JPH05297740A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH05297740A
JPH05297740A JP4122639A JP12263992A JPH05297740A JP H05297740 A JPH05297740 A JP H05297740A JP 4122639 A JP4122639 A JP 4122639A JP 12263992 A JP12263992 A JP 12263992A JP H05297740 A JPH05297740 A JP H05297740A
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JP4122639A
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Tatsunori Ishiyama
竜典 石山
Koichi Hiroshima
康一 廣島
Hiroshi Sasame
裕志 笹目
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Canon Inc
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  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 接触転写方式の画像形成装置においてバイア
ス出力回路の回路構成・シーケンスの簡素化を図り、か
つ安定な転写高圧出力を得るようにして装置の高精細化
・高スピード化に対応できるようにすること。 【構成】 A.T.V.C.制御方式の転写バイアス出力回路を
具備し、接触転写手段の回転方向の抵抗値分布を画像形
成装置のプリント動作直前に検知して接触転写手段への
印加転写バイアスを決定すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体・静電
記録誘電体・磁気記録磁性体等の像担持体の面に電子写
真プロセス・静電記録プロセス・磁気記録プロセス等の
適宜の作像プロセスを適用して目的の画像情報の可転写
像を形成担持させ、この像担持体側の可転写像を転写手
段により転写材側へ転写させて画像形成物を出力させる
転写方式の画像形成装置に関する。
【0002】より詳しくは、転写手段が像担持体面に接
触させ転写バイアスを印加した転写ローラ・転写ベルト
等の接触転写手段(接触転写手段)であり、該像担持体
と該接触転写手段との接触部である転写部位に転写材を
導入通過させることで像担持体側の可転写像を転写材側
へ転写させる接触転写方式の画像形成装置に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、転写方式の画像形成装置におい
て、転写手段としては像担持体面に非接触に対向させて
配設したコロナ放電器が広く使用されてきた。これは像
担持体と対向コロナ放電器との間に転写材を導入通過さ
せ、その通過過程でコロナ放電器のコロナ放電で転写材
背面を像担持体側の担持可転写像の荷電極性とは反対極
性に帯電させることで像担持体側の可転写像を転写材側
へ転写(転移)させるものである。
【0004】しかし、コロナ放電器を用いた転写手段に
おいては以下のような問題点があった。
【0005】1)高電圧印加の必要がある 像担持体(以下、感光体と記す)上に形成された可転写
像(以下、トナー像と記す)を転写材上に効率良く転写
するためには5〜8KV程度の高電圧をコロナ放電器中
の放電ワイヤに印加しなければならない。このため他の
電極及び導電部材(本体)へのリークを防止するために
このワイヤからの距離を大きくする等の処置をすること
で放電器自体が大型化し、更に高絶縁被覆ケーブルも使
用しなければならない。
【0006】2)転写に利用される電流効率が低い ワイヤから発生されたコロナ放電電流のほとんどはシー
ルド電極へ流入し、感光体上に形成されたトナー像を転
写材上へ転写させるのに利用されるコロナ放電電流はワ
イヤから放電される総コロナ放電電流のわずか数パーセ
ントである。
【0007】3)コロナ放電生成物の発生 コロナ放電によってオゾン等の発生があり、装置構成部
品の酸化、感光体表面のオゾン劣化による画像のボケが
生じ易く(特に高温高湿環境下において発生し易い現
象)、オゾン吸収・分解フィルタ及び該フィルタへの気
流発生手段であるファンが必要である。
【0008】4)ワイヤ汚れ 放電効率をあげるために曲率の大きい放電ワイヤ(一般
的には60〜100μmの直径のものが用いられる)が
使用されるが、ワイヤ表面に形成される高電界によって
装置内の微小な塵埃・飛散したトナー等を集塵したり、
画像定着器内で使用されるシリコンオイルの気化したも
のが付着する等してワイヤ表面が汚れる。ワイヤ汚れは
放電にむらを生じ易く、それが転写画像むらになって現
れる。従ってかなり頻繁にワイヤや放電器内を清掃処理
する必要がある。
【0009】そこで最近では転写手段として、上述のよ
うな問題点の多いコロナ放電器を使用せずに、転写ロー
ラ等の転写部材を感光体に接触させ、該転写部材に転写
バイアスを印加し、該感光体と該転写部材との接触部で
ある転写部位に転写材を導入通過させて感光体上のトナ
ー像を転写材に転写させる接触転写手段が用いられてい
る。
【0010】図14に接触転写手段を用いた画像形成装
置100の一例の概略構成を示した。
【0011】1は像担持体としての回転ドラム型の電子
写真感光体であり、矢示Aの時計方向に所定の周速度
(プロセススピード)をもって回転駆動される。
【0012】2は一次帯電手段としての接触帯電ローラ
であり、感光体1に並行に配列して加圧ばね2dにより
所定の押圧力で感光体に圧接させてあり、感光体1の回
転に伴い従動回転する。この帯電ローラ2に一次帯電バ
イアス電源150から所定の帯電バイアスが印加される
ことによって回転感光体1の周面が所定の極性・電位に
一様に接触帯電処理される。
【0013】次いでこの帯電処理された回転感光体1面
に不図示の露光手段により目的の画像情報の露光4(画
像変調されたレーザービームによる走査露光、原稿画像
の羯像スリット露光等)かなされて感光体1面に目的の
画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0014】次いでその静電潜像が顕画剤としてのトナ
ーTを収容した現像器5の現像剤坦持体(現像スリーブ
・現像ローラ等)6により可転写像としてのトナー像T
aに現像(顕画化)される。現像剤坦持体6には現像バ
イアス電源151から現像バイアスが印加される。
【0015】一方、給紙カセット・給紙ローラ・搬送ロ
ーラ・レジストローラ等からなる不図示の給紙機構部か
ら、感光体1と接触転写手段としての回転接触転写ロー
ラ8との接触部である転写部位aに対して転写材Pが所
定のタイミングをもって1枚宛給送され、該給送転写材
Pが転写前ガイド7を通って転写部位aに導入されて通
過していく。
【0016】転写ローラ8は、ローラ軸受8dとばね受
8eとの間に介在させた加圧ばね8cで感光体1面に所
定に圧接されていて、転写高圧電源200から転写バイ
アスが印加され、その印加転写バイアスの作用で感光体
1側の担持トナー像Taが転写材P面側に順次に転写T
bされる。
【0017】転写部位aを通過した転写材Pは、除電針
25で除電され、感光体1面から分離され、分離ガイド
26から不図示の画像定着器へ導入されて転写トナー像
の定着処理を受け画像形成物(プリント・コピー)とし
て出力される転写材分離後の感光体1面はクリーニング
装置(クリーナ)9により転写残りトナー等の残留付着
物の除去を受けて清浄面化されて、繰り返して作像に供
される。
【0018】転写ローラ8は電極を兼ねる鉄等の導電性
回転軸8aと、その外周に同心一体にローラ状に形成し
た導電性ゴム層8bからなり、ゴム層8bは硬度50°
以下(Asker-C 硬度計測定)の柔らかいもので、芯金8
aとゴム層8bの表面間の抵抗値が2KV印加時107
〜1010Ωのものが好ましい。これは感光体1の表面に
傷をつけないためと、転写材Pの搬送力を持たせるため
であり、特にゴム層8bの上記抵抗は良好な転写画像を
得るために必要な条件である。
【0019】本例の画像形成装置は、感光体1・帯電ロ
ーラ2・現像器5・クリーニング装置9の4つのプロセ
ス機器を共通のプロセスカートリッジハウジング内に所
定の位置関係で内蔵させて画像形成装置本体に対して一
括して着脱交換自在のプロセスカートリッジCとしてあ
る。
【0020】プロセスカートリッジCを画像形成装置本
体内に所定に装着することで画像形成装置本体側とプロ
セスカートリッジC側とが機構的・電気的にカップリン
グしてプリント実行可能状態になる。
【0021】ところで、接触転写手段としての上記転写
ローラ8は環境、特に湿度の影響を受け易く、低湿環境
下では抵抗が増加し、逆に高湿環境下では抵抗が減少す
る。よってこれを補うために環境変化による転写ローラ
8の抵抗変化に応じた転写バイアスの切り換えが必要と
なった。
【0022】即ち、転写ローラ8の抵抗値が環境温湿度
によって大きく変化するので、これに印加するバイアス
電圧と、これを流れる電流の関係(V−I特性)が環境
によって大きく変化し、あらゆる環境下において常時安
定的に良好な転写を実行することが困難であった。
【0023】このことを図15によって略述する。同図
の 実線はL/L(低温低湿) 点線はN/N(常温常湿) 鎖線はH/H(高温高湿) の環境下における特性曲線で、また ○は非通紙時 □は白地通紙時 ■は黒地通紙時 における値を示すものとし、これから明らかなように、
L/L環境下では、転写ローラ8の抵抗値はN/N環境
下より数桁上昇し、反対にH/H環境下では、N/N環
境下に比して1〜2桁さがる。
【0024】前記図14に示すような装置の場合、実験
によると、良好な転写を行うにはベタ黒画像通紙時の転
写電流が0.5〜4μA必要であること、非通紙時の転
写電流が5μAを越えると、OPC感光体に電位の転写
メモリーが残り、画像に地カブリを発生することが判明
している。
【0025】このことから、上記のような装置において
は図16から判るように、 H/H環境下では約1000〜2250V N/N環境下では約1500〜2500V L/L環境下では約3000〜3500V が好適であるといえる。
【0026】さらに、図14のような装置において、転
写バイアスを印加する手段として定電圧制御あるいは定
電流制御が行なわれていることは、よく知られていると
おりであるが、上記のような転写ローラ8の特性変動と
の関連で以下のような不都合が発生する。
【0027】即ち、定電圧制御を行なった場合、N/N
環境下において良好な転写が行なわれるように、たとえ
ば、2000Vで定電圧制御を行なうと、H/H環境下
においてはほぼ同様の転写性が得られるが、L/L環境
下では転写電流が0.1〜0.2μAとなって転写不良
を招来する。
【0028】また、L/L環境下での転写性を向上させ
るように転写バイアスを設定すると、N/N環境下、H
/H環境下においては特に非通紙時の転写電流が大きす
ぎて転写メモリーを発生する。就中、H/H環境下では
増大する転写電流が転写材Pを貫通して感光体1上の負
帯電トナーを逆極性に帯電させて転写不良を惹起する。
【0029】以上のような欠点を回避すべく定電流制御
を行なうことによって、環境変動にかかわらず、常時ほ
ぼ一定の電荷を転写材に付与できるが、反面以下のよう
な不都合を生ずる。
【0030】即ち、この種の装置は使用可能の最大サイ
ズの転写材以下の範囲でより小サイズの転写材を使用で
きるようになっているのが普通であるから、小サイズの
転写材を使用した時には当然感光体1と転写ローラ8と
が直接当接する部分が存在することになる。
【0031】したがって、前記図14のような装置を使
用して小サイズの転写材を使用した場合、たとえば、1
μAで定電流制御を行なうと、上記の直接当接部分に流
れる単位面積当りの電流値が、感光体の前回転時、後回
転時、連続プリント時の紙間などの非通紙部に1μA流
した時の単位面積当りの電流値とほぼ等しくなるので、
転写ローラ8にかかる電圧が降下して通紙領域には殆ど
電流が流れず、転写不良となる。
【0032】たとえば、A4サイズの用紙通紙時に比し
て、封筒を通紙した場合には H/H環境下では700V強 N/N環境下では約1000V L/L環境下では約1500V程度 転写電圧が降下して転写材に流れる電流は0.5μA以
下となり、転写不良を生ずる。
【0033】小サイズ通紙時にも充分な転写性を得よう
とすると、たとえば、レターサイズの転写材との差のよ
うに、比較的狭い非通紙部では、これに流入する電流密
度が大きくなって感光体1に転写メモリによる地カブリ
が発生して、後続する転写材に裏汚れが生ずる。
【0034】以上の様に従来装置においては定電圧制御
・定電流制御のいずれの方式をとっても、あらゆる環境
下において、全ての転写材に安定して良好な転写を行な
うことは極めて困難であるとされていた。
【0035】そこで近年、A.T.V.C.制御法と称される転
写バイアスの制御法が開発され上述のような問題点が解
決された。
【0036】この制御法は、プリント前の非通紙時の感
光体回転時(装置のメイン電源スイッチ投入後の感光体
前多回転時、及びプリントスタート信号入力後から転写
部位aに転写材Pの先端が到達するまでの感光体前回転
時)において、転写ローラ8の抵抗値を検知するための
定電流制御を少なくとも1回以上行ない、その時に印加
した電圧VO からプリント時に必要な転写バイアスを算
出し、プリント時にはそのバイアスで転写ローラ8を定
電圧制御する。
【0037】この時、定電流の値は感光体1上にプラス
の電荷を残さない(プリスメモリを発生させない)値、
例えば8ppm機の場合は約7μA以下でなければなら
ない。
【0038】このA.T.V.C.制御法を今少し詳しく説明す
ると、この転写バイアス制御法は転写部位aに転写材P
が達する前の非画像領域で正規に帯電された回転感光体
1表面に対し定電流制御を行ない、転写ローラ8の抵抗
値を検知し、この時の印加電圧をVO として記憶する。
その後、転写材Pが転写部位aに達した時に先程記憶し
た電圧VO を基に適正な転写電圧(プリント電圧)VT
算出する。
【0039】このように転写ローラ8に印加される高電
圧は図17に示した転写高圧電源200のインバータト
ランス109により出力される。
【0040】インバータトランス109は高圧制御部1
08からのパルス信号OSCによりトランジスタ110
を介して駆動される。
【0041】該パルス信号はインバータトランス109
の2次側で整流(ダイオード111、コンデンサ11
2)されて転写ローラ8に印加される。
【0042】ここで転写高圧出力の直流レベルはトラン
ジスタ113のエミッタ電位に比例する。
【0043】また高圧制御部108からの制御信号CO
NT2によりトランジスタ114を介してON/OFF
制御される。
【0044】画像形成装置がプリント動作に入り、感光
体1の駆動に伴い、制御信号CONT4、CONT3、
CONT2により一次帯電ローラ2、現像器5、転写ロ
ーラ8のそれぞれに対して高圧が出力される。
【0045】感光体前回転時及び連続プリントモードに
おける紙間時には、CONT1が“H”レベルでアナロ
グスイッチ116a・116cがON、116bがOF
Fとなり定電流動作に入る。この時オペアンプ115の
出力はアナログスイッチ116aを通りオペアンプ11
7に入力する。従ってオペアンプ115の出力がトラン
ジスタ113のエミッタ電位を決める。
【0046】そして、インバータトランス109の出力
はトランジスタ113のエミッタ電位より決まるため、
オペアンプ115の出力が転写出力値を決める。またオ
ペアンプ115の出力がアナログスイッチ116cを通
り低リークコンデンサ118にチャージされることで、
等価的に定電流動作時の出力電圧を記憶する事になる。
【0047】定電流動作時の電流値Itは、抵抗11
9、120によるVccの分圧値と抵抗121の抵抗値
から決まる。即ち本例では、 It−Vcc*R119/(R119+R120)/R121 となる。
【0048】プリント時には、CONT1が“L”レベ
ルでアナログスイッチ116a・116cがOFF、1
16bがONとなり定電圧動作に入る。
【0049】定電圧動作では、低リークコンデンサ11
8にチャージされた電位がアナログスイッチ116bを
通してトランジスタ113のエミッタ電位を決めるた
め、定電流動作時に低リークコンデンサ118にチャー
ジされた電位により転写出力電圧が決まる。
【0050】転写の出力電圧は図18のシーケンスに示
した様に、定電流動作時には、負荷変動(転写ローラ8
の円周方向での抵抗ムラ)により電圧が変動する。低リ
ークコンデンサ118にはオペアンプ115の出力が抵
抗136とコンデンサ118の時定数により平均化され
てチャージされる。
【0051】このチャージ電位がVO 値に相当し、この
電圧VO よりプリント時のVT が決定されているのであ
る。
【0052】以上の様な回路を使用しシーケンスを組む
ことによって転写のA.T.V.C.制御を行っていた。
【0053】図16は上述のA.T.V.C.制御を運用した場
合におけるN/N,H/H,L/Lの各環境下での、A
4サイズの転写材を使用した場合の転写ローラのV−I
特性を示すものである。
【0054】この図において、N/N環境下では、非通
紙時に感光体電位がVD となっている場合、2μAの定
電流制御を行うための電圧は約1500Vである。
【0055】この電圧をVO として、プリント時の適正
バイアスを算出式(例えばVT =VO +1200
(V):VT =プリント電圧(V),VO =定電流制御
時の電圧(V))に代入し、プリント電圧VT (2700(V)) を求めて定電圧制御を行なうと、ベタ黒画像プリント時
の電流は 2.0〜2.5μA となり、良好な転写が行なわれることになる。
【0056】同様の転写ローラを用いて、H/H環境
下,L/L環境下で上記制御を行なうと、各々ベタ黒画
像プリント時の電流は H/H環境下で2.5〜3.0μA L/L環境下で1.5〜2.0μA となり、ここでも良好な転写が行なわれることになる。
【0057】また、プリント時は定電圧制御を行なって
いるため、小サイズ紙にプリントする場合においても良
好な転写が行なわれることになる。
【0058】
【発明が解決しようとする課題】(A)しかしながら、
このA.T.V.C.制御の場合も、接触転写手段としての転写
ローラ8に関して、定電流動作時の出力を記憶する手段
としてコンデンサを用いたハードウェアに頼っているた
め以下のような問題点があった。
【0059】1)回路構成が複雑である 2)リーク電流によりコンデンサ電位が変動し定電圧動
作時に出力電圧が変化する 3)前記2)のためにプリント1枚毎に定電流動作を繰
り返さなければならずシーケンスが複雑になる。
【0060】4)更に、転写ローラ8の抵抗検知手段と
して行なう定電流制御は毎回少なくとも転写ローラ1回
転分は実行しなくてはならないために、毎回プリントに
要する時間が不必要に長くなっていた。
【0061】そこで本発明の第1の目的は、上記1)〜
4)のような問題点を解消して、回路構成・シーケンス
の簡素化を図り、かつ安定な転写高圧出力を得るように
して装置の高精細化・高スピード化に対応できるように
することにある。(B)また、接触転写手段としての転
写ローラ8の抵抗値の環境変動を検知するための定電流
制御を行なうため、装置本体内にプロセスカートリッジ
C及び転写ローラ8が存在しない場合には定電流制御時
の電圧は装置本体の高圧出力限界にまで達することにな
る。特に高圧の出力能力が高い装置(例えばプロセスス
ピードの速い装置)においては転写の給電部が著しく高
電位になる。
【0062】このため転写ローラ8への給電部もしくは
転写ローラ8の表面から他の部分(除電針,転写前ガイ
ド,高基板もしくは感光体面等 )へのバイアスリーク
が発生し、このノイズにより装置本体が誤動作すると共
に、電気的安全性も著しく損なわれていた。
【0063】従って接触転写手段を採用した装置で転写
手段の抵抗検知のために定電流制御を行なうものについ
て、これらの問題を解決し、安全性の高い転写バイアス
の制御方法が必要とされていた。
【0064】そこで本発明の第2の目的は、上記の問題
を解消して安全性を確保することにある。
【0065】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする画像形成装置である。
【0066】(1)像担持体に接触させた接触転写手段
を有し、該接触転写手段に転写バイアスを印加し、該像
担持体と該接触転写手段との接触部である転写部位に転
写材を導入通過させることで像担持体側に形成担持させ
た可転写像を転写材側へ転写させて画像形成物を得る画
像形成装置であり、前記接触転写手段を定電圧制御する
電圧制御手段と、該電圧制御手段による定電圧制御時の
出力電流値を検知する出力電流検知手段と、前記出力電
流値が所望の値に達しているか否か判断する判断手段
と、該判断手段に基づく定電圧出力値と、前記出力電流
検知手段からの入力演算結果より、前記接触転写部材へ
の出力電圧を決定する処理手段を有する転写バイアス出
力回路を具備し、前記接触転写手段の回転方向の抵抗値
分布を画像形成装置のプリント動作直前に検知して接触
転写手段への印加転写バイアスを決定することを特徴と
する画像形成装置。
【0067】(2)画像形成装置の初期設定時の検知値
と、プリント動作直前の検知値との比が所定以上であっ
たときプリント電圧を補正することを特徴とする(1)
に記載の画像形成装置。
【0068】(3)2枚以上の連続プリント時の紙間で
接触転写手段の抵抗検知補正制御を行なうことを特徴と
する(1)に記載の画像形成装置。
【0069】(4)プリント後から転写材が排出部へ排
出されるまでの像担持体後回転時に接触転写手段の抵抗
値分布検知を行なうことを特徴とする請求項(1)又は
同(2)に記載の画像形成装置。
【0070】(5)像担持体に接触させた接触転写手段
を有し、該接触転写手段に転写バイアスを印加し、該像
担持体と該接触転写手段との接触部である転写部位に転
写材を導入通過させることで像担持体側に形成担持させ
た可転写像を転写材側へ転写させて画像形成物を得る画
像形成装置であり、転写バイアス出力回路を具備し、装
置の電源投入後、接触転写手段の抵抗値検知のための接
触転写手段の定電流制御実施までの間に、装置にプロセ
スカートリッジもしくは接触転写手段が存在しているか
否かを検知する手段を有し、無しと判定された場合は転
写バイアス出力回路の以降の転写バイアス印加シーケン
スを中止させることを特徴とする画像形成装置。
【0071】
【作用】a)前記の転写バイアス出力回路を用い、接触
転写手段の回転方向の抵抗値分布を画像形成装置のプリ
ント動作直前に検知して接触転写手段への印加転写バイ
アスを決定する、つまり転写バイアスのシーケンスを、
装置の電源投入後から装置のプリント動作準備が整うま
での間に接触転写手段の抵抗値を検知するための定電流
制御を接触帯電手段の例えば回転1周分行ないVO 電圧
を決定し、その後装置にプリント信号が入力されてか
ら、転写部位に転写材が到達するまでの間に抵抗変化に
応じた補正制御を行なうようにする、即ち、転写高圧出
力時の出力電流を検知する手段を設けることにより、従
来ハード時に閉じた系で行なわれていた転写高圧制御を
ソフトを介して行ない回路構成及びシーケンスの簡素
化、安定な転写高圧制御を実現出来る。
【0072】b)接触転写手段の抵抗値を検知する定電
流制御を行なう前に装置内部にプロセスカートリッジも
しくは接触転写手段が装着されているか否かを検知し、
装着されていない場合には定電流制御が行なわれないよ
うにすることで転写バイアスが他の部分へリークするの
が防止され、装置の誤動作を防止できると共に、電気的
安全性を確保することができる。
【0073】
【実施例】
〈実施例1〉(図1〜図5)本実施例は前記特許請求の
範囲の請求項1乃至同4に記載の発明の実施例であり、
前記第1の目的を達成するものである。
【0074】(1)例1(図1・図2) 図1は本例の画像形成装置の概略構成と、バイアス印加
系のブロック図である。
【0075】画像形成装置部100は前記図14と同様
である。本実施例は感光体1に対する目的の画像情報の
露光4をレーザスキャナ3により走査露光するレーザプ
リンタである。
【0076】感光体1は、アルミニウム等の接地された
導電材製のドラム基体1aの外周面に有機光導電体(O
PC)からなる感光層1bを形成した直径30mmの円
筒状のものを使用した。感光層としては、Se(セレ
ン)、アモルファスシリコン、Zn O等も使用できる。
帯電ローラ2は、鉄等からなる導電性芯金2aと、その
外周に同心一体にローラ状に形成したEPDM(エチレ
ン−プロピレン−ジエンの3元共重合体)・シリコン・
ウレタン等の導電性ゴム層2bと、更にその外周面に抵
抗値制御のために設けた、ヒドリン及びトレジン(N−
メトキシメチル化ナイロン)等の被覆膜2cからなるも
のを使用した。
【0077】この帯電ローラ2の芯金には電源10によ
り負の直流電圧と交流電圧との重畳電圧である振動電圧
が印加される。このとき、帯電ローラ2により負の帯電
を受けた回転感光体1はその表面がある一定の電位に形
成される。
【0078】その後、感光体1の回転により露光部に到
達するとレーザスキャナ3から出力される目的の画像情
報の時系列電気デジタル画像信号に対応して一定の印字
密度Ddpiで画像変調されたレーザ光4による走査露
光が行なわれ、レーザ光の露光部分の感光体表面の電位
が減衰して静電潜像が形成される。
【0079】その潜像面に現像器5の現像剤担持体6よ
り負に帯電されたトナーが供給(反転現象)されて潜像
が現像される。13は現像剤担持体に対する現像バイア
スの印加電源である。
【0080】一方、不図示の給紙部からガイド7を介し
て転写材Pが感光体1と接触転写部材としての転写ロー
ラ8との接触部である転写部位aへ感光体1の面上のト
ナー像とタイミングを合わせて給送される。
【0081】転写ローラ8は、鉄等の導電性芯金8a
と、その外周に同心一体に形成した導電性ゴム層8bと
からなるものを用いた。本例では該導電性ゴム8bは、
抵抗値制御剤として金属酸化物(酸化錫,酸化亜鉛,酸
化チタン等)の導電性フィラーをEPDMゴム中に分散
させ発泡させたゴム層とした。帯電ローラ2と同様にシ
リコン・ウレタン系のゴム材でも可能であるが、ゴム硬
度の低いもの(約50°〜20°)で芯金と表面の間の
抵抗値が2000V印加時10MΩ〜10000MΩの
範囲になければならない。
【0082】上記転写ローラ8は、芯金8aの両端にバ
ネ等を配して感光体表面からギアで駆動をとっており、
電源11から芯金8aへトナーの帯電極性とは逆極性の
転写バイアスが印加され、感光体1上のトナヘー像が転
写材Pの面上へ順次に転写されていく。
【0083】転写部位aを通った転写材Pは感光体1面
から分離されて、不図示の画像定着手段へ導入されて像
定着を受け画像形成物(プリント)として出力される。
【0084】転写材分離後の感光体1の面はクリーニン
グ装置9により転写されなかったトナー等の付着汚染物
の除去を受けて清浄面化され繰り返して作像に供され
る。
【0085】12は上記の帯電ローラ2、転写ローラ
8、現像剤担持体6に対する各バイアス印加電源10・
11・13をそれぞれ所定の印加タイミング、所定の電
位に自動設定する制御部(CPU)である。
【0086】次に転写ローラ8に印加されるバイアスの
高圧電源11及びその制御シーケンスについて説明す
る。
【0087】転写ローラ8には正の高電圧を印加するも
のとし、その高電圧はインバータトランス14より出力
される。インバータトランス14は高圧制御部12から
のパルス信号OSCによりトランジスタ15を介して駆
動される。
【0088】前記パルス信号はインバータトランス14
の2次側で整流(ダイオード16、コンデンサ17)さ
れて転写ローラ8に印加される。
【0089】高圧制御部12において、HVT.IN1
はD/A出力、HVT.OUT1はA/D入力である。
【0090】転写高圧出力の直流レベルはトランジスタ
18のエミッタ電位に比例する。また、高圧制御部12
からの出力HVTI.NI(DCレベル信号)はオペア
ンプ19において増幅されてトランジスタ18のベース
に入力される。
【0091】従って、HVT.IN1の増加に伴い転写
出力電圧が増加する。この時の出力電流はオペアンプ2
0により抵抗21の電圧降下を見る事により検知出来
る。
【0092】高圧制御部12はオペアンプ20の出力
(HVT.OUT1)から出力電流Itを It=(5−HVT.OUT1)/R21 として算出出来る。
【0093】この転写高圧電源11を用いて図2に示し
た制御シーケンスを行なう。即ち、装置本体メイン電源
スイッチON直後に初期設定を行うために感光体1が回
転し始める(前多回転)。これと同時に一次帯電バイア
ス及び転写逆バイアス(負バイアス)がONする。
【0094】帯電ローラ2により正規の電位に帯電され
た感光体1表面が転写部位aに達した後に、前述の回路
11から正の転写バイアス(HVT.IN1)が出力さ
れ、検知電流一定(HVT.OUT1一定)となるよう
に制御され、転写ローラ1回転分の定電流制御が行われ
る。
【0095】この定電流制御時に転写ローラ8の回転位
置と、そのときの印加電圧を対応させてCPU12に記
憶させておく。ただし、転写ローラ8の回転位置は感光
体回転数と転写駆動ギアの関係から算出しておく。
【0096】定電流制御が終了した後に転写ローラ8の
表面のクリーニング及び転写電荷による感光体上の履歴
をなくすために転写ローラ8には逆バイアスが印加され
る。
【0097】その後、所定の設定が終了したらバイアス
はすべてOFFされ感光体1も停止し、装置本体はRD
Y状態となる(定着条件を除く)。
【0098】以上の前多回転中に装置本体へプリントス
タート信号が入力された場合には、前多回転終了後もし
くは定着ウォームアップ終了後すぐにプリント動作へ移
行し、前多回転中の結果VO から算出されたプリント電
圧(VT =VO +1200V)で定電圧制御を行う(前
回転制御削除)。
【0099】また、装置がRDY状態となった後にしば
らくしてからプリント信号が入力された場合には、前多
回転時と同様な手順で定電流制御(抵抗検知制御)に移
り、前多回転時より短く設定した時間(例えば図のよう
に1/2回転)に定電流制御を行い、結果を前多回転時
のものと照合して変化量を求める。
【0100】ただし、結果はローラ8の回転数から求め
られたローラ上の同じ位置での値と比較する。この時両
方の結果の誤差が±15%内にあれば(±15%の値は
トランスの出力誤差能力を見込んでおり、この範囲外で
は画像劣化も激しくなる)、すぐにプリント動作へ移行
する。もし2つの結果の差に±15%以上の誤差が発生
した場合には引き続き定電流制御を1周分行ない、再度
O を算出し、プリント電圧VT を決定する。
【0101】ここで、両方の結果の値の誤差が±5%以
上になるのは長時間にわたる通紙と放置が繰り返される
場合で、転写ローラ8の抵抗値が初期の値に比べて2〜
3倍になることが原因である。
【0102】しかし、転写ローラの抵抗値変化量が初期
の2〜3倍程度であることと、長時間通紙し続けた場合
であることから、1日のうちでVO を変更しなければな
らない(転写ローラ1周分の抵抗検知を行ないVO を算
出する)のは2〜3回程度であると考えられる。従っ
て、ほとんどの場合前回転における転写の抵抗値検知制
御は転写ローラ半周程度で済むので、転写バイアスの制
御シーケンスの簡略化と、ファーストプリントタイムの
短縮化が行なえる。
【0103】(2)例2(図3) 本例は画像形成装置部100及びバイアス印加系は前記
例1の図1と同様であるが、制御シーケンスを図3のよ
うにした。
【0104】即ち、図3は本例で行なう前回転時から後
回転終了時までの2枚連続プリント時の転写バイアス制
御シーケンスを表した図である。前多回転時の制御シー
ケンスは前述の例1と同じであるのでここでは説明は省
く。
【0105】プリント信号が装置本体へ入力されると、
給紙に連動して感光体1が回転し始め、転写クリーニン
グバイアス(負極性のバイアス)が印加される。これに
より転写ローラ表面のクリーニングと感光体表面の帯電
が行なわれる。
【0106】これは帯電ローラ2により均一に帯電され
た感光体表面が転写部位aに到達するまで印加され続け
るが理想的には転写ローラの1回転分の所要時間と等し
くなることが良い(効率的なクリーニングと裏汚れ防
止)。
【0107】その後、前記例1と同様に転写ローラ8の
回転位置と印加電圧を対応させて短時間(例えば1/2
回転)の制御を行ない、前多回転中の結果と照合する。
【0108】前多回転時の結果と前回転時の結果が±1
5%以内に入るならば前記例1と同様にプリント動作へ
移行するが、±15%をはずれるときには、その差分の
電圧分だけ前多回転中に決定したVO 値に加算し、新た
にVO 値を変更してVO ′としプリント電圧VT を算出
する。
【0109】例えば、前多回転中に測定し算出したVO
が+2000Vであり、1/2回転分の制御で転写ロー
ラ上の同位置での測定結果より500V高い値が測定さ
れたとすると、VO (2000v)+500V=250
0Vを改めてVO ′として記憶し、そのVO 値からVT
を算出(VT =VO ′+1200V)して、プリント時
にVT 定電圧制御をする。
【0110】更に、抵抗値検知の制度アップを行なうた
め、連続プリント時には紙間と後回転時、シングルプリ
ントでは後回転時に転写ローラ1回転以上の定電流制御
を行なってVO ′値を補正し、再度、転写ローラ回転方
向の位置と抵抗値を記憶させる。そして次回転前回転時
には、これらの値を基に転写バイアスの設定が行なわれ
る。
【0111】以上の様な転写バイアスの制御を行なうこ
とで、ファーストプリントタイムの短縮化と、精度の向
上を図ることができる。
【0112】(3)例3(図4・図5) 本例は画像形成装置部及びバイアス印加系は前記例1の
図1と同様である。本例では感光体1にはプラスメモリ
を発生しにくいものを使用している。以下に本例におけ
る制御要領を述べる。
【0113】最近の反転現像系のシステムにおいて、転
写による正電荷の影響を受けにくい、感光体の開発が進
んでいる。この感光体を使用して最も転写条件の厳しい
低温低湿環境下でV−I特性を見ると図4の様になる。
【0114】グラフ1は転写ローラ8の抵抗値(2KV
印加時に芯金とローラ表面間の抵抗)が5×109 Ωの
ものであり、グラフ2は1×109 Ω、グラフ3は2×
108 Ωのものである。
【0115】この図上において適正な転写が行なわれる
領域は斜線部分となる。よって斜線領域内の破線A上で
定電流制御(抵抗検知制御)を行なうことによりVO
らVT を求めることで発生していた算出誤差も縮められ
る。ただし使用できる転写ローラの抵抗値は限定される
(抵抗の低いものに限定有)。
【0116】具体的には破線AのV−I式をCPU上に
記憶させておき、前多回転時にこのライン(CPU内の
設定式)に沿った制御を行ない、印加電圧をサンプリン
グして平均化し、VT を決定するのである(1倍制
御)。
【0117】このときのバイアスシーケンスを表したの
が図5である。転写はまずクリーニングバイアスが印加
され、その後抵抗検知制御へ移行する。
【0118】抵抗検知制御は図4のテーブルで求められ
た破線Aのグラフ上の式に基づいて行なわれ、その時の
発生電圧の平均からVT を求める。その後再びクリーニ
ングバイアスに切り換えられ、所定の時間印加された後
にアース電位とする。
【0119】前多回転が終了すると装置本体がRDY状
態となり、プリント信号が入力された時点で前記例1・
例2と同様な短時間の抵抗検知制御に移る。ただしここ
でも破線A上の制御であり、VT 補正(例1・例2にお
けるVO 補正)も例1・例2と同様な方法で行なう。
【0120】以上のように制御することで転写に適正な
電圧を安いコストで精度良く検知することができる。
【0121】以上の例1〜例3で説明した様に、接触帯
電手段について電圧制御時の出力値を検知する出力電流
検知手段を設けることにより、 1)安定した精度の高い定電圧動作を行なえる 2)回路構成が簡素化する 3)転写シーケンスが簡素化する、目標とする出力電圧
を簡単に求めることができる、定電流制御を行なわなく
てよい 4)転写制御上の自由度が大きい 5)ファーストプリントタイムが速くなる 6)コスト低下が望める 等の種々の効果が得られ、非常に高品位な画像を出力す
ることが可能となる。
【0122】〈実施例2〉(図6〜図13) 本実施例は前記特許請求の範囲の請求項5に記載の発明
の実施例であり、前記発明が解決しようとしている課題
の項に記載した第2の目的を達成するものである。
【0123】(1)例1(図6〜図8) 図6は本例の画像形成装置の概略構成を示すもので、基
本的には前述図14の装置と同様であるから同一の構成
部材・部分には同じ符号を付して再度の説明を省略す
る。
【0124】転写ローラ8は、装置本体内にプロセスカ
ートリッジCが正規に装着されているときは実線示のよ
うに感光体1の下面に加圧ばね8cの付勢力で押し当っ
た状態にあり、プロセスカートリッジCが装置本体内か
ら取り外されたときは加圧ばね8cで2点鎖線示のよう
に実線示の位置よりも上位に持ち上げられた位置にな
る。
【0125】本例ではプロセスカートリッジCの装置本
体内の有無を装置本体のメイン電源スイッチ投入後に検
知し、無しと判定された場合は転写定電流制御を行なわ
ないようにした。
【0126】プロセスカートリッジCの有無検知方法と
して、本例ではカートリッジ検知センサ27を配設して
いる。このセンサ27は、例えば、装置本体側にフォト
インタラプタを設け、カートリッジ側に遮光用の突起を
設ける、装置本体側にボタン式スイッチを設けておき、
カートリッジの装着によりボタンが押されてスイッチが
入る構成のもの等が有効である。28はカートリッジ検
知信号である。また露光部3の光学シャッターのON・
OFF(開閉)信号29を利用したり、光学シャッター
をフォトインタラプタの遮光板として利用し、ON・O
FFの信号に代用する方法等が考えられる。
【0127】これらの信号はCPU30へ入力され、転
写及び現像・帯電のバイアスを制御し、CPU30内に
おいてカートリッジ無の判定が行なわれると、電源31
からのバイアス印加は行なわれない。従ってバイアスの
リークは発生しない。
【0128】図7は現像器5のトナー容器内のトナー残
量検知センサ32をカートリッジ検知に利用した装置で
ある。
【0129】トナー残量検知はアンテナ方式であり、ト
ナーTの残量は周知の通り現像剤担持体6と導電性ロッ
ド33との間の容量で検知している。
【0130】そこでまず予めカートリッジCが存在しな
い場合の容量を測定し、CPU30内に記憶させてお
く。装置本体のメイン電源スイッチが投入された直後に
この容量を検知し、CPU30内で判定を行ない、カー
トリッジCが存在しないと判定されると、全てのバイア
ス印加を停止する。
【0131】ここでは、アンテナ式トナー残量検知方法
について述べたが、光学式、ピエゾ式、インダクタンス
式のいずれの場合においても同様に制御できる。
【0132】図8は印加バイアスの比較的に低い帯電ロ
ーラ2及び現像剤担持体6に流れる電流を電流検知回路
34で検知することで、カートリッジCの有無を判定さ
せ、転写の定電流制御を行なうか否かを判定する。
【0133】即ち、帯電ローラ2、現像剤担持体6に比
較的弱いバイアスを印加し、電流が流れないことを検知
してカートリッジがないことを判定する。
【0134】またこれらの他に現像剤塗布ローラ、帯電
器のグリッド(コロナ式帯電器)等に流れる電流を検知
しても構わないが、リークの発生が少なく、低電圧印加
でカートリッジ有無が判定できるものが良い。
【0135】以上の様にカートリッジの有無を検知する
ことによって転写及びその他のバイアス印加を停止させ
ることでリークの発生が防止できるため、リークにより
発生する装置本体誤動作防止と安全性の確保が達成され
る。
【0136】(2)例2(図9・図10) 本例はプロセスカートリッジCは装置本体に存在してい
るが、転写ローラ8が装置本体に存在しない場合におけ
る転写バイアス給電部からのリーク防止を目的とし転写
ローラ8の有無を検知して、無い場合に定電流制御を行
なわないようにしたものである。
【0137】図9にその装置構成を、図10にバイアス
制御シーケンスを示した。
【0138】図10のシーケンスにおいて、まず装置本
体のメイン電源スイッチ投入後もしくはプリントスター
ト信号が装置本体へ入った直後に、一連の転写ローラ
(抵抗検知シーケンス(抵抗検知1,2)を行なう。
【0139】本例ではこの一連のシーケンスの最初に行
なわれるクリーニングシーケンス(クリーニング,
)時に転写ローラ8の有無を検知し、転写ローラ無し
と判定した場合は後のバイアス印加を中止する。
【0140】クリーニングシーケンスは、トナー等に汚
れた転写ローラ8にプリント時とは逆極性のバイアス
(トナーと同極性)を印加して反発力によりトナーを転
写ローラ8表面から感光体1表面へ付着させてクリーニ
ングし、後に行なわれる転写ローラ8の抵抗値検知(抵
抗検知1,2)の精度を上げることと、プリント時の転
写材Pの裏汚れを防止することを目的としている。
【0141】またこの制御は0.5KV〜3KVの定電
圧制御である。従って、図9に示したように、クリーニ
ングバイアス出力回路35と、電流検知用の回路34を
設け、その回路34で検知される電流値の大きさによっ
て転写ローラ8の有無を判別する。
【0142】回路に転写ローラ有と判断できるだけの電
流が流れた場合、以後通常の抵抗検知のための定電流制
御へと移行し、プリント準備を行なう。
【0143】また、回路に電流がほとんど流れず転写ロ
ーラ8が有と判定できない場合には以後の転写のバイア
ス印加は中止する。
【0144】以上の様にクリーニングバイアス印加時に
転写ローラの有無を判定し、以後のバイアスシーケンス
に反映させることで転写ローラのない場合においても、
転写給電部へ高電圧が印加されないようにできるため基
板内や給電部から他の部材(転写前ガイド7、除電針2
5、感光体1等)へのリーク防止を行なうことができ、
これによる装置本体誤動作及び基板の破損を防ぐことが
可能となる。また電気的に十分な安全性を確保すること
ができる。
【0145】(3)例3(図11・図12) 本例においては前述例2と同様に、転写部へ流れる電流
によって転写ローラ8の有無を判定する。本例の特徴は
クリーニングシーケンス後の転写ローラ8の抵抗検知の
ための定電流制御直前に転写ローラ有無の判定のための
シーケンスを導入したことにある。
【0146】本例の装置構成は前述例2の図9と同様で
あり、これに少なくとも転写正バイアス発生回路、負バ
イアス発生回路、転写電流検知回路を持つ。そのシーケ
ンスは図11に示した通りになる。
【0147】まず装置本体のメイン電源スイッチ後また
は装置本体にプリント信号か入力された後に、電源31
(図9)のクリーニングバイアス出力回路35からクリ
ーニングバイアス(−0.5〜−2KV)が転写ローラ
8へ印加される。クリーニングバイアスは比較的低電圧
であるので、転写ローラ8がなくてもその給電部から他
部材へのリークは発生しない。
【0148】次に転写ローラ8の抵抗値を検知するため
のプラスの定電流制御に移るが、このとき装置本体に転
写ローラ8が設置されている場合にはその容量成分の影
響により電流のオーバーシュートが発生し、転写電流検
知回路34で検知される。ここではオーバーシュートが
発生させ検知のために−2KVのクリーニングバイアス
から+500V定電圧に切り換えて500msec持つシー
ケンスを行なっている。ただし、+500vである必要
はなく転写電流のオーバーシュート検知レベルに応じて
変えてもよい(例えば、−2KVからアースにしたとき
0.3μA程度になる。)反対に転写ローラ8が設置さ
れていない場合にはこの電流のオーバーシュートは発生
しない。
【0149】従って、オーバーシュートの現われる大き
さを考慮して検知レベルを設定すれば、転写ローラの有
無の判別が可能となる。図12に転写電流のオーバーシ
ュートを検知したときの波形を示した。この図から1μ
Aに検知レベルを設定すれば、転写ローラが設置されて
いることが判別される。
【0150】このような制御を行なうことにより、前述
のようなリーク防止の効果が得られ、回路に電流検知回
路を加えることで達せられるため比較的容易に行なえ
る。
【0151】(4)例4(図13) 本例は図13のように転写ローラ8の加圧バネ8cとば
ね受8eとの間に絶縁体36を介して圧力センサ37を
配設して、装置本体にプロセスカートリッジCが装着さ
れていて転写ローラ8が感光体1の下面に圧接状態にあ
るときの圧力センサ37の検知圧力と、プロセスカート
リッジCが装置本体から外されているときの圧力センサ
37の検知圧力と、加圧ローラ8が装着されていないと
きの圧力センサ37の検知圧力の変化によりCPU30
内でプロセスカートリッジCの有無、転写ローラ8の有
無を判定し、この結果をもとに転写ローラに対するバイ
アスを印加するか否かを決定させるようにしたものであ
る。
【0152】この様に構成することにより、少なくとも
転写ローラなしの状態で定電流制御を行なって、転写部
へ高電圧が印加されることも防止される。
【0153】以上の例1〜例4に説明したように、プロ
セスカートリッジC又は転写部材(転写ローラ)8の有
無を検知し、カートリッジCもしくは転写部材8がない
ときには転写部材の抵抗検知手段である定電流制御を行
なわないことで、転写部に最大高圧出力がかかることが
なくなる。このためバイアスのリークやそれによる装置
本体の誤動作が防止され、電気的安全性も向上する。
【0154】なお実施例の画像形成装置は電子写真プロ
セス利用のものであるが像担持体に対する作像プロセス
は適宜である。接触転写手段は転写ローラに限らず、転
写ベルト等であってもよい。
【0155】
【発明の効果】以上のように本発明に依れば、接触転写
手段により像担持体から転写材への像転写を行なう画像
形成装置について、転写バイアス出力回路の、回路構成
・シーケンスの簡素化を図ることができ、かつ安定な転
写高圧出力を得ることができ、装置の高精細化・高スピ
ード化(ファーストプリントタイムの短縮化)に対応す
ることが可能となった。
【0156】装置に対してプロセスカートリッジもしく
は接触転写手段が装着されていない場合には転写バイア
ス印加シーケンスが中止されるから、転写バイアスが他
の部分へリークすることが防止され、装置の誤動作防
止、電気安全性の確保がなされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施例における例1の画像形成装置
(レーザビームプリンタ)の概略構成と、バイアス印加
系のブロック図
【図2】 制御シーケンス図
【図3】 例2の装置の制御シーケンス図
【図4】 低温低湿環境下における転写V−I特性図
【図5】 例3の装置の制御シーケンス図
【図6】 第2の実施例における例1の装置の概略構成
【図7】 他の装置構成の概略図
【図8】 更に他の装置構成の概略図
【図9】 例2の装置の概略構成図
【図10】 バイアス制御シーケンス図
【図11】 例3の装置のバイアス制御シーケンス図
【図12】 転写電流のオーバーシュートを検知した時
の波形図
【図13】 例4の装置の概略構成図
【図14】 接触転写手段を用いた画像形成装置の一例
の概略構成図
【図15】 転写ローラを使用した場合のH/H,N/
N,L/Lの各環境下でのV−I特性図
【図16】 A.T.V.C.制御を行なった場合のH/H,N
/N,L/Lの各環境下での転写バイアス図
【図17】 従来のA.T.V.C.制御のブロック回路図
【図18】 制御シーケンス図
【符号の説明】
1 像担持体(感光体ドラム) 2 帯電ローラ 3 レーザスキャナ 5 現像器 6 現像剤担持体(現像スリーブ、現像ローラ) 8 転写ローラ 9 クリーニング装置 P 転写材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体に接触させた接触転写手段を有
    し、該接触転写手段に転写バイアスを印加し、該像担持
    体と該接触転写手段との接触部である転写部位に転写材
    を導入通過させることで像担持体側に形成担持させた可
    転写像を転写材側へ転写させて画像形成物を得る画像形
    成装置であり、 前記接触転写手段を定電圧制御する電圧制御手段と、 該電圧制御手段による定電圧制御時の出力電流値を検知
    する出力電流検知手段と、 前記出力電流値が所望の値に達しているか否か判断する
    判断手段と、 該判断手段に基づく定電圧出力値と、前記出力電流検知
    手段からの入力演算結果より、前記接触転写部材への出
    力電圧を決定する処理手段を有する転写バイアス出力回
    路を具備し、 前記接触転写手段の回転方向の抵抗値分布を画像形成装
    置のプリント動作直前に検知して接触転写手段への印加
    転写バイアスを決定することを特徴とする画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 画像形成装置の初期設定時の検知値と、
    プリント動作直前の検知値との比が所定以上であったと
    きプリント電圧を補正することを特徴とする請求項1に
    記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 2枚以上の連続プリント時の紙間で接触
    転写手段の抵抗検知補正制御を行なうことを特徴とする
    請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 プリント後から転写材が排出部へ排出さ
    れるまでの像担持体後回転時に接触転写手段の抵抗値分
    布検知を行なうことを特徴とする請求項1又は同2に記
    載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 像担持体に接触させた接触転写手段を有
    し、該接触転写手段に転写バイアスを印加し、該像担持
    体と該接触転写手段との接触部である転写部位に転写材
    を導入通過させることで像担持体側に形成担持させた可
    転写像を転写材側へ転写させて画像形成物を得る画像形
    成装置であり、転写バイアス出力回路を具備し、装置の
    電源投入後、接触転写手段の抵抗値検知のための接触転
    写手段の定電流制御実施までの間に、装置にプロセスカ
    ートリッジもしくは接触転写手段が存在しているか否か
    を検知する手段を有し、無しと判定された場合は転写バ
    イアス出力回路の以降の転写バイアス印加シーケンスを
    中止させることを特徴とする画像形成装置。
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