JPH05296266A - 一方向クラッチ用保持器及びその製造方法 - Google Patents
一方向クラッチ用保持器及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH05296266A JPH05296266A JP4104503A JP10450392A JPH05296266A JP H05296266 A JPH05296266 A JP H05296266A JP 4104503 A JP4104503 A JP 4104503A JP 10450392 A JP10450392 A JP 10450392A JP H05296266 A JPH05296266 A JP H05296266A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sprag
- punch
- cage
- clearance
- Prior art date
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- Pending
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D41/00—Freewheels or freewheel clutches
- F16D41/06—Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface
- F16D41/069—Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by pivoting or rocking, e.g. sprags
- F16D41/07—Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by pivoting or rocking, e.g. sprags between two cylindrical surfaces
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、スプラグ同期型の一方向クラッチ
用保持器において、ポケットとスプラグ間の案内すき間
を変化させずに、偏心やトルクにより起立するスプラグ
とポケットとの干渉を防止する。 【構成】 内側保持器1と外側保持器2のポケット3、
4において、スプラグ33が偏心する方向の側辺5、8
に、傾斜面9を設け、スプラグの偏心を許容できるすき
間を形成する。各ポケット3、4の反対側の側辺6、7
は、保持器1、2の中心線A、Bと平行に形成し、トル
クとによって起立するスプラグ33との干渉を無くす。
用保持器において、ポケットとスプラグ間の案内すき間
を変化させずに、偏心やトルクにより起立するスプラグ
とポケットとの干渉を防止する。 【構成】 内側保持器1と外側保持器2のポケット3、
4において、スプラグ33が偏心する方向の側辺5、8
に、傾斜面9を設け、スプラグの偏心を許容できるすき
間を形成する。各ポケット3、4の反対側の側辺6、7
は、保持器1、2の中心線A、Bと平行に形成し、トル
クとによって起立するスプラグ33との干渉を無くす。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スプラグ同期型の一
方向クラッチに用いられる保持器とその製造方法に関す
るものである。
方向クラッチに用いられる保持器とその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】スプラグ同期型の一方向クラッチは、図
5に示すように、内輪31と外輪32の間に、内側保持
器1と外側保持器2によって円周方向に一定ピッチで多
数のスプラグ33を組込んだ構造となっている。上記内
側保持器1と外側保持器2は、図6に示すように、円形
のリングの周面に方形のスプラグ挿入ポケット3、4を
打ち抜いて形成されており、その両保持器1、2の各ポ
ケット3、4にスプラグ33の両端部を挿入した状態で
両保持器1、2が相対回転(ここでは内側保持器1が固
定、外側保持器2が回転)することにより、各スプラグ
33が同時に傾き、内輪31と外輪32の間でロックと
解除を行う。
5に示すように、内輪31と外輪32の間に、内側保持
器1と外側保持器2によって円周方向に一定ピッチで多
数のスプラグ33を組込んだ構造となっている。上記内
側保持器1と外側保持器2は、図6に示すように、円形
のリングの周面に方形のスプラグ挿入ポケット3、4を
打ち抜いて形成されており、その両保持器1、2の各ポ
ケット3、4にスプラグ33の両端部を挿入した状態で
両保持器1、2が相対回転(ここでは内側保持器1が固
定、外側保持器2が回転)することにより、各スプラグ
33が同時に傾き、内輪31と外輪32の間でロックと
解除を行う。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記の一方向クラッチ
では、保持器を内外の二重構造とすることにより、全て
のスプラグを同時に噛合わせるようにしているが、この
ような噛合いの同期性を確実に得るためには、各保持器
1、2のポケット3、4とスプラグ33との間の案内用
のすき間を、所定の範囲で小さく設定する必要がある。
すなわち、案内用すき間が大きいと、1つのスプラグが
噛合い始めても、その動きが他のスプラグに伝わらない
場合や、動きに遅れが生じることがあり、同期性が損な
われる不具合がある。
では、保持器を内外の二重構造とすることにより、全て
のスプラグを同時に噛合わせるようにしているが、この
ような噛合いの同期性を確実に得るためには、各保持器
1、2のポケット3、4とスプラグ33との間の案内用
のすき間を、所定の範囲で小さく設定する必要がある。
すなわち、案内用すき間が大きいと、1つのスプラグが
噛合い始めても、その動きが他のスプラグに伝わらない
場合や、動きに遅れが生じることがあり、同期性が損な
われる不具合がある。
【0004】従来、各保持器1、2のポケット3、4の
形成は、図7に示すようにパンチ12の中心と保持器1
の中心線Aとを一致させてポケット3を打ち抜く方法が
一般的にとられており、これにより、図6に示すように
各ポケット3、4の円周方向に向き合う両側辺5、6、
7、8は、保持器1、2の中心とポケット3、4の中央
を結ぶ線(以下、それぞれ保持器1、2の中心線A、B
とする)に平行に向き合う面になっている。
形成は、図7に示すようにパンチ12の中心と保持器1
の中心線Aとを一致させてポケット3を打ち抜く方法が
一般的にとられており、これにより、図6に示すように
各ポケット3、4の円周方向に向き合う両側辺5、6、
7、8は、保持器1、2の中心とポケット3、4の中央
を結ぶ線(以下、それぞれ保持器1、2の中心線A、B
とする)に平行に向き合う面になっている。
【0005】しかし、上記の構造では、各ポケット3、
4とスプラグ33間の案内用すき間を小さく設定しよう
とすると、内側保持器1のポケット3の端部5aとスプ
ラグ33との間の間隔が小さくなり、内輪31と外輪3
2に偏心がある場合にはスプラグ33と保持器1が干渉
する問題がある。
4とスプラグ33間の案内用すき間を小さく設定しよう
とすると、内側保持器1のポケット3の端部5aとスプ
ラグ33との間の間隔が小さくなり、内輪31と外輪3
2に偏心がある場合にはスプラグ33と保持器1が干渉
する問題がある。
【0006】これに対して、図10に示すようにパンチ
12の中心を保持器1の中心線Aからずらしてポケット
3を打ち抜き、これによって図8に示すように内側保持
器1のポケット3の両側面5、6をスプラグ33の両側
面に対して傾斜させ、スプラグ33と両側辺との間のす
き間を増大させた保持器が提案されている。
12の中心を保持器1の中心線Aからずらしてポケット
3を打ち抜き、これによって図8に示すように内側保持
器1のポケット3の両側面5、6をスプラグ33の両側
面に対して傾斜させ、スプラグ33と両側辺との間のす
き間を増大させた保持器が提案されている。
【0007】しかし、上記の保持器の構造は、確かに偏
心したスプラグ33とポケット3の右側辺5との干渉を
防ぐ上で有効であるが、逆に左側辺6とスプラグ33の
間のすき間が小さくなり、クラッチに大きなトルクが負
荷されて図9に示すようにスプラグ33が大きく左側に
起立した場合、ポケット3の左側辺6とスプラグ33と
が干渉を起こす欠点がある。
心したスプラグ33とポケット3の右側辺5との干渉を
防ぐ上で有効であるが、逆に左側辺6とスプラグ33の
間のすき間が小さくなり、クラッチに大きなトルクが負
荷されて図9に示すようにスプラグ33が大きく左側に
起立した場合、ポケット3の左側辺6とスプラグ33と
が干渉を起こす欠点がある。
【0008】そこで、この発明は、上記の問題を解決
し、ポケットとスプラグ間の案内用すき間を変化させる
ことなく、スプラグの偏心や負荷によって大きく起立し
た場合でもその傾きを許容できる保持器を提供すること
を目的としている。
し、ポケットとスプラグ間の案内用すき間を変化させる
ことなく、スプラグの偏心や負荷によって大きく起立し
た場合でもその傾きを許容できる保持器を提供すること
を目的としている。
【0009】また、この発明の他の目的は、上記の保持
器を少ない作業工程と低コストで形成することができる
製造方法を提供することである。
器を少ない作業工程と低コストで形成することができる
製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明の保持器は、スプラグ挿入ポケットの円周
方向に対向する一方の側辺を、保持器の半径方向に傾斜
する傾斜面とし、他方の側辺を、保持器の中心とポケッ
ト中央を通る線に平行な面で形成した構成としたもので
ある。
め、この発明の保持器は、スプラグ挿入ポケットの円周
方向に対向する一方の側辺を、保持器の半径方向に傾斜
する傾斜面とし、他方の側辺を、保持器の中心とポケッ
ト中央を通る線に平行な面で形成した構成としたもので
ある。
【0011】また、この発明の製造方法は、円形のリン
グの一方の周面を、パンチの嵌入孔を有するダイスで支
持し、上記リングの他方の周面からパンチによりリング
を打ち抜いて方形のスプラグ挿入ポケットを形成する製
造方法において、上記パンチ嵌入孔のリング円周方向に
対向する一方の側辺とパンチとの間に、打ち抜きの加工
でせん断面を形成できる正規のクリアンスよりも大きな
クリアランスを形成し、上記以外のパンチ嵌入孔の側辺
とパンチとの間のクリアランスを、上記正規のクリアラ
ンス以内に設定したものである。
グの一方の周面を、パンチの嵌入孔を有するダイスで支
持し、上記リングの他方の周面からパンチによりリング
を打ち抜いて方形のスプラグ挿入ポケットを形成する製
造方法において、上記パンチ嵌入孔のリング円周方向に
対向する一方の側辺とパンチとの間に、打ち抜きの加工
でせん断面を形成できる正規のクリアンスよりも大きな
クリアランスを形成し、上記以外のパンチ嵌入孔の側辺
とパンチとの間のクリアランスを、上記正規のクリアラ
ンス以内に設定したものである。
【0012】
【作用】この発明の保持器においては、スプラグが偏心
する方向のポケットの側面を、スプラグの側面から離れ
る方向に傾斜させ、偏心したスプラグとの干渉を防ぐ。
この場合、ポケットの他方の側面は、保持器の中心線と
平行となり、起立するスプラグの側面とほぼ平行に向き
合うため、スプラグとの干渉が防止される。
する方向のポケットの側面を、スプラグの側面から離れ
る方向に傾斜させ、偏心したスプラグとの干渉を防ぐ。
この場合、ポケットの他方の側面は、保持器の中心線と
平行となり、起立するスプラグの側面とほぼ平行に向き
合うため、スプラグとの干渉が防止される。
【0013】また、この発明の製造方法においては、リ
ングの周面を、パンチによりダイスのパンチ嵌入孔に向
かって打ち抜くと、打抜き孔における大きなクリアラン
スの側面は、ダイスの支持がないために破断面となり、
打ち抜く方法に向かって外側に拡がった傾斜面となる。
一方、正規なクリアランスをもつ打抜き孔の側辺は、ダ
イスにより支持されるため、パンチの抜き方向に平行な
せん断面になる。
ングの周面を、パンチによりダイスのパンチ嵌入孔に向
かって打ち抜くと、打抜き孔における大きなクリアラン
スの側面は、ダイスの支持がないために破断面となり、
打ち抜く方法に向かって外側に拡がった傾斜面となる。
一方、正規なクリアランスをもつ打抜き孔の側辺は、ダ
イスにより支持されるため、パンチの抜き方向に平行な
せん断面になる。
【0014】
【実施例】図1は実施例の保持器を組込んだ一方向クラ
ッチを示している。この図1は、スプラグ33に加わる
負荷がゼロの状態を示しており、スプラグ33は、図示
しない弾性部材によって両端部が外輪32と内輪31の
表面に接触し、外側端部が右側に傾いた姿勢で保持され
ている。
ッチを示している。この図1は、スプラグ33に加わる
負荷がゼロの状態を示しており、スプラグ33は、図示
しない弾性部材によって両端部が外輪32と内輪31の
表面に接触し、外側端部が右側に傾いた姿勢で保持され
ている。
【0015】内側保持器1のポケット3は、円周方向に
対向する左右の両側辺5、6において、右側辺5に、保
持器の半径方向に傾斜する傾斜面9が形成されている。
この右側辺5は、内径側から外径側に向かって外径側が
スプラグ33から次第に離れる方向に傾斜しており、右
側辺5の外側端部5aとスプラグ33との間には大きな
すき間が形成されている。
対向する左右の両側辺5、6において、右側辺5に、保
持器の半径方向に傾斜する傾斜面9が形成されている。
この右側辺5は、内径側から外径側に向かって外径側が
スプラグ33から次第に離れる方向に傾斜しており、右
側辺5の外側端部5aとスプラグ33との間には大きな
すき間が形成されている。
【0016】また、ポケット3の左側辺6は、内側保持
器1の中心線Aに対して平行な面で形成されている。
器1の中心線Aに対して平行な面で形成されている。
【0017】一方、外側保持器2のポケット4において
は、左側辺6に、内径側がスプラグ33から次第に離れ
る方向に傾斜する傾斜面9が形成され、その左側辺6の
内側端部8aとスプラグ33との間に大きなすき間が形
成されている。また、ポケット4の右側辺7は、外側保
持器2の中心線Bに平行な面で形成されている。
は、左側辺6に、内径側がスプラグ33から次第に離れ
る方向に傾斜する傾斜面9が形成され、その左側辺6の
内側端部8aとスプラグ33との間に大きなすき間が形
成されている。また、ポケット4の右側辺7は、外側保
持器2の中心線Bに平行な面で形成されている。
【0018】上記の構造で成る一方向クラッチにおいて
は、内外輪31、32の偏心等によってスプラグ33が
図1に鎖線で示すように右側に傾いた場合、内側保持器
1のポケット3の右側辺5とスプラグ33の間、及び外
側保持器2のポケット4の左側辺8とスプラグ33との
間に大きなすき間が確保されているため、スプラグ33
と各保持器1、2との干渉が防止される。
は、内外輪31、32の偏心等によってスプラグ33が
図1に鎖線で示すように右側に傾いた場合、内側保持器
1のポケット3の右側辺5とスプラグ33の間、及び外
側保持器2のポケット4の左側辺8とスプラグ33との
間に大きなすき間が確保されているため、スプラグ33
と各保持器1、2との干渉が防止される。
【0019】一方、クラッチに大きなトルクが加わり、
図2に示すようにスプラグ33が左側に大きく起立した
場合は、内側のポケット3の左側面6と外側のポケット
4の右側面7がそれぞれスプラグ33の側面にほぼ平行
に向き合うため、スプラグ33との間にすき間が確保さ
れ、両者の干渉が防止される。
図2に示すようにスプラグ33が左側に大きく起立した
場合は、内側のポケット3の左側面6と外側のポケット
4の右側面7がそれぞれスプラグ33の側面にほぼ平行
に向き合うため、スプラグ33との間にすき間が確保さ
れ、両者の干渉が防止される。
【0020】図3は、上記の内側保持器1の製造方法を
示している。図において、11はダイス、12はパンチ
であり、ダイス11には、パンチ12が入り込むパンチ
嵌入孔13が形成されている。ダイス11の表面は、内
側保持器1の外周面に沿った円弧状の面(保持器支持
面)14で形成され、パンチ12は、上記支持面14に
保持器1の外周面を支持した状態で内側保持器の中心線
Aに沿って移動し、保持器1の周面をパンチ嵌入孔13
に向かって打ち抜くようになっている。
示している。図において、11はダイス、12はパンチ
であり、ダイス11には、パンチ12が入り込むパンチ
嵌入孔13が形成されている。ダイス11の表面は、内
側保持器1の外周面に沿った円弧状の面(保持器支持
面)14で形成され、パンチ12は、上記支持面14に
保持器1の外周面を支持した状態で内側保持器の中心線
Aに沿って移動し、保持器1の周面をパンチ嵌入孔13
に向かって打ち抜くようになっている。
【0021】上記パンチ嵌入孔13において、保持器1
の円周方向に対向する一方の側辺15とパンチ12との
間には、通常のパンチとダイスによる打抜き加工におい
て正常なせん断面を形成できる正規なクリアランスと同
等のクリアランス17が形成されている。これに対し
て、反対側の側辺16とパンチ12との間には、大きな
間隔が設けられ、上記の正規なクリアランスよりも大き
なクリアランス18が形成されている。
の円周方向に対向する一方の側辺15とパンチ12との
間には、通常のパンチとダイスによる打抜き加工におい
て正常なせん断面を形成できる正規なクリアランスと同
等のクリアランス17が形成されている。これに対し
て、反対側の側辺16とパンチ12との間には、大きな
間隔が設けられ、上記の正規なクリアランスよりも大き
なクリアランス18が形成されている。
【0022】上記のような構造のダイス11とパンチ1
2を用いて内側保持器1の周面を打ち抜いた場合、打抜
き孔19の一方の側辺20は、ダイス11により確実に
支持されるため、保持器1の中心線Aに平行なせん断面
22となる。一方、打抜き孔19の他方の側面21は、
ダイス11によって支持されないために、パンチ12の
最初の喰い込み時はせん断面22となるが、それ以後は
パンチ12が保持器材料を無理矢理破壊して侵入するこ
とになり、凹凸のある破断面23になる。この場合、材
料の破壊はパンチ12の打ち抜き方向に支持面14に向
かって進行するため、破断面23は、せん断面22から
外径側に次第に拡がる傾斜面となる。
2を用いて内側保持器1の周面を打ち抜いた場合、打抜
き孔19の一方の側辺20は、ダイス11により確実に
支持されるため、保持器1の中心線Aに平行なせん断面
22となる。一方、打抜き孔19の他方の側面21は、
ダイス11によって支持されないために、パンチ12の
最初の喰い込み時はせん断面22となるが、それ以後は
パンチ12が保持器材料を無理矢理破壊して侵入するこ
とになり、凹凸のある破断面23になる。この場合、材
料の破壊はパンチ12の打ち抜き方向に支持面14に向
かって進行するため、破断面23は、せん断面22から
外径側に次第に拡がる傾斜面となる。
【0023】上記のように形成した内側保持器1は、打
ち抜き孔14の平坦な側面20が、図1におけるポケッ
ト3の左側辺6に、破断面23を備える側面21が、ポ
ケット3の右側辺5となるようにクラッチ内部に装着す
る。
ち抜き孔14の平坦な側面20が、図1におけるポケッ
ト3の左側辺6に、破断面23を備える側面21が、ポ
ケット3の右側辺5となるようにクラッチ内部に装着す
る。
【0024】図4は外側保持器2の製造方法を示してお
り、この方法では、ダイス12の保持器支持面14を、
外側保持器2の内周面に沿った凸状の円弧面とした以外
は、図3に示した方法と同じである。このため、同一部
分に同一の符号を付して、説明を省略する。
り、この方法では、ダイス12の保持器支持面14を、
外側保持器2の内周面に沿った凸状の円弧面とした以外
は、図3に示した方法と同じである。このため、同一部
分に同一の符号を付して、説明を省略する。
【0025】なお、図1の例では、両保持器1、2を、
各ポケット3、4の側辺5、8に凹凸のある破断面を残
した状態で使用した例を示したが、パンチによる打抜き
加工の後、破断面を後加工し、平坦な面に形成して使用
するようにしてもよい。
各ポケット3、4の側辺5、8に凹凸のある破断面を残
した状態で使用した例を示したが、パンチによる打抜き
加工の後、破断面を後加工し、平坦な面に形成して使用
するようにしてもよい。
【0026】
【発明の効果】以上のように、この発明の保持器は、ポ
ケットの一方の側辺だけを傾斜面としたので、ポケット
とスプラグ間の案内用すき間を小さく維持しつつ、偏心
するスプラグや高トルクにより起立するスプラグとポケ
ットとの干渉を無くすことができ、応答性がよく作動の
安定した保持器を提供することができる。
ケットの一方の側辺だけを傾斜面としたので、ポケット
とスプラグ間の案内用すき間を小さく維持しつつ、偏心
するスプラグや高トルクにより起立するスプラグとポケ
ットとの干渉を無くすことができ、応答性がよく作動の
安定した保持器を提供することができる。
【0027】また、この発明の製造方法は、パンチによ
る材料破壊を利用してポケット側辺に傾斜面を形成する
ので、パンチとダイスの打抜き加工だけにより側面の一
方に傾斜面を設けた保持器を形成することができ、保持
器の製造上の作業工程やコストを削減できる効果があ
る。
る材料破壊を利用してポケット側辺に傾斜面を形成する
ので、パンチとダイスの打抜き加工だけにより側面の一
方に傾斜面を設けた保持器を形成することができ、保持
器の製造上の作業工程やコストを削減できる効果があ
る。
【図1】実施例の保持器を組込んだ一方向クラッチを示
す断面図
す断面図
【図2】同上の作用状態を示す図
【図3】内側保持器の製造方法を示す断面図
【図4】外側保持器の製造方法を示す断面図
【図5】従来例を示す断面図
【図6】保持器を示す斜視図
【図7】同上の製造方法を示す断面図
【図8】他の従来例を示す断面図
【図9】図8の作用状態を示す断面図
【図10】同上の製造方法を示す断面図
1 内側保持器 2 外側保持器 3、4 ポケット 5、6、7、8 側辺 9 傾斜面 11 ダイス 12 パンチ 13 パンチ嵌入孔 14 保持器支持面 17、18 クリアランス 31 内輪 32 外輪 33 スプラグ
Claims (2)
- 【請求項1】 円形のリングの周面に所定のピッチで方
形のスプラグ挿入ポケットを形成した一方向クラッチ用
保持器において、上記スプラグ挿入ポケットの円周方向
に対向する一方の側辺を、保持器の半径方向に傾斜する
傾斜面とし、他方の側辺を、保持器の中心とポケット中
央を通る線に平行な面で形成したことを特徴とする一方
向クラッチ用保持器。 - 【請求項2】 円形のリングの一方の周面を、パンチの
嵌入孔を有するダイスで支持し、上記リングの他方の周
面からパンチによりリングを打ち抜いて方形のスプラグ
挿入ポケットを形成する一方向クラッチ用保持器の製造
方法において、上記パンチ嵌入孔のリング円周方向に対
向する一方の側辺とパンチとの間に、打ち抜きの加工で
せん断面を形成できる正規のクリアンスよりも大きなク
リアランスを形成し、上記以外のパンチ嵌入孔の側辺と
パンチとの間のクリアランスを上記正規のクリアランス
以内に設定したことを特徴とする一方向クラッチ用保持
器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4104503A JPH05296266A (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 一方向クラッチ用保持器及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4104503A JPH05296266A (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 一方向クラッチ用保持器及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05296266A true JPH05296266A (ja) | 1993-11-09 |
Family
ID=14382315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4104503A Pending JPH05296266A (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 一方向クラッチ用保持器及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05296266A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1981002945A1 (en) * | 1980-04-03 | 1981-10-15 | Fujikura Ltd | Process for manufacturing stranded conductor comprising insulated conductor strands |
JP2003021173A (ja) * | 2001-07-05 | 2003-01-24 | Koyo Seiko Co Ltd | 一方向クラッチ |
WO2004079220A1 (de) * | 2003-03-08 | 2004-09-16 | Ina-Schaeffler Kg | Freilaufkupplung |
US7055666B2 (en) | 2003-03-03 | 2006-06-06 | Nsk-Warner K.K. | One-way clutch and method for manufacturing cage for one-way clutch |
-
1992
- 1992-04-23 JP JP4104503A patent/JPH05296266A/ja active Pending
Cited By (5)
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