JPH05316699A - かご形回転子の製造方法 - Google Patents

かご形回転子の製造方法

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JPH05316699A
JPH05316699A JP11597192A JP11597192A JPH05316699A JP H05316699 A JPH05316699 A JP H05316699A JP 11597192 A JP11597192 A JP 11597192A JP 11597192 A JP11597192 A JP 11597192A JP H05316699 A JPH05316699 A JP H05316699A
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JP
Japan
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rotor
layer
film
slot
iron core
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP11597192A
Other languages
English (en)
Inventor
Kuniyuki Tsuruta
国之 鶴田
Takayoshi Kuchiki
孝良 朽木
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Koki Holdings Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Koki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、回転子鉄心のスロットと回転子導
体との間に、厚さ2〜5μmのリン酸塩皮膜またはFe
34から成る第一層と、厚さ10〜50μmのセラミッ
クス塗料の第二層により被覆して、回転子導体とエンド
リングとが回転子鉄心と完全に絶縁されることにより、
高効率、高力率な回転子が得られる。 【構成】 図1において、回転子鉄心1のスロット2内
に第一層としてリン酸塩皮膜またはFe34から成る絶
縁皮膜3を設け、その上に第二層としてセラミックス塗
料を塗布することにより、回転子鉄心1と回転子導体5
は、完全に絶縁される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高効率の誘導電動機用の
かご形回転子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、図3に示すように一般に誘導
電動機用のかご形回転子は、両面に絶縁皮膜層のある鉄
損の少ない電磁鋼板をプレス打ち抜きし、これを複数枚
積層した回転子鉄心1において、このスロット内部およ
びエンドリングには導体材料としてアルミニウム、ある
いはアルミニウム合金、または銅、あるいは銅合金など
を鋳込み一体成形し回転子を製作していた。このように
して製作された回転子を誘導電動機として回転させると
非常に効率が悪い。なぜなら、鉄心1と誘導棒5とがプ
レス打ち抜き面を介して導通してしまい回転子の円周上
に回転を妨げる方向にうず電流が発生し、熱の発生に伴
い効率が低下する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この対策としてこれま
で成形する前にプレス打ち抜きし、複数枚積層した回転
子鉄心のスロット端面にリン酸塩処理やFe34、セラ
ミックス塗料等の絶縁層を単体で施して絶縁していた
が、リン酸塩皮膜では耐熱性に問題があり、Fe34
は膜厚を厚くすると剥離しやすくなり銅合金等の高融点
のものでは、鋳込み時の熱衝撃により剥離してしまう。
また、Fe34は約300℃付近でFe2O3に変化し、
より脆いものになる。一方、セラミックス塗料はプレス
打ち抜き面との密着が悪く溶湯が流れ込んだ際に剥離し
やすくなる。このように単体での絶縁処理では、信頼性
に欠けるところがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記したような
問題点を解消するためにスロット端面に、第一層として
2〜5μmのリン酸塩皮膜またはFe34の膜を施し、
次に第二層として10〜50μmのセラミックスの膜を
施すことで、より強固でかつ耐熱性の絶縁皮膜をつく
り、うず電流や漏洩電流を最小に抑え、高効率、高力率
のかご形回転子を提供することを目的としてなされたも
のである。
【0005】本発明は前記スロットに、まず第一層とし
てポ−ラス状のリン酸塩皮膜やFe34の皮膜に耐熱性
のあるセラミックス塗料が強固に付着できることに着目
し、高効率のかご形回転子にしたことである。
【0006】本発明の実施例を図1、図2に詳細に説明
する。図2において回転子鉄心1のスロット2内の端面
に第一層としてリン酸塩皮膜またはFe34から成る層
3を膜厚2〜5μm程度形成させる。次に第二層として
セラミックス皮膜4を膜厚10〜50μm程度形成させ
る。ここで第一層は膜厚が2μm未満であると第二層と
の接着強度に問題が生じ、第二層は、第一層がリン酸塩
皮膜では、表面粗さは最大でも5μmあるのでセラミッ
クス皮膜の場合、均一に被覆するには10μm以上が良
い。また50μmまではその絶縁性を十分確保すること
ができるので、厚さとして10〜50μmが好ましい。
50μm以上になるとコ−ティング作業の煩わしさ、逆
に厚くなると皮膜の均一性が確保できなくなる。また、
スロット内に導体棒を鋳込む際に湯流れを悪化させる原
因にもなりやすい。以上のことから上記の条件が好まし
い。これにより回転子鉄心1と回転子導体5とは完全に
絶縁される。
【0007】
【実施例】この絶縁セラミックスとしてアルミナ系ある
いはジルコニア系が適していて、ここでアルミナ系野コ
ーティング法の一例を述べる。Al23−Si34系と
して、25wt%Si34、残Al23より成る粉末を
水溶性バインダーに溶かし、スロット内にあらかじめリ
ン酸塩皮膜またはFe34の層を3μm設けた第一層に
膜厚30μmで塗布し150℃×1hの条件で焼結硬化
させる。このような方法で回転子鉄心のスロット全面に
すべて処理し、回転子の導体としてアルミニウムまたは
銅で鋳込んだ結果、上記の二つの層が高温に十分耐えら
れ、その鋳込み前後でスロット間抵抗が、6×103Ω
以上であることも確認した。またジルコニア系について
も同様に処理し確認した。このようにして回転子導体と
回転子鉄心とが導通しなくなったため回転子鉄心の鉄損
や、回転子導体の漏洩電流を極力少なくしたため、高効
率、高力率の健全な回転子が得られた。
【0008】
【発明の効果】本発明によれば、回転子鉄心に設けられ
たすべてのスロット内に耐熱性が高い絶縁性セラミック
ス塗料を強固に形成させることにより、溶湯の鋳込みに
耐え、回転子鉄心と回転子導体とを完全に絶縁すること
ができ、このため回転子の電気的損失を低減した回転子
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示すかご形回転子の縦断面
【図2】 本発明の実施例を示すかご形回転子の縦断面
【図3】 従来例を示すかご形回転子のスロット縦断面
【符号の説明】
1は回転子鉄心、2はスロット、3はリン酸塩皮膜ある
いはFe34、4はセラミックス皮膜、5回転子導体で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の電磁鋼板を積層した回転子鉄心
    のスロット内に回転子導体とエンドリングとを一体成形
    したかご形回転子において、前記スロットと回転子導体
    との間に、厚さ2〜5μmのリン酸塩皮膜またはFe3
    4から成る第一層と、厚さ10〜50μmのセラミッ
    クス塗料の第二層により被覆し、回転子導体とエンドリ
    ングとを一体成形することを特徴とするかご形回転子の
    製造方法。
JP11597192A 1992-05-08 1992-05-08 かご形回転子の製造方法 Withdrawn JPH05316699A (ja)

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Effective date: 19990803