JPH05296754A - エッジ検出方法 - Google Patents

エッジ検出方法

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JPH05296754A
JPH05296754A JP4124184A JP12418492A JPH05296754A JP H05296754 A JPH05296754 A JP H05296754A JP 4124184 A JP4124184 A JP 4124184A JP 12418492 A JP12418492 A JP 12418492A JP H05296754 A JPH05296754 A JP H05296754A
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JP
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sample
edge
secondary electron
value
electron signal
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JP4124184A
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English (en)
Inventor
Hiroyasu Shimizu
弘泰 清水
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2次電子信号S3が少ない部分でも正確にエ
ッジを検出する。 【構成】 荷電粒子線を試料上で走査し、発生する2次
電子信号を用いて試料上のパターンのエッジを検出する
方法において、その試料から発生する2次電子信号S3
が極小値SNをとる位置X3をエッジとみなす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば荷電粒子線を試
料上で走査し、発生する2次電子信号を用いて試料上の
パターンの寸法を測定する場合に適用して好適なエッジ
検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体の微細なパターンの幅等を測定す
るような用途において、微小スポットに集束された電子
ビーム等の荷電ビームを被測定パターンが形成されてい
る試料上で走査して発生する2次電子を検出することに
より、その被測定パターンの荷電ビームの走査方向の寸
法を測定する荷電ビーム測長装置が使用されている。
【0003】図6は従来の荷電ビーム測長装置の全体の
構成を簡略化して示し、この図6において、荷電ビーム
銃1から放出された荷電ビームEBは、図示されていな
い集束コイルにより試料4上に焦点を結ぶ様に集束さ
れ、偏向コイル3により偏向されて試料4上に照射され
る。スティグメータコイル2は、90°間隔の4個のス
ティグメータYコイル5Y〜8Y及びこれらコイル5Y
〜8Yからそれぞれ45°ずれたスティグメータXコイ
ル5X〜8Xより構成され、偏向コイル3は偏向Yコイ
ル9Y,10Y及び偏向Xコイル9X,10Xより構成
されている。
【0004】偏向Yコイル9Y及び10Yは電子光学鏡
筒の光軸に関して対称に配置されて、荷電ビームEBを
所定の方向(これをY方向とする)に偏向し、偏向Xコ
イル9X及び10Xはそれぞれ偏向Yコイル9Y及び1
0Yから90°ずれて配置されて、荷電ビームEBをY
方向に垂直なX方向に偏向する。ただし、それら偏向Y
コイル9Y,10Yによる偏向と偏向Xコイル9X,1
0Xによる偏向とを合成することにより、荷電ビームを
任意の方向に走査することができる。
【0005】11はスティグメータY用の電圧発生部、
12はスティグメータX用の電圧発生部を示し、電圧発
生部11及び12の出力信号がそれぞれスティグメータ
Y用のアンプ13及びスティグメータX用のアンプ14
を介してスティグメータYコイル5Y〜8Y及びスティ
グメータXコイル5X〜8Xに供給される。また、15
は偏向Y電圧発生部、16は偏向X電圧発生部を示し、
偏向Y電圧発生部15は、例えば低い周波数で鋸歯状に
振動する偏向信号S1を発生し、この偏向信号S1がア
ンプ17を介して偏向Yコイル9Y及び10Yに供給さ
れる。一方、偏向X電圧発生部16は、例えば高い周波
数の鋸歯状の偏向信号S2を発生し、この偏向信号S2
がアンプ18を介して偏向Xコイル9X及び10Xに供
給される。また、偏向信号S1及びS2は、共に信号処
理回路19にも供給される。
【0006】試料4の荷電ビームEBの照射点からはそ
の試料4上のパターンの状態に応じた量の2次電子が放
出され、この2次電子が2次電子検出器20により検出
される。2次電子検出器12の検出信号は増幅器21に
より適度に増幅されて2次電子信号S3となり、この2
次電子信号S3がアナログ/デジタル(A/D)変換器
22を介して信号処理回路19に供給される。信号処理
回路19では、荷電ビームEBの試料4上での偏向量と
発生する2次電子の量とから試料4上の被測定パターン
の測長方向の幅等を算出する。
【0007】信号処理回路19における従来のパターン
の線幅の測定方法について説明するに、試料4の上には
被測定パターン23が形成され、図7(a)に示すよう
に被測定パターン23の断面のX軸に沿う線幅が測定対
象であるものとする。その線幅を測定するためには、先
ず被測定パターン23のX方向の2個のエッジ23a,
23bの位置を特定する必要がある。この場合、その被
測定パターン23の上を荷電ビームEBでX方向に走査
することにより、図8に示すように所定周期でサンプル
された2次電子信号S3が得られる。荷電ビームEBが
X方向に一定速度で走査されると、荷電ビームEBのX
方向の位置は時間に比例して変化し、2次電子信号S3
はX方向に所定ピッチでサンプルされる。そこで、図8
では横軸をX軸にとっている。以下の説明でも同様であ
る。信号処理回路19は、例えば偏向信号S2より試料
4上の荷電ビームEBのX方向の座標を認識することが
できる。
【0008】そして、最も単純なエッジ検出方法は、サ
ンプルされた2次電子信号S3の値が最小のサンプル点
であるボトム点24のX軸座標をエッジ位置とみなす方
法である。しかしながら、図7(a)に示すように、被
測定パターン23のエッジ23a,23bはパターンの
凸部の陰の領域に存在するため、2次電子信号S3上の
ボトム点24はエッジ23aよりもやや外側になること
が分かっている。そこで、従来は以下のようにしてエッ
ジ位置を求めている。即ち、図7(a)の被測定パター
ン23の左側のエッジに対応する2次電子信号S3を示
す図8において、25は2次電子信号S3の値が最大の
サンプル点であるトップ点を示し、値がSmin のボトム
点24から値がSmax のトップ点25までが被測定パタ
ーン23の左側のエッジ部に対応するスロープ部であ
る。
【0009】そして、予め定められているスロープの下
レベル側の閾値TL及びスロープの上レベル側の閾値T
Hを用いて、次の演算により下レベルSL及び上レベル
SHを求める。 SL=(Smax −Smin )TL+Smin SH=(Smax −Smin )TH+Smin 次に、値が下レベルSL以上となった直後のサンプル点
26および値が上レベルSHを超える直前のサンプル点
27を求め、サンプル点26とサンプル点27との間の
2次電子信号S3を直線Lsで近似する。
【0010】一方、ボトム点24又は値が最小値Smin
と最大値Smax との比率に基づいて定まる位置を基準に
して、その位置から外側に予め定められた長さだけ離れ
た位置のサンプル点を始点28とする。更に、この始点
28から外側に予め定められた長さだけ離れた位置のサ
ンプル点を終点29として、始点28と終点29との間
のベース部の2次電子信号S3を直線LBで近似する。
そして、直線Lsと直線LBとの交点30を求め、この
交点30のX軸座標X1を左側のエッジの位置とする。
右側のエッジについても同様に位置を特定し、左右のエ
ッジ間のX軸座標の値の差を求め、これをパターンのX
方向の線幅としていた。
【0011】次に、図9を参照して従来の他のエッジ検
出方法につき説明する。この検出方法では、図9に示す
ように、パターンのエッジ部に対応するボトム点24か
らトップ点25までのスロープ部を検出してボトム点2
4の最小値Smin 及びトップ点25の最大値Smax を求
める。次に、予め定められた閾値Tを用いて、次式より
レベルSTを算出する。 ST=(Smax −Smin )T+Smin
【0012】そして、レベルSTを挟む2個のサンプル
点を結ぶ直線31がレベルSTとなる点32を求め、こ
の点32のX軸座標X2を左側のエッジの位置とみな
す。同様に右側のエッジについてもX軸座標を求め、左
右のエッジのX軸座標間の差を線幅としていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来のエ
ッジ検出方法においては、被測定パターンのエッジに対
応するスロープ部の最小値Smin よりも信号レベルがや
や上の点の座標を求めるエッジの位置としている。しか
しながら、図6の試料4がシリコン(Si)ウエハ又は
シリコンウエハ上に種々の膜を形成したものであり、被
測定パターンがフォトレジストを例えば水銀灯のi線露
光でパターニングしたものである場合には、パターン線
幅を細くするにつれて、パターンの底部が裾を引くよう
に薄く残る現象がある。
【0014】例えば、図7(b)はそのようにi線露光
でパターニングしたフォトレジスト(i線レジスト)に
よるパターン33の断面図を示し、この図7(b)に示
すように、パターン33の左右のエッジ部33a及び3
3bが、パターン本体の厚さに比べて非常に薄い状態で
外側に広がっている。このパターン33に荷電ビームと
しての電子線を照射すると、電子線は左右の薄いエッジ
部33a及び33bを貫通し、それらエッジ部33a及
び33bに対応する2次電子信号S3が極端に少なくな
ってしまう。従って、測定したい線幅はパターン33の
外側の線幅L2であるにも拘らず、実際に測定される線
幅はパターン33のエッジ部33a,33bの内側の線
幅L1になり、パターンの検出された線幅が実際よりも
細くなるという不都合があった。
【0015】本発明は斯かる点に鑑み、試料上のパター
ンが薄く2次電子信号が少ない部分でも正確にエッジを
検出できるエッジ検出方法を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明による第1のエッ
ジ検出方法は、例えば図1に示す如く、荷電粒子線を試
料上で走査し、発生する2次電子信号を用いて試料上の
パターンのエッジを検出する方法において、その試料か
ら発生する2次電子信号S3が極小値SNをとる位置X
3をエッジとみなすものである。この場合、2次電子信
号S3はアナログ信号でもよく、デジタル化されたデー
タでもよい。2次電子信号S3がデジタル化されたデー
タである場合には、その2次電子信号S3の極小値SN
とは、例えば一連のサンプル点を近似する曲線C1の極
小値を意味する。以下でも同様である。
【0017】また、本発明の第2のエッジ検出方法は、
例えば図2に示す如く、荷電粒子線を試料上で走査し、
発生する2次電子信号を用いて試料上のパターンのエッ
ジを検出する方法において、その試料から発生する2次
電子信号S3の微分信号S4の値が負から正へ変化する
区間R4内で且つその微分信号S4の値が零(0)とな
る位置X4をエッジとみなすものである。
【0018】また、本発明の第3のエッジ検出方法は、
例えば図3に示す如く、荷電粒子線を試料上で走査し、
発生する2次電子信号を用いて試料上のパターンのエッ
ジを検出する方法において、その試料から発生する2次
電子信号S3の微分信号S4の値が負から正へ変化する
区間R4内で且つその微分信号S4の値が零となる位置
を含む所定範囲の領域内R5で、その試料から発生する
2次電子信号S3が最小値をとる位置X5をエッジとみ
なすものである。
【0019】また、本発明の第4のエッジ検出方法は、
例えば図4に示す如く、荷電粒子線を試料上で走査し、
発生する2次電子信号を用いて試料上のパターンのエッ
ジを検出する方法において、その試料から発生する2次
電子信号S3の微分信号S4のピーク値に対して2つの
閾値TH,TLを定め、これら2つの閾値TH,TLの
間のその微分信号S4の複数のサンプル点を位置に関す
る多項式(曲線C4に対応する)で近似し、この近似さ
れた多項式の値が零になる位置X6をエッジとみなすも
のである。
【0020】また、本発明の第5のエッジ検出方法は、
例えば図5に示す如く、荷電粒子線を試料上で走査し、
発生する2次電子信号を用いて試料上のパターンのエッ
ジを検出する方法において、その試料から発生する2次
電子信号のピーク値及びボトム値TBに対して2つの閾
値TH1,TL1を定め、これら2つの閾値の間のその
2次電子信号S3の複数のサンプル点を位置に関する多
項式(曲線C5に対応する)で近似し、この近似された
多項式の値がそのボトム値TBと合致する位置X7をエ
ッジとみなすものである。
【0021】
【作用】斯かる本発明の第1のエッジ検出方法によれ
ば、2次電子信号S3が極小値SNをとる位置X3がエ
ッジの位置とみなされる。従って、従来のエッジ検出方
法よりもエッジ位置が外側になり易く、2次電子信号S
3が小さい部分でもより正確にパターンのエッジを検出
することができる。また、第2のエッジ検出方法によれ
ば、2次電子信号S3の微分信号S4が生成され、この
微分信号S4が負から正へ変化する過程で0になる位置
がエッジとみなされる。このように微分信号S4が負か
ら正へ変化する過程で0となる位置X4は、2次電子信
号S3が極小値をとる位置と等しいので、第1のエッジ
検出方法と同様により正確にパターンのエッジを検出す
ることができる。
【0022】また、第3のエッジ検出方法によれば、先
ず2次電子信号S3の微分信号S4が負から正へ変化す
る過程で0となる位置を含む所定範囲の領域R5が求め
られるが、この領域R5は2次電子信号S3が極小値を
とる位置を含んでいる。従って、その領域R5内で2次
電子信号S3が最小値をとる位置X5を求めると、その
位置X5は2次電子信号S3が極小値SNをとる位置と
等しくなり、第1のエッジ検出方法と同様に正確にパタ
ーンのエッジを検出することができる。
【0023】次に、第4のエッジ検出方法によれば、2
次電子信号S3の微分信号S4のピーク値に対して2つ
の閾値TH及びTLが定められ、これら2つの閾値TL
とTHとの間の微分信号S4の複数のサンプル点が例え
ば曲線C4に対応する多項式で近似される。そして、多
項式の値が0になる位置X6がエッジの位置とみなされ
る。微分信号S4が負から正へ変化する過程で0になる
近傍は2次電子信号S3が極小値をとる位置の近傍であ
るが、2次電子信号S3の値が小さい領域ではSN比が
小さく、それら2次電子信号S3及び微分信号S4の値
の信頼性が低い傾向がある。それに対して本発明では、
値が0の近傍の微分信号S4の実際の値は使用すること
なく、信頼性の高いピーク側の微分信号S4の値を用い
て、微分信号S4の値が0になる位置を求めているの
で、2次電子信号S3の値が小さい領域でもより正確に
パターンのエッジを検出することができる。
【0024】また、第5のエッジ検出方法によれば、2
次電子信号S3のピーク値及びボトム値TBに対して2
つの閾値TH1及びTL1が定められ、これら2つの閾
値の間の2次電子信号S3の複数のサンプル点が例えば
曲線C5で表されるような多項式で近似される。そし
て、この多項式の値がそのボトム値TBと合致する位置
X7がエッジの位置とみなされる。この場合も、2次電
子信号S3の値が小さくSN比が小さい領域の2次電子
信号S3の値があまり使用されないので、より正確にパ
ターンのエッジを検出することができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明によるエッジ検出方法の実施例
につき図1〜図5を参照して説明する。これらの実施例
は、図6の荷電ビーム測長装置で被測定パターンの線幅
を測定する際のエッジの検出工程に本発明を適用したも
のである。また、以下の図1〜図5の2次電子信号S3
は、図6の信号処理回路19に供給されるデジタル化さ
れた2次電子信号S3の左側のエッジ部に対応するデー
タをエッジ検出方向であるX方向の位置(X座標)に対
してプロットしたものである。
【0026】[第1実施例]図1を参照して第1実施例
のエッジ検出方法を説明する。図1に示すように、先ず
サンプルされた2次電子信号S3の中からパターンの左
側のエッジ部に対応するスロープ部の範囲R1を求め、
この領域R1で最小値Smin をとるサンプル点34を特
定する。次に、サンプル点34付近の領域R2の複数個
の2次電子信号S3のサンプルデータを位置Xに関する
多項式で、例えば最小自乗法により近似する。図1の例
では領域R2は、サンプル点34を中心として3個のサ
ンプルデータを含む領域である。
【0027】また、多項式としては、1次式、2次式、
3次式等が考えられるが、図1の例では2次式を用いて
いる。領域R2の3個のサンプルデータを位置Xに関す
る2次式で近似した結果、曲線C1で表される2次式が
得られる。本実施例では、その曲線C1が領域R2内で
極小値SNをとる点35のX軸座標であるX3をパター
ンの左側のエッジ位置とみなす。この場合には、従来の
エッジ検出方法よりもエッジ位置が外側になり易く、2
次電子信号S3が小さい部分でもより正確にパターンの
エッジを検出することができる。
【0028】[第2実施例]図2を参照して第2実施例
のエッジ検出方法を説明する。本例では、図2(a)の
デジタル化された2次電子信号S3より、図2(b)に
示す平滑化された微分信号S4を生成する。平滑化され
た微分信号S4とは、単に微分(デジタル処理では「差
分」に相当する)を行うのではなく、2次電子信号S3
に平滑化処理と微分処理とを施して得られる信号であ
る。一例として、2次電子信号S3の一連のサプルデー
タをf1,f2,f3,f4,f5として、サンプルデ
ータf3に対応する平滑化された微分信号S4をf3′
とすると、係数Kを用いてf3′は次のように表され
る。 f3′=K(2・f5+f4−f2−2・f1)
【0029】次に、平滑化された微分信号S4(以下、
単に「微分信号S4」ともいう)のパターンのエッジに
対応する領域R3を求め、この領域R3の左端部の周辺
の領域R4で値が最も0に近いサンプル点36を求め
る。領域R3は、値が0を超える直前のサンプル点から
値が0以下となった直後のサンプル点までの領域であ
る。また、領域R4では微分信号S4の値が負から正へ
変化する。
【0030】その後、その値が最も0に近いサンプル点
36を中心とする3個のサンプル点を多項式で近似し
て、曲線C2を得る。曲線C2は例えば位置Xに関する
2次曲線である。本実施例では、その曲線C2の値が0
になる点37のX軸座標であるX4をエッジの位置とみ
なす。微分信号S4が負から正へ変化する過程で0にな
る位置は、ほぼ2次電子信号S3が極小値をとる位置に
等しい。従って、本例の方法でもエッジ位置を正確に検
出することができる。なお、平滑化された微分信号S4
ではなく、単純な微分信号を用いて2次電子信号S3の
極小値を特定するようにしてもよい。
【0031】[第3実施例]図3を参照して第3実施例
のエッジ検出方法を説明する。本例でも、図3(a)の
デジタル化された2次電子信号S3より、図3(b)に
示す平滑化された微分信号S4を生成する。そして、微
分信号S4の内のパターンのエッジに対応する領域R3
を求め、この領域R3の左端部の周辺の領域R4で値が
最も0に近いサンプル点36を求める。次に、その微分
信号S4のサンプル点36に対応する図3(a)の2次
電子信号S3のサンプル点を中心として例えば5個のサ
ンプル点を含む領域R5を設定し、この領域R5におい
て、2次電子信号S3又はこの2次電子信号S3を平滑
化した信号が最小値をとるサンプル点38を求める。
【0032】そして、図3(a)のサンプル点38を中
心として3個のサンプル点を含む領域R6において、位
置Xに関する多項式の近似を行うことによりそれら3個
のサンプル点を近似する曲線C3を得る。本例では、こ
の曲線C3が極小値SNをとる点39のX軸座標である
X5をエッジの位置とみなす。この場合、最終的に2次
電子信号S3を近似する多項式が極小値をとる位置をエ
ッジとみなす点では第1実施例と同様である。しかしな
がら、本例では更に図3(a)の値が最小のサンプル点
38を捜す段階で、微分信号S4が負から正へ変化する
過程で最も0に近いサンプル点36を中心とする領域R
5をサーチ範囲としている。従って、2次電子信号S3
の中からエッジの前後のサンプル点38等のボトム点を
正確に検出することができる。
【0033】[第4実施例]図4を参照して第4実施例
のエッジ検出方法を説明する。本例でも、図4(a)の
デジタル化された2次電子信号S3より、図4(b)に
示す平滑化された微分信号S4を生成する。その後、微
分信号S4の内のパターンのエッジに対応する領域R3
を求め、この領域R3の左半分の領域、即ち2次電子信
号S3の値が最小のボトム点に近い領域において閾値T
L及びTH(TL<TH)を設定する。閾値TLは0よ
り大きい値であり、閾値THは微分信号S4の最大値よ
りも小さい値である。
【0034】次に、図4(b)の領域R3の左半分の領
域内において、閾値TLと閾値THとの間に収まる領域
R7内の複数のサンプル点を多項式で近似して、サンプ
ル点を近似する曲線C4を得る。図4(b)のように領
域R7内のサンプル点が2個の場合には、多項式として
は位置Xの1次式でもよく、1次式の場合には曲線C4
は直線となる。そして、その曲線C4が0になる点41
のX軸座標であるX6をエッジ位置とみなす。
【0035】一般に2次電子信号S3の値が小さい領域
では信号のSN比が小さく、測定結果の信頼性が低い傾
向がある。また、2次電子信号S3の値が小さい領域と
は、微分信号S4が負から正へ変化する過程で0になる
領域の周辺の領域である。そこで、本例では微分信号S
4が0になる領域の周辺のサンプルデータは使用するこ
となく、閾値TLとTHとの間のサンプルデータから微
分信号S4が0になる位置を推定するようにしている。
従って、より正確にエッジ位置を求めることができる。
【0036】[第5実施例]図5を参照して第5実施例
のエッジ検出方法につき説明する。図5に示すように、
先ずサンプルされた2次電子信号S3の中からパターン
の左側のエッジ部に対応する値が最小値TBのボトム点
42と値が最大値のトップ点43との間のスロープ部の
範囲R1を求める。次に、この領域R1で2つの閾値T
L1及びTH1(TH1>TL1)を設定する。閾値T
L1は2次電子信号S3の最小値よりも大きく、閾値T
H1は2次電子信号S3の最大値よりも小さくなるよう
にする。そして、閾値TL1とTH1との間に収まる領
域R8内の複数のサンプル点を多項式で近似して曲線C
5を得る。曲線C5は直線でもよい。
【0037】そして、曲線C5が最小値TBと一致する
点44のX軸座標であるX7をエッジ位置とみなす。本
例でも、2次電子信号S3の内の値が小さく信頼性の低
い領域のデータはあまり使用されていないので、より正
確にエッジ位置を検出することができる。なお、2次電
子信号S3そのものを使用する代わりに、2次電子信号
S3を平滑化した信号を用いてもよい。
【0038】なお、本発明は上述実施例に限定されず本
発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得るこ
とは勿論である。
【0039】
【発明の効果】本発明の第1〜第3のエッジ検出方法に
よれば、実質的に2次電子信号が極小値をとる位置をエ
ッジ位置とみなしているので、従来の検出方法よりもエ
ッジ位置が外側になり易い。従って、試料上のパターン
が薄く2次電子信号が少ない部分でもより正確にエッジ
を検出できる利点がある。
【0040】また、本発明の第4及び第5のエッジ検出
方法によれば、2次電子信号又はその微分信号の内のS
N比が小さく信頼性が低い傾向のある部分のデータがほ
とんど使用されない。従って、2次電子信号が少ない部
分でもより正確にエッジを検出できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエッジ検出方法の第1実施例の説
明に供する2次電子信号S3の波形図である。
【図2】本発明の第2実施例の説明に供する2次電子信
号S3及び微分信号S4の波形図である。
【図3】本発明の第3実施例の説明に供する2次電子信
号S3及び微分信号S4の波形図である。
【図4】本発明の第4実施例の説明に供する2次電子信
号S3及び微分信号S4の波形図である。
【図5】本発明の第5実施例の説明に供する2次電子信
号S3の波形図である。
【図6】従来のエッジ検出方法が使用される荷電ビーム
測長装置の構成を示すブロック図である。
【図7】被測定パターンの例を示す断面図である。
【図8】従来のエッジ検出方法の説明に供する2次電子
信号S3の波形図である。
【図9】従来の他のエッジ検出方法の説明に供する2次
電子信号S3の波形図である。
【符号の説明】
1 荷電ビーム銃 4 試料 19 信号処理回路 20 2次電子検出器 23,33 被測定パターン S3 2次電子信号 S4 平滑化された微分信号 C1〜C5 近似多項式を表す曲線 X3〜X7 エッジ位置とみなされたX座標

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子線を試料上で走査し、発生する
    2次電子信号を用いて試料上のパターンのエッジを検出
    する方法において、 前記試料から発生する2次電子信号が極小値をとる位置
    をエッジとみなす事を特徴とするエッジ検出方法。
  2. 【請求項2】 荷電粒子線を試料上で走査し、発生する
    2次電子信号を用いて試料上のパターンのエッジを検出
    する方法において、 前記試料から発生する2次電子信号の微分信号の値が負
    から正へ変化する区間内で且つ前記微分信号の値が零と
    なる位置をエッジとみなす事を特徴とするエッジ検出方
    法。
  3. 【請求項3】 荷電粒子線を試料上で走査し、発生する
    2次電子信号を用いて試料上のパターンのエッジを検出
    する方法において、前記試料から発生する2次電子信号
    の微分信号の値が負から正へ変化する区間内で且つ前記
    微分信号の値が零となる位置を含む所定範囲の領域内
    で、前記試料から発生する2次電子信号が最小値をとる
    位置をエッジとみなす事を特徴とするエッジ検出方法。
  4. 【請求項4】 荷電粒子線を試料上で走査し、発生する
    2次電子信号を用いて試料上のパターンのエッジを検出
    する方法において、 前記試料から発生する2次電子信号の微分信号のピーク
    値に対して2つの閾値を定め、該2つの閾値の間の前記
    微分信号の複数のサンプル点を位置に関する多項式で近
    似し、該近似された多項式の値が零になる位置をエッジ
    とみなす事を特徴とするエッジ検出方法。
  5. 【請求項5】 荷電粒子線を試料上で走査し、発生する
    2次電子信号を用いて試料上のパターンのエッジを検出
    する方法において、 前記試料から発生する2次電子信号のピーク値及びボト
    ム値に対して2つの閾値を定め、該2つの閾値の間の前
    記2次電子信号の複数のサンプル点を位置に関する多項
    式で近似し、該近似された多項式の値が前記ボトム値と
    合致する位置をエッジとみなす事を特徴とするエッジ検
    出方法。
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