JPH0531808Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、テープレコーダ、ラジオ受信機等の
音響機器に使用される電池蓋と電池端子が一体化
され、機器内部に装着した電池と接続される電池
端子接続装置に関するものである。

従来の技術 近年、テープレコーダ、ラジオ受信機等の音響
機器は、内部構造が高密度化され、益々小型、多
機能化の傾向にある。

従来、第４図に示すように、音響機器２１の機
器内部に装着された電池２２とプリント基板２３
上の機器電気回路を接続するため、電池蓋２４と
電池端子２５が一体化され電池蓋２４を閉じるこ
とにより、電池２２と電池端子２５が接触し機器
電気回路と接続する装置を備えてものが知られて
いる。この種の装置では、電池端子２５の端を蝶
番状にしてその軸２６を介し他方の蝶番２７に取
付け、その蝶番２７を機械本体２１に固定させ、
蝶番２７と電気回路をリード線２８等で接続さ
せ、さらに電池端子２４に対し電池蓋２４を摺動
可能に取付け、電池蓋２４に設けた係止片２９を
機器本体２１の係止穴３０に係止することにより
電池２２と機器電気回路と接続させている。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記のような構成では、電池と
機器内の電気回路を接続するに際し、電池端子と
軸および蝶番さらにリード線等を接続することに
より、それぞれの導体抵抗および接触抵抗が回路
中に構成され、電池の電圧低下および電気損失が
大きく生じてしまい、機器電池寿命が短くなつて
しまい性能低下となる。また、コスト面、組立作
業性においても満足のゆくものではなかつた。ま
た、電池蓋を開く際に、指で電池蓋を持ち上げな
いと開かないため電池蓋に突起部を設けるか、機
器側面側に電池蓋を構成し、指で開くようにして
いる。そのため電池蓋および機器構成上寸法が大
きくなり、また、見栄え的に満足できないもので
はなかつた。

本考案はこのような従来の問題点を解決するも
のであり、簡単な構成で、機器内部に装着された
電池と機器電気回路を接続する上で、電気的損失
を少なくし電池寿命を延ばし機器性能を高め、さ
らにコスト面、組立作業性を良くすることができ
る。また、電池蓋を開く際の操作性を良くし、機
器構成上の自由度を高めることのできる電池端子
接続装置を提供するものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために、本考案の電池端
子接続装置では、機器電気回路を構成するプリン
ト基板に直接軸を半田付等により電気的に接続す
るとともに、機械的取付をおこない、その軸に電
池端子を挿入し電池端子が軸を中心に回転するよ
うにするとともに、電池端子に摺動可能な形状の
電池蓋を取付け、電池蓋を閉じた状態でキヤビネ
ツトの凸部に電池端子を押し付け電池蓋に開き方
向の力が常に加わるような構成にしたものであ
る。

作 用 本考案は上記構成によつて、機器内部に装着さ
れた電池と機器電気回路を接続する部品点数が少
ないため、電気的損失が少なくでき、繰り返し操
作や温度環境下で安定した電気接続が可能とな
る。また、部品点数が少ないためコスト面、組立
作業性で有利である。更に電池フタを開く際、自
動的にポツプアツプするため、電池フタの機器へ
の取付位置に制約が少なくなり機器デサイン面で
有利となる。

実施例 以下、本考案の一実施例の電池端子接続装置に
ついて図面を参照しながら説明する。

第１図は本考案の要部断面図、第２図は同装置
を備えた機器の外観斜視図、第３図ａ，ｂは電池
蓋の開閉状態を示す説明図である。

図において、１は電池端子であり、弾性材によ
り構成されており、その一端に形成したリング部
１ａを、プリント基板４に半田付された軸３に回
動可能に支持し、電気的に接続するとともに機械
的に固定している。また、電池端子１には、電池
蓋２に形成した断面Ｌ形リブ２ａを嵌合すること
により、この電池蓋２を摺動自在に取付けてお
り、電池端子１の他端に形成した曲部１ｂで弾性
的に保持するようにしている。また更に、この電
池端子１には、わん曲部１ｃを形成し、機器本体
キヤビネツト６内の一部に形成した当接部７に当
接して、電池端子１自体の弾性力で電池蓋２を常
時開く方向に付勢している。

機器本体キヤビネツト６には、上記電池端子１
の取付位置に対応して、電池５の収納部６ａを設
けており、この電池収納部６ａを上記電池蓋２よ
つて閉蓋するものである。上記電池収納部６ａの
入口には凹部６ｂを形成し、これに対応する電池
蓋２には爪２ｂを形成して嵌合可能としている。

以上のような構成にして、その使用に際して
は、まず電池収納部６ａに電池５を挿入し（第２
図状態）、電池蓋２を電池端子１による開放方向
への付勢力に抗して、電池蓋２の爪２ｂがキヤビ
ネツト６の凹部６ｂに対応する位置で閉じると、
第３図ａの状態となり、このとき電池端子１は電
池５に電極５ａと当接する。この状態で第３図ａ
に矢印で示す方向に電池蓋２を摺動すると、同図
ｂに示すように電池蓋２の爪２ｂがキヤビネツト
６の段部６ｃに係合されて、閉蓋状態となる。こ
の状態で、電池５は電池端子１と軸３を介して、
プリント基板４上に構成された電気回路の所定端
子に接続される。そして、この閉蓋状態では、電
池端子１のわん曲部１ｃがキヤビネツト６の当接
部７に当つているため常に電池蓋２を開く方向に
付勢しているため、電池蓋２を摺動させて電池蓋
爪２ｂをキヤビネツト段部６ｃから外すと、第１
図に示す状態にポツプアツプして開放されるもの
である。

考案の効果 以上のように、本考案によれば、プリント基板
に直接取付けられた軸に電池端子を取付け、更に
電池蓋を摺動可能に取付けるという簡単な構成に
より、電気的接続損失を少なくして確実に行なう
ことができ、また、繰り返し操作や温度環境下で
の影響も少なく安定した接続が達成できる。ま
た、部品点数を削減でき、組立作業性が向上する
ものである。更に、電池端子を弾性材で構成する
ことにより、電池蓋を開く時自動的にポツプアツ
プするようにすることができ、電池の取出しが容
易に行なわれ得るものであり、またその電池蓋の
取付位置の制約が少なく、機器デザイン面で有効
なものである等、非常に有効な考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す要部断面図、
第２図は同装置を備えた機器の外観斜視図、第３
図ａ，ｂは電池蓋の開閉状態を示す説明図、第４
図は従来例を示す断面図である。 １……電池端子、２……電池蓋、３……軸、４
……プリント基板、５……電池、６……機器本体
キヤビネツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機器本体内部に収納する電池と機器電気回路と
   を接続させる電池端子接続装置であつて、キヤビ
   ネツトの一部に形成された当接部と、機器電気回
   路を構成するプリント基板に直接電気的機械的に
   取付けられた軸と、この軸を中心に回転可能でか
   つ、その一部に形成されたわん曲部が弾性を有す
   る電池端子と、この電池端子に摺動可能に取付け
   られた電池蓋とを備え、電池を挿入して前記電池
   蓋を閉じた時のみ前記わん曲部が前記当接部と当
   接して前記電池蓋を開く方向に付勢するととも
   に、前記電池端子と電池とが接触し電気的に接続
   されるようにしたことを特徴とする電池端子接続
   装置。