JPH05319985A - 金薄膜及びパターン化された金薄膜の形成方法 - Google Patents

金薄膜及びパターン化された金薄膜の形成方法

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JPH05319985A
JPH05319985A JP4284919A JP28491992A JPH05319985A JP H05319985 A JPH05319985 A JP H05319985A JP 4284919 A JP4284919 A JP 4284919A JP 28491992 A JP28491992 A JP 28491992A JP H05319985 A JPH05319985 A JP H05319985A
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健 江口
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俊彦 武田
Harunori Kawada
春紀 河田
Kiyoshi Takimoto
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子素子や光素子の電極や配線、或いは、圧
電素子,電子放出素子,記録媒体等に用いられる金薄膜
の形成方法を提供する。 【構成】 シリコン基板1上に、硫黄を含む置換基を有
する有機硫黄化合物層2を形成し、かかる基板を金錯体
溶液3に浸漬し、さらに金錯体溶液中の金錯体を分解処
理し、該溶液中の金を飽和状態に移行させ、有機硫黄化
合物層2上に金を析出,成長せしめる金薄膜の形成方
法。 【効果】 常温,常圧に近い条件で、各種基板上に形成
された有機硫黄シラン化合物の層上に、選択的にかつ安
定して、極めて平滑な表面を有する金結晶薄膜を形成す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金薄膜の形成方法に関
し、特に半導体集積回路、光集積回路、磁気回路等の電
子素子や光素子の電極や配線、あるいは、圧電素子、電
子放出素子、記録媒体等に用いられる金薄膜及びパター
ン化された金薄膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より金薄膜は、リードフレームやH
IC等の厚膜分野の配線や電極、GaAs半導体の薄膜
配線等に広く用いられてきた。最近ではSi半導体デバ
イスの高密度化からAl配線のエレクトロ・マイグレー
ションが深刻な問題となり、貴金属である金が配線材料
として有望視されている。
【0003】かかる金薄膜は、特にエレクトロ・マイグ
レーション、耐腐食性、低抵抗性、耐メルト性等に優れ
ている大粒径の単結晶群からなる金結晶薄膜であること
が望まれている。
【0004】この様な中で、従来、基板上への金結晶薄
膜形成方法としては、真空蒸着法、CVD法、電解鍍金
法、無電解鍍金法等が知られている。例えば、真空蒸着
法では、Si,SiO2 ,SiN,GaAs,サファイ
ア,Cr,Ti,Cu,マイカ等の基板を真空中にて5
00〜700℃程度に加熱した上で、10-6torr以
下の真空中で金を蒸気相で基板上に搬送して堆積を行う
ものであり、具体例としては、マイカ上に数10μm径
の金単結晶を形成したという報告がある(Dennis
J.Trevorら,Physical Revie
w Letters誌,1989年162巻第8号)。
また、熱CVD法、PECVD法により、Si上に金多
結晶薄膜を形成した例もある(N.Misawaら,第
37回半導体・集積回路シンポジウム,1989年12
月7日)。更には、金錯体の分解による溶液内の金飽和
現象を利用して、導電性金ペースト用の金粉末を系内に
浮遊状態で析出させる技術が特開昭56−38406,
特開昭55−54509に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、これら従来
方法には、以下の様な問題点がある。
【0006】真空蒸着法やCVD法により基板上に金薄
膜を形成する場合、マイカや高配向グラファイト等の単
結晶不活性基板を用いれば、大粒径単結晶群からなる金
結晶薄膜を形成することもできるが、これら以外の、例
えば、Si,GaAs等の半導体材料上や、SiO2
SiN或いはAl2 3 等の絶縁性材料上では、サブミ
クロン径の単結晶群か多結晶膜になってしまう。また前
者においても、蒸着温度や基板の焼成条件等、厳密な制
御が要求され、また仮に、これらの制御を十分に行った
としても、多結晶膜が形成されてしまうことがしばしば
あり、単結晶群からなる金薄膜を再現性よく提供するこ
とは比較的困難である。
【0007】更には、基板温度を比較的高温に保持する
要請がある為、高温下に保持することが不可能なデバイ
スに対しては利用することが極めて困難であり、加え
て、合金の生成にも注意を払わねばならない。例えば、
Si上に金薄膜を形成する場合では、共晶温度363℃
を越えて基板加熱を行うと、Au−Si合金が形成され
てしまう。
【0008】この他、電解鍍金法や無電解鍍金法では多
結晶膜となり、そもそも単結晶を形成することが不可能
である。
【0009】これらに加えて、かかる金薄膜をパターン
化する際に生ずる問題点もある。パターンを作る方法と
して従来公知のフォトリソグラフィー技術を利用して、
例えば、上述した単結晶群からなる金薄膜をパターニン
グするものとすると、リフトオフ法(先ず、基板上にパ
ターン化されたフォトレジスト膜を形成し、次に基板全
面上に金薄膜を堆積せしめた後、上記フォトレジストを
剥離して金薄膜をパターン化する方法)によるのは極め
て困難である。その理由は、通常フォトレジストの耐熱
性が、先に挙げた蒸着条件以下である為である。
【0010】従って、基板上に金薄膜を形成した後に、
これを部分選択的にエッチング除去してパターン化する
方法がとられる。この場合、先ず、金薄膜上にパターン
化されたマスクを密着形成し、次にエッチングを行い、
最後に残ったマスクを剥離する訳であるが、エッチング
条件によっては、マスクに覆われている部分の金薄膜表
面までも損傷を与えることがあった。また、かかるマス
クを十分に強固なものにすると、これを剥離する際に
も、金薄膜表面に損傷を与える可能性があった。
【0011】金薄膜をパターン化する方法としては、以
上述べたフォトリソグラフィーによるものの他、例え
ば、イオンビーム等のエネルギー線を金薄膜上の一部に
照射し、これを走査することで、金を電界蒸発、或いは
スパッタリング効果によって、部分選択的に除去する直
接描画法の利用も考えられるが、この場合、用いるエネ
ルギー線源のエネルギー分布は、線幅に対してガウシア
ン分布をとるため、かなり広い領域に渡って、被照射物
の表面が段階的に改質されてしまう危険性がある。
【0012】以上述べた従来技術の問題点に鑑み、本発
明の目的とするところは、耐エレクトロ・マイグレーシ
ョン、耐腐食性、低抵抗性、耐メルト性等に優れている
大粒径の単結晶群からなる金結晶薄膜、さらには所望の
パターンにパターニングされた上記金結晶薄膜を、常温
常圧に近い条件にて、各種基板上に安定に形成する方法
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明によれ
ば、金錯体溶液中の金錯体を分解処理することで、該溶
液中の金を飽和状態に移行せしめ、かかる金を比較的簡
単な表面処理を施した基板上に析出,成長せしめること
により、大粒径の単結晶群からなる金薄膜を再現性良く
形成できるものである。
【0014】即ち、本発明は、金錯体溶液中の金錯体を
分解処理し、該溶液中の金を飽和状態に移行せしめ、前
記溶液中において基板上にかかる金の薄膜を形成する方
法であって、上記基板は表面に硫黄を含む置換基を有す
る有機分子の層を有し、該有機分子の層上に金を析出,
成長せしめることを特徴とする金薄膜の形成方法であ
り、更には、前記硫黄を含む置換基を有する有機分子が
有機シラン分子であり、該有機シラン分子の層をパター
ニングする工程を有し、該パターニング工程によりパタ
ーン化された有機シラン分子の層上に金を析出,成長せ
しめることを特徴とするパターン化された金薄膜の形成
方法である。
【0015】本発明者らは、前記飽和状態にある溶液中
の金が、前記硫黄を含む置換基を有する有機分子の層上
に、選択的に安定して析出・成長することを見い出し、
耐エレクトロ・マイグレーション、耐腐食性、低抵抗
性、耐メルト性等に優れている大粒径の単結晶群からな
る金結晶薄膜を、常温常圧に近い条件にて、各種基板上
に安定に形成することが可能な上記本発明に至ったので
ある。
【0016】本発明による金結晶薄膜は、(111)方
位を有する金の単結晶群で構成されているという特徴を
有することから、例えば、本発明の金結晶薄膜上に圧電
体材料等を堆積させる際に、方位継承させることが可能
である。
【0017】本発明において用いられる基板は、その表
面に硫黄を含む置換基を有する有機分子(以下、有機硫
黄化合物と記す)からなる層を堆積可能なもので、後述
する金析出工程に対する耐性さえあれば、原理的には材
料、形状を全く問わない。
【0018】上述の有機硫黄化合物中の硫黄を含む置換
基としては、例えば、チオカルボキシ基(−CSO
H),ジチオカルボキシ基(−CSSH),スルホ基
(−SO3H),スルフィノ基(−SO2 H),スルフ
ェノ基(−SOH),チオシアナト基(−SCN),チ
オキソ基(=S),メルカプト基(−SH),スルフィ
ド基(−S−),ジスルフィド基(−S−S−)等を挙
げることができるが、好ましくはメルカプト基である。
【0019】上記の置換基を含む有機硫黄化合物を目的
とする基板表面に堆積するわけであるが、この後の金の
析出過程においては、金と硫黄との相互作用が重要な役
割を果たしていると考えられるので、できるだけ表面に
硫黄部位が位置することが望ましい。かかる有機硫黄化
合物の堆積層と金との相互作用は、主として該堆積層の
最表部との間で行われるから、該堆積層の厚さは特に厚
くする必要はない。むしろ、局所的に膜厚が大きく異な
ったり、大きな欠陥があったり、或いは、硫黄を含む置
換基の分布状態が不均一であったりすると、金の析出が
不均一となることがあるので、この点に注意を要する。
【0020】一方、かかる有機硫黄化合物と基板との密
着性が悪いと、最終的に形成された金薄膜と基板との密
着性も低下するので、有機硫黄化合物と基板とは化学吸
着していることが好ましい。かかる要請から、該有機硫
黄化合物に特別な置換基、例えばシランやアミノ基、カ
ルボキシル基等を、用いる基板材料に応じて導入するこ
とが好ましく、これらの置換基が基板と相互作用するよ
うな位置にある限り、これら置換基による金の析出への
障害はない。具体的には、例えば、前記有機硫黄化合物
がシラン化合物(以下、有機硫黄シラン化合物と記す)
の場合には、有機硫黄シラン化合物と基板との間にシロ
キサン(Si−O結合)を作ることで、これらの密着性
を高めることができる。かかる要請から、基板として
は、その表面にSi、O或いは、OH基が露出している
ものが好ましく、例えば、シリコン、酸化シリコン、窒
化シリコン、金属酸化物、マイカ、或いは、これらから
なる層を表面に堆積させた各種基板を挙げることができ
る。
【0021】本発明に好適な有機硫黄シラン化合物は、
下記一般式(1)
【0022】
【化1】 で示される。ここで、R2,R3,R4に関して、R2
=R3=R4=C1又はR2=R3=R4=OCH3
はR2=R3=R4=OCH2 5 又はR2=C1,R
3=R4=OCH3 又はR2=C1,R3=R4=OC
2 5 又はR2=C1,R3=R4=CH3 又はR2
=R3=C1,R4=OCH3 又はR2=R3=C1,
R4=OCH2 5 又はR2=R3=C1,R4=CH
3 の内、いずれかの組み合わせより選ばれ、R1に関し
て、チオカルボキシ基(−CSOH),ジチオカルボキ
シ基(−CSSH),スルホ基(−SO3 H),スルフ
ィノ基(−SO2 H),スルフェノ基(−SOH),チ
オシアナト基(−SCN),チオキソ基(=S),メル
カプト基(−SH),スルフィド基(−S−),ジスル
フィド基(−S−S−)等の硫黄を含む置換基を有する
炭素数1から24の炭化水素基である。これらのR1中
で最も好ましいのは末端にメルカプト基が置換したもの
である。また、R1を構成する炭化水素基の水素の一
部、または全てが弗素置換されていてもよい。更には、
以上の有機硫黄シラン化合物をポリマー(ポリシロキサ
ン)化したものを用いてもよい。
【0023】かかる観点から、有機硫黄化合物或いは有
機硫黄シラン化合物の堆積層は単分子膜またはその累積
膜で構成されていることが望ましい。その形成方法とし
ては、蒸着法によってもよいが、従来公知のラングミュ
ア・ブロジェット法、液相吸着法、気相吸着法等が好適
である。これらの方法によれば、分子構造に若干の制約
を受けるものの、基板の形状に関係なく均一な堆積層を
容易に形成することができ、しかもかかる堆積層中での
硫黄を含む置換基の位置(膜厚方向)を一定に揃えるこ
と(配向制御)ができる。
【0024】更には、前記有機硫黄化合物或いは有機硫
黄シラン化合物の堆積層が高分子でできていると、形成
される金結晶薄膜の機械的及び熱的強度が更に増加する
ので極めて好ましい。
【0025】次に、本発明の金薄膜の形成方法を図面を
用いて説明する。図1は、本発明の工程の一例を示す模
式図である。先ず、有機硫黄化合物の層を基板上に堆積
する工程について説明する。
【0026】基板1としてシリコン或いは酸化シリコン
(ガラス)を用いるとすると、有機硫黄化合物として
は、例えば、メルカプトメチルトリメトキシシランや3
−メルカプトプロピルトリクロロシラン等のメルカプト
基及びシランを含む有機硫黄シラン化合物の利用が好ま
しい。
【0027】つぎにこれら有機硫黄化合物の蒸気雰囲気
下に基板を放置して気相吸着させるか、或いは、前記有
機硫黄化合物を溶解させた溶液中に基板を浸漬して液相
吸着させるなどして、基板1上に有機硫黄化合物を堆積
せしめ、有機硫黄化合物層2を形成する(図1(b)参
照)。その後、適当な溶媒で基板を洗浄して、余剰に物
理吸着している有機硫黄化合物を除去して単分子膜を得
ても良い。また前記吸着工程に要する処理時間や、液相
吸着法による場合には用いる溶液の濃度等を適宜調節す
ることにより、特に洗浄工程を経ずして、均一な有機硫
黄化合物層2を形成することも可能である。この他、ラ
ングミュア・ブロジェット法によって、単分子層或いは
単分子層累積膜からなる有機硫黄化合物層を形成しても
良い。尚、基板自身が例えば有機高分子材料でできてお
り、しかも適当な硫黄を含む置換基を有している様な場
合では、上記有機硫黄化合物の堆積工程を省略できる場
合がある。
【0028】次に、金の析出・成長工程について、金錯
体として[AuI4 - ,金錯体の分解処理手段として
揮発処理を用いるものとして説明する。
【0029】先ず、蒸留水に沃化カリウム及び沃素を投
入して沃素水溶液を作成した後、金を投入し撹拌溶解さ
せて[AuI4 - を含有する金錯体溶液3を作成す
る。この時溶液中には、金錯体[AuI4 - の他、I
3 -,K+ が存在するものと考えられる。ついで、前記基
板1を金錯体溶液3中に浸漬し(図1(c)参照)、溶
液温度を高めて(30〜100℃)沃素の揮発を促進さ
せる。この時、化学平衡を保つために[AuI4 -
分解が進行し、結果として金が過飽和の状態となる。か
かる過飽和金が前記基板上の有機硫黄化合物層のメルカ
プト基と反応し、該有機硫黄化合物上に析出し結晶核4
となる。その後、新たな結晶核発生と結晶核成長とが平
行して進行する。この時、該結晶核は自己整合的に単結
晶成長する(図1(e)参照)。その後、各々の単結晶
同士の衝突により単結晶群からなる金結晶薄膜5が形成
される(図1(f)参照)。
【0030】沃素水溶液は、沃化カリウム以外の沃化化
合物、例えば、沃化アンモニウム等を溶解してもよく、
その方法は限定されない。また水溶液ではなく、アルコ
ール溶液或いはアルコールと水の混合溶液を用いてもよ
い。また、金を溶解させるかわりに、適当な金化合物、
例えばAuIやAuI3 等を利用してもよく、要は溶液
中に金錯体[AuI4 - が十分に存在すれば良い。更
に金錯体も[AuI4- に限定されるものではなく、
[AuCl4 - ,[Au(CN)2 - ,[Au(C
N)3 - を用いても良い。またこれら金錯体の分解処
理手段も加熱による揮発に限らず、還元剤を用いるもの
であっても良い。還元剤の具体例としては、例えば、ハ
イドロキノン,ピロガノール,パイロカキテン,グクシ
ン,メトールハイドロキノン,アミドール,メトール,
亜硫酸ソーダ,チオ硫酸ナトリウム等の他、溶液中で還
元作用を有する材料を広く用いることができる。
【0031】次に、有機硫黄シラン化合物の層をパター
ニングし、パターン化された有機硫黄シラン化合物の層
上に金を析出・成長させる本発明のパターン化された金
薄膜の形成方法を説明する。
【0032】先ず、基板上に有機硫黄シラン化合物のパ
ターン化された層を形成する工程を図2を用いて説明す
る。
【0033】先ず、基板11上に図1(b)で先に述べ
たのと同様にして有機硫黄シラン化合物を堆積せしめ、
有機硫黄シラン化合物層12を形成する(図2(b)参
照)。
【0034】このようにして形成された有機硫黄シラン
化合物層12に対して、所望のパターンに従って、部分
選択的に電子線、X線、紫外線、遠紫外線或いはイオン
線等のエネルギー線13を照射し(図2(c)参照)、
被照射部14の有機硫黄シラン化合物を除去、或いは硫
黄を含む一部の部位(一般的には前記式(1)中のR1
基)を脱離させることにより、有機硫黄シラン化合物の
パターニング層15(図2(d)参照)を得る。尚、図
2(c)中、エネルギー線13を有機硫黄シラン化合物
層12に部分選択的に照射するのに、マスク16を利用
しているが、エネルギー線13を走査して直接描画して
も良い。この場合には、照射するエネルギー線の線幅程
度の微細パターン(サブミクロンオーダー)を作ること
が可能である。
【0035】本発明において、前記有機硫黄シラン化合
物層のパターニングの際に、上記エネルギー線を照射
し、被照射部の有機硫黄シラン化合物を除去或いは変質
させると同時に、或いはその後に、水,水蒸気または前
記一般式(1)で示したような第2の有機硫黄シラン化
合物を被照射部に作用させ、これらの作用物質を該被照
射部に選択的に反応或いは吸着することにより有機硫黄
シラン化合物のパターニング層を得ることもできる。
【0036】次に、金の析出・成長工程について、金錯
体として[AuI4 - 、金錯体の分解処理手段として
揮発処理を用いるものとして図3を用いて説明する。
【0037】先ず、蒸留水に沃化カリウム及び沃素を投
入して沃素水溶液を作成した後、金を投入し撹拌溶解さ
せて[AuI4 - を含有する金錯体溶液17を作成す
る。この時溶液中には、金錯体[AuI4 - の他、I
3 -,K+ が存在するものと考えられる。ついで、前記パ
ターニング層15を有する基板11を金錯体溶液17中
に浸漬し(図3(b)参照)、溶液温度を高めて(30
〜100℃)沃素の揮発を促進させる。この時、化学平
衡を保つために[AuI4 - の分解が進行し、結果と
して金が過飽和の状態となる。かかる過飽和金が前記基
板上のパターニング層15のメルカプト基と反応し、該
パターニング層15を構成する有機硫黄シラン化合物上
に析出し結晶核18となる(図3(c)参照)。その
後、新たな結晶核発生と結晶核成長とが平行して進行す
る。この時、核結晶は自己整合的に単結晶成長する(図
3(d)参照)。その後、各々の単結晶同士の衝突によ
り単結晶群からなるパターン化された金結晶薄膜19が
形成される(図3(e)参照)。
【0038】本発明によって得られる金結晶薄膜或いは
パターン化された金結晶薄膜は、極めて平滑な表面を有
する単結晶金群から成り立っているが、これは金錯体溶
液中に存在する沃素等のハロゲンが金溶解作用を有して
いるので、成長中の金結晶上への新たな結晶核発生が抑
制される結果と考えられる。また、パターン化された金
結晶薄膜は形成と同時にパターン化されているので、金
結晶薄膜形成後に改めてこれをパターニングする必要は
なく、従ってパターン化による表面の損傷は全くない。
【0039】
【実施例】以下本発明の実施例について述べる。
【0040】実施例1 本実施例を図1を用いて説明する。
【0041】基板1としてSiウエハを用い、これを1
0%弗化水素酸水溶液で洗浄したのち、3−メルカプト
プロピルトリメトキシシランの飽和蒸気で満たされた容
器に6時間放置し、3−メルカプトプロピルトリメトキ
シシランを気相吸着させて、基板1上に有機硫黄化合物
層2を形成した。
【0042】次に、蒸留水500mlに沃化カリウム4
0g及び沃素6gを溶解せしめて沃素水溶液を作成し、
更にこれに金3gを撹拌溶解した。かかる溶液から10
0ml分取して反応容器に入れ、さらに蒸留水500m
lを加えて撹拌し、[AuI4 - を含む金錯体溶液3
を作成した。かかる溶液に前記基板1を浸漬し、さらに
溶液温度を80℃にまで高め、沃素を揮発せしめた。こ
の状態で50分間放置したのち、基板を取り出すと、粒
径50〜500μmの単結晶群からなる金結晶薄膜5が
形成されていた。膜厚は200nmであった。
【0043】この金結晶薄膜の表面を走査型トンネル顕
微鏡で観察したところ、その表面は極めて平滑で、各単
結晶表面の凹凸は、1μm角内で5Å以内であった。
【0044】実施例2 実施例1において、有機硫黄化合物層2を形成する手法
として、弗酸処理したSiウエハを6−メルカプトヘキ
シルトリクロロシランの1%トルエン溶液に20分間浸
漬し、次に清浄なトルエンによって該基板を十分に洗浄
し、更にこれを90℃で15分間乾燥して溶媒を蒸発除
去して、6−メルカプトヘキシルトリクロロシランの単
分子膜をSi基板上に形成するものに変更した以外は実
施例1と全く同様にして、金結晶薄膜を作成した。
【0045】得られた金結晶薄膜は、粒径50〜500
μmの単結晶群で構成されており、膜厚は200nmで
あった。この金結晶薄膜の表面を走査型トンネル顕微鏡
で観察したところ、その表面は極めて平滑で、各単結晶
表面の凹凸は、1μm角内で5Å以内であった。
【0046】実施例3 実施例1において、基板1としてSiウエハに代えて、
ガラス基板(コーニング社製#7059)とした他は実
施例1と全く同様にして、金結晶薄膜を作成した。尚、
ガラス基板は、KOHで飽和させたエタノール溶液に浸
漬し、10分間超音波洗浄を行ったのちに、純水を用い
て十分に洗浄し、90℃で15分間加熱乾燥せしめたも
のを用いた。
【0047】得られた金結晶薄膜は、粒径50〜500
μmの単結晶群で構成されており、膜厚は200nmで
あった。この金結晶薄膜の表面を走査型トンネル顕微鏡
で観察したところ、その表面は極めて平滑で、各単結晶
表面の凹凸は、1μm角内で5Å以内であった。
【0048】実施例4 本実施例を図1を用いて説明する。
【0049】基板1としてSiウエハを用い、これを1
0%弗化水素酸水溶液で洗浄したのち、メルカプトメチ
ルトリメトキシシランの飽和蒸気で満たされた容器に6
時間放置し、メルカプトメチルトリメトキシシランを気
相吸着させて、基板1上に有機硫黄化合物層2を形成し
た。
【0050】次に、蒸留水500mlに沃化カリウム4
0g及び沃素6gを溶解せしめて沃素水溶液を作成し、
更にこれに金3gを撹拌溶解した。かかる溶液から10
0ml分取して反応容器に入れ、さらに蒸留水500m
lを加えて撹拌し、[AuI4 - を含む金錯体溶液3
を作成した。かかる溶液に前記基板1を浸漬し、更にか
かる溶液にハイドロキノン100mgを溶解させた水溶
液30mlをゆっくり加えて放置した。この状態で4時
間放置したのち、基板を取り出すと、粒径50〜300
μmの単結晶群からなる金結晶薄膜5が形成されてい
た。膜厚は150nmであった。
【0051】この金結晶薄膜の表面を走査型トンネル顕
微鏡で観察したところ、その表面は極めて平滑で、各単
結晶表面の凹凸は、1μm角内で5Å以内であった。
【0052】実施例5 本実施例を図2,図3を用いて説明する。
【0053】基板11としてSiウエハを用い、これを
10%弗化水素酸水溶液で洗浄したのち、3−メルカプ
トプロピルトリメトキシシランの飽和蒸気で満たされた
容器に6時間放置し、3−メルカプトプロピルトリメト
キシシランを気相吸着させて、基板11上に有機硫黄シ
ラン化合物層12を形成した。
【0054】次に、かかる有機硫黄シラン化合物層12
表面に1μmライン/スペースのマスク16を介して、
Ar−Fエキシマレーザ(波長193nm)を照射し
(ドーズ量500J/cm2 )、パターニング層15を
形成した。
【0055】次に、蒸留水500mlに沃化カリウム4
0g及び沃素6gを溶解せしめて沃素水溶液を作成し、
更にこれに金3gを撹拌溶解した。かかる溶液から10
0ml分取して反応容器に入れ、さらに蒸留水500m
lを加えて撹拌し、[AuI4 - を含む金錯体溶液1
7を作成した。かかる溶液に前記基板11を浸漬し、さ
らに溶液温度を80℃にまで高め、沃素を揮発せしめ
た。この状態で50分間放置したのち、基板を取り出す
と、粒径50〜500μmの単結晶群からなる1μmピ
ッチのパターン化された金結晶薄膜19が形成されてい
た。膜厚は200nmであった。
【0056】このパターン化された金結晶薄膜の金表面
を走査型トンネル顕微鏡で観察したところ、その表面は
極めて平滑で、各単結晶表面の凹凸は、1μm角内で5
Å以内であった。
【0057】実施例6 実施例5において、有機硫黄シラン化合物層12を形成
する手法として、弗酸処理したSiウエハを3−メルカ
プトプロピルトリクロロシランの1%トルエン溶液に2
0分浸漬し、次に清浄なトルエンによって該基板を十分
に洗浄し、更にこれを90℃で15分間乾燥して溶媒を
蒸発除去して、3−メルカプトプロピルトリクロロシラ
ンの単分子膜をSi基板上に形成するものに変更した以
外は実施例5と全く同様にして、パターン化された金結
晶薄膜を作成した。
【0058】得られた金結晶薄膜は、粒径50〜500
μmの単結晶群で構成されており、膜厚は200nmで
あった。このパターン化された金結晶薄膜の金表面を走
査型トンネル顕微鏡で観察したところ、その表面は極め
て平滑で、各単結晶表面の凹凸は、1μm角内で5Å以
内であった。
【0059】実施例7 実施例5において、基板11としてSiウエハに代え
て、ガラス基板(コーニング社製#7059)とした他
は実施例5と全く同様にして、パターン化された金結晶
薄膜を作成した。尚、ガラス基板は、KOHで飽和させ
たエタノール溶液に浸漬し、10分間超音波洗浄を行っ
たのち、純水を用いて十分に洗浄し、90℃で15分間
加熱乾燥せしめたものを用いた。
【0060】得られたパターン化された金結晶薄膜は、
粒径50〜500μmの単結晶群で構成されており、膜
厚は200nmであった。このパターン化された金結晶
薄膜の金表面を走査型トンネル顕微鏡で観察したとこ
ろ、その表面は極めて平滑で、各単結晶表面の凹凸は、
1μm角内で5Å以内であった。
【0061】実施例8 本実施例を図2,図3を用いて説明する。
【0062】基板11としてSiウエハを用い、これを
10%弗化水素酸水溶液で洗浄したのち、メルカプトメ
チルトリメトキシシランの飽和蒸気で満たされた容器に
6時間放置し、メルカプトメチルトリメトキシシランを
気相吸着させて、基板11上に有機硫黄シラン化合物層
12を形成した。
【0063】次に、かかる有機硫黄シラン化合物層12
表面に1μmライン/スペースのマスク16を介して、
Ar−Fエキシマレーザ(波長193nm)を照射し
(ドーズ量500J/cm2 )、パターニング層15を
形成した。
【0064】次に、蒸留水500mlに沃化カリウム4
0g及び沃素6gを溶解せしめて沃素水溶液を作成し、
更にこれに金3gを撹拌溶解した。かかる溶液から10
0ml分取して反応容器に入れ、さらに蒸留水500m
lを加えて撹拌し、[AuI4 - を含む金錯体溶液1
7を作成した。かかる溶液に前記工程を経た基板11を
浸漬し、更にかかる溶液にハイドロキノン100mgを
溶解させた水溶液30mlをゆっくり加えて放置した。
この状態で4時間放置したのち、基板を取り出すと、粒
径50〜300μmの単結晶群からなるパターン化され
た金結晶薄膜19が形成されていた。膜厚は150nm
であった。
【0065】このパターン化された金結晶薄膜の金表面
を走査型トンネル顕微鏡で観察したところ、その表面は
極めて平滑で、各単結晶表面の凹凸は、1μm角内で5
Å以内であった。
【0066】実施例9 本実施例を図2,図3を用いて説明する。
【0067】基板11としてSiウエハを用い、これを
10%弗化水素酸水溶液で洗浄したのち、3−メルカプ
トプロピルトリメトキシシランの飽和蒸気で満たされた
容器に6時間放置し、3−メルカプトプロピルトリメト
キシシランを気相吸着させた後、清浄なエタノールによ
って該基板を十分に洗浄して、基板11上に有機硫黄シ
ラン化合物層12を形成した。
【0068】次に、かかる有機硫黄シラン化合物層12
表面に0.25μmライン/スペースでEB直接描画
(加速5keV,ドーズ量1μC/cm2 )し、パター
ニング層15を形成した。
【0069】次に、蒸留水500mlに沃化カリウム4
0g及び沃素6gを溶解せしめて沃素水溶液を作成し、
さらにこれに金3gを撹拌溶解した。かかる溶液から1
00ml分取して反応容器に入れ、さらに蒸留水500
mlを加えて撹拌し、[AuI4 - を含む金錯体溶液
17を作成した。かかる溶液に前記基板11を浸漬し、
更に溶液温度を80℃にまで高め、沃素を揮発せしめ
た。この状態で25分間放置したのち、基板を取り出す
と、粒径50〜500μmの単結晶群からなる0.25
μmピッチのパターン化された金結晶薄膜19が形成さ
れていた。膜厚は60nmであった。
【0070】このパターン化された金結晶薄膜の金表面
を走査型トンネル顕微鏡で観察したところ、その表面は
極めて平滑で、各単結晶表面の凹凸は、1μm角内で5
Å以内であった。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
以下のような効果を有する。 (1)金錯体溶液の化学平衡状態を制御することで、金
の析出,成長を行うものであり、特別な装置は一切必要
とせず、しかも常温,常圧に近い条件で有機硫黄化合物
層或いは有機硫黄シラン化合物層を堆積させた各種基板
上に、金結晶薄膜或いはパターン化された金結晶薄膜を
形成することができる。 (2)基板上に堆積させる有機硫黄化合物或いは有機硫
黄シラン化合物の量は非常に少なく、また堆積方法も従
来公知の、極めて簡便な方法を利用することができる。 (3)金結晶薄膜を構成する各金単結晶の方位が(11
1)に配向制御されていると共に、極めて平滑な表面を
有する金結晶薄膜を安定に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金結晶薄膜の製造工程の一例を示す模
式図である。
【図2】本発明におけるパターン化された有機硫黄シラ
ン化合物層を基板上に形成する工程の一例を示す模式図
である。
【図3】本発明におけるパターン化された有機硫黄シラ
ン化合物層上に金を析出・成長させる工程の一例を示す
模式図である。
【符号の説明】
1 基板 2 有機硫黄化合物層 3 金錯体溶液 4 金結晶核 5 金結晶薄膜 11 基板 12 有機硫黄シラン化合物層 13 エネルギー線 14 被照射部 15 パターニング層 16 マスク 17 金錯体溶液 18 金結晶核 19 パターン化された金結晶薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武田 俊彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 河田 春紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 瀧本 清 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金錯体溶液中の金錯体を分解処理し、該
    溶液中の金を飽和状態に移行せしめ、前記溶液中におい
    て基板上にかかる金の薄膜を形成する方法であって、上
    記基板は表面に硫黄を含む置換基を有する有機分子の層
    を有し、該有機分子の層上に金を析出,成長せしめるこ
    とを特徴とする金薄膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 前記金薄膜が、(111)方位を有する
    金の単結晶群で構成されていることを特徴とする請求項
    1に記載の金薄膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 前記金錯体が、[AuI4 - であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の金薄膜の形成方
    法。
  4. 【請求項4】 前記金錯体が、[AuCl4 - である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の金薄膜の形成
    方法。
  5. 【請求項5】 前記分解処理は、前記金錯体を構成する
    物質の溶液系からの揮発により行われることを特徴とす
    る請求項1〜4いずれかに記載の金薄膜の形成方法。
  6. 【請求項6】 前記分解処理は、前記金錯体を構成する
    物質の溶液系への還元剤の添加によって行われることを
    特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の金薄膜の形成
    方法。
  7. 【請求項7】 前記硫黄を含む置換基が、メルカプト基
    であることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の
    金薄膜の形成方法。
  8. 【請求項8】 前記硫黄を含む置換基を有する有機分子
    が、前記基板に対して化学吸着していることを特徴とす
    る請求項1〜7いずれかに記載の金薄膜の形成方法。
  9. 【請求項9】 前記硫黄を含む置換基を有する有機分子
    の層が、前記基板上に形成された単分子膜又は単分子累
    積膜であることを特徴とする請求項1〜8いずれかに記
    載の金薄膜の形成方法。
  10. 【請求項10】 前記基板が、シリコン、酸化シリコ
    ン、窒化シリコンのいずれかからなる基板であるか、或
    いは、これらからなる層を表面に有する基板であること
    を特徴とする請求項1〜9いずれかに記載の金薄膜の形
    成方法。
  11. 【請求項11】 前記基板自身が硫黄を含む置換基を有
    する有機分子で形成されていることを特徴とする請求項
    1に記載の金薄膜の形成方法。
  12. 【請求項12】 前記硫黄を含む置換基を有する有機分
    子が、有機シラン分子であることを特徴とする請求項1
    〜10いずれかに記載の金薄膜の形成方法。
  13. 【請求項13】 前記硫黄を含む置換基を有する有機シ
    ラン分子が、ポリシロキサンであることを特徴とする請
    求項12に記載の金薄膜の形成方法。
  14. 【請求項14】 請求項12又は13に記載の金薄膜の
    形成方法において、前記硫黄を含む置換基を有する有機
    シラン分子の層をパターニングする工程を有し、該パタ
    ーニングする工程によりパターン化された有機シラン分
    子の層上に金を析出,成長せしめることを特徴とするパ
    ターン化された金薄膜の形成方法。
  15. 【請求項15】 前記硫黄を含む置換基を有する有機シ
    ラン分子の層をパターニングする工程が、基板上に堆積
    せしめた硫黄を含む置換基を有する有機シラン分子層に
    対して、部分選択的にエネルギー線を照射し、被照射部
    の硫黄を含む置換基を有する有機シラン化合物を除去或
    いは、変質させるものであることを特徴とする請求項1
    4に記載のパターン化された金薄膜の形成方法。
  16. 【請求項16】 前記硫黄を含む置換基を有する有機シ
    ラン分子の層をパターニングする工程が、基板上に堆積
    せしめた硫黄を含む置換基を有する有機シラン分子層に
    対して、部分選択的にエネルギー線を照射し、被照射部
    の硫黄を含む置換基を有する有機シラン化合物を除去或
    いは、変質させると同時に、或いはその後に、水、水蒸
    気または第2の有機シラン化合物を被照射部に作用させ
    ることにより、これらの作用物質を前記被照射部に選択
    的に反応、或いは吸着せしめるものであることを特徴と
    する請求項14に記載のパターン化された金薄膜の形成
    方法。
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