JPH0529794B2 - - Google Patents

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JPH0529794B2
JPH0529794B2 JP63045638A JP4563888A JPH0529794B2 JP H0529794 B2 JPH0529794 B2 JP H0529794B2 JP 63045638 A JP63045638 A JP 63045638A JP 4563888 A JP4563888 A JP 4563888A JP H0529794 B2 JPH0529794 B2 JP H0529794B2
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JP
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swash plate
shaft
compressor
pin
pressure
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JP63045638A
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Masanori Yasuda
Mitsuo Inagaki
Akikazu Kojima
Yoshio Kurokawa
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Denso Corp
Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
NipponDenso Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は斜板型圧縮機の容量制御に関するもの
で、例えば自動車空調装置用の冷媒圧縮機として
使用して有効である。
〔発明が解決しようとする課題〕 本発明者らは、先に可変容量式斜板型圧縮機と
して、シヤフトにより回転駆動される斜板が、ス
プールの軸方向移動に応じてその傾斜角度が減少
し、それによりピストンのストロークを可変する
という構成を提案した。すなわち、斜板がシヤフ
トに対し傾斜可能かつシヤフト軸方向に変位可能
に取付けられており、斜板の傾斜角度と中心位置
が連動して変位するようにした。
このような可変容量式斜板型圧縮機では、一方
の作動室では斜板傾斜角変化に応じてデツドボリ
ユームの大幅増加があるものの、他方の作動室で
はデツドボリユームの大幅増加を伴うことがな
く、徐々に容量を低下できることになる。
第2図はこの本発明者らが先に提案した可変容
量式斜板型圧縮機を示す断面図である。この例に
おいてはスプール30の変位に応じて斜板10が
傾斜角度を変える。さらに斜板10はスプールの
球面支持部405と傾斜可能に連結しているた
め、スプール30の変位に応じて斜板10の傾斜
角度が可変されることになる。従つてこの圧縮機
では制御圧室200内の圧力を制御することによ
りスプール30の位置を変位し、それにより圧縮
機の吐出容量が連続的に可変制御できる。
しかしながら、本発明者らがさらに実験検討を
行つたところ、制御圧室200内の圧力と圧縮機
吐出容量とが常に1:1の関係で対応するものと
はならないことが認められた。
第8図は第2図図示圧縮機における制御圧室2
00内の圧力Pcと吐出容量との関係を示すグラ
フである。この図に示すように制御状態はヒステ
リシスループを描くことが認められる。例えば、
圧縮機吐出容量をC1にする際に少容量から吐出
容量を漸増させる場合には制御圧室200内圧力
をPc2まで上昇させなければならない。逆に大容
量から少容量へ漸減させる場合には制御圧室20
0内の圧力をPc1まで低下させなければならな
い。そのように大きなヒステリシスがある場合に
は、圧縮機の正確な吐出容量が困難なものとな
る。
本発明は上記点に鑑みて案出されたもので、本
発明者らが先に提案した可変容量式斜板型圧縮機
において、制御圧室内圧力とその圧力に対応する
圧縮機吐出容量との制御をより良好にすることを
目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明圧縮機では、
内部にシリンダ室を有するシリンダブロツクと、 このシリンダブロツク内に回転自在に配設され
たシヤフトと、 このシヤフトに揺動可能に係合し、シヤフトと
一体回転する斜板と、 前記シリンダ室内に摺動自在に配設され、前記
斜板の摺動運動を受けて前記シリンダ室内を往復
移動するピストンと、 このピストンの両側の端部のそれぞれに前記シ
リンダ室内面との間で形成され、流体の吸入、圧
縮、吐出を行なう作動室と、 前記シヤフトの軸心に対しほぼ直交する方向に
配設されたピンと、 このピンを支持するとともに、このピンを前記
シヤフトの軸方向に変位させる変位手段とを備
え、 前記斜板は前記ピンを中心として揺動可能に支
持されているという技術的手段を採用する。
〔作用〕
上記技術手段によれば、変位手段(実施例では
スプール)によつてシヤフトの軸方向に変位する
ピンにより、斜板を揺動可能に支持して、斜板型
圧縮機の容量可変制御を行うことができるので、
斜板の支持をピンにより円滑に行うことができ、
その結果斜板支持部における摩擦力を大幅に低減
でき、容量可変制御の際のヒステリシスを小さく
できる。
〔実施例〕
以下本発明の一実施例を図に基づいて述べる。
第1図は可変容量式斜板型圧縮機の縦断面図であ
る。アルミニウム合金製のフロントハウジング
4、フロントサイドプレート8、吸入弁9、フロ
ントシリンダブロツク5、リアシリンダブロツク
6、吸入弁12、リアサイドプレート11及びリ
アハウジング13はスルーボルト16によつて一
体的に固定された圧縮機の外殻を成している。シ
リンダブロツク5,6には第3図に示すようにシ
リンダ64(641〜645)が夫々5ケ所、各
シリンダ64が互いに平行になるように形成され
ている。図示しない自動車走行用エンジンの駆動
力を受けて回転するシヤフト1はベアリング3及
びベアリング14を介してそれぞれフロントハウ
ジング4及びリアシリンダブロツク6に回転自在
に軸支されている。また、シヤフト1に加わるス
ラスト力(図中左方向へ働く力)はスラスト軸受
15を介してフロントシリンダブロツク5で受
け、止め輪によりシヤフト1の図中右方向への動
きを規制している。尚、止め輪はシヤフト1に形
成された環状溝によつて係止されている。
スライド部40はベアリング14を介してスプ
ール30に回転自在に軸支されている。スライド
部40に働くスラスト力(図中右方向へ働く力)
はスラスト軸受116を介してスプール30で受
け、環状係止部17によりリアシヤフト40がス
プール30から外れるのを防いでいる。尚、この
係止部17はリアシヤフト40外表面に形成され
ている。スプール30はリアシリンダブロツク6
の円筒部65及びリアハウジング13の円筒部1
35内に軸方向摺動可能に配されている。
第4図はスライド部を示す斜視図である。図の
ようにスライド部を円筒状をした本体401とこ
の本体により外方向に突出している2本のピン4
02を有する。なおこのピン402は対向する位
置に配設され、かつピンの中心軸は本体401の
軸線と直交する。本例において本体401はシヤ
フト1上に摺動自在に配設されるため、その内径
はシヤフト1の外径とほぼ同等となつている。本
例においてこの本体の内径は30mm程度である。ま
たピンは線弾力に充分耐え得るようその直径が12
mm程度となつている。
さらにピン402上には滑動部材、そしてブツ
シユ403が取付けられている。このブツシユ4
03は摺動性に富んだ材料を含んで作られ、例え
ば燐青銅やテフロンコーテイングした炭素鋼等よ
りなる。
第5図はスライド部40が斜板10に組みつけ
られた状態を示す断面図である。また第6図は第
5図の−線に沿う矢視断面図である。この第
5図および第6図はより明らかなように、ピン4
02は斜板10と同一平面上に配設される。すな
わち斜板10には係止溝1002が形成されてお
り、この係止溝1001内にピン402が挿入さ
れその状態で係止板1002で覆われる。還元す
れば、係止板1002と係止溝1001とにより
ピン402が嵌合する嵌合孔が形成される。
また、第5図より明らかなように斜板10のシ
ヤフト側面にはスリツト105が形成されてお
り、シヤフト1の斜板10側端面には平板部16
5が形成されている。そして、平板部165がス
リツト105内壁に面接触するようにして配され
ることにより、シヤフト1に与えられた回転駆動
力を斜板10に伝えるものである。
また、斜板10両面側にはシユー18及びシユ
ー19が摺動自在に配設されている。一方、フロ
ントシリンダブロツク5のシリンダ64及びリア
シリンダブロツク6のシリンダ63内にはピスト
ン7が摺動可能に配されている。上述のようにシ
ユー18及び19は斜板10に対し、摺動自在に
取り付けられている。またシユー18及び19は
ピストン7の内面に対し、回転可能に係合してい
る。従つて、斜板10の回転を伴う摺動運動は、
このシユー18及び19を介しピストンに往復運
動として伝達される。尚、シユー18,19は斜
板10上に組み付けられた状態で、外面が同一球
面上にくるように形成されている。
前記シヤフト1の平板部165には長溝166
が設けられており、また、斜板10にはピン通し
孔106,108が形成されている。シヤフト1
の平板部165は斜板10のスリツト105に配
された後、ピン80及び止め輪によりピン通し孔
106,108とシヤフト1の長溝166とに係
止される。この長溝166内のピン80の位置に
より斜板の傾きが変わるのであるが、傾きが変わ
ると共に斜板中心(ピン402支持部)の位置も
変わる。すなわち、第1図中右側の第2作動室6
0においては、斜板10の傾きが変わつてピスト
ン7のストロークが変化しても、ピストン7の作
動室60側の上死点は殆ど変わらずデツドボリユ
ームの増加が実質的に生じないように長溝166
が設けられている。一方、図中左方向の作動室5
0では斜板の傾きが変わると共にピストン7の上
死点は変化するため、デツドボリユームも変化す
る。
本例では上述したように斜板10の傾斜角が変
動しても、ピストン7の作動室60側の上死点位
置が変動しないような形状に長溝166が形成さ
れている。従つてこの長溝166は厳密には曲線
状となるが、実際の形成に当たつてはほぼ直線の
長溝で近似できることになる。さらに本例では長
溝166の形成により平板部165の形状が過大
となることがないように、長溝166はシヤフト
1の軸線上に配設されている。このように長溝1
66をシヤフト1の軸線上に形成し、平板部16
5を小型化することは平板部165がピストン7
の内側に配設されるタイプの斜板型圧縮機におい
ては特に有効である。
図中符号21は軸封装置であり、シヤフト1を
伝つて冷媒ガスや潤滑オイルが外部へ洩れるのを
防いでいる。図中符号24は作動室50,60に
開口し、吐出室90,93と連通する吐出口であ
り、この吐出口24は、吐出弁22によつて開閉
される。吐出弁22は弁押さえ23と共に図示し
ないボルトによりフロントサイドプレート8及び
リアサイドプレート11に固定されている。図中
符号25は作動室50,60と吸入室72,74
とを連通する吸入口で、吸入弁9及び吸入弁12
によつて開閉される。
図中符号500は制御圧空間200内圧力を制
御するための制御弁であり、制御弁500の一方
は低圧導入通路97によりリア側の吸入空間74
と結ばれている。また、他方は制御圧通路98を
介して制御圧室200と結ばれている。
第1図中フロント側の吐出空間90は、シリン
ダブロツク5に形成された図示しない吐出通路に
より吐出ポートに導かれ、又、リア側の吐出空間
93はシリンダブロツク6に形成された吐出通路
により吐出ポートに導かれている。両吐出ポート
は外部配管により連結されるため、吐出空間90
と吐出空間93内圧力は同一圧力である。またフ
ロント側の吸入空間72は吸入通路71によりハ
ウジング中央部に形成された吸入空間70に導か
れ、同様にリア側の吸入空間74も吸入通路73
により吸入空間70に導かれている。
上記構成により圧縮機の作動について述べる。
図示しない電磁クラツチが接続され、シヤフト1
にエンジンからの駆動力が伝えられると圧縮機は
起動する。
起動時には圧縮機内部で圧力差が生じないた
め、この状態においては、スプール30の前後で
圧力差が生じなくなつている。すなわち、起動時
においてはスライド部40を介して斜板10を傾
斜させる方向には荷重が加わつていない。
このような状態でシヤフト1が回転を開始する
と、シヤフト1の回転は斜板10を介してピスト
ン7を往復駆動することになる。このピストン7
の往復移動に伴い作動室50,60内で冷媒の吸
入、圧縮、吐出が行われることになる。
ただこの場合、リア側の作動室60とフロント
側の作動室50との圧力差に基づく力がピストン
7およびシユー18,19を介して斜板10に加
わることになる。特に斜板10は球面支持部40
5によつて摺動自在に支持されており、かつスリ
ツト105と平板部165との嵌合によりシヤフ
ト1の回転力を受けるようになつているため、ピ
ストン7に加わる力が斜板10の傾斜角を減少さ
せる方向にモーメントとして作動することにな
る。
例えば第3図に軸線X上に伝導ピン80が位置
している状態では、第1シリンダ空間641に配
設されているピストンからは斜板10に対し傾斜
角を変動させるモーメントは発生しない。しかし
ながら第2乃至第5のシリンダ空間642,64
3,644,645に配設されたピストン7から
は、斜板10の傾斜角を減少させる方向に回転モ
ーメントが発生する。この回転モーメントFi×
Riは、ピン80周りに生ずるモーメントFpm×
Rによつて受けられることになる(第7図図示)。
またこのピストン7により発生する回転モーメン
トは、球面支持部405に対しFbxの押圧力を加
えることになる。
すなわち、スプール30の前後に差圧がない状
態では、スライド部40およびスプール30が図
中右方向に変位する。その結果、斜板10はその
傾斜角を小さくする。ただ、斜板10はシヤフト
1の長溝166に伝導ピン80によつて規制され
ているため、斜板10は傾きを減少すると共に、
斜板10の中心にあるピン402に対し図中左方
向に力を与え、ピン402を右方向へ移動させ
る。ピン402を介してスライド部40に働く図
中右方向の力はスラスト軸受116を介してスプ
ール30に伝えられ、スプール30はリアハウジ
ング13の底部に当たるまで移動する。この状態
は圧縮機の吐出容量が最小となる状態である。
そして、図示されない吸入ポート(冷凍サイク
ルの蒸発気につながる)より吸入される冷媒ガス
は、中央部の吸入空間70へ入り、次いで吸入通
路73を通り、リア側の吸入室74へ入る。その
後、ピストン7吸入行程において、吸入弁12を
介して吸入口25より作動室60内へ吸入され
る。吸入された冷媒ガスは圧縮行程で圧縮され、
所定圧まで圧縮されれば吐出口24より吐出弁2
2を押し開いて吐出室93へ吐出おあされる。高
圧の冷媒ガスは吐出通路を通り、吐出ポートより
冷凍サイクルの図示しない凝縮器に吐出される。
この際、フロント側の第1の作動室50はデツ
ドボリユームが大きいため、リア側の第2作動室
60よりも圧縮比が小さく、第1作動室50内の
冷媒ガスの圧力が吐出空間90内圧力(リア側第
2作動室60の吐出圧力が導かれている)よりも
低く、フロント側第1作動室50での冷媒ガスの
吸入、吐出作用は行われない。
圧縮機の起動時には、上述したように圧縮機吐
出容量は最小容量となる。しかしこのように吸入
圧力が吐出圧と均圧している状態では、吸入圧室
74内の冷媒圧力の絶対圧力も設定圧より高くな
つている。そのため低圧導入通路97を配して圧
力室501に導入される圧力はスプリング502
の設定圧より高く、ダイヤフラム503を第1図
中上方に変位させる。その結果弁体504はスプ
リング505の付勢力により弁座506に当接す
る。
同様に圧縮機作動後においても冷凍サイクルよ
り要求される能力が高い状態では圧縮機の吸入室
74内圧力が高くなることが知られている。これ
は冷凍サイクルの蒸発器でのスーパーヒートによ
るもので、このように圧縮機に吸入される冷媒の
圧力が高くなれば、前述した起動時と同様に圧力
室501内の圧力がスプリング502の設定圧よ
り高くなり、ダイヤフラム503を図中上方向に
押し上げる。
従つて圧縮機に要求される能力が高い場合には
弁体504が弁座506に当接し、信号圧通路9
8が遮断される。一方制御圧室200は高圧導入
通路96を介して吐出室93と導通している。そ
のため、吐出室93内の高圧は絞り99を介して
制御圧室200内に漸次導入されることになる。
それにより制御圧室200内の圧力は漸増する。
そのため、スプール30に対し、圧力室により
第1図中左方向へ働く力(制御圧室200と吸入
空間74との圧力差による)は圧縮機の回転に伴
い次第に上昇する。そして、この力が前述したス
ライド部40を図中右方向へ押す力に打ち勝つ
と、スプール30は次第に図中左方向へ移動し始
める。そしてシヤフト1の長溝166と伝動ピン
80の作用により斜板10はその回転中心(ピン
402部分)を図中左方向へ移動しつつその傾き
を大きくしてゆく。更に制御圧室200内圧力が
上がつてゆくと、スプール30はその肩部305
がリアサイドプレート11に当たるまで図中左方
向へ移動し、最大容量状態を実現する。それが第
1図の状態である。第1図の状態では、図示され
ない吸入ポートより吸入される冷媒ガスは中央の
吸入空間70に入り、吸入通路71及び73を通
つてそれぞれ吸入室72及び74へ流入する。そ
して、吸入行程では吸入口25より吸入弁9及び
12を介して、それぞれ作動室50及び60へ入
り、次いでピストン7の変位と共に圧縮され、吐
出口24より吐出弁22を介して、それぞれ吐出
空間90及び93へ入り、吐出通路を通り吐出ポ
ートより吐出され、外部配管で合流するものであ
る。この状態では作動室50及び60共に冷媒ガ
スの吸入、吐出作用を行つている。
その後冷凍サイクルから要求される圧縮機吐出
容量が減少してくると、それに応じて圧縮機に吸
入される冷媒の圧力も低下する。これは冷凍サイ
クルの蒸発器におけるスーパーヒートの減少、冷
凍サイクルの膨張弁の絞り量増加等による。
この状態では低圧導入通路97を介して圧力室
501に導入される冷媒圧力は低下してくる。そ
れに応じスプリング502の設定圧力が勝り、ダ
イヤフラム503を図中下方向に押し下げる。そ
の結果弁体504が弁座506から離脱し、信号
圧通路98と低圧導入通路97とが導通すること
になる。これにより制御圧室200内の圧力は、
吸入圧室74側に逃がされる。最もこの状態でも
信号圧通路200は高圧導入通路96を介し、吐
出圧室93と連通しているが、高圧導入通路96
途中には絞り99が形成されているため、吐出圧
室93から制御圧室200に導入される冷媒の量
は、制御圧室200より吸入圧室74側に逃がさ
れる冷媒の量に比べて少ないものとなる。その結
果、スプール30の前後に生ずる圧力差が減少
し、スプールは上述した始動時の説明と同様の圧
力状態により第1図中右側に変位する。
すなわち本例の圧縮機では圧縮機吸入冷媒の圧
力に応じてスプール30が連続的に変位し、それ
により圧縮機の吐出容量も連続的に変化すること
になる。
しかも本例の圧縮機では、スプールの変位がス
ライド部40を介して斜板10に伝達されるが、
その伝達部での摺動摩擦は極めて少ないものとな
つている。スライド部40の変位は、具体的には
ピン402およびブツシユ403を介し斜板10
に伝達される。ブツシユ403は摺動性が極めて
良好な材料よりなるため、ブツシユ403と斜板
10との間での摩擦は小さなものとなる。
さらに本例の圧縮機では、伝動ピン80にはベ
アリング909が取付けられており、このベアリ
ング909を介してスリツト105のピン通し孔
106,108に支持される構造となつている。
そのため、スプールの変位を受けて斜板10がこ
の傾斜角を変化する際、伝動ピン80周りにおけ
る摩擦力も極めて小さなものとなる。その結果、
スプール30の変位が斜板10のケース角変化に
円滑に伝達され、圧縮機吐出量の連続的変化は確
実に制御される。
第9図は、スライド部40と斜板10との係合
を第1図図示のようにピン402およびブツシユ
403を用いて行つたものと、第2図図示圧縮機
のように球面支持部405を用いて行つたものと
の制御ヒステリシスを比較したものである。図中
破線Aは球面支持部を用いたものでヒステリシス
を示し、実線BはP支持構造のものを示す。この
第9図より明らかなように、本例のごとくピン支
持構造を用いれば、30%程度摩擦力を小さくする
ことが確かめられた。
なお、上述の例では、スライド部40の変位を
斜板10に伝達する際の滑動部材としてブツシユ
403を用いたが、他にベアリング等を用いても
よいことはもちろんである。この滑動部材にはピ
ストン7の反力として最大300Kg程度の荷重が加
わるので、その荷重に耐え得るベアリングを使用
する必要がある。
なお、本発明におけるスライド部40のピン4
02をシヤフト1の軸方向に変位させるに際し
て、その変位方向をシヤフト1の軸方向と完全に
一致させず、シヤフト1の軸方向に対し若干傾い
た方向としてもよいことはいうまでもない。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明の圧縮機では、変位
手段(実施例ではスプール)の変位を斜板に伝達
する際に、斜板を支持するピンを介して変位を斜
板に伝達するようにしているから、変位手段の変
位を極めて良好に斜板傾斜角変化に変換すること
ができる。
その結果、変位手段に加わる荷重の変化に対応
して斜板傾斜角を確実に変化させることができ、
圧縮機の吐出容量制御がより正確なものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明圧縮機の一実施例を示す断面
図、第2図は本発明者らが先に提案した圧縮機を
示す断面図、第3図は第1図図示圧縮機のシリン
ダ空間を示す断面図、第4図は第1図図示圧縮機
のスライド部を示す斜視図、第5図は第1図図示
圧縮機のスライド部と斜板結合部を示す断面図、
第6図は第5図の−線に沿う断面図、第7図
は第1図図示圧縮機の荷重状態を示す説明図、第
8図は第2図図示圧縮機における制御ヒステリシ
スを示す説明図、第9図は第1図図示圧縮機と第
2図図示圧縮の制御ヒステリシスの変化を示す説
明図である。 1……シヤフト、7……ピストン、10……斜
板、、30……スプール、40……スライド部、
402……ピン、403……ブツシユ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 内部にシリンダ室を有するシリンダブロツク
    と、 このシリンダブロツク内に回転自在に配設され
    たシヤフトと、 このシヤフトに揺動可能に係合し、シヤフトと
    一体回転する斜板と、 前記シリンダ室内に摺動自在に配設され、前記
    斜板の揺動運動を受けて前記シリンダ室内を往復
    移動するピストンと、 このピストンの両側の端部のそれぞれに前記シ
    リンダ室内面との間で形成され、流体の吸入、圧
    縮、吐出を行なう作動室と、 前記シヤフトの軸心に対しほぼ直交する方向に
    配設されたピンと、 このピンを支持するとともに、このピンを前記
    シヤフトの軸方向に変位させる変位手段とを備
    え、 前記斜板は前記ピンを中心として揺動可能に支
    持されていることを特徴とする可変容量式斜板型
    圧縮機。 2 前記変位手段は、前記ピンと反対側の部位に
    制御圧室を形成するスプールから構成され、 このスプールは、前記制御圧室内の圧力に応じ
    て前記シヤフトの軸方向に変位可能に配設されて
    おり、 前記制御圧室に供給される信号圧力に応じて、
    前記スプールが前記斜板の中心点位置を前記シヤ
    フトの軸方向に変位させるとともに、前記斜板の
    傾斜角を変位させるべく移動する請求項1記載の
    可変容量式斜板型圧縮機。 3 前記ピンを支持する部分に、滑動部材が備え
    られている請求項1もしくは2に記載の可変容量
    式斜板型圧縮機。
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