JPH05304004A - チップptcサーミスタの製造方法 - Google Patents

チップptcサーミスタの製造方法

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JPH05304004A
JPH05304004A JP4109909A JP10990992A JPH05304004A JP H05304004 A JPH05304004 A JP H05304004A JP 4109909 A JP4109909 A JP 4109909A JP 10990992 A JP10990992 A JP 10990992A JP H05304004 A JPH05304004 A JP H05304004A
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JP
Japan
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thermistor
electrodes
internal electrodes
ptc thermistor
chip ptc
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Pending
Application number
JP4109909A
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English (en)
Inventor
Yoichi Kawase
洋一 川瀬
Yasunori Namikawa
康訓 並河
Hideaki Niimi
秀明 新見
Yasunobu Yoneda
康信 米田
Norimitsu Kito
範光 鬼頭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サーミスタ素体に対し内部電極がオーミック
接触したチップPTCサーミスタを製造する。 【構成】 少なくとも一対の内部電極を有したセラミッ
ク素体を形成する。次に内部電極にそれぞれ電気的に接
続された一対の外部電極をサーミスタ素体上に形成す
る。次に、サーミスタ素体内の内部電極間にパルス電圧
を印加する。これによって内部電極とサーミスタ素体の
間のバリアを除去し、オーミック接触を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、正の抵抗温度係数を有
するチップPTCサーミスタ素子の製造方法に関するも
のであり、特に面実装型チップ部品として好適に用いる
ことのできるチップPTCサーミスタ素子の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】面実装型のチップPTCサーミスタとし
て従来より用いられているサーミスタ素子は、焼成によ
り形成したサーミスタ素体の両端面にオーミック電極を
形成し、その上に導電ペーストを塗布してこれを焼き付
けることにより、保護電極を形成し製造している。図1
1は、これら従来のサーミスタ素子を示す斜視図であ
る。図11を参照して、サーミスタ素体1の両端部には
オーミック電極2が形成されており、このオーミック電
極2を覆うようにさらに保護電極3が設けられている。
保護電極3はオーミック電極2と電気的に接続されるよ
うに設けられている。保護電極3の上端及び下端はサー
ミスタ素体1に沿って延び、それぞれかぶり部3aが形
成されている。かぶり部3aは、それぞれ両端から長さ
bだけ内側に延びるように形成されている。
【0003】図12は図11に示すチップPTCサーミ
スタの保護電極を形成する前の状態を示す斜視図であ
る。図12に示すように、オーミック電極2はサーミス
タ素体1の両端面上に形成されており、例えば、Niめ
っきにより形成されている。このような従来のチップP
TCサーミスタでは、セラミック素体の厚みを変化させ
ることにより抵抗値の調整を行う必要があった。このよ
うな厚みの調整は、セラミック・ウエハーの厚みを研磨
して減らしたり、あるいはスライスしてウエハーの厚み
を変えることにより行うが、製造ロット間において素子
の厚みがかなり大きく変動する。また、素子の厚みのば
らつきにより、抵抗値にばらつきを生じ易いという問題
があった。
【0004】また、保護電極が表面に露出しているた
め、経時により特性が変化しやすく、ライフ特性が十分
でないという問題もあった。また、サーミスタ素体の寸
法のばらつき及び保護電極間の寸法のばらつきにより、
抵抗値が大きく影響されるため、従来より所望の抵抗値
を高い精度で実現することのできるチップPTCサーミ
スタが求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の問題
点を解決する方法として、サーミスタ素体内に内部電極
を設けることが考えられる。内部電極を設けることによ
り、内部電極間の距離によって抵抗値が決定されるた
め、従来のようなセラミック素体の寸法のばらつき及び
保護電極間の距離のばらつきによる影響を少なくするこ
とができ、かつ外部環境からの影響も少なくすることが
できる。このため、高精度でかつ高信頼性を有するチッ
プPTCサーミスタとすることができる。
【0006】このような内部電極を有したチップPTC
サーミスタは、セラミックグリーンシートを内部電極材
料と共に積層し、これを焼成することにより製造するこ
とができる。しかしながら、内部電極材料として卑金属
を用いた場合には、サーミスタ素体の焼成温度は130
0℃付近と高いため、内部電極材料の金属が酸化されて
しまうという問題があった。また、内部電極材料として
Pt及びPd等の貴金属を使用した場合には、焼成の際
に酸化されることはないが、仕事関数が半導体の電子親
和力よりも高いので、電極とセラミック素体との間にバ
リアが形成されてしまい、オーミック接触を得ることが
できないという問題があった。
【0007】本発明の目的は、このような従来の問題点
を解消し、貴金属からなる材料を用いて内部電極を形成
しても、オーミック接触を得ることのできるチップPT
Cサーミスタの製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の製造方法は、少
なくとも一対の内部電極を有したサーミスタ素体を形成
する工程と、内部電極にそれぞれ電気的に接続された一
対の外部電極をサーミスタ素体上に形成する工程と、サ
ーミスタ素体内の内部電極間にパルス電圧を印加するこ
とによって、内部電極とサーミスタ素体の間のバリアを
除去する工程とを備えている。
【0009】
【作用】本発明の製造方法では、セラミック素体内の内
部電極間にパルス電圧を印加し、これによって内部電極
とサーミスタ素体の間のバリアを除去している。このよ
うなバリアの除去により、内部電極とサーミスタ素体の
間でオーミック接触を得ることができる。サーミスタ素
体内の内部電極間にパルス電圧を印加する方法として
は、外部電極を形成した後に外部電極間にパルス電圧を
印加する方法が簡便である。外部電極間にパルス電圧を
印加することにより、内部電極とサーミスタ素体の間の
みならず、外部電極とサーミスタ素体の間のバリアも除
去することができる。しかしながら、本発明は、外部電
極間にパルス電圧を印加する方法に限定されるものでは
なく、例えば外部電極を形成する前に内部電極と電気的
に接続する端子を設け内部電極間にパルス電圧を印加さ
せてもよい。
【0010】
【実施例】図2は、本発明に従い製造されるチップPT
Cサーミスタの一例を示す斜視図である。図3は、図2
のA−A線に沿う断面図である。また、図4は図3のB
−B線に沿う断面図である。図2、図3及び図4を参照
して、サーミスタ素体11の両端部には、それぞれ外部
電極13a及び13bが設けられている。サーミスタ素
体11の内部には、内部電極12a及び12bが形成さ
れている。内部電極12aは外部電極13aと、内部電
極12bは外部電極13bと電気的に接続されている。
図3に示されるように、内部電極12aと内部電極12
bの間の距離はRとなるように形成されている。
【0011】図1は、本発明に従う製造方法の一例を示
すフローチャート図である。図1を参照して、仮焼原料
にバインダを混合した後、これをシートに成形し、この
シートを切り抜く。切り抜いたシートの一部に内部電極
を形成するための導電ペーストを塗布して内部電極を形
成し、この内部電極を印刷したシートを含めて所定の枚
数シートを重ね合わせて圧着する。これを所定のチップ
サイズにカットした後焼成する。焼成後バレルで研磨
し、両端面に外部電極を形成するための導電ペーストを
塗布した後、これを焼き付けて外部電極とする。外部電
極を形成した後、外部電極間にパルス電圧を印加し、電
極とセラミック素体間のバリアを除去し、電極とセラミ
ック素体間においてオーミック接触を得る。以下、具体
的な実験例について説明する。
【0012】主成分としてのBaTiO3 に、半導体化
剤としてのY2 3 、鉱化剤としてのSiO2 及びAl
2 3 、特性改善剤としてのMnO2 をそれぞれ添加し
て混合粉砕した後、これを仮焼した。次に、アクリル系
有機バインダを混合して、スラリー状のセラミック材料
とし、このセラミック材料を所定の均一な厚さのグリー
ンシートに成形した。このグリーンシートを所定のサイ
ズに切り抜き、そのうちの一部のシートに内部電極形成
のためのペーストを用いて内部電極を印刷した。内部電
極形成のためのペーストとしては、Ptを主成分とする
材料にワニスとバインダを混合したものを用いた。
【0013】内部電極を印刷したシートを含めて、複数
枚のグリーンシートを重ねて圧着した。内部電極間の間
隔R(図3参照)が焼成後において0.5mmになるよ
うに内部電極を印刷したシートを重ねた。1300℃で
2時間焼成した後、チップ寸法が2×1.25mmとな
るようにカットした。その後、バレルをかけて導電ペー
ストを塗布した後、650℃で10分間焼き付けて外部
電極を形成した。次に、図5に示すような400Vのパ
ルス電圧を外部電極に対して印加した。パルス電圧の印
加は+−方向にそれぞれ2回印加した。以上のようにし
て図2〜図4に示すチップPTCサーミスタを得た。サ
ーミスタ素体の比抵抗ρ25は60Ω・cmであった。パ
ルス電圧印加前及び印加後の抵抗値を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】表1に示されるように、パルス電圧の印加
によりバリアが除去され抵抗値が低下しており、オーミ
ック接触が得られていることがわかる。図6は、パルス
電圧を印加した後のチップPTCサーミスタのV−I特
性を示している。図6から明らかなように、パルス電圧
の印加によりオーミック接触が得られている。次に、図
3に示す内部電極間の距離Rが、焼成後において0.
2、0.4、0.6mmとなるように、グリーンシート
に内部電極材料を印刷して、上記と同様にしてチップP
TCサーミスタを得た。このようにして得られた各チッ
プPTCサーミスタの抵抗特性を表2に示した。
【0016】
【表2】
【0017】表2から明らかなように、電極の間隔を変
化させることにより、容易に抵抗値を変化させることが
できる。次に、内部電極間の距離を0.2mmとし、内
部電極の枚数を2枚、3枚、4枚及び5枚に増加させた
チップPTCサーミスタを作製し、このチップPTCサ
ーミスタの抵抗特性を評価した。表3はこのチップ抵抗
特性を示している。
【0018】
【表3】
【0019】なお、図8は、電極枚数が5枚の状態のチ
ップPTCサーミスタの断面図を示している。図8にお
いて、12a〜12eは内部電極を示している。表3か
ら明らかなように、内部電極の枚数を変化させることに
よっても容易に抵抗値を変化させることができる。ま
た、図9に示すように内部電極12a及び12bを同一
平面内に突き合わせて設けてもよい。さらに、このよう
な同一平面内の内部電極は、サーミスタ素体内に複数組
設けてもよい。
【0020】図10は、本発明に従うさらに他の実施例
を示しており、図10に示すように内部電極12aと内
部電極12bを異なる平面内に重ならないように設けて
もよい。また、このような異なる平面内の内部電極を3
枚以上設けてもよい。次に、本発明に従う実施例のチッ
プPTCサーミスタと図11に示すような従来のチップ
PTCサーミスタについてライフテストを行った。80
℃、65%RHの雰囲気中に実施例及び従来例のチップ
PTCサーミスタを放置し、抵抗値の経時的な変化率を
測定した。図7にその結果を示す。図7から明らかなよ
うに、本発明に従う実施例のチップPTCサーミスタは
長期間安定した特性を発揮することがわかる。
【0021】以上のことから明らかなように、本発明の
製造方法に従えば、内部電極とサーミスタ素体の間でオ
ーミック接触を得ることができ、内部電極を有するチッ
プPTCサーミスタを製造することができる。内部電極
を有するチップPTCサーミスタは、上述のように、内
部電極の間隔や内部電極の枚数を調整すること等によ
り、容易に抵抗特性を所望の値に設定することができ
る。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に従えば、
内部電極間にパルス電圧を印加することにより、内部電
極とサーミスタ素体の間のバリアを除去し、オーミック
接触を得ている。このため、本発明に従えば、内部電極
を有したチップPTCサーミスタを実用化することがで
きる。内部電極を有したチップPTCサーミスタは、内
部電極間の間隔によって抵抗特性を調整することがで
き、また内部電極の枚数によっても抵抗特性を調整する
ことができる。また、従来のチップPTCサーミスタに
比べても長期間安定して所望の特性を発揮することがで
き、優れた耐久性を示すチップPTCサーミスタとする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う製造工程の一例を示すフローチャ
ート図。
【図2】本発明に従い製造することのできる内部電極を
有したチップPTCサーミスタを示す斜視図。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図。
【図4】図3のB−B線に沿う断面図。
【図5】本発明に従い外部電極に印加するパルス電圧を
示す図。
【図6】本発明に従いパルス電圧を印加したバリアを除
去した後のチップPTCサーミスタのV−I特性を示す
図。
【図7】本発明に従い得られるチップPTCサーミスタ
の抵抗値の経時変化を示す図。
【図8】本発明に従い得られる内部電極が5枚のチップ
PTCサーミスタを示す断面図。
【図9】本発明に従い製造することのできるチップPT
Cサーミスタの他の例を示す断面図。
【図10】本発明に従い製造することのできるチップP
TCサーミスタのさらに他の例を示す断面図。
【図11】従来のチップPTCサーミスタを示す図。
【図12】図11に示す従来のチップPTCサーミスタ
の保護電極を取り付ける前の状態を示す斜視図。
【符号の説明】
11…セラミック素体 12a〜12e…内部電極 13a,13b…外部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米田 康信 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 鬼頭 範光 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一対の内部電極を有したサー
    ミスタ素体を形成する工程と、 前記内部電極にそれぞれ電気的に接続された一対の外部
    電極を前記サーミスタ素体上に形成する工程と、 前記サーミスタ素体内の内部電極間にパルス電圧を印加
    することによって、内部電極とサーミスタ素体の間のバ
    リアを除去する工程とを備える、チップPTCサーミス
    タの製造方法。
JP4109909A 1992-04-28 1992-04-28 チップptcサーミスタの製造方法 Pending JPH05304004A (ja)

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