JPH05317067A - L−トリプトファンの製造方法 - Google Patents

L−トリプトファンの製造方法

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JPH05317067A
JPH05317067A JP12627392A JP12627392A JPH05317067A JP H05317067 A JPH05317067 A JP H05317067A JP 12627392 A JP12627392 A JP 12627392A JP 12627392 A JP12627392 A JP 12627392A JP H05317067 A JPH05317067 A JP H05317067A
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JP
Japan
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indole
membrane
cstr
reactor
reaction
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JP12627392A
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English (en)
Inventor
Naoki Kato
尚樹 加藤
Masato Terasawa
真人 寺沢
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バイオリアクターを用いて、インドールとL
−セリンから酵素反応により連続的にL−トリプトファ
ンを製造する際に、反応器からの未反応のインドールを
流出する時期を予測し、インドールを分離精製系に流出
させない反応方式の提供。 【構成】 流通式撹拌槽型反応器、流通式管型反応器及
び限外濾過膜をこの順に直列に連結し、前記限外濾過膜
での濃縮液を前記流通式撹拌槽型反応器へ循環するバイ
オリアクターを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、L−トリプトファンの
製造方法に関するものである。詳しくは、原料としてイ
ンドールおよびL−セリンを用い、トリプトファンシン
ターゼの存在下、酵素反応によりL−トリプトファンを
製造する際の反応方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インドールおよびL−セリンを基質とし
てトリプトファンシンターゼを触媒とする酵素反応によ
り、L−トリプトファンを製造する場合、最も障害とな
るのはインドール自体が酵素活性阻害剤となることであ
り、それを回避するためには反応液中でのインドール濃
度を一定値以下に抑えなければならない。この問題点を
解決するためには、反応運転時に反応液中でのインドー
ル濃度を一定値以下になる様に、インドールを間欠的あ
るいは連続的に供給するのが一般的である(特開昭58-1
6692号公報)。
【0003】連続反応操作では、酵素や微生物などの生
体触媒を、膜を利用して系内に封じ込め、反応と同時に
生成物を含有した透過液を抜きだし、菌体分離を連続的
に行いうるメンブレンリアクターが、盛んに研究されて
きている。該リアクターは、(1)連続操作が容易であ
る、(2)阻害物質が蓄積しにくい、(3)膜は分画分子量を
有するものが使用でき、分離精製プロセスへの負荷を減
らせる、(4)装置洗滌および殺菌が容易である等のメリ
ットもあり、酵素反応系では、副反応も少なく極めて有
利なリアクターである。最近では、耐熱性、耐薬品性に
優れた膜モジュールが実用に供されてきており、メンブ
レンリアクターとして工業化された例も報告されてきて
いる。
【0004】メンブレンリアクターでは、流通式撹拌槽
型反応器(以下、CSTRと略記することがある)と限
外濾過膜(以下、UF膜と略記することがある)とを組
み合わせて構成するのが一般的で、基質をCSTRに連
続的に供給し、生体触媒と反応させながらUF膜に送液
し、反応生成物を透過液として連続的に濾過して、同時
に濃縮液をCSTRに循環させる方式である。この方式
のメンブレンリアクターを用いて、本発明で扱うような
基質阻害性を有する酵素反応を行う場合、反応槽をCS
TRとすることは基質阻害を緩和する効果があり有利で
ある。すなわち、撹拌による混合効果により、反応器内
の基質濃度を低く押さえることができるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のメンブレンリア
クターを用いて、連続的にL−トリプトファンを生成す
る酵素反応を実施する場合、酵素が失活しない運転初期
においては、CSTRより未反応のインドールを流出さ
せない状況を達成しうる。しかしながら、時間経過に伴
い酵素が失活すると、インドールのCSTRからの流
出、さらに、UF膜での透過液側への流出が進行するこ
とが避けられなくなる。このことは、L−トリプトファ
ンの分離精製の面から見て不利な状況を呈するもので、
インドールの流出するタイミングを予想し分離精製系に
流出させない方法の開発が望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の様
な問題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、簡便で工業
的にL−トリプトファンを製造する方法になりうるバイ
オリアクターを発明するに至った。すなわち、本発明の
方法は、インドールおよびL−セリンを基質としてトリ
プトファンシンターゼを触媒とする酵素反応により、L
−トリプトファンを製造するに際し、流通式撹拌槽型反
応器、流通式管型反応器及び限外濾過膜をこの順に直列
に連結し、前記限外濾過膜での濃縮液を前記流通式撹拌
槽型反応器へ循環するバイオリアクターを使用すること
を特徴とするものである。
【0007】以下に本発明方法を詳述する。 1.L−トリプトファン製造用バイオリアクターの構成 本発明のバイオリアクターの例として、図1に示したも
のを挙げることができる。本バイオリアクターは、流通
式撹拌槽型反応器(CSTR)1、流通式管型反応器
(以下、PFRと略記することがある)2、および限外
濾過膜(UF膜)3を有し、この順に連結する。さらに
循環ポンプ6によってUF膜での濃縮液をCSTR1に
戻して循環させるラインをもつ。
【0008】L−トリプトファンを製造する連続酵素反
応を行うには、L−セリンを含む供給液を調整槽4より
CSTR1へ、供給用ポンプ7を用いて連続投入すると
同時に、L−トリプトファンを含む反応液を同量UF膜
3の透過液としてコントロールバルブ8によって抜き出
す方法により、反応液を貯槽5に貯蔵する。この方法に
従うと循環系の液体積を一定に保ち、酵素を循環系に封
じ込めたまま連続反応を行いうる。本発明における流通
式反応器とは、上記の様に連続反応を実施可能とする、
すなわち、一定量の原料が反応器に入ると同時に他方よ
り反応生成物が出て行くことを可能とする反応器を指す
ものである。
【0009】2.流通式撹拌槽型反応器(CSTR) 本発明のCSTRとは、撹拌翼を有する完全混合槽タイ
プのものを指し、反応液が十分に混合されれば何ら制限
はない。ただし、混合条件が不適当で反応液の発泡がは
なはだしい条件は選ぶべきではない。槽高/槽径比が
3:1〜1:3の範囲が好ましい。撹拌翼については、
翼径/槽径比が1:5〜1:2、翼の枚数は液深を考慮
して1〜3枚、複数枚を設ける場合には液深を均等に分
割する位置に設けるのが好ましい。翼の形状は、特に問
わないが、例えばパドル型、プロペラ型などを挙げるこ
とができる。混合を促進する目的の邪魔板についての設
置条件は何ら制限はないが、液深に同じ高さを有し、半
径方向の板巾/槽径が1:10〜1:20が好ましい。
放射方向に当分割する位置に枚数2〜6枚を設けるのが
好ましい。液の流通方式も特に限定しない。
【0010】3.流通式管型反応器(PFR) 本発明の流通式管型反応器とは、反応時間を所望量与え
うるものであれば何ら制限はない。形状としては、特に
限定はしないが円筒型のものが好ましく、流通方向も好
ましくは鉛直方向を下から上に流通するのがよい。管長
/管径比は1:1〜10:1の範囲が好ましい。しかし
ながらPFRの設計および運転方法は、反応器内での流
れの状態を考慮し、好ましくは流通方向に押し流れとな
るように配慮すべきである。
【0011】4.限外濾過膜(UF膜) 本発明の限外濾過膜としては、中空系モジュール型のも
のが適しており、分画分子量は、約500〜100,0
00の範囲の種々のものであればよく、好ましくは約
6,000〜50,000である。膜を形成するポリマー
は、例えばポリスルホン、ポリアクリルニトリル、フッ
化ポリビニリデンおよびセルロースなどが好ましい例と
して挙げられる。操作圧力は、入口圧が0.5〜5.0kg
/cm2の範囲であり、反応液線速度は0.1〜10m/s、
膜での透過量(フラックス)は、10〜150l/m2/hr
の範囲が有利である。反応液線速を上げるために、限外
濾過膜の部分だけ更に循環ポンプを設けることも可能で
ある。UF膜からの透過液流量については、特に限定は
しないが循環液流量の1〜10%程度が好ましい。
【0012】5.CSTRとPFRとの関係および運転
条件 本発明の酵素反応用バイオリアクターを使用することに
より、インドールの有する基質阻害効果をCSTRにて
緩和し、同時に未反応インドールをPFRにてほぼ完全
に反応させ、結果的にUF膜からの透過液にインドール
を実質的に流出させないことが、連続反応の長時間に亘
って可能となる。ここで実質的というのは、プロセス構
築上、流出しないものとして扱えるということであり、
インドールの分離回収工程ならびにリサイクル工程の必
要性が認められないことを意味する。この点に関して、
工業的製造方法として極めて有利な条件を与えるものと
考えられる。また、流通式撹拌槽型反応器の流出液中の
インドール濃度を経時的に測定することにより、連続反
応終了時間、即ちUF膜の透過液への実質的なインドー
ル流出のタイミングを推定することが可能である。
【0013】運転管理の意味からも、本発明のバイオリ
アクターは有利な条件を与えうる。所定の連続酵素反応
時間を達成するには、流通式撹拌槽型反応器と流通式管
型反応器の体積比ならびにポンプ流量等の運転条件を十
分に考慮する必要がある。流通式管型反応器の体積は、
流通式撹拌槽型反応器の体積に比べて、小さすぎても本
発明の効果が期待できず、また大きすぎても工業的には
建設固定費の増大につながってしまい好ましくない。本
発明で対象とする酵素反応の場合、体積比は、流通式管
型反応器/流通式撹拌槽型反応器の値として、限定はし
ないが通常0.1〜10の範囲、好ましくは0.3〜3の
範囲がよい。
【0014】6.酵素反応 本発明で対象とする酵素反応は、反応基質としてインド
ールおよびL−セリンを用い、酵素トリプトファンシン
ターゼによりL−トリプトファンを生成するものであ
る。本反応は、該酵素を含有する、例えばエシェリヒア
・コリK12 YK2014等を用いて行う。この菌体
をそのままあるいは菌体破砕したもの、酵素精製したも
の等を用いても構わない。使用する酵素量は、湿菌体を
反応器内に投入し、湿菌体換算で0.1〜10重量%、
好ましくは1〜6重量%となるように調整する。反応温
度は、20〜50℃、好ましくは30〜40℃とし、p
Hは7〜10、好ましくは原料L−セリンの分解を抑制
するために弱アルカリ性である7.5〜9.5が好まし
い。またpH調整用助剤は特に限定はしないが、アンモ
ニアが好ましい。
【0015】反応基質であるL−セリンの供給は、L−
セリンを所定量溶解させ、調整槽にて行う。反応液中で
L−セリンの濃度が0.1〜10重量%、好ましくは0.
1〜1重量%となるように仕込む。L−セリンのかわり
にDL−セリンを使用することも可能であるが、その場
合にはL−セリンの濃度を所定の値にする。さらにpH
をアンモニアにて7.5〜9.5に調整する。もう一方の
基質インドールの供給量は、循環系に仕込む湿菌体量に
連動して決められる。供給インドール速度(g−インド
ール/hr)/湿菌体量(g−菌体)の比が0.005〜
0.5好ましくは、0.01〜0.3(g−インドール/g
−菌体/hr)がよい。インドールの供給方法としては、
融点以上に予め溶解したものをCSTRに投入する。反
応液中への溶解を遅延させる粉体フィードは好ましくな
い。反応で生成するL−トリプトファンのUFからの抜
き出し濃度は、循環系での平均滞留時間(循環系液量/
抜き出し速度)およびインドールの供給速度と連動して
決まるが、0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜2重量
%が望ましい。L−トリプトファンはpHに対して溶解
度に差があるが、難水溶性であるのでこの点に留意すべ
きである。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例について更に詳細に説
明する。なお、以下の実施例に於いて「%」は特に限定
しない限り重量%を示すものであり、インドールの液中
濃度は高速液体クロマトグファフィーにより定量した。
【0017】参考例 下記第1表に示した培地100mlを500ml容フラスコ
に分注し、120℃で15分間滅菌処理したものにトリ
プトファンシンターゼ生産菌であるエシエリヒア・コリ
(Escherichia coli)K12 YK2014(FERM
BP−3245)を植菌し、37℃にて1日振盪培養
後、該培養物の200ml(フラスコ2本分)を同様にし
て調整した30lジャーファーメンターの中の培地15l
に接種し、37℃にて回転数600rpm、通気量1vvm、
pH7.2(28%アンモニア水で調整)で培養した。3
0時間培養した後、培養液を遠心分離にて集菌して湿菌
体を約600g得た。これを密封容器に入れて、−20
℃の冷凍庫に保管した。
【0018】
【表1】第1表 グルコース 30g KH2PO4 1.6g K2HPO4 5.5g (NH4)2SO4 3.0g MgSO4・7H2O 0.1g FeSO4・7H2O 27mg(0.1mM) 酵母エキス 2.0g ペプトン 2.0g 蒸留水 1000ml (pH 7.2)
【0019】(連続酵素反応装置)容量を任意に変更し
うるCSTR、PFRを直列に循環ポンプを介し接続
し、さらにUF膜としてポリスルホン製膜(ダイセル社
UFラボモジュールFUS−4081、公称分画分子量
5万)を直列に連結、UF膜での濃縮液をCSTRに循
環させるメンブレンリアクターを構成した。CSTR
は、容量が3〜9lまで変更可能であり、それに伴って
槽高/槽径比が1:2〜3:2と変化する。撹拌翼は2
枚のパドル型を液深を均等に分割する位置に設け、翼径
/槽径比が1:3の大きさである。また邪魔板は液深よ
り十分に高い位置まであり板巾/槽径比1:10のもの
が3枚、放射方向に当分割する位置に設けられている。
回転数は200rpmとした。PFRは、鉛直下方より上
方に流通させ容量が全部で3〜6lの円筒型で管長/管
径比が2:1〜4:1下方部はそれ以外に45°を底角
とする円すい形を有している。循環系のパイプ太さは管
径比として1:10となっている。その他、循環ポンプ
によって1.5〜2.0l/分の流速で反応液を循環して
いる。循環系での全容量には、CSTRおよびPFRの
各容量に配管類の容量1lを加えた。
【0020】(使用菌体の調整方法)予め設定した反応
条件に従い、設定湿菌体濃度と循環系全容量の積から必
要湿菌体量を求めておく。参考例で示した湿菌体を必要
量、液量2lの器量体懸濁槽に、補酵素ピリドキサール
リン酸60mgとともに投入溶解せしめ、液温10℃に保
ちながら低回転にて1時間撹拌した。撹拌をとめて更に
10℃のまま2時間放置した。
【0021】(リアクターの準備)一方、酵素反応器の
循環系(流通式撹拌槽型反応器、流通式管型反応器、限
外濾過膜をこの順に循環ポンプにて循環させる部分をさ
す。)を、適当量の水を投入し循環させ37℃に保持し
た。次いで、流通式撹拌槽型反応器に上記菌体懸濁液、
DL−セリンを濃度が20g/lになる所定量を投入し、
全循環液量を所定量にメスアップした。この後、全循環
系が37℃になるまで調整した。酵素反応は、溶融イン
ドールを20g/hrで流通式撹拌槽型反応器に連続投入
することにより開始し、回分反応を2時間行った。その
後DL−セリン20g/lおよびピリドキサールリン酸1
0mg/lを含む原料液を3l/hrにて流通式撹拌槽型反
応器に連続投入すると同時に、限外濾過膜の濾液を同流
量抜き出して、連続反応に切かえた。又、酵素反応をp
H7.8で行わせる様にアンモニア液を添加してコント
ロールした。サンプルを流通式撹拌槽型反応器内および
限外濾過膜の濾液より採取し、インドール濃度を測定し
た。この時、連続反応途中では、生成L−トリプトファ
ンの濃度がほぼ1.2重量%となった。
【0022】実施例1 CSTR3l、PFR6l、循環系全容量10lとし、
湿菌体濃度3重量%にて実施した。その結果、連続運転
20時間目に、CSTR出口ではじめてインドールを検
出し、その後70時間目にインドールが0.01重量%
の濃度になるまで濃度が増大した。その後CSTRでの
インドールの濃度が急激に上昇したので、連続反応を終
了した。本実施例において、連続運転70時間目に至る
までUF膜からの透過液ではインドールが検出限界以下
の濃度であった。
【0023】
【表2】 第2表 インドール濃度の測定点 インドール濃度が検出限界以下であった時間 CSTR出口 連続運転20時間まで UF膜/透過液 連続運転70時間まで
【0024】実施例2 CSTR6l、PFR3lの循環系全容量10l、全湿菌
体量を実施例1と同じくして実施した。その結果、第3
表に示すようになった。
【0025】
【表3】 第3表 インドール濃度の測定点 インドール濃度が検出限界以下であった時間 CSTR出口 連続運転35時間まで UF膜/透過液 連続運転70時間まで
【0026】比較例 CSTR、循環ポンプ、UF膜をこの順に直列に連結し
たメンブレンリアクターを組み立て、CSTR9l、全
循環系容量を10lとした。全湿菌体量を実施例1と同
じくして実施した。その結果、連続運転45時間目に、
CSTR出口ではじめてインドールを検出し、ほぼ同時
にUF膜からの透過液においてもインドールを検出し
た。その後70時間目にインドールが0.01重量%の
濃度になるまで、CSTR出口およびUF膜透過液での
濃度はほぼ同じく増大した。70時間目以降には急激に
インドール濃度が上昇して反応を終了せざるを得なかっ
た。
【0027】
【表4】 第4表 インドール濃度の測定点 インドール濃度が検出限界以下であった時間 CSTR出口 連続運転45時間 UF膜/透過液 連続運転45時間
【0028】
【発明の効果】インドールおよびL−セリンを基質とし
てトリプトファンシンターゼを触媒とする酵素反応を連
続的に行うことにより、L−トリプトファンを製造する
際に、流通式撹拌槽型反応器のあとに適当な容量をもつ
流通式管型反応器を直列に連結する極めて簡便なUF膜
を有するメンブレンリアクターを使用することにより、
UF膜からの未反応インドールの漏出タイミングを予想
することが可能となった。よってインドールを反応の後
工程で分離したり、リサイクルしたりする工程が不要と
なり、本発明によるリアクターは工業的にL−トリプト
ファンを製造するに当たって極めて有利なものになりう
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酵素反応用バイオリアクターの一例を
示すフローシートである。
【符号の説明】
1 流通式撹拌槽型反応器(CSTR) 2 流通式管型反応器(PFR) 3 限外濾過膜(UF膜モジュール) 4 反応原料調整槽 5 反応生成液貯蔵槽 6 循環ポンプ 7 反応原料供給ポンプ 8 反応生成液抜き出しポンプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリプトファンシンターゼの存在下に、
    インドールとL−セリンを酵素反応せしめてL−トリプ
    トファンを製造するに際し、流通式撹拌槽型反応器、流
    通式管型反応器及び限外濾過膜をこの順に直列に連結
    し、前記限外濾過膜での濃縮液を前記流通式撹拌槽型反
    応器へ循環するバイオリアクターを使用することを特徴
    とするL−トリプトファンの製造方法。
JP12627392A 1992-05-19 1992-05-19 L−トリプトファンの製造方法 Pending JPH05317067A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000075193A1 (fr) * 1999-06-08 2000-12-14 Kaneka Corporation Procede de polymerisation vivante cationique en continu
JP2009296921A (ja) * 2008-06-12 2009-12-24 Toray Ind Inc 連続培養装置および化学品の製造方法

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