JPH0531907A - インクジエツト記録ヘツド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 電子出願以前の出願であるので 要約・選択図及び出願人の識別番号は存在しない。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、インクジェット記録方法を利用する インクジェット記録装置の記録ヘッドに関す る。

〔従来の技術〕

インクジェット記録装置の記録ヘッドとして、 例えば、第２図（ａ）の模式的斜視図及び第２図 （ｂ）の第２図（ａ）のＡＡ線断面図に示される ように、吐出エネルギ発生体として例えば電気熱 交換体１０２を設けた基板１０３上に液路壁 １０４及び板部材１０５を接合して、液路１０６ 及び液室１０７を形成した構成を有するものが知 られている。

記録用の液体（記録液）は、板部材１０５に設 けられた液供給口１０８より液室１０７及び液路 １０６に供給される。

液路１０６に記録液が充填された状態で、基 板１０３上の電気熱交換体１０２に対し通電する と、電気熱交換体１０２より発生する熱エネルギ が液路１０６中の記録液に作用し、気泡が発生 し、その体積膨張により吐出口１０９より記録液 が吐出されて、記録液の液滴が形成される。

吐出された記録液滴は紙等の被記録材に付着さ れ、記録が行なわれる。

このような構成のインクジェット記録ヘッドに おける液路１０６への記録液の補充は、記録液滴 吐出後に、吐出口１０９に保持されている記録液 メニスカスの表面張力により液室１０７から液路 １０６内へ記録液が引き込まれることにより行な われる。

記録液滴吐出後にメニスカスが元の状態に復帰 する時間は、主に一定力のメニスカス表面張力と 液路抵抗とによって決定される。

〔発明が解決しようとする課題〕

上述のような構成のインクジェット記録ヘッド においては、液路の配列が高密度化すると、隣接 液路の液室への開口部が接近し、隣接液路間での 相互干渉により液体抵抗が増し、液室から液路へ の記録液流量が減少し、メニスカス復帰時間が遅 くなり易い。

従って、隣接液路間（液路液室側開口間）の距 離が小さくなると、第４図に示すように液滴吐出 による印字の周波数応答性が低下し易くなる。

また、隣接液路間の距離が小さくなると、記録 液の吐出時に、電気熱変換体１０２より吐出口側 のみならず、液室側へも記録液が流動した際に、 流動した記録液が隣接する液路内の記録液にも影 響を及ぼして、隣接する液路内での記録液の流動 を引き起すことがあり、隣接する液路における記 録液の吐出安定性に大きな影響を及ぼし易い。

本発明の目的は、液路を高密度化した場合で も、印字における安定性や周波数応答性に悪影響 を及ぼす共通液室を有する隣接する液路間での相 互干渉を低減することのできる構成を有するイン クジェット記録ヘッドを提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明のインクジェット記録ヘッドは、その一 端に液体を吐出する為の吐出口を有し、他端に共 通液室への開口を有する液路を２以上を並列させ たインクジェット記録ヘッドにおいて、各液路の 互いに隣接する吐出口間の距離ｌ₁と、各液路の 互いに隣接する前記共通液室への開口間の距離 ｌ₂とが、ｌ₁＜ｌ₂となるように設定されてい ることを特徴とする。

本発明の記録ヘッドは、共通液室を有する複数 の液路の該共通液室への開口間距離ｌ₂が、これ ら複数の液路の有する各吐出口の配列ピッチｌ₁ よりも大きく設定された構成を有し、従来の記録 ヘッドのようにｌ₁＝ｌ₂である場合よりも、 ｌ₂がより長く設定されているので、互いに隣接 する液路間での共通液室部を介した相互干渉が低 減化されている。

〔実施例〕

以下、図面を参照しつつ本発明を詳細に説明す る。

第１図（ａ）は本発明の記録ヘッドの一実施例 の模式的展開斜視図である。

第１図（ａ）のＡＡ線断面は第１図（ｂ）に、 またＢＢ線断面は第１図（ｃ）にそれぞれ示され ておいる。

この記録ヘッドは、吐出エネルギー発生体とし て電気熱交換体１０２が設けられている基板 １０３上に、２層構造の液路壁１０４Ａ、１０４ Ｂが接合され、更にその上に板部材１０５が接合 された構成を有している。

この記録ヘッドでは、２種の異なる構造の液路 が、すなわち共通液室から吐出口へ直線的に伸る 液路と、液路の液室側にクランク状の曲折構造を 有する液路とが一つおきに配置されている。直線 状の液路の共通液室側開口は、吐出口の配列位置 と同一のレベルで配列されて下段の列を形成し、 曲折構造を有する液路の共通液室側開口は、直線 状液路の共通液室側開口の列の上部に誘導されて 上段の列を形成し、構造の異なる液路の開口が交 互に配列されていようになっている。

このように２種の異なる構造の液路を隣接して 配置することにより、隣接する液路の液室側開口 部間距離は、従来の直線的に伸る液路のみの配置 と比較して、より長くすることができる。

その結果、隣接する液路間での相互干渉を、従 来の記録ヘッドに比べて低減することができ る。

更に、上記の構成としたことによって、第３図 に示すように共通液室内の各液路への記録液の供 給がその上下左右方向のいずれからも可能とな り、隣接液路間での記録液の奪い合いがより少な くなり流体抵抗を減らすことになる。

隣接液路の相互干渉を低減することにより印字 応答周波数を維持し、安定した吐出が可能とな る。

第５図に本発明のインクジェット記録ヘッドの 他の実施例を示す。

この記録ヘッドは、液路１０６の液室１０７側 開口部を液路１０６の吐出口１０９の側に対して テーパー状となるように液路１０６を形成した構 成を有する。この例では、テーパーの角度を変え ることにより、液室側開口部の距離が設定され、 ｌ₂＞ｌ₁の関係を満たす構成になっている。な お、第１図の構成と第５図の構成を併用しても良 い。

第６図は上記構成の本発明のインクジェット記 録ヘッドを具えたインクジェット記録装置２１ （ＩＪＲＡ）の一例を示す外観斜視図である。

図において、２０はプラテン２４上に送紙され てきた記録紙の記録面に対向してインク吐出を行 なう吐出口群を具えたインクジェットヘッドカー トリッジ２０（ＩＪＣ）である。なお、インク ジェットカートリッジ２０には、必要に応じて ２以上のインクジェット記録ヘッドが装着され る。２５は記録ヘッド２０保持するキャリッジ （ＨＣ）であり、駆動モータ２７の駆動力を伝達 する駆動ベルト２８の一部と連結し、互いに平行 に配設された２本のガイドシャフト２９Ａおよび ２９Ｂと摺動可能とすることにより、記録ヘッド ２０の記録紙の全幅にわたる往復移動が可能とな る。

２６はヘッド回復装置であり、記録ヘッド２０ の移動経路の一端、例えばホームポジションと対 向する位置に配設される。伝動機構２３を介した モータ２２の駆動力によって、ヘッド回復装置 ２６を動作せしめ、記録ヘッド２０のキャッピン グを行なう。このヘッド回復装置２６のキャップ 部２６Ａによる記録ヘッド２０へのキャッピング に関連させて、ヘッド回復装置２６内に設けた適 宜の吸引手段によるインク吸引もしくは記録ヘッ ド２０へのインク供給経路に設けた適宜の加圧手 段によるインク圧送を行ない、インクを吐出口よ り強制的に排出させることにより液路内の増粘 インクを除去する等の吐出回復処理を行なう。ま た、記録終了時等にキャッピングを施すことによ り記録ヘッドが保護される。

３０はヘッド回復装置２６の側面に配設され、 シリコンゴムで形成されるワイピング部材として のブレードである。ブレード３０はブレード保持 部材３０Ａにカンチレバー形態で保持され、ヘッ ド回復装置２６と同様、モータ２２および伝動機 構２３によって動作し、記録ヘッド２０の吐出面 との係合が可能となる。これにより、記録ヘッド ２０の記録動作における適切なタイミングで、あ るいはヘッド回復装置２６を用いた吐出回復処理 後に、ブレード３０を記録ヘッド２０の移動経路 中に突出させ、ヘッド２０の移動動作に伴なって ヘッド２０の吐出面における結露、濡れあるいは 塵埃等をふきとる。

〔発明の効果〕

本発明のインクジェット記録ヘッドにおいて は、共通液室への隣接液路開口部間距離を長く取 ることができるので、メニスカス復帰時の液路へ の記録液供給がスムーズに行なわれ、相互干渉が 少なくなるためマルチ吐出した場合でも応答周波 数が低下することなく安定した印字が可能とな る。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）は、本発明の一実施例の模式的展 開斜視図、第１図（ｂ）は第１図（ａ）のＡＡ線 断面図、第１図（ｃ）は第１図（ａ）のＢＢ線断 面部分図、第１図（ｄ）は第１図（ａ）のＣＣ線 断面部分図、第２図（ａ）は従来例の模式的展開 斜視図、第２図（ｂ）は第２図（ａ）のＡＡ線断 面図である。第３図は液路の液室側開口部の液体 の流れを模式的に示す図であり、第３図（ａ）は 本発明における流れを、第３図（ｂ）は従来例に おける流れをそれぞれ示す図、第４図は液路の液 室側開口間距離と応答周波数の関係を示す図、第 ５図は本発明の他の実施例を示す図、第６図は本 発明のインクジェット記録装置の一例の要部を示 す外観斜視図である。 １０１………ヘッド、 １０２………電気熱交換体、 １０３………基板、 １０４………Ａ，Ｂ液路壁、 １０５………板部材、 １０６………液路、 １０７………液室、 １０８………液供給口 １０９………吐出口。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 その一端に液体を吐出する為の吐出口を
   有 し、他端に共通液室への開口を有する液路を２以 上を並列させたインクジェット記録ヘッドにおい て、各液路の互いに隣接する吐出口間の距離ｌ₁ と、各液路の互いに隣接する前記共通液室への開 口間の距離ｌ₂とが、ｌ₁＜ｌ₂となるように設 定されていることを特徴とするインクジェット記 録ヘッド。
2. 【請求項２】 直線状に伸びる液路と、曲折構造を有す
   る液 路とを組み合せて、前記ｌ₁＜ｌ₂の関係を満た した請求項１記載のインクジェツト記録ヘッ ド。
3. 【請求項３】 前記インクジェット記録ヘッドは、熱エ
   ネル ギーを利用してインクを吐出するものであって、 前記熱エネルギーを発生するための電気熱変換体 を備えていることを特徴とする請求項１または２ に記載のインクジェット記録ヘッド。
4. 【請求項４】 請求項１〜３のいずれかに記載のインク ジェット記録ヘッドを装着するための装着部と、 前記装着部に装着された液体噴射記録ヘッド による記録位置へ記録媒体を搬送する搬送手段 と、を有することを特徴とするインクジェット記 録装置。