JPH0531013B2 - - Google Patents
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- JPH0531013B2 JPH0531013B2 JP27480285A JP27480285A JPH0531013B2 JP H0531013 B2 JPH0531013 B2 JP H0531013B2 JP 27480285 A JP27480285 A JP 27480285A JP 27480285 A JP27480285 A JP 27480285A JP H0531013 B2 JPH0531013 B2 JP H0531013B2
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- Japan
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- belt
- tension band
- rubber
- short fiber
- block
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- Expired - Lifetime
Links
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16G—BELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
- F16G5/00—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
- F16G5/16—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts
- F16G5/166—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts with non-metallic rings
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Belt Conveyors (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は主として自動車用無段変速装置等に用
いられる高負荷伝動用のVベルトに関する。 (従来の技術) 一般に、自動車用Vベルトは極めて高トルクの
伝動能力が要求される。例えば100c.c.エンジンの
最大トルクをゴムVベルトで伝達する場合、Vベ
ルトは20Kg/cm2前後の側圧力に耐えなければなら
ないが、現在実用化されている標準的なゴムVベ
ルトは通常4〜5Kg/cm2以下で使用され、高負荷
用のゴムVベルトにおいても10Kg/cm2程度が限界
である。 そこで、上記要求を満たすVベルトとして、出
願人は、特開昭60−49151号公報に記載されるよ
うに、エンドレスの一対の張力帯に複数のブロツ
クを凹部と凸部との係合により係止して構成され
るVベルトを提案している。 (発明が解決しようとする問題点) ところで、動力伝達状態で、上述した如きVベ
ルトの1つのブロツクに加わる力を考えると、第
8図に示すように、押付力Fr、プーリからの抗
力Fn、ベルト進行方向の摩擦力Ftが作用する。
これらの力は、ベルトに要求される必要張力、プ
ーリ径、伝達すべきトルクで異なるが、自動車用
無段変速装置を動かすベルトの場合、例えば1000
c.c.の自動車であれば、低速条件下では、Fr=80
Kg、Ft=50Kg、Fn=200Kgがブロツク10mm厚さ当
りに作用することになる。 これらの力に耐えるには、ブロツクを金属、
FRP等の補強部材で補強すればよいと考えられ
るが、張力帯も、第9図に示すごとく、ブロツク
との噛合部に多大な圧縮、せん断力Fsをブロツ
クより受けることになるので、ブロツクの強度を
満足し、噛合形状を最適にしても、張力帯の破損
という問題がある。張力帯の破損はFr、Ftによ
り、コグ部が圧縮、せん断変形を受けて初期的な
クラツク発生、あるいは発熱によりゴムの硬化ク
ラツクによる心体の切断破壊である。 かかる圧縮、せん断力に耐え、高寿命化を図る
張力帯としては、張力帯を心体とゴム引帆布のみ
で構成することが考えられるが、張力体が高価に
なるし、ブロツクのピツチが小さい場合、ブロツ
クとの係合のための小さな凹凸部を張力帯上下面
に精度よくシヤープに形成することが困難であ
る。 本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、張
力帯の早期破損を防止し、ベルト寿命の長い高負
荷伝動用のVベルトを提供することを目的とする
ものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、上述した目的を達成するために、複
数のブロツクがエンドレスの張力帯に凹凸の係合
関係でベルト長手方向において係止されたもので
あつて、前記張力帯が少なくとも心体部とそれの
上下に位置する保形ゴム部とを有し、該保形ゴム
部は複数の短繊維入りゴム層が上下に積層されて
なり、上下に隣合う短繊維ゴム層はベルト長手方
向に対し短繊維配列方向が互いに反対方向に一定
のバイアス角度をなしていることを特徴とするも
のである。 (実施例) 以下、本発明の実施例を図面に沿つて説明す
る。 第1図および第2図に示すように、本発明に係
るVベルト1は1対の張力帯2,3と、この張力
帯2,3にそれらの長手方向に係止された複数の
ブロツク4とにより構成されている。ブロツク4
の側部には側面4a,4bに開口する溝5,6が
それぞれ形成され、各溝5,6の上面には凸部
(溝6についての凸部6aのみ図示)がそれぞれ
設けられ、下面は湾曲凸面(溝6についての湾曲
凸面6bのみ図示)となつている。 張力帯2,3は、接着ゴム7,8中に心体9,
9がそれぞれ実質的に同一平面内に配列された心
体層10と、それの上下に位置する保形ゴム部1
1,12,13,14と、上下面に位置する帆布
層15,16,17,18とにより基本的に構成
されている。 張力帯2,3の一方の側面2a,3aは、ブロ
ツク4の側面4a,4bと実質的に同一勾配の傾
斜を有する。また、張力帯2,3の上下面には、
ブロツク4の溝5,6における凸部あるいは湾曲
凸面と噛合うコグ(張力帯3のコグ19,20の
み図示)が設けられている。なお、コグ19,2
0はコグ山19a,19aあるいは20a,20
a間にコグ底19b,20bが位置しており、こ
のコグ底19b,20bに上記凸部6a、湾曲凸
面6bが噛合うようになつている。これによつ
て、張力帯2,3とブロツク4とがベルト長手方
向に凹凸の係合関係で固定されている。 保形ゴム部11,12,13,14は、圧縮ヤ
ング率が大きく耐摩耗性に優れる材料が要求され
ることから、短繊維で補強された周知の短繊維入
りゴムで形成されるが、第3図に示すように、複
数の短繊維入りゴム層21,22が上下に積層さ
れてなり、該上下に隣合うゴム層21,22の短
繊維配列方向がベルト長手方向に対し互いに反対
方向に一定のバイアス角度+θ、バイアス角度−
θをなすようになつている。 ところで、短繊維配列方向のヤング率E11=455
(MPd)、引張強度TS11=23、上記方向に直交す
る方向のヤング率E22=18(MPd)、引張強度TS22
=8.5の短繊維入りゴムにおいて、バイアス角度
θを代えた場合のヤング率Eθ、せん断弾性率Gθ、
引張強度TSθは第4図に示すようになり、Eθは
θの増加と共に大幅に低下するが、Gθはθ=45°
で極大値を示す。また、TSθはθと共に徐々に減
少する。 本発明のVベルトは短繊維入りゴムのせん断弾
性率Gθのこのような特性を利用したものである。
すなわち、等方性材料では、ヤング率Eとせん断
弾性率Gの間にE=(1+2υ)G(υはポアソン
比)の関係があり、Gを10倍にすることはEを10
倍にすることになるが、ゴムでこのような高い弾
性率を得ることは配合処方上難しい。第4図にお
いて、θ=45°(Gθが極大値をとるバイアス角度
における)のEθはGθより小さく、上記等方性材
料とは全く異なる結果となつている。 このように短繊維入りゴムをバイアス積層して
Vベルト1の張力帯2,3の保形ゴム部に構成す
ることによつて、保形ゴム部のGθを、Eθを大幅
に上げずに大きくでき、又引張強度も直角方向
(θ=90°)よりもかなり大きなところで利用で
き、その結果、ベルトの屈曲性を損うことなく噛
合いコグ部のせん断変形を小さくし、又せん断強
度も大きくでき、せん断変形が少ないことにより
発熱が少なく長寿命のVベルトができる。 バイアス角度θは、第4図から明らかなよう
に、30°以下ではEθが大きくなりすぎて、ベルト
の屈曲性に悪影響を与えるし、70°以上ではGθを
大きくするという目的又TSθを大きくするという
目的において、意味がない。 ブロツク4は、例えばプラスチツクス、硬質ゴ
ム等の非金属材料あるいは金属などで補強された
複合材料であつて、一定の剛性および強度を有
し、摩擦係数が大きくしかも摩耗耐性に優れた材
料にて構成される。 張力帯2,3を構成する心体9,9には、ポリ
エステル、アラミド等の有機繊維、スチール、グ
ラス、カーボン等の無機繊維を撚糸、接着処理し
たものが用いられる。 帆布層15,16,17,18を構成する帆布
は、屈曲性および耐摩耗性等に優れた、ポリエス
テル、アラミド等の有機繊維よりなる。なお、比
較的軽負荷の場合は、帆布層および合成樹脂シー
トを省略してもよい。 続いて、上記Vベルトにおいて、張力帯の保形
ゴム部の材質構成を変えて、ベルト長手方向のヤ
ング率Eθ、せん断弾性率Gθ、耐久性すなわちベ
ルト寿命を比較した試験について説明する。 試料ベルト 試料ベルトの基本構成は、ブロツクピツチ5
mm、ベルト上幅40mm、ベルト角度26°、ブロツク
個数148ケ、ベルト厚み(ブロツク高さ)20mm、
ベルト周長740mmである。 比較例1は短繊維が配合されていないクロロプ
レンゴムを使用したもので、比較例2、3は比較
例1のクロロプレンゴムをマトリツクスゴムとし
て短繊維をそれぞれ110、15vol%配合した短繊維
入りゴムでθ=90°に(短繊維の配列方向をベル
ト長手方向に直角に)構成したもの、実施例1、
2は比較例2の短繊維入りゴムをθ=60°、45°に
なるようにバイアス積層してそれぞれ構成したも
のである。比較例3は繊維混入量を増して弾性率
を高めた。なお、使用したブロツクの材質はガラ
ス繊維強化フエノール樹脂であり、心体は芳香族
ポリアミド、帆布は6.6ナイロン帆布を使用した。 試験方法 ベルト寿命は、第5図に示すように試料ベルト
51を、駆動プーリ52(直径150mm、回転数
3500rpm、トルク5Kg・m)と従動プーリ53
(直径75mm)に巻回し、駆動プーリ51に荷重W
=110Kgを加えた状態で走行させた。 ヤング率Eθは、第6図に示すように、短繊維
入りゴム層を積層してなる試料片61の両端に引
張荷重S1を加えて測定し、せん断弾性率Gθは、
第7図に示すように、上記試料片61の上下面に
引張板62,63を接着し、該両板62,63に
引張荷重S2を加えて測定した。 試験結果 次表に示す通りである。
いられる高負荷伝動用のVベルトに関する。 (従来の技術) 一般に、自動車用Vベルトは極めて高トルクの
伝動能力が要求される。例えば100c.c.エンジンの
最大トルクをゴムVベルトで伝達する場合、Vベ
ルトは20Kg/cm2前後の側圧力に耐えなければなら
ないが、現在実用化されている標準的なゴムVベ
ルトは通常4〜5Kg/cm2以下で使用され、高負荷
用のゴムVベルトにおいても10Kg/cm2程度が限界
である。 そこで、上記要求を満たすVベルトとして、出
願人は、特開昭60−49151号公報に記載されるよ
うに、エンドレスの一対の張力帯に複数のブロツ
クを凹部と凸部との係合により係止して構成され
るVベルトを提案している。 (発明が解決しようとする問題点) ところで、動力伝達状態で、上述した如きVベ
ルトの1つのブロツクに加わる力を考えると、第
8図に示すように、押付力Fr、プーリからの抗
力Fn、ベルト進行方向の摩擦力Ftが作用する。
これらの力は、ベルトに要求される必要張力、プ
ーリ径、伝達すべきトルクで異なるが、自動車用
無段変速装置を動かすベルトの場合、例えば1000
c.c.の自動車であれば、低速条件下では、Fr=80
Kg、Ft=50Kg、Fn=200Kgがブロツク10mm厚さ当
りに作用することになる。 これらの力に耐えるには、ブロツクを金属、
FRP等の補強部材で補強すればよいと考えられ
るが、張力帯も、第9図に示すごとく、ブロツク
との噛合部に多大な圧縮、せん断力Fsをブロツ
クより受けることになるので、ブロツクの強度を
満足し、噛合形状を最適にしても、張力帯の破損
という問題がある。張力帯の破損はFr、Ftによ
り、コグ部が圧縮、せん断変形を受けて初期的な
クラツク発生、あるいは発熱によりゴムの硬化ク
ラツクによる心体の切断破壊である。 かかる圧縮、せん断力に耐え、高寿命化を図る
張力帯としては、張力帯を心体とゴム引帆布のみ
で構成することが考えられるが、張力体が高価に
なるし、ブロツクのピツチが小さい場合、ブロツ
クとの係合のための小さな凹凸部を張力帯上下面
に精度よくシヤープに形成することが困難であ
る。 本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、張
力帯の早期破損を防止し、ベルト寿命の長い高負
荷伝動用のVベルトを提供することを目的とする
ものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、上述した目的を達成するために、複
数のブロツクがエンドレスの張力帯に凹凸の係合
関係でベルト長手方向において係止されたもので
あつて、前記張力帯が少なくとも心体部とそれの
上下に位置する保形ゴム部とを有し、該保形ゴム
部は複数の短繊維入りゴム層が上下に積層されて
なり、上下に隣合う短繊維ゴム層はベルト長手方
向に対し短繊維配列方向が互いに反対方向に一定
のバイアス角度をなしていることを特徴とするも
のである。 (実施例) 以下、本発明の実施例を図面に沿つて説明す
る。 第1図および第2図に示すように、本発明に係
るVベルト1は1対の張力帯2,3と、この張力
帯2,3にそれらの長手方向に係止された複数の
ブロツク4とにより構成されている。ブロツク4
の側部には側面4a,4bに開口する溝5,6が
それぞれ形成され、各溝5,6の上面には凸部
(溝6についての凸部6aのみ図示)がそれぞれ
設けられ、下面は湾曲凸面(溝6についての湾曲
凸面6bのみ図示)となつている。 張力帯2,3は、接着ゴム7,8中に心体9,
9がそれぞれ実質的に同一平面内に配列された心
体層10と、それの上下に位置する保形ゴム部1
1,12,13,14と、上下面に位置する帆布
層15,16,17,18とにより基本的に構成
されている。 張力帯2,3の一方の側面2a,3aは、ブロ
ツク4の側面4a,4bと実質的に同一勾配の傾
斜を有する。また、張力帯2,3の上下面には、
ブロツク4の溝5,6における凸部あるいは湾曲
凸面と噛合うコグ(張力帯3のコグ19,20の
み図示)が設けられている。なお、コグ19,2
0はコグ山19a,19aあるいは20a,20
a間にコグ底19b,20bが位置しており、こ
のコグ底19b,20bに上記凸部6a、湾曲凸
面6bが噛合うようになつている。これによつ
て、張力帯2,3とブロツク4とがベルト長手方
向に凹凸の係合関係で固定されている。 保形ゴム部11,12,13,14は、圧縮ヤ
ング率が大きく耐摩耗性に優れる材料が要求され
ることから、短繊維で補強された周知の短繊維入
りゴムで形成されるが、第3図に示すように、複
数の短繊維入りゴム層21,22が上下に積層さ
れてなり、該上下に隣合うゴム層21,22の短
繊維配列方向がベルト長手方向に対し互いに反対
方向に一定のバイアス角度+θ、バイアス角度−
θをなすようになつている。 ところで、短繊維配列方向のヤング率E11=455
(MPd)、引張強度TS11=23、上記方向に直交す
る方向のヤング率E22=18(MPd)、引張強度TS22
=8.5の短繊維入りゴムにおいて、バイアス角度
θを代えた場合のヤング率Eθ、せん断弾性率Gθ、
引張強度TSθは第4図に示すようになり、Eθは
θの増加と共に大幅に低下するが、Gθはθ=45°
で極大値を示す。また、TSθはθと共に徐々に減
少する。 本発明のVベルトは短繊維入りゴムのせん断弾
性率Gθのこのような特性を利用したものである。
すなわち、等方性材料では、ヤング率Eとせん断
弾性率Gの間にE=(1+2υ)G(υはポアソン
比)の関係があり、Gを10倍にすることはEを10
倍にすることになるが、ゴムでこのような高い弾
性率を得ることは配合処方上難しい。第4図にお
いて、θ=45°(Gθが極大値をとるバイアス角度
における)のEθはGθより小さく、上記等方性材
料とは全く異なる結果となつている。 このように短繊維入りゴムをバイアス積層して
Vベルト1の張力帯2,3の保形ゴム部に構成す
ることによつて、保形ゴム部のGθを、Eθを大幅
に上げずに大きくでき、又引張強度も直角方向
(θ=90°)よりもかなり大きなところで利用で
き、その結果、ベルトの屈曲性を損うことなく噛
合いコグ部のせん断変形を小さくし、又せん断強
度も大きくでき、せん断変形が少ないことにより
発熱が少なく長寿命のVベルトができる。 バイアス角度θは、第4図から明らかなよう
に、30°以下ではEθが大きくなりすぎて、ベルト
の屈曲性に悪影響を与えるし、70°以上ではGθを
大きくするという目的又TSθを大きくするという
目的において、意味がない。 ブロツク4は、例えばプラスチツクス、硬質ゴ
ム等の非金属材料あるいは金属などで補強された
複合材料であつて、一定の剛性および強度を有
し、摩擦係数が大きくしかも摩耗耐性に優れた材
料にて構成される。 張力帯2,3を構成する心体9,9には、ポリ
エステル、アラミド等の有機繊維、スチール、グ
ラス、カーボン等の無機繊維を撚糸、接着処理し
たものが用いられる。 帆布層15,16,17,18を構成する帆布
は、屈曲性および耐摩耗性等に優れた、ポリエス
テル、アラミド等の有機繊維よりなる。なお、比
較的軽負荷の場合は、帆布層および合成樹脂シー
トを省略してもよい。 続いて、上記Vベルトにおいて、張力帯の保形
ゴム部の材質構成を変えて、ベルト長手方向のヤ
ング率Eθ、せん断弾性率Gθ、耐久性すなわちベ
ルト寿命を比較した試験について説明する。 試料ベルト 試料ベルトの基本構成は、ブロツクピツチ5
mm、ベルト上幅40mm、ベルト角度26°、ブロツク
個数148ケ、ベルト厚み(ブロツク高さ)20mm、
ベルト周長740mmである。 比較例1は短繊維が配合されていないクロロプ
レンゴムを使用したもので、比較例2、3は比較
例1のクロロプレンゴムをマトリツクスゴムとし
て短繊維をそれぞれ110、15vol%配合した短繊維
入りゴムでθ=90°に(短繊維の配列方向をベル
ト長手方向に直角に)構成したもの、実施例1、
2は比較例2の短繊維入りゴムをθ=60°、45°に
なるようにバイアス積層してそれぞれ構成したも
のである。比較例3は繊維混入量を増して弾性率
を高めた。なお、使用したブロツクの材質はガラ
ス繊維強化フエノール樹脂であり、心体は芳香族
ポリアミド、帆布は6.6ナイロン帆布を使用した。 試験方法 ベルト寿命は、第5図に示すように試料ベルト
51を、駆動プーリ52(直径150mm、回転数
3500rpm、トルク5Kg・m)と従動プーリ53
(直径75mm)に巻回し、駆動プーリ51に荷重W
=110Kgを加えた状態で走行させた。 ヤング率Eθは、第6図に示すように、短繊維
入りゴム層を積層してなる試料片61の両端に引
張荷重S1を加えて測定し、せん断弾性率Gθは、
第7図に示すように、上記試料片61の上下面に
引張板62,63を接着し、該両板62,63に
引張荷重S2を加えて測定した。 試験結果 次表に示す通りである。
【表】
比較例1はEθもGθも小さく、GθはEθの1/2以
下である。実施例1は比較例3とほぼ同じEθを
有し、Gθは3倍以上となつている。実施例2は
実施例1よりもさらに大きなEθ、Gθを有してい
る。 ベルト寿命は、せん断弾性率と相関を有し、実
施例1、2において、顕著な長寿命が得られてい
る。なお、本試験におけるベルトの破損はいずれ
も張力帯のコグ部のクラツクによる心体の切断で
あつた。 上記実施例は、ブロツク4の側面4a,4bお
よび2本の張力帯2,3の側面2a,3aにおい
て変速プーリとの摩擦伝達力を得るVベルト1に
適用したものであるが、そのほか、1本の張力帯
と複数のブロツクとからなるVベルトにも適用で
きるし、また、ブロツクの側面のみで上記摩擦伝
達力を得るVベルトに対しても適用可能である。
さらには、ブロツクの下側側面のみが変速プーリ
と接触するVベルトに適用することができ、この
ような場合は、張力帯の上面とブロツクの溝上面
との係合手段を設けなくとも、両者は十分な固定
度でもつて固定される。 上記実施例は張力帯にブロツクを凹凸の係合関
係のみにより組立固定する形式のVベルトである
が、化学的接着手段等の併用によつて、ブロツク
が張力体と一体化した形式のベルトにも適用でき
ることは言うまでもない。 なお、本発明のVベルトは、自動車用無断変速
機に用いられるほか、農業機械および土木建設機
械等のエンジンを搭載した車両の無段又は有段変
速機用のVベルトとして適用することができる。
また、電動機で駆動する一般産業機械の高負荷用
Vベルトにも最適である。更に、ブロツクの上面
を利用し、搬送や印字用ベルトとしても利用でき
る。 (発明の効果) 本発明は、上記のように、張力帯の保形ゴム部
を、複数の短繊維入りゴム層をバイアス積層して
構成したので、ベルト寿命が延びる。
下である。実施例1は比較例3とほぼ同じEθを
有し、Gθは3倍以上となつている。実施例2は
実施例1よりもさらに大きなEθ、Gθを有してい
る。 ベルト寿命は、せん断弾性率と相関を有し、実
施例1、2において、顕著な長寿命が得られてい
る。なお、本試験におけるベルトの破損はいずれ
も張力帯のコグ部のクラツクによる心体の切断で
あつた。 上記実施例は、ブロツク4の側面4a,4bお
よび2本の張力帯2,3の側面2a,3aにおい
て変速プーリとの摩擦伝達力を得るVベルト1に
適用したものであるが、そのほか、1本の張力帯
と複数のブロツクとからなるVベルトにも適用で
きるし、また、ブロツクの側面のみで上記摩擦伝
達力を得るVベルトに対しても適用可能である。
さらには、ブロツクの下側側面のみが変速プーリ
と接触するVベルトに適用することができ、この
ような場合は、張力帯の上面とブロツクの溝上面
との係合手段を設けなくとも、両者は十分な固定
度でもつて固定される。 上記実施例は張力帯にブロツクを凹凸の係合関
係のみにより組立固定する形式のVベルトである
が、化学的接着手段等の併用によつて、ブロツク
が張力体と一体化した形式のベルトにも適用でき
ることは言うまでもない。 なお、本発明のVベルトは、自動車用無断変速
機に用いられるほか、農業機械および土木建設機
械等のエンジンを搭載した車両の無段又は有段変
速機用のVベルトとして適用することができる。
また、電動機で駆動する一般産業機械の高負荷用
Vベルトにも最適である。更に、ブロツクの上面
を利用し、搬送や印字用ベルトとしても利用でき
る。 (発明の効果) 本発明は、上記のように、張力帯の保形ゴム部
を、複数の短繊維入りゴム層をバイアス積層して
構成したので、ベルト寿命が延びる。
第1図は本発明の実施例を示すVベルトの側面
図、第2図は第1図の−線断面図、第3図は
第1図のVベルトに使用される保形ゴム部の説明
図、第4図はバイアス角θと、弾性率Eθ、Gθ、
引張強度TSθとの関係を示す図、第5図ないし第
7図は試験方法の説明図、第8図および第9図は
それぞれブロツクおよび張力帯にかかる力系の説
明図である。 1……Vベルト、2,3……張力帯、4……ブ
ロツク、11,12,13,14……保形ゴム
部、21,22……短繊維入りゴム層。
図、第2図は第1図の−線断面図、第3図は
第1図のVベルトに使用される保形ゴム部の説明
図、第4図はバイアス角θと、弾性率Eθ、Gθ、
引張強度TSθとの関係を示す図、第5図ないし第
7図は試験方法の説明図、第8図および第9図は
それぞれブロツクおよび張力帯にかかる力系の説
明図である。 1……Vベルト、2,3……張力帯、4……ブ
ロツク、11,12,13,14……保形ゴム
部、21,22……短繊維入りゴム層。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 複数のブロツクがエンドレスの張力帯に凹凸
の係合関係でベルト長手方向において係止された
ものであつて、前記張力帯が少なくとも心体部と
それの上下に位置する保形ゴム部とを有し、該保
形ゴム部は複数の短繊維入りゴム層が上下に積層
されてなり、上下に隣合う短繊維ゴム層はベルト
長手方向に対し短繊維配列方向が互いに反対方向
に一定のバイアス角度をなしていることを特徴と
するVベルト。 2 張力帯の上下面の少なくとも一方に帆布層が
設けられているところの特許請求の範囲第1項記
載のVベルト。 3 バイアス角度は30°〜70°であるところの特許
請求の範囲第1項または第2項記載のVベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27480285A JPS62137445A (ja) | 1985-12-05 | 1985-12-05 | Vベルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27480285A JPS62137445A (ja) | 1985-12-05 | 1985-12-05 | Vベルト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62137445A JPS62137445A (ja) | 1987-06-20 |
JPH0531013B2 true JPH0531013B2 (ja) | 1993-05-11 |
Family
ID=17546766
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27480285A Granted JPS62137445A (ja) | 1985-12-05 | 1985-12-05 | Vベルト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62137445A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL1022022C2 (nl) * | 2002-11-28 | 2004-06-02 | Doornes Transmissie Bv | Metalen drijfriem. |
-
1985
- 1985-12-05 JP JP27480285A patent/JPS62137445A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62137445A (ja) | 1987-06-20 |
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