JPH0745595A - 半導体装置のパターニング方法 - Google Patents
半導体装置のパターニング方法Info
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- JPH0745595A JPH0745595A JP20711793A JP20711793A JPH0745595A JP H0745595 A JPH0745595 A JP H0745595A JP 20711793 A JP20711793 A JP 20711793A JP 20711793 A JP20711793 A JP 20711793A JP H0745595 A JPH0745595 A JP H0745595A
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- JP
- Japan
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- material layer
- patterning
- layer
- semiconductor device
- compound
- Prior art date
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- Pending
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- Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
- Drying Of Semiconductors (AREA)
- Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
- Thin Film Transistor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 より単純なプロセスにより正確なパターニン
グを行うことができる半導体装置のパターニング方法を
提供する。 【構成】 ガラス基板1上にCr材料層2を形成し、こ
のCr材料層2を配線層として用いるためのパターニン
グを行う。形成すべき配線層のパターンに対応する形状
の開口窓が形成されたマスク板3を通して、カウフマン
型イオン銃40により、弗素イオンF+の平行なイオン
流を材料層2に向けて照射する。材料層2の表面では、
マスク板3のパターンに対応する領域にイオンが衝突す
るため、この領域には弗素化合物膜が形成されている。
Crと弗素化合物膜とでエッチングレートの異なるエッ
チングを行えば、所望の配線層がパターニングされる。
グを行うことができる半導体装置のパターニング方法を
提供する。 【構成】 ガラス基板1上にCr材料層2を形成し、こ
のCr材料層2を配線層として用いるためのパターニン
グを行う。形成すべき配線層のパターンに対応する形状
の開口窓が形成されたマスク板3を通して、カウフマン
型イオン銃40により、弗素イオンF+の平行なイオン
流を材料層2に向けて照射する。材料層2の表面では、
マスク板3のパターンに対応する領域にイオンが衝突す
るため、この領域には弗素化合物膜が形成されている。
Crと弗素化合物膜とでエッチングレートの異なるエッ
チングを行えば、所望の配線層がパターニングされる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置のパターニン
グ方法、特に、薄膜トランジスタ、太陽電池、各種セン
サ、などの製造に適したパターニング方法に関する。
グ方法、特に、薄膜トランジスタ、太陽電池、各種セン
サ、などの製造に適したパターニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な半導体装置は、半導体基板上に
複数の層をそれぞれ様々なパターンで積層させた構造を
もつ。このため、半導体装置の製造工程では、半導体基
板上への層の形成と、形成した層に対するパターニング
とが繰り返し行われる。従来用いられている最も一般的
なパターニング方法は、フォトリソグラフィ法である。
この方法では、パターニング対象となる層の上にレジス
ト層を形成し、このレジスト層上に所定のパターンが描
かれたマスクを載せた状態で露光し、レジスト層を現像
して露光部分または非露光部分を除去し、残ったレジス
ト層を保護膜として用い、パターニング対象層のエッチ
ングが行われる。
複数の層をそれぞれ様々なパターンで積層させた構造を
もつ。このため、半導体装置の製造工程では、半導体基
板上への層の形成と、形成した層に対するパターニング
とが繰り返し行われる。従来用いられている最も一般的
なパターニング方法は、フォトリソグラフィ法である。
この方法では、パターニング対象となる層の上にレジス
ト層を形成し、このレジスト層上に所定のパターンが描
かれたマスクを載せた状態で露光し、レジスト層を現像
して露光部分または非露光部分を除去し、残ったレジス
ト層を保護膜として用い、パターニング対象層のエッチ
ングが行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したフォトリソグ
ラフィ法では、対象となる1つの層をパターニングする
ために、レジスト層の形成、マスクを用いた露光、
レジスト層の現像、エッチング、レジスト層の除
去、という5つの段階が必要になる。一般に、1つの半
導体装置を製造するためには、多数の層に対するパター
ニングが必要になるため、全製造プロセスを完了するま
でには、非常に多数の段階からなる複雑な処理を行わね
ばならない。このため、製造に時間がかかりコストも高
くなるという問題があった。
ラフィ法では、対象となる1つの層をパターニングする
ために、レジスト層の形成、マスクを用いた露光、
レジスト層の現像、エッチング、レジスト層の除
去、という5つの段階が必要になる。一般に、1つの半
導体装置を製造するためには、多数の層に対するパター
ニングが必要になるため、全製造プロセスを完了するま
でには、非常に多数の段階からなる複雑な処理を行わね
ばならない。このため、製造に時間がかかりコストも高
くなるという問題があった。
【0004】このような問題を解決するための新規なパ
ターニング方法が、特願平4−343461号明細書に
開示されている。この新規なパターニング方法は、所定
のパターンに対応する形状の開口窓が形成されたマスク
板を材料層の上にのせ、この材料層と化学反応を生じる
反応性ガスの雰囲気中において材料層の露出部分に別な
化合物を形成させ、マスク板を除去した後、材料層と化
合物層との間でエッチングレートの異なるエッチングを
行いパターン形成を行うものである。このパターニング
方法によれば、上述した5つの段階は不要になり、単純
なプロセスでパターニングが可能になる。しかしなが
ら、反応性ガス雰囲気中で化学反応を起こさせている
間、マスク板と材料層との間の密着性が悪いと、両者間
に反応性ガスがまわり込み、予期せぬパターンが形成さ
れてしまうおそれがある。
ターニング方法が、特願平4−343461号明細書に
開示されている。この新規なパターニング方法は、所定
のパターンに対応する形状の開口窓が形成されたマスク
板を材料層の上にのせ、この材料層と化学反応を生じる
反応性ガスの雰囲気中において材料層の露出部分に別な
化合物を形成させ、マスク板を除去した後、材料層と化
合物層との間でエッチングレートの異なるエッチングを
行いパターン形成を行うものである。このパターニング
方法によれば、上述した5つの段階は不要になり、単純
なプロセスでパターニングが可能になる。しかしなが
ら、反応性ガス雰囲気中で化学反応を起こさせている
間、マスク板と材料層との間の密着性が悪いと、両者間
に反応性ガスがまわり込み、予期せぬパターンが形成さ
れてしまうおそれがある。
【0005】そこで本発明は、より単純なプロセスによ
りパターニングを行うことができ、しかも所望のパター
ンを正確に形成できる半導体装置のパターニング方法を
提供することを目的とする。
りパターニングを行うことができ、しかも所望のパター
ンを正確に形成できる半導体装置のパターニング方法を
提供することを目的とする。
【0006】
(1) 本願第1の発明は、製造工程途中の半導体装置を
構成する材料層について、その一部を除去することによ
って所定のパターンを形成する半導体装置のパターニン
グ方法において、材料層に対して化学反応を生じる反応
性粒子を、材料層の層面に対してほぼ垂直な方向から照
射し、反応性粒子の照射経路の途中に、材料層に形成す
べき所定のパターンに対応する形状の開口窓をもったマ
スク板を、材料層の層面にほぼ平行になるように配置
し、反応性粒子の一部のみがマスク板を通過して材料層
に衝突するようにし、反応性粒子が衝突した材料層の衝
突領域に、材料層と反応性粒子との間の化学反応によっ
て生じる化合物を形成させ、材料層と化合物との間でエ
ッチングレートの異なるエッチングを行いパターン形成
を行うようにしたものである。
構成する材料層について、その一部を除去することによ
って所定のパターンを形成する半導体装置のパターニン
グ方法において、材料層に対して化学反応を生じる反応
性粒子を、材料層の層面に対してほぼ垂直な方向から照
射し、反応性粒子の照射経路の途中に、材料層に形成す
べき所定のパターンに対応する形状の開口窓をもったマ
スク板を、材料層の層面にほぼ平行になるように配置
し、反応性粒子の一部のみがマスク板を通過して材料層
に衝突するようにし、反応性粒子が衝突した材料層の衝
突領域に、材料層と反応性粒子との間の化学反応によっ
て生じる化合物を形成させ、材料層と化合物との間でエ
ッチングレートの異なるエッチングを行いパターン形成
を行うようにしたものである。
【0007】(2) 本願第2の発明は、上述の第1の発
明に係るパターニング方法において、材料層との間で化
合物を生じる元素のイオンを反応性粒子として用い、イ
オン銃によって、このイオンを材料層に照射するように
したものである。
明に係るパターニング方法において、材料層との間で化
合物を生じる元素のイオンを反応性粒子として用い、イ
オン銃によって、このイオンを材料層に照射するように
したものである。
【0008】(3) 本願第3の発明は、上述の第1の発
明に係るパターニング方法において、材料層との間で化
合物を生じる元素のラジカルを反応性粒子として用い、
イオン銃によって発生したイオンを中和することによっ
て得たラジカルを材料層に照射するようにしたものであ
る。
明に係るパターニング方法において、材料層との間で化
合物を生じる元素のラジカルを反応性粒子として用い、
イオン銃によって発生したイオンを中和することによっ
て得たラジカルを材料層に照射するようにしたものであ
る。
【0009】(4) 本願第4の発明は、製造工程途中の
半導体装置を構成する材料層について、その一部を除去
することによって所定のパターンを形成する半導体装置
のパターニング方法において、材料層との間で化合物を
生じる元素のイオンビームを発生するイオン銃を用意
し、発生したイオンビームを走査しながら材料層に照射
することにより、材料層上の所定の領域に材料層とイオ
ンとの間の化学反応によって生じる化合物を形成させ、
材料層と化合物との間でエッチングレートの異なるエッ
チングを行いパターン形成を行うようにしたものであ
る。
半導体装置を構成する材料層について、その一部を除去
することによって所定のパターンを形成する半導体装置
のパターニング方法において、材料層との間で化合物を
生じる元素のイオンビームを発生するイオン銃を用意
し、発生したイオンビームを走査しながら材料層に照射
することにより、材料層上の所定の領域に材料層とイオ
ンとの間の化学反応によって生じる化合物を形成させ、
材料層と化合物との間でエッチングレートの異なるエッ
チングを行いパターン形成を行うようにしたものであ
る。
【0010】
【作 用】本発明に係るパターニング方法では、材料層
に対して化学反応を生じる反応性粒子を発生させ、この
反応性粒子を材料層に向けて照射する。このとき、反応
性粒子の発生源と材料層との間には、所定のパターンの
開口窓をもったマスク板が配置される。材料層に向かう
反応性粒子は方向性をもっているため、開口窓を通過し
た反応性粒子だけが材料層に衝突することになる。この
ため、材料層の表面のうち、開口窓のパターンに対応す
る領域だけが反応性粒子の衝突を受け、この領域だけに
ついて化学反応が起こり別な化合物が形成される。そこ
で、この別な化合物ともとの材料層との間でエッチング
レートが異なる方法でエッチングを行えば、露出部分と
非露出部分とのいずれか一方を選択的に除去することが
でき、所望のパターニングが可能になる。この方法によ
れば、反応性粒子の照射、エッチング、という2段
階の処理により、1つの層に対するパターニングが完了
する。しかも、反応性粒子は材料層の方向へ向かって方
向性をもって照射されるため、マスク板の裏側へのまわ
り込み現象は発生せず、所望のパターンを正確に形成す
ることができるようになる。
に対して化学反応を生じる反応性粒子を発生させ、この
反応性粒子を材料層に向けて照射する。このとき、反応
性粒子の発生源と材料層との間には、所定のパターンの
開口窓をもったマスク板が配置される。材料層に向かう
反応性粒子は方向性をもっているため、開口窓を通過し
た反応性粒子だけが材料層に衝突することになる。この
ため、材料層の表面のうち、開口窓のパターンに対応す
る領域だけが反応性粒子の衝突を受け、この領域だけに
ついて化学反応が起こり別な化合物が形成される。そこ
で、この別な化合物ともとの材料層との間でエッチング
レートが異なる方法でエッチングを行えば、露出部分と
非露出部分とのいずれか一方を選択的に除去することが
でき、所望のパターニングが可能になる。この方法によ
れば、反応性粒子の照射、エッチング、という2段
階の処理により、1つの層に対するパターニングが完了
する。しかも、反応性粒子は材料層の方向へ向かって方
向性をもって照射されるため、マスク板の裏側へのまわ
り込み現象は発生せず、所望のパターンを正確に形成す
ることができるようになる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図示する実施例に基づいて説
明する。ここでは、ガラス基板上にCrからなる金属配
線層をパターニングするプロセスに本発明を適用した実
施例について説明する。まず、図1の断面図に示すよう
に、ガラス基板1上にCrを堆積させ、Cr材料層2を
形成する。Crを堆積させる方法としては、従来から用
いられている一般的な成膜方法を用いればよい。たとえ
ば、真空蒸着法、スパッタ法、CVD法、鍍金法などを
用いることができる。Cr材料層2の厚みとしては、後
述するように、0.01〜1μmの範囲が好ましく、特
に、0.05〜0.5μmの範囲にするのがよい。
明する。ここでは、ガラス基板上にCrからなる金属配
線層をパターニングするプロセスに本発明を適用した実
施例について説明する。まず、図1の断面図に示すよう
に、ガラス基板1上にCrを堆積させ、Cr材料層2を
形成する。Crを堆積させる方法としては、従来から用
いられている一般的な成膜方法を用いればよい。たとえ
ば、真空蒸着法、スパッタ法、CVD法、鍍金法などを
用いることができる。Cr材料層2の厚みとしては、後
述するように、0.01〜1μmの範囲が好ましく、特
に、0.05〜0.5μmの範囲にするのがよい。
【0012】続いて、このCr材料層の上方にマスク板
3を配置する。このマスク板3には、金属配線層に形成
すべき所定のパターンに対応する形状の開口窓31が設
けられている。開口窓31は貫通孔を形成しており、図
の上下に反応性粒子が通り抜けられるようになってい
る。マスク板3は、反応性粒子の通り抜けを阻害するこ
とができる材料であれば、どのような材料で構成しても
かまわない。この実施例では、金属板により構成してい
る。なお、このマスク板3は、Cr材料層2の層面に対
してほぼ平行に配置される。
3を配置する。このマスク板3には、金属配線層に形成
すべき所定のパターンに対応する形状の開口窓31が設
けられている。開口窓31は貫通孔を形成しており、図
の上下に反応性粒子が通り抜けられるようになってい
る。マスク板3は、反応性粒子の通り抜けを阻害するこ
とができる材料であれば、どのような材料で構成しても
かまわない。この実施例では、金属板により構成してい
る。なお、このマスク板3は、Cr材料層2の層面に対
してほぼ平行に配置される。
【0013】マスク板3の更に上方には、反応性粒子発
生源4が置かれている。この反応性粒子発生源4は、反
応性粒子を発生するとともに、これを平行な流束として
Cr材料層2に向けて照射する機能を有する。この実施
例では、反応性粒子として弗素イオンF+を用いてお
り、反応性粒子発生源4としては、後述するように、カ
ウフマン型イオン銃を用いている。
生源4が置かれている。この反応性粒子発生源4は、反
応性粒子を発生するとともに、これを平行な流束として
Cr材料層2に向けて照射する機能を有する。この実施
例では、反応性粒子として弗素イオンF+を用いてお
り、反応性粒子発生源4としては、後述するように、カ
ウフマン型イオン銃を用いている。
【0014】このような構成において、反応性粒子発生
源4からCr材料層2に向かって、弗素イオンF+を照
射した場合を考える。弗素イオンF+は、互いに平行な
イオン流として照射されるようにする。すなわち、Cr
材料層2の表面が二次元的に弗素イオンF+の照射を受
けることになる。また、イオン流の照射角度は、Cr材
料層2の層面に対してほぼ垂直になるようにする。この
ようなイオン流照射を行うと、マスク板3の開口窓31
に照射されたイオン流は、そのまま通過してCr材料層
2の表面にまで到達するが、開口窓以外の部分に照射さ
れたイオン流は、マスク板3に阻まれてCr材料層2ま
で到達することはできない。しかも、各イオン流はCr
材料層2の表面に対してほぼ垂直な方向に入射するよう
な直進性をもっているため、Cr材料層2の表面には、
マスク板3のパターンが投影された状態になる。別言す
れば、Cr材料層2のうち、マスク板3のパターンに対
応する領域には弗素イオンF+が衝突し、マスク板3の
影になった領域には衝突は起こらないことになる。
源4からCr材料層2に向かって、弗素イオンF+を照
射した場合を考える。弗素イオンF+は、互いに平行な
イオン流として照射されるようにする。すなわち、Cr
材料層2の表面が二次元的に弗素イオンF+の照射を受
けることになる。また、イオン流の照射角度は、Cr材
料層2の層面に対してほぼ垂直になるようにする。この
ようなイオン流照射を行うと、マスク板3の開口窓31
に照射されたイオン流は、そのまま通過してCr材料層
2の表面にまで到達するが、開口窓以外の部分に照射さ
れたイオン流は、マスク板3に阻まれてCr材料層2ま
で到達することはできない。しかも、各イオン流はCr
材料層2の表面に対してほぼ垂直な方向に入射するよう
な直進性をもっているため、Cr材料層2の表面には、
マスク板3のパターンが投影された状態になる。別言す
れば、Cr材料層2のうち、マスク板3のパターンに対
応する領域には弗素イオンF+が衝突し、マスク板3の
影になった領域には衝突は起こらないことになる。
【0015】ところで、Cr材料層2の表面に弗素イオ
ンF+が衝突すると、クロムと弗素との化学反応によ
り、弗素化合物膜21が形成される。なお、条件によっ
ては、弗素によるコーティング膜が形成される場合もあ
るが、本明細書では、このような弗素コーティング膜も
含めて弗素化合物膜21と呼ぶことにする。図2は、イ
オン流の照射を完了したときの状態を示す断面図であ
り、Cr材料層2の表面に弗素化合物膜21が形成され
た状態が明瞭に示されている。ここで、弗素化合物膜2
1は、マスク板3の開口部31に対応する領域にだけ形
成されており、マスク板3のパターンと同じパターンが
Cr材料層2上に形成されたことになる。
ンF+が衝突すると、クロムと弗素との化学反応によ
り、弗素化合物膜21が形成される。なお、条件によっ
ては、弗素によるコーティング膜が形成される場合もあ
るが、本明細書では、このような弗素コーティング膜も
含めて弗素化合物膜21と呼ぶことにする。図2は、イ
オン流の照射を完了したときの状態を示す断面図であ
り、Cr材料層2の表面に弗素化合物膜21が形成され
た状態が明瞭に示されている。ここで、弗素化合物膜2
1は、マスク板3の開口部31に対応する領域にだけ形
成されており、マスク板3のパターンと同じパターンが
Cr材料層2上に形成されたことになる。
【0016】さて、図2に示すように、弗素化合物膜2
1が所定のパターンで形成されたら、これに対して選択
的なエッチングを行う。すなわち、Cr材料層2と弗素
化合物膜21との間で、エッチングレートの異なるエッ
チング方法を行うのである。たとえば、硝酸第2セリウ
ムアンモン液を用いたエッチングを行えば、Cr材料層
2に対するエッチング速度は、弗素化合物膜21に対す
るエッチング速度の10倍程度となり、エッチング速度
の遅い弗素化合物膜21をマスクとして用い、Cr材料
層2のうち弗素化合物膜21が形成されていない部分の
みをエッチング除去することが可能である。こうして、
図3に示すように、Cr材料層2のうち、Crパターニ
ング層22だけがエッチング除去されずに残ることにな
り、このCrパターニング層22が目的の金属配線層と
なる。なお、別なエッチング方法として、CCl4を用
いたドライエッチングを行っても、同程度のエッチング
選択比が得られる。
1が所定のパターンで形成されたら、これに対して選択
的なエッチングを行う。すなわち、Cr材料層2と弗素
化合物膜21との間で、エッチングレートの異なるエッ
チング方法を行うのである。たとえば、硝酸第2セリウ
ムアンモン液を用いたエッチングを行えば、Cr材料層
2に対するエッチング速度は、弗素化合物膜21に対す
るエッチング速度の10倍程度となり、エッチング速度
の遅い弗素化合物膜21をマスクとして用い、Cr材料
層2のうち弗素化合物膜21が形成されていない部分の
みをエッチング除去することが可能である。こうして、
図3に示すように、Cr材料層2のうち、Crパターニ
ング層22だけがエッチング除去されずに残ることにな
り、このCrパターニング層22が目的の金属配線層と
なる。なお、別なエッチング方法として、CCl4を用
いたドライエッチングを行っても、同程度のエッチング
選択比が得られる。
【0017】前述したように、Cr材料層2の厚みとし
ては、0.01〜1μmの範囲が好ましい。これは、次
のような理由による。すなわち、Cr材料層2の厚みが
0.01μm以下であると、金属配線層として抵抗が高
くなりすぎ実用的ではなくなる上、イオン流照射による
化学反応により層が消滅するおそれがあり不適当であ
る。また、Cr材料層2の厚みが1μm以上であると、
Cr材料層2の厚みと弗素化合物膜21の厚みの比が大
きくなりすぎるため、エッチング処理時に、マスクとし
て機能する弗素化合物膜21がエッチング除去されてし
まったり、サイドエッチングの影響を受けてCrパター
ニング層22の形状が悪くなったりするためにやはり不
適当である。
ては、0.01〜1μmの範囲が好ましい。これは、次
のような理由による。すなわち、Cr材料層2の厚みが
0.01μm以下であると、金属配線層として抵抗が高
くなりすぎ実用的ではなくなる上、イオン流照射による
化学反応により層が消滅するおそれがあり不適当であ
る。また、Cr材料層2の厚みが1μm以上であると、
Cr材料層2の厚みと弗素化合物膜21の厚みの比が大
きくなりすぎるため、エッチング処理時に、マスクとし
て機能する弗素化合物膜21がエッチング除去されてし
まったり、サイドエッチングの影響を受けてCrパター
ニング層22の形状が悪くなったりするためにやはり不
適当である。
【0018】続いて、反応性粒子発生源4として用いる
のに適しているカウフマン型イオン銃の構造を簡単に説
明しておく。図4は、このカウフマン型イオン銃40の
基本構造を示す断面図および配線図である。このイオン
銃は、米国のH.R.Kaufmanによって開発され
たものであり、熱電子衝撃型イオン銃の一種である。円
筒状の筐体を兼ねた円筒電極41の後方(図の左方)に
は、反応性ガス導入管42が取り付けられており、ここ
からイオン化すべき反応性ガスが内部に導入される。本
実施例では、弗素イオンF+を発生させるために、反応
性ガスとしてCF4とO2との混合ガスを導入してい
る。なお、この混合ガスの代わりに、CF4ガス単体、
あるいはF2ガス単体、SF6ガス単体を用いても、弗
素イオンF+を発生させることができる。一方、円筒電
極41の前方(図の右方)には、第1のグリッドとして
スクリーングリッド43が設けられている。更に、円筒
電極41の内部には、カソード45が設けられている。
カソード45には交流電源46から交流電力が供給され
る。また、円筒電極41の外側には、電磁コイル47が
設けられており、スクリーングリッド43の更に前方に
は、第2のグリッドとしてアクセラレータグリッド50
が配置されている。
のに適しているカウフマン型イオン銃の構造を簡単に説
明しておく。図4は、このカウフマン型イオン銃40の
基本構造を示す断面図および配線図である。このイオン
銃は、米国のH.R.Kaufmanによって開発され
たものであり、熱電子衝撃型イオン銃の一種である。円
筒状の筐体を兼ねた円筒電極41の後方(図の左方)に
は、反応性ガス導入管42が取り付けられており、ここ
からイオン化すべき反応性ガスが内部に導入される。本
実施例では、弗素イオンF+を発生させるために、反応
性ガスとしてCF4とO2との混合ガスを導入してい
る。なお、この混合ガスの代わりに、CF4ガス単体、
あるいはF2ガス単体、SF6ガス単体を用いても、弗
素イオンF+を発生させることができる。一方、円筒電
極41の前方(図の右方)には、第1のグリッドとして
スクリーングリッド43が設けられている。更に、円筒
電極41の内部には、カソード45が設けられている。
カソード45には交流電源46から交流電力が供給され
る。また、円筒電極41の外側には、電磁コイル47が
設けられており、スクリーングリッド43の更に前方に
は、第2のグリッドとしてアクセラレータグリッド50
が配置されている。
【0019】さて、交流電源46からカソード45に交
流電流を供給すると、カソード45からは熱電子e−が
放出される。ここで、円筒電極41側が正、カソード4
5側が負となるようなイオン化電圧を印加しておけば
(図の例では、50V)、カソード45から放出された
熱電子e−は円筒電極41へと引き寄せられる。その途
中で、熱電子e−は、導入ガスの分子と衝突する。この
とき、電磁コイル47によって磁場を発生させておけ
ば、熱電子e−はこの磁場により螺旋運動を行うように
なり、導入ガスとの衝突確率を高めることができる。こ
うして、カソード45と円筒電極41との間にグロー放
電が起こり、熱電子e−と導入ガスとの衝突により弗素
イオンF+が発生する。ところで、このカウフマン型イ
オン銃40全体は、接地電位に対して+300V(ビー
ム電圧)に浮かされた状態になっており、これに対し
て、アクセラレータグリッド50には、接地電位に対し
て−100Vの電圧(加速電圧)が印加されている。こ
のため、円筒電極41内で発生した弗素イオンF+は、
スクリーングリッド43を通ってアクセラレータグリッ
ド50へと引き付けられ加速される。そして、アクセラ
レータグリッド50を通過した弗素イオンF+は、その
まま前方(図の右方)へ向かう運動エネルギをもったま
まイオン流として照射される。このような原理により、
互いに平行なイオン流が発生される。要するにカウフマ
ン型イオン銃は、反応性ガスに熱電子を衝突されてイオ
ンを発生させ、このイオンをスクリーン状のグリッドを
通して加速させることにより、平行なイオン流を照射す
る機能をもっている。なお、アクセラレータグリッド5
0の前方に設けられたニュートライザ51は、タングス
テン製のワイヤであり、材料層2の表面を中和させる機
能を果たす。すなわち、材料層2に弗素イオンF+が衝
突することにより、材料層2の表面が正に帯電する。こ
れを放置しておくと、後続の弗素イオンF+が反発して
しまうため好ましくない。そこで、このニュートライザ
51に電流を流して発熱させ、熱電子e−を放出させて
材料層2の表面を中和するのである。
流電流を供給すると、カソード45からは熱電子e−が
放出される。ここで、円筒電極41側が正、カソード4
5側が負となるようなイオン化電圧を印加しておけば
(図の例では、50V)、カソード45から放出された
熱電子e−は円筒電極41へと引き寄せられる。その途
中で、熱電子e−は、導入ガスの分子と衝突する。この
とき、電磁コイル47によって磁場を発生させておけ
ば、熱電子e−はこの磁場により螺旋運動を行うように
なり、導入ガスとの衝突確率を高めることができる。こ
うして、カソード45と円筒電極41との間にグロー放
電が起こり、熱電子e−と導入ガスとの衝突により弗素
イオンF+が発生する。ところで、このカウフマン型イ
オン銃40全体は、接地電位に対して+300V(ビー
ム電圧)に浮かされた状態になっており、これに対し
て、アクセラレータグリッド50には、接地電位に対し
て−100Vの電圧(加速電圧)が印加されている。こ
のため、円筒電極41内で発生した弗素イオンF+は、
スクリーングリッド43を通ってアクセラレータグリッ
ド50へと引き付けられ加速される。そして、アクセラ
レータグリッド50を通過した弗素イオンF+は、その
まま前方(図の右方)へ向かう運動エネルギをもったま
まイオン流として照射される。このような原理により、
互いに平行なイオン流が発生される。要するにカウフマ
ン型イオン銃は、反応性ガスに熱電子を衝突されてイオ
ンを発生させ、このイオンをスクリーン状のグリッドを
通して加速させることにより、平行なイオン流を照射す
る機能をもっている。なお、アクセラレータグリッド5
0の前方に設けられたニュートライザ51は、タングス
テン製のワイヤであり、材料層2の表面を中和させる機
能を果たす。すなわち、材料層2に弗素イオンF+が衝
突することにより、材料層2の表面が正に帯電する。こ
れを放置しておくと、後続の弗素イオンF+が反発して
しまうため好ましくない。そこで、このニュートライザ
51に電流を流して発熱させ、熱電子e−を放出させて
材料層2の表面を中和するのである。
【0020】図5は、上述した原理に基づくパターニン
グ処理を実施するための全体の系を示す概念図である。
このパターニング処理は、実際には、排気により低圧状
態に保たれたチャンバ100内で行われる。上述したよ
うに、カウフマン型イオン銃40には、反応性ガスとし
てCH4+O2の混合ガスが導入され、アクセラレータ
グリッド50を通して平行なイオン流が照射される。こ
のイオン流の経路には、マスク板3が配置されており、
マスク板3を通過したイオン流は、基板1上の材料層2
に衝突する。この衝突により、材料層2に化合物が形成
されることは既に述べたとおりである。なお、イオン流
の速度を高めるために、各部に所定の電圧を印加してお
くと効果的である。すなわち、アクセラレータグリッド
50の電位をV1、マスク板3の電位をV2、材料層2
の電位をV3とした場合に、V1≧V2≧V3となるよ
うな電圧を印加しておけば、弗素イオンF+は常に負の
電圧側へと引き寄せられるため、アクセラレータグリッ
ド50からマスク板3へ、更に、マスク板3から材料層
2へと、引き寄せられることになる。
グ処理を実施するための全体の系を示す概念図である。
このパターニング処理は、実際には、排気により低圧状
態に保たれたチャンバ100内で行われる。上述したよ
うに、カウフマン型イオン銃40には、反応性ガスとし
てCH4+O2の混合ガスが導入され、アクセラレータ
グリッド50を通して平行なイオン流が照射される。こ
のイオン流の経路には、マスク板3が配置されており、
マスク板3を通過したイオン流は、基板1上の材料層2
に衝突する。この衝突により、材料層2に化合物が形成
されることは既に述べたとおりである。なお、イオン流
の速度を高めるために、各部に所定の電圧を印加してお
くと効果的である。すなわち、アクセラレータグリッド
50の電位をV1、マスク板3の電位をV2、材料層2
の電位をV3とした場合に、V1≧V2≧V3となるよ
うな電圧を印加しておけば、弗素イオンF+は常に負の
電圧側へと引き寄せられるため、アクセラレータグリッ
ド50からマスク板3へ、更に、マスク板3から材料層
2へと、引き寄せられることになる。
【0021】なお、図5においては、マスク版3と材料
層2との距離がかなりあいているが、実際には、マスク
版3を材料層2の上に密着させた方が、より鮮明なパタ
ーンが形成できる。この場合、マスク版3として磁性体
を用いておけば、基板1の裏面側に磁石を配置すること
により、マスク版3を材料層2の表面上に固着できる。
層2との距離がかなりあいているが、実際には、マスク
版3を材料層2の上に密着させた方が、より鮮明なパタ
ーンが形成できる。この場合、マスク版3として磁性体
を用いておけば、基板1の裏面側に磁石を配置すること
により、マスク版3を材料層2の表面上に固着できる。
【0022】上述の実施例は、反応性粒子としてイオン
を用いた例であったが、反応性粒子として、イオン以外
の粒子を用いることも可能である。たとえば、イオンの
代わりに中性粒子を用いてもよい。この場合は、カウフ
マン型イオン銃40の代わりに、高速中性粒子銃を用い
ることになる。
を用いた例であったが、反応性粒子として、イオン以外
の粒子を用いることも可能である。たとえば、イオンの
代わりに中性粒子を用いてもよい。この場合は、カウフ
マン型イオン銃40の代わりに、高速中性粒子銃を用い
ることになる。
【0023】また、カウフマン型イオン銃40によって
発生したイオンをラジカルに変えて、材料層2に照射し
てもよい。図6は、このような方法を実施するための全
体の系を示す概念図である。図5に示す系との違いは、
導入ガスとして単体の弗素ガスF2を用い、チャンバ1
00内にヘリウムガスHeを導入した点である。このよ
うにヘリウムを導入すると、発生した弗素イオンF+は
チャンバ100内のヘリウム雰囲気中に照射されること
になる。このため、ヘリウム分子と衝突した弗素イオン
F+は、弗素のラジカルF*となり、材料層2には弗素
のラジカルF*が衝突することになる。材料層2に衝突
するラジカルF*の割合を、イオンF+の割合よりも高
くするには、アクセラレータグリッド50から材料層2
に至るまでの経路Lよりも、イオンF+の平均自由行路
が短くなるように、導入するヘリウムガスHeの量を制
御してやればよい。
発生したイオンをラジカルに変えて、材料層2に照射し
てもよい。図6は、このような方法を実施するための全
体の系を示す概念図である。図5に示す系との違いは、
導入ガスとして単体の弗素ガスF2を用い、チャンバ1
00内にヘリウムガスHeを導入した点である。このよ
うにヘリウムを導入すると、発生した弗素イオンF+は
チャンバ100内のヘリウム雰囲気中に照射されること
になる。このため、ヘリウム分子と衝突した弗素イオン
F+は、弗素のラジカルF*となり、材料層2には弗素
のラジカルF*が衝突することになる。材料層2に衝突
するラジカルF*の割合を、イオンF+の割合よりも高
くするには、アクセラレータグリッド50から材料層2
に至るまでの経路Lよりも、イオンF+の平均自由行路
が短くなるように、導入するヘリウムガスHeの量を制
御してやればよい。
【0024】図7は、本発明の別な実施例を実施するた
めの全体の系を示す概念図である。この実施例では、チ
ャンバ100内に、導入した弗素ガスF2に基づいて単
一のイオンビームを照射するイオン銃48が設けられ
る。そして、材料層2が形成された基板1は、走査ステ
ージ60に固定される。イオン銃48は、材料層2の層
面に対して垂直な方向を向いた単一のイオンビームを照
射する。一方、走査ステージ60は、このイオンビーム
の照射方向に対して垂直な平面内で、基板1を縦横に移
動させる機能を有し、結局、材料層2の表面に対するイ
オンビームの照射位置を任意に制御することが可能にな
る。つまり、材料層2の表面上でイオンビームを走査す
ることが可能になる。これとは逆に、走査ステージ60
側を固定しておき、イオン銃48またはイオンビーム自
身を動かして走査するようにしてもかまわない。このよ
うな二次元平面上での走査を行えば、材料層2の表面の
所望の領域だけにイオンビームの照射を行うことができ
る。別言すれば、イオンビームにより任意のパターンを
材料層2上に描画することが可能になる。描画領域に
は、イオンの衝突により化合物膜が形成されるので、上
述の実施例と同様に、選択的エッチングを行うことによ
り材料層2のパターニングが可能になる。
めの全体の系を示す概念図である。この実施例では、チ
ャンバ100内に、導入した弗素ガスF2に基づいて単
一のイオンビームを照射するイオン銃48が設けられ
る。そして、材料層2が形成された基板1は、走査ステ
ージ60に固定される。イオン銃48は、材料層2の層
面に対して垂直な方向を向いた単一のイオンビームを照
射する。一方、走査ステージ60は、このイオンビーム
の照射方向に対して垂直な平面内で、基板1を縦横に移
動させる機能を有し、結局、材料層2の表面に対するイ
オンビームの照射位置を任意に制御することが可能にな
る。つまり、材料層2の表面上でイオンビームを走査す
ることが可能になる。これとは逆に、走査ステージ60
側を固定しておき、イオン銃48またはイオンビーム自
身を動かして走査するようにしてもかまわない。このよ
うな二次元平面上での走査を行えば、材料層2の表面の
所望の領域だけにイオンビームの照射を行うことができ
る。別言すれば、イオンビームにより任意のパターンを
材料層2上に描画することが可能になる。描画領域に
は、イオンの衝突により化合物膜が形成されるので、上
述の実施例と同様に、選択的エッチングを行うことによ
り材料層2のパターニングが可能になる。
【0025】最後に、本発明に関連して行ったいくつか
の実験例を、具体的な数値とともに示しておく。
の実験例を、具体的な数値とともに示しておく。
【0026】実験例1(カウフマン型イオン銃40の条
件) まず、図4に示したカウフマン型イオン銃40を用いて
本発明のパターニングを実施した場合の、「イオン銃4
0の諸条件」と「形成されたパターンの品質」との関係
を調べた実験結果を図8に示す。この表は、CF4とO
2とを混合比95:5で混合したガスを導入ガスとして
用い、イオン銃40と基板1との距離を46.5cmと
してパターニングを行った結果を示すものである。ここ
で、条件A〜Kは、それぞれイオン銃40の種々の設定
条件を示すものであり、図4に示した具体的な電圧値
は、この表における条件Gに対応するものである。ここ
で、真空度(10−4Torr)はチャンバ100内の
真空度を示し、導入ガス量(sccm(standard cc/mi
n :1分間の標準流量をcc単位で示したもの))は、
上記混合ガスの流量を示し、イオン電流(mA)は放出
される弗素イオンF+の電流値を示し、ビーム電圧
(V),加速電圧(V),イオン化電圧(V)は、それ
ぞれ図4に示す各部の電圧値を示し、フィラメント電流
(A)はカソード45を流れる電流の値を示し、ニュー
トライザ電流(A)はニュートライザ51を流れる電流
の値を示し、処理時間(min)はプラズマの処理時間
を示す。なお、条件H,Iの数値欄に「−」と記されて
いる箇所は、これに対応する電圧や電流が0であること
を示す。また、パターンの品質の欄の「○」は良好なパ
ターンが得られたことを示し、「△」は得られたパター
ンにやや問題があることを示し、「×」は得られたパタ
ーンが不良であることを示す。
件) まず、図4に示したカウフマン型イオン銃40を用いて
本発明のパターニングを実施した場合の、「イオン銃4
0の諸条件」と「形成されたパターンの品質」との関係
を調べた実験結果を図8に示す。この表は、CF4とO
2とを混合比95:5で混合したガスを導入ガスとして
用い、イオン銃40と基板1との距離を46.5cmと
してパターニングを行った結果を示すものである。ここ
で、条件A〜Kは、それぞれイオン銃40の種々の設定
条件を示すものであり、図4に示した具体的な電圧値
は、この表における条件Gに対応するものである。ここ
で、真空度(10−4Torr)はチャンバ100内の
真空度を示し、導入ガス量(sccm(standard cc/mi
n :1分間の標準流量をcc単位で示したもの))は、
上記混合ガスの流量を示し、イオン電流(mA)は放出
される弗素イオンF+の電流値を示し、ビーム電圧
(V),加速電圧(V),イオン化電圧(V)は、それ
ぞれ図4に示す各部の電圧値を示し、フィラメント電流
(A)はカソード45を流れる電流の値を示し、ニュー
トライザ電流(A)はニュートライザ51を流れる電流
の値を示し、処理時間(min)はプラズマの処理時間
を示す。なお、条件H,Iの数値欄に「−」と記されて
いる箇所は、これに対応する電圧や電流が0であること
を示す。また、パターンの品質の欄の「○」は良好なパ
ターンが得られたことを示し、「△」は得られたパター
ンにやや問題があることを示し、「×」は得られたパタ
ーンが不良であることを示す。
【0027】この実験結果によれば、条件D,E,F,
Gにおいて良好なパターンが得られている。そこで、イ
オン電流に関して検討すると、良好なパターンを得るた
めには、300mAが必要であり、200mAでは不足
であることがわかるが、実は、このイオン電流値は導入
ガス量に依存する。すなわち、導入ガス量が20scc
mでは、300mAのイオン電流を得ることができなか
った。このため、導入ガス量の条件を40sccmとし
た場合でなければ、良好なパターンは得られていない。
一方、ビーム電圧に関しては、300Vの条件では良好
なパターンが得られるが、400V,500Vと高くす
ると、良好なパターンは得られなくなる。これは、ビー
ム電圧が高くなりすぎると、イオン粒子の運動エネルギ
が高くなりすぎるため、材料層2に対するスパッタリン
グ効果が現われるようになり、材料層2の表面を削り取
る作用が働くようになるためと思われる。イオン化電圧
については、100Vの条件でも、60Vの条件でも、
いずれも良好なパターンが得られた。また処理時間は、
3minでも5minでも良好なパターンが得られた。
Gにおいて良好なパターンが得られている。そこで、イ
オン電流に関して検討すると、良好なパターンを得るた
めには、300mAが必要であり、200mAでは不足
であることがわかるが、実は、このイオン電流値は導入
ガス量に依存する。すなわち、導入ガス量が20scc
mでは、300mAのイオン電流を得ることができなか
った。このため、導入ガス量の条件を40sccmとし
た場合でなければ、良好なパターンは得られていない。
一方、ビーム電圧に関しては、300Vの条件では良好
なパターンが得られるが、400V,500Vと高くす
ると、良好なパターンは得られなくなる。これは、ビー
ム電圧が高くなりすぎると、イオン粒子の運動エネルギ
が高くなりすぎるため、材料層2に対するスパッタリン
グ効果が現われるようになり、材料層2の表面を削り取
る作用が働くようになるためと思われる。イオン化電圧
については、100Vの条件でも、60Vの条件でも、
いずれも良好なパターンが得られた。また処理時間は、
3minでも5minでも良好なパターンが得られた。
【0028】以上の結果は、特定のイオン銃を用いて、
特定のパターン形成を行った場合の結果であるから、各
数値に一般的意味はないが、本発明を実施する上では、
このような実験を行うことにより、最適な条件を求める
ようにするのが好ましい。
特定のパターン形成を行った場合の結果であるから、各
数値に一般的意味はないが、本発明を実施する上では、
このような実験を行うことにより、最適な条件を求める
ようにするのが好ましい。
【0029】実験例2(エッチングの影響) 上述した実施例に係るパターニング方法では、図2に示
すように、弗素化合物膜21からなるパターンを形成し
た後、エッチングを行い、図3に示すように、Crパタ
ーニング層22を得ることになる。ここでは、このエッ
チング(硝酸第2セリウムアンモン溶液を用いたウエッ
トエッチング)が、弗素化合物膜21に及ぼす影響につ
いて調べた実験結果を図9に示しておく。図9は、エッ
チングを行う前(図2の状態)および後(図3の状態)
における弗素化合物膜21の元素組成分析を行った結果
を示す表である(いずれも、2つの測定位置における結
果が示されている)。ここでは、Cr原子の数を100
としたときの各原子の数を数値で示してある。この結果
によれば、弗素元素の含有量は、エッチング前後におい
て大きな変化は見られない。ただ、エッチングにより、
炭素元素の含有量はやや減少し、逆に酸素元素はやや増
加している。エッチング後に現われたCe原子やP原子
は、エッチング液の成分である。また、Cr元素のスペ
クトル解析を行った結果、Cr−Cr(金属)、Cr酸
化物(CrO3が主成分)、CrF3のスペクトル位置
にピークが確認された。
すように、弗素化合物膜21からなるパターンを形成し
た後、エッチングを行い、図3に示すように、Crパタ
ーニング層22を得ることになる。ここでは、このエッ
チング(硝酸第2セリウムアンモン溶液を用いたウエッ
トエッチング)が、弗素化合物膜21に及ぼす影響につ
いて調べた実験結果を図9に示しておく。図9は、エッ
チングを行う前(図2の状態)および後(図3の状態)
における弗素化合物膜21の元素組成分析を行った結果
を示す表である(いずれも、2つの測定位置における結
果が示されている)。ここでは、Cr原子の数を100
としたときの各原子の数を数値で示してある。この結果
によれば、弗素元素の含有量は、エッチング前後におい
て大きな変化は見られない。ただ、エッチングにより、
炭素元素の含有量はやや減少し、逆に酸素元素はやや増
加している。エッチング後に現われたCe原子やP原子
は、エッチング液の成分である。また、Cr元素のスペ
クトル解析を行った結果、Cr−Cr(金属)、Cr酸
化物(CrO3が主成分)、CrF3のスペクトル位置
にピークが確認された。
【0030】以上の結果を総合すると、エッチング前後
において、材料層の表面状態はほとんど変化していない
ものと考えられる。
において、材料層の表面状態はほとんど変化していない
ものと考えられる。
【0031】実験例3(Cr電極層の抵抗値の変化) 上述の実施例においては、Cr電極層を形成する例を掲
げたが、このCr電極層を、たとえば、TFT(薄膜ト
ランジスタ)のゲート電極層として利用するような場
合、十分な導電性をもった配線層としての機能を果たす
必要がある。別言すれば、本発明に係るパターニング方
法を実施することによって、このCr電極層の抵抗値が
極端に増加するような現象が生じるとすれば、本発明を
配線層のパターニングに用いることには問題がある。そ
こで、一般的なTFTの配線層として利用されている厚
み0.08μm程度の同一の形状からなるCr配線層
を、従来のフォトリソグラフィ法と本発明に係るパター
ニング方法とでそれぞれ作成し、両者の抵抗値に違いが
生じるかを実験により確認した。
げたが、このCr電極層を、たとえば、TFT(薄膜ト
ランジスタ)のゲート電極層として利用するような場
合、十分な導電性をもった配線層としての機能を果たす
必要がある。別言すれば、本発明に係るパターニング方
法を実施することによって、このCr電極層の抵抗値が
極端に増加するような現象が生じるとすれば、本発明を
配線層のパターニングに用いることには問題がある。そ
こで、一般的なTFTの配線層として利用されている厚
み0.08μm程度の同一の形状からなるCr配線層
を、従来のフォトリソグラフィ法と本発明に係るパター
ニング方法とでそれぞれ作成し、両者の抵抗値に違いが
生じるかを実験により確認した。
【0032】図10は、この実験結果を示すグラフであ
る。図に「×」印でプロットした結果は、従来のフォト
リソグラフィ法で作成したCr配線層の抵抗値を示し
(便宜上、プラズマ処理時間が0の位置にプロットし
た)、図に「○」印でプロットした結果は、本発明に係
る方法で作成したCr配線層(プラズマ処理時間を変え
ることによって、4とおり作成した)の抵抗値を示す。
この結果によれば、プラズマ処理時間が長くなると、形
成されるCr配線層の抵抗値が大きくなる傾向にある
が、プラズマ処理時間を3min程度に抑えれば、抵抗
値は従来のフォトリソグラフィ法によって作成されたC
r配線層とほとんど同じである。図8の表に示されてい
るように、処理時間3min程度でも十分良好なパター
ンが得られるので、本発明による方法は、配線層のパタ
ーニングに対しても十分に利用できることがわかる。
る。図に「×」印でプロットした結果は、従来のフォト
リソグラフィ法で作成したCr配線層の抵抗値を示し
(便宜上、プラズマ処理時間が0の位置にプロットし
た)、図に「○」印でプロットした結果は、本発明に係
る方法で作成したCr配線層(プラズマ処理時間を変え
ることによって、4とおり作成した)の抵抗値を示す。
この結果によれば、プラズマ処理時間が長くなると、形
成されるCr配線層の抵抗値が大きくなる傾向にある
が、プラズマ処理時間を3min程度に抑えれば、抵抗
値は従来のフォトリソグラフィ法によって作成されたC
r配線層とほとんど同じである。図8の表に示されてい
るように、処理時間3min程度でも十分良好なパター
ンが得られるので、本発明による方法は、配線層のパタ
ーニングに対しても十分に利用できることがわかる。
【0033】実験例4(TFT製造プロセスへの応用) 本発明に係るパターニング方法を、TFTの製造に適用
した結果、従来のパターニング法で作成したTFTとほ
ぼ同じ特性の素子が得られた。図11は、この素子特性
の比較を示すグラフであり、トランジスタのゲート電圧
Vgと、ソース・ドレイン間電流Idとの関係を示して
いる。ここで、実線で示す特性は、本発明に係るパター
ニング方法によって作成されたTFTの特性であり、破
線で示す特性は、従来のフォトリソグラフィ法によって
作成されたTFTの特性である。両特性にはほとんど差
がなく、本発明に係る方法をTFTの作成に適用して
も、何ら問題がないことが確認できた。
した結果、従来のパターニング法で作成したTFTとほ
ぼ同じ特性の素子が得られた。図11は、この素子特性
の比較を示すグラフであり、トランジスタのゲート電圧
Vgと、ソース・ドレイン間電流Idとの関係を示して
いる。ここで、実線で示す特性は、本発明に係るパター
ニング方法によって作成されたTFTの特性であり、破
線で示す特性は、従来のフォトリソグラフィ法によって
作成されたTFTの特性である。両特性にはほとんど差
がなく、本発明に係る方法をTFTの作成に適用して
も、何ら問題がないことが確認できた。
【0034】実験例5(導入ガスによる相違) 図4に示す実施例では、導入ガスとして、CF4とO2
との混合ガスを用いた。混合ガスとしては、この他、C
F4ガスを単体で用いたり、SF6ガスを単体で用いる
ことも可能である。そこで、図8に示す条件Gという同
一の条件下で、導入ガスだけを変え、ガラス基板(コー
ニング社製:CGW#7059)に対するプラズマ処理
を行い、ガラス基板の表面上に析出した弗素化合物膜の
組成を調べてみた。図12に示す表は、このような実験
において、ガラス基板表面の元素組成分析を行った結果
を示す表である(いずれも、2つの測定位置における結
果が示されている)。ここでは、Ba原子の数を100
としたときの各原子の数を数値で示してある。「処理
前」と記された最下欄のデータは、プラズマ処理を行う
前のガラス基板自身の元素組成を示すものである。
との混合ガスを用いた。混合ガスとしては、この他、C
F4ガスを単体で用いたり、SF6ガスを単体で用いる
ことも可能である。そこで、図8に示す条件Gという同
一の条件下で、導入ガスだけを変え、ガラス基板(コー
ニング社製:CGW#7059)に対するプラズマ処理
を行い、ガラス基板の表面上に析出した弗素化合物膜の
組成を調べてみた。図12に示す表は、このような実験
において、ガラス基板表面の元素組成分析を行った結果
を示す表である(いずれも、2つの測定位置における結
果が示されている)。ここでは、Ba原子の数を100
としたときの各原子の数を数値で示してある。「処理
前」と記された最下欄のデータは、プラズマ処理を行う
前のガラス基板自身の元素組成を示すものである。
【0035】この結果によれば、プラズマ処理によっ
て、SiおよびAlがなくなっていることがわかる。こ
れは、基板表面がマット化されていたため、プラズマ処
理によって表面のSiおよびAlがエッチング除去され
たためと考えられる。SF6ガスを用いた場合にはSの
析出が、CF4ガスを用いた場合にはCの析出が、それ
ぞれ見られるが、処理前の値と比べて大差はなく、プラ
ズマ処理は、やはり弗素Fの有無に大きな影響を与えて
いることがわかる。3つの導入ガスについての実験を行
った限りでは、SF6を用いた場合に、最も多量の弗素
原子Fが検出された結果となっており、この結果に関す
る限り、導入ガスとしてはSF6を用いるのが最も効果
的であることが判明した。
て、SiおよびAlがなくなっていることがわかる。こ
れは、基板表面がマット化されていたため、プラズマ処
理によって表面のSiおよびAlがエッチング除去され
たためと考えられる。SF6ガスを用いた場合にはSの
析出が、CF4ガスを用いた場合にはCの析出が、それ
ぞれ見られるが、処理前の値と比べて大差はなく、プラ
ズマ処理は、やはり弗素Fの有無に大きな影響を与えて
いることがわかる。3つの導入ガスについての実験を行
った限りでは、SF6を用いた場合に、最も多量の弗素
原子Fが検出された結果となっており、この結果に関す
る限り、導入ガスとしてはSF6を用いるのが最も効果
的であることが判明した。
【0036】以上本発明を図示するいくつかの実施例に
基づいて説明したが、本発明はこれらの実施例のみに限
定されるものではなく、この他にも種々の態様で実施可
能である。特に、反応性粒子として用いる元素は、材料
層を構成する元素に基づいて、適宜選択しうるものであ
り、上述の実施例で用いた弗素に限定されるものではな
い。要するに、パターニングの対象となる材料層に対し
て化合物を形成する元素を反応性粒子として用い、しか
も、形成された化合物がもとの材料とエッチング選択性
を有することになれば、どのような元素を反応性粒子と
して用いてもかまわない。
基づいて説明したが、本発明はこれらの実施例のみに限
定されるものではなく、この他にも種々の態様で実施可
能である。特に、反応性粒子として用いる元素は、材料
層を構成する元素に基づいて、適宜選択しうるものであ
り、上述の実施例で用いた弗素に限定されるものではな
い。要するに、パターニングの対象となる材料層に対し
て化合物を形成する元素を反応性粒子として用い、しか
も、形成された化合物がもとの材料とエッチング選択性
を有することになれば、どのような元素を反応性粒子と
して用いてもかまわない。
【0037】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係るパターニン
グ方法によれば、物理的な開口窓をもったマスク板を通
すことにより、あるいはビームを走査することにより、
パターニング対象となる材料層に反応性粒子流を照射
し、反応性粒子が衝突した領域に別な化合物を形成さ
せ、もとの材料層と別な化合物との間でエッチングレー
トが異なる方法でエッチングを行うことにより所望のパ
ターニングを行うようにしたため、反応性粒子の照
射、エッチング、という2段階の処理により、1つの
層に対するパターニングを行うことができるようにな
る。しかも、反応性粒子は方向性をもって照射されるた
め、マスク板の裏側における回り込み現象はなくなり、
正確なパターンを形成することが可能になる。
グ方法によれば、物理的な開口窓をもったマスク板を通
すことにより、あるいはビームを走査することにより、
パターニング対象となる材料層に反応性粒子流を照射
し、反応性粒子が衝突した領域に別な化合物を形成さ
せ、もとの材料層と別な化合物との間でエッチングレー
トが異なる方法でエッチングを行うことにより所望のパ
ターニングを行うようにしたため、反応性粒子の照
射、エッチング、という2段階の処理により、1つの
層に対するパターニングを行うことができるようにな
る。しかも、反応性粒子は方向性をもって照射されるた
め、マスク板の裏側における回り込み現象はなくなり、
正確なパターンを形成することが可能になる。
【図1】本発明に係る半導体装置のパターニング方法の
基本原理を示す断面図である。
基本原理を示す断面図である。
【図2】図1に示す方法によって材料層上に化合物膜が
形成された状態を示す断面図である。
形成された状態を示す断面図である。
【図3】図2に示す材料層に対してエッチングを行った
状態を示す断面図である。
状態を示す断面図である。
【図4】本発明に用いるカウフマン型イオン銃の基本構
造を示す断面図および配線図ある。
造を示す断面図および配線図ある。
【図5】本発明に係るパターニング方法を実施するため
の全体の系を示す概念図である。
の全体の系を示す概念図である。
【図6】図5に示すパターニング方法の変形例を実施す
るための全体の系を示す概念図である。
るための全体の系を示す概念図である。
【図7】本発明に係る別なパターニング方法を実施する
ための全体の系を示す概念図である。
ための全体の系を示す概念図である。
【図8】本発明に用いるイオン銃の諸条件と形成される
パターンの品質との関係を示す表である。
パターンの品質との関係を示す表である。
【図9】本発明のエッチング工程前後における弗素化合
物膜の元素組成を示す表である。
物膜の元素組成を示す表である。
【図10】本発明におけるプラズマ処理時間と形成され
る電極層の抵抗値との関係を示すグラフである。
る電極層の抵抗値との関係を示すグラフである。
【図11】本発明の方法により作成されたTFTと、従
来の方法により作成されたTFTと、の特性の差を示す
グラフである。
来の方法により作成されたTFTと、の特性の差を示す
グラフである。
【図12】本発明の方法において、プラズマ処理によっ
て折出する元素組成を導入ガスごとに示す表である。
て折出する元素組成を導入ガスごとに示す表である。
1…ガラス基板 2…Cr材料層 3…マスク板 4…反応性粒子発生源 21…弗素化合物膜 22…Crパターニング層 31…開口窓 40…カウフマン型イオン銃 41…円筒状の筐体(円筒電極) 42…反応性ガス導入管 43…スクリーングリッド 45…カソード 46…交流電源 47…電磁コイル 48…単一のイオンビームを照射するイオン銃 50…アクセラレータグリッド 51…ニュートライザ 60…走査ステージ 100…チャンバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/786 9056−4M H01L 29/78 311 F
Claims (4)
- 【請求項1】 製造工程途中の半導体装置を構成する材
料層について、その一部を除去することによって所定の
パターンを形成する半導体装置のパターニング方法であ
って、 前記材料層に対して化学反応を生じる反応性粒子を、前
記材料層の層面に対してほぼ垂直な方向から照射し、 前記反応性粒子の照射経路の途中に、前記材料層に形成
すべき所定のパターンに対応する形状の開口窓をもった
マスク板を、前記材料層の層面にほぼ平行になるように
配置し、前記反応性粒子の一部のみが前記マスク板を通
過して前記材料層に衝突するようにし、 前記反応性粒子が衝突した前記材料層の衝突領域に、前
記材料層と前記反応性粒子との間の化学反応によって生
じる化合物を形成させ、 前記材料層と前記化合物との間でエッチングレートの異
なるエッチングを行いパターン形成を行うことを特徴と
する半導体装置のパターニング方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載のパターニング方法にお
いて、材料層との間で化合物を生じる元素のイオンを反
応性粒子として用い、イオン銃によって、このイオンを
材料層に照射するようにしたことを特徴とする半導体装
置のパターニング方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載のパターニング方法にお
いて、材料層との間で化合物を生じる元素のラジカルを
反応性粒子として用い、イオン銃によって発生したイオ
ンを中和することによって得たラジカルを材料層に照射
するようにしたことを特徴とする半導体装置のパターニ
ング方法。 - 【請求項4】 製造工程途中の半導体装置を構成する材
料層について、その一部を除去することによって所定の
パターンを形成する半導体装置のパターニング方法であ
って、 前記材料層との間で化合物を生じる元素のイオンビーム
を発生するイオン銃を用意し、発生したイオンビームを
走査しながら前記材料層に照射することにより、前記材
料層上の所定の領域に前記材料層と前記イオンとの間の
化学反応によって生じる化合物を形成させ、 前記材料層と前記化合物との間でエッチングレートの異
なるエッチングを行いパターン形成を行うことを特徴と
する半導体装置のパターニング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20711793A JPH0745595A (ja) | 1993-07-29 | 1993-07-29 | 半導体装置のパターニング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20711793A JPH0745595A (ja) | 1993-07-29 | 1993-07-29 | 半導体装置のパターニング方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0745595A true JPH0745595A (ja) | 1995-02-14 |
Family
ID=16534481
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20711793A Pending JPH0745595A (ja) | 1993-07-29 | 1993-07-29 | 半導体装置のパターニング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0745595A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001056544A (ja) * | 1999-08-18 | 2001-02-27 | Dainippon Printing Co Ltd | ハーフトーン位相シフトフォトマスク及びそのためのハーフトーン位相シフトフォトマスク用ブランクス並びにこれを用いたパターン形成方法 |
KR100977982B1 (ko) * | 2003-09-17 | 2010-08-24 | 엘지디스플레이 주식회사 | 액정표시장치용 어레이기판 제조장치 및 그 제조방법 |
JP2012048030A (ja) * | 2010-08-27 | 2012-03-08 | Kanagawa Acad Of Sci & Technol | 基板の製造方法 |
CN113217316A (zh) * | 2021-05-14 | 2021-08-06 | 兰州空间技术物理研究所 | 一种基于Kaufman型离子推力器的推力调节方法及卫星应用 |
-
1993
- 1993-07-29 JP JP20711793A patent/JPH0745595A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001056544A (ja) * | 1999-08-18 | 2001-02-27 | Dainippon Printing Co Ltd | ハーフトーン位相シフトフォトマスク及びそのためのハーフトーン位相シフトフォトマスク用ブランクス並びにこれを用いたパターン形成方法 |
KR100977982B1 (ko) * | 2003-09-17 | 2010-08-24 | 엘지디스플레이 주식회사 | 액정표시장치용 어레이기판 제조장치 및 그 제조방법 |
JP2012048030A (ja) * | 2010-08-27 | 2012-03-08 | Kanagawa Acad Of Sci & Technol | 基板の製造方法 |
CN113217316A (zh) * | 2021-05-14 | 2021-08-06 | 兰州空间技术物理研究所 | 一种基于Kaufman型离子推力器的推力调节方法及卫星应用 |
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