JPH05299716A - 集束イオンビーム装置 - Google Patents

集束イオンビーム装置

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JPH05299716A
JPH05299716A JP4182050A JP18205092A JPH05299716A JP H05299716 A JPH05299716 A JP H05299716A JP 4182050 A JP4182050 A JP 4182050A JP 18205092 A JP18205092 A JP 18205092A JP H05299716 A JPH05299716 A JP H05299716A
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ion beam
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ion
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focused
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Shinji Nagamachi
信治 長町
Motosada Kiri
元貞 喜利
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所望の金属からなる高品質で、かつ、極微細
な薄膜パターンを基板等の表面に直接描画することので
きる集束イオンビーム装置を提供する。 【構成】 液体金属イオン源とターゲットを載せるステ
ージとの間に、加速電極、レンズ系、マスフィルタ、偏
向電極、および減速電極を配設し、目的金属を含む合金
または化合物をイオン源として採用しても、マスフィル
タによる質量選別で単一種の集束イオンビームを得て、
所定エネルギにまで減速してターゲットに照射すること
で、単体で高融点の金属でも直接描画を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は例えば基板等のターゲ
ット表面に、金属薄膜による微細パターンを直接描画す
ることのできる集束イオンビーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 基板上に金属薄膜の微細パターンを作
成する場合、従来、基板表面に金属薄膜を一様に真空蒸
着させ、その薄膜表面にレジストを塗布した後、電子ビ
ーム露光と現像によって所望のパターニングを行うのが
一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 以上のような電子ビ
ーム露光による従来の金属薄膜パターンの作成方法によ
れば、多くの工程を必要とするばかりでなく、例えば準
平面型のジョセフソン接合素子等におけるブリッジの形
成等、ミクロンオーダーまたはそれ以下の幅のパターン
を再現性良く形成するのは極めて困難である。
【0004】なお、金属イオンビームをあるエネルギ以
下で基板表面に照射することにより、その基板表面に金
属を蒸着させる方法は既に知られているが、この従来の
イオンビーム蒸着法では、上記したようなオーダーの微
細パターンを描画することは実質的に不可能であるとと
もに、例えば単体で融点の高いNb等の金属に対しては適
用することはできない。
【0005】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
ので、ミクロンオーダーもしくはそれ以下のオーダーの
高膜質の金属薄膜微細パターンを基板上に直接描画する
ことができ、しかもNb等の単体で融点が高い金属にも充
分に適用することのできる集束イオンビーム装置の提供
を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】 上記の目的を達成する
ための構成を、実施例である図1を参照しつつ説明する
と、本発明は、液体金属イオン源1と、このイオン源1
からイオンをビーム状に引き出す引き出し電極2と、引
き出されたイオンビームを集束させるレンズ系3と、イ
オン源1から引き出されたイオンのうち特定のイオンの
みを取り出すマスフィルタ4と、ターゲットWを支持す
るステージ5と、マスフィルタにより取り出されたイオ
ンビームを所定の方向に偏向させつつステージ5上のタ
ーゲットWに導く偏向電極6と、ステージ5の直前に配
設され、イオンビームをステージ5上のターゲットWに
蒸着可能なエネルギにまで減速し得る減速電極7を備え
たことによって特徴付けられる。
【0007】
【作用】 単体で融点の高い金属でも、合金化すること
よって融点が低下する場合が多い。また、イオン源から
イオンをビーム状に引き出すためには所定量以上のエネ
ルギを付与する必要があるが、高いエネルギで引き出さ
れたイオンビームを極微細断面のビーム径に集束して高
密度のイオンビームとした後、ターゲットに照射する直
前で減速することにより、高密度で低エネルギの極微細
断面のイオンビームが得られ、高品質の金属薄膜による
微細パターンの描画が可能となる。本発明はこれらの点
を利用している。
【0008】すなわち、液体金属イオン源1から引き出
し電極2によって引き出された複数種のイオンを含むイ
オンビームは、マスフィルタ4によって所望のイオンの
みが抽出される。
【0009】また、イオン源1から引き出された高エネ
ルギのイオンビームは、以上のようなマスフィルタ4に
よる単種イオンの抽出動作と並行して、電子レンズ系3
の集束作用によりそのビーム径は極微細断面に集束さ
れ、高エネルギで微細径の単一イオンのビームとなると
ともに、偏向電極6によりステージ5上のターゲットW
に対する照射位置が制御される。
【0010】そしてこのようなイオンビームは、最終段
の減速電極7によってエネルギが奪われる結果、蒸着可
能なエネルギとなってターゲットWに照射される。
【0011】
【実施例】 図1は本発明実施例の構成を示す断面図で
ある。イオン化すべき金属ないしはその合金を収容する
液体金属イオン源1には、ヒータ(図示せず)が設けら
れており、内部の金属を溶融させることができる。この
液体金属イオン源1は、加速電源11により正の電位が
与えられる。
【0012】液体金属イオン源1のイオン取り出し口に
近接して引き出し電極2が配設されているとともに、こ
の引き出し電極2と液体金属イオン源1との間には引き
出し電源12が接続されており、両者間にイオン源1内
のイオンを引き出すに充分な電位差が与えられるように
なっている。
【0013】液体金属イオン源1から引き出されたイオ
ンビームは、最終的にはステージ5上のターゲットWに
照射されるが、引き出し電極2とステージ5の間には、
2つの静電型レンズ3a,3bと、マスフィルタ4、偏
向電極6、および減速電極7が配設されている。
【0014】引き出し電極2により引き出されたイオン
ビームは、静電型レンズ3aによって集束し、次段のマ
スフィルタ4によって目的イオンのみのビームとなった
後、静電型レンズ3bで再び集束して極微細な径の集束
イオンビームとなる。この集束イオンビームは偏向電極
6により所望方向への偏向が与えられてステージ5へと
向かう。
【0015】ステージ5の直前に設けられた減速電極7
には、減速電源13により正の電位が与えられており、
集束イオンビームはこの減速電極7の電位に応じて減速
されるように構成されている。
【0016】前記した加速電源11、引き出し電源12
および減速電源13はそれぞれ可変電圧電源である。以
上の構成により、液体金属イオン源1から高エネルギ加
速されて引き出されたイオンビームは、静電型レンズ3
a,3bにより集束されつつ、マスフィルタ4によって
目的イオンのみのビームとなって、偏向電極6による偏
向を受けてステージ5上のターゲットWに所望のパター
ンで照射されるが、このイオンビームのターゲットWへ
の到達エネルギは、加速電源11と減速電源13との出
力電圧差に等しいものとなる。すなわち、減速電源13
の出力調節によって、0〜加速電源11出力までの間で
連続的に集束イオンビームのエネルギを変化させること
ができる。
【0017】以上の本発明実施例により、例えばNb薄膜
によるパターンを形成する場合、液体金属イオン源1に
はNb−Ni合金、または、Nb−Co合金等を収容して、マス
フィルタ4によってNbイオンのみをターゲットWに導く
ように設定するとともに、減速電源13の調節によって
200eV程度以下のエネルギでターゲットWにイオン
ビームが到達するように設定して、図2に例示するよう
に偏向電極6によりターゲットW上に所望のパターンP
を描画すればよい。
【0018】これにより、ターゲットW上にはNbが直接
蒸着して、高密度で高品質のNb薄膜製の所望のパターン
Pが得られる。以上の本発明実施例において特に注目す
べき点は、マスフィルタ4の存在により、液体金属イオ
ン源1に収容する物質として、目的金属は勿論のこと、
Nb等のようにその金属の融点が高い場合には、その金属
を含む合金または化合物を採用することができる点であ
る。例えばNbは単体では融点が2470°Cであるが、
Nb−Ni合金では1175°C、Nb−Co合金では1237
°Cまで低下し、充分に液体金属イオン源として採用す
ることが可能である。また、イオン源としては、上述の
ような2元合金のみならず、3元合金等も採用可能であ
り、Nb薄膜を蒸着させる場合には、Nb-Au-Co(20:58:2
2)を使用することができ、この場合の融点は1200
°C程度であり、実験によって良好なNb薄膜製の微細パ
ターンを得ることができた。
【0019】また、実験によれば、本発明実施例装置を
用いて最終的なイオンビーム径をサブミクロンオーダー
にすることが可能であり、この場合、ビームの電流密度
は従来の通常のイオンビーム蒸着に比して3〜5桁程度
高くなり、残留ガス引込みによる不純物が少なく、高品
質の薄膜が得られ、準平面型のジョセフソン接合素子に
おけるブリッジの形成等、高品質で極微細パターンのNb
薄膜の形成に利用できることが確かめられた。
【0020】更に、液体金属イオン源に合金を収容して
イオンビームを照射する場合、マスフィルタ4の調節に
より、その合金中の任意の金属をターゲットWに照射す
ることができ、ターゲットWをステージ5に装着したま
まで複数種のイオンを直接描画することもでき、更にま
た、集束イオンビームによる薄膜パターンの描画後、減
速電源13を調節してより大きなエネルギの状態で任意
のイオンビームをターゲットWに照射することにより、
そのイオンは既に蒸着しているイオンをスパッタするこ
とになり、薄膜のエッチング装置としても使用すること
ができる。
【0021】なお、本発明は以上の実施例に限定される
ことなく、例えば偏向電極6と静電型レンズ3bの位置
を相互に入れ換えてもよく、また、静電型レンズの配設
数も上記した実施例に限定されることはない。
【0022】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明によれ
ば、液体金属イオン源からのイオンを加速する加速電極
のほかに、イオン集束用のレンズ系と、マスフィルタ、
および減速電極を設けたので、所望の金属薄膜によるパ
ターン形成に当たり、その金属を含む比較的融点の低い
任意の合金または化合物をイオン源として用いて、サブ
ミクロンオーダーの目的金属のみの高品質の薄膜からな
るパターンを直接描画することが可能となり、従来の真
空蒸着法および電子ビーム露光ないしは現像による形成
方法に比して、その工程が著しく簡略化されるととも
に、より微細で高品質の薄膜パターンを得ることが可能
となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明実施例の構成を示す断面図
【図2】 その使用方法の例の説明図
【符号の説明】
1・・・・液体金属イオン源 2・・・・加速電極 3a,3b・・・・静電型レンズ 4・・・・マスフィルタ 5・・・・ステージ 6・・・・偏向電極 7・・・・減速電極 11・・・・加速電源 12・・・・引き出し電源 13・・・・減速電源

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体金属イオン源と、このイオン源から
    イオンをビーム状に引き出す引き出し電極と、引き出さ
    れたイオンビームを集束させるレンズ系と、上記イオン
    源から引き出されたイオンのうち特定のイオンのみを取
    り出すマスフィルタと、ターゲットを支持するステージ
    と、上記マスフィルタにより取り出されたイオンビーム
    を偏向させつつ上記ステージ上のターゲットに導く偏向
    電極と、上記ステージの直前に配設され、イオンビーム
    を上記ステージ上のターゲットに蒸着可能なエネルギに
    まで減速し得る減速電極を備えてなる集束イオンビーム
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108837962A (zh) * 2018-07-13 2018-11-20 金华职业技术学院 一种有机分子的真空沉积装置
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