106…熱電対、108…石英基板、11
1…制御装置、112…PID制御装置、206…放射
温度計、208…光ファイバ。
Claims (3)
- 【請求項1】 所定の部材の表面に、熱分解反応にて薄
膜を形成する装置であって、 前記部材の表面近傍の温度を測定する第1の手段と、 前記部材の表面近傍からの輻射光の強度を所定の特定波
長にて測定する第2の手段とを備えた薄膜形成装置。 - 【請求項2】 前記特定波長とは異なる波長の光にて前
記部材の表面近傍を加熱する第3の手段をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。 - 【請求項3】 第2の手段で測定された前記輻射光の強
度を入力量とし、第3の手段の加熱若しくは前記部材の
移動又はその両方を制御量として制御を行う第4の手段
をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の薄膜形
成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12375792A JPH05320917A (ja) | 1992-05-15 | 1992-05-15 | 薄膜形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12375792A JPH05320917A (ja) | 1992-05-15 | 1992-05-15 | 薄膜形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05320917A true JPH05320917A (ja) | 1993-12-07 |
Family
ID=14868549
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12375792A Pending JPH05320917A (ja) | 1992-05-15 | 1992-05-15 | 薄膜形成装置 |
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1992
- 1992-05-15 JP JP12375792A patent/JPH05320917A/ja active Pending
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