JPH05300846A - 手乾燥器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 乾燥時間を短くでき、水滴が飛散せず、周囲
を汚しにくい手乾燥器をを提供することにある。 【構成】 送風手段と、この送風手段により送風される
風を熱する発熱手段と、本体下部に形成された送風吐出
口とを備えて、送風吐出口の下方に空間をおいて吸水体
を配置なるものであり、先ず濡れた手を吸水体に当てて
水滴を大雑把に取り、温風にて乾燥させるものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、洗面所やトイレ等にて
手を洗ったり、汚れた手を洗った後、その濡れた手を温
風にて乾燥させる手乾燥器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来では、トイレの使用した後や汚れ仕
事をしてその汚れた手を洗った後は、ハンカチやタオル
等にてその濡れた手の水分を拭いていたものを、ハンカ
チやタオル等を使用せず又それを収納しているポケット
等を濡らすことなく、手を乾燥させる送風（温風）式の
手乾燥器が実用に供されている。

【０００３】この手乾燥器において、手を乾燥させるに
は、始めに手の表面に付着している水滴を送風される強
風にて吹き飛ばして、次に濡れている手の表面を温風に
より乾燥させるものである。

【０００４】しかしながら、手を完全に乾かすまでに
は、約３０秒〜１分と時間がかかり、又、手に付着して
いる水滴を吹き飛ばすので、床や壁面、あるいは衣服に
水滴が付き不愉快感を生じたり、汚れてしまうという問
題があった。

【０００５】そこで、乾燥時間を短くする為に、その送
風を大風量にすると、同時に騒音が非常に大きくなり、
実用に供さないものとなっていた。そして、水滴が飛散
する問題点は解消できていないものであった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、いかに乾燥時間を短くでき、そして、水滴等が飛散
せず周囲を汚さないようにするかという点にある。

【０００７】本発明は、乾燥時間が短くでき、水滴等が
飛散しにくい手乾燥器を提供するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１では、上記目的
を達成するために、送風手段と、この送風手段により送
風される風を熱する発熱手段と、本体下部に形成された
送風吐出口とを備える手乾燥器において、送風吐出口の
下方に空間をおいて吸水体を配置してなる。

【０００９】請求項２では、手を検知する検出器を送風
吐出口に設け、この検出器の手検知出力のオンにて送風
動作を開始し、手検知出力がオフになった時点から一定
時間送風手段の送風動作をさせてなる。

【００１０】請求項３では、送風吐出口の下方に吸水体
を支持する支持体を形成し、この支持体に吸水体が着脱
自在になる。

【００１１】請求項４では、送風吐出口の下方に吸水体
を支持する支持体を形成し、この支持体に吸水体が回転
自在に取付けられている。

【００１２】請求項５では、送風手段と、この送風手段
により送風される風を熱する発熱手段と、本体下部に形
成された送風吐出口とを備え、この送風吐出口の下方に
吸水体を配置するとともに、この配置される吸水体の一
部が前面より露出する開口部を有する覆いカバーを送風
吐出口に設けてなる。

【００１３】

【作用】請求項１の手乾燥器の構成によれば、送風突出
口と吸水体間の空間に手を差し込んで、送風される温風
にて手を乾燥するものであり、又、先ず濡れた手を吸水
体にて大雑把水滴を取った後に、送風される温風にて乾
燥させるものであり、この場合吸水体は送風される温風
にて乾燥するものである。

【００１４】請求項２の構成によれば、手を検出する検
知器にて送風動作を開始して、手を検知しない状態から
一定時間送風動作を行い吸水体を乾燥するものである。

【００１５】請求項３の構成によれば、吸水体を着脱に
できるから、吸水体が汚れた場合等に簡単に取り換えが
可能となる利点がある。

【００１６】請求項４の構成によれば、吸水体が回転自
在となるから、濡れた手を回転する吸水体にて水滴が取
りやすい利点がある。

【００１７】請求項５の構成によれば、覆いカバーにて
送風方向が安定するものであり、吸水体が露出する開口
部より手を挿入し、濡れた手を吸水体にて水滴を取りな
がら同時に温風乾燥させるものである。

【００１８】

【実施例】以下、本発明の実施例として示した図１乃至
図１０に基づいて説明する。

【００１９】図１は、本発明の手乾燥器の一実施例の正
面図であり、図２は図１の側面図であって、１は本体、
２は吸水体の支持体、３は検知器、４は送風吐出口、５
は吸気口、Ｔは吸水体である。

【００２０】図２の如く、本発明の手乾燥器はトイレや
洗面室の壁面Ａに取り付けて固定されている。手乾燥器
の本体１の内部には、図５の如く、モータ１２により回
転駆動されるフアン１０を備える送風手段と送風筒１３
内に設けられた発熱手段（ヒータ）１１とが配置されて
おり、本体１の下部には送風吐出口４が送風筒１３から
送風される温風を吐出するように開口されている。本体
１の後部側にはベース板体１５が形成されており、この
ベース板体１５の上端部分に本体１の前面部分となるカ
バー体１６の引掛け金具１５０を引っ掛けてカバー体１
６が取付られている。本体１の後方の側面には、図２の
如く、吸気口５が形成されており、送風手段のフアン１
０の風洞１４への空気吸込部分となるものである。

【００２１】支持体２は吸水体Ｔを送風吐出口４の下方
に配置させるものであり、本体１の側面より棒状の支持
体２が送風吐出口４の下方に空間をおいて延設されてい
る。支持体２は略コ字状に形成されており、支持体２の
端部２１が本体１への取付部分となり、この端部２１か
ら下方へ連結部２２が延設され、連結部２２から更に吸
水体支持部２３が延設され、この吸水体支持部２３に吸
水体Ｔが支持されている。

【００２２】支持体２の端部２１の本体１への取付は、
図４に示される如く、端部２１をブッシュ２１ａの凹部
に予め圧入固定し、このブッシュ２１ａを本体１のカバ
ー体１６の開口部に挿通し、カバー体１６の内側からワ
ッシャ２１ｃを介してナット２１ｄをブッシュ２１ａの
螺子部２１ｂに螺着して、固定するものである。

【００２３】図６は手乾燥器の背面図であり、ベース板
体１５の上部裏面には、凹部１５ａが２箇所形成されて
おり、この凹部１５ａの上部を覆い且つ下方部分を開口
するように支持金具１７がベース板体１５に螺子等にて
固定されている。そして、図７に示される取付金具６
は、取付金具６の螺子孔６４に螺子等を挿通し、予め手
乾燥器を装着する場所の壁面に固定されている。取付金
具６の上端部には爪部６１が形成され、下端部には取付
水平部６２が折曲され、取付水平部６２には螺子孔６３
が形成されている。図８の如く、壁面に固定されている
取付金具６の爪部６１に、凹部１５ａに位置する支持金
具１７を引っ掛け、取付水平部６２をベース板体１５の
下部に配置される取付固定孔６３ａ（図５（ｂ）に図
示）に合致させて、螺子にて固定してなるものである。
図６における１８は電源スイッチ、１９は電源を接続す
る端子台、又図７において６５は電源コードの引き出し
用の開口部である。

【００２４】図１、図５（ａ）に示されるように、手を
検知する検知器３が送風吐出口４の内部に配置されてお
り、送風吐出口４の下方に手が差し込まれたら、手を検
知してその検知出力がオンとなり、送風手段と発熱手段
を動作させて、送風吐出口４より温風を送風する。そし
て、手が送風吐出口４の下方から除かれたら検知器３の
検知出力がオフとなり、動作が停止する。手の検知器
は、ドップラー式の超音波検知器や赤外線センサーでよ
いものである。

【００２５】手の乾燥後に、手を送風吐出口４の下方よ
り除くと、手の検知器の検出回路の検知出力のオフと連
動させてタイマー回路を動作させて、一定時間送風手段
と発熱手段あるいは送風手段だけ動作させる構成とすれ
ば、手の乾燥の使用後に吸水体Ｔの乾燥も自動的に行な
えるもので便利である。この場合吸水体Ｔの乾燥では、
大風量は必要がないので、低風量の静かな送風になるよ
うに、送風手段の風量を落とすようにしてもよい。

【００２６】吸水体Ｔは、図１の実施例では、タオルで
あって、支持体２に引っ掛けられ支持されてなるもの
で、タオルでなくて水分を吸収するものであればよく、
スポンジや布地等の吸水体であればよい。この吸水体Ｔ
は支持体２に対して着脱自在になるもので、汚れた場合
に取り換えが簡単にできるものである。

【００２７】ここで、その手の乾燥の説明すると、手を
洗った状態から、先ず濡れた手を吸水体Ｔに当てて、水
滴を拭き取り、手を温風にて乾燥するものである。温風
にて乾燥している間中、吸水体Ｔには温風が当たった状
態となり、濡れている吸水体Ｔが乾燥するものである。
手を洗った直後の手の表面には大小の水滴が多数付着し
た状態であり、このまま温風で乾燥したのでは、時間が
かかり水滴が飛散することになるが、先に、水滴を吸水
体Ｔにて吸収させるので、水滴の飛散がなく、手乾燥の
時間も短くできる。

【００２８】図３の実施例では、吸水体Ｔ１はロール形
状をしており、支持体２に回転自在になるものであり、
回転自在となる吸水体Ｔ１に手を当て、吸水体Ｔを回転
させて水滴を吸収させるもので、手の水滴を吸収させや
すいものである。

【００２９】請求項５の実施例である図９の構成では、
手乾燥器の本体１の下方を覆う覆いカバー６０が設けら
れており、この覆いカバー６０には、その内部に配置さ
れる吸水体Ｔの一部が前面より露出するように開口部７
０が形成されている。この開口部７０より手を挿入し、
吸水体Ｔで手を拭き取りながら、同時に温風にて乾燥す
るものである。吸水体Ｔにて濡れた手を拭くのと同時に
温風乾燥が行なえるので早く乾燥ができ、水滴の飛散も
ないものであり、しかも吸水体Ｔは送風吐出口４の近傍
であれば、効果的に乾燥が行うことができる。

【００３０】手乾燥後、一定時間送風が動作するもので
は、手を拭いて濡れた吸水体Ｔの乾燥が効率的に行え、
吸水体Ｔを常に乾燥した状態とすることができ、いつも
快適に使用できる。吸水体Ｔの支持体２や吸水体Ｔが覆
いカバー６０にて隠された状態となり外観上もよい。

【００３１】図１０の実施例では、覆いカバー６０の前
面側に開閉自在なる蓋体６０１を形成し、吸水体Ｔの取
り換え時に、蓋体６０１を開状態とすることができるの
で、吸水体Ｔの取り換えを容易にする。

【００３２】

【発明の効果】本発明の手乾燥器は、従来よりも早く乾
燥ができものであり、水滴が飛散せず、従って周辺の壁
面や衣服等が濡れたり、汚れたりしないものである。

【００３３】そして、覆いカバーにて、送風が一定方向
となり、手の水分を吸収体で拭き取りながら同時に温風
乾燥するので、早く乾燥ができ、水滴の飛散もないの
で、周辺の壁面や衣服等が濡れたり、汚れたりしない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の正面図である。

【図２】本発明の図１の側面図である。

【図３】本発明の他の実施例であり、（ａ）は正面図、
（ｂ）は側面図である。

【図４】本発明の吸水体の支持体の本体への取付状態を
示す要部拡大断面図である。

【図５】本発明の詳細な本体内部を示し、（ａ）は正面
の一部断面図、（ｂ）は側面の断面図である。

【図６】本発明の図１の背面図である。

【図７】本発明の取付金具を示し、（ａ）は正面図、
（ｂ）は側面図、（ｃ）は底面図である。

【図８】本発明の本体と取付金具の結合状態を示す要部
拡大断面図である。

【図９】本発明の実施例であり、（ａ）は一部切欠正面
図、（ｂ）は側面図である。

【図１０】本発明の実施例であり、（ａ）は正面図、
（ｂ）は側面図である。

【符号の説明】

１ 本体 ２ 吸水体の支持体 ３ 検知器 ４ 送風吐出口 ５ 吸気口 ６ 取付金具 ６０ 覆いカバー Ｔ 吸水体 Ｔ１ 吸水体

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 送風手段と、この送風手段により送風さ
   れる風を熱する発熱手段と、本体下部に形成された送風
   吐出口とを備える手乾燥器において、この送風吐出口の
   下方に空間をおいて吸水体を配置してなることを特徴と
   する手乾燥器。
2. 【請求項２】 手を検知する検出器を送風吐出口に設
   け、この検出器の手検知出力のオンにて送風動作を開始
   し、手検知出力がオフになった時点から一定時間送風手
   段の送風動作をさせてなることを特徴とする請求項１の
   手乾燥器。
3. 【請求項３】 送風吐出口の下方に吸水体を支持する支
   持体を形成し、この支持体に吸水体が着脱自在になるこ
   とを特徴とする請求項１の手乾燥器。
4. 【請求項４】 送風吐出口の下方に吸水体を支持する支
   持体を形成し、この支持体に吸水体が回転自在に取付け
   られていることを特徴とする請求項１の手乾燥器。
5. 【請求項５】 送風手段と、この送風手段により送風さ
   れる風を熱する発熱手段と、本体下部に形成された送風
   吐出口とを備える手乾燥器において、この送風吐出口の
   下方に吸水体を配置するとともに、この配置される吸水
   体の一部が前面より露出する開口部を有する覆いカバー
   を送風吐出口に設けてなることを特徴とする手乾燥器。