JPH05306507A - 建造物支持ケーブルの疲労低減法 - Google Patents

建造物支持ケーブルの疲労低減法

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JPH05306507A
JPH05306507A JP28466491A JP28466491A JPH05306507A JP H05306507 A JPH05306507 A JP H05306507A JP 28466491 A JP28466491 A JP 28466491A JP 28466491 A JP28466491 A JP 28466491A JP H05306507 A JPH05306507 A JP H05306507A
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慎一 山野辺
Tetsuo Takeda
哲夫 竹田
Toshimichi Ichinomiya
利通 一宮
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 建造物支持ケーブルの風による振動疲労を合
理的且つ軽便に低減する方法を提供する。 【構成】 所要形状の袋体をケーブルとケーブル挿通用
孔内壁との間隙に設置し、該袋体内において硬化性弾性
材料を硬化させることにより該ケーブルを弾性支持す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケーブル定着領域にお
いてケーブル周囲に硬化性弾性材料を設置することによ
り建造物支持ケーブルの疲労を低減させる方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】プレストレストコンクリート斜張橋、鋼
斜張橋、吊り橋などのケーブルを使用する橋では、風に
よってケーブルに所謂弦のような振動が発生するが、こ
の振動によりケーブル定着部に曲げ応力が集中または繰
り返されると疲労により該ケーブル定着部が破壊される
おそれがあるため、種々の制振対策あるいは防振対策が
講じられている。そのための従来の方法には、ケーブ
ル定着部から離れた位置(例えば塔や桁付近)に振動減
衰装置(例えばオイルダンパー方式、高粘性材料を用い
た粘性せん断型ダンパー方式など)を取付け、ケーブル
の振動減衰特性を高める方法、隣接したケーブル同士
をワイヤーなどで連結して振動の腹に相当する位置付近
で押さえ込むことにより、振動様式を変えると同時にケ
ーブルの減衰特性を高める方法、ケーブル定着部から
離れた位置(例えばケーブルが塔や桁から空中にでる箇
所)に防振装置としてゴムダンパーなどの弾性支持材を
取付けたり、あるいはケーブルとケーブルが挿通されて
いる管材との間隙にポリウレタンなどの弾性材料を注入
・充填して、定着部に生じる曲げを吸収、低減する方法
の3つがある。しかしながら、はかなり複雑・高価な
装置を使用しなければならず、またはケーブルの振動
が必ずしも十分抑制されないなどの問題があった。
【0003】一方は比較的簡便であり、またケーブル
の振動もかなり抑制することができるが、次のような問
題点もあった。即ちゴムダンパーなどの弾性支持材を取
り付ける方法では、その弾性支持材がケーブルに密着し
ていないと効果がなくケーブル定着部に過大な曲げが発
生するおそれがあるため、一般には、弾性支持材をケー
ブルの長さ方向に締め付けると直角方向(ケーブルに近
づく方向)に膨れる現象(ポアソン効果)を利用して、
ケーブルと弾性支持材との間の施工誤差等を吸収し両者
を密着させる対応策がとられている。しかしながらこの
対応策にも、(イ)ケーブルの定着角度やケーブル挿通
用管材の設置角度等の施工誤差、荷重状態による偏心な
どが重なって、弾性支持材がケーブルに密着していても
その圧縮度合いが各部分で均等ではなく、したがってケ
ーブルを均一に弾性支持することが困難である、(ロ)
ゴム材料は圧縮されると弾性係数が増大するが、ケーブ
ルとの隙間が大きい場合は弾性支持材が過度に締め付け
られるおそれがあり、ケーブルの曲げ応力が大きくなる
ことがある、(ハ)弾性支持材のポアソン効果は疲労や
紫外線などの影響により長期間のうちに劣化するおそれ
がある、などの問題がある。またポリウレタンなどの弾
性材料を注入・充填する方法では、(ニ)橋構造におい
てはケーブル張力の調節・変更やケーブルの交換などが
必要となる場合があるが、そのための弾性材料の除去作
業および再注入・充填作業がかなり煩雑で手間がかかる
とともに、この作業時にケーブルを傷つけるおそれがあ
り、またこれらは高所での作業となるため施工上の安全
面から好ましくない、などの問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明が解
決しようとする課題は、弾性支持材あるいは弾性材料を
使用する建造物支持ケーブルの疲労低減方法において、
上記(イ)〜(ニ)の諸問題点を実質上解消することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、建造物支
持ケーブルの疲労低減方法において、上記課題を解決す
るため、所要形状の袋体をケーブルとケーブル挿通用孔
内壁との間隙に設置し、該袋体内において硬化性弾性材
料を硬化させることにより、該ケーブルを弾性支持する
ことからなる。
【0006】以下、図面を参照して本発明を具体的に説
明すると、まず本発明でいう建造物支持ケーブルは、プ
リストレストコンクリート斜張橋、鋼斜張橋、吊り橋な
どの橋に使用される支持ケーブル、陸上の比較的高い建
造物(例えば塔など)を支持するケーブルなどであっ
て、風の影響を受けて振動するおそれのあるケーブル全
般を意味する。こららのケーブルは一般に、適当な鋼管
材に挿通してケーブル定着部に定着されている。
【0007】本発明の袋体は、ケーブルとケーブル挿通
用孔内壁(一般には鋼管材内壁)との間隙に設置するこ
とができ且つ注入された硬化性弾性材料を当該間隙長さ
にわたってケーブル周囲をほぼ均一に弾性支持しうるよ
うに硬化させることができる形状(これを、本発明では
「所要形状」という。)を有するものである。この袋体
はポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレンービニルア
ルコール共重合体、ポリエステル等のプラスチックから
なる、またはこれら2種以上のプラスチックから構成さ
れる積層体などのプラスチックフィルム、合成繊維ある
いは天然繊維からなる織物や編物など、注入される硬化
性弾性材料が実質的に外部に浸透しない材料から形成さ
れたものである。袋体の色は異色とすることにより、硬
化性弾性材料を紫外線から守ることもできる。袋体の材
質は、弾性材料を硬化後取り出すことが考えられる場合
は、ケーブル表面及びケーブル挿通用子内壁との摩擦が
小さく容易に取り出すことが可能なものがよい。また袋
体の形状はケーブルとケーブル挿通用孔内壁との間隙の
形状に応じて変更しうるものであるが、例えば図1に示
すように、断面が円形、楕円形などの連続したもの、あ
るいはそれらを1つ割にしたもの、2つ割にしたものな
どであることができ、またそれらの長さは短くても長く
てもよい。長さが短い袋体は一般に硬化性弾性材料を注
入後に必要数上記間隙に設置され、また比較的長い袋体
では上記材料を注入前でも注入後でも設置することがで
きる。なお硬化性弾性材料を予め注入しておく場合は、
該材料の硬化があまり進行せず未だ流動性を保っている
間に袋体を上記間隙に設置するよう留意しなければなら
ない。さらに袋体はコイル状に巻いたものあるいは長さ
方向に蛇腹状などの凹凸のある形状であってもよい。コ
イル状の袋体では、弾性材料の硬化後であっても端部か
ら引っ張るとポアソン効果により縮径するので、容易に
取り出すことができる。断面が円形のように連続した袋
体では、ケーブルを袋体に通してから孔内に挿通され、
1つ割りのように切り口のある袋体ではケーブルを孔内
に挿通する前でも挿通した後でも設置することができる
が、一般にはケーブルを張ったのち袋体(したがって1
つ割りのように切り口のあるもの)を設置し、ついで硬
化性弾性材料を注入することが、作業手順上好ましい。
これらの袋体は1つあるいは2つ以上を、ケーブルの太
さ、ケーブルとケーブル挿入用孔との間隙の形状、必要
とされるケーブルの弾性支持状態などに応じて選択、組
み合わせて使用される。袋体には、硬化性弾性材料を注
入するするため適当な注入用の管が設けられている。上
記した袋体の設置作業は、袋体あるいは硬化性弾性材料
がともに柔軟であるため、容易に行なうことができる。
【0008】本発明において使用される硬化性弾性材料
は、硬化前では流動性があり上記袋体内に注入できる
が、硬化後は弾性を示すものであり、その例にはポリウ
レタン、ポリシロキサン、ポリサルファイド、スチレン
ーブタジエン系シーリング剤などが挙げられる。これら
の硬化性弾性材料は、ケーブルの適切な弾性支持状態や
硬化時間に応じて1種あるいは2種以上で使用され、ま
た各硬化性弾性材料の組成や硬化後の弾性係数等もケー
ブルの弾性支持状態等に応じて変更することができる。
硬化性弾性材料の注入量は、ポリウレタンのように硬化
により膨張するものではその膨張量を予め見込んでおく
など、該材料の性質、ケーブルの弾性支持状態などに応
じて調節することが好ましい。ケーブルの張力を変更す
る必要がある場合は、弾性材料の硬化が完了する前にそ
の調節を行なっておくことが、弾性材料の過度の圧縮を
回避する上で好ましい。
【0009】
【実施例】次に本発明を実施する態様を説明すると、図
2は斜張橋のケーブルを弾性支持する例を示している。
図2において、1はケーブル、2は袋体、3は斜張橋の
桁、4はケーブル定着部、5はケーブル挿通用孔、6は
防振部である。この例ではケーブル挿通孔が鋼管材とな
っており、その鋼管材出口の防振部6においてケーブル
を弾性支持する。まず防振部6に適当形状の袋体2を設
置し、その後袋体2内にポリウレタン等の硬化性弾性材
料を注入する。ついで上記弾性材料を硬化させてケーブ
ルを弾性支持する。この場合、弾性材料の硬化には一般
に数日を要するため、その硬化中ケーブルが風により振
動しないよう適当な手段で固定することが望ましく、こ
れによりケーブルをその全周にわたりほぼ均一に弾性支
持することができる。このようにケーブルを固定すると
その部分に曲げ応力が発生するが、この固定は弾性材料
の硬化後除去されるので、数日程度であればケーブルの
疲労はとくに問題になることはない。弾性材料は硬化後
袋体と固着するが、この袋体はそのまま残しておいても
何ら差し支えないものである。
【0010】
【発明の効果】以上詳述した本発明は下記の効果を奏す
るものであって、建造物支持ケーブルの風による振動疲
労を合理的且つ簡便に低減できるものである。
【0011】(1)ケーブルの施工誤差、荷重状態によ
る偏心などに係わらず、その長さ方向並びに全周にわた
って均一且つ想定通りに弾性支持することができる。
【0012】(2)弾性材料は硬化完了後圧縮され過ぎ
ないように作業手順を組むことが可能であるため、当該
材料の過度の圧縮によりケーブルの曲げ応力が大きくな
ることがない。
【0013】(3)弾性材料の作用が従来のように長さ
方向にしめつけた時にポアソン効果によりふくらむこと
に依存する必要がないので、支持特性が経時的に劣化す
るおそれがない。(4)弾性材料が袋体で覆われてケー
ブルやケーブル挿通用孔内壁に固着しておらず、またケ
ーブルで締め付けられてもいないので、ケーブルの張力
変更や調節、交換に際しての取り外し作業が容易であ
り、ケーブルを傷つけるおそれもなく、また安全上の問
題も少ない。
【0014】(5)袋体に硬化性弾性材料を注入する作
業を陸上等の安全な場所でも行なうことができるので、
高所作業の量を低減することができ、安全上好ましい。 (6)ケーブルの弾性支持作業時に、従来のようにただ
硬化性弾性材料を注入・充填する方法で必要としていた
バックアップ材やその設置作業がとくに必要ではないな
ど、施工が容易であ、作業能率が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において使用される袋体の例を示す。
【図2】本発明により斜張橋用支持ケーブルを弾性支持
する例を示す。
【符号の説明】
1 ケーブル 2 硬化性弾性材料を注入した袋体 3 斜張橋の桁 4 ケーブル定着部 5 ケーブル挿通用孔 6 防振部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所要形状の袋体をケーブルとケーブル挿
    通用孔内壁との間隙に設置し、該袋体内において硬化性
    弾性材料を硬化させることにより該ケーブルを弾性支持
    することからなる、建造物支持ケーブルの疲労低減法。
JP28466491A 1991-10-30 1991-10-30 建造物支持ケ―ブルの疲労低減法 Expired - Fee Related JP2508938B2 (ja)

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