JPH05314499A - 光ディスクドライブのアクチュエータ - Google Patents

光ディスクドライブのアクチュエータ

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JPH05314499A
JPH05314499A JP14490892A JP14490892A JPH05314499A JP H05314499 A JPH05314499 A JP H05314499A JP 14490892 A JP14490892 A JP 14490892A JP 14490892 A JP14490892 A JP 14490892A JP H05314499 A JPH05314499 A JP H05314499A
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JP
Japan
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actuator
casing
optical disk
disk drive
objective lens
Prior art date
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Application number
JP14490892A
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English (en)
Inventor
Katsuhiro Seo
勝弘 瀬尾
Hideyoshi Horigome
秀嘉 堀米
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】対物レンズなどを円滑にトラッキング方向に移
動させ、部品の製造コストを低減すると共に組付作業性
を向上させる。 【構成】可動部1と固定部2とからなり、光ビーム3を
光ディスク媒体の目標トラックへ移動させる光ディスク
ドライブのアクチュエータであり、可動部1は、対物レ
ンズ4と立ち上げミラー5が設けられコイル6a,6b
が巻回されると共に、少なくとも2つの通孔7,8が開
設されたケーシング9を有している。固定部2は、コイ
ル6a,6bに対して磁界を与えるマグネット10と、
外面にフッ素樹脂膜が形成され、ケーシングの通孔7,
8のそれぞれに挿入されて当該ケーシング9をトラッキ
ング方向に案内する少なくとも2本のガイドシャフト1
1,12とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスクドライブの
対物レンズをトラッキング方向に移動させるアクチュエ
ータに関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク記録装置は、基本的に光ディ
スク媒体と光ディスクドライブとからなり、光ディスク
ドライブは、光ディスク媒体を回転させながら、この光
ディスク媒体に直径約1μmに集光させた微小レーザー
光スポットを照射することにより、情報を記録したり再
生したりする。この光ディスクドライブに用いられてい
る光ピックアップ装置は、光ディスク媒体上に安定して
情報を記録し、これを忠実に再生するための装置であ
り、そのため、光ディスク媒体の回転にともなう面の振
れやトラックのディスク半径方向の振れを検出し、これ
らの振れに対して常に一定の誤差内に納めるように自動
調節する機能を有している。そして、レーザーダイオー
ドからのレーザー光を集光して光ディスク媒体上の目標
の位置に照射し、この光ディスク媒体に光信号による情
報を記録したり、あるいは、レーザーダイオードからの
光の反射光をフォトダイオードに取り込んで、光ディス
ク媒体に記録されている光情報を再生信号に変換したり
する。
【0003】従来の光ピックアップ装置には、出射レー
ザービームを目標のトラックへ移動させると共に、この
状態を保持する駆動素子として、レーザーの焦点を常に
ディスクの記録面に保持するフォーカッシングアクチュ
エータ、レーザービームをトラックの中心に保持するト
ラッキングアクチュエータ、およびトラッキングアクチ
ュエータと協働してレーザービームを目標トラックへ移
動する粗動モータがあり、一般には2軸アクチュエータ
と称されている。このような2軸アクチュエータは、大
型で重量が重いため、ハードディスクに比べてシーク速
度が遅いという問題があった。そこで、シーク速度を高
速化すべく、トラッキングアクチュエータをガルバノミ
ラー(可動ミラー)に置き換えてトラッキングを行う、
いわゆる1軸アクチュエータも開発されている。
【0004】従来の1軸アクチュエータを用いた光ディ
スクドライブは、図8および図9に示すように、固定部
光学系18から出射されたレーザービーム3をトラッキ
ング方向に偏心させるガルバノミラー19を介して立ち
上げミラー21に導き、このレーザービーム3を対物レ
ンズ4で集光して光ディスク媒体の目的とするトラック
に導く構成となっている。固定光学系18は、発光手段
であるレーザーダイオードと受光手段であるフォトダイ
オードがそれぞれ固定されており、レーザーダイオード
から発せられた光をコリメータにより集光した後に、ビ
ームスプリッタを介してガルバノミラー19に出射す
る。一方、光ディスク媒体からの反射光は、ガルバノミ
ラー19を介してこの固定光学系18に至り、ビームス
プリッタで分光された後に、ウォラストンプリズム、レ
ンズ、マルチレンズなどの光学系を介してフォトダイオ
ードに入射する。
【0005】「20」は、光ディスク媒体を回転させる
スピンドルモータであり、このスピンドルモータ20に
近接した位置に対物レンズ4と立ち上げミラー21(図
9に透視線で示す)がケーシング22に設けられてい
る。このケーシング22は後述するヨーク23に固定さ
れたガイドシャフト24に対して摺動するベアリング2
5が取り付けられており、対物レンズ4は板バネ26に
保持された状態で、ケーシング22内に設けられたフォ
ーカッシングアクチュエータ27によりフォーカス方向
に移動するようになっている。また、スピンドルモータ
20に近接して、トラッキング方向にマグネット10を
有するヨーク23が配設されており、ケーシング22に
巻回されたコイル28とによって、対物レンズ4と立ち
上げミラー21が設けられたケーシング22をガイドシ
ャフト24方向に移動させるリニアモータを構成してい
る。
【0006】そして、フォーカッシングアクチュエータ
27によってレーザービーム3の焦点を常にディスクの
記録面に保持すると共に、ガルバノミラー19とリニア
モータとの協働作用によってレーザービーム3を目標ト
ラックへ移動させ、これをトラックの中心に保持する。
このような光ディスク記録装置は、記録密度が大きく大
容量であり、ランダム・アクセスに優れ、またビット当
りのコストが安い。さらに、非接触記録再生であるため
塵埃や表面の汚れに強く、記録媒体の着脱・差替えが可
能で、記録データの長期保存ができるので、従来の磁気
テープ記録再生装置に代わってあらゆる分野で広く用い
られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の1軸アクチュエータには、次のような問題があ
った。まず、対物レンズ4と立ち上げミラー21を保持
するケーシング22を円滑にトラッキング方向に移動さ
せるためには、外周にコイル28を巻回したケーシング
22内に都合6個のベアリング25(図8参照)を設け
る必要があったので、小型ベアリングの製造費用が高い
だけでなく、ベアリングの組付作業も極めて困難であっ
た。
【0008】また、従来のリニアモータでは、単一のリ
ニアモータコイルを用いているため、左右に配設するマ
グネット10の磁界を互いに対向する方向か、あるいは
互いに背反する方向に設定する必要がある。したがっ
て、このリニアモータから磁界が洩れると、左右それぞ
れの洩れ磁界は対物レンズ4の近傍において加算されて
しまい、特に光磁気ディスク装置の場合には、記録・再
生操作に悪影響を及ぼす虞があった。
【0009】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、対物レンズなどを円滑にト
ラッキング方向に移動させ、部品の製造コストを低減す
ると共に組付作業性を向上させることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光ディスクドライブのアクチュエータは、
可動部と固定部とからなり、光ビームを光ディスク媒体
の目標トラックへ移動させる光ディスクドライブのアク
チュエータにおいて、前記可動部は、対物レンズと立ち
上げミラーが設けられコイルが巻回されると共に、少な
くとも2つの通孔が開設されたケーシングを有し、前記
固定部は、前記コイルに対して磁界を与えるマグネット
と、外面にフッ素樹脂膜が形成され、前記ケーシングの
通孔のそれぞれに挿入されて当該ケーシングをトラッキ
ング方向に案内する少なくとも2本のガイドシャフトと
を有することを特徴としている。
【0011】前記コイルは、前記ケーシングの左右にそ
れぞれ巻回することが好ましい。
【0012】前記可動部または固定部の少なくとも何れ
か一方に、微小振動を与えることが好ましい。このと
き、前記可動部に前記対物レンズをフォーカス方向に移
動させるフォーカッシングアクチュエータを有し、前記
微小振動を与える信号を前記フォーカッシングアクチュ
エータの制御手段に出力し、このフォーカッシングアク
チュエータを微小振動させることができる。そして、前
記微小振動は、前記フォーカッシングアクチュエータの
サーボ帯域より高周波数であり、前記フォーカッシング
アクチュエータの振動量は前記対物レンズの焦点深度よ
り小さいことが好ましい。また、前記微小振動を前記固
定部のガイドシャフトの少なくとも何れか一方に与える
こともできる。
【0013】前記ケーシングに開設した通孔に前記ガイ
ドシャフトを遊嵌し、前記ケーシング側の可動部と前記
ガイドシャフト側の固定部との間に吸引手段または反発
手段を設けることが好ましい。
【0014】
【作用】固定部に設けられたマグネットと可動部に設け
られたコイルとによってモータが構成され、可動部は固
定部に対してガイドシャフトに案内されながらトラッキ
ング方向へ移動する。このとき、可動部のガイドはケー
シングに開設された通孔とフッ素樹脂膜が形成されたガ
イドシャフトから構成されているため、可動部の移動が
円滑になるだけでなく、ガイドの製作コストも極めて廉
価であり、組付作業も極めて容易である。
【0015】また、コイルをケーシングの左右にそれぞ
れ巻回すれば、このコイルに対応して設けられるマグネ
ットの磁界を互いに同じ方向に設定することができ、そ
の結果、このモータから磁界が洩れた場合でも洩れ磁界
は対物レンズの近傍において互いに相殺することにな
る。したがって、特に光磁気ディスクに本発明のアクチ
ュエータを適用した場合には、洩れ磁界によって記録・
再生操作に悪影響を与える虞がない。
【0016】可動部または固定部の少なくとも何れか一
方、例えば、固定部のガイドシャフトの少なくとも何れ
か一方に微小振動を与えると、通孔とガイドシャフトと
の間に微少な相対変位が生じ、可動部と固定部の摺動が
円滑になり、さらにシーク速度やトラッキング速度が速
くなる。このとき、可動部に設けたフォーカッシングア
クチュエータを微小振動させるように構成すれば、対物
レンズを微小振動させるための単純な電気回路を付加す
るだけで、可動部と固定部との間に微小振動を発生させ
ることができる。しかも、微小振動をフォーカッシング
アクチュエータのサーボ帯域より高周波数であり、フォ
ーカッシングアクチュエータの振動量を対物レンズの焦
点深度より小さくしておけば、フォーカスアクチュエー
タに外乱であると認識させることなく、また、フォーカ
スエラーが生じることもない。
【0017】組付作業性あるいは製造誤差によりケーシ
ングに開設した通孔とガイドシャフトが遊嵌状態である
とき、ケーシング側の可動部とガイドシャフト側の固定
部との間に吸引手段または反発手段を設けておけば、通
孔とガイドシャフトとの摺動面が一定となり、その結
果、可動部と固定部との間に生じるガタつきを防止する
ことができる。これにより、可動部のガタつきによって
生じるフォーカス駆動に対する悪影響を除去することが
できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の一実施例に係る光ディスクドラ
イブのアクチュエータを示す平面図、図2は同実施例の
光ディスクドライブのアクチュエータを示す側面図(図
1におけるA矢視図)、図3は図1におけるB−B線に
沿う断面図、図4は同実施例の分解斜視図、図5(A)
は図1に示す実施例に係る可動部の伝達特性を示すグラ
フ、図5(B)は図8に示す従来の可動部の伝達特性を
示すグラフ、図6は同実施例に係る吸引手段を示す模式
断面図、図7は本発明の他の実施例に係るフォーカッシ
ングアクチュエータの制御手段の制御回路を示す図であ
る。
【0019】本実施例の1軸アクチュエータを用いた光
ディスクドライブは、図1〜図4に示すように、固定部
光学系18から出射されたレーザービーム3を光ディス
ク媒体のトラッキング方向に偏心させるガルバノミラー
19を介して立ち上げミラー5(図2参照)に導き、こ
のレーザービーム3を対物レンズ4で集光して光ディス
ク媒体の目的とするトラックに導く構成となっている。
固定光学系18は、図示は省略するが、発光手段である
レーザーダイオードと受光手段であるフォトダイオード
がそれぞれ固定されており、レーザーダイオードから発
せられた光をコリメータにより集光した後に、ビームス
プリッタを介してガルバノミラー19に出射する。一
方、光ディスク媒体からの反射光は、ガルバノミラー1
9を介してこの固定光学系18に至り、ビームスプリッ
タで分光された後に、ウォラストンプリズム、レンズ、
マルチレンズなどの光学系を介してフォトダイオードに
入射する。なお、本発明の固定光学系18の構成は本実
施例のみに限定されることはない。
【0020】「20」は、光ディスク媒体を回転させる
スピンドルモータであり、このスピンドルモータ20に
近接した位置に対物レンズ4と立ち上げミラー5がケー
シング9に設けられている。そして、固定光学系18か
ら出射されたレーザービーム3および光ディスク媒体で
反射したレーザービーム3はケーシング9に開設された
通孔29を通過するようになっている。このケーシング
9は本発明の可動部1を構成しており、固定部2に設け
られた2本のガイドシャフト11,12が挿入される2
つの通孔7,8が開設されている。そして、この通孔
7,8にガイドシャフト11,12を挿入して組み付け
ることにより、ケーシング9はガイドシャフト11,1
2に沿って光ディスク媒体のトラッキング方向に移動す
ることになる。
【0021】本実施例に係るケーシング9の左右両側に
はコイル6a,6bが巻回されており、後述するヨーク
23に対し僅かな隙間をもって挿通されている。このよ
うにコイル6a,6bをケーシング9の左右両側に設け
ると、このコイル6a,6bに対応して設けられるマグ
ネット10,10の磁界を互いに同じ方向に設定するこ
とができ、その結果、このリニアモータから磁界が洩れ
た場合でも洩れ磁界は対物レンズ4の近傍において互い
に相殺することになる。したがって、特に光磁気ディス
クに本実施例のアクチュエータを適用した場合には、洩
れ磁界によって記録・再生操作に悪影響を与える虞がな
くなる。
【0022】本実施例に係る対物レンズ4は、板バネ3
0に保持された状態で、ケーシング9に設けられたフォ
ーカッシングアクチュエータ31(対物レンズホルダー
32に設けられたコイル33とケーシング9側に固定さ
れたヨーク34およびマグネット35から構成されてい
る)によりフォーカス方向に移動するようになってい
る。このフォーカッシングアクチュエータ31を作動制
御するのは、図7に示すドライバ(制御手段)14であ
り、固定部光学系18のフォトダイオードなどで検出さ
れたフォーカスエラー信号をフィードバック制御し、位
相補償の補正を施して再びドライバ14によりフォーカ
ッシングアクチュエータ31を作動制御するようになっ
ている。
【0023】一方、本発明の固定部2は、スピンドルモ
ータ20に近接して、トラッキング方向に伸延するヨー
ク23と、このヨーク23に固定されて、ケーシング9
に巻回されたコイル6a,6bに磁界を与えるマグネッ
ト10を有している。これらマグネット10およびヨー
ク23と、前述したコイル6a,6bが、対物レンズ4
と立ち上げミラー5が設けられたケーシング9をガイド
シャフト方向に移動させるリニアモータを構成してい
る。
【0024】本実施例に係るガイドシャフト11,12
は固定部2に設けられ、表面にはフッ素樹脂膜が形成さ
れている。本発明においては、フッ素樹脂膜を構成する
フッ素樹脂として、ポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)を用いることが好ましいが、その他にも、例え
ば、テトラフルオロエチレン−パーフルオロオルキルビ
ニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、
エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETF
E)などの四フッ化系樹脂などを用いることもできる。
このようなフッ素樹脂膜はガイドシャフト全面に均一な
膜厚で形成することが好ましい。また、本実施例ではガ
イドシャフト11,12にフッ素樹脂膜を形成したが、
ケーシングの通孔7,8側にフッ素樹脂膜を形成するこ
とも可能である。フッ素樹脂膜は非粘着性および摩擦摩
耗特性に優れており、しかも、ケーシング9はこの2本
のガイドシャフト11,12に支持されているので、ケ
ーシング9はガイドシャフト11,12に沿って円滑に
摺動することができる。
【0025】なお、このケーシング9の通孔7,8とガ
イドシャフト11,12との挿通は、図6に示すよう
に、通孔7,8の内径をガイドシャフト11,12の外
径より僅かに大きく形成しておき、さらにケーシング9
のガイドシャフト11,12への組付作業を容易にする
と共にケーシング9の摺動を円滑にするために、例えば
一方の通孔8を長孔などに形成しておくことが好まし
い。ただし、ケーシング9を組み付けた後は、ケーシン
グ9のガタつきを防止するために、可動部1であるケー
シング9側に永久磁石16を固定し、固定部2側に鉄な
どの磁性体17を固定しておくことが好ましい。これに
より、ケーシング9は永久磁石16と磁性体17との吸
引力によって常に図6中下方向に引っ張られ、これによ
りケーシング9のガタつきを防止することができる。こ
れら永久磁石16と磁性体17が本発明の吸引手段を構
成するが、本発明におけるケーシング9とガイドシャフ
ト11,12とのガタつきを防止する手段としては、可
動部1であるケーシング9側に磁性体17を固定すると
共に固定部2側に永久磁石16を設けても良い。この場
合は、本発明の反発手段を構成することになる。
【0026】本実施例に係る一方のガイドシャフト11
には、微小振動を発生する圧電素子15が設けられてい
る。この圧電素子15によって一方のガイドシャフト1
1に、軸方向の微小振動を与えるようにしており、この
微小振動によって、ケーシング9とガイドシャフト1
1,12との摺動性がさらに高まることになる。「3
6」は一方のガイドシャフト11に取り付けられたケー
シング9のストッパであり、圧電素子15により与えら
れた微小振動によってケーシング9がガイドシャフト1
1,12から抜け落ちるのを防止している。なお、圧電
素子15は一方のガイドシャフト11のみに設けても良
く、あるいは両方のガイドシャフト11,12に設けて
も良い。
【0027】このように本発明では、ケーシング9とガ
イドシャフト11,12との摺動性を高めるために圧電
素子15によってガイドシャフト11に軸方向の微小振
動を与えているが、その他の手段によって微小振動を付
与するように構成することも可能である。例えば、図7
に示すように、フォーカッシングアクチュエータ31を
作動させるドライバ(制御手段)14に、当該フォーカ
ッシングアクチュエータ31が微小振動する信号を付加
しても良い。
【0028】ただし、この場合には、微小振動信号をフ
ォーカッシングアクチュエータ31のサーボ帯域より高
周波数とする必要がある。この微小振動信号はサイン
波、三角波、あるいはランダム波の何れでも良いが、サ
ーボ帯域内の信号であると図7に示す制御系は、この信
号を外乱と認識してしまい、これにより微小振動が発生
しなくなってしまうからである。したがって、フォーカ
ッシングアクチュエータ31のサーボ帯域より高周波数
の微小振動信号をドライバ14に付加すると共に、この
微小振動信号を付加した結果振動する対物レンズ4の振
動量は焦点深度内であることが必要となる。このよう
に、圧電素子15などの微小振動発生装置を専用に付加
しなくとも、予め設けられているフォーカッシングアク
チュエータ31を利用することにより、ケーシング9と
ガイドシャフト11,12との摺動性を高めることもで
きる。この場合には、図1に示す圧電素子15を用いた
場合に比べて、アクチュエータの構造が簡素となり、コ
ストダウンを図ることができる。
【0029】次に作用を説明する。固定部2に設けられ
たマグネット10とケーシング9に設けられたコイル6
a,6bとによってリニアモータが構成され、ケーシン
グ9は固定部2に対してガイドシャフト11,12に案
内されながら光ディスク媒体のトラッキング方向へ移動
する。そして、フォーカッシングアクチュエータ31に
よってレーザーの焦点は常にディスクの記録面に保持さ
れると共に、ガルバノミラー19とリニアモータとの協
働作用によってレーザービーム3は目標トラックへ移動
し、これをトラックの中心に保持することができる。
【0030】このとき、本実施例に係るケーシング9の
ガイドは、ケーシング9に開設された通孔7,8とフッ
素樹脂膜が形成されたガイドシャフト11,12から構
成されているため、ケーシング9の移動が円滑になるだ
けでなく、ガイドの製作コストも極めて廉価であり、組
付作業も極めて容易である。
【0031】また、コイル6a,6bをケーシング9の
左右にそれぞれ巻回しているので、このコイル6a,6
bに対応して設けられるマグネット10,10の磁界を
互いに同じ方向に設定することができ、その結果、この
リニアモータから磁界が洩れた場合でも洩れ磁界は対物
レンズ4の近傍において互いに相殺することになる。し
たがって、特に光磁気ディスクに本実施例のアクチュエ
ータを適用した場合には、洩れ磁界によって記録・再生
操作に悪影響を与える虞がない。
【0032】しかも、本実施例では、可動部1または固
定部2の少なくとも何れか一方、例えば、図1に示すよ
うに固定部2のガイドシャフト11,12の少なくとも
何れか一方11に圧電素子15により微小振動を与えて
いるので、通孔7,8とガイドシャフト11,12との
間に微少な相対変位が生じ、ケーシング9とガイドシャ
フト11,12の摺動が円滑になり、さらにシーク速度
やトラッキング速度が速くなる。また、図7に示すよう
に、ケーシング9に設けられたフォーカッシングアクチ
ュエータ31を微小振動させるように構成すれば、対物
レンズ4を微小振動させるための単純な電気回路を付加
するだけで、ケーシング9とガイドシャフト11,12
との間に微小振動を発生させることができる。
【0033】図5(A)は本実施例の圧電素子などによ
り微小振動を与えた場合における周波数に対するフェイ
ズとゲインを示すグラフであり、図5(B)はこのよう
な微小振動を与えない場合における周波数に対するフェ
イズとゲインを示すグラフである。本実施例のように微
小振動を与えない場合には、図5(B)に示すように周
波数f1 においてケーシングの摺動性が著しく低下して
いることが理解されるが、本実施例のように微小振動を
付加した場合には、このような摺動性の低下は観察され
ない。このとき、微小振動をフォーカッシングアクチュ
エータ31のサーボ帯域より高周波数であり、フォーカ
ッシングアクチュエータ31の振動量を対物レンズ4の
焦点深度より小さくしているので、フォーカスアクチュ
エータ31に外乱であると認識させることなく、また、
フォーカスエラーが生じることもない。
【0034】さらに、本実施例のアクチュエータは、組
付作業性あるいは製造誤差によりケーシング9に開設し
た通孔7,8とガイドシャフト11,12とを遊嵌状態
とし、ケーシング9と固定部2との間に永久磁石16と
磁性体17とを設けているので、通孔7,8とガイドシ
ャフト11,12との摺動面が一定となり、その結果、
ケーシングとガイドシャフトとの間に生じるガタつきを
防止することができる。これにより、可動部であるケー
シングのガタつきによって生じるフォーカス駆動に対す
る悪影響を除去することができる。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、可動
部のガイドはケーシングに開設された通孔とフッ素樹脂
膜が形成されたガイドシャフトから構成されているた
め、可動部の移動が円滑になるだけでなく、ガイドの製
作コストも極めて廉価であり、組付作業も極めて容易で
ある。また、コイルをケーシングの左右にそれぞれ巻回
すれば、このコイルに対応して設けられるマグネットの
磁界を互いに同じ方向に設定することができ、その結
果、このモータから磁界が洩れた場合でも洩れ磁界は対
物レンズの近傍において互いに相殺することになる。し
たがって、特に光磁気ディスクに本発明のアクチュエー
タを適用した場合には、洩れ磁界によって記録・再生操
作に悪影響を与える虞がない。
【0036】可動部または固定部の少なくとも何れか一
方、例えば、固定部のガイドシャフトの少なくとも何れ
か一方に微小振動を与えると、通孔とガイドシャフトと
の間に微少な相対変位が生じ、可動部と固定部の摺動が
円滑になり、さらにシーク速度やトラッキング速度が速
くなる。このとき、可動部に設けたフォーカッシングア
クチュエータを微小振動させるように構成すれば、対物
レンズを微小振動させるための単純な電気回路を付加す
るだけで、可動部と固定部との間に微小振動を発生させ
ることができる。しかも、微小振動をフォーカッシング
アクチュエータのサーボ帯域より高周波数であり、フォ
ーカッシングアクチュエータの振動量を対物レンズの焦
点深度より小さくしておけば、フォーカスアクチュエー
タに外乱であると認識させることなく、また、フォーカ
スエラーが生じることもない。
【0037】組付作業性あるいは製造誤差によりケーシ
ングに開設した通孔とガイドシャフトが遊嵌状態である
とき、ケーシング側の可動部とガイドシャフト側の固定
部との間に吸引手段または反発手段を設けておけば、通
孔とガイドシャフトとの摺動面が一定となり、その結
果、可動部と固定部との間に生じるガタつきを防止する
ことができる。これにより、可動部のガタつきによって
生じるフォーカス駆動に対する悪影響を除去することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る光ディスクドライブの
アクチュエータを示す平面図である。
【図2】同実施例の光ディスクドライブのアクチュエー
タを示す側面図(図1におけるA矢視図)である。
【図3】図1におけるB−B線に沿う断面図である。
【図4】同実施例の分解斜視図である。
【図5】可動部の伝達特性を示すグラフであり、(A)
は図1に示す実施例に係る可動部、(B)は図8に示す
従来の可動部に対するグラフである。
【図6】同実施例に係る吸引手段を示す模式断面図であ
る。
【図7】本発明の他の実施例に係るフォーカッシングア
クチュエータの制御手段の制御回路を示す図である。
【図8】従来の光ピックアップのアクチュエータを示す
平面図である。
【図9】図8のC−C線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1…可動部 2…固定部 3…レーザービーム(光ビーム) 4…対物レンズ 5…立ち上げミラー 6a,6b…コイル 7,8…通孔 9…ケーシング 10…マグネット 11,12…ガイドシャフト 14…ドライバ(制御手段) 15…圧電素子 16…永久磁石(吸引手段) 17…磁性体(吸引手段) 31…フォーカッシングアクチュエータ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可動部と固定部とからなり、光ビームを光
    ディスク媒体の目標トラックへ移動させる光ディスクド
    ライブのアクチュエータにおいて、 前記可動部は、対物レンズと立ち上げミラーが設けられ
    コイルが巻回されると共に、少なくとも2つの通孔が開
    設されたケーシングを有し、 前記固定部は、前記コイルに対して磁界を与えるマグネ
    ットと、 外面にフッ素樹脂膜が形成され、前記ケーシングの通孔
    のそれぞれに挿入されて当該ケーシングをトラッキング
    方向に案内する少なくとも2本のガイドシャフトとを有
    することを特徴とする光ディスクドライブのアクチュエ
    ータ。
  2. 【請求項2】前記コイルは、前記ケーシングの左右にそ
    れぞれ巻回されていることを特徴とする請求項1に記載
    の光ディスクドライブのアクチュエータ。
  3. 【請求項3】前記可動部または固定部の少なくとも何れ
    か一方に、微小振動を与えることを特徴とする請求項1
    または2に記載の光ディスクドライブのアクチュエー
    タ。
  4. 【請求項4】前記可動部に前記対物レンズをフォーカス
    方向に移動させるフォーカッシングアクチュエータを有
    し、前記微小振動を与える信号を前記フォーカッシング
    アクチュエータの制御手段に出力し、このフォーカッシ
    ングアクチュエータを微小振動させることを特徴とする
    請求項3に記載の光ディスクドライブのアクチュエー
    タ。
  5. 【請求項5】前記微小振動は、前記フォーカッシングア
    クチュエータのサーボ帯域より高周波数であり、前記フ
    ォーカッシングアクチュエータの振動量は前記対物レン
    ズの焦点深度より小さいことを特徴とする請求項4に記
    載の光ディスクドライブのアクチュエータ。
  6. 【請求項6】前記微小振動を前記固定部のガイドシャフ
    トの少なくとも何れか一方に与えることを特徴とする請
    求項3に記載の光ディスクドライブのアクチュエータ。
  7. 【請求項7】前記ケーシングに開設した通孔に前記ガイ
    ドシャフトを遊嵌し、前記ケーシング側の可動部と前記
    ガイドシャフト側の固定部との間に吸引手段または反発
    手段を設けたことを特徴とする請求項1から6の何れか
    に記載の光ディスクドライブのアクチュエータ。
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