JPH05302054A - 色鉛芯 - Google Patents

色鉛芯

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JPH05302054A
JPH05302054A JP13160692A JP13160692A JPH05302054A JP H05302054 A JPH05302054 A JP H05302054A JP 13160692 A JP13160692 A JP 13160692A JP 13160692 A JP13160692 A JP 13160692A JP H05302054 A JPH05302054 A JP H05302054A
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JP
Japan
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pores
ink
core
pencil lead
lead
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JP13160692A
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Taro Inui
太郎 乾
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Pilot Precision KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 焼成型の色鉛芯において、強度が強いと同時
に筆跡が鮮明で優れた発色を目的とする。 【構成】 焼結型の色鉛芯で、その芯体に直径が0.0
1〜50μmで、かつL/Dが3以上の繊維状気孔を構
成する。この気孔中にインキが充填された色鉛芯。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焼結型の色鉛芯に関す
る。
【0002】
【従来の技術】焼結型色鉛芯としては、従来窒化硼素な
どの体質材と粘土などの結合材、および必要に応じて耐
熱性の顔料を添加して成る芯体と、この芯体の気孔中に
染料および顔料から成るインキを充填させて色鉛芯とし
ていた。この時、色鉛芯の重要特性としては、強度はも
とより特に優れた発色性を有する濃い色目のものが要求
されている。
【0003】ところが従来の色鉛芯は、濃度および発色
性に充分なものが得られていない。そこで上記の目的を
達成するために、筆記に耐え得る充分な強度を保持しつ
つ、芯体に充填させるインキ量を多くすればよい。
【0004】インキの充填量を多くするために芯体を多
孔質化する方法として、特公昭64−4555、特公
昭51−41376に見られるように、体質材および結
合材に樹脂を添加し、焼成中にこの樹脂を昇華あるいは
酸化雰囲気により燃焼させて多孔質化する方法。特開
昭61−275370に見られるように、気孔形成材と
して炭素粒状物質を使用し、これを酸化除去して多孔質
化する方法等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 の方法で得られた芯体は、樹脂を添加しないものに比
べて、たしかに多孔質化する。しかし、樹脂は一定の形
状をしておらず、気孔径もバラバラであり、樹脂を除去
した後の気孔径はきわめて小さく、インキが気孔の深奥
部まで入りがたく、不規則に存在する気孔によってこれ
が欠陥となり、芯体の充分な曲げ強度が得られない。
【0006】の方法では、炭素粒状物質の径に応じた
気孔が得られるため、の方法と比べはるかに大きな気
孔径や気孔率が得られる。従って、気孔径が大きくなれ
ば当然インキも入り易くなり、しかも多量に充填できる
という好ましい特徴が生じることになる。ところがこの
方法においても、粉末どうしが関連なく芯体中に分散す
るため、気孔としての効率はきわめて低下するのであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するために鋭意検討を行った結果、酸化雰囲気中な
どで燃焼してしまう繊維状物質、もしくは温度により昇
華、溶融する繊維状物質を造孔材として添加、配合し、
押出方向に配向させることにより、曲げ強度などの機械
的強度に優れ、かつ筆跡濃度が非常に濃い焼成色鉛芯が
提供できることを見出したものである。
【0008】つまり本発明は、体質材と結合材を焼成し
てなる芯体で、この芯体に直径が0.01〜50μmで
L/Dが3以上の繊維状気孔を構成し、該繊維状気孔中
にインキを充填した色鉛芯を要旨とする。ここでLは繊
維状気孔の長さを示し、Dは繊維状気孔の直径を示す。
【0009】繊維状気孔として効率のよい気孔とするた
めには、繊維状気孔のL/Dが3以上、特に好ましくは
5以上の気孔としなければならない。粒状物質を用いて
L/Dが1以上の気孔を得ることは不可能である。L/
Dが3以上でなければならない理由は定かでないが、た
とえば気孔径5μmでL/Dが20の気孔1つの容積
を、気孔径5μmでL/Dが2の気孔で得ようとする
と、後者の気孔が10個必要になる。これは色鉛芯中に
10個の欠陥が生じたことになり、強度の劣化が非常に
起こり易くなる。L/Dの値が大きいほど強度の劣化は
起こりにくくなるが、発明者の研究によればL/Dが3
以上であれば、顕著な強度劣化が起こらないことが見出
された。
【0010】さらに上記構成に加えて、気孔直径が0.
01〜50μmである必要がある。特には、0.05〜
20μmの範囲が好ましい。気孔直径が50μmより大
きいものが存在すると、そこを欠陥として充分な強度が
得られにくく、筆記時の芯粉の出も大きくなる。逆に気
孔直径0.01μm以下の気孔では、インキが充填しに
くくなり、実用的な発色、濃度を得ることが困難にな
る。
【0011】色鉛芯をノック式シャープペンシル、自動
製図機およびプロッタ用ペンシルで通常に筆記する際、
気孔率が80%を越えた芯では曲げ強度が弱くなると同
時にチャックでの芯折れが起き易くなり、また紙面に筆
記した際に紙面との接触面での芯崩れが起き易く、芯粉
が多く出ることにより筆跡が不鮮明になったり、紙面の
汚れが生じる。気孔率20%以下の芯では、充填される
インキの量も少なく、また紙面との接触面の芯崩れが起
き難いために、書き味が悪く、実用的な発色、濃度も得
られない。気孔率の範囲としては、特には30〜70%
が好ましい。
【0012】ここで芯体の気孔は、焼成することによっ
て得られる通常の気孔と、繊維状の気孔とから構成され
ているが、全気孔に対する繊維状気孔の量は、全く任意
である。より好ましくは、繊維状の気孔は全気孔中の3
%以上が良好である。また、インキの種類によっては通
常の気孔に充填されなくてもよく、繊維状気孔のみに充
填されてもよい。さらに好ましくは、通常の気孔にも充
填された方がより濃くなるので良好である。
【0013】本発明に用いる体質材および結合材として
は、従来焼結型の色鉛芯に使用されているものであれ
ば、いずれも用いることができる。たとえば体質材とし
ては酸化チタン、雲母、タルク、窒化硼素、シリカ、ア
ルミナ、炭酸カルシウム等白色系のものや、色相によっ
ては二硫化モリブデン、二硫化タングステン等有色系の
ものも使用でき、使用目的によりこれらを単独あるいは
組み合わせて使用することができる。また、必要に応じ
て耐熱性顔料を配合してもよい。
【0014】さらに、体質材を焼きしめるための無機系
結合材としては、たとえばカオリナイト系、セリサイト
系、モンモリロナイト系、ベントナイト系等の粘土類、
ゼオライト、ケイソウ土、活性白土、シリカ、リン酸ア
ルミニウム、シリコーン樹脂、シリコーンゴム等が挙げ
られ、これらを単独あるいは組み合わせて使用すること
ができる。
【0015】さらには、無機系結合材としてたとえば酸
化硼素を用い、成形したのち窒素雰囲気中で焼成する色
鉛芯素材としてもよい。なお、これら無機系体質材と無
機系結合材とは、使用される状況によっては、相互にま
たがるものもあり、同じ物質でも上記両者に分類される
ものも存在する。
【0016】本発明に用いられるインキとしては、従来
公知のものであればいずれも使用することができる。た
とえば染料、顔料等の着色剤を動植物油、合成油、アル
コール類、炭化水素油、水等に溶解、分散させ、あるい
は必要に応じて樹脂、界面活性剤等をさらに添加し製造
された一般的に用いられている印刷用インキ、スタンプ
インキ、ボールペンインキ、水性筆記用インキ等が用い
られる。
【0017】なお、製造法としては体質材および結合材
に繊維状物質を添加、さらに必要に応じて樹脂等を添加
し、これを混練、押出成形して色鉛芯素材を作製する。
次にこの色鉛芯素材を乾燥後、おおむね600度以上に
焼成し、任意温度で炭素分および繊維状物質を除去して
白色の多孔質焼結体とする。さらに得られた多孔質焼結
体の気孔中にインキを充填して色鉛芯とする。
【0018】ここで繊維状物質としては、炭素繊維、黒
鉛繊維、ウィスカー、金属繊維等の無機繊維、樹脂繊維
等の有機繊維などがあげられる。また樹脂繊維として
は、樹脂として繊維状のものであればいずれも用いるこ
とができ任意である。さらに好ましくは炭化収率の高い
もの、たとえば20%以上のものが好適である(炭化収
率とは、不活性ガス中で1000度焼成した時に炭素化
する重量割合を示す)。材質としては、たとえばアラミ
ド、フェノール、アクリルなどの樹脂や、ピッチ、アス
ファルトなどが挙げられるが、勿論これらに限定される
ものではない。
【0019】
【実施例】
実施例1 体質材としての窒化硼素30部と無機系結合材としての
粘土30部と造孔材としてのフェノール繊維(直径5.
0μmで長さ3mm)30部とを、ポリビニルアルコー
ル10部を溶解させた100部の水に加え、ニーダー、
三本ロールで練合し、水分量を調整した。これを細線状
に押出成形し、色鉛芯素材を作製した。次に、この色鉛
芯素材を100度で24時間以上乾燥した後、不活性雰
囲気中で昇温速度50度/H、800度まで昇温し、8
00度で1時間焼成して、ポリビニルアルコールおよび
ポリエステル繊維を炭化させた。次に空気中で昇温速度
100度/H、800度まで昇温し、800度で5時間
焼成してカーボン分を除去し、白色の多孔質焼結体を得
た。次に、ボールペンインキ系の赤色インキに上記多孔
質焼結体を浸し、70度で24時間放置した。この染料
が充填された多孔質焼結体をアルコールで洗浄し、赤色
の色鉛芯とした。この気孔状態および性能は、表1に示
す。
【0020】実施例2 体質材としての窒化硼素30部と無機系結合材としての
粘土30部と造孔材としての気相成長炭素繊維(直径
0.3μmで長さ約10μm)を用いた他は実施例1と
同様に作製して赤色の色鉛芯とした。
【0021】比較例1 体質材としての窒化硼素65部と無機系結合材としての
粘土25部とを、ポリビニルアルコール10部を溶解さ
せた100部の水に加え、ニーダー、三本ロールで練合
し、水分量を調整した。これを細線状に押出成形し、色
鉛芯素材を作製した。次に、実施例1と同様に焼成、イ
ンキの含浸をし、赤色の色鉛芯を作製した。
【0022】比較例2 体質材としての窒化硼素30部と無機系結合材としての
粘土30部と造孔材としてのカーボンブラック(粒径
0.2μm)30部とを、ポリビニルアルコール10部
を溶解させた100部の水に加え、ニーダー、三本ロー
ルで練合し、水分量を調整した。これを細線状に押出成
形し、色鉛芯素材を作製した。次に実施例1と同様に焼
成、インキの含浸をし、赤色の色鉛芯を作製した。
【0023】以上、実施例1、2および比較例1、2に
ついて性能を比較した結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】 ここで、筆跡の発色性:300g荷重により画線したサンプルでの比較。 気孔径及び :走査電子顕微鏡により観察測定した。10ヵ所測定し L/D その平均をとった。 曲げ強度 :JIS S−6005による。 気孔率 :ベンジルアルコールを用いた従来方法により測定。 ここで気孔とは通常の気孔と繊維状気孔から構成され る。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の色鉛芯は
強度が強いと同時に、その繊維状気孔の形状により、き
わめて優れた発色が得られ、さらにカーボンブラック等
を気孔形成材としたものに比べ、鮮明な筆跡が得られる
と同時に芯自体が崩れにくく、結果として磨耗量が少な
いという特徴も有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼結型の色鉛芯において、該色鉛芯の芯
    体に直径が0.01〜50μmでかつL/Dが3以上の
    繊維状気孔を構成し、該繊維状気孔中にインキを充填さ
    せて成る色鉛芯。
JP13160692A 1992-04-24 1992-04-24 色鉛芯 Pending JPH05302054A (ja)

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JP13160692A JPH05302054A (ja) 1992-04-24 1992-04-24 色鉛芯

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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