JPH05301001A - 蒸発装置 - Google Patents
蒸発装置Info
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- JPH05301001A JPH05301001A JP10462992A JP10462992A JPH05301001A JP H05301001 A JPH05301001 A JP H05301001A JP 10462992 A JP10462992 A JP 10462992A JP 10462992 A JP10462992 A JP 10462992A JP H05301001 A JPH05301001 A JP H05301001A
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- Japan
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- heat exchanger
- evaporator
- heated
- heat
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- Heat Treatment Of Water, Waste Water Or Sewage (AREA)
- Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 スクリュー形のスパイラル状の回転する熱交
換をもつ蒸発装置において、攪拌混合性能を損うことな
く、装置の大型化を容易に行うようにする。 【構成】 軸4が水平又は傾斜した状態で蒸発缶12内
に設置され、その一部分が蒸発缶内の被加熱液の液面L
下にあり、かつ、内部が熱媒体の通路3を形成するスク
リュー形のスパイラル状熱交換器1、前記軸4まわりに
スパイラル状熱交換器を回転させる駆動装置、及び前記
蒸発缶12の一方の端面と他方の端面を結ぶ被加熱液循
環用の外部配管19を備えており、内部に環状の熱交換
器や同環状の熱交換器の外側を廻る回転体等の片持ち部
材を無くし、構造を簡単にし、かつ、蒸発缶長の延長を
可能にした。
換をもつ蒸発装置において、攪拌混合性能を損うことな
く、装置の大型化を容易に行うようにする。 【構成】 軸4が水平又は傾斜した状態で蒸発缶12内
に設置され、その一部分が蒸発缶内の被加熱液の液面L
下にあり、かつ、内部が熱媒体の通路3を形成するスク
リュー形のスパイラル状熱交換器1、前記軸4まわりに
スパイラル状熱交換器を回転させる駆動装置、及び前記
蒸発缶12の一方の端面と他方の端面を結ぶ被加熱液循
環用の外部配管19を備えており、内部に環状の熱交換
器や同環状の熱交換器の外側を廻る回転体等の片持ち部
材を無くし、構造を簡単にし、かつ、蒸発缶長の延長を
可能にした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学溶液,食品廃液等
の蒸発装置、特にアルコール系蒸留廃液の濃縮用として
適した蒸発装置に関する。
の蒸発装置、特にアルコール系蒸留廃液の濃縮用として
適した蒸発装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平1−199601号公報に示され
た回転するスパイラル状熱交換器とその駆動装置と環状
の熱交換器及び回転体を備えた蒸発装置により蒸留廃液
に代表される高粘性流体の蒸発濃縮が実用化されてい
る。
た回転するスパイラル状熱交換器とその駆動装置と環状
の熱交換器及び回転体を備えた蒸発装置により蒸留廃液
に代表される高粘性流体の蒸発濃縮が実用化されてい
る。
【0003】この従来の蒸発装置を図2及び図3に示
す。1は水平に配置されたスクリュー形のスパイラル状
熱交換器であって、スクリュー形のスパイラル部材2の
内部にはスパイラル状の連続した通路3が形成され、ス
パイラル部材2の外表面が伝熱面を形成している。4は
熱交換器の中央に設けられた軸であって、前記スパイラ
ル部材2が取付けられていて、その一端部5には横方向
に開口した複数の熱媒体入口孔6が、また他端部7には
同端部を貫通する熱媒体出口孔8が設けられている。前
記軸4は中空状の構造を有し、仕切板9によって熱媒体
入口孔6に連通する熱媒体流入室10と熱媒体出口孔8
に連通する熱媒体出口室11とが形成される。また、前
記スパイラル状の通路3は、その一端部が前記熱媒体流
入室10に連通し、その他端部は前記熱媒体出口室11
を介して熱媒体出口孔8に連通している。
す。1は水平に配置されたスクリュー形のスパイラル状
熱交換器であって、スクリュー形のスパイラル部材2の
内部にはスパイラル状の連続した通路3が形成され、ス
パイラル部材2の外表面が伝熱面を形成している。4は
熱交換器の中央に設けられた軸であって、前記スパイラ
ル部材2が取付けられていて、その一端部5には横方向
に開口した複数の熱媒体入口孔6が、また他端部7には
同端部を貫通する熱媒体出口孔8が設けられている。前
記軸4は中空状の構造を有し、仕切板9によって熱媒体
入口孔6に連通する熱媒体流入室10と熱媒体出口孔8
に連通する熱媒体出口室11とが形成される。また、前
記スパイラル状の通路3は、その一端部が前記熱媒体流
入室10に連通し、その他端部は前記熱媒体出口室11
を介して熱媒体出口孔8に連通している。
【0004】この熱交換器1は、図2に示すように、軸
4のまわりに回転可能に蒸発缶12内に水平に装着さ
れ、かつ、熱交換器1の下方の一部分が蒸発缶12の被
加熱液の液面L下におかれている。熱交換器の一端部
5、他端部7は蒸発缶12の外部に突出している。
4のまわりに回転可能に蒸発缶12内に水平に装着さ
れ、かつ、熱交換器1の下方の一部分が蒸発缶12の被
加熱液の液面L下におかれている。熱交換器の一端部
5、他端部7は蒸発缶12の外部に突出している。
【0005】20は蒸発缶12内に設けられ軸4の方向
に延びる環状の熱交換器である。この環状の熱交換器2
0は、前記スパイラル部材2の外側に間隔をおいて配設
され、熱媒体入口孔22に連通し周方向に連続した環状
の熱媒体交換室21と、同熱媒体交換室21に連通した
熱媒体出口孔23から形成される。
に延びる環状の熱交換器である。この環状の熱交換器2
0は、前記スパイラル部材2の外側に間隔をおいて配設
され、熱媒体入口孔22に連通し周方向に連続した環状
の熱媒体交換室21と、同熱媒体交換室21に連通した
熱媒体出口孔23から形成される。
【0006】環状の熱交換器20と蒸発缶12の内壁と
の間の空間には、図3に示すように、前記軸4の方向に
環状の熱交換20のほぼ全長にわたって延び複数の貫通
孔24′を有する環状のスクレーパ状の回転体24が配
設され、同回転体24は前記軸4に取付けられている。
13は蒸発缶12の上部に設けられた蒸気出口である。
軸4の一端部5にはプーリ14が取付けられていて、ベ
ルト15を介してプーリ14は駆動機であるモータ17
のプーリ16によって駆動されるようになっている。
の間の空間には、図3に示すように、前記軸4の方向に
環状の熱交換20のほぼ全長にわたって延び複数の貫通
孔24′を有する環状のスクレーパ状の回転体24が配
設され、同回転体24は前記軸4に取付けられている。
13は蒸発缶12の上部に設けられた蒸気出口である。
軸4の一端部5にはプーリ14が取付けられていて、ベ
ルト15を介してプーリ14は駆動機であるモータ17
のプーリ16によって駆動されるようになっている。
【0007】18は熱媒体入口孔6に対応する位置にお
いて蒸発缶12に設けられた熱媒体入口であり、熱媒体
入口18は図示しない熱媒体源に連絡されている。ま
た、蒸発缶12には、図示しない被加熱液の供給口及び
出口が設けられていて、図2に示す液面Lを有する被加
熱液が収容される。
いて蒸発缶12に設けられた熱媒体入口であり、熱媒体
入口18は図示しない熱媒体源に連絡されている。ま
た、蒸発缶12には、図示しない被加熱液の供給口及び
出口が設けられていて、図2に示す液面Lを有する被加
熱液が収容される。
【0008】この蒸発装置においては、熱媒体を熱媒体
入口18、熱媒体入口孔6、熱媒体流入室10をへて、
スパイラル部材2の通路3に導入すると共に、モータ1
7を起動して熱交換器1を軸4のまわりに回転させる。
熱交換器1の通路3内を流れる熱媒体は、スパイラル部
材2を介して蒸発缶12内の被加熱液と熱交換を行って
液を加熱蒸発させ、一方熱媒体が凝縮してできた凝縮液
は軸4の他端部7の熱媒体出口孔8から排出される。
入口18、熱媒体入口孔6、熱媒体流入室10をへて、
スパイラル部材2の通路3に導入すると共に、モータ1
7を起動して熱交換器1を軸4のまわりに回転させる。
熱交換器1の通路3内を流れる熱媒体は、スパイラル部
材2を介して蒸発缶12内の被加熱液と熱交換を行って
液を加熱蒸発させ、一方熱媒体が凝縮してできた凝縮液
は軸4の他端部7の熱媒体出口孔8から排出される。
【0009】また、熱媒体を熱媒体入口孔22をへて環
状の熱交換器20に導入し、蒸発缶12内の被加熱液と
熱交換を行って液を加熱蒸発させ、一方熱媒体が凝縮し
てできた凝縮液は熱媒体出口孔23から排出される。被
加熱液より蒸発した気体は、蒸気出口13から排出され
る。
状の熱交換器20に導入し、蒸発缶12内の被加熱液と
熱交換を行って液を加熱蒸発させ、一方熱媒体が凝縮し
てできた凝縮液は熱媒体出口孔23から排出される。被
加熱液より蒸発した気体は、蒸気出口13から排出され
る。
【0010】スクリュー形のスパイラル状熱交換器1が
蒸発缶12内の被加熱液内を回転することによって、被
加熱液と相対速度が生じ、またスパイラル面の持つ傾斜
によって被加熱液に動圧が発生する。これによって、伝
熱面であるスパイラル部材2の外面を洗浄すると共に、
被加熱液を攪拌することによって熱伝達の向上を計るこ
とができる。また前記熱交換器1の外側にあって同熱交
換1を囲んでいる環状の熱交換器20は、蒸発缶12内
のスクリュー状をなすスパイラル部材2の回転によって
生じるポンピング作用を増大させるとともに、単位体積
あたりの熱交換面積を増加させている。
蒸発缶12内の被加熱液内を回転することによって、被
加熱液と相対速度が生じ、またスパイラル面の持つ傾斜
によって被加熱液に動圧が発生する。これによって、伝
熱面であるスパイラル部材2の外面を洗浄すると共に、
被加熱液を攪拌することによって熱伝達の向上を計るこ
とができる。また前記熱交換器1の外側にあって同熱交
換1を囲んでいる環状の熱交換器20は、蒸発缶12内
のスクリュー状をなすスパイラル部材2の回転によって
生じるポンピング作用を増大させるとともに、単位体積
あたりの熱交換面積を増加させている。
【0011】蒸発缶12内では、被加熱液に、スパイラ
ル部材2の周囲空間から環状の熱交換器20と蒸発缶1
2の間隙空間を通過し、スパイラル部材2の周囲空間へ
戻る強い循環流が生じ全体として熱伝達が向上する。軸
4に取付けられ回転している回転体24は、環状の熱交
換器20と蒸発缶12の間隙空間にある被加熱液を攪拌
すると同時に、被加熱液を環状の熱交換器20の上部に
輸送する作用により同熱交換器20の有効伝熱面積を増
大させ、熱伝達を向上させる。以上のスパイラル部材2
と回転体17の回転により蒸発缶12内の被加熱液の攪
拌混合が促進され、高濃度高粘度の液の加熱蒸発が可能
である。
ル部材2の周囲空間から環状の熱交換器20と蒸発缶1
2の間隙空間を通過し、スパイラル部材2の周囲空間へ
戻る強い循環流が生じ全体として熱伝達が向上する。軸
4に取付けられ回転している回転体24は、環状の熱交
換器20と蒸発缶12の間隙空間にある被加熱液を攪拌
すると同時に、被加熱液を環状の熱交換器20の上部に
輸送する作用により同熱交換器20の有効伝熱面積を増
大させ、熱伝達を向上させる。以上のスパイラル部材2
と回転体17の回転により蒸発缶12内の被加熱液の攪
拌混合が促進され、高濃度高粘度の液の加熱蒸発が可能
である。
【0012】更に、このスクリュー形のスパイラル状熱
交換器1は、その一部が蒸発缶12内の被加熱液の液面
Lの下方にあって、これがその軸4まわりに回転するの
で、その伝熱面であるスパイラル部材2の外表面は被加
熱液の中と液面Lの蒸発空間の間を交互に移動する。こ
れによって、被加熱液が蒸発空間にあるスパイラル部材
2の外表面の伝熱面上で薄膜化され、被加熱液の薄膜蒸
発が行われ、伝熱性能が向上する。
交換器1は、その一部が蒸発缶12内の被加熱液の液面
Lの下方にあって、これがその軸4まわりに回転するの
で、その伝熱面であるスパイラル部材2の外表面は被加
熱液の中と液面Lの蒸発空間の間を交互に移動する。こ
れによって、被加熱液が蒸発空間にあるスパイラル部材
2の外表面の伝熱面上で薄膜化され、被加熱液の薄膜蒸
発が行われ、伝熱性能が向上する。
【0013】また、回転する回転体24が、被加熱液を
環状の熱交換器20の上部へ輸送し、被加熱液は薄膜と
なって同熱交換器20の表面を流下しながら熱交換が行
われて、被加熱液の薄膜蒸発が行われ、伝熱性能が向上
する。
環状の熱交換器20の上部へ輸送し、被加熱液は薄膜と
なって同熱交換器20の表面を流下しながら熱交換が行
われて、被加熱液の薄膜蒸発が行われ、伝熱性能が向上
する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前記の特開平1−19
9601号公報に示された蒸発装置は、被加熱液の攪拌
混合を促進し、特に高粘度の液の蒸発濃縮に適している
が、その構造上、環状の熱交換器20は蒸発缶12の一
端面の内面に、また回転体24は軸4に、それぞれ溶接
又はボルト等により締結された片持ち構造となっている
ために、大型化に際し蒸発缶全長を延長する場合、回転
体24が遠心力・自重などにより変形して周囲の部品と
接触を起こす危険がある。従って、蒸発缶全長をむやみ
に延長することができずに、装置の大型化が困難である
問題点があった。
9601号公報に示された蒸発装置は、被加熱液の攪拌
混合を促進し、特に高粘度の液の蒸発濃縮に適している
が、その構造上、環状の熱交換器20は蒸発缶12の一
端面の内面に、また回転体24は軸4に、それぞれ溶接
又はボルト等により締結された片持ち構造となっている
ために、大型化に際し蒸発缶全長を延長する場合、回転
体24が遠心力・自重などにより変形して周囲の部品と
接触を起こす危険がある。従って、蒸発缶全長をむやみ
に延長することができずに、装置の大型化が困難である
問題点があった。
【0015】本発明は、以上の問題点を解決することが
できる蒸発装置を提供しようとするものである。
できる蒸発装置を提供しようとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の蒸発装置は、軸
が水平又は傾斜した状態で蒸発缶内に設置され、その一
部分が蒸発缶内の被加熱液の液面下にあり、かつ、内部
が熱媒体の通路を形成するスクリュー形のスパイラル状
熱交換器、前記軸まわりに前記スパイラル状熱交換器を
回転させる駆動装置、及び前記蒸発缶の一方の端面と他
方の端面を結ぶ被加熱液循環用の外部配管を備えたこと
を特徴とする。
が水平又は傾斜した状態で蒸発缶内に設置され、その一
部分が蒸発缶内の被加熱液の液面下にあり、かつ、内部
が熱媒体の通路を形成するスクリュー形のスパイラル状
熱交換器、前記軸まわりに前記スパイラル状熱交換器を
回転させる駆動装置、及び前記蒸発缶の一方の端面と他
方の端面を結ぶ被加熱液循環用の外部配管を備えたこと
を特徴とする。
【0017】
【作用】本発明は次の作用を奏する。 (1)その一部が被加熱液の液面下にあるスクリュー形
のスパイラル状熱交換器が回転し、液に対して相対速度
を持たせると共に、スパイラル面の持つ傾斜によって液
に動圧を発生させ、これによってスパイラル状熱交換器
の伝熱面を洗浄すると共に流体を攪拌することによって
熱伝達の向上を計ることができる。 (2)スクリュー形のスパイラル状熱交換器を適当な駆
動速度で回転させることにより、熱発缶内にある液が高
粘度であっても、これを吸引送出するポンピング作用を
持たせることができる。これにより高濃度、高粘度の液
の加熱・濃縮が可能となる。 (3)スクリュー形のスパイラル状熱交換器の回転によ
りポンピング作用をうけた被加熱液は、蒸発缶の両端面
を結ぶ外部配管を介してむらなく循環・攪拌され、液の
均質・安定化が可能となる。 (4)前記のように、外部配管により蒸発缶の外部に循
環通路が形成されるため、従来内部循環通路形成と補助
熱伝達を兼ねていた環状熱交換器と内部循環通路内攪拌
のための回転体が不必要となる。更にスクリュー形のス
パイラル状熱交換器を水平又は傾斜した状態で蒸発缶内
に設置することによって、熱交換器及び蒸発缶の形状を
横長にして、その蒸発面積を増加させることが従来より
も容易となる。 (5)スクリュー形のスパイラル状の熱交換器の伝熱面
の一部分は液面より下にあり、他の部分は蒸発缶内の蒸
発空間に露出しており、この状態で同熱交換器が回転す
ることによって、同熱交換器の伝熱面は被加熱液の中と
蒸発空間の間を交互に移動し、このために被加熱液が熱
交換器のスパイラル状の伝熱面上で薄膜化され、被加熱
液の薄膜蒸発が起り、伝熱性能が向上する。
のスパイラル状熱交換器が回転し、液に対して相対速度
を持たせると共に、スパイラル面の持つ傾斜によって液
に動圧を発生させ、これによってスパイラル状熱交換器
の伝熱面を洗浄すると共に流体を攪拌することによって
熱伝達の向上を計ることができる。 (2)スクリュー形のスパイラル状熱交換器を適当な駆
動速度で回転させることにより、熱発缶内にある液が高
粘度であっても、これを吸引送出するポンピング作用を
持たせることができる。これにより高濃度、高粘度の液
の加熱・濃縮が可能となる。 (3)スクリュー形のスパイラル状熱交換器の回転によ
りポンピング作用をうけた被加熱液は、蒸発缶の両端面
を結ぶ外部配管を介してむらなく循環・攪拌され、液の
均質・安定化が可能となる。 (4)前記のように、外部配管により蒸発缶の外部に循
環通路が形成されるため、従来内部循環通路形成と補助
熱伝達を兼ねていた環状熱交換器と内部循環通路内攪拌
のための回転体が不必要となる。更にスクリュー形のス
パイラル状熱交換器を水平又は傾斜した状態で蒸発缶内
に設置することによって、熱交換器及び蒸発缶の形状を
横長にして、その蒸発面積を増加させることが従来より
も容易となる。 (5)スクリュー形のスパイラル状の熱交換器の伝熱面
の一部分は液面より下にあり、他の部分は蒸発缶内の蒸
発空間に露出しており、この状態で同熱交換器が回転す
ることによって、同熱交換器の伝熱面は被加熱液の中と
蒸発空間の間を交互に移動し、このために被加熱液が熱
交換器のスパイラル状の伝熱面上で薄膜化され、被加熱
液の薄膜蒸発が起り、伝熱性能が向上する。
【0018】
【実施例】本発明の一実施例を、図1によって説明す
る。
る。
【0019】1は水平に配置されたスクリュー形のスパ
イラル状熱交換器であって、スクリュー形をなすスパイ
ラル部材2の内部にはスパイラル状の連続した通路3が
形成され、スパイラル部材2の外表面が伝熱面を形成し
ている。4は熱交換器の中央に設けられた水平方向に配
置された軸であって、前記スパイラル部材2が取付けら
れていて、その一端部5には横方向に開口した複数熱媒
体入口孔6が、また他端部7には同端部を貫通する熱媒
体出口孔8が設けられている。前記軸4は中空状の構造
を有し、仕切板9によって熱媒体入口孔6に連通する熱
媒体流入室10と熱媒体出口孔8に連通する熱媒体出口
室11とが形成される。また、前記スパイラル状の通路
3は、その一端部が蒸気熱媒体流入室10に連通し、そ
の他端部は前記熱媒体出口室11を介して熱媒体出口孔
8に連通している。
イラル状熱交換器であって、スクリュー形をなすスパイ
ラル部材2の内部にはスパイラル状の連続した通路3が
形成され、スパイラル部材2の外表面が伝熱面を形成し
ている。4は熱交換器の中央に設けられた水平方向に配
置された軸であって、前記スパイラル部材2が取付けら
れていて、その一端部5には横方向に開口した複数熱媒
体入口孔6が、また他端部7には同端部を貫通する熱媒
体出口孔8が設けられている。前記軸4は中空状の構造
を有し、仕切板9によって熱媒体入口孔6に連通する熱
媒体流入室10と熱媒体出口孔8に連通する熱媒体出口
室11とが形成される。また、前記スパイラル状の通路
3は、その一端部が蒸気熱媒体流入室10に連通し、そ
の他端部は前記熱媒体出口室11を介して熱媒体出口孔
8に連通している。
【0020】この熱交換器1は、軸4のまわりに回転可
能に蒸発缶12内に水平に装着され、かつ、熱交換器1
の下方の一部分が蒸発缶12の被加熱液の液面L下にお
かれている。熱交換器の一端部5、他端部7は蒸発缶1
2の外部に突出している。
能に蒸発缶12内に水平に装着され、かつ、熱交換器1
の下方の一部分が蒸発缶12の被加熱液の液面L下にお
かれている。熱交換器の一端部5、他端部7は蒸発缶1
2の外部に突出している。
【0021】13は蒸発缶12の上部に設けられた蒸気
出口である。軸4の一端部5にはプーリ14が取付けら
れていて、ベルト15を介してプーリ14は駆動機であ
るモータ17のプーリ16によって駆動されるようにな
っている。
出口である。軸4の一端部5にはプーリ14が取付けら
れていて、ベルト15を介してプーリ14は駆動機であ
るモータ17のプーリ16によって駆動されるようにな
っている。
【0022】18は熱媒体入口孔6に対応する位置にお
いて蒸発缶12に設けられた熱媒体入口であり、熱媒体
入口18は図示しない熱媒体源に連絡されている。ま
た、蒸発缶12には、図示しない被加熱液の供給口及び
排出口が設けられていて、図1中に示す液面Lを有する
被加熱液が収容される。
いて蒸発缶12に設けられた熱媒体入口であり、熱媒体
入口18は図示しない熱媒体源に連絡されている。ま
た、蒸発缶12には、図示しない被加熱液の供給口及び
排出口が設けられていて、図1中に示す液面Lを有する
被加熱液が収容される。
【0023】また、19は蒸発缶12の両端面の下部を
結ぶ外部配管であり配管内は被加熱液で充満された状態
となっている。
結ぶ外部配管であり配管内は被加熱液で充満された状態
となっている。
【0024】本実施例においては、熱媒体を熱媒体入口
18、熱媒体入口孔6、熱媒体流入室10をへて、スパ
イラル部材2の通路3に導入すると共に、モータ17を
起動して熱交換器1を軸4のまわりに回転させる。熱交
換器1の通路3内を流れる熱媒体は、スパイラル部材2
を介して蒸発缶12内の被加熱液と熱交換を行って液を
加熱蒸発させ、一方熱媒体が凝縮してできた復水は軸4
の他端部7の熱媒体出口孔8から排出される。被加熱液
より蒸発した気体は、蒸気出口13から排出される。
18、熱媒体入口孔6、熱媒体流入室10をへて、スパ
イラル部材2の通路3に導入すると共に、モータ17を
起動して熱交換器1を軸4のまわりに回転させる。熱交
換器1の通路3内を流れる熱媒体は、スパイラル部材2
を介して蒸発缶12内の被加熱液と熱交換を行って液を
加熱蒸発させ、一方熱媒体が凝縮してできた復水は軸4
の他端部7の熱媒体出口孔8から排出される。被加熱液
より蒸発した気体は、蒸気出口13から排出される。
【0025】スクリュー形のスパイラル状熱交換器1が
蒸発缶12内の被加熱液内を回転すことによって、被加
熱液と相対速度が生じ、またスパイラル面の持つ傾斜に
よって被加熱液に動圧が発生する。これによって、伝熱
面であるスパイラル部材2の外面を洗浄すると共に、被
加熱液を攪拌することによって熱伝達の向上を計ること
ができる。
蒸発缶12内の被加熱液内を回転すことによって、被加
熱液と相対速度が生じ、またスパイラル面の持つ傾斜に
よって被加熱液に動圧が発生する。これによって、伝熱
面であるスパイラル部材2の外面を洗浄すると共に、被
加熱液を攪拌することによって熱伝達の向上を計ること
ができる。
【0026】蒸発缶12内では、被加熱液に、スパイラ
ル部材2の周囲空間から、外部配管19を通過し、スパ
イラル部材2の周囲空間へ戻る強い循環流が生じ全体と
して熱伝達が向上する。
ル部材2の周囲空間から、外部配管19を通過し、スパ
イラル部材2の周囲空間へ戻る強い循環流が生じ全体と
して熱伝達が向上する。
【0027】更に、本実施例におけるスクリュー形のス
パイラル熱交換器1は、その一部が蒸発缶12内の被加
熱液の液面Lの下方にあって、これがその軸4まわりに
回転するので、その伝熱面であるスパイラル部材2の外
表面は被加熱液の中と液面L上の蒸発空間の間を交互に
移動する。これによって、被加熱液が蒸発空間にあるス
パイラル部材2の外表面の伝熱面上で薄膜化され、被加
熱液の薄膜蒸発が行われ、伝熱性能が向上する。
パイラル熱交換器1は、その一部が蒸発缶12内の被加
熱液の液面Lの下方にあって、これがその軸4まわりに
回転するので、その伝熱面であるスパイラル部材2の外
表面は被加熱液の中と液面L上の蒸発空間の間を交互に
移動する。これによって、被加熱液が蒸発空間にあるス
パイラル部材2の外表面の伝熱面上で薄膜化され、被加
熱液の薄膜蒸発が行われ、伝熱性能が向上する。
【0028】しかも、本実施例では熱交換器1を水平方
向に配置しており、従来装置(図2参照)における環状
熱交換器20や回転体24などの片持ち構造部が皆無で
あり、構造が簡易となっているために蒸発缶12の長さ
の延長が容易であり、蒸発缶12の高さを増大させるこ
となく蒸発缶12の長さを延長し必要な伝熱面積を得る
ことができる。
向に配置しており、従来装置(図2参照)における環状
熱交換器20や回転体24などの片持ち構造部が皆無で
あり、構造が簡易となっているために蒸発缶12の長さ
の延長が容易であり、蒸発缶12の高さを増大させるこ
となく蒸発缶12の長さを延長し必要な伝熱面積を得る
ことができる。
【0029】なお、本実施例では、スクリュー形のスパ
イラル状熱交換器1の軸4が水平に配置されているが、
同軸4を傾斜するように配置することもできる。
イラル状熱交換器1の軸4が水平に配置されているが、
同軸4を傾斜するように配置することもできる。
【0030】
【発明の効果】本発明は、特許請求の範囲に記載された
構成を備えたことによって、次の効果を挙げることがで
きる。 (1)従来のスパイラル状の熱交換器の性能を損なうこ
となく、新たに追加した外部配管を介し被加熱液がむら
なく循環・攪拌されるので液の均質・安定化をはかるこ
とができる。 (2)従来存在していた環状熱交換器及び回転体等の片
持ちの部材が無いために、構造が簡易化され、重量が低
減されると共に、蒸発缶長の延長が容易となり蒸発缶の
高さを増大させることなく蒸発缶長を延長し必要な伝熱
面積を得ることができる。
構成を備えたことによって、次の効果を挙げることがで
きる。 (1)従来のスパイラル状の熱交換器の性能を損なうこ
となく、新たに追加した外部配管を介し被加熱液がむら
なく循環・攪拌されるので液の均質・安定化をはかるこ
とができる。 (2)従来存在していた環状熱交換器及び回転体等の片
持ちの部材が無いために、構造が簡易化され、重量が低
減されると共に、蒸発缶長の延長が容易となり蒸発缶の
高さを増大させることなく蒸発缶長を延長し必要な伝熱
面積を得ることができる。
【図1】本発明の一実施例に係る蒸発装置の一部を縦断
した正面図である。
した正面図である。
【図2】従来の蒸発装置の一部を縦断した正面図であ
る。
る。
【図3】前記従来の蒸発装置のスパイラル状熱交換器の
部分の斜視図である。
部分の斜視図である。
1 スパイラル状熱交換器 2 スパイラル部材 3 熱媒体の通路 4 軸 5 軸の一端部 6 熱媒体入口孔 7 軸の他端部 8 熱媒体出口孔 9 仕切板 10 熱媒体流入室 11 熱媒体出口室 12 蒸発缶 13 蒸気出口 14 プーリ 15 ベルト 16 プーリ 17 モータ 18 熱媒体入口 19 外部配管 20 環状の熱交換器 21 熱媒体熱交換室 22 熱媒体入口孔 23 熱媒体出口孔 24 回転体 L 被加熱の液面
Claims (1)
- 【請求項1】 軸が水平又は傾斜した状態で蒸発缶内に
設置され、その一部分が蒸発缶内の被加熱液の液面下に
あり、かつ、内部が熱媒体の通路を形成するスクリュー
形のスパイラル状熱交換器、前記軸まわりに前記スパイ
ラル状熱交換器を回転させる駆動装置、及び前記蒸発缶
の一方の端面と他方の端面を結ぶ被加熱液循環用の外部
配管を備えたことを特徴とする蒸発装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10462992A JPH05301001A (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 蒸発装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10462992A JPH05301001A (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 蒸発装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05301001A true JPH05301001A (ja) | 1993-11-16 |
Family
ID=14385740
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10462992A Withdrawn JPH05301001A (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 蒸発装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05301001A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109701290A (zh) * | 2019-02-01 | 2019-05-03 | 武汉美味源生物工程有限公司 | 中空螺旋叶片加热薄膜蒸发器以及蒸发的方法 |
CN117504322A (zh) * | 2024-01-03 | 2024-02-06 | 大庆亿鑫化工股份有限公司 | 一种生产异己烷用再沸器 |
-
1992
- 1992-04-23 JP JP10462992A patent/JPH05301001A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109701290A (zh) * | 2019-02-01 | 2019-05-03 | 武汉美味源生物工程有限公司 | 中空螺旋叶片加热薄膜蒸发器以及蒸发的方法 |
CN117504322A (zh) * | 2024-01-03 | 2024-02-06 | 大庆亿鑫化工股份有限公司 | 一种生产异己烷用再沸器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990706 |