JPH05308233A - 高周波増幅装置 - Google Patents

高周波増幅装置

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JPH05308233A
JPH05308233A JP10825392A JP10825392A JPH05308233A JP H05308233 A JPH05308233 A JP H05308233A JP 10825392 A JP10825392 A JP 10825392A JP 10825392 A JP10825392 A JP 10825392A JP H05308233 A JPH05308233 A JP H05308233A
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JP
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circuit
terminal
gate
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JP10825392A
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Masahiro Muraguchi
正弘 村口
Masayoshi Aikawa
正義 相川
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高周波増幅装置において、出力制御を簡便に
行うことができ、且つ、高出力のみならず、低中出力時
の効率も良好にする。 【構成】 増幅回路の前段と後段のそれぞれにカスコー
ド増幅素子1または2を用いることにより、電圧制御に
よる簡便な出力制御を可能にする。それとともに、その
前段と後段の双方で出力制御を可能にして、後段におい
て出力が減少したときはそれに見合って消費電流が減少
するように図り、低中出力時の効率を改善する。前段と
後段のカスコード増幅素子1,2の両者の制御電圧につ
いては、記憶回路81により、外部からの出力制御信号
に応じて効率が最大となるような電圧を予め設定してお
く。電圧制御回路8は、出力制御信号に対応してその電
圧を呼び出し、その電圧に基づいて、上記の前段と後段
のカスコード増幅素子1,2を制御し、高効率を達成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波通信装置に利用
するのに適し、出力制御が可能で、且つ、小型,高効率
な高周波増幅装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】携帯電話機(以下、携帯機と略記する)
に用いる高周波回路は低消費電力であることが必要であ
る。特に送信用増幅器は携帯機の消費電力の大部分を占
めているため、効率向上は必須の課題である。さらに、
携帯機では基地局との距離によって送信出力を切り替え
る機能が不可欠となっており、高出力時と同様に、使用
時間が長い低中出力時においても高効率であることが要
求される。
【0003】図5に携帯機の送信用増幅器の従来例の構
成を示す。携帯機の送信用増幅器は全体で40dB程度
の利得が要求されており、通常は小信号部分の前後増幅
器101と高出力の後段増幅器102に分かれている。
ここで、前段増幅器101および後段増幅器102は共
に20dB程度の利得を有しており、通常はそれぞれソ
ース接地FETを用いた2段階増幅器構成となってい
る。
【0004】さて、従来の送信用増幅器における出力制
御は、後段増幅器102では行なわず、前段増幅器10
1で行っている。その理由は、後段増幅器102で出力
制御する場合、大電流容量の電圧電流制御回路が必要と
なるため、電源回路系の効率も加味した総合効率では高
効率を維持できないうえ、小型化にも不利となるからで
ある。そこで従来は、図5に示すように、後段増幅器1
02の出力を出力検出回路103,ローパスフィルタ1
04を通して検出し、電圧電流制御回路105を介し、
この電圧電流制御回路105に与えられる出力制御信号
入力に基づいて前段増幅器101で出力制御する構成を
採っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の送信用増幅器では、低中出力時の消費電流が大き
く、効率が良くないという問題があった。低中出力に出
力制御する場合、前段増幅器101の出力を低下させる
ことにより、後段増幅器102の入力を減少させ、その
結果、後段増幅器102の出力を低下させるという手順
をたどる。しかし、従来の後段増幅器102ではAB級
のバイアス条件で増幅器を動作させていたため、出力の
減少に見合った消費電流の減少が得られなかった。
【0006】図6に1段増幅器のバイアス条件による出
力特性と消費電流特性の比較例を示す。AB級バイアス
条件の例では増幅器が飽和するまで10dBの入力増加
に対して10dBの出力増加が得られており、線形性が
得られているものの、入力が6dBm以下では消費電流
が減少していない。一方、B級バイアス条件の例では、
入力を減少させると順調に消費電流も減少しているが、
10dBの入力増加に対して出力は18dBも増加して
おり線形性が失われている。携帯機では精度良い出力制
御が要求されているが、入力に対する出力の変化が急激
なB級バイアス条件で後段増幅器を動作させたのでは出
力制御の精度を維持できないという欠点が生じる。その
ため、従来はやむなく、AB級のバイアス条件で使用し
なければならなった。その結果として、低中出力時の消
費電流が多く、携帯機の通話時間の短縮という悪影響を
もたらしていた。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、その目的は、出力制御を簡便に行う
ことができ、且つ、高出力のみならず、低中出力時の効
率も良好な高周波増幅装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の高周波増幅装置においては、ソース接地型
FETのドレイン端子とゲート接地型FETのソース端
子を互いに直接接続したカスコード増幅素子を前段と後
段のそれぞれに用いた2段構成の増幅回路と、電圧制御
回路とを有し、前記電圧制御回路は、外部から入力され
る出力制御信号に応じて、効率が最大となるように予め
設定した電圧を前記前段のカスコード増幅素子のゲート
接続型FETのゲート端子および前記後段のカスコード
増幅素子のゲート接続型FETのゲート端子のそれぞれ
に前記増幅回路の増幅出力の制御用として出力すること
を特徴としている。
【0009】
【作用】本発明の高周波増幅装置では、増幅回路の前段
と後段のそれぞれにカスコード増幅素子を用いることに
より、電圧制御による簡便な出力制御を可能にし、その
前段と後段の双方で出力制御を可能にして、後段におい
て出力が減少したときはそれに見合って消費電流が減少
するようにし、低中出力時の効率を改善する。この時、
前段と後段のカスコード増幅素子の両者の制御電圧につ
いて、アナログ回路、もしくは、ディジタルの記憶回路
などにより、外部からの出力制御信号に応じて効率が最
大となるような電圧を予め設定しておく。この電圧に基
づいて上記の前段と後段のカスコード増幅素子を制御
し、高効率を達成する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照して詳
細に説明する。
【0011】図1に本発明の一実施例の構成図を示す。
図において、1,2はカスコード増幅素子、3は入力整
合回路、4は段間整合回路、5は出力整合回路、6は出
力検出回路、7はローパスフィルタ、8は電圧制御回路
を示す。
【0012】カスコード増幅素子1,2は、ソース接地
型FET1(またはFET3)のドレイン端子と、ゲー
ト接地型FET2(またはFET4)のソース端子を互
いに直接接続して構成され、両者が段間整合回路4を介
して従属に接続されて2段構成の増幅回路を形成してい
る。各カスコード増幅素子1(または2)において、ゲ
ート接地型FET2(またはFET4)のゲート端子は
コンデンサC1(またはC2)を通して高周波接地され
ている。また、ソース接地型FET1(またはFET
3)のゲート端子は、抵抗R1(またはR2)を通して
バイアス端子11(または21)に接続され、バイアス
電圧Vg1(またはVg2)が印加される。ここで、前
段増幅器に相当するカスコード増幅素子1の入力側であ
るソース接地型FET1のゲート端子は、入力整合回路
3を通して入力端子31に接続される。一方、後段増幅
器に相当するカスコード増幅素子2の出力側であるゲー
ト接地型FET4のドレイン端子は、出力整合回路5を
通して出力端子51に接続される。各カスコード増幅素
子1(または2)へは、ドレイン電源端子12(または
22)から、チョークコイル13(または23)を通
し、さらに段間整合回路4(または出力整合回路5)を
介してドレイン電源Vdd1(またはVdd2)が供給
される。
【0013】次に出力制御の構成について説明する。出
力端子51への増幅出力は、出力検出回路6,ローパス
フィルタ7を通して検出され、電圧制御回路8へ入力さ
れる。ほかに、この電圧制御回路8へは出力制御信号
が、その入力端子83を通して外部から入力される。電
圧制御回路8は、記憶回路81と誤差補正回路82を有
する。記憶回路81は、外部から入力される出力制御信
号に応じて効率最大となるように予め記録しておいたカ
スコード増幅素子1,2の出力制御用の電圧Vc1,V
c2を前段のカスコード増幅素子1のゲート接地型FE
T2のゲート端子および後段のカスコード増幅素子2の
ゲート接地型FET4のゲート端子にそれぞれ出力す
る。記憶回路81が関数発生器のようなアナログ回路で
はなくディジタル記憶回路であれば、必要に応じてA−
D変換回路およびD−A変換回路を設ける。誤差補正回
路82は、出力検出回路6で得られたローパスフィルタ
7からの増幅出力情報と出力制御信号入力で示された所
望出力とを比較し、誤差が生じているようなら後段のカ
スコード増幅素子2のゲート接地型FET4のゲート端
子に印加する電圧Vc2を変化させて補正する機能を有
する。
【0014】以上のように構成した実施例の動作および
作用を述べる。
【0015】本発明は、以下に述べるように、従来の構
成例と異なり、前段増幅器と後段増幅器にカスコード増
幅素子を使用することによって、前段増幅器と後段増幅
器の双方で増幅出力を制御可能にしている。この時、両
者はアナログ回路、もしくは、ディジタル記憶回路によ
って、効率最大となるように予め設定した電圧に基づい
て制御し高効率を得ている。また、それぞれの増幅器に
カスコード増幅素子を使用することによって、高出力を
得、増幅回路の小型化を図れるようにしている。
【0016】まず、本実施例に用いるカスコード増幅素
子の特性について述べる。図2(b)に図2(a)に示
すカスコード増幅素子を用いた増幅器のゲート接地FE
Tのゲート端子(以下制御端子と称す)の電圧Vc(以
下制御電圧Vcと称す)を変化させた時の、入出力特性
の変化の測定例を示す。ここで、図2(b)中のA,
B,Cの各点は、各制御電圧Vcで効率が最大となる入
力点を示す。制御電圧Vcを負の方向に変化させると全
体的に出力が低下するが、これに伴い各制御電圧Vcで
効率が最大となる入力点も低い方に移動する。図3に所
望出力に対して効率を最大にする入力点の変化の例を示
す。この図から所望出力に対して、後段増幅器だけでな
く前段増幅器も積極的に出力制御すれば、効率が上昇す
ることが予想できる。この時、前段増幅器の出力制御は
図3のグラフの入力の値と等しくすれば良いということ
になる。
【0017】そこで、本実施例では、上記したように、
ソース接地型FETのドレイン端子とゲート接地型FE
Tのソース端子を互いに直接接続した2つのカスコード
増幅素子1,2を用いて2段構成の増幅回路とし、電圧
制御回路により、外部から入力される出力制御信号に応
じて、予め効率最大となるように設定した電圧を前段の
カスコード増幅素子1のゲート接地型FETのゲート端
子および後段のカスコード増幅素子2のゲート接地型F
ETのゲート端子にそれぞれ出力することで2段構成の
増幅回路の増幅出力を制御する。
【0018】このようなカスコード増幅素子1,2を用
いた増幅回路では1段増幅器でソース接地FETを用い
た2段増幅器と同程度の利得が得られる。従って、本実
施例の2段増幅器は従来例の2段増幅器よりも高出力が
得られ、増幅回路自体の小型化が図れる。また、カスコ
ード増幅素子は、出力の制御を制御電圧で行えるので、
その点でも従来より消費電流を減らすことができ、制御
回路を高効率化できるとともに、制御回路の小型化,簡
易化も可能になる利点が得られる。
【0019】本実施例の記憶回路81には、予めカスコ
ード増幅素子1の一定入力時における前段所望出力に対
する制御電圧Vc1を記録する。さらに、カスコード増
幅素子2において所望出力に対して効率を最大にするよ
うに入力が制御された場合に所望出力が得られる制御電
圧Vc2も記録する。ここで、所望の出力に応じた出力
制御信号が電圧制御回路8に入力されると、電圧制御回
路8は記憶回路81からそれに対応する制御電圧Vc1
およびVc2の値を呼び出し、その電圧値をカスコード
増幅素子1,2へ出力する。さらに、その制御後の結果
を出力検出回路6,ローパスフィルタ7で検出し、出力
制御信号で示される所望出力と比較して、誤差が生じて
いるようならVc2を変化させて補正する。出力検出回
路6,ローパスフィルタ7および誤差補正回路82は本
質的に必要な構成要素ではないが、実用上は温度変化や
経時変化等でFET等の回路パラメータが変化すること
を考慮して付加するのが好適である。
【0020】本発明の効果を示すため、所望出力に対す
る効率特性の比較を図4に示す。ここで、図中の
(1),(2),(3)はそれぞれ、(1)従来例であ
る前段増幅器で出力制御した場合の出力に対する効率特
性、(2)本発明の構成で後段のカスコード増幅素子2
のみで出力制御した場合の出力に対する効率特性、
(3)本発明の構成で本発明に基づいて出力制御した場
合の出力に対する効率特性、を示す。(1),(2),
(3)とも最大出力時の効率は等しいが、低中出力時で
は3者に差が生じており、(3)の本発明が最も有利で
あることが分かる。
【0021】なお、本発明はカスコード増幅素子を構成
するFETをバイポーラトランジスタに置き換え、FE
Tのゲート端子、ドレイン端子およびソース端子をそれ
ぞれバイポーラトランジスタのベース端子、コレクタ端
子およびエミッタ端子に対応させた構成としても良い。
この場合、制御電圧の印加で若干のベース電流が流れる
が、その値は僅かであるので、ほぼ電圧制御で出力制御
ができると言える。従って、バイポーラトランジスタで
構成した場合も、FETで構成した場合と同様の効果が
得られる。また、記憶回路としては関数発生器等のアナ
ログ回路を用いることができる。さらに、先にも述べた
ように、増幅出力の検出により誤差補正する回路を省略
しても、低中出力時の効率の改善という本発明の目的は
達成される。このように本発明は、その主旨に沿って種
々に応用され、種々の実施態様を取り得るものである。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の高周波増
幅装置を用いれば、低中出力時の効率を改善でき、携帯
機の通話時間を延ばすことができる。また、カスコード
増幅素子を用いた増幅器では、1段増幅器で従来のソー
ス接地FETを用いた2段増幅器とほぼ同等の利得が得
られるため、増幅器自体の小型化が図れるとともに、電
流を伴わない電圧制御で出力制御ができるので、制御回
路の小型化・簡易化・高効率化も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図
【図2】(a)はカスコード増幅素子を用いた増幅器の
回路図、(b)は(a)のカスコード増幅素子を用いた
増幅器の制御電圧Vcを変化させた時の入出力特性の変
化を示すグラフ
【図3】上記実施例における所望出力に対して効率を最
大にする入力を示すグラフ
【図4】本発明の効果を示すために所望出力に対する効
率特性を比較したグラフ
【図5】従来例を示す構成図
【図6】B級バイアス条件とAB級バイアス条件におけ
る増幅器の出力特性および消費電流特性の比較例を示す
グラフ
【符号の説明】
1,2…カスコード増幅素子 6…出力検出回路 7…ローパスフィルタ 8…電圧制御回路 81…記憶回路 82…誤差補正回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソース接地型FETのドレイン端子とゲ
    ート接地型FETのソース端子を互いに直接接続したカ
    スコード増幅素子を前段と後段のそれぞれに用いた2段
    構成の増幅回路と電圧制御回路とを有し、 前記電圧制御回路は、外部から入力される出力制御信号
    に応じて、効率が最大となるように予め設定した電圧を
    前記前段のカスコード増幅素子のゲート接続型FETの
    ゲート端子および前記後段のカスコード増幅素子のゲー
    ト接続型FETのゲート端子のそれぞれに前記増幅回路
    の増幅出力の制御用として出力することを特徴とする高
    周波増幅装置。
  2. 【請求項2】 ソース接地型FETのドレイン端子とゲ
    ート接地型FETのソース端子を互いに直接接続したカ
    スコード増幅素子を前段と後段のそれぞれに用いた2段
    構成の増幅回路と、該2段増幅回路の増幅出力を検出す
    る出力検出回路と、記憶回路と、電圧制御回路とを有
    し、 前記電圧制御回路は、外部から入力される出力制御信号
    に応じて、効率が最大となるように予め記憶回路に記録
    しておいた電圧を前記前段のカスコード増幅素子のゲー
    ト接続型FETのゲート端子および前記後段のカスコー
    ド増幅素子のゲート接続型FETのゲート端子のそれぞ
    れに前記増幅出力の制御用として出力し、さらに、前記
    出力検出回路で得られた増幅出力情報と所望出力とを比
    較し、誤差が生じているようなら該後段のカスコード増
    幅素子のゲート接地型FETのゲート端子に印加する電
    圧を変化させて補正する手段を有することを特徴とする
    高周波増幅装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の高周波増幅装置
    において、FETをバイポーラトランジスタに置き換
    え、該FETのゲート端子,ドレイン端子およびソース
    端子をそれぞれ該バイポーラトランジスタのベース端
    子,コレクタ端子およびエミッタ端子に対応させる構造
    としたことを特徴とする高周波増幅装置。
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