JPH0529495A - 樹脂封止型半導体装置 - Google Patents

樹脂封止型半導体装置

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JPH0529495A
JPH0529495A JP17836791A JP17836791A JPH0529495A JP H0529495 A JPH0529495 A JP H0529495A JP 17836791 A JP17836791 A JP 17836791A JP 17836791 A JP17836791 A JP 17836791A JP H0529495 A JPH0529495 A JP H0529495A
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JP
Japan
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weight
resin
thermosetting resin
semiconductor device
resin composition
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Application number
JP17836791A
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English (en)
Inventor
Akira Yoshizumi
章 善積
Tsugio Sakamoto
次雄 坂本
Min Tai Kao
カオ・ミン・タイ
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】環境に対して影響が少なく、高温高湿状態等に
対する耐湿性の優れた難燃性の熱硬化性樹脂組成物によ
って封止された、長期的に信頼性の高い樹脂封止型半導
体装置を提供することを目的とする。 【構成】熱硬化性樹脂と、硬化剤と、表面が特定のアル
コキシシランによって不動態化された下記(1)式で示
される無機難燃剤とを含有する熱硬化性樹脂組成物によ
って半導体素子が封止されてなることを特徴とする。 x(Ma b )・y(H2 O) …(1) (式中、Mは金属元素を表し、x,y,a,bは正の整
数または正の分数である)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、封止樹脂として熱硬化
性樹脂組成物を使用した樹脂封止型半導体装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】樹脂封止型半導体装置において、封止樹
脂の難燃性は必要不可欠な性能である。従来より、半導
体素子の封止に使用される樹脂組成物の難燃化は、一般
的に、封止樹脂の一部にブロム化エポキシ樹脂等のハロ
ゲン含有樹脂を使用し、更に、充填剤の一部に三酸化ア
ンチモン等の重金属の酸化物を使用する方法によって行
われている。しかしながら、上記方法によって得られた
樹脂組成物は、前記ハロゲンおよび三酸化アンチモンが
共に有害な物質であるため、燃焼時には有害なガスを発
生し、環境的に問題がある。また、前記三酸化アンチモ
ンはその表面が親水性であり、前記封止樹脂組成物は吸
湿性がより高くなる。このため、該樹脂組成物によって
半導体素子が封止された半導体装置では、高温放置およ
び吸湿によってアンチモンが熱水溶解し、更には、高温
によるブロムの遊離によって半導体素子上のアルミニウ
ム配線が腐食劣化し、長期的な信頼性が損なわれる。
【0003】この他、封止樹脂の難燃化としては、各種
のリン化合物を添加する方法が行われている。しかし、
この方法においても、リン化合物は有害な物質であり、
また樹脂組成物に吸湿性を付与するため、樹脂封止型半
導体装置において上記と同様の問題が生ずる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、環
境に対して影響が少なく、高温高湿状態等に対する耐湿
性の優れた難燃性の熱硬化性樹脂組成物によって半導体
素子が封止された樹脂封止型半導体装置を提供すること
である。更に詳しくは、前記樹脂組成物で半導体素子が
封止されることにより、高温放置および吸湿状態におい
てアルミニウム配線の腐食劣化が低減され、長期的信頼
性に優れた性能を有する樹脂封止型半導体装置を提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の樹脂封止型半導
体装置は、熱硬化性樹脂と、硬化剤と、表面が不動態化
された下記(1)式で示される無機難燃剤とを含有する
熱硬化性樹脂組成物によって半導体素子が封止されてな
ることを特徴とする。 x(Ma b )・y(H2 O) …(1)
【0006】(式中、Mは金属元素を表し、x,y,
a,bは正の整数または正の分数である) 以下、本発
明の半導体装置において封止樹脂として使用される難燃
性の熱硬化性樹脂組成物の詳細を説明する。
【0007】前記熱硬化性樹脂組成物の最大の特徴は、
前記表面が不動態化された無機難燃剤(1)を含有して
いる点にある。従って、まずこの無機難燃剤(1)につ
いて説明する。
【0008】前記無機難燃剤(1)は、当該組成式を満
たす金属水酸化物であれば特に限定されない。金属元素
Mとしては、例えばCa、Al、Mg等が挙げられる。
具体的にはAl2 3 ・3H2 O(示性式:Al(O
H)3 )、Al2 3 ・H2O(同AlO(OH))、
Al2 3 ・1/5 H2 O(同Al5 7 (OH))等の
アルミニウムの水酸化物、MgO・H2 O(同Mg(O
H)2 )等のマグネシウムの水酸化物、CaO・H2
(同Ca(OH)2)等のカルシウムの水酸化物、3C
aO・Al2 3 ・6H2 O(同3Ca(OH)2 ・2
Al(OH)3)で表されるカルシウム・アルミネート
水和物が例示できる。また、入手可能な商品として、B
103(日本軽金属(株):水酸化アルミニウム)、N
CA -103(日本軽金属(株):カルシウム・アルミ
ネート水和物)等が挙げられる。これら無機難燃剤は、
当該樹脂組成物において粉末状で使用され得る。
【0009】前記無機難燃剤(1)の熱硬化性樹脂組成
物中での充填量は、該無機難燃剤として使用される金属
水酸化物の種類、含有する水の比率等によって異なる。
例えば、Al2 3 ・3H2 Oを使用する場合、通常難
燃性とされる規格UL94 -V0(難燃性規格:米国)
を満たすためには、樹脂組成物総量の約35重量%充填す
ることが必要である。但し、Al2 3 ・3H2 Oの場
合、充填率を高めると樹脂組成物の熱膨張係数が上昇す
る傾向があるため、必要な難燃性規格を満たす最低量を
使用することが最も好ましい。
【0010】また、半導体封止用の熱硬化性樹脂組成物
には、通常充填剤として、結晶性シリカ、溶融シリカ、
または窒化ケイ素粉末等が樹脂組成物総量の約65〜85重
量%配合される。従って、本発明における当該樹脂組成
物においては、前記無機難燃剤に上記結晶性シリカ等を
加えて、合計で65〜85重量%に調整することが好まし
い。更に、このような観点から、前記無機難燃剤(1)
の望ましい充填量もその種類、含有する水の比率によら
ず、85重量%以下である。
【0011】前記無機難燃剤(1)の表面の不動態化処
理は、例えば、無機難燃剤粉末表面を不活性基で被覆す
ることによって行われ得る。特に、本発明のような封止
樹脂に配合する場合、無機難燃剤粉末を特定のアルコキ
シシランで処理することにより、その表面を不活性基で
被覆する方法が好ましい。具体的には、無機難燃剤粉末
表面に前記アルコキシシランを付着させた後に加熱、ま
たは前記アルコキシシランの付着後に触媒を添加して加
熱し、更に、脱アルコール反応を生じさせて無機難燃剤
粉末表面に不動態化被膜を形成させる。こうして、無機
難燃剤表面の不動態化が行われる。上記不動態化処理用
のアルコキシシランには、下記化1に示す(2)式の化
合物が使用され得る。
【0012】
【化1】
【0013】この(2)式の化合物は、R1 が不活性基
であり、所謂カップリング剤として知らているアルコキ
シシランとは異なるものである。従って、上記アルコキ
シシラン(2)により無機難燃剤(1)表面の処理を行
えば、該表面上に元来存在している水酸基が脱アルコー
ル反応によって消滅し、該表面は不活性のR1 によって
被覆されて不動態化する。
【0014】前記アルコキシシランとしては、(2)式
を満たす化合物であれば特に限定されない。具体的に
は、例えば、TSL8113(東芝シリコーン
(株))、MTS -31((株)大八化学工業所)等の
メチルトリメトキシシラン、TSL8123(東芝シリ
コーン(株))、MTS -32((株)大八化学工業
所)等のメチルトリエトキシシラン、TSL8173
(東芝シリコーン(株))、PTS -31((株)大八
化学工業所)等のフェニルトリメトキシシラン、TSL
8178(東芝シリコーン(株))、PTS -32
((株)大八化学工業所)等のフェニルトリエトキシシ
ラン、TSL8185、TSL8186(東芝シリコー
ン(株))、RT -18E((株)大八化学工業所)等
のアルキルトリエトキシシランが挙げられ、これらは少
なくとも一種または二種以上で使用され得る。
【0015】前記アルコキシランの使用量は、処理され
る無機難燃剤(1)である金属水酸化物の種類、粒径分
布、吸油量、表面の活性度により異なるが、不動態化さ
れる無機難燃剤の量に対して0.05〜 5重量%が好まし
い。この理由は、0.05重量%未満では処理の効果が無機
難燃剤全体に対して不均一になり、また 5重量%を越え
ると得られる樹脂組成物の強度が低下するためである。
特に、上記不動態化処理は、無機難燃剤の表面を完全に
被覆することによって行わなければ効果的ではないた
め、これを達成するのに適したアルコキシシランの使用
量を選択することが好ましい。
【0016】前記無機難燃剤(1)の表面の不動態化処
理は、上記の他、無機難燃剤粉末表面を酸化して金属酸
化物被膜を形成する方法、無機難燃剤粉末表面をフッ素
系ポリマー等の不活性ポリマー膜によって被覆する方法
によっても行われ得る。
【0017】このうち、フッ素系ポリマーによる無機難
燃剤粉末表面の被覆は以下の手順で行われる。まず、T
FE(トリフルオロエチレン)、PTFE(ポリ四フッ
化エチレン)、FEP(フッ化エチレンプロピレン)等
のフッ素系ポリマーを界面活性剤の存在下において、水
中に約 0.2μmの疎水性微粒子として懸濁させる。この
懸濁液を使用して吹付または浸漬等により無機難燃剤粉
末表面を処理し、フッ素系ポリマー被膜を形成する。こ
の後、該被膜を約 370℃で加熱して水を揮散させ、前記
無機難燃剤粉末表面にフッ素系ポリマー膜を融着させ、
該表面を不動態化する。
【0018】尚、上述したような不動態化処理された無
機難燃剤には、通常の充填剤と同様、シラン系カップリ
ング剤等によるカップリング処理を行うことも必要であ
る。この理由は、前記不動態化処理だけでは、無機難燃
剤表面の樹脂に対する接着性は向上されず、得られる樹
脂組成物の成形体の強度が不充分となる恐れがあるため
である。
【0019】次に、前記熱硬化性樹脂組成物において、
マトリックス樹脂となる熱硬化性樹脂について説明す
る。この熱硬化性樹脂には、封止樹脂として一般的なも
のであれば特に限定されず、例えば、シリコーン樹脂、
フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、ポリイミド樹脂等が使用され得る。
【0020】特に、本発明においては、形成される樹脂
封止型半導体装置の信頼性の点で、エポキシ樹脂、マレ
イミドタイプのポリイミド樹脂が好ましい。前記エポキ
シ樹脂としては、1分子中にエポキシ基を少なくとも2
個有するものであれば限定されず、例えば、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、
グリシジル型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらエポ
キシ樹脂は、単独または2種以上の混合系で使用され得
る。また、前記マレイミドタイプのポリイミド樹脂とし
ては、例えば、ビスマレイミドまたは多官能性マレイミ
ド樹脂をベースとして、これらの付加重合によって得ら
れるポリマー等が挙げられる。
【0021】更に、前記マトリックス樹脂には、耐熱性
が高く、封止樹脂として使用する場合には実質的に熱硬
化性樹脂と見なし得る高軟化点のエンジニアリングプラ
スチックも使用され得る。その例としては、PPS(ポ
リフェニレンサルファイド)、LCP(液晶ポリマー)
等が挙げられる。
【0022】前記熱硬化性樹脂組成物における硬化剤に
は、上述した熱硬化性樹脂に対する硬化剤として知られ
たものであれば、何れのものをも使用することができ
る。例えば、熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である場合、
硬化剤にはフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボ
ラック樹脂等のフェノール性水酸基を2個以上有するノ
ボラック型フェノール樹脂、無水フタル酸、ヘキサヒド
ロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸等の酸無水
物、トリエチレンテトラミン、メタフェニレンジアミン
等のアミン類、イミダゾール等が単独または2種以上の
混合系で使用され得る。また、熱硬化性樹脂がマレイミ
ドタイプのポリイミド樹脂である場合、硬化剤にはエポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、アミン類等が使用され得
る。
【0023】前記熱硬化性樹脂組成物には、この樹脂組
成物の成形体の強度を向上させるために、充填剤とし
て、ガラス繊維を配合させることもできる。該ガラス繊
維としては、Na含量の少ないEガラスで、直径 5〜25
μm、平均長さ20〜 200μmのミドルファイバーが好ま
しい。具体的には、REV -7(日本板硝子(株):直
径13μm、平均長さ70μm)等が挙げられる。これらガ
ラス繊維の充填量は、樹脂組成物総量の 1〜50重量%で
あることが好ましい。この理由は、 1重量%未満では強
度の向上に対して効果が充分ではなく、50重量%を超え
ると得られる樹脂組成物の成形性が低下するためであ
る。尚、これらガラス繊維の表面に対しても通常のシラ
ン系カップリング剤を用いたカップリング処理を施して
もよい。
【0024】また、前記熱硬化性樹脂組成物には、この
封止樹脂組成物の成形体の耐熱性を向上させるために各
種のビスマレイミドを、該成形体を低応力化させるため
にシリコーンゴム、有機ゴム等のエラストマーを添加す
ることもできる。
【0025】この他、前記熱硬化性樹脂組成物には、上
記以外の充填剤、種々の硬化促進剤(触媒)、離型剤、
難燃剤、添加剤、処理剤、着色剤(顔料)等が目的に応
じて配合され得る。
【0026】本発明の樹脂封止型半導体装置は、アルミ
ニウム配線層等を有する半導体素子を、上記成分を含有
する熱硬化性樹脂組成物を用いて常法に従い封止するこ
とにより構成される。
【0027】
【作用】本発明の樹脂封止型半導体装置は、前記表面が
不動態化された無機難燃剤(1)を含有した熱硬化性樹
脂組成物によって半導体素子が封止されている。前記無
機難燃剤(1)には従来の有害な物質とは異なる無害の
金属水酸化物等が使用されるため、当該樹脂封止型半導
体装置においては、難燃性が付与されると同時に燃焼時
の安全性が向上し、環境保全に対する影響も低減され
る。また、無機難燃剤(1)は表面の不動態化により吸
湿性も低減されており、当該樹脂封止型半導体装置のア
ルミニウム配線等の腐食も防止される。このため、本発
明の樹脂封止半導体装置においては、経時および環境に
よる不良の発生率が低減される。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。
尚、これら実施例は本発明の理解を容易にする目的で記
載されるものであり、本発明を限定するものではない。 実施例1
【0029】無機難燃剤として平均粒径 3μmの水酸化
アルミニウム(Al2 3 ・3H2 O)粉末40重量%
と、充填剤として平均粒径20μmの溶融シリカ粉末35重
量%と、熱硬化性樹脂として軟化点63℃のオルソクレゾ
ールノボラックエポキシ樹脂15.2重量%と、硬化剤とし
て軟化点60℃のフェノールノボラック樹脂 7.5重量%
と、硬化触媒としてトリフェニルホスフィン 0.3重量%
と、不動態化処理用アルコキシランとしてフェニルトリ
エトキシシラン 0.8重量%と、カップリング剤としてγ
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.4重量%
と、着色剤としてカーボンブラック 0.4重量%と、離型
剤としてカルナバワックス 0.4重量%とを以下の方法に
従って夫々配合し、本発明に使用される熱硬化性樹脂組
成物(成形材料)を得た。
【0030】まず、水酸化アルミニウム粉末とフェニル
トリエトキシシランとを 100℃の加熱下において万能混
合機を用いて混合し、60分間脱アルコール反応を行っ
て、該水酸化アルミニウム粉末の表面に不動態化処理を
施した。この後、系を減圧させることによりアルコール
を除去した。
【0031】次いで、前記表面が不動態化された水酸化
アルミニウム粉末と、溶融シリカ粉末とをヘンシェルミ
キサーに入れ、γグリシドキシプロピルトリメトキシシ
ランを加えて混合した後、カーボンブラックおよびカル
ナバワックスを加えて更に混合した。続いて、残余の原
材料を加えて上記全ての原材料を均一に混合した。得ら
れた混合粉末を50℃および80℃に加熱した二軸のロール
で 2分間混練し、前記熱硬化性樹脂組成物(成形材料)
を得た。
【0032】このような成形材料を用いて、幅 4μm、
厚さ 1μmのアルミニウム配線を有する半導体素子を常
法に従って封止し、本発明の樹脂封止型半導体装置を製
造した。 実施例2
【0033】無機難燃剤として平均粒径 3μmのカルシ
ウム・アルミネート水和物(3CaO・Al2 3 ・6
2 O)40重量%と、充填剤として平均粒径30μmの溶
融シリカ粉末35重量%と、熱硬化性樹脂として軟化点63
℃のオルソクレゾールノボラックエポキシ樹脂15.2重量
%と、硬化剤として軟化点60℃のフェノールノボラック
樹脂 7.5重量%と、硬化触媒としてトリフェニルホスフ
ィン 0.3重量%と、不動態化処理用アルコキシランとし
てフェニルトリエトキシシラン 0.8重量%と、カップリ
ング剤としてγグリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン 0.4重量%と、着色剤としてカーボンブラック 0.4重
量%と、離型剤としてカルナバワックス 0.4重量%とを
実施例1と同様の方法に従って夫々配合し、本発明に使
用される熱硬化性樹脂組成物(成形材料)を得た。
【0034】このような成形材料を用いて、幅 4μm、
厚さ 1μmのアルミニウム配線を有する半導体素子を常
法に従って封止し、本発明の樹脂封止型半導体装置を製
造した。 実施例3
【0035】無機難燃剤として平均粒径 3μmの水酸化
アルミニウム(Al2 3 ・3H2 O)粉末65重量%
と、熱硬化性樹脂として軟化点63℃のオルソクレゾール
ノボラックエポキシ樹脂20.5重量%と、硬化剤として軟
化点60℃のフェノールノボラック樹脂12重量%と、硬化
触媒としてトリフェニルホスフィン 0.3重量%と、不動
態化処理用アルコキシランとしてフェニルトリエトキシ
シラン1.0重量%と、カップリング剤としてγグリシド
キシプロピルトリメトキシシラン 0.4重量%と、着色剤
としてカーボンブラック 0.4重量%と、離型剤としてカ
ルナバワックス 0.4重量%とを実施例1と同様の方法に
従って夫々配合し、本発明に使用される熱硬化性樹脂組
成物(成形材料)を得た。
【0036】このような成形材料を用いて、幅 4μm、
厚さ 1μmのアルミニウム配線を有する半導体素子を常
法に従って封止し、本発明の樹脂封止型半導体装置を製
造した。 実施例4
【0037】無機難燃剤として平均粒径 3μmの水酸化
アルミニウム(Al2 3 ・3H2 O)粉末40重量%
と、充填剤として平均粒径20μmの結晶性シリカ粉末35
重量%と、熱硬化性樹脂として軟化点63℃のオルソクレ
ゾールノボラックエポキシ樹脂15.2重量%と、硬化剤と
して軟化点60℃のフェノールノボラック樹脂 7.5重
量%と、硬化触媒としてトリフェニルホスフィン 0.
3重量%と、不動態化処理用アルコキシランとしてフェ
ニルトリエトキシシラン 0.8重量%と、カップリング剤
としてγグリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.4
重量%と、着色剤としてカーボンブラック 0.4重量%
と、離型剤としてカルナバワックス 0.4重量%とを実施
例1と同様の方法に従って夫々配合し、本発明に使用さ
れる熱硬化性樹脂組成物(成形材料)を得た。
【0038】このような成形材料を用いて、幅 4μm、
厚さ 1μmのアルミニウム配線を有する半導体素子を常
法に従って封止し、本発明の樹脂封止型半導体装置を製
造した。 実施例5
【0039】無機難燃剤として平均粒径 3μmの水酸化
アルミニウム(Al2 3 ・3H2 O)粉末40重量%
と、充填剤として直径13μm/平均長さ70μmのガラス
短繊維35重量%、熱硬化性樹脂として軟化点63℃のオル
ソクレゾールノボラックエポキシ樹脂15.2重量%と、硬
化剤として軟化点60℃のフェノールノボラック樹脂 7.5
重量%と、硬化触媒としてトリフェニルホスフィン 0.3
重量%と、不動態化処理用アルコキシランとしてフェニ
ルトリエトキシシラン 0.8重量%と、カップリング剤と
してγグリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.4重
量%と、着色剤としてカーボンブラック0.4重量%と、
離型剤としてカルナバワックス 0.4重量%とを実施例1
と同様の方法に従って夫々配合し、本発明に使用される
熱硬化性樹脂組成物(成形材料)を得た。
【0040】このような成形材料を用いて、幅 4μm、
厚さ 1μmのアルミニウム配線を有する半導体素子を常
法に従って封止し、本発明の樹脂封止型半導体装置を製
造した。 実施例6
【0041】無機難燃剤として平均粒径 3μmの水酸化
アルミニウム(Al2 3 ・3H2 O)粉末40.4重量%
と、充填剤として平均粒径20μmの溶融シリカ粉末35重
量%と、熱硬化性樹脂として軟化点63℃のオルソクレゾ
ールノボラックエポキシ樹脂15.2重量%と、硬化剤とし
て軟化点60℃のフェノールノボラック樹脂 7.5重量%
と、硬化触媒としてトリフェニルホスフィン 0.3重量%
と、不動態化処理剤としてPTFE(フッ素ポリマー)
の水ディスパージョン液 5重量%(PTFE 0.4重量%
含有)と、カップリング剤としてγグリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン 0.4重量%と、着色剤としてカー
ボンブラック 0.4重量%と、離型剤としてカルナバワッ
クス 0.4重量%とを以下の方法に従って夫々配合し、本
発明に使用される熱硬化性樹脂組成物(成形材料)を得
た。
【0042】まず、水酸化アルミニウム粉末に、PTF
Eの水ディスパージョン液を万能混合機中で噴霧処理
後、 370℃で 5分間焼成処理し、該水酸化アルミニウム
粉末の表面に不動態化処理を施した。
【0043】次いで、前記表面が不動態化された水酸化
アルミニウム粉末と、溶融シリカ粉末とをヘンシェルミ
キサーに入れ、γグリシドキシプロピルトリメトキシシ
ランを加えて混合した後、カーボンブラックおよびカル
ナバワックスを加えて更に混合した。続いて、残余の原
材料を加えて上記全ての原材料を均一に混合した。得ら
れた混合粉末を50℃および80℃に加熱した二軸のロール
で 2分間混練し、前記熱硬化性樹脂組成物(成形材料)
を得た。
【0044】このような成形材料を用いて、幅 4μm、
厚さ 1μmのアルミニウム配線を有する半導体素子を常
法に従って封止し、本発明の樹脂封止型半導体装置を製
造した。 比較例1
【0045】無機難燃剤として三酸化アンチモン粉末
3.0重量%と、充填剤として平均粒径3μmの結晶性シリ
カ粉末40重量%および平均粒径20μmの溶融シリカ粉末
32重量%と、熱硬化性樹脂として軟化点63℃のオルソク
レゾールノボラックエポキシ樹脂10.5重量%および軟化
点73℃のブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(臭
素含有量20重量%) 5重量%と、硬化剤として軟化点60
℃のフェノールノボラック樹脂 7.2重量%と、硬化触媒
としてトリフェニルホスフィン 0.3重量%と、不動態化
処理用アルコキシランとしてフェニルトリエトキシシラ
ン 0.8重量%と、カップリング剤としてγグリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン 0.4重量%と、着色剤とし
てカーボンブラック0.4重量%と、離型剤としてカルナ
バワックス 0.4重量%とを実施例1と同様の方法に従っ
て夫々配合し、熱硬化性樹脂組成物(成形材料)を得
た。
【0046】このような成形材料を用いて、幅 4μm、
厚さ 1μmのアルミニウム配線を有する半導体素子を常
法に従って封止し、本発明の比較例となる樹脂封止型半
導体装置を製造した。 比較例2
【0047】無機難燃剤として三酸化アンチモン粉末
3.0重量%と、充填剤として平均粒径3μmの結晶性シリ
カ粉末40重量%および平均粒径20μmの溶融シリカ粉末
32重量%と、熱硬化性樹脂として軟化点63℃のオルソク
レゾールノボラックエポキシ樹脂10.5重量%および軟化
点73℃のブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(臭
素含有量20重量%) 5重量%と、硬化剤として軟化点60
℃のフェノールノボラック樹脂 7.2重量%と、硬化触媒
としてトリフェニルホスフィン 0.3重量%と、カップリ
ング剤としてγグリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン 1.2重量%と、着色剤としてカーボンブラック 0.4重
量%と、離型剤としてカルナバワックス0.4重量%と
を、不動態化処理を行わないことを除いて、実施例1と
同様の方法に従って夫々配合し、熱硬化性樹脂組成物
(成形材料)を得た。
【0048】このような成形材料を用いて、幅 4μm、
厚さ 1μmのアルミニウム配線を有する半導体素子を常
法に従って封止し、本発明の比較例となる樹脂封止型半
導体装置を製造した。 比較例3
【0049】無機難燃剤として三酸化アンチモン粉末
3.0重量%と、充填剤として平均粒径3μmの結晶性シリ
カ粉末40重量%および直径13μm/平均長さ70μmのガ
ラス短繊維32重量%と、熱硬化性樹脂として軟化点63℃
のオルソクレゾールノボラックエポキシ樹脂10.5重量%
および軟化点73℃のブロム化ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂(臭素含有量20重量%) 5重量%と、硬化剤とし
て軟化点60℃のフェノールノボラック樹脂 7.2重量%
と、硬化触媒としてトリフェニルホスフィン 0.3重量%
と、カップリング剤としてγグリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン 1.2重量%と、着色剤としてカーボンブ
ラック 0.4重量%と、離型剤としてカルナバワックス
0.4重量%とを、不動態化処理を行わないことを除い
て、実施例1と同様の方法に従って夫々配合し、熱硬化
性樹脂組成物(成形材料)を得た。
【0050】このような成形材料を用いて、幅 4μm、
厚さ 1μmのアルミニウム配線を有する半導体素子を常
法に従って封止し、本発明の比較例となる樹脂封止型半
導体装置を製造した。これら比較例1〜3の樹脂封止型
半導体装置は、封止用の熱硬化性樹脂組成物中に臭素お
よびアンチモンが含有されている。 比較例4
【0051】無機難燃剤として平均粒径 3μmの水酸化
アルミニウム(Al2 3 ・3H2 O)粉末40重量%
と、充填剤として平均粒径30μmの溶融シリカ粉末35重
量%と、熱硬化性樹脂として軟化点63℃のオルソクレゾ
ールノボラックエポキシ樹脂15.2重量%と、硬化剤とし
て軟化点60℃のフェノールノボラック樹脂 7.5重量%
と、硬化触媒としてトリフェニルホスフィン 0.3重量%
と、カップリング剤としてγグリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン 1.2重量%と、着色剤としてカーボンブ
ラック 0.4重量%と、離型剤としてカルナバワックス
0.4重量%とを、不動態化処理を行わないことを除い
て、実施例1と同様の方法に従って夫々配合し、熱硬化
性樹脂組成物(成形材料)を得た。
【0052】このような成形材料を用いて、幅 4μm、
厚さ 1μmのアルミニウム配線を有する半導体素子を常
法に従って封止し、本発明の比較例となる樹脂封止型半
導体装置を製造した。この比較例4の樹脂封止型半導体
装置は、封止用の熱硬化性樹脂組成物において無機難燃
剤の不動態化処理がなされていない。以上のように製造
された実施例1〜6および比較例1〜4の樹脂封止型半
導体装置の夫々について、下記の項目について試験およ
び評価を行った。 難燃性試験 各半導体装置を封止した熱硬化性樹脂組成物の成形体に
ついて、規格UL94(米国)に従って難燃性を評価し
た。夫々、厚さ 1mmの試料で行った。 高温放置試験 各半導体装置を 175℃の乾燥器に入れ、アルミニウム配
線の断線等の不良発生までの時間(時間)を測定した。 高温高湿試験 各半導体装置を 2.5気圧の飽和水蒸気(プレッシャクッ
カ、127 ℃)中に入れ、アルミニウム配線の断線等の不
良発生までの時間(時間)を測定した。 強度(曲げ強さ)試験 各半導体装置を封止した熱硬化性樹脂組成物の成形体に
ついて、JISK6911に従って曲げ強さを評価し
た。上記試験の各評価結果を下記表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】表1に示す結果より、本発明の樹脂封止型
半導体装置は、封止樹脂の成形体において優れた難燃性
および高温高湿状態等に対する耐湿性を示すことが示唆
される。また、本発明の樹脂封止型半導体装置は、封止
樹脂組成物に有害な元素を含有せず、環境衛生的にも好
ましい。
【0055】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、環境に
対する影響がなく、高温高湿状態等に対する耐湿性の優
れた難燃性の熱硬化性樹脂組成物によって半導体素子が
封止されてなる樹脂封止型半導体装置を提供する上で顕
著な効果を奏するものである。このような樹脂封止型半
導体装置は、熱硬化性樹脂組成物に有害な物質を使用せ
ずに難燃性が付与されたために、安全性が高い。更にア
ルミニウム配線の腐食劣化等の不良発生が少なく、長期
的信頼性に優れた性能を示すため産業上での寄与が極め
て大きい。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 熱硬化性樹脂と、硬化剤と、表面が不動
    態化された下記(1)式で示される無機難燃剤とを含有
    する熱硬化性樹脂組成物によって半導体素子が封止され
    てなることを特徴とする樹脂封止型半導体装置。 x(Ma b )・y(H2 O) …(1) (式中、Mは金属元素を表し、x,y,a,bは正の整
    数または正の分数である)
JP17836791A 1991-07-18 1991-07-18 樹脂封止型半導体装置 Pending JPH0529495A (ja)

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