JPH05296355A - メタルダイアフラム弁 - Google Patents
メタルダイアフラム弁Info
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- JPH05296355A JPH05296355A JP9528992A JP9528992A JPH05296355A JP H05296355 A JPH05296355 A JP H05296355A JP 9528992 A JP9528992 A JP 9528992A JP 9528992 A JP9528992 A JP 9528992A JP H05296355 A JPH05296355 A JP H05296355A
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Abstract
同士の接触でありながら良好なシール特性を備えたメタ
ルダイアフラム弁を提供すること。 【構成】 金属製の弁箱と、該弁箱と一体に形成された
弁座と、周縁部を前記弁箱に密封挾持すると共に中央部
が前記弁座に対し直接接離自在に対向するメタルダイア
フラムと、該メタルダイアフラムの中央部を前記弁座方
向に変位させる負荷手段とを有するメタルダイアフラム
弁において、前記メタルダイアフラムと弁座の各対向面
の硬さをビッカース硬さで表わしたとき、両者の硬さの
差をHv50〜400 にしたメタルダイアフラム弁。
Description
関し、特に金属製の弁座に対しメタルダイアフラムを直
接着座あるいは離座させるオールメタル製のメタルダイ
アフラム弁に関する。
いられる開閉弁としては、弁内部流路に摩耗による微粒
子を生じるような摺動部がなく、かつデッドスペースの
ない弁が要求されていた。これを解決するものとして例
えば特開昭63−285373号や実開平2−29361 号等に開示
されたメタルダイアフラム弁がある。このメタルダイア
フラム弁は中央部が上方に膨出した金属製のメタルダイ
アフラムと樹脂製の弁座を有するもので、このメタルダ
イアフラムを弾性変形範囲内で変形させて、弁座に直接
着座あるいは離座させて弁を開閉するようにしたもので
あった。ところが、最近では半導体の高集積度化に伴な
い原料ガス中の不純物濃度がppb レベルを切るようなpp
t レベルであることが要求されるようになりつつある。
この要求に対しては、弁内部流路を形成する材料に吸着
する及びここから放出される水分や不純物を極少に抑え
ることが一つの解決策であり、また、課題となってい
る。ところが、上記した従来の樹脂製弁座を用いたメタ
ルダイアフラム弁では次のような問題がある。 A)樹脂材料は本質的に吸湿性であるため、樹脂製弁座
に吸着、吸収された水分や不純物を完全に放出除去する
ことは困難である。 B)高温でのベーキングに限界がある。 C)高腐食性で多種にわたる原料ガスに対し耐食性に不
安がある。
構成のメタルダイアフラム弁が最適であると考えられる
ようになってきた。 a)弁座を弁箱と一体に形成した金属製弁座とする。 b)流体との接触面全てを鏡面仕上げにすること。 c)なお、樹脂製弁座と同等あるいはそれ以上のシール
特性(1×10-7〜10-9atmcc/sec程度)を有するこ
と。 従って、メタルダイアフラムと金属製弁座という金属同
士の接触でありながら従来と同等あるいはそれ以上のシ
ール特性を要求されている。
接触の場合シール特性を上げる要素としては、メタルダ
イアフラムと金属製弁座との接触面の表面状態、即ち表
面粗さに依存するところが大である。この接触面の表面
粗さは通常Rmax 0.1 μm程度までは可能であるが、要
求されるシール性能を達成するには、これよりもさらに
1桁上のレベルに仕上げなければならない。従って、極
めて高い精度の鏡面仕上げが必要となり、設備の面及び
コストの面などで問題がある。
て、接触面の一方に軟質金属をコーテイングすることが
考えられている(特開平2−266171号参照)。しかしな
がら、軟質金属では耐久性に劣るため短時間で剥離した
り、あるいは摩耗によって微粒子を生ずるなどの不具合
がある。本発明は上記のような問題点を解決するために
なされたもので、金属同士の接触でありながら、低コス
トで耐久性があり良好なシール特性を備えたメタルダイ
アフラム弁を提供することを目的とする。
と、該弁箱と一体に、あるいは別体に形成された金属製
弁座と、周縁部を前記弁箱に密封挾持すると共に中央部
が前記弁座に対し直接接離自在に対向するメタルダイア
フラムと、該メタルダイアフラムの中央部を前記弁座方
向に変位させる負荷手段とを有するメタルダイアフラム
弁において、前記メタルダイアフラムと弁座の各対向面
の硬さをビッカース硬さで表わしたとき、両者の硬さの
差をHv50〜400 にしたもので、この硬さの差はメタルダ
イアフラムの硬さをHv300 〜500 、弁座の硬さをHv100
〜400 とした範囲の中からそれぞれ選択して得るもので
ある。
金属製弁座の接触面に互いに適度な硬度差をもたせたの
で、閉弁時に上記メタルダイアフラムと弁座が相互に圧
接された場合、硬い方の部材の表面状態に合せて軟らか
い部材の表面が微細に変形し、その後お互いの表面状態
が整合して密に接触するようになり、いわゆるなじみ性
を発揮してシール性能が向上する。またパーティクルの
発生が抑えられる。
ダイヤフラムの接触面を硬くすることが効果的で、硬さ
の差がHv50以下では一方の面に沿うような微細な変形が
生じることがなく、なじみ効果がでてこないので漏れ量
が減少して行かない。またHv400 以上とすると、比較的
少ない開閉回数で軟らかい方の接触面が必要以上に変形
してしまい漏れ量が再び大きくなり耐久性に問題があ
る。好ましい範囲としてはHv100 〜200 程度が良い。
500 の範囲から選ぶようにしたのは、Hv300 以下とする
と、押圧時にダイアフラムに過大な変形を生じ、シール
性能を損う場合があるとともに、ダイアフラムのばね定
数が低下し開弁時にメタルダイヤフラム自身が弾性復起
しなくなる場合があるからである。一方Hv500 以上とす
ると、逆に閉弁時にメタルダイヤフラムを押す力が大き
くなりすぎるためで、以上のように上記の範囲を越える
とメタルダイヤフラム自身の弾性特性が変化し好ましく
ないためである。一方弁座の硬さをHv100 〜400 とした
のは、Hv100 以下では軟らかすぎて変形が激しいこと、
またHv400 は弁座面を加工した場合の加工硬化による自
然発生的な硬度で、これ以上硬くするには、また別の手
段が必要となりコスト面で不都合なためである。また、
別の手段として、メタルダイアフラムに薄膜を成形して
見かけ上の硬度差をつける方法で行ってもよい。薄膜の
材質は、比較的軟かく、かつ安定なAuなどが考えられ
る。
ら説明する。図1は手動開閉型のメタルダイアフラム弁
の全閉状態を示す縦断面図である。1はメタルダイアフ
ラム弁の弁箱で耐食性のあるステンレス材よりなる。左
側に流入流路2、右側に流出流路3がそれぞれ略L字状
に形成され、これらの流路は上部の開口部で互いに連通
されるようになっている。流入流路2の上端部には上方
に突出する凸状の環状弁座4が弁箱1と一体に形成され
ている。弁箱1の上部開口部の周縁には段差面を形成
し、ここに後述するメタルダイアフラム5の周縁部を載
置し、ダイアフラム押え6を介してふた7を弁箱1に対
し螺合することにより、メタルダイアフラム5の周縁部
を弁箱1に密封挾持する。これによって密封された流体
室11が形成される。
適宜の金属材料からなり、その中央部が上方に膨出した
形状で2乃至3枚を重ねて用いる。そして、中央部が上
記弁座と直接接離(着座あるいは離座)自在に対向して
開閉作用をなし得るように上記の通り配置される。一方
負荷手段10は、ふた7の中央の貫通孔に嵌合し、一部で
ねじ螺合する弁棒8と、この弁棒8の外端部に設けられ
たハンドル9を備えている。ここで弁棒は空圧等の流体
圧や磁力などによって昇降させてもよい。また弁棒8の
先端面は適宜な曲面形状となっているが、この曲面状の
端面とメタルダイアフラム5との間に軟質材からなる押
圧部材を介在させてもよい。
て弁棒8が昇降し、メタルダイアフラムの中央部が弁座
に接離して弁が開閉されるようになっている。すなわ
ち、弁棒8を下降させると曲面状の最下端面はメタルダ
イアフラム5を押圧し、メタルダイアフラムは弾性変形
し中央部は下方に移動するが、ここでメタルダイアフラ
ムの弾性変形の範囲内で中央部が弁座4に圧接して弁が
閉状態となるようにメタルダイアフラムと弁座との間隔
すなわちリフトを定める。そして、この後弁棒8を上昇
させたときにはメタルダイアフラム5が弁棒8に追従し
て上昇し、元の形状に弾性復起するようにする。即ちメ
タルダイアフラムを弾性変形範囲内で変形させて弁を開
閉するようになっている。また、弁座4及びメタルダイ
アフラム5の接触面の表面粗さはRmax 0.2 Мmと、そ
れぞれ同程度の表面仕上げが施されており、その他の流
体接触面にも適宜の鏡面仕上げが施されている。
ム弁において、メタルダイアフラムと弁座の硬さを変化
させた下表1の実施例についてヘリウム・リークディテ
クタによる漏洩試験を行った。試験品の硬さは、マイク
ロビッカース試験機によってそれぞれの接触面の硬さを
3点測定した平均を示し、これと同質のものを使用して
行った。また、比較例としてそれぞれ硬度差を変化させ
たものについても同様に行った。この結果を図2に示
す。なお、メタルダイアフラムはNi−Co系合金材からな
り、適宜時効処理(例えば圧延率を変化させて)を施し
て所望の硬さを得た。また弁座はSUS 316 L材からな
り、生材の状態から適宜バニッシング加工を施して所望
の硬さを得た。
る実施例No1,2,3は共に、従来と同等またはそれ以
上の漏れの領域に安定していることが認められる。これ
に対し、比較例のNo4(硬さの差が小)では漏れ量は開
閉回数を重ねてもほとんど変化がない。またNo5(硬さ
の差が大)では漏れが増加してくる傾向にあることが認
められる。以上のように、接触面の表面粗さがRmax 0.
2 μm程度であっても適度な硬さの差を接触面に関係付
けることで漏れ量が低減できることがわかる。また、従
来例に比べパーティクルの発生量も減少することがわか
った。
ながら低コストで耐久性があり、パーティクルの発生が
少なく良好なシール特性を備えたメタルダイアフラム弁
を提供することができる。
ラム弁の縦断面図である。
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 金属製の弁箱と、該弁箱と一体に、ある
いは別体に形成された金属製弁座と、周縁部を前記弁箱
に密封挾持すると共に中央部が前記弁座に対し直接接離
自在に対向するメタルダイアフラムと、該メタルダイア
フラムの中央部を前記弁座方向に変位させる負荷手段と
を有するメタルダイアフラム弁において、前記メタルダ
イアフラムと弁座の各対向面の硬さをビッカース硬さで
表わしたとき、両者の硬さの差をHv50〜400 にしたこと
を特徴とするメタルダイアフラム弁。 - 【請求項2】 請求項1記載の硬さの差は、メタルダイ
アフラムの硬さをHv300 〜500 、弁座の硬さをHv100 〜
400 とし、それぞれ前記範囲の中から選択して得ること
を特徴とするメタルダイアフラム弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9528992A JP2698502B2 (ja) | 1992-04-15 | 1992-04-15 | メタルダイアフラム弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9528992A JP2698502B2 (ja) | 1992-04-15 | 1992-04-15 | メタルダイアフラム弁 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05296355A true JPH05296355A (ja) | 1993-11-09 |
JP2698502B2 JP2698502B2 (ja) | 1998-01-19 |
Family
ID=14133620
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9528992A Expired - Lifetime JP2698502B2 (ja) | 1992-04-15 | 1992-04-15 | メタルダイアフラム弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2698502B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009162319A (ja) * | 2008-01-08 | 2009-07-23 | Kitz Sct:Kk | 真空バルブ |
-
1992
- 1992-04-15 JP JP9528992A patent/JP2698502B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009162319A (ja) * | 2008-01-08 | 2009-07-23 | Kitz Sct:Kk | 真空バルブ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2698502B2 (ja) | 1998-01-19 |
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