JPH05295358A - フォトクロミック組成物 - Google Patents

フォトクロミック組成物

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JPH05295358A
JPH05295358A JP9983492A JP9983492A JPH05295358A JP H05295358 A JPH05295358 A JP H05295358A JP 9983492 A JP9983492 A JP 9983492A JP 9983492 A JP9983492 A JP 9983492A JP H05295358 A JPH05295358 A JP H05295358A
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JP
Japan
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compound
group
photochromic
plasticizer
chemical
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JP9983492A
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English (en)
Inventor
Junji Momota
潤二 百田
Takashi Kobayakawa
隆 小早川
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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Publication of JPH05295358A publication Critical patent/JPH05295358A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】フォトクロミック性の退色速度の速いフォトク
ロミック組成物を得る。 【構成】フォトクロミック化合物、例えば、フルギド化
合物、フルギミド化合物、クロメン化合物、スピロオキ
サジン化合物等100重量部に対して、可塑剤、例え
ば、亜リン酸エステル、リン酸エステル、カルボン酸エ
ステル等を1〜100,000重量部配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、退色速度の速いフォト
クロミック組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】フォトクロミズムとは、ここ数年来注目
をひいてきた現象であって、ある化合物に太陽光あるい
は水銀灯の光のような紫外線を含む光を照射すると速や
かに色が変わり、光の照射をやめて暗所におくと元の色
にもどる可逆作用のことである。この性質を有する化合
物は、フォトクロミック化合物と呼ばれ、従来から種々
の構造の化合物が合成され提案されてきたが、その構造
には特別な共通の骨格は認められない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
フォトクトミック化合物は光による発色速度にくらべ、
元の色にもどる退色速度が速くない。そこで、本発明者
らは、フォトクロミック化合物の退色速度を速めるため
鋭意研究を行った。
【0004】
【課題を解決するための手段】その結果、フォトクロミ
ック化合物に可塑剤を組み合わせることによって、これ
ら化合物の退色速度を速くできることを見いだし、本発
明を提案するに到った。
【0005】すなわち、本発明は、 (a)フォトクロミック化合物 100重量部、及び (b)可塑剤 1〜100,000重量部 よりなることを特徴とするフォトクロミック組成物であ
る。
【0006】本発明のフォトクロミック組成物の一成分
は、フォトクロミック化合物である。フォトクロミック
化合物としては、フォトクロミック性を有する公知の化
合物を何ら制限なく採用できる。特に、本発明において
は、良好なフォトクロミック性を有するという理由か
ら、フルギド化合物、フルギミド化合物、スピロオキサ
ジン化合物、クロメン化合物を好適に使用することがで
きる。
【0007】上記のフルギド化合物、フルギミド化合
物、スピロオキサジン化合物及びクロメン化合物は、特
開平2−28154号公報、特開平2−69471号公
報、特開平3−11074号公報、特開平3−1107
5号公報、特開平3−284683号公報等で公知の化
合物が好適に使用できる。本発明において好適に使用で
きるフォトクロミック化合物を一般式で示すと、次式
(1)、(2)及び(3)で示される。
【0008】
【化1】
【0009】[但し、
【0010】
【化2】
【0011】はそれぞれ置換基を有していてもよい二価
の芳香族炭化水素基または二価の不飽和複素環基であ
り、R1は、それぞれ置換基を有していてもよい一価の
炭化水素基または一価の複素環基であり、
【0012】
【化3】
【0013】は、それぞれ置換基を有していてもよいノ
ルボルニリデン基またはアダマンチリデン基であり、X
は、酸素原子、 基 >N−R2, 基 >N−A1−B1−(A2)m−(B2)n−R3, 基 >N−A3−A4,または 基 >N−A3−R4であり、 (ここで、R2は、水素原子、アルキル基またはアリー
ル基であり、A1,A2およびA3は、同一もしくは異な
り、アルキレン基、アルキリデン基、シクロアルキレン
基またはアルキルシクロアルカン−ジイル基であり、B
1およびB2は、同一もしくは異なり、
【0014】
【化4】
【0015】mおよびnは、それぞれ独立して0または
1を示すが、mが0の時はnは0であり、R3は、それ
ぞれ置換基を有していてもよいアルキル基、ナフチル基
またはナフチルアルキル基であり、A4は、置換基を有
していてもよいナフチル基であり、R4は、ハロゲン原
子、シアノ基またはニトロ基である。)]
【0016】
【化5】
【0017】[但し、R1およびR2は、それぞれ同一ま
たは異なるアルキル基であり、また、これらが一緒にな
って環を形成していてもよく、R3は、炭化水素基、ま
たは、アルコキシカルボニルアルキル基であり、R4
よびR5は、それぞれ同一または異なる水素原子、ハロ
ゲン原子、炭化水素基、アルコキシ基、ニトロ基、シア
ノ基、ハロゲノアルキル基、アルコキシカルボニルアル
キル基であり、R6は、水素原子、ハロゲン原子、炭化
水素基またはアルコキシ基であり、
【0018】
【化6】
【0019】は、
【0020】
【化7】
【0021】または
【0022】
【化8】
【0023】で示される不飽和複素環基であり、R
7は、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基またはアル
コキシ基である。]
【0024】
【化9】
【0025】[但し、R1、R2、R3およびR4は、それ
ぞれ同一または異なる水素原子、炭化水素基、置換アミ
ノ基または飽和複素環基であり、R3およびR4は、一緒
になって環を形成していてもよく、
【0026】
【化10】
【0027】で示される基は、それぞれ置換されていて
もよい芳香族炭化水素基または不飽和複素環基であ
る。] 上記式で示されるフォトクロミック化合物のなかでも、
フォトクロミック作用の耐久性等を勘案すると、フルギ
ミド化合物としては、R1がアルキル基であり、Xが>
N−Rであり、Rがシアノアルキル基、ニトロアルキル
基、アルコキシカルボニルアルキル基であり、
【0028】
【化11】
【0029】はアダマンチリデン基であり、
【0030】
【化12】
【0031】は、置換されていてもよい複素環基、特に
チオフェン環である化合物が好ましい。
【0032】また、スピロオキサジン化合物としては、
1およびR2は、それぞれアルキル基であるか、これら
が一緒になってシクロアルキル基を形成していてもよ
く、R3はアルキル基またはアルコキシカルボニルアル
キル基であり、R4およびR5は、それぞれ水素原子、ハ
ロゲン原子またはシアノ基であり、R6は、水素原子で
あり、
【0033】
【化13】
【0034】は、
【0035】
【化14】
【0036】である化合物が好ましい。
【0037】さらに、クロメン化合物としては、R1
よびR2が共に水素原子であり、R3およびR4は、それ
ぞれアルキル基であるか、これらが一緒になってビシク
ロ[9.9.1]ノニリデン基またはノルボルニリデン基
であり、
【0038】
【化15】
【0039】は、置換されていてもよいナフタレン環で
ある化合物が好適に使用できる。
【0040】本発明において好適に使用できるフォトク
ロミック化合物を示すと、次のような化合物を例示する
ことができる。
【0041】フルギミド化合物: 1)N−シアノメチル−6,7−ジヒドロ−4−メチル
−2−フェニルスピロ(5,6−ベンゾ〔b〕チオフェ
ンジカルボキシイミド−7,2−トリシクロ〔3.3.
1.13.7デカン〕) 2)N−シアノメチル−6,7−ジヒドロ−2−(p−
メトキシフェニル)−4−メチルスピロ(5,6−ベン
ゾ〔b〕チオフェンジカルボキシイミド−7,2−トリ
シクロ〔3.3.1.13.7デカン〕) 3)N−シアノメチル−6,7−ジヒドロ−4−メチル
スピロ(5,6−ベンゾ〔b〕チオフェンジカルボキシ
イミド−7,2−トリシクロ〔3.3.1.13.7デカ
ン〕) 4)6,7−ジヒドロ−N−メトキシカルボニルメチル
−スピロ(5,6−ベンゾ〔b〕チオフェンジカルボキ
シイミド−7,2−トリシクロ〔3.3.1.13.7
カン〕) 5)6,7−ジヒドロ−4−メチル−2−メチル−N−
ニトロメチルスピロ(5,6−ベンゾ〔b〕チオフェン
ジカルボキシイミド−7,2−トリシクロ〔3.3.
1.13.7デカン〕) スピロオキサジン化合物: 1)1′−メチルジスピロ〔シクロヘキサン−1,3′
−〔3H〕インドール−2′〔1′H〕,3″−〔3
H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン 2)3,3−ジメチル−1−エチルスピロ〔2H−イン
ドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕
〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 3)5,7−ジフルオロ−1,3,3,−トリメチルス
ピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド
〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 4)5−シアノ−3,3−ジメチル−1−(メトキシカ
ルボニル)メチルスピロ〔2H−インドール−2,3′
−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキ
サジン〕 5)3,3−ジメチル−1−メチルスピロ〔2H−イン
ドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕ベン
ゾオキサジン〕 クロメン化合物: 1)スピロ〔ノルボルナン−2,2′−〔2H〕ベンゾ
〔h〕クロメン〕 2)スピロ〔ビシクロ〔3.3.1〕ノナン−9,2′
−〔2H〕ベンゾ〔f〕クロメン〕 3)4′−メチルスピロ〔ビシクロ〔3.3.1〕ノナ
ン−9,2′−〔2H〕ベンゾ〔f〕クロメン〕 4)3′−メチルスピロ〔ノルボルナン−2,2−〔2
H〕ベンゾ〔f〕クロメン〕 5)2,2−ジメチル−7−オクトキシ〔2H〕ベンゾ
〔h〕クロメン 本発明のフォトクロミック組成物のもう一方の成分は可
塑剤である。可塑剤としては、各種プラスチックに添加
される公知の化合物を何ら制限なく用いることができ
る。本発明において、フォトクロミック化合物の退色速
度の向上を勘案すると、各種の可塑剤の中でも、亜リン
酸エステル、リン酸エステル等の含リンエステル;フタ
ル酸エステル、イソフタル酸エステル、テレフタル酸エ
ステル、トリメリット酸エステル、安息香酸エステル、
ピロメリット酸エステル等の芳香族カルボン酸エステ
ル;アジピン酸エステル、セバシン酸エステル、アゼラ
イン酸エステル、クエン酸エステル、グリコール酸エス
テル、イソブチル酸エステル、チオブチル酸エステル、
ブラシル酸エステル、イタコン酸エステル、オレイン酸
エステル、コハク酸エステル等の脂肪族カルボン酸エス
テル;エポキシ系可塑剤;ポリエステル系可塑剤等を好
適に用いることができる。
【0042】これらの中でも、フォトクロミック化合物
がクロメン化合物であるときは、可塑剤として亜リン酸
エステルを用いることがフォトクロミック性の退色速度
の向上効果が大きいため好ましい。
【0043】上記の亜リン酸エステルの中でも好適に使
用できる化合物を一般式で示すと
【0044】
【化16】
【0045】
【化17】
【0046】
【化18】
【0047】
【化19】
【0048】
【化20】
【0049】
【化21】
【0050】(但し、上記式(A)(B)(C)(D)
(E)及び(F)中、R1,R2,R3,R4,R9
10,R11及びR12は、夫々同種又は異種の水素原子、
置換若しくは非置換の脂肪族炭化水素基、置換若しくは
非置換の芳香族炭化水素基であり、R5,R6,R7,R8
及びR13は、夫々同種又は異種のアルキレン基であり、
nは正の整数である。) また、リン酸エステルを一般式で示すと次のとおりであ
る。
【0051】
【化22】
【0052】(但し、R1,R2,及びR3は、同種又は
異種の置換若しくは非置換の脂肪族炭化水素基、置換若
しくは非置換の芳香族炭化水素基である。) 上記式における置換若しくは非置換の脂肪族炭化水素基
としては、例えば、炭化原子数1〜20のアルキル基及
び炭素数5〜7のシクロアルキル基をあげることがで
き、これらがハロゲン原子1〜3個で置換されていても
よい。また、上記式における置換若しくは非置換の芳香
族炭化水素基としては炭素数6〜10のアリール基、例
えば、フェニル基、キシリル基、トリル基等を挙げるこ
とができ、これらはハロゲン原子1〜3個で置換されて
いてもよい。
【0053】さらに、上記で述べた可塑剤のうち、芳香
族カルボン酸エステル及び脂肪族カルボン酸エステルの
アルコールに由来する部分は、上記の亜リン酸エステル
及びリン酸エステルについて述べた置換若しくは非置換
の脂肪族若しくは芳香族炭化水素基を採用することがで
きる。
【0054】前記したフォトクロミック化合物と可塑剤
の配合割合は、フォトクロミック化合物100重量部に
対して可塑剤1〜100,000重量部の範囲である。
可塑剤が1重量部未満の場合には、フォトクロミック性
の退色速度の改善効果がほとんど認められず、100,
000重量部を越える場合には、後述する樹脂中にフォ
トクロミック組成物を分散させたときに樹脂の成形が困
難になるため好ましくない。特に、得られるフォトクロ
ミック組成物のフォトクロミック性の点からは、可塑剤
は500〜50,000重量部の範囲であることが好ま
しい。また、可塑剤は、数種を組み合わせて使用するこ
ともできる。
【0055】本発明のフォトクロミック組成物は、種々
の高分子マトリックス中において均一に分散されること
により、上記した如き所望のフォトクロミック機能を良
好に発揮し得る。このような本発明におけるフォトクロ
ミック組成物を分散して用いる高分子マトリックスを構
成する合成樹脂としては、フォトクロミック化合物を均
一に分散させ得るものであればよく、光学的に好ましく
は、例えば、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エ
チル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチ
ル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニル
アルコール、ポリアクリルアミド、ポリ(2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート)、ポリジメチルシロキサン、
ポリカーボネート、ポリ(アリルジグリコールカーボネ
ート)などのポリマー、あるいはこれらのポリマーを形
成するモノマー相互または該モノマーと他のモノマーと
を共重合してなるポリマーなどが好適に用いられる。
【0056】このような樹脂に分散させる本発明のフォ
トクロミック組成物の添加量は、該樹脂100重量部に
対して0.001〜50重量部、好ましくは0.1〜2
0重量部である。
【0057】本発明のフォトクロミック組成物は、特に
フォトクロミックレンズに好適に使用される。フォトク
ロミックレンズを製造する方法は、均一な調光性能が得
られる方法であれば特に制限なく、具体的に例示すれ
ば、上記のフォトクロミック化合物及び可塑剤を均一に
分散してなるポリマーフィルムをレンズ中にサンドウィ
ッチする方法、フォトクロミック組成物を均一に分散し
てなるポリマー微粒子をレンズ中に分散させる方法、あ
るいはフォトクロミック組成物を均一に分散してなるプ
ライマー溶液又はハードコート液をレンズ表面に塗布
し、その表面で硬化せしめ被覆し、フォトクロミックレ
ンズにする方法等をあげることができる。
【0058】本発明のフォトクロミック組成物に紫外線
安定剤を配合することにより、更に、フォトクロミック
性の耐久性を向上させることができる。紫外線安定剤と
しては、各種プラスチックに添加されている公知の紫外
線安定剤が何ら制限なく使用し得る。本発明において、
フォトクロミック化合物の耐久性の向上を勘案すると、
各種の紫外線安定剤の中でも、一重項酸素消光剤、ヒン
ダードアミン光安定剤、ヒンダードフェノール酸化防止
剤、イオウ系酸化防止剤が好適に使用される。これらの
紫外線安定剤をより具体的に例示するとシアソーブUV10
84,シアソーブ3346(以上、アメリカンサイアナミド社
製)、UV−チェクAM101,UV−チェクAM105(以上、フェ
ロコーポレーション社製)、イルガスタブ2002,チヌビ
ン765,チヌビン144,キマソーブ944,チヌビン622,イ
ルガノックス1010,イルガノックス245(以上、チバガ
イギー社製)、ライレックスNBC(デュポン社製)、シ
アソーブ3346(以上、アメリカンサイアナミド社製)、
サノールLS−1114,サノールLS−744,サノールLS−262
6(以上、三共(株)社製)、スミライザーGA−80,ス
ミライザーGM,スミライザーBBM−S,スミライザーWX−
R,スミライザーS,スミライザーBHT,スミライザーTP
−D,スミライザーTPL−R,スミライザーTPS,スミライ
ザーMB(以上、住友化学社製)、マークAO−50,マーク
AO−20,マークAO−30,マークAO−330,マークAO−2
3,(以上、アデカ・アーガス社製),アンチオキシダ
ントHPM−12(S.F.O.S社製)等があげられる。
尚、上記の名称はいずれも商品名である。
【0059】
【効果】以上に説明したように、本発明のフォトクロミ
ック組成物は、特に各種の樹脂に均一に分散させること
によって、太陽光もしくは水銀灯の光のような紫外線を
含む光で無色から着色もしくは濃色した形態に変化し、
その変化が可逆的で優れた調光性を有している。また、
本発明は、フォトクロミック化合物と可塑剤を併用する
ことにより、退色速度を飛躍的に向上させることに成功
したものである。
【0060】従って、本発明のフォトクロミック組成物
は、広範囲の分野に利用でき、例えば、銀塩感光材料に
代わる各種の記録記憶材、複写材料、印刷用感光体、陰
極線管用記録材料、レーザー用感光材料などの種々の記
録材料として利用できる。その他、本発明のフォトクロ
ミック組成物はフォトクロミックレンズ材料、光学フィ
ルター材料、ディスプレイ材料、光量計、装飾などの材
料としても利用できる。
【0061】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。尚、実施例中の「部」は「重量部」である。
【0062】尚、以下の実施例で使用した可塑剤は下記
の化合物である。
【0063】フルギミド化合物(1):N−シアノメチ
ル−6,7−ジヒドロ−4−メチル−2−フェニルスピ
ロ(5,6−ベンゾ〔b〕チオフェンジカルボキシイミ
ド−7,2−トリシクロ〔3.3.1.13.7デカ
ン〕) フルギミド化合物(2):N−シアノメチル−6,7−
ジヒドロ−2−(p−メトキシフェニル)−4−メチル
スピロ(5,6−ベンゾ〔b〕チオフェンジカルボキシ
イミド−7,2−トリシクロ〔3.3.1.13.7デカ
ン〕) フルギミド化合物(3):N−シアノメチル−6,7−
ジヒドロ−4−メチルスピロ(5,6−ベンゾ〔b〕チ
オフェンジカルボキシイミド−7,2−トリシクロ
〔3.3.1.13.7デカン〕) フルギミド化合物(4):6,7−ジヒドロ−N−メト
キシカルボニルメチル−スピロ(5,6−ベンゾ〔b〕
チオフェンジカルボキシイミド−7,2−トリシクロ
〔3.3.1.13.7デカン〕) フルギミド化合物(5):6,7−ジヒドロ−4−メチ
ル−2−メチル−N−ニトロメチルスピロ(5,6−ベ
ンゾ〔b〕チオフェンジカルボキシイミド−7,2−ト
リシクロ〔3.3.1.13.7デカン〕) スピロオキサジン化合物(1):1′−メチルジスピロ
〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕インドール−
2′〔1′H〕,3″−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕
〔1,4〕ベンゾオキサジン スピロオキサジン化合物(2):3,3−ジメチル−1
−エチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3
H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジ
ン〕 スピロオキサジン化合物(3):5,7−ジフルオロ−
1,3,3,−トリメチルスピロ〔2H−インドール−
2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベ
ンゾオキサジン〕 スピロオキサジン化合物(4):5−シアノ−3,3−
ジメチル−1−(メトキシカルボニル)メチルスピロ
〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,
3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕 スピロオキサジン化合物(5):3,3−ジメチル−1
−メチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3
H〕ピリド〔4,3−f〕ベンゾオキサジン〕 クロメン化合物(1):スピロ〔ノルボルナン−2,
2′−〔2H〕ベンゾ〔h〕クロメン〕 クロメン化合物(2):スピロ〔ビシクロ〔3.3.
1〕ノナン−9,2′−〔2H〕ベンゾ〔f〕クロメ
ン〕 クロメン化合物(3):4′−メチルスピロ〔ビシクロ
〔3.3.1〕ノナン−9,2′−〔2H〕ベンゾ
〔f〕クロメン〕 クロメン化合物(4):3′−メチルスピロ〔ノルボル
ナン−2,2−〔2H〕ベンゾ〔f〕クロメン〕 クロメン化合物(5):2,2−ジメチル−7−オクト
キシ〔2H〕ベンゾ〔h〕クロメン 以下の実施例で使用した可塑剤は、下記の化合物であ
る。
【0064】 1)亜リン酸エステル トルエチルホスファイト (1) トリブチルホスファイト (2) トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト (3) トリデシルホスファイト (4) トリステアリルホスファイト (5) トリフェニルホスファイト (6) トリス(ノニルフェニル)ホスファイト (7) ジフェニルモノ(2−エチルヘキシル)ホスファイト (8) ジフェニルモノ(トリデシル)ホスファイト (9) ジラウリルハイドロゲンホスファイト (10) テトラフェニルジプロピレングリコールジホスファイト
【0065】
【化23】
【0066】テトラ(トリデシル−4,4′−イソプロ
ピリデンジフェニルホスファイト
【0067】
【化24】
【0068】ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリト
ールジホスファイト
【0069】
【化25】
【0070】テトラフェニルテトラ(トリデシル)ペン
タエリスリトールテトラホスファイト
【0071】
【化26】
【0072】水添ビスフェノールA・ペンタエリスリト
ールホスファイトポリマー
【0073】
【化27】
【0074】 トリラウリルチオホスファイト (16) 2)フタル酸エステル フタル酸ジブチル (17) フタル酸ジ−2−エチルヘキシル (18) フタル酸ジイソデシル (19) フタル酸ブチルベンジル (20) 3)リン酸エステル リン酸トリフェニル (21) リン酸トリクレシル (22) 4)アジピン酸エステル アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル (23) 5)セバシン酸エステル セバシン酸ジブチル (24) 6)アゼライン酸エステル アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル (25) 7)クエン酸エステル クエン酸トリブチル (26) 8)グリコール酸エステル エチルフタリルエチルグリコレート (27) 9)トリメリット酸エステル トリオクチルトリメリテート (28) 10)リシノール酸エステル メチルアセチルリシノレート (29) 11)ポリエステル系可塑剤 ポリプロピレンアジペート (30) 12)エポキシ系可塑剤 エポキシジブチルステアレート (31) 13)イソフタル酸エステル ジ(2−エチル・ヘキシル)イソフタレート (32) 実施例1 ベンゼン100部、ポリメタクリル酸メチル10部、ク
ロメン化合物(1)0.02部及び可塑剤としてトリエ
チルホスファイトを1部加えて溶解させ、スライドガラ
ス(11.2×3.7cm)上でキャストフィルムを作
った。厚みは、0.1mmになるように調整した。この
フォトクロミックフィルムに東芝(株)製の水銀ランプ
SHL−100を25℃±1℃で距離10cmで60秒間
照射し、このフィルムを発色させ、フォトクロミック特
性を測定した。フォトクロミック特性は次のようなもの
で表した。結果を表1に示した。
【0075】ε(60秒);最大吸収波長における、フ
ィルムの上記条件下での光照射60秒間後の吸光度。
【0076】ε(0秒) ;光照射時の最大吸収波長に
おける、未照射フィルムの吸光度。
【0077】半減期t1/2;60秒間の光照射後、この
フィルムの吸光度が、{ε(60秒)−ε(0秒)}の
1/2まで低下するのに要する時間。 実施例2〜32 実施例1において用いた可塑剤の種類を変えた以外は、
すべて実施例1と同様にした。結果を表1に示した。
【0078】比較例1 実施例1において、可塑剤を用いなかったこと以外は全
て実施例1と同様にした。結果を表1に示した。
【0079】
【表1】
【0080】実施例33 実施例1において、フルギミド化合物(4)0.02部
に変えたこと以外は、実施例1と同様にした。結果を表
2に示した。
【0081】実施例34〜64 実施例33において、可塑剤の種類を変えたこと以外
は、すべて実施例33と同様にした。結果を表2に示し
た。
【0082】比較例2 実施例33において、可塑剤を用いなかったこと以外
は、全て実施例33と同様にした。結果を表2に示し
た。
【0083】
【表2】
【0084】実施例65 実施例1において、スピロオキサジン化合物(5)0.
02部に変えたこと以外は、実施例1と同様にした。結
果を表3に示した。
【0085】実施例66〜96 実施例65において、可塑剤の種類を変えたこと以外
は、すべて実施例65と同様にした。結果を表3に示し
た。
【0086】比較例3 実施例65において、可塑剤を用いなかったこと以外
は、全て実施例65と同様にした。結果を表3に示し
た。
【0087】
【表3】
【0088】実施例97〜104 実施例2及び18において、可塑剤の添加量を変えたこ
と以外は、すべて実施例2及び18と同様にした。結果
を表4に示した。
【0089】
【表4】
【0090】実施例105〜112 実施例34及び50において、可塑剤の添加量を変えた
こと以外は、すべて実施例34及び50と同様にした。
結果を表5に示した。
【0091】
【表5】
【0092】実施例113〜120 実施例66及び82において、可塑剤の添加量を変えた
こと以外は、すべて実施例66及び82と同様に行っ
た。結果を表6に示した。
【0093】
【表6】
【0094】実施例121〜132 実施例2において、クロメン化合物(2)〜(5)に変
えたこと以外は、すべて実施例2と同様にした。結果を
表7に示した。
【0095】
【表7】
【0096】実施例125〜128 実施例50において、フルギミド化合物(1)〜(3)
及び(5)に変えたこと以外は、すべて実施例50と同
様にした。結果を表8に示した。
【0097】
【表8】
【0098】実施例129〜132 実施例82において、スピロオキサジン化合物(1)〜
(4)に変えたこと以外は、すべて実施例82と同様に
した。結果を表9に示した。
【0099】
【表9】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)フォトクロミック化合物 100
    重量部、及び(b)可塑剤 1〜
    100,000重量部よりなることを特徴とするフォト
    クロミック組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0773273A4 (en) * 1995-05-24 1997-08-27 Tokuyama Corp PROCESS FOR PRODUCING A PHOTOCHROMIC PRODUCT OBTAINED BY CURING
EP0773272A4 (en) * 1995-05-25 1997-08-27 Tokuyama Corp CURABLE PHOTOCHROMIC COMPOSITION
WO2019009230A1 (ja) 2017-07-03 2019-01-10 三井化学株式会社 光学材料用重合性組成物および成形体

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EP0773272A4 (en) * 1995-05-25 1997-08-27 Tokuyama Corp CURABLE PHOTOCHROMIC COMPOSITION
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