JPH0529942U - 使い捨て容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 押圧することにより内容物を取り出すことが
できる使い捨て容器を提供する。 【構成】 長辺形で且つ可撓性の使い捨て容器２であ
る。内容物は、使い捨て容器２に形成されたシール部３
によって封入されている。内容物を取り出すための排出
口４は、使い捨て容器２の一方の長辺の略中央部に設け
られている。この排出口４近傍のシール部３の一部は、
内容物側に突出した突出シール部５となっている。この
使い捨て容器２の長辺の略中央部を折曲線６として、二
重に折曲し、使い捨て容器２を押圧すると、内容物にそ
の圧力が与えられ、この圧力によって突出シール部が剥
離する。そして、この剥離部分から排出口４に内容物が
流れ、内容物を取り出すことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、マヨネーズやケチャプ等の液状調味料、シャンプーやリンス等の洗 浄剤、絵の具、接着剤等の化学品等の液状又は粉粒状の流動体を包装するのに使 用する使い捨て容器に関し、内容物である流動体が容易に取り出せるようにした 使い捨て容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、マヨネーズやケチャプ等の流動体は、可撓性の使い捨て容器に収納 されて、市販されている場合がある。このような商品は、使い捨て容器の一端を 切除することによって、内容物である流動体を取り出している。しかしながら、 使い捨て容器の一端を切除する際に、内容物が飛散して衣服等を汚すということ があった。特に、調味料等を包装した場合には、切除した破片が食物の中に入り 、不衛生であるということがあった。更に、使い捨て容器の引裂が困難で、奇麗 に切除できないということもあった。

【０００３】 このため、使い捨て容器にシール部を設け、このシール部によって流動体を封 入した商品が提案されている。この商品は、使い捨て容器を押圧することによっ て内容物である流動体に圧力が加えられ、この圧力でシール部の一部が剥離する というものである。そして、このシール部の剥離した部分から流動体が溢出し、 予め設けられた排出口より流動体を取り出そうというものである。なお、この際 設けられるシール部は、排出口近傍において、封入されている流動体側に突出し しており、この突出部に流動体の圧力が集中して剥離し、その他の箇所において は、流動体側に突出せずに一般的には線状に形成されている。

【０００４】 このような商品の場合、使い捨て容器の一端を切除する必要がないため、切除 した破片が食物の中に入ったり、或いは引裂が困難で切除しにくいという欠点は 、防止することができる。しかし、使い捨て容器を押圧しても、流動体の圧力に よって容易にシール部の一部が剥離しにくいということがあった。また、シール 部が剥離しにくいため、使い捨て容器を強く押圧すると、勢いよく流動体が飛び 出し、衣服等を汚すということがあった。即ち、上記した使い捨て容器は、内容 物である流動体を取り出す際に、押圧の加減を調整するのが、困難であるという 欠点があった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

このため、従来より、シール部の形状を工夫することにより、主として流動体 が勢いよく飛び出すのを防止することが行なわれている。例えば、突出したシー ル部と排出口との間に、流動体の流れを妨げる遮蔽シール部を設けるようなこと が行なわれている。しかし、このような工夫は、使い捨て容器を強く押圧した場 合における欠点を回避するためのものであり、突出したシール部が剥離しにくい という欠点を除去するものではない。また、遮蔽シール部を設けることは、使い 捨て容器の製造が複雑になって、使い捨て容器が高価になるという新たな欠点を 惹起する。

【０００６】 そこで、本考案は、使い捨て容器に設けられる排出口の箇所を工夫し、そして 使い捨て容器を二重に折曲することによって、流動体に圧力を与え、使い捨て容 器に対する押圧の加減を微妙に調整しうるようにして、突出したシール部が剥離 しなかったり、或いは流動体が飛び出したりすることを防止しようというもので ある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

即ち、本考案は、液状又は粉粒状等の流動体を封入するためのシール部と、該 流動体を取り出すための排出口とを備えた長辺形で且つ可撓性の使い捨て容器に おいて、該排出口は、該使い捨て容器の一方の長辺の略中央部に設けられており 、該排出口近傍に位置するシール部の一部は、該流動体が封入されている側に突 出している突出シール部となっており、該突出シール部は、該使い捨て容器の長 辺の略中央部を折曲線として折曲することにより、該流動体の圧力で剥離するこ とを特徴とする使い捨て容器に関するものである。

【０００８】 以下、図面に基づいて本考案を説明する。 図面は、本考案の一例に係る使い捨て容器の模式的正面図である。１は、収納 されている流動体である。この流動体１としては、マヨネーズやケチャプ等の液 状調味料、シャンプーやリンス等の洗浄剤、絵の具、接着剤、ミルクやジュース 等の飲料、インスタント食品の調味料、薬剤等を使用することができ、要するに 可撓性使い捨て容器２を押圧した場合に、その圧力が伝播するものである。

【０００９】 ２は、長辺形で且つ可撓性の使い捨て容器である。ここで、長辺形とは、代表 的にはスティク形状の意味であるが、長辺と短辺で形成された四角形であればど のようなものでもよい。また、可撓性とは、人間の手指で押圧して容易に変形し うる程度であると共に、使い捨て容器の長辺の略中央部を折曲線として二重に折 曲しうる程度の柔軟性を持つということである。使い捨て容器２の材料としては 、従来公知のものが使用しうるが、一般的には熱融着性フィルムと合成樹脂性フ ィルムやアルミニウム箔等の積層物が使用される。熱融着性フィルムは、積層物 の内層して使用され、シール部３を形成するためのものである。具体的にはポリ エチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フ ィルム等が使用される。更に、この熱融着性フィルムは熱融着性樹脂溶液を塗布 して形成してもよい。また、合成樹脂性フィルムやアルミニウム箔は、積層物の 外層として使用されるものである。合成樹脂性フィルムとしては、ポリエステル フィルム、ポリアミドフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム等が使用され る。更に、容器を切除する必要のないことから、引裂性の悪い不織布を外層して 使用することもできる。また、合成樹脂性フィルムとアルミニウム箔との貼合品 を外層してと使用することもできる。この場合、アルミニウム箔は、合成樹脂性 フィルムと熱融着性フィルムとの間に配置されるのが好ましい。外層を構成する 合成樹脂性フィルム等の表面には、各種の印刷を施しても良い。熱融着性フィル ムと合成樹脂性フィルム等は、接着剤によって貼合してもよいし、加熱加圧によ って貼合してもよい。また、フィルム形成時に、押し出し法によって両者を貼合 してもよい。

【００１０】 使い捨て容器２は、シール部３を備えている。シール部３は、使い捨て容器２ の材料を構成する熱融着性フィルムを熱溶着して形成する。シール部３は、図面 に示すように使い捨て容器２の四辺すべてに形成して、流動体１を封入してもよ い（いわゆる四方シール）。また、使い捨て容器２の側縁又は底縁は、容器材料 を折り曲げることによって形成し、シール部３は使い捨て容器２の三辺に形成し て、流動体１を封入してもよい（いわゆる三方シール）。

【００１１】 使い捨て容器２の一方の長辺の略中央部には、内容物である流動体１を取り出 すための排出口４が設けられている。そして、排出口４の近傍に位置するシール 部３の一部は、流動体１が封入されている側に突出している突出シール部５とな っている。ここで、シール部３の一部が突出しているのは、流動体１に圧力が与 えられたときこの圧力を突出シール部５に集中させ、この突出シール部５が剥離 しうるようにするためである。突出シール部５は、他のシール部に比べて、その 幅が狭くなっているのが好ましい。これは、突出シール部５が剥離しやすいよう にするためである。

【００１２】 このような使い捨て容器２は、長辺の略中央部、即ち排出口４が設けられてい る箇所を折曲線６として、二重に折曲することにより、内容物である流動体１に 圧力が与えられ、突出シール部５が剥離するのである。そして、この剥離した部 分から、流動体１が排出口４へ排出され、流動体１を取り出すことができるので ある。

【００１３】

【考案の効果】

以上詳述したように、本考案に係る使い捨て容器は、その長辺の略中央部を折 曲線として折曲し押圧することにより、流動体に圧力が与えられる。従って、使 い捨て容器を折曲しないで押圧する場合に比較して、小さい押圧力で流体に同程 度の圧力を与えることができる。これは、使い捨て容器を折曲することによって 、使い捨て容器の材料が緊張すると共に、流動体と使い捨て容器とが密着し、押 圧力が有効に流動体の圧力として与えられるからである。即ち、使い捨て容器を 折曲しないで、押圧力を与えると、流動体の存在しない箇所に押圧力を与える恐 れが多く、押圧力が有効に流動体の圧力に変換しないのである。従って、従来の 場合に比較して容易に突出シール部を剥離することができる。また、従来の場合 よりも押圧力が有効に働くので、押圧力の加減が調整でき、極端に大きい押圧力 を与えすぎて、流動体が排出口より飛び出し、衣服等を汚すことを防止しうると いう効果も奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一例に係る使い捨て容器の模式的正面
図である。

【符号の説明】

１ 流動体 ２ 使い捨て容器 ３ シール部 ４ 排出口 ５ 突出シール部 ６ 折曲線

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 液状又は粉粒状等の流動体を封入するた
   めのシール部と、該流動体を取り出すための排出口とを
   備えた長辺形で且つ可撓性の使い捨て容器において、該
   排出口は、該使い捨て容器の一方の長辺の略中央部に設
   けられており、該排出口近傍に位置するシール部の一部
   は、該流動体が封入されている側に突出している突出シ
   ール部となっており、該突出シール部は、該使い捨て容
   器の長辺の略中央部を折曲線として折曲することによ
   り、該流動体の圧力で剥離することを特徴とする使い捨
   て容器。