JPH05309199A - 衣類乾燥機 - Google Patents

衣類乾燥機

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JPH05309199A
JPH05309199A JP4116310A JP11631092A JPH05309199A JP H05309199 A JPH05309199 A JP H05309199A JP 4116310 A JP4116310 A JP 4116310A JP 11631092 A JP11631092 A JP 11631092A JP H05309199 A JPH05309199 A JP H05309199A
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吉視 辻本
Tamotsu Yamaoka
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ファン装置によって被乾燥物を収容する回転ド
ラムに熱風を供給すると共に、排気筒部から湿潤空気を
排出するようにした衣類乾燥機において、被乾燥物が過
大に投入された場合の熱風供給用の加熱装置による異常
過熱を防止すること。 【構成】加熱装置を内蔵させた加熱室内の温度を検知す
る検知手段と、この検知手段の検知温度が設定温度を越
えたときに加熱装置による加熱を停止させる出力手段と
を具備させたことである。被乾燥物の量が過大なときに
は、空気の通過抵抗が過大となって、加熱装置からの熱
が十分に回転ドラム内に移動せず異常加熱状態となる
が、この時には、出力手段によって加熱動作が停止され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衣類乾燥機、特に、回
転ドラム内に衣類等の被乾燥物を収容し、この回転ドラ
ム内に熱風を送り込んで乾燥し、回転ドラム内の湿気を
ファン装置によって排出するようにした形式の衣類乾燥
機に関するものである。
【0002】
【従来技術及び課題】従来、前記形式の衣類乾燥機で
は、回転ドラムはケーシング前面部に配設された環状の
支持リングに外嵌する態様で回転自在に支持されてお
り、この支持リングに取付けた給気ダクトと連通する加
熱室において加熱された空気が、回転ドラム内と連通さ
せたファン装置の吸引作用によって熱風として回転ドラ
ム内に供給される構成である。
【0003】そして、前記給気ダクトは、全体として円
弧状で且回転ドラム内に向って開口する吐出室部と、こ
れに連通する加熱室とから構成される。又、前記吐出室
部は、熱風による被乾燥物の加熱効率や、器具の構成か
ら、環状の支持リングにおいて、その下端部から側方部
の範囲に設定されることが多い。このような形式の衣類
乾燥機においてはその能力に応じて一回に乾燥できる被
乾燥物の最大量が決まっている。ところが、実際は、こ
の被乾燥物の量を感覚的決められることがほとんどであ
り、投入被乾燥物の量が前記最大値を越えることがあ
る。このように、回転ドラム内に適量以上の被乾燥物を
投入すると、前記加熱室内が過熱状態となることがあ
る。特に、この加熱室内の加熱装置をガスバーナとした
場合には、前記過熱に加えて燃焼不良も生じやすい。
【0004】加熱空気は、ファン装置の空気吸引作用に
よって回転ドラム内に供給されるものであることから、
つまり、ファン装置の空気吸引経路内に回転ドラムがあ
ることから、この回転ドラム内に過度の被乾燥物が投入
されると、この回転ドラムにおける空気抵抗が過大とな
り、前記空気吸引経路の通過空気量が抑えられ、加熱室
の通過空気量も少なくなる。この結果、加熱装置に所定
の冷風を供給して所定温度の熱風を得るようになってい
る加熱室が異常過熱状態となる。とくに、加熱装置をガ
スバーナとした場合には、上記のような空気量不足は燃
焼用空気の不足を招来することとなり、燃焼不良が生じ
る。
【0005】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、『被乾燥物を収容する回転ドラムと加熱室とを
給気ダクトによって連通させ、前記回転ドラム内と連通
するファン装置によって回転ドラム内の湿潤空気を排出
すると共に、加熱室の熱気を回転ドラム内に吸引するよ
うにした衣類乾燥機』において、回転ドラム内に過大な
被乾燥物が投入された場合の異常過熱状態が継続しない
ようにすることをその課題とする。
【0006】
【技術的手段】上記課題を解決するための本発明の技術
的手段は、『吸気経路内に前記熱気温度を検知する検知
手段と、この検知手段の検知温度が設定温度以上になっ
たときに乾燥運転を停止させる出力手段とを具備させ、
前記設定温度は回転ドラム内に被乾燥物の最大量を投入
した場合の熱気温度よりも僅かに高温度に設定した』こ
とである。
【0007】
【作用】上記技術的手段は次のように作用する。回転ド
ラム内の被乾燥物の量が適量の場合には、加熱室→給気
ダクト→回転ドラム→ファン装置→排気筒部の空気吸引
排出経路の空気通過量が十分で、吸気経路内の温度は比
較的低く抑えられる。
【0008】回転ドラム内に投入された被乾燥物の量が
多い場合には、回転ドラム内を通過する空気の抵抗が大
きくなり、前記空気吸引排出経路の通過空気量が少なく
なって、その分、吸気経路の温度が高くなる。この温度
が検知手段によって検知されて、検知温度が設定温度以
上になると、出力手段によって乾燥運転が停止され、そ
れ以降は加熱動作が進行しない。
【0009】なお、被乾燥物の量が過大な場合とは別
に、他の原因によっても空気吸引排出経路の通過空気量
が抑えられることがある。このような場合も空気吸引排
出経路の異常と言えるが、この場合にも検知手段の検知
温度が設定温度異常となり、出力手段により乾燥運転が
停止される。
【0010】
【効果】回転ドラム内に投入された被乾燥物の量が過大
な場合には乾燥運転が停止されるから、前記原因による
乾燥機内の吸気経路の過熱が防止できる。また、空気吸
引排出経路に設けたフィルタの目詰まり等、他の異常状
態が生じても乾燥運転が停止されるから一層安全性が向
上する。
【0011】
【実施例】次に、上記した本発明を実施した乾燥機全体
の構成について図1〜図11に従って詳述する。 [全体構造の概要]ケーシング(1) は、図1に示すよう
に、前面中央に支持リング(3) の中央開口を閉塞する開
閉蓋(13)を片開き式に配設したものであり、前記開閉蓋
(13)の一方の側部がケーシング(1) の前面部により前後
回転自在に軸支され、この軸支部の反対側に把手(19)が
配設されている。
【0012】前記ケーシング(1) 内には、同図及び図2
に示すように、回転ドラム(10)、吸気用のファン装置
(5) 、この両者を回転駆動させるモータ(15)、前記回転
ドラム(10)の前面開放部に嵌入して回転ドラム(10)の前
面部を支持する支持リング(3)、この支持リング(3) の
給気口(30)に給気ダクト(4) を介して供給される加熱空
気生成室としての燃焼室、この燃焼室内に設けられるガ
スバーナ(31)のそれぞれが内蔵される。
【0013】前記ファン装置(5) は、排気筒部(51a) を
連設したファンケース(51)内にファン(F) を収容した
構成であり、このファンケースの吸引用開口は回転ドラ
ム(10)の後面部中央に設けたフィルタ部(55)と対向し、
ファンケース(51)の背面下部には水抜き穴(51b) が設
けられている。前記回転ドラム(10)は、図1に示すよう
に、その後面中心から突出させた軸部(16)が取付け板(1
8)に具備させた軸受部(11a) によって支持され、前端部
がケーシング(1) に固定した支持リング(3) の外周に回
動自在に嵌合してこの支持リング(3) によって支持され
る態様で回転自在にケーシング(1) 内に収容されてい
る。そして、この回転ドラム(10)の外周部と前記モータ
(15)の出力軸とをベルト伝動させている。これにより、
モータ(15)の運転によって回転ドラム(10)が回転される
こととなる。尚、この回転ドラム(10)の内部構造は、公
知のものと同様であり、図2に示すように、胴部内面の
複数箇所に内方に突出し且前後に伸びる山形部(17)(17)
があり、この山形部(17)によって被乾燥物(M) が回転さ
れる。また、被乾燥物(M) の量が少ない場合でも、回転
ドラム(10)の回転によって上方に持ち上げられたあと落
下し、被乾燥物(M) の回転に従って前記動作を繰り返
す。
【0014】前記回転ドラム(10)をモータ(15)によって
回転駆動させるため、同図に示すように、回転ドラム(1
0)の胴部に巻き付けたベルト(19)が仲介車によって張力
を付与される態様でモータ(15)の出力プーリ(P) に伝動
させた構成としてある。又、同図のように、前記出力プ
ーリ(P) は、ファン(F) のプーリともベルト伝動してお
り、共通のモータ(15)によって回転ドラム(10)及びファ
ン(F) がベルト伝動によって回転駆動される。
【0015】[熱風供給構造]この実施例では、図2に
示すように支持リング(3) の右下部分に設けた給気口(3
0)からは、ガスバーナ(31)によって加熱された加熱空気
が回転ドラム(10)内に供給されるが、前記ガスバーナ(3
1)は、図6に示すように、長手方向に炎孔部が連続する
態様の一対の単位バーナ(31a)(31a)から構成され、これ
が上方に開放したバーナ箱(32)に収容されている。そし
て、このバーナ箱(32)に装備させ且前記各単位バーナに
対応させたノズルを具備するノズル体と、バルブ装置
(V) との間とを配管(G) によって接続した構成であり、
このバルブ装置(V) 及びこれへのガス入口となるホース
エンド(33)とが補助板(34)に固定されており、前記ホー
スエンド(33)が前記補助板(34)の外部に突出する。前記
補助板(34)は、直角三角形状の板となっており、後壁(1
1)のコーナ部とケーシング(1) の底板後端及び側板後端
とによって形成される三角形状の開口を閉塞する大きさ
に設定され、その周縁がネジ止めによって取外し可能に
ケーシング(1) 又は後壁(11)に取付け固定される。
【0016】上記ガスバーナ(31)は、図2のように、支
持リング(3) の給気口(30)に連結される給気ダクト(4)
の燃焼室(41)に配設されるが、前記給気ダクト(4) は、
図4に示すように、ケーシング(1) の前面と支持リング
(3) との間に形成された扇形の吐出室部(42)と、これと
前記燃焼室(41)とを繋ぐ扁平な連通室(43)とから構成さ
れ、この連通室(43)の下部後面から前記燃焼室(41)が後
方に突出するように形成され、この燃焼室(41)がケーシ
ング(1) に固定されている。
【0017】前記吐出室部(42)の後面は支持リング(3)
の前面と対接するが、この吐出室部(42)の後面は図4に
示すように、扇型の両端から一定範囲に開口(40)(40)を
形成した構成とし、これら開口(40)(40)の間は閉塞され
ている。そして、この吐出室部(42)の後面が対接し且前
記開口(40)(40)と一致する面には、多数の小さな透孔を
形成した開口域(30a)(30b)とし、一対のこの開口域が既
述の給気口(30)として機能する。
【0018】従って、この実施例では、ガスバーナ(31)
によって加熱された空気は、燃焼室(41)から連通室(43)
を介して開口(40)(40)及び開口域(30a)(30b)から回転ド
ラム(10)内に吐出され、回転ドラム(10)内の被乾燥物
(M) がこの熱風によって加熱される。尚、この加熱によ
る乾燥工程では、モータ(15)によって回転ドラム(10)及
びファン(F) が回転されていることから、被乾燥物(M)
が撹拌移動されることは勿論、ファン(F) による吸引力
によってガスバーナ(31)の燃焼排気及び加熱空気は給気
ダクト(4) を介して給気口(30)から回転ドラム(10)内に
強制的に供給されることとなる。
【0019】ガスバーナ(31)によって加熱された熱風の
前記開口における温度分布を均一にするため、所定の箇
所に種々の形式の空気吸引用の孔部及び開口を形成して
いる。燃焼室(41)は連通室(43)の後面から後方に延長す
る箱体となっているが、この箱体の断面は、上下に長い
長方形の一方のコーナ部(開口(40)(40)側に位置するコ
ーナ部)を一定範囲切除した変則五角形状断面となって
おり、前記切除部に相当する部分の傾斜面(41a) が開口
(40)(40)側に向く。この傾斜面(41a) の下方側壁に形成
した矩形の開口(41b) にバーナ箱(32)を取付けると、ガ
スバーナ(31)の炎孔部が燃焼室(41)内に臨み、水平方向
に向く。そして、燃焼用の二次空気の供給を十分にする
ために、前記バーナ箱(32)には多数の小孔が形成されて
いる。
【0020】又、燃焼室(41)の先端面で、ガスバーナ(3
1)の炎孔部の近傍に位置する端面側壁には、第1開口(6
1)が、その上方には第2開口(62)が形成され、また、開
口(41b) と連通室(43)との間の側壁で傾斜面(41a) の下
方近傍には多数の第1孔部(63)(63)が、これと対向する
壁面には図5に示すように多数の第2孔部(64)(64)がそ
れぞれ配設される。
【0021】さらに、連通室(43)の裏面における燃焼室
(41)との接続部の近傍で、吐出室部(42)との間には、多
数の第3孔部(65)(65)が形成されている。上記構成の空
気吸引方式を採用することにより、ガスバーナ(31)の燃
焼による熱気はファン装置(5) による空気吸引作用との
関係から、上昇傾向にあって、上方の開口(40)側に集中
しがちな熱気が、第2開口(62)、第1孔部(63)、第2孔
部(64)、第3孔部(65)からの吸引空気によって空冷され
ると共に、熱気の上昇が抑えられて、連通室(43)内に達
した熱気が下方の開口(40)側に拡散される。この結果、
給気口(30)の全域から回転ドラム(10)内に供給される熱
気の温度分布が均一化される。
【0022】尚、第2開口(62)には、その下辺に燃焼室
(41)の内部に向って傾斜する舌片(62a) が形成されてい
る。従って、ファン装置(5) の吸引力によって吸引され
る空気がガスバーナ(31)の燃焼炎に直接作用することが
なく、この吸引空気によって燃焼安定性が損なわれるこ
とがない。又、第1開口(61)にも同様の舌片(61a) がガ
スバーナの燃焼部に隣接する辺に形成されている。した
がって、この開口からの吸引空気も、前記燃焼部の対向
側壁に沿って燃焼室内に供給されることとなり、吸引空
気が燃焼炎に悪影響を与えない。また、この吸引空気の
流れによって燃焼排気が吐出室部(42)の上部側に流れる
傾向を抑制することとなり、これにより、給気口(30)か
らの熱風の吐出温度分布が一層均一化される。
【0023】さらに、この実施例では、回転ドラム(10)
の回転方向は正面から見て時計方向に設定されている
が、この条件で、前記給気口(30)の開口範囲は、図2に
示すように、右下の90度の範囲(回転ドラム(10)の中
心の右から真下の範囲)に設定されており、開口域(30
a)(30b)それぞれの、開口範囲は、挟角約35度の円弧
状区間に設定されている。従って、この区間相互に挟ま
れる無開口部の挟角は約20度となる。
【0024】又、被乾燥物(M) が少ない場合には、回転
ドラム(10)の回転によって被乾燥物(M) が山形部(17)の
回動軌跡の頂点に達した後、そのまま下方に落下するこ
ととなるが、このような被乾燥物(M) の移動の場合にお
いても、この落下域には、開口域(30a) からの熱気が効
果的に供給される。一方、被乾燥物(M) の量が多い場合
には、回転ドラム(10)の胴部内面に接触した状態で円形
に前記被乾燥物(M) が回転されることとなるが、この被
乾燥物(M)の移動の際、一旦、開口域(30b) の部分で熱
風によって加熱された後、開口域(30a) の部分で再加熱
されることとなる。
【0025】[乾燥終了判定装置]この実施例では、乾
燥終了時点を判定するために、回転ドラム(10)内の衣類
温度を検知する衣類温センサ(S1)と、排気筒部(51a) か
らの排気温度を検知する排気温センサ(S2)と、外気温を
検知する外気温センサ(S3)とを装備させており、前記衣
類温センサ(S1)は、支持リング(3) の内面に(例えば3
mm程度)露出して被乾燥物(M) に接触するように配設
される。また、前記排気温センサ(S2)はファンケース(5
1)の排気筒部(51a) に設けられ、外気温センサ(S3)は、
ガスバーナ(31)から離れた位置で給気ダクト(4) への空
気吸引経路中に、例えば、図2のように、ケーシング
(1) の内壁で第1開口(61)の近傍に設けたブラケットに
固定される。
【0026】上記各センサからの出力を用いて乾燥終了
を判定するために、この実施例では、マイクロコンピュ
ータを使用し、これは、図7に示すフローチャートに基
いたプログラムを実行するように構成されている。ま
た、ガスバーナ(31)は所定の信号入力によって火力を8
段階に調整可能にしてあり、この実施例では、最大火力
とした第8火力〜この最大火力よりも4段階弱い第4
火力までの範囲で段階的に火力が弱められる構成とな
っている。そして、乾燥開始後回転ドラム(10)内が所定
の温度に降下する度にその火力を前記第8火力〜第4
火力に段階的に小さくするようにしてある。尚、第3
火力〜第1火力はランジェリー等を乾燥させる場合
に使用する。
【0027】以下、この場合の制御について、乾燥判定
の実際を前記フローチャートに基いて説明する。乾燥が
開始されると、ガスバーナ(31)の火力は、第8火力に
設定され、この状態で、乾燥工程が進行する。そして、
ステップ(71)では、衣類温センサ(S1)の検知温度が第1
設定温度(74℃)になるか又は排気温センサ(S2)の検知
温度が第2設定温度(68℃)になるかが監視され、そし
て、前記温度に上昇している場合には、ガスバーナ(31)
の火力が第8火力から第7火力に弱められる。
【0028】ついで、この火力で、熱風が回転ドラム(1
0)内に供給されて、ステップ(72)では衣類温センサ(S1)
の検知温度が第3設定温度(76℃)になるか又は排気温
センサ(S2)の検知温度が第4設定温度(73℃)になるか
が常時監視され、衣類温センサ(S1)又は排気温センサ(S
2)の何れかが対応する前記設定温度になると、ガスバー
ナ(31)の火力は第7火力から第6火力に弱められ
る。その後、衣類温センサ(S1)が第3設定温度になるか
又は排気温センサ(S2)の検知温度が第4設定温度になる
度に、ガスバーナ(31)の火力が一段階弱められる。
【0029】そして、最終的に、ガスバーナ(31)の火力
が第4火力に設定されると、ステップ(73)において、
外気温センサ(S3)の出力に基いて基準値が設定される。
この基準値は外気温を0℃未満から20℃以上までの範
囲を6段階に区分して、同図に示すように、各外気温度
範囲毎に基準値を定めたものであり、事前に記憶させた
テーブルの外気温度範囲と外気温センサ(S3)の検知温度
(T) とを比較し、対応する基準値を選択し、これを設定
基準値(T0)とする。
【0030】その後、ステップ(74)によって所定の時間
が経過するか否かが監視され、そして、前記所定時間が
経過したとき、ステップ(75)では排気温センサ(S2)の検
知温度と上記設定基準値(T0)とが比較されて排気温セン
サ(S2)の検知温度が前記設定基準値(T0)になった時点で
乾燥終了と判定され、ガスバーナ(31)の燃焼が停止され
る。その後一定時間経過したときにファン装置(5) が停
止される。
【0031】尚、上記実施例では、「外気温−基準値」
のテーブルの外気温範囲は、「20℃以上」から「0℃
未満」の温度範囲を5℃刻みで6つの範囲に区分した
が、この区分は任意に設定できる。 [乾燥所要時間について]以上のようにして乾燥終了時
点を判定するが、この乾燥終了までの所要時間は、基本
的には被乾燥物の量や種類によって決まる。ところが、
この所要時間に影響するファクタとして排気経路の長さ
がある。乾燥機では、ファン装置(5) によって熱風が吸
引され且湿潤空気が排出されるが、この空気吸引排出経
路の長さが相違する場合、ファン装置(5) の能力が一定
であっても前記経路長さの違いに基づく通過抵抗の差に
より、回転ドラム内を通過する熱風の量および温度が相
違することとなり、乾燥所要時間が一定しない。
【0032】そこで、この実施例では、図8に示すよう
に、ファンケース(51)に具備させた排気筒部(51a) の開
放端部に邪魔板(52)を取り外し可能に装着している。そ
して、排気筒部(51a) に室外に伸びる所定長さの延長用
の排気ダクト(53)を接続した状態に設置するときにはこ
の邪魔板を取り外し、前記排気ダクトを接続しない設置
条件では前記邪魔板(52)を取り付けておく。このように
すると、排気ダクト(53)が接続される場合と、接続され
ない場合とで、空気吸引排出経路の通過抵抗がほぼ一致
することとなり、乾燥所要時間がこの空気吸引排出経路
長さの違いによって相違する不都合が解消できる。
【0033】なお、邪魔板(52)としては排気筒部(51a)
の断面を部分的に閉塞する形状であればよく、例えば、
図10に示すようなドーナツ形状の皿状体としてこれを
排気筒部(51a) に外嵌して側方からねじ止めする方式と
しても良い。また、邪魔板にかえて図11に示すような
筒状体(54)とすると共に、先端の開口面積を排気筒部(5
1a) の断面積よりも一定割合小さく設定しても上記実施
例と同様の効果を発揮する。特に、これらの場合には、
排気筒部(51a) に排気ダクト(53)を接続する際、前記邪
魔板や筒状体を装着したままでは前記排気ダクト(53)を
接続できないこととなり、間違って邪魔板や筒状体を取
り付けたままで排気ダクト(53)を接続してしまう不都合
が防止できる。また、着脱自在にする構成としてはねじ
止め方式以外に嵌入係合させる方式等の公知の方式が採
用できる。
【0034】以上の実施例では、排気延長ダクトを接続
する際に邪魔板(52)を取り外す方式としたが、排気延長
ダクト取り付け時の最大の通過抵抗に見合った邪魔板を
採用すれば、必ずしもこれを取り外す必要がない。 [安全装置について]また、この実施例では、燃焼室お
よび給気ダクトの過熱を防止するために、図4に示すよ
うに、燃焼室(41)の下流端に連設される扁平な連通室(4
3)の後壁面上部に熱気温センサ(S4)が設けられ、図9に
示すように、このセンサの検知温度が185 ℃を越える
と、表示ランプが点滅する。そして、この検知温度が更
に上昇して210 ℃を越えると、上記ガスバーナ(31)の燃
焼が停止される。
【0035】なお、検知温度が185 ℃を越えて表示ラン
プが点滅している状態は、異常過熱状態に近付きつつあ
る状態、つまり、回転ドラム内に収容された被乾燥物の
量が最大容量にほぼ一致した状態にあるか、または、フ
ァンケース(51)に設けられるフィルタ部(55)の目詰まり
が限界に近いことを知らせる。また、この実施例では、
上記熱気温センサ(S4)は図4に示すように連通室(43)の
後壁面上部に設けられる。一方、ガスバーナ(31)の燃焼
炎は水平方向に伸びる形式となっているから、熱風供給
経路の抵抗が増大した場合には、供給空気量が減少する
ことから燃焼炎先端が上方に向く傾向となる。この結
果、被乾燥物の量が過大な場合やフィルタ部(55)の目詰
まりがあった場合には、熱気温センサ(S4)の取り付け部
分の温度が急激に上昇することとなり、この熱気温セン
サ(S4)の感度が敏感である。
【0036】更に、この実施例では、燃焼室(41)の第2
開口(62)の付近にオーバーヒートスイッチ(S5)が設けら
れている。このオーバーヒートスイッチ(S5)の設定温度
は150 ℃に設定されており、燃焼室から排気筒部(51a)
までの経路が何らかの事情によって遮断されたり、排気
端部から風圧が作用して排気が遮断された場合におい
て、燃焼室の異常過熱を防止する。このような条件で
は、熱気温センサ(S4)の検知温度が上記設定温度に達し
ないが、第2開口(62)から溢れた炎によってオーバーヒ
ートスイッチ(S5)が加熱されることからこれが前記設定
温度になってガスバーナが消火される。
【0037】なお、衣類温センサ(S1)の検知温度が91度
をこえた場合にも、ガスバーナ(31)の燃焼が停止される
構成となっている。したがって、上記熱気温センサ(S4)
の検知温度による上記安全動作に故障が生じても、この
衣類温センサ(S1)による安全動作によっても過熱防止動
作が実行されることとなり、安全性が一層高いものとな
る。また、連通室(43)の後部壁面下部に温度ヒューズ(S
6)が設けられており、第1孔部(63)、第2孔部(64)、第
3孔部(65)およびバーナ箱(32)の多数の孔部が万一埃な
どによって塞がった場合ガスバーナ(31)の炎が水平方向
に伸びるのでそれを検知して燃焼を停止させる。したが
って、このような条件での異常加熱も防止できる。
【0038】なお、この安全装置において、上記各設定
温度は、給気ダクトの構成の相違や、ガスバーナ以外の
加熱装置を使用する場合、更には、その取付位置の違い
等によって適宜に設定する。また、熱気温センサ(S4)は
燃焼室41から吸気ダクトの下流端までのいずれの箇所に
設置しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の断面図
【図2】X−X断面図
【図3】要部分解図
【図4】給気ダクト(4) の分解斜視図
【図5】燃焼室の他の方向からの斜視図
【図6】ガスバーナ(31)及びこれへのガス回路部の斜視
【図7】乾燥終了判定装置のフローチャート図
【図8】排気筒部(51)の断面図
【図9】安全装置のフローチャート図
【図10】邪魔板(52)の他の例の説明図
【図11】邪魔板(52)に代えて筒状体(54)を用いる場合
の説明図
【符号の説明】
(4) ・・・給気ダクト (42)・・・吐出室部 (43)・・・連通室 (41)・・・燃焼室 (31)・・・ガスバーナ (S4)・・・熱気温センサ
フロントページの続き (72)発明者 辻本 吉視 名古屋市中川区福住町2番26号 リンナイ 株式会社内 (72)発明者 山岡 保 名古屋市中川区福住町2番26号 リンナイ 株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被乾燥物を収容する回転ドラムと加熱室
    とを給気ダクトによって連通させ、前記回転ドラム内と
    連通するファン装置によって回転ドラム内の湿潤空気を
    排出すると共に、加熱室の熱気を回転ドラム内に吸引す
    るようにした衣類乾燥機において、吸気経路内に前記熱
    気温度を検知する検知手段と、この検知手段の検知温度
    が設定温度以上になったときに乾燥運転を停止させる出
    力手段とを具備させ、前記設定温度は回転ドラム内に被
    乾燥物の最大量を投入した場合の熱気温度よりも僅かに
    高温度に設定した衣類乾燥機。
JP4116310A 1992-05-08 1992-05-08 衣類乾燥機 Expired - Lifetime JP2660369B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022106820A (ja) * 2017-11-09 2022-07-20 アイナックス稲本株式会社 洗濯物のガス乾燥機

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JP2022106820A (ja) * 2017-11-09 2022-07-20 アイナックス稲本株式会社 洗濯物のガス乾燥機

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