JPH053204A - 耐α線半導体装置、半導体集積回路装置および論理計算装置 - Google Patents

耐α線半導体装置、半導体集積回路装置および論理計算装置

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JPH053204A
JPH053204A JP3154366A JP15436691A JPH053204A JP H053204 A JPH053204 A JP H053204A JP 3154366 A JP3154366 A JP 3154366A JP 15436691 A JP15436691 A JP 15436691A JP H053204 A JPH053204 A JP H053204A
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transistor
semiconductor device
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ray
emitter
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JP3154366A
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Toru Nakamura
徹 中村
Yukihiro Onouchi
享裕 尾内
Takeo Shiba
健夫 芝
Yoichi Tamaoki
洋一 玉置
Mitsuo Nanba
光夫 難波
Katsuyoshi Washio
勝由 鷲尾
Hiromi Shimamoto
裕巳 島本
Masamichi Tanabe
正倫 田邊
Noriyuki Honma
紀之 本間
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Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
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Hitachi Device Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
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Publication date
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  • Bipolar Transistors (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、半導体装置の構造に係り、特に超高
速動作を有し、かつソフトエラーなどの誤動作を生じさ
せないトランジスタの構造を提供し、これを用いたUL
SI、大型計算機の信頼性を著しく向上することにあ
る。 【構成】第1領域(101),第2領域(102),第
3領域(103)で構成されたトランジスタの真性領域
を含むシリコン部分が1つ以上あり、該シリコン部分が
平面的または断面的に曲がっている構造を取っている。 【効果】本構造により、シリコン中で直進性の特徴を持
つα線に対し、曲がった構造を持っているトランジスタ
の1部のみがα線に照射される。しかし、トランジスタ
の容量に比べ、α線に照射で発生する電荷が少ないた
め、トランジスタが誤動作することがなく、超高速動作
も妨げられることが無い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐α線半導体装置に係
り、特に超高速動作を有し、かつソフトエラーを生じさ
せないトランジスタ構造を有する耐α線半導体装置に関
する。また、このトランジスタを用いた半導体集積回路
装置(ULSI)、およびこれを用いて信頼性の向上を
図った論理計算装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の典型的なトランジスタの一例は、
例えば、アール エス ムラー、 ティー アイ カミ
ンズ著、デバイス エレクトロニクス フォア インテ
グレイテッド サーキッツ(ワイリー)(“Device Ele
ctronics for IntegratedCircuits”by R.S.Muller and
T.I.Kamins,John Willy & Sons)に記載されている。
ここに示されているバイポーラトランジスタは、図2に
書かれている断面構造を有している。すなわち、n型導
電型(以下n型と略す)の不純物を含有し濃度勾配をも
ったn型コレクタ領域101上に、p型不純物領域から
なるp型ベース領域102があり、さらにその上にn型
不純物領域からなるn型エミッタ領域103を有した構
造をしている。この構造は、通常アイソプレーナ構造と
よばれている。なお、点線で囲まれた部分がトランジス
タの動作に直接関係のある部分、すなわち真性領域であ
り、それ以外の部分は寄生領域と呼ばれ電極取りだし領
域やマスク合わせ余裕領域などから成っている。通常、
この寄生領域は真性領域に比べ非常に大きく真性領域が
本来持っている高速動作特性を妨げているのが現状であ
る。
【0003】しかし近年、本発明に関連のある超高速バ
イポーラトランジスタでは、この寄生領域を非常に小さ
くして高速化を達成した構造になっている。そのため、
本発明で初めて解決される課題については、真性領域の
みを取りだした構造を対象とし、以下で検討を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来型トランジ
スタ構造においては、図3(真性領域のみを取り出した
構造にしている)の矢印に示すような方向より荷電粒子
例えばα線(アルファー線)等が入射すると、矢印の入
射軌跡に沿って電子正孔対が生じる。その結果、エミッ
タ領域およびコレクタ領域中の少数キャリアである正孔
はベース領域へ、またベース領域中の少数キャリアであ
る電子はコレクタ領域およびエミッタ領域へと流れるた
め、トランジスタの電極に電流が流れる。この電流がト
ランジスタの通常の動作電流よりも大きくなると回路が
誤動作したり不安定となってしまう。通常このα線起因
の電流を、α線によりコレクタに流れる電流Icαで代
表する。Icαはトランジスタ中のα線による発生電荷
量Qαに依存している。最近の微細化超高速トランジス
タの例として図3の場合、α線により電子正孔対が発生
する領域の寸法を、一辺の長さが1ミクロンの立方体と
する。α線のトランジスタ中の軌跡長はこの立方体の対
角線の長さであるから平方根3ミクロンとなる。このた
め、発生電荷量Qαはおよそ11fC(フェムトクーロ
ン)となる。なおここでα線がシリコン基板を通過する
とき1ミクロン当りに発生する発生電荷量を6.4フェ
ムトクーロンとしている。
【0005】図3は、トランジスタの真性領域のみを有
する理想的な構造であるが、通常用いられているトラン
ジスタの場合には、寄生領域が存在し、この領域を通過
するα線によって生じる電子正孔対による電流が、上記
の電流に加わる。そのため、回路動作を不安定にする電
流は通常のトランジスタの場合の方がさらに多い。
【0006】α線による回路の誤動作電流の条件は、ト
ランジスタを用いる基本回路構成によって異なる。図4
に示した回路は、超高速バイポーラISIで多く用いら
れているECL回路の例である。トランジスタQ1,Q
2はカレントスイッチ用、トランジスタQ3は定電流源
用、トランジスタQ4はエミッタフォロア用として使用
されている。回路の誤動作は、導通していないとき、す
なわちオフしているトランジスタにα線が入射した場合
が最悪ケースとなる。Q2がオフのとき、Q2にα線が
入射した場合についての例を示す。α線入射直後、Q2
に電流が流れコレクタCpの電位が低下する。このα線
による電圧変化をVαとする。Vαは、Q2に入射した
α線による発生電荷量QαをQ2のコレクタ端子に接続
されている全容量CQ2で除した値Qα/CQ2で与え
られる。このVαが回路の信号振幅Vsに比べて著しく
小さければ回路動作は安定している。すなわち以下の条
件が成立すれば回路動作は安定している。
【0007】
【数1】 Vs≫Vα=Qα/CQ2 …(数1) ただしVsは信号振幅、Vαはα線による電圧変化、Q
αはα線による発生電荷量、CQ2はQ2のコレクタ端
子に接続されている全容量である。
【0008】ここで、全容量CQ2は、負荷容量CLや
負荷抵抗の寄生容量等が無視できる簡単な場合には、Q
2,Q4のコレクタ・ベース間容量CTCとQ4のエミ
ッタ・ベース間容量CTEとの和となり、次のようにな
る。
【0009】
【数2】 CQ2=2CTC+CTE …(数2) 今、各トランジスタQ1〜Q4に図3で記載した構造の
トランジスタを用いた場合、CTC=2.3fF/平方
ミクロン,CTE=3.7fF/平方ミクロンである。
これよりVα=Qα/CQ2=1.3V となる。一方通
常、回路の信号振幅Vsは0.5V 程度である。このた
め従来の例ではVs<Vαとなり、必ず回路の誤動作が
生じることになる。Vαを少なくとも信号振幅の半分程
度0.25Vまで小さくするには、Vαを上記の値の約
5分の1に減少させる必要がある。これにはα線入射量
を減らし、発生電荷量Qαを約5分の一に減少させる
か、トランジスタの寸法を大きくして全容量CQ2を約
5倍増加させるかが必要である。しかしトランジスタ寸
法を大きくして全容量CQ2を5倍に増加させると、通
常はα線透過距離Lαも増加し、発生電荷量Qαが増加
してしまう。このためVαはあまり小さくならないとい
う問題がある。またトランジスタのコレクタベース間に
外付けで容量を付加すると、Lαを増加させずに見かけ
の全容量CQ2を増大させることができる。しかしこの
場合トランジスタの電流容量が一定のため回路動作が遅
延することになり、動作速度が低下するという問題があ
る。
【0010】以上の議論はトランジスタの真性領域にα
線が減衰せずに入射した場合を想定している。これに対
し、入射するα線強度を低減するため、半導体チップ表
面にα線を吸収する樹脂等をコーティングすることがで
きる。これらを併用して耐α線強度を向上させるには、
トランジスタの発生電荷量Qαを低減する構造を提供す
ることが必要である。
【0011】以上により本発明の目的は、真性領域の面
積を維持しながら、α線透過距離Lαを通常の構造より
低減したトランジスタ構造を考案することにより、α線
による電位変化量Vαを低減して耐α線強度を高めたト
ランジスタを有する耐α線半導体装置を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の手段は、一定のエミッタ幅をもつ少なくと
も1つ以上のエミッタ平面パタンを有するバイポーラト
ランジスタを含んでなり、少なくとも1つ以上の上記エ
ミッタ平面パタンを1本の直線で横切る距離の和の最大
値が、上記エミッタ平面パタンの対角線長の和よりも短
いことを特徴とする耐α線半導体装置とすることである
(図1,図5参照)。
【0013】また上記耐α線半導体装置を具備してなる
ことを特徴とする半導体集積回路装置とすることであ
る。さらに該半導体集積回路装置を用いた論理計算装置
とすることである。
【0014】
【作用】上記の手段によれば、トランジスタの面積を一
定にしたままトランジスタのα線透過距離Lαを減少さ
せたパタンとすることにより、α線による発生電荷量Q
αを大幅に低減できる。このためα線強度の大きい半導
体素子が得られる。従ってα線による電圧変化Vαが小
さくなり、回路が誤動作することがない。
【0015】また逆にトランジスタのα線透過距離Lα
を一定にしたままトランジスタの面積を増大することに
より、全容量CQ2を増加するとともに電流容量を大き
くできる。従ってα線強度の大きい高速で高駆動能力の
耐α線半導体素子が得られる。これにより信頼性を高め
た半導体集積回路装置および論理計算装置が得られる。
【0016】
【実施例】本発明の第1の実施例を図1および図5に示
す。(図1は断面を示すために、半分に輪切りにした状
態を示す。)本実施例はトランジスタの真性領域を環状
にした構造である。すなわち、n型コレクタ領域10
1,p型ベース領域102,n型エミッタ領域103を
環状に配置したトランジスタ構造である。このトランジ
スタの真性領域の円周長LQが先に述べた対角線長にあ
たる。
【0017】ここで本発明における対角線とは、直線に
は限定しない。細長い扇形のパタンにおいては、その円
弧の長さを言うものとする。また環状のパタンにおいて
は、その円周長を言う。螺旋等においては、その曲線に
沿った長さを指すものとする。
【0018】また図にトランジスタのエミッタ幅を示し
た。本発明のエミッタパタンは実質的にエミッタ幅の等
しいパタンで構成される。上記トランジスタのエミッタ
幅は0.5 ミクロンである。またトランジスタの内径は
5ミクロンである。本実施例のトランジスタにα線が入
射した場合の平面図を図5に示す。パッケージおよびパ
ッケージ外の自然界から発生するα線は、同一のトラン
ジスタ領域内に同時に複数本が入射する確率は非常に少
ない。また入射後の軌跡は直線となる。このとき、トラ
ンジスタ内の真性領域のα線透過距離の最大値は、図に
示したようにLαとなる。また、トランジスタ全体の大
きさは円周長LQにエミッタ寸法を乗じたものである。
従来例(図3,図4)と比較すると、LQがLαの5倍
よりも大きければ回路の誤動作は生じないことになる。
図1の実施例では、エミッタ幅0.5 ミクロンで内径5
ミクロンのトランジスタのため、Lαは5ミクロン、L
Qは31.4 ミクロンとなる。このためLQ>5Lαで
誤動作を生じなかった。
【0019】第1の実施例を製造するプロセスを図6な
いし図13に示す。
【0020】図6 p型基板001とn型基板00
2を1ミクロン厚さの酸化膜100を介して貼合せたシ
リコン基板にn型不純物アンチモンを1175℃で所望
の位置に拡散した層101を形成し、その後n型エピタ
キシャル成長層101−1を形成した。次に、酸化膜の
分離領域201を形成した。
【0021】図7 上記基板の上に、熱酸化膜20
2,シリコン窒化膜203,酸化膜204,シリコン窒
化膜205を次々に形成し、その後所望の位置にホトレ
ジスト206−1,206−2を残した。
【0022】図8 ホトレジスト206−1,20
6−2をマスクとし、熱酸化膜202,シリコン窒化膜
203,酸化膜204,シリコン窒化膜205の4層膜
を反応性異方性ドライエッチング法によって除去し、シ
リコン面を表面に露出させた。ホトレジスト206−1
で覆われていた部分はトランジスタの真性領域となり、
またホトレジスト206−2で覆われていた部分はトラ
ンジスタのコレクタ取り出し領域となる。次に、表面の
ホトレジスト膜を除去した後、850℃のウエット酸素
中で約30分間加熱し表面に熱酸化膜207を30nm
成長した。
【0023】図9 トランジスタの真性領域となる
部分206−3の周りの熱酸化膜207のみを除去しウェ
ハ全面に厚さ50nmのシリコン窒化膜を堆積した。再
び反応性異方性ドライエッチング法を用いてこのシリコ
ン窒化膜を除去し、トランジスタの真性領域部分および
コレクタ部分となる凸型の周囲のみにシリコン窒化膜2
08を残した。その後、有機シランと酸素の混合ガス中
で800℃まで加熱し、酸化膜209をウェハ全面に堆
積した。次に、ホトレジストAZ2090を全面に塗布
しエッチバックして表面を平にした。すると、凸型領域
の部分は酸化膜209が露出し、その部分以外にホトレジ
ストを埋め込んだ。
【0024】図10 凸型領域部分の露出した酸化膜
209をドライエッチング法で除去し、表面を平にし
た。その後、ホトレジストを除去し、さらに酸化膜をエ
ッチバックした。このとき、凸型領域はシリコン窒化膜
205が存在しているため、エッチングされずに残っ
た。
【0025】図11 シリコン窒化膜205、208
を160℃で加熱した燐酸溶液内で除去し、トランジス
タの真性領域となる部分のみ1部シリコン面を露出させ
た。次に、硼素を多量に含んだ多結晶シリコン膜210
を堆積した。凸型領域上部の多結晶シリコン膜のみ除去
するため、図6−dで述べた方法と同様に、ホトレジス
ト211を凸型領域以外に埋め込んだ。
【0026】図12 露出した多結晶シリコン層をS
F6ガス雰囲気中でドライエッチングをすることによっ
て除去した。次に、凸型領域に残っている酸化膜204
をふっ酸中で除去した後、850℃、8気圧の水蒸気中
で熱酸化し、硼素添加の多結晶シリコン膜の表面を酸化
した。その後、シリコン窒化膜203を160℃で加熱
した燐酸溶液内で除去した。コレクタ取り出し領域20
6−4にリンイオンをイオン打ち込みし、熱処理するこ
とによって活性化した。
【0027】図13 凸型領域206−3上の酸化膜
を除去し、硼素を添加することによって真性ベース領域
212を形成、またその上にリンを高濃度に含んだ多結
晶膜214を堆積し、750℃で熱処理してエミッタ領
域213を形成した。全面に厚さ500nmの酸化膜を
堆積し、ホトリソグラフィー技術によってベースコンタ
クト孔,エミッタコンタクト孔,コレクタコンタクト孔
を形成し、ベース電極215,コレクタ電極216,エミッ
タ電極217を形成した。これによって、実施例1のト
ランジスタが完成した。図では、コレクタ領域を中心と
し真性領域(エミッタ領域,ベース領域,真性コレクタ
領域)が左右にあるが、左右の真性領域は、平面図では
円形となっており、つながっていることは言うまでもな
い。この様に図1で示したトランジスタ構造が図6の真
性領域となっている。
【0028】本発明の第2の実施例を図14に示す。図
14は、トランジスタの真性領域706を並列に並べた
平面図を表している。これらのトランジスタ真性領域内
のエミッタ,ベース,コレクタ領域はそれぞれ並列に接
続されている。図14には、1ミクロンを一辺とした立
方体の真性領域が縦横とも5ヶずつ並んだ場合の例を示
した。そのため、全容量は207fFとなる。ところ
が、入射α線の軌跡は矢印で示したように直進するため
真性領域同志の間隔を広くすれば横切る真性領域数は5
ヶであり、最大長は約7.14 ミクロンである。そのた
めQαは約45.7フェムトクーロンとなり、Vαは
0.22V となる。その結果コレクタ電極の電圧変動
は信号振幅に比べ小さいため回路の誤動作は起こらなか
った訳である。言い替えると、真性領域を一直線上につ
ないだとき、その長辺は25ミクロンであり入射α線の
軌跡長は約5ミクロンであるため、LαはLQの5倍程
度となっている。
【0029】本発明の第3の実施例を図15に示す。図
15は、トランジスタの真性領域706を円形に並べた
平面図を表わしている。これらのトランジスタの真性領
域のエミッタ,ベース,コレクタ領域はそれぞれ並列に
接続されている。図15に示す実施例は、実施例1の円
形パターンの1部を切った形をしている。そのため、実
施例1に比べ、入射α線の軌跡が真性領域を横切る確率
はより少なくなっている。本実施例のトランジスタで
は、実施例1のトランジスタよりも小さな寸法でソフト
エラーが防止できた。
【0030】本発明の第4の実施例を図16に示す。図
16は、トランジスタの円形の真性領域706を並列に
並べた平面図を表わしている。これらのトランジスタ真
性領域内のエミッタ,ベース,コレクタ領域はそれぞれ
並列に接続されている。図16に示す実施例は、実施例
1の円形パターンを並列に並べたものである。実施例1
に比べ、個々のトランジスタの容量が小さいためα線強
度が低いが、並列接続されているため全容量は大きくな
っている。また、入射α線の軌跡が真性領域を横切る確
率はより少なくなっている。そのため、本実施例では、
実施例1の場合に比べ、小さな寸法でトランジスタが形
成できる。
【0031】本発明の第5の実施例を図17に示す。図
17は、トランジスタの真性領域706を螺旋状に形成
した平面図を表わしている。図17に示す実施例は、実
施例1に比べ、中心部分の無駄な領域がなくなるため小
さな寸法でトランジスタが形成できる。
【0032】本発明の第6の実施例を図18に示す。図
18は、トランジスタの帯状の真性領域706を入り組
んだ形に構成した平面図を表わしている。図18に示す
実施例は、実施例1の円形パターンに比べ中心領域の無
駄な領域を有効に用いているため非常に小さな寸法でソ
フトエラーが防止できている。
【0033】本発明の第7の実施例を図19に示す。図
19は、トランジスタの真性領域を横型に作りそれを円
形にした例である。横型構造にすることによりエミッ
タ,ベース領域を薄くできるため、ベース抵抗が低くな
り高速のトランジスタが形成できた。また、真性領域を
円形にしているため、今まで述べてきた理由と同様にα
線強度が非常に強くなった。エミッタ電極を中心から取
り出すことができるので、エミッタ抵抗も低減できてい
る。
【0034】本発明の第8の実施例を図20に示す。本
実施例では三重構造となっており、各々が円筒形のトラ
ンジスタを構成していて、エミッタ幅Wは同一となって
いる。実施例1のトランジスタの様に1重構造では微細
エミッタを形成すると内部が空洞になる可能性がある。
本実施例のように、内部にもトランジスタを形成するこ
とにより、より小さなトランジスタが実現できた。図2
1に多重円筒形トランジスタの多重度とエミッタ幅W、
トランジスタ寸法との関係を示す。多重度を増すとより
細いエミッタ幅で、より小さなトランジスタが形成でき
ることが分かる。
【0035】本発明の第9の実施例を図22に示す。実
施例8に比べ矩形の平面パターンをしており、エミッタ
幅はWである。この構造により実施例8に比べ設計が容
易なトランジスタを実現できた。
【0036】本発明のトランジスタを応用したECL回
路の平面レイアウトパターンを図23に示す。トランジ
スタは、実施例2を用いた。ECL回路は図4に示した
ものと同一である。このレイアウトによりソフトエラー
のない回路とLSIを実現できた。
【0037】本発明のトランジスタを用いたULSIの
実施例を図24に示す。図24では、MOS型トランジ
スタと本発明のバイポーラトランジスタとを一つのチッ
プ上に形成したULSIを示している。MOS型トラン
ジスタとバイポーラ型トランジスタは図24の領域Aの
部分に集積されている。また、トランジスタで構成した
回路の外部への取り出しはボンディングパッドBを用い
ている。このULSIでは、α線によるソフトエラーが
全く無くなっている。
【0038】次に、本発明を応用した実施例を図25の
計算機構成図で説明する。本実施例18は、本発明を実
施したシリコン半導体集積回路を、命令や演算を処理す
るプロセッサ500が、複数個並列に接続された高速大
型計算機に適用した例である。本実施例では、本発明を
実施した高速シリコン半導体集積回路の集積度が高いた
め、命令や演算を処理するプロセッサ500や、記憶制
御装置501や、主記憶装置502などを、1辺が約1
0〜30mmのシリコン半導体チップで構成出来た。これ
ら命令や演算を処理するプロセッサ500と、記憶制御
装置501と、化合物半導体集積回路よりなるデータ通
信インタフェース503を、同一セラミック基板506
に実装した。また、データ通信インタフェース503
と、データ通信制御装置504を、同一セラミック基板
507に実装した。これらセラミック基板506並びに
507と、主記憶装置502を実装したセラミック基板
を、大きさが1辺約50cm程度、あるいはそれ以下の
基板に実装し、大型計算機の中央処理ユニット508を
形成した。この中央処理ユニット508内データ通信
や、複数の中央処理ユニット間データ通信、あるいはデ
ータ通信インタフェース503と入出力プロセッサ50
5を実装した基板509との間のデータの通信は、図中
の両端矢印線で示される光ファイバ510を介して行な
われた。この計算機では、命令や演算を処理するプロセ
ッサ500や、記憶制御装置501や、主記憶装置50
2などのシリコン半導体集積回路が、並列に高速で動作
し、また、データの通信を光を媒体に行なったため、1
秒間当りの命令処理回数を大幅に増加することができ
た。本発明のトランジスタを用いたULSIを搭載した
大型計算機はソフトエラーが全く無く、信頼性が非常に
高くなっている。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように本発明により、α線に
よるソフトエラー,誤動作が全く無いトランジスタを提
供できる。また、このトランジスタを応用し、ソフトエ
ラーが全く無い高信頼性のULSI、そのULSIを使
用した高信頼性の大型計算機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1によるトランジスタ断面図で
ある
【図2】従来例によるトランジスタ断面図である。
【図3】従来例にα線が入射したときの断面図である。
【図4】ECL回路の全容量と動作の原理図である。
【図5】実施例1のトランジスタにα線が入射したとき
の平面図である。
【図6】実施例1のトランジスタの製造プロセスであ
る。
【図7】実施例1のトランジスタの製造プロセスであ
る。
【図8】実施例1のトランジスタの製造プロセスであ
る。
【図9】実施例1のトランジスタの製造プロセスであ
る。
【図10】実施例1のトランジスタの製造プロセスであ
る。
【図11】実施例1のトランジスタの製造プロセスであ
る。
【図12】実施例1のトランジスタの製造プロセスであ
る。
【図13】実施例1のトランジスタの製造プロセスであ
る。
【図14】本発明の実施例2によるトランジスタ平面図
である。
【図15】本発明の実施例3によるトランジスタ平面図
である。
【図16】本発明の実施例4によるトランジスタ平面図
である。
【図17】本発明の実施例5によるトランジスタ平面図
である。
【図18】本発明の実施例6によるトランジスタ平面図
である。
【図19】本発明の実施例7によるトランジスタ平面図
である。
【図20】本発明の実施例8によるトランジスタ平面図
である。
【図21】α線によるソフトエラーのない多重円筒形ト
ランジスタのエミッタ幅とトランジスタ寸法の関係を示
す図である。
【図22】本発明の実施例9によるトランジスタ平面図
である。
【図23】本発明をECL回路に応用した場合の平面レ
イアウトパターンである。
【図24】本発明のトランジスタを応用したULSIで
ある。
【図25】本発明のトランジスタを応用した大型計算機
のプロセッサである。
【符号の説明】
001…P型Si基板、002…N型Si基板、100
…酸化膜、101…N型Siコレクタ層、101−1…
N型エピタキシャル層、102…P型Siベース層、1
03…N型Siエミッタ層、202…熱酸化膜、203
…シリコン窒化膜、204…酸化膜、205…シリコン
窒化膜、206−1…ホトレジスト、206−2…ホト
レジスト、207…熱酸化膜、206−3…トランジス
タの真性領域を作るための多層絶縁膜層、206−4…
トランジスタのコレクタ取り出し領域を作るための多層
絶縁膜層、208…シリコン窒化膜、209…酸化膜、
2090…ホトレジスト、210…多結晶シリコン膜、
211…ホトレジスト、212…真性ベース領域、21
3…エミッタ領域、214…多結晶シリコン層、215
…ベース電極、216…コレクタ電極、217…エミッ
タ電極、706…トランジスタの真性領域、Lα…Si
中にα線が入射したときの透過距離、LQ…トランジス
タの幅、A…トランジスタ等が集積されている部分、B
…ボンディングパッド。500…シリコン半導体集積回
路よりなる命令や演算を処理するプロセッサ、501…
シリコン半導体集積回路よりなる記憶制御装置、502
…シリコン半導体集積回路よりなる主記憶装置、503
…化合物半導体集積回路よりなるデータ通信インタフェ
ース、504…データ通信制御装置、505…入出力プ
ロセッサ、506…セラミック基板、507…セラミッ
ク基板、508…中央処理ユニット、509…入出力プ
ロセッサ実装基板、510…データ通信用光ファイバ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/082 7210−4M H01L 27/08 101 B (72)発明者 芝 健夫 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 玉置 洋一 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 難波 光夫 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 鷲尾 勝由 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 島本 裕巳 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 田邊 正倫 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 本間 紀之 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一定のエミッタ幅をもつ少なくとも1つ以
    上のエミッタ平面パタンを有するバイポーラトランジス
    タを含んでなり、上記少なくとも1つ以上の上記エミッ
    タ平面パタンを1本の直線で横切る距離の和の最大値
    が、上記エミッタ平面パタンの対角線長の和よりも短い
    ことを特徴とする耐α線半導体装置。
  2. 【請求項2】上記エミッタ平面パタンが環状に形成され
    てなることを特徴とする請求項1記載の耐α線半導体装
    置。
  3. 【請求項3】上記エミッタ平面パタンが扇形状に形成さ
    れてなることを特徴とする請求項1記載の耐α線半導体
    装置。
  4. 【請求項4】上記エミッタ平面パタンが複数の同心環状
    に形成されてなることを特徴とする請求項1記載の耐α
    線半導体装置。
  5. 【請求項5】上記エミッタ平面パタンが螺旋状に形成さ
    れてなることを特徴とする請求項1記載の耐α線半導体
    装置。
  6. 【請求項6】上記エミッタ平面パタンが不規則曲線パタ
    ン状に形成されてなることを特徴とする請求項1記載の
    耐α線半導体装置。
  7. 【請求項7】上記バイポーラトランジスタを用いて論理
    回路が構成されてなり、上記直線の経路に沿って入射さ
    れた放射線により上記論理回路の信号伝達端子に発生し
    た雑音電荷量が、該信号伝達端子に付加されている全容
    量と信号の振幅の積として表わされる信号電荷量よりも
    小さくなる如くに形成されてなることを特徴とする請求
    項1記載の耐α線半導体装置。
  8. 【請求項8】請求項1記載の耐α線半導体装置を具備し
    てなることを特徴とする半導体集積回路装置。
  9. 【請求項9】請求項8記載の半導体集積回路装置を具備
    してなることを特徴とする論理計算装置。
JP3154366A 1991-06-26 1991-06-26 耐α線半導体装置、半導体集積回路装置および論理計算装置 Pending JPH053204A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6943387B2 (en) 2002-04-10 2005-09-13 Renesas Technology Corp. Semiconductor device, manufacturing thereof and power amplifier module
KR100658251B1 (ko) * 1999-12-28 2006-12-14 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 바이폴라 트랜지스터 및 그 제조방법

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