JPH05310274A - 酸素吸収剤包装体 - Google Patents
酸素吸収剤包装体Info
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- JPH05310274A JPH05310274A JP14360892A JP14360892A JPH05310274A JP H05310274 A JPH05310274 A JP H05310274A JP 14360892 A JP14360892 A JP 14360892A JP 14360892 A JP14360892 A JP 14360892A JP H05310274 A JPH05310274 A JP H05310274A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高水分食品に使用しても内容物の染みだしを
発生させず生産性も良い酸素吸収剤包装体を提供するこ
とである。 【構成】 不織布または微多孔膜(A)、(A)よりも
軟化点の低いプラスチックフイルム(B)、(B)より
も軟化点が高く、特定の吸湿率、透湿度及び摩擦角を有
するプラスチックフイルム(C)、及び酸素吸収剤
(D)からなり、(C)を外面とする(B)と(C)と
の積層体と(A)との間に(D)を配置し、周縁部を熱
シールしてなる酸素吸収剤包装体。 【効果】 本発明の酸素吸収剤包装体は、内容物の耐染
みだし性に優れ、且つ製造に際しての生産性も良い優れ
た酸素吸収剤包装体であり、高水分食品への使用を可能
とする。
発生させず生産性も良い酸素吸収剤包装体を提供するこ
とである。 【構成】 不織布または微多孔膜(A)、(A)よりも
軟化点の低いプラスチックフイルム(B)、(B)より
も軟化点が高く、特定の吸湿率、透湿度及び摩擦角を有
するプラスチックフイルム(C)、及び酸素吸収剤
(D)からなり、(C)を外面とする(B)と(C)と
の積層体と(A)との間に(D)を配置し、周縁部を熱
シールしてなる酸素吸収剤包装体。 【効果】 本発明の酸素吸収剤包装体は、内容物の耐染
みだし性に優れ、且つ製造に際しての生産性も良い優れ
た酸素吸収剤包装体であり、高水分食品への使用を可能
とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸素を嫌う食品等の品
質保持に用いられる酸素吸収剤包装体に関するものであ
り、食品工業、農水産業、精密機械部品製造業等で利用
されるものである。
質保持に用いられる酸素吸収剤包装体に関するものであ
り、食品工業、農水産業、精密機械部品製造業等で利用
されるものである。
【0002】
【従来の技術】加工食品、農水産品、繊維製品等の品質
保持方法として酸素吸収剤を使用する方法は知られてお
り、又広く使用されている。酸素吸収剤は、一般的に
は、鉄粉等の酸素を吸収する薬剤を紙、不織布、微多孔
膜、プラスチックフイルム等の包装材料による袋状の容
器に収納され使用されている。これらの包装材料のう
ち、特に、不織布及び微多孔膜は、通気性に優れている
ことに加え、液の遮蔽性が優れているため、高水分食品
向けを中心に酸素吸収剤用包装材料として多用されてい
る。不織布及び微多孔膜を酸素吸収剤用包装材料として
使用することは、特開昭57−183964や特開昭5
7−194961等の公報に見られる様にすでに提案さ
れている。しかし、従来提案されていたものは、例えば
特開昭57−183964のものは、両面不織布等の通
気性包装材料を使用するため、脱酸素速度の速い酸素吸
収剤は得られるものの、通気性が良すぎるため酸素吸収
剤内部への水分の取り込みが多く、不織布の優れた液遮
蔽性にもかかわらず、高水分食品に使用した場合、内容
物が染み出すという問題点を有している。また、特開昭
57−194961で提案されているものは、片面のみ
不織布等の通気性包装材料を使用するため、前記に比べ
染みだしの発生は減少するものの完全に染み出しの問題
が解決されているわけではなく、高水分食品での使用に
際しては、実用面で使用が制限されているばかりでな
く、生産性にも問題を有している。
保持方法として酸素吸収剤を使用する方法は知られてお
り、又広く使用されている。酸素吸収剤は、一般的に
は、鉄粉等の酸素を吸収する薬剤を紙、不織布、微多孔
膜、プラスチックフイルム等の包装材料による袋状の容
器に収納され使用されている。これらの包装材料のう
ち、特に、不織布及び微多孔膜は、通気性に優れている
ことに加え、液の遮蔽性が優れているため、高水分食品
向けを中心に酸素吸収剤用包装材料として多用されてい
る。不織布及び微多孔膜を酸素吸収剤用包装材料として
使用することは、特開昭57−183964や特開昭5
7−194961等の公報に見られる様にすでに提案さ
れている。しかし、従来提案されていたものは、例えば
特開昭57−183964のものは、両面不織布等の通
気性包装材料を使用するため、脱酸素速度の速い酸素吸
収剤は得られるものの、通気性が良すぎるため酸素吸収
剤内部への水分の取り込みが多く、不織布の優れた液遮
蔽性にもかかわらず、高水分食品に使用した場合、内容
物が染み出すという問題点を有している。また、特開昭
57−194961で提案されているものは、片面のみ
不織布等の通気性包装材料を使用するため、前記に比べ
染みだしの発生は減少するものの完全に染み出しの問題
が解決されているわけではなく、高水分食品での使用に
際しては、実用面で使用が制限されているばかりでな
く、生産性にも問題を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、高水
分食品に使用しても内容物の染みだしが発生しない酸素
吸収剤包装体を提供することである。
分食品に使用しても内容物の染みだしが発生しない酸素
吸収剤包装体を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の高
水分食品に使用しても内容物の染みだしが発生しない包
装体を得るべく種々検討した結果、片面に不織布または
微多孔膜を使用し、もう一方の面を吸湿率あるいは透湿
度が所定の範囲にあり、且つ接触角も特定のものである
プラスチックフイルムとし、ホットメルスシーラント剤
を用いて酸素吸収剤を熱シールして得られた酸素吸収剤
包装体が前記問題点の染みだし性を大幅に改善するとと
もにその製造も生産性良くなされることを見出だし本発
明を完成した。
水分食品に使用しても内容物の染みだしが発生しない包
装体を得るべく種々検討した結果、片面に不織布または
微多孔膜を使用し、もう一方の面を吸湿率あるいは透湿
度が所定の範囲にあり、且つ接触角も特定のものである
プラスチックフイルムとし、ホットメルスシーラント剤
を用いて酸素吸収剤を熱シールして得られた酸素吸収剤
包装体が前記問題点の染みだし性を大幅に改善するとと
もにその製造も生産性良くなされることを見出だし本発
明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、不織布または微多孔
膜(A)、(A)よりも軟化点の低いプラスチックフイ
ルム(B)、(B)よりも軟化点が高く、かつ摩擦角が
40°以下であり、さらに吸湿率が2.0%以上(20℃
×65%RH)であるかまたは/および透湿度が80 g
/m2・24hrs ・25μ(40℃×90%RH)である
プラスチックフイルム(C)、及び酸素吸収剤(D)か
らなり、(C)を外面とする(B)と(C)との積層体
と(A)との間に(D)を配置し、周縁部を熱シールし
てなる酸素吸収剤包装体に関するものである。
膜(A)、(A)よりも軟化点の低いプラスチックフイ
ルム(B)、(B)よりも軟化点が高く、かつ摩擦角が
40°以下であり、さらに吸湿率が2.0%以上(20℃
×65%RH)であるかまたは/および透湿度が80 g
/m2・24hrs ・25μ(40℃×90%RH)である
プラスチックフイルム(C)、及び酸素吸収剤(D)か
らなり、(C)を外面とする(B)と(C)との積層体
と(A)との間に(D)を配置し、周縁部を熱シールし
てなる酸素吸収剤包装体に関するものである。
【0006】○不織布または微多孔膜(A) 本発明において用いられる不織布としては、例えば、ポ
リエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリフッ化エチレン、アクリル等の材質のものが挙
げられる。また、乾式法、湿式法、スパンボンド法、ニ
ードルパンチ法等の製造法またはそれらを組み合わせた
方法で製造されたものが挙げられ、本発明にそれらのい
ずれも使用可能である。また、微多孔膜としては、例え
ばポリフッ化エチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン
等の材質のものが挙げられ、フイルムに電子線等を照射
する方法、フイルムの冷間延伸、異物を含有するフイル
ムからの異物抽出、異物を含有するフイルムの延伸等の
製造法またはそれらを組み合わせた方法で製造されたも
のが挙げられ、本発明にそれらのいずれも使用可能であ
る。
リエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリフッ化エチレン、アクリル等の材質のものが挙
げられる。また、乾式法、湿式法、スパンボンド法、ニ
ードルパンチ法等の製造法またはそれらを組み合わせた
方法で製造されたものが挙げられ、本発明にそれらのい
ずれも使用可能である。また、微多孔膜としては、例え
ばポリフッ化エチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン
等の材質のものが挙げられ、フイルムに電子線等を照射
する方法、フイルムの冷間延伸、異物を含有するフイル
ムからの異物抽出、異物を含有するフイルムの延伸等の
製造法またはそれらを組み合わせた方法で製造されたも
のが挙げられ、本発明にそれらのいずれも使用可能であ
る。
【0007】○(A)よりも軟化点の低いプラスチック
フイルム(B) 本発明において(B)として用いられる(A)より軟化
点の低いフイルムは、ホットメルトシーラント剤として
使用されるものであり、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレンー酢酸ビニル系共重合体、エチレンーアク
リル酸系共重合体、エチレンーアクリレート系共重合
体、エチレンーアクリル酸ー無水マレイン酸系共重合
体、エチレンーメタクリル酸系共重合体、エチレンーメ
タクリレート系共重合体、アイオノマー等及びこれらの
樹脂の2種以上の混合物を材質とするフイルムが挙げら
れる。このフイルムは、フイルムをそのまま使用するこ
とも出来るが、本発明の課題である耐染みだし性改善効
果を満足させるためガスの透過性を向上させる必要があ
る場合には、フイルム強度の低下が見られない範囲内で
小孔を開けて使用することも好ましいことである。
フイルム(B) 本発明において(B)として用いられる(A)より軟化
点の低いフイルムは、ホットメルトシーラント剤として
使用されるものであり、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレンー酢酸ビニル系共重合体、エチレンーアク
リル酸系共重合体、エチレンーアクリレート系共重合
体、エチレンーアクリル酸ー無水マレイン酸系共重合
体、エチレンーメタクリル酸系共重合体、エチレンーメ
タクリレート系共重合体、アイオノマー等及びこれらの
樹脂の2種以上の混合物を材質とするフイルムが挙げら
れる。このフイルムは、フイルムをそのまま使用するこ
とも出来るが、本発明の課題である耐染みだし性改善効
果を満足させるためガスの透過性を向上させる必要があ
る場合には、フイルム強度の低下が見られない範囲内で
小孔を開けて使用することも好ましいことである。
【0008】○(B)よりも軟化点が高く、かつ摩擦角
が40°以下であり、さらに吸湿率が2.0%以上(20
℃×65%RH)であるか又は/及び透湿度が80 g/
m2・24hrs ・25μ(40℃×90%RH)であるプ
ラスチックフイルム(C) 本発明において(C)として用いられる、(B)よりも
軟化点が高く、かつ摩擦角が40°以下であり、吸湿率
が2.0%以上(20℃×65%RH)であるプラスチッ
クフイルムとしては、セロハン、エチレンービニルアル
コール共重合体、ポリビニルアルコール等の材質のフイ
ルムが挙げられる。また、本発明において(C)として
用いられる(B)よりも軟化点が高く、かつ摩擦角が4
0°以下であり、透湿度が80 g/m2・24hrs ・25
μ(40℃×90%RH)であるプラスチックフイルム
としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、セロハ
ン、ポリブタジエン、ポリビニルアルコール等の材質の
フイルムが挙げられる。
が40°以下であり、さらに吸湿率が2.0%以上(20
℃×65%RH)であるか又は/及び透湿度が80 g/
m2・24hrs ・25μ(40℃×90%RH)であるプ
ラスチックフイルム(C) 本発明において(C)として用いられる、(B)よりも
軟化点が高く、かつ摩擦角が40°以下であり、吸湿率
が2.0%以上(20℃×65%RH)であるプラスチッ
クフイルムとしては、セロハン、エチレンービニルアル
コール共重合体、ポリビニルアルコール等の材質のフイ
ルムが挙げられる。また、本発明において(C)として
用いられる(B)よりも軟化点が高く、かつ摩擦角が4
0°以下であり、透湿度が80 g/m2・24hrs ・25
μ(40℃×90%RH)であるプラスチックフイルム
としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、セロハ
ン、ポリブタジエン、ポリビニルアルコール等の材質の
フイルムが挙げられる。
【0009】使用するプラスチックフイルム(C)の吸
湿率が2.0%未満、または透湿度が80 g/m2・24hr
s ・25μ(40℃×90%RH)未満のものでは、高
水分食品に使用した場合、内容物の染みだしを防止する
ことは出来ない。さらに、(C)として、摩擦角が40
°を越えるものは、フイルムの滑り性が極端に悪く、既
存の高速分包機を使って酸素吸収剤の分包を行う場合、
高速運転を行うことは殆ど不可能である。なお、摩擦角
としては30〜35°のフイルムが、生産性の面からよ
り本発明にとり好ましいものである。摩擦角は、7×3
0cmフイルムを用い荷重120g(1×3×5cmの直方
体)で測定(測定機:東洋精機製作所製)したものであ
る。
湿率が2.0%未満、または透湿度が80 g/m2・24hr
s ・25μ(40℃×90%RH)未満のものでは、高
水分食品に使用した場合、内容物の染みだしを防止する
ことは出来ない。さらに、(C)として、摩擦角が40
°を越えるものは、フイルムの滑り性が極端に悪く、既
存の高速分包機を使って酸素吸収剤の分包を行う場合、
高速運転を行うことは殆ど不可能である。なお、摩擦角
としては30〜35°のフイルムが、生産性の面からよ
り本発明にとり好ましいものである。摩擦角は、7×3
0cmフイルムを用い荷重120g(1×3×5cmの直方
体)で測定(測定機:東洋精機製作所製)したものであ
る。
【0010】○(B)と(C)との積層体 (B)と(C)との積層体は、(A)との間に酸素吸収
剤を配置し、熱シールする際に、同時に接着されること
でも良いが、生産性のこととを考慮するとあらかじめ接
着積層しておくのが好ましく、それらをあらかじめ積層
する方法としては、通常使用されるいずれの方法も適用
できるが、例えば、ヒートラミネーション、ドライラミ
ネーション、ノンソルベントラミネーション、押し出し
ラミネーション、共押し出し等が適用できる。
剤を配置し、熱シールする際に、同時に接着されること
でも良いが、生産性のこととを考慮するとあらかじめ接
着積層しておくのが好ましく、それらをあらかじめ積層
する方法としては、通常使用されるいずれの方法も適用
できるが、例えば、ヒートラミネーション、ドライラミ
ネーション、ノンソルベントラミネーション、押し出し
ラミネーション、共押し出し等が適用できる。
【0011】○酸素吸収剤 本発明において用いられる酸素吸収剤としては、酸素を
吸収出来るものであれば基本的にはいづれも使用可能で
あり、例えば、鉄粉等の金属粉、アスコルビン酸及び/
またはその塩等を含有する酸素吸収剤、炭酸ガス発生型
酸素吸収剤、炭酸ガス吸収型酸素吸収剤等が挙げられ
る。
吸収出来るものであれば基本的にはいづれも使用可能で
あり、例えば、鉄粉等の金属粉、アスコルビン酸及び/
またはその塩等を含有する酸素吸収剤、炭酸ガス発生型
酸素吸収剤、炭酸ガス吸収型酸素吸収剤等が挙げられ
る。
【0012】
【作用】外装に使用するプラスチックフイルムとして、
特定の摩擦角を有し、水蒸気の透過性を備えた材料ある
いは水分を吸収できる材料を使用することによって、脱
酸素剤内部に残存する余分な水分の一部を系外に放出す
ることが可能となり、その結果、高水分食品に使用して
も内容物の染みだしが発生しないという作用を奏するも
のと思われる。
特定の摩擦角を有し、水蒸気の透過性を備えた材料ある
いは水分を吸収できる材料を使用することによって、脱
酸素剤内部に残存する余分な水分の一部を系外に放出す
ることが可能となり、その結果、高水分食品に使用して
も内容物の染みだしが発生しないという作用を奏するも
のと思われる。
【0013】
実施例1 エチレンービニルアルコール共重合体フイルム15μ
(クラレ製:エバールEF−XL、吸湿率2.8%:20
℃×65%RH、接触角35°)と2mmの間隔で0.5mm
の径の小孔を開けたエチレンー酢酸ビニル共重合体(E
VA)フイルム30μをドライラミネーションで積層し
た積層フイルムとエチレン製不織布(デュポン製タイベ
ック)をEVAフイルムと不織布が接するように四方高
速充填機に導入し、中に鉄粉を主成分とする酸素吸収性
薬剤を2g入れ、縦50mm×横40mm、シール幅5mmの
酸素吸収剤を得た。高速分包は、同充填機の標準仕様で
ある60個/分で行ったが、分包時全く問題はなかっ
た。このようにして得られた酸素吸収剤を500gの餅
と一緒にKOP/PE袋内に密封し、25℃の雰囲気に
放置した。1日後、袋内の酸素濃度を測定したところ
0.0%であった。さらに同条件で6ケ月保存後餅の状態
を調べたが、餅には異常は見られず、酸素吸収剤の表面
にも異常は見られなかった。
(クラレ製:エバールEF−XL、吸湿率2.8%:20
℃×65%RH、接触角35°)と2mmの間隔で0.5mm
の径の小孔を開けたエチレンー酢酸ビニル共重合体(E
VA)フイルム30μをドライラミネーションで積層し
た積層フイルムとエチレン製不織布(デュポン製タイベ
ック)をEVAフイルムと不織布が接するように四方高
速充填機に導入し、中に鉄粉を主成分とする酸素吸収性
薬剤を2g入れ、縦50mm×横40mm、シール幅5mmの
酸素吸収剤を得た。高速分包は、同充填機の標準仕様で
ある60個/分で行ったが、分包時全く問題はなかっ
た。このようにして得られた酸素吸収剤を500gの餅
と一緒にKOP/PE袋内に密封し、25℃の雰囲気に
放置した。1日後、袋内の酸素濃度を測定したところ
0.0%であった。さらに同条件で6ケ月保存後餅の状態
を調べたが、餅には異常は見られず、酸素吸収剤の表面
にも異常は見られなかった。
【0014】実施例2 実施例1において、エチレンービニルアルコール共重合
体と有孔EVAの積層フイルムを使用する変わりに、ス
チレンフイルム16μ(旭化成製、透湿度200 g/m2
・24hrs ・25μ:40℃×90%RH)とEVAフ
イルム30μのドライラミネーション積層フイルムを使
用することを除いて実施例1と同一条件で試験を行っ
た。結果は、高速分包性については実施例1と同様全く
問題なく、また、餅を使った実装試験においても、6ケ
月保存後の状態は、餅、酸素吸収剤とも異常は見られな
かった。
体と有孔EVAの積層フイルムを使用する変わりに、ス
チレンフイルム16μ(旭化成製、透湿度200 g/m2
・24hrs ・25μ:40℃×90%RH)とEVAフ
イルム30μのドライラミネーション積層フイルムを使
用することを除いて実施例1と同一条件で試験を行っ
た。結果は、高速分包性については実施例1と同様全く
問題なく、また、餅を使った実装試験においても、6ケ
月保存後の状態は、餅、酸素吸収剤とも異常は見られな
かった。
【0015】比較例1 実施例1において、エチレンービニルアルコール共重合
体と有孔EVAの積層フイルムを使用する変わりに、ポ
リエチレンテレフタレートフイルム12μ(吸湿率0.2
%:20℃×65%RH)と2mmの間隔で0.5mmの径の
小孔を開けたLLDPEフイルム30μをドライラミネ
ーションで積層した積層フイルムを使用することを除い
て、実施例1と同一条件で試験を行った。結果は、高速
分包性については特に問題なく、餅の保存状態も良好で
あったが、2ケ月経過後には、中に入っている酸素吸収
剤の不織布側の表面に褐色の染みだし現象が発生しはじ
め、4ケ月経過後には、不織布の1/4以上の面に染み
出しが見られた。
体と有孔EVAの積層フイルムを使用する変わりに、ポ
リエチレンテレフタレートフイルム12μ(吸湿率0.2
%:20℃×65%RH)と2mmの間隔で0.5mmの径の
小孔を開けたLLDPEフイルム30μをドライラミネ
ーションで積層した積層フイルムを使用することを除い
て、実施例1と同一条件で試験を行った。結果は、高速
分包性については特に問題なく、餅の保存状態も良好で
あったが、2ケ月経過後には、中に入っている酸素吸収
剤の不織布側の表面に褐色の染みだし現象が発生しはじ
め、4ケ月経過後には、不織布の1/4以上の面に染み
出しが見られた。
【0016】比較例2 包装材料としてポリエチレン製不織布と2mmの間隔で0.
5mmの径の小孔を開けたEVAフイルム30μをヒート
ラミネーションで積層した積層体を両面に使用すること
を除いて、実施例1と同一条件で試験を行った。結果
は、高速分包性については特に問題なく、餅の保存状態
も良好であったが、1ケ月経過後には、中に入っている
酸素吸収剤の表面に褐色の染みだし現象が発生しはじ
め、3ケ月経過後には、不織布の半分以上の面に染み出
しが見られた。
5mmの径の小孔を開けたEVAフイルム30μをヒート
ラミネーションで積層した積層体を両面に使用すること
を除いて、実施例1と同一条件で試験を行った。結果
は、高速分包性については特に問題なく、餅の保存状態
も良好であったが、1ケ月経過後には、中に入っている
酸素吸収剤の表面に褐色の染みだし現象が発生しはじ
め、3ケ月経過後には、不織布の半分以上の面に染み出
しが見られた。
【0017】比較例3 実施例2において、スチレンフイルムの変わりにナイロ
ンフイルム15μ(透湿度200 g/m2・24hrs ・2
5μ:40℃×90%RH、接触角44°)を使用した
ことを除いて、実施例2と同一条件で試験を行った。結
果は、フイルムの滑りが悪く、高速充填機の運転がスム
ーズにいかなかったため、通常の2/3のスピードにお
として分包を行った。分包した酸素吸収剤の性能につい
ては、6ケ月経過後でも餅の保存状態、酸素吸収剤の染
みだし発生とも問題なかった。
ンフイルム15μ(透湿度200 g/m2・24hrs ・2
5μ:40℃×90%RH、接触角44°)を使用した
ことを除いて、実施例2と同一条件で試験を行った。結
果は、フイルムの滑りが悪く、高速充填機の運転がスム
ーズにいかなかったため、通常の2/3のスピードにお
として分包を行った。分包した酸素吸収剤の性能につい
ては、6ケ月経過後でも餅の保存状態、酸素吸収剤の染
みだし発生とも問題なかった。
【0018】
【発明の効果】本発明の酸素吸収剤包装体は、包装材料
として不織布等の通気性包装材料と特定の接触角と適度
の吸湿性や透湿性をもつプラスチックフイルムが組み合
わせられている結果、内容物の耐染みだし性に優れると
いう効果を奏するものであり、その生産性も良く、優れ
た酸素吸収剤包装体となりうるものであり、本酸素吸収
剤包装体の完成により、高水分食品への酸素吸収剤の使
用を可能とする優れた効果を奏する。
として不織布等の通気性包装材料と特定の接触角と適度
の吸湿性や透湿性をもつプラスチックフイルムが組み合
わせられている結果、内容物の耐染みだし性に優れると
いう効果を奏するものであり、その生産性も良く、優れ
た酸素吸収剤包装体となりうるものであり、本酸素吸収
剤包装体の完成により、高水分食品への酸素吸収剤の使
用を可能とする優れた効果を奏する。
Claims (1)
- 【請求項1】 不織布または微多孔膜(A)、(A)
よりも軟化点の低いプラスチックフイルム(B)、
(B)よりも軟化点が高く、かつ摩擦角が40°以下で
あり、さらに吸湿率が2.0%以上(20℃×65%R
H)であるかまたは/および透湿度が80 g/m2・24
hrs ・25μ(40℃×90%RH)であるプラスチッ
クフイルム(C)、及び酸素吸収剤(D)からなり、
(C)を外面とする(B)と(C)との積層体と(A)
との間に(D)を配置し、周縁部を熱シールしてなる酸
素吸収剤包装体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14360892A JPH05310274A (ja) | 1992-05-08 | 1992-05-08 | 酸素吸収剤包装体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14360892A JPH05310274A (ja) | 1992-05-08 | 1992-05-08 | 酸素吸収剤包装体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05310274A true JPH05310274A (ja) | 1993-11-22 |
Family
ID=15342691
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14360892A Pending JPH05310274A (ja) | 1992-05-08 | 1992-05-08 | 酸素吸収剤包装体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05310274A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1167016A3 (en) * | 2000-06-19 | 2003-09-17 | Toyo Seikan Kaisha, Ltd. | Oxygen absorbable laminate and production method thereof |
-
1992
- 1992-05-08 JP JP14360892A patent/JPH05310274A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1167016A3 (en) * | 2000-06-19 | 2003-09-17 | Toyo Seikan Kaisha, Ltd. | Oxygen absorbable laminate and production method thereof |
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