JP2609400B2 - ダイヤフラム弁のダイヤフラム - Google Patents
ダイヤフラム弁のダイヤフラムInfo
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Landscapes
- Lift Valve (AREA)
- Fluid-Driven Valves (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種ガス工業、分析、医
療、生物工学、計装などに用いられる比較的小口径のダ
イヤフラム弁に用いるダイヤフラムに関するものであ
る。
療、生物工学、計装などに用いられる比較的小口径のダ
イヤフラム弁に用いるダイヤフラムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、金属製ダイヤフラムを用いた弁と
して例えば第5図で示すような特開昭61−24497
6で開示されたものがある。このものは、流体入口11
と流体出口12に連通する浅窪状の栓室16の底面に栓
座15を設けた筐体10と、栓座15の上方に配設され
て前記栓室16の気密を保持すると共に、擬弾性変形に
より栓座15へ当座して流体を遮断するNi−Ti合金
製のダイヤフラム17と、ダイヤフラム17の上方に昇
降自在に配設され、これを弁座15へ当座せしめるスピ
ンドル18とよりなり、前記Ni−Ti合金製ダイヤフ
ラム17の擬弾性特性による復元力により開放時にダイ
ヤフラム17を栓座15から離座せしめることを特徴と
する流体遮断開放器である。
して例えば第5図で示すような特開昭61−24497
6で開示されたものがある。このものは、流体入口11
と流体出口12に連通する浅窪状の栓室16の底面に栓
座15を設けた筐体10と、栓座15の上方に配設され
て前記栓室16の気密を保持すると共に、擬弾性変形に
より栓座15へ当座して流体を遮断するNi−Ti合金
製のダイヤフラム17と、ダイヤフラム17の上方に昇
降自在に配設され、これを弁座15へ当座せしめるスピ
ンドル18とよりなり、前記Ni−Ti合金製ダイヤフ
ラム17の擬弾性特性による復元力により開放時にダイ
ヤフラム17を栓座15から離座せしめることを特徴と
する流体遮断開放器である。
【0003】すなわちダイヤフラム17はNi−Ti系
の合金を用いて形成し、設定されたAf変態温度を越え
る温度で擬弾性変形をする。そしてAf変態温度よりや
や高い目の温度条件下で使用し、スピンドル18を下方
へ押圧しダイヤフラム17の擬弾性変形に抗してダイヤ
フラム17を栓座15へ押し付けて擬弾性特性によって
下方へ膨出した状態に変形させ栓座15に当座して閉と
する。開放する場合はスピンドル18を上方へ引き上げ
るとダイヤフラム17のスピンドル18による窪部がN
i−Ti合金の有する擬弾性特性により縮んで平板状に
復元し栓座15より離座して開放されるものである。
の合金を用いて形成し、設定されたAf変態温度を越え
る温度で擬弾性変形をする。そしてAf変態温度よりや
や高い目の温度条件下で使用し、スピンドル18を下方
へ押圧しダイヤフラム17の擬弾性変形に抗してダイヤ
フラム17を栓座15へ押し付けて擬弾性特性によって
下方へ膨出した状態に変形させ栓座15に当座して閉と
する。開放する場合はスピンドル18を上方へ引き上げ
るとダイヤフラム17のスピンドル18による窪部がN
i−Ti合金の有する擬弾性特性により縮んで平板状に
復元し栓座15より離座して開放されるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記流体遮断開放器の
欠点は次の通りである。 イ)ダイヤフラム17としてNi−Ti系の形状記憶合
金を用いなければならず、この合金のAf変態温度の管
理が困難で又高価である。 ロ)弁は設置場所や流体温度によって使用時の温度が変
化するため、一定の条件下でしか使用できない。 ハ)ダイヤフラム17はその外周が挟着固定された状態
での擬弾性変形内で直接引張力を与える変形であるた
め、変形量は大きく取れず、弁座を開放するリフトは小
さなものしか得られず、流体が通過する流過抵抗は大き
なものとなる。
欠点は次の通りである。 イ)ダイヤフラム17としてNi−Ti系の形状記憶合
金を用いなければならず、この合金のAf変態温度の管
理が困難で又高価である。 ロ)弁は設置場所や流体温度によって使用時の温度が変
化するため、一定の条件下でしか使用できない。 ハ)ダイヤフラム17はその外周が挟着固定された状態
での擬弾性変形内で直接引張力を与える変形であるた
め、変形量は大きく取れず、弁座を開放するリフトは小
さなものしか得られず、流体が通過する流過抵抗は大き
なものとなる。
【0005】ニ)弁の閉塞時は元の復元形状に抗してス
ピンドル18で強制的に変形させているため、長期の繰
り返し使用に対して形状記憶合金の擬弾性特性が徐序に
失われ、復元作用が働かなくなる。本発明は上記の問題
点を解消し、高価な金属を用いなくとも自己反復復元
し、変位量が大きく取れ、耐久性の良いダイヤフラム弁
用のダイヤフラムを提供するものである。
ピンドル18で強制的に変形させているため、長期の繰
り返し使用に対して形状記憶合金の擬弾性特性が徐序に
失われ、復元作用が働かなくなる。本発明は上記の問題
点を解消し、高価な金属を用いなくとも自己反復復元
し、変位量が大きく取れ、耐久性の良いダイヤフラム弁
用のダイヤフラムを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、弁本体
の中央部に流入口とつながる上向き流路を形成し、該上
向き流路の上端部に弁座を設け、該上向き流路の側部に
流出口とつながる下向き流路を設け、該上向き流路と下
向き流路の上部に外周部を弁本体と密封的に挟持したダ
イヤフラムを配置し、該ダイヤフラムの上面に負荷を印
加することによりダイヤフラムの中央部を弁座方向に変
位させてダイヤフラムの下面を前記弁座に当接させ弁を
閉止し、前記ダイヤフラム上面の負荷を解除することに
よりダイヤフラムが原形状に自己復帰して弁を開放する
ダイヤフラムであって、該ダイヤフラムはステンレス鋼
製薄板からなり、中央部が弁座と離れる上方向に大きな
曲率半径で球殻形状に膨らむ形状で、ダイヤフラム自身
がもつ荷重ー変位特性は極大値と極小値とを有し、極小
値は正の荷重であることを特徴とするダイヤフラム弁の
ダイヤフラムである。
の中央部に流入口とつながる上向き流路を形成し、該上
向き流路の上端部に弁座を設け、該上向き流路の側部に
流出口とつながる下向き流路を設け、該上向き流路と下
向き流路の上部に外周部を弁本体と密封的に挟持したダ
イヤフラムを配置し、該ダイヤフラムの上面に負荷を印
加することによりダイヤフラムの中央部を弁座方向に変
位させてダイヤフラムの下面を前記弁座に当接させ弁を
閉止し、前記ダイヤフラム上面の負荷を解除することに
よりダイヤフラムが原形状に自己復帰して弁を開放する
ダイヤフラムであって、該ダイヤフラムはステンレス鋼
製薄板からなり、中央部が弁座と離れる上方向に大きな
曲率半径で球殻形状に膨らむ形状で、ダイヤフラム自身
がもつ荷重ー変位特性は極大値と極小値とを有し、極小
値は正の荷重であることを特徴とするダイヤフラム弁の
ダイヤフラムである。
【0007】
【0008】
【作用】本発明は上記の構成であるから、弾性的に自己
反復復元するダイヤフラムの中でも、特にダイヤフラム
自身が持つ荷重ー変位特性は極大値と極小値とを有する
性質を備えたものである。このため、単に荷重と変位が
比例的に上昇するものに比べて、荷重に対して変位量が
大きく得られ、しかも極小値が正の値であるからダイヤ
フラム自身が弾性的に自己反復復元する。このため弁を
開くための余分な構成が不要になり、流体との接触部分
が減少して金属摩擦粉の発生が減少する。またステンレ
ス鋼製薄板からなるので、腐食性ガスを流す半導体製造
装置にも使用することができ、中央部が弁座と離れる方
向に球殻形状に膨らむ形状であるから弁開放時の流体の
流量を大きくとれる。
反復復元するダイヤフラムの中でも、特にダイヤフラム
自身が持つ荷重ー変位特性は極大値と極小値とを有する
性質を備えたものである。このため、単に荷重と変位が
比例的に上昇するものに比べて、荷重に対して変位量が
大きく得られ、しかも極小値が正の値であるからダイヤ
フラム自身が弾性的に自己反復復元する。このため弁を
開くための余分な構成が不要になり、流体との接触部分
が減少して金属摩擦粉の発生が減少する。またステンレ
ス鋼製薄板からなるので、腐食性ガスを流す半導体製造
装置にも使用することができ、中央部が弁座と離れる方
向に球殻形状に膨らむ形状であるから弁開放時の流体の
流量を大きくとれる。
【0009】従って、自己復元力を備えたダイヤフラム
弁の中でも、変位量のみ大きく変化する大きな開閉リフ
トを持ったダイヤフラム弁を得ることが可能である。ま
た復元させるための部材等を別に設ける必要がなく、弁
座と反対側でダイヤフラムの中央部を弁座側に変位させ
るだけで弁を開閉することができる。このため形状が簡
単になり、流量が大きく金属粉が発生しないクリーンな
ダイヤフラム弁を得ることが出来る。
弁の中でも、変位量のみ大きく変化する大きな開閉リフ
トを持ったダイヤフラム弁を得ることが可能である。ま
た復元させるための部材等を別に設ける必要がなく、弁
座と反対側でダイヤフラムの中央部を弁座側に変位させ
るだけで弁を開閉することができる。このため形状が簡
単になり、流量が大きく金属粉が発生しないクリーンな
ダイヤフラム弁を得ることが出来る。
【0010】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を参照しながら
説明する。1はダイヤフラム弁の本体で、次のように構
成されている。左側に流入口3、右側に流出口4を形成
し、中央部に流入口とつながり流れ方向を上向きにする
上向き流路5を形成し、更に上向き流路5の流出口側に
流出口4とつながり、流れ方向が下向きである下向き流
路6を形成する。また上向き流路5の上端部には合成樹
脂製のシ−ト7を装着する。弁の本体上部は開放されて
おり、本体1のふた2を嵌合装着し、嵌合したふたのス
トッパ−として本体1の嵌合部に段差12を形成する。
本体1にふた2を嵌合装着することによって本体1の上
部とふた2との間に流体室13が形成され、この流体室
13は上向き流路5と下向き流路6とを連通している。
説明する。1はダイヤフラム弁の本体で、次のように構
成されている。左側に流入口3、右側に流出口4を形成
し、中央部に流入口とつながり流れ方向を上向きにする
上向き流路5を形成し、更に上向き流路5の流出口側に
流出口4とつながり、流れ方向が下向きである下向き流
路6を形成する。また上向き流路5の上端部には合成樹
脂製のシ−ト7を装着する。弁の本体上部は開放されて
おり、本体1のふた2を嵌合装着し、嵌合したふたのス
トッパ−として本体1の嵌合部に段差12を形成する。
本体1にふた2を嵌合装着することによって本体1の上
部とふた2との間に流体室13が形成され、この流体室
13は上向き流路5と下向き流路6とを連通している。
【0011】本体1とふた2とを嵌合装着するとき、本
体1の上向き流路5の上面にステンレス製薄板のダイヤ
フラム9を設けて、その外周部を本体1の段差部12と
ふた2の外周部下面とで密封的に挟持する。この挟持を
するには本体上部の外周部におねじを切り、このおねじ
に螺合するふた押えナット10を螺合締め付けることに
よって行う。ダイヤフラム9は金属製の薄板を複数枚重
ね合わせても良く、中央部は上部側へ膨らませた大きな
曲率半径を持つ部分球殻形状をしている。ふた2の中央
には弁棒8が貫通する貫通孔を有しており、この貫通部
においてふた2と弁棒8とがねじ接合、螺合している。
弁棒8の上部にはハンドル11が着脱自在に固定され、
ハンドル11を回転することによって弁棒8が上下に移
動する。
体1の上向き流路5の上面にステンレス製薄板のダイヤ
フラム9を設けて、その外周部を本体1の段差部12と
ふた2の外周部下面とで密封的に挟持する。この挟持を
するには本体上部の外周部におねじを切り、このおねじ
に螺合するふた押えナット10を螺合締め付けることに
よって行う。ダイヤフラム9は金属製の薄板を複数枚重
ね合わせても良く、中央部は上部側へ膨らませた大きな
曲率半径を持つ部分球殻形状をしている。ふた2の中央
には弁棒8が貫通する貫通孔を有しており、この貫通部
においてふた2と弁棒8とがねじ接合、螺合している。
弁棒8の上部にはハンドル11が着脱自在に固定され、
ハンドル11を回転することによって弁棒8が上下に移
動する。
【0012】弁棒8の最下端面はダイヤフラム9の上面
と面接触しており、弁棒8に固定したハンドル11を回
転して弁棒8を下げることによってダイヤフラム9も同
時に押し下げる。押し下げられたダイヤフラムは最後に
上向き流路5の上部に装着したシ−ト7と圧着して弁は
全閉状態となる。この後、弁棒8をハンドルの回転によ
って上昇させるとダイヤフラム9が弁棒8に追随して上
昇する。即ちダイヤフラム9の保有している弾性力によ
ってダイヤフラム9は流通口を開く。
と面接触しており、弁棒8に固定したハンドル11を回
転して弁棒8を下げることによってダイヤフラム9も同
時に押し下げる。押し下げられたダイヤフラムは最後に
上向き流路5の上部に装着したシ−ト7と圧着して弁は
全閉状態となる。この後、弁棒8をハンドルの回転によ
って上昇させるとダイヤフラム9が弁棒8に追随して上
昇する。即ちダイヤフラム9の保有している弾性力によ
ってダイヤフラム9は流通口を開く。
【0013】このダイヤフラム9を弁棒8によって押し
下げ全閉状態にしてこの後弁棒8を上昇してダイヤフラ
ム9を上昇させて弁を開にするとき、ダイヤフラム9が
弁棒に追随するダイヤフラム9の形状について図2ない
し図4を用いて説明する。図2は本実施例のダイヤフラ
ム9の形状を示す縦断面図で、大きな曲率を持った部分
球殻形状である。図2において、ダイヤフラムの曲率半
径をR、ダイヤフラムの板厚をt、ダイヤフラムの曲率
中心とダイヤフラムの球殻端の両端を結んだ直線のなす
角度を2βとする。
下げ全閉状態にしてこの後弁棒8を上昇してダイヤフラ
ム9を上昇させて弁を開にするとき、ダイヤフラム9が
弁棒に追随するダイヤフラム9の形状について図2ない
し図4を用いて説明する。図2は本実施例のダイヤフラ
ム9の形状を示す縦断面図で、大きな曲率を持った部分
球殻形状である。図2において、ダイヤフラムの曲率半
径をR、ダイヤフラムの板厚をt、ダイヤフラムの曲率
中心とダイヤフラムの球殻端の両端を結んだ直線のなす
角度を2βとする。
【0014】次に図3のごとく、このダイヤフラム9を
弁棒8によりPKgの荷重で押したときのダイヤフラム
の変位量をδmmとする。荷重Pとダイヤフラムの板厚
tmmと角度βradで表されるαの値を種々変えたと
き(αをパラメ−タとしたとき)Pとδの関係は図4の
通りである。ここでαはR・β2 /tであり、ダイヤフ
ラム9の板厚tはダイヤフラムの曲率半径Rより十分小
さいステンレス製の薄板で、この薄板を複数枚重ね合わ
せてある。
弁棒8によりPKgの荷重で押したときのダイヤフラム
の変位量をδmmとする。荷重Pとダイヤフラムの板厚
tmmと角度βradで表されるαの値を種々変えたと
き(αをパラメ−タとしたとき)Pとδの関係は図4の
通りである。ここでαはR・β2 /tであり、ダイヤフ
ラム9の板厚tはダイヤフラムの曲率半径Rより十分小
さいステンレス製の薄板で、この薄板を複数枚重ね合わ
せてある。
【0014】図4の各曲線は、上式におけるα=2.
1、α=5.37、α=6.27の3種類のダイヤフラ
ム9に荷重PKgを掛けたときのこれらのダイヤフラム
9の変位量δmmを示し、図の曲線はダイヤフラムの外
周挟着部を結ぶ位置より下方まで変形させた状態を示し
ている。図において、α=2.1、α=5.37、α=
6.27の3種類のダイヤフラムに各々荷重5Kgをか
けたときのこれらの変位量δは各々δ1、δ2、δ3で
ある。ここでダイヤフラム9の変位量δが大きいと、こ
のダイヤフラム9は弁棒8に追随して変位出来る最大変
位量が大きいことを示し、δ2、δ3はδ1より倍以上
のリフトを有している。この最大変位量δが大きいと弁
の全開状態での流量が大きくとれ、流過抵抗が小さくと
れることを意味する。
1、α=5.37、α=6.27の3種類のダイヤフラ
ム9に荷重PKgを掛けたときのこれらのダイヤフラム
9の変位量δmmを示し、図の曲線はダイヤフラムの外
周挟着部を結ぶ位置より下方まで変形させた状態を示し
ている。図において、α=2.1、α=5.37、α=
6.27の3種類のダイヤフラムに各々荷重5Kgをか
けたときのこれらの変位量δは各々δ1、δ2、δ3で
ある。ここでダイヤフラム9の変位量δが大きいと、こ
のダイヤフラム9は弁棒8に追随して変位出来る最大変
位量が大きいことを示し、δ2、δ3はδ1より倍以上
のリフトを有している。この最大変位量δが大きいと弁
の全開状態での流量が大きくとれ、流過抵抗が小さくと
れることを意味する。
【0015】図において、α=2.1のダイヤフラム9
は全変位量に渡って荷重Pが大きくなるにつれて変位量
δも増す比例関係を示している。これに対してα=5.
37およびα=6.27のダイヤフラム9は、各々の変
位量δが0.2mmのA点まで荷重Pが大きくなるにつ
れて変位量δも増すが、変位量δがA点以降B点までは
A点の荷重より小さい荷重Pで変位量δが増している。
は全変位量に渡って荷重Pが大きくなるにつれて変位量
δも増す比例関係を示している。これに対してα=5.
37およびα=6.27のダイヤフラム9は、各々の変
位量δが0.2mmのA点まで荷重Pが大きくなるにつ
れて変位量δも増すが、変位量δがA点以降B点までは
A点の荷重より小さい荷重Pで変位量δが増している。
【0016】ここでδ=6.27のダイヤフラム9は変
位量δがCからDの領域において荷重Pがマイナスにな
っている。このことはα=6.27のダイヤフラム9に
荷重Pをかけ、このダイヤフラム9の変位量δを大きく
していき、荷重Pが0となるC点まで来ると、以降荷重
Pをかけなくとも変位量がD点まで増すことを意味す
る。従ってC点を越えて後、荷重Pを解除してもダイヤ
フラム9の変位量δは元の0点に戻らない。即ち弁開閉
時に弁棒8でダイヤフラム9を押し下げ、次に弁棒8を
上昇させてもダイヤフラム9は弁棒8に追随せず、弁と
しての機能を果さなくなる。
位量δがCからDの領域において荷重Pがマイナスにな
っている。このことはα=6.27のダイヤフラム9に
荷重Pをかけ、このダイヤフラム9の変位量δを大きく
していき、荷重Pが0となるC点まで来ると、以降荷重
Pをかけなくとも変位量がD点まで増すことを意味す
る。従ってC点を越えて後、荷重Pを解除してもダイヤ
フラム9の変位量δは元の0点に戻らない。即ち弁開閉
時に弁棒8でダイヤフラム9を押し下げ、次に弁棒8を
上昇させてもダイヤフラム9は弁棒8に追随せず、弁と
しての機能を果さなくなる。
【0017】特に本発明では、ダイヤフラム自身がもつ
荷重−変位特性が負の領域を持たないことが弁に用いた
時、弁開閉に係る根本的な問題であり、ダイヤフラム9
の荷重−変位曲線が正の領域内である時をダイヤフラム
9の弾性変形域と呼ぶ。ダイヤフラム9の形状を選定す
る場合には、変形量δが大きく取れ、荷重Pが負の領域
を持たないように気を付けねばならない。上記実施例の
場合、設計的にはダイヤフラム9はαが5.37付近よ
り小さく且つ変位量δが大きいものを選定した方が弁の
リフトが大きく弁の流過抵抗が小さく取れるので弁とし
て適している。しかし、本発明はダイヤフラム9自身が
もつ荷重−変位特性が極大値と極小値とを有し、且つ極
小値が正の荷重であるようなダイヤフラムを用いること
が特徴であって、ダイヤフラム弁として組立てた後の荷
重−変位特性まで規定するものではない。
荷重−変位特性が負の領域を持たないことが弁に用いた
時、弁開閉に係る根本的な問題であり、ダイヤフラム9
の荷重−変位曲線が正の領域内である時をダイヤフラム
9の弾性変形域と呼ぶ。ダイヤフラム9の形状を選定す
る場合には、変形量δが大きく取れ、荷重Pが負の領域
を持たないように気を付けねばならない。上記実施例の
場合、設計的にはダイヤフラム9はαが5.37付近よ
り小さく且つ変位量δが大きいものを選定した方が弁の
リフトが大きく弁の流過抵抗が小さく取れるので弁とし
て適している。しかし、本発明はダイヤフラム9自身が
もつ荷重−変位特性が極大値と極小値とを有し、且つ極
小値が正の荷重であるようなダイヤフラムを用いること
が特徴であって、ダイヤフラム弁として組立てた後の荷
重−変位特性まで規定するものではない。
【0018】ここでα=5.4とすると、α=R・β2
/t=5.4である。図2におけるダイヤフラム9の外
周を挟持する挟着部の直径をφKとすると、2R・si
nβ=Kであるから、R=K/2・sinβとなり、α
=R・β2 /t=(K/2sinβ )・(β2 /t)
=5.4であるから、(K/2t)・(β2 /sin
β)=5.4となる。この式より、ダイヤフラム挟着部
の直径φK及びダイヤフラム9の板厚tが決まるとβが
決まり、φK及びtが決まると弁棒8に追随するダイヤ
フラム9の曲率半径Rを決めることが出来る。
/t=5.4である。図2におけるダイヤフラム9の外
周を挟持する挟着部の直径をφKとすると、2R・si
nβ=Kであるから、R=K/2・sinβとなり、α
=R・β2 /t=(K/2sinβ )・(β2 /t)
=5.4であるから、(K/2t)・(β2 /sin
β)=5.4となる。この式より、ダイヤフラム挟着部
の直径φK及びダイヤフラム9の板厚tが決まるとβが
決まり、φK及びtが決まると弁棒8に追随するダイヤ
フラム9の曲率半径Rを決めることが出来る。
【0019】本実施例では、上向き流路5の上端部に合
成樹脂等のシ−ト7を装着している。しかしダイヤフラ
ム9に合成樹脂等のコ−テイングを行い、上向き流路5
の上端部は本体金属のままの突起弁座形状としても良
い。また弁棒8は空圧や磁力によって駆動させても良
い。本実施例のダイヤフラム弁のダイヤフラムは、自己
弾性復帰する性質を備えたダイヤフラムの中でも特に変
位量が大きいので、弁棒に追随して開閉出来る開閉リフ
トが大きい、流量が大きく流過抵抗が小さいダイヤフラ
ム弁を得ることが出来る。またダイヤフラムを復帰させ
るためのスプリング等を設ける必要がないので摩擦金属
粉の発生がないクリ−ンな弁が得られる。
成樹脂等のシ−ト7を装着している。しかしダイヤフラ
ム9に合成樹脂等のコ−テイングを行い、上向き流路5
の上端部は本体金属のままの突起弁座形状としても良
い。また弁棒8は空圧や磁力によって駆動させても良
い。本実施例のダイヤフラム弁のダイヤフラムは、自己
弾性復帰する性質を備えたダイヤフラムの中でも特に変
位量が大きいので、弁棒に追随して開閉出来る開閉リフ
トが大きい、流量が大きく流過抵抗が小さいダイヤフラ
ム弁を得ることが出来る。またダイヤフラムを復帰させ
るためのスプリング等を設ける必要がないので摩擦金属
粉の発生がないクリ−ンな弁が得られる。
【0020】
【発明の効果】本発明のダイヤフラム弁のダイヤフラム
は、自己弾性復帰する性質を備えたダイヤフラムの中で
も、特に変位量を大きくとれるダイヤフラムである。こ
のため弁棒に追随して開閉出来る開閉リフトが大きく、
流量が大きく流過抵抗が小さいダイヤフラム弁を得るこ
とが出来る。またダイヤフラムを復帰させるための余分
な部材や構成を設ける必要がないので、クリ−ンな弁が
得られる。
は、自己弾性復帰する性質を備えたダイヤフラムの中で
も、特に変位量を大きくとれるダイヤフラムである。こ
のため弁棒に追随して開閉出来る開閉リフトが大きく、
流量が大きく流過抵抗が小さいダイヤフラム弁を得るこ
とが出来る。またダイヤフラムを復帰させるための余分
な部材や構成を設ける必要がないので、クリ−ンな弁が
得られる。
【図1】 本発明の一実施例を示す弁開時の縦断面図で
ある。
ある。
【図2】 ダイヤフラムの縦断面図である。
【図3】 弁棒でダイヤフラムを押し下げているときの
縦断面図である。
縦断面図である。
【図4】 ダイヤフラムにかかる荷重と変位量の関係を
表す図である。
表す図である。
【図5】 従来のダイヤフラム弁の縦断面図である。
1…本体、 2…ふた、 5…上向き流路、 8…弁棒、 9…ダイヤフラム、 P…荷重、 δ…変位
Claims (1)
- 【請求項1】 弁本体の中央部に流入口とつながる上向
き流路を形成し、該上向き流路の上端部に弁座を設け、
該上向き流路の側部に流出口とつながる下向き流路を設
け、該上向き流路と下向き流路の上部に外周部を弁本体
と密封的に挟持したダイヤフラムを配置し、該ダイヤフ
ラムの上面に負荷を印加することによりダイヤフラムの
中央部を弁座方向に変位させてダイヤフラムの下面を前
記弁座に当接させ弁を閉止し、前記ダイヤフラム上面の
負荷を解除することによりダイヤフラムが原形状に自己
復帰して弁を開放するダイヤフラムであって、該ダイヤ
フラムはステンレス鋼製薄板からなり、中央部が弁座と
離れる上方向に大きな曲率半径で球殻形状に膨らむ形状
で、ダイヤフラム自身がもつ荷重ー変位特性は極大値と
極小値とを有し、極小値は正の荷重であることを特徴と
するダイヤフラム弁のダイヤフラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4187942A JP2609400B2 (ja) | 1992-07-15 | 1992-07-15 | ダイヤフラム弁のダイヤフラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4187942A JP2609400B2 (ja) | 1992-07-15 | 1992-07-15 | ダイヤフラム弁のダイヤフラム |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62171901A Division JPS6415576A (en) | 1987-07-09 | 1987-07-09 | Metallic diaphragm valve |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05215251A JPH05215251A (ja) | 1993-08-24 |
JP2609400B2 true JP2609400B2 (ja) | 1997-05-14 |
Family
ID=16214876
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4187942A Expired - Lifetime JP2609400B2 (ja) | 1992-07-15 | 1992-07-15 | ダイヤフラム弁のダイヤフラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2609400B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5647811B2 (ja) * | 2010-04-23 | 2015-01-07 | 東洋ゴム工業株式会社 | ダイヤフラム弁用ダイヤフラム及びその製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62158263U (ja) * | 1986-03-28 | 1987-10-07 | ||
JPS6415576A (en) * | 1987-07-09 | 1989-01-19 | Hitachi Metals Ltd | Metallic diaphragm valve |
-
1992
- 1992-07-15 JP JP4187942A patent/JP2609400B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05215251A (ja) | 1993-08-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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