JPH0529602A - 半導体光集積素子及びその製造方法 - Google Patents

半導体光集積素子及びその製造方法

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JPH0529602A
JPH0529602A JP3180746A JP18074691A JPH0529602A JP H0529602 A JPH0529602 A JP H0529602A JP 3180746 A JP3180746 A JP 3180746A JP 18074691 A JP18074691 A JP 18074691A JP H0529602 A JPH0529602 A JP H0529602A
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雅博 青木
Makoto Suzuki
鈴木  誠
Makoto Takahashi
誠 高橋
Tomonobu Tsuchiya
朋信 土屋
Kazuhisa Uomi
和久 魚見
Atsushi Takai
厚志 高井
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    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
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    • H01S5/227Buried mesa structure ; Striped active layer
    • H01S5/2272Buried mesa structure ; Striped active layer grown by a mask induced selective growth
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】半導体光集積素子の異種機能、異種性能を有す
る光素子間の高効率な光結合を極めて容易に実現する構
造及び製造方法を提供する。また、量子井戸構造を集積
化する複数素子に適用する。 【構成】連続し且つ成長層厚または組成が各素子領域で
異なる複数のバルク半導体層6または量子井戸構造9を
形成し、それらのエネルギー準位の差を利用して異種機
能を有する半導体光素子を同一半導体基板1上に集積化
する半導体光集積素子及び半導体基板上に形成した絶縁
膜パターニングマスク5を用いた領域選択成長技術を用
いた半導体光集積素子の製造方法。 【効果】素子間のほぼ100%光結合を実現できる。ま
た従来、複数回エピタキシャル成長することで集積化し
ていた2種以上の異種機能光素子が1回の結晶成長で形
成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体光集積素子及びそ
の製造方法に係り、特に光通信用モジュール、光通信シ
ステムに用いて好適な半導体光集積素子及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から半導体レーザ、光変調器、光ス
イッチ、光検出器、光増幅器等の異種機能素子を図1に
示すように同一半導体基板1上に集積化する方法とし
て、まず、1素子を構成する半導体結晶領域2を形成
し、次にこの結晶の一部を選択的に除去し他の素子を構
成する半導体結晶領域3を再成長する方法がある。この
場合、再成長の際、異種半導体結晶の結合部に非平坦な
異常成長領域4がしばしば発生し、素子間の光結合の劣
化や素子間のクロストークを生じた。その結果、光出
力、消光比等の素子性能や素子の信頼性が大きく低下す
る。また、該異常成長のため、素子の高性能化が期待で
きる量子井戸構造を集積化する複数素子に適用すること
は不可能である。なお、この種の半導体光集積素子とし
て関連するものに、例えば、オプティカル・カンタム・
エレクトロニクス(OQE)89−30、1989年6
月19日、第31頁から第36頁が挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、再
成長の際生じる異種半導体結合部の異常成長により、素
子間の光結合の劣化や素子間のクロストークが生じ、素
子性能、信頼性が大きく低下する。また、この異常成長
のため、素子の高性能化が期待できる量子井戸構造を集
積化する複数素子に適用することは不可能である。本発
明は、複数の異なる層厚、組成を有する異種光素子間の
良好な光結合を極めて容易に実現する半導体光集積素子
及びその製造方法を提供することを目的とする。さらに
本発明は、特に量子井戸構造を集積化した複合素子に適
用して好適な構造及び製法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは、連続し且つ成長層厚または組成が各
素子領域で異なる複数のバルク半導体層または量子井戸
構造を形成し、それらのエネルギー準位の差を利用して
異種機能を有する半導体光素子を同一半導体基板上に集
積化する半導体光集積素子及び半導体基板上に形成した
絶縁膜パターニングマスクを用いた領域選択成長技術に
よる半導体光集積素子の製造方法を提供するものであ
る。
【0005】
【作用】以下、絶縁膜パターニングマスクを用いた領域
選択成長技術を用いた半導体光集積素子について説明す
る。図2に示した半導体基板1上に絶縁膜パターニング
マスク5を形成する。ここで、パターニング間の半導体
が露出している長さを目開き長と定義する。図2に示す
ように、目開き長が光軸方向で変化するように絶縁膜マ
スク5をパターニングしている。このような絶縁膜パタ
ーニングマスク5を有する半導体基板1上に図3Aに示
すように、混晶半導体を気相成長すると、混晶半導体結
晶を構成する原子の絶縁膜パターニングマスク5上で
の、ガス組成や移動距離が元素間で異なるために、パタ
ーニング幅に応じて成長層厚、組成の異なった混晶半導
体層7が自動的に形成される。この際、光導波路層6、
及びクラッド層8には後に実施例で示すように同族元素
組成比が比較的大きな混晶半導体を用いているため、図
3Bに示すように、2領域a、bで成長層層厚、組成に
大きな差異が生じない。例えば、InGaAsPにおい
てIII族元素であるInとGaの組成比が共に0.5の
場合には2領域で層厚、組成の変化が大きくなるが、い
ずれかの元素の組成比が大きくなるに従いこの変化は小
さくなる。このような化合物半導体の組成比が、領域選
択成長における層厚、組成の変化に寄与する度合いは、
V族元素に比べてIII族元素のほうが大きい。同族の元
素AとBの組成比をそれぞれ[A]、[B]としたと
き、χ≡[A]/[B]で定義されるχの値が、0.2
5≦χ≦4で大きな変化が得られ、1で最大の変化とな
る。図3Bは本構造の光軸方向の断面図である。領域
a、bは同一の結晶成長で形成されているため2領域は
極めて滑らかに結合しており、結合損失が著しく低減さ
れ、光結合効率はほぼ100%となる。図4は、原料ガ
ス供給量、成長温度等の成長条件を一定にし、InGa
AsP四元層を有機金属気相成長した場合の、パターニ
ングマスク目開き長に対する四元層の組成波長を調べた
結果である。図に示すように、同一基板上で、異なった
目開き長を設定することにより、成長層組成波長を複数
種、自由に設定することができる。本構造を、例えば、
狭エネルギーギャップ側導波路層(領域b)を半導体発
光素子、広エネルギーギャップ側導波路層(領域a)を
半導体受動素子として用いることにより、一回の結晶成
長で異種機能を有する複数の半導体素子を同一基板上に
極めて容易に集積化できる。また、図5A、Bに示した
ように、上記構造に量子井戸構造9を導入すると、目開
き長に応じて井戸層、障壁層の成長層厚、組成がパター
ニング幅に応じて自動的に異なった量子井戸構造が形成
される。図6はパターニングマスク目開き長に対する量
子井戸層の発光波長である。この場合も目開き長に応じ
て量子準位に差が生じるため、同様に、これを利用して
複数の異種機能を有する半導体光素子を極めて容易に同
一基板上に集積化できる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図7〜図13を用い
て説明する。
【0007】実施例1 図7において、n−InP基板1上に半導体基板が露出
した領域(目開き領域)が光導波路方向に、回折格子1
0が形成されている領域と形成されていない領域とで異
なっているようなSiO2、SiNX等の絶縁物からなる
パターニングマスク5を形成する。次に、このパターニ
ング基板上にIn0.85Ga0.15As0.40.6四元導波路
層6、In0.65Ga0.35As0.760.24四元活性層7、
およびp−InPクラッド層8を順次、有機金属気相成
長法で結晶成長する。この際、目開き領域に成長される
四元結晶の組成はパターニングマスクの目開き領域長に
よって変化する。図4から2領域の目開き長をそれぞれ
40μm、150μmとすることによって、利得ピーク
波長をそれぞれ1.55μm、1.42μmに設定する
ことができる。このようにして各半導体層を形成した
後、上部電極11、下部電極12を通常の蒸着法等によ
り形成して半導体光集積素子を得る。本構造を、それぞ
れ分布帰還型レーザ、光変調器として用いることによ
り、極めて容易に高性能、高信頼の光集積素子を実現す
ることができる。図8は更に埋込構造、電流狭窄構造を
公知の方法により導入した実施例の素子構造である。
【0008】実施例2 図9は実施例1のInGaAsP層活性層7をInGa
As、InGaAsPからなる量子井戸構造9で置き換
えた構造である。この場合も、目開き領域に成長される
InGaAs、InGaAsP結晶の組成および成長レ
ートはパターニングマスクの目開き領域長によって変化
する。このため、2領域の井戸層、障壁層の層厚、組成
波長が異なった量子井戸構造9が自動的に形成される。
このため、2領域で量子井戸構造の量子準位が異なり、
これにより光導波路方向に等価的に組成波長の異なる光
導波路構造を実現することができる。図6から2領域の
目開き長を80μm、150μmとすることによって、
利得ピーク波長をそれぞれ1.55μm、1.45μm
に設定することができる。本構造を、それぞれ分布帰還
型レーザ、光変調器として用いることにより、極めて容
易に高性能、高信頼の光集積素子を実現することができ
る。
【0009】実施例3 図10において、基板の一部分に回折格子10を有し、
パターニングマスクが形成されたn−InP基板1上
に、InGaAsP導波路層6、In0.53Ga0.47
s、In0.85Ga0.15As0.40.6からなる量子井戸構
造9およびp−InPクラッド層8を順次、有機金属気
相成長法で結晶成長する。図6から目開き長を80μ
m、500μmとすることによって、利得ピーク波長を
それぞれ1.55μm、1.25μmに設定することが
できる。本構造を、それぞれ活性領域、位相調整領域、
受動分布反射領域として用いることにより、極めて容易
に狭線幅、広波長掃引、高信頼の波長可変分布反射型レ
ーザを実現することができる。
【0010】実施例4 図11において、基板の一部分に回折格子10を有し、
パターニングマスクが形成されたn−InP基板1上
に、InGaAsP導波路層6、InGaAsP四元活
性層7、およびp−InPクラッド層8を順次、有機金
属気相成長法で結晶成長する。図4から目開き長を40
μm、領域Bの目開き長wBを10μmとすることによ
って、利得ピーク波長をそれぞれ1.55μm、1.6
0μmに設定することができる。本構造を、それぞれ活
性領域、光検出領域として用いることにより、極めて容
易に高性能、高信頼の光検出器集積型分布帰還型レーザ
を実現することができる。
【0011】実施例5 図12は、サブマウント17上に実施例1または実施例
2の分布帰還型レーザ及び光変調器集積素子11とその
光軸上に球レンズ12を介し先球ファイバ13を固定
し、さらに変調駆動回路14を内蔵した光通信用送信モ
ジュール18である。本モジュールを用いれば高ファイ
バ光出力、低チャーピングの高速送信光信号を容易に作
り出せる。
【0012】実施例6 図13は、実施例5の送信モジュール18を用いた幹線
系光通信システムである。送信装置20は送信モジュー
ル18とこのモジュール18を駆動するための駆動系1
9とを有する。モジュール18からの光信号がファイバ
21を通って受信装置22内の受光部23で検出され
る。本実施例に係る光通信システムによれば100km
以上の無中継光伝送が容易に実現できる。これはチャー
ピングが著しく低減される結果、ファイバ21の分散に
よる信号劣化がやはり著しく低減されることに基づく。
【0013】
【発明の効果】本発明に係る半導体光集積素子よれば、
集積化した光素子間の結合効率を100%に限り無く近
づけることが可能となる。また本発明に係る半導体光集
積素子の製造方法によれば、従来複数回のエピタキシャ
ル成長を用いて集積化していた各光素子が一回の結晶成
長で形成できるため、作製法が大幅に簡略化する。更に
は、量子井戸構造を集積化する複数素子に特に適用でき
るため高性能量子井戸構造光素子を同一基板上に極めて
容易に集積化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術を説明するための図である。
【図2】本発明の作用を説明するための図である。
【図3】本発明の実施例を説明するための図である。
【図4】本発明の実施例を説明するための図である。
【図5】本発明の実施例を説明するための図である。
【図6】本発明の実施例を説明するための図である。
【図7】本発明の実施例を説明するための図である。
【図8】本発明の実施例を説明するための図である。
【図9】本発明の実施例を説明するための図である。
【図10】本発明の実施例を説明するための図である。
【図11】本発明の実施例を説明するための図である。
【図12】本発明の実施例を説明するための図である。
【図13】本発明の実施例を説明するための図である。
【符号の説明】
1…n−InP基板、2…導波路層、3…再成長導波路
層、4…異常結晶成長部、5…絶縁物パターニングマス
ク、6…InGaAsP導波路層、7…InGaAsP
活性層、8…p−InPクラッド層、9…InGaAs
/InGaAsP量子井戸構造、10…回折格子、11
…上部電極、12…下部電極、13…半導体光集積素
子、14…球レンズ、15…光ファイバ、16…変調駆
動回路、17…サブマウント、18…光通信用送信モジ
ュール、19…モジュール駆動系、20…送信装置、2
1…光ファイバ、22…受信装置、23…受光部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土屋 朋信 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 魚見 和久 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 高井 厚志 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化合物半導体からなる第1の光導波層を有
    する第1の光機能部と、化合物半導体からなる第2の光
    導波層を有する第2の光機能部と、これらの光導波層を
    光学的に結合するための結合部とを有し、この結合部の
    層厚若しくは元素組成が単調に変化して上記第1及び第
    2の光導波層の層厚若しくは元素組成にそれぞれ接続す
    る半導体光集積素子。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の半導体光集積素子におい
    て、前記第1の光導波層は利得が1以上であり、前記第
    2の光導波層は利得が1未満である半導体光集積素子。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の半導体光集積素子におい
    て、前記第1及び第2の光機能部はそれぞれ半導体レー
    ザ及び光変調器である半導体光集積素子。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の半導体光集積素子におい
    て、前記第1及び第2の光導波層は多重量子井戸構造に
    より構成されている半導体光集積素子。
  5. 【請求項5】パターニング形状の異なる絶縁膜マスクを
    有する半導体基板上に結晶成長を行う半導体光集積素子
    の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の半導体光集積素子の製造
    方法において、前記結晶成長は有機金属気相成長法によ
    り行う半導体光集積素子の製造方法。
  7. 【請求項7】光を放出するための化合物半導体からなる
    第1の光導波層を有する第1の光機能部と放出された光
    を変調するための化合物半導体からなる第2の光導波層
    を有する第2の光機能部とこれらの光導波層を光学的に
    結合するための結合部とを有しこの結合部の層厚若しく
    は元素組成が単調に変化して上記第1及び第2の光導波
    層の層厚若しくは元素組成にそれぞれ接続する半導体光
    集積素子と、この半導体光集積素子からの出力光を外部
    に導波するための導波手段と、この導波手段に上記半導
    体光集積素子からの出力光を集光するための集光手段
    と、上記半導体光集積素子を駆動するための駆動手段と
    を有する光通信用モジュール。
  8. 【請求項8】光を放出するための化合物半導体からなる
    第1の光導波層を有する第1の光機能部と放出された光
    を変調するための化合物半導体からなる第2の光導波層
    を有する第2の光機能部とこれらの光導波層を光学的に
    結合するための結合部とを有しこの結合部の層厚若しく
    は元素組成が単調に変化して上記第1及び第2の光導波
    層の層厚若しくは元素組成にそれぞれ接続する半導体光
    集積素子を有する送信手段と、この送信手段からの出力
    光を外部に導波するための導波手段と、この導波手段か
    らの出力光を受信するための受信手段とを有する光通信
    システム。
  9. 【請求項9】100km以上の光伝送を無中継で行う光
    通信システム。
  10. 【請求項10】単一の結晶成長により複数かつ異なる発
    光ピーク波長を有する光導波領域を形成する半導体光集
    積素子の製造方法。
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