JPH05294932A - 2−クロロ−5−アミノメチルピリジン類の製造方法 - Google Patents
2−クロロ−5−アミノメチルピリジン類の製造方法Info
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- JPH05294932A JPH05294932A JP12557592A JP12557592A JPH05294932A JP H05294932 A JPH05294932 A JP H05294932A JP 12557592 A JP12557592 A JP 12557592A JP 12557592 A JP12557592 A JP 12557592A JP H05294932 A JPH05294932 A JP H05294932A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 2−クロロ−5−トリクロロメチルピリジン
を還元して得られる2−クロロ−5−クロロメチルピリ
ジンをアミンと反応させて 【化1】 (式中、Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、ア
ミノアルキル基、アルコキシアルキル基、フェニルアル
キル基等である)で表される2−クロロ−5−アミノメ
チルピリジン類を製造する。 【発明の効果】 高価な原料を用いる必要がなく、かつ
2−クロロ−5−クロロメチルピリジンの粗製物を用い
簡便な分離方法で2−クロロ−5−アミノメチルピリジ
ン類を製造できる。
を還元して得られる2−クロロ−5−クロロメチルピリ
ジンをアミンと反応させて 【化1】 (式中、Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、ア
ミノアルキル基、アルコキシアルキル基、フェニルアル
キル基等である)で表される2−クロロ−5−アミノメ
チルピリジン類を製造する。 【発明の効果】 高価な原料を用いる必要がなく、かつ
2−クロロ−5−クロロメチルピリジンの粗製物を用い
簡便な分離方法で2−クロロ−5−アミノメチルピリジ
ン類を製造できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2−クロロ−5−アミ
ノメチルピリジン類の製造方法に関する。更に詳しく
は、2−クロロ−5−トリクロロメチルピリジン(以
下、CTMPという)を還元して得られる2−クロロ−
5−クロロメチルピリジン(以下、CCMPという)を
アミンと反応させて2−クロロ−5−アミノメチルピリ
ジン類を製造する方法に関する。2−クロロ−5−アミ
ノメチルピリジン類は、医農薬等の中間体として有用な
化合物である。
ノメチルピリジン類の製造方法に関する。更に詳しく
は、2−クロロ−5−トリクロロメチルピリジン(以
下、CTMPという)を還元して得られる2−クロロ−
5−クロロメチルピリジン(以下、CCMPという)を
アミンと反応させて2−クロロ−5−アミノメチルピリ
ジン類を製造する方法に関する。2−クロロ−5−アミ
ノメチルピリジン類は、医農薬等の中間体として有用な
化合物である。
【0002】
【従来の技術】2−クロロ−5−アミノメチルピリジン
類の製造方法としては、2−クロロ−5−メチルピリ
ジンを塩素によりクロル化して得られたCCMPをアミ
ンと反応させる方法(特開昭63−68565号公
報)、あるいは2−クロロ−5−ピリジンメタノール
を塩化チオニル等によりクロル化して得られたCCMP
をアミンと反応させる方法(特開昭63−51387号
公報)等が知られている。
類の製造方法としては、2−クロロ−5−メチルピリ
ジンを塩素によりクロル化して得られたCCMPをアミ
ンと反応させる方法(特開昭63−68565号公
報)、あるいは2−クロロ−5−ピリジンメタノール
を塩化チオニル等によりクロル化して得られたCCMP
をアミンと反応させる方法(特開昭63−51387号
公報)等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、の方
法では、2−クロロ−5−メチルピリジンのクロル化に
おいて種々の副反応が生じ、多くの副生物が生成する。
これら副生物の中には、CCMPと同様にアミンと反応
し目的物の2−クロロ−5−アミノメチルピリジン類と
分離しがたい物質を生成するもの、及び2−クロロ−5
−アミノメチルピリジン類と容易に分離することのでき
ないものがある。このため、得られた粗製のCCMPを
そのままアミンと反応させることは、2−クロロ−5−
アミノメチルピリジン類を医農薬の中間体として使用す
る場合には、特に困難である。したがって、この粗製の
CCMPをアミンと反応させる前に充分に精製する必要
があるので、この方法は精製に手間がかかるという欠点
を有している。
法では、2−クロロ−5−メチルピリジンのクロル化に
おいて種々の副反応が生じ、多くの副生物が生成する。
これら副生物の中には、CCMPと同様にアミンと反応
し目的物の2−クロロ−5−アミノメチルピリジン類と
分離しがたい物質を生成するもの、及び2−クロロ−5
−アミノメチルピリジン類と容易に分離することのでき
ないものがある。このため、得られた粗製のCCMPを
そのままアミンと反応させることは、2−クロロ−5−
アミノメチルピリジン類を医農薬の中間体として使用す
る場合には、特に困難である。したがって、この粗製の
CCMPをアミンと反応させる前に充分に精製する必要
があるので、この方法は精製に手間がかかるという欠点
を有している。
【0004】また、の方法では、原料である2−クロ
ロ−5−ピリジンメタノールは安価な3−メチルピリジ
ンから出発しても、通常、メチル基のシアン基への変換
工程、シアン基のヒドロキシメチル基への変換工程及び
前記クロル化工程からなる3工程を必要とするので、2
−クロロ−5−ピリジンメタノールは高価な化合物であ
る。したがって、この方法は高価な原料を必要とすると
いう欠点を有している。
ロ−5−ピリジンメタノールは安価な3−メチルピリジ
ンから出発しても、通常、メチル基のシアン基への変換
工程、シアン基のヒドロキシメチル基への変換工程及び
前記クロル化工程からなる3工程を必要とするので、2
−クロロ−5−ピリジンメタノールは高価な化合物であ
る。したがって、この方法は高価な原料を必要とすると
いう欠点を有している。
【0005】本発明の目的は、かかる従来方法の欠点を
解消し、当該従来方法に比べて有利な2−クロロ−5−
アミノメチルピリジン類の製造方法を提供することにあ
る。
解消し、当該従来方法に比べて有利な2−クロロ−5−
アミノメチルピリジン類の製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、2−クロロ−
5−トリクロロメチルピリジンを還元して得られる2−
クロロ−5−クロロメチルピリジンをアミンと反応させ
ることを特徴とする2−クロロ−5−アミノメチルピリ
ジン類の製造方法に関するものである。
5−トリクロロメチルピリジンを還元して得られる2−
クロロ−5−クロロメチルピリジンをアミンと反応させ
ることを特徴とする2−クロロ−5−アミノメチルピリ
ジン類の製造方法に関するものである。
【0007】本発明者らは、鋭意検討した結果、次の知
見を得、本発明を完成した。すなわち、(1)3−メチ
ルピリジンをクロル化することによって合成されるCT
MPを還元すると、CCMPが容易に得られること。
(2)CTMPの還元で、2−クロロ−5−ジクロロメ
チルピリジン及び2−クロロ−5−メチルピリジンが副
生するが、アミンとの反応性についてこれらの副生物と
CCMPの三者を比較すると、CCMPが他の化合物に
比べて極めて高く、また選択的に2−クロロ−5−アミ
ノメチルピリジン類を与えること。及び(3)2−クロ
ロ−5−ジクロロメチルピリジン及び/又は2−クロロ
−5−メチルピリジンを含有する粗製のCCMPとアミ
ンとの反応によって得られる反応混合物を抽出操作のご
とき簡便な分離操作に付せば、2−クロロ−5−アミノ
メチルピリジン類が、2−クロロ−5−ジクロロメチル
ピリジン及び2−クロロ−5−メチルピリジンと容易に
分離されること。
見を得、本発明を完成した。すなわち、(1)3−メチ
ルピリジンをクロル化することによって合成されるCT
MPを還元すると、CCMPが容易に得られること。
(2)CTMPの還元で、2−クロロ−5−ジクロロメ
チルピリジン及び2−クロロ−5−メチルピリジンが副
生するが、アミンとの反応性についてこれらの副生物と
CCMPの三者を比較すると、CCMPが他の化合物に
比べて極めて高く、また選択的に2−クロロ−5−アミ
ノメチルピリジン類を与えること。及び(3)2−クロ
ロ−5−ジクロロメチルピリジン及び/又は2−クロロ
−5−メチルピリジンを含有する粗製のCCMPとアミ
ンとの反応によって得られる反応混合物を抽出操作のご
とき簡便な分離操作に付せば、2−クロロ−5−アミノ
メチルピリジン類が、2−クロロ−5−ジクロロメチル
ピリジン及び2−クロロ−5−メチルピリジンと容易に
分離されること。
【0008】本発明の目的物である2−クロロ−5−ア
ミノメチルピリジン類としては、
ミノメチルピリジン類としては、
【化1】 (式中、Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、ア
ミノアルキル基、アルコキシアルキル基、フェニルアル
キル基等である)で表される化合物が挙げられる。CT
MPは、例えば特開昭54−115381号公報又は特
開昭55−43017号公報記載の方法によって、3−
メチルピリジンを塩素でクロル化すれば一工程で得られ
る。
ミノアルキル基、アルコキシアルキル基、フェニルアル
キル基等である)で表される化合物が挙げられる。CT
MPは、例えば特開昭54−115381号公報又は特
開昭55−43017号公報記載の方法によって、3−
メチルピリジンを塩素でクロル化すれば一工程で得られ
る。
【0009】CTMPを還元してCCMPを製造する方
法は文献未記載の方法である。CTMPの還元には、酸
−亜鉛還元、アルカリ−亜鉛還元、接触還元、電解還元
などを適用することができるが、収率及び選択率の面か
ら、これの中では酸−亜鉛還元及び接触還元が望まし
く、特に酸−亜鉛還元が望ましい。酸−亜鉛還元を行な
う場合、酸としては、塩酸、硫酸、酢酸等が使用可能で
あるが、これらの中では塩酸が最も望ましい。亜鉛の量
はCTMPに対して1.8〜2.1当量が望ましい。酸
の量は使用する亜鉛に対して1当量以上使用すればよ
い。
法は文献未記載の方法である。CTMPの還元には、酸
−亜鉛還元、アルカリ−亜鉛還元、接触還元、電解還元
などを適用することができるが、収率及び選択率の面か
ら、これの中では酸−亜鉛還元及び接触還元が望まし
く、特に酸−亜鉛還元が望ましい。酸−亜鉛還元を行な
う場合、酸としては、塩酸、硫酸、酢酸等が使用可能で
あるが、これらの中では塩酸が最も望ましい。亜鉛の量
はCTMPに対して1.8〜2.1当量が望ましい。酸
の量は使用する亜鉛に対して1当量以上使用すればよ
い。
【0010】アルカリ−亜鉛還元を行なう場合、アルカ
リとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が使
用可能である。亜鉛の量はCTMPに対して1.8〜
2.2当量が望ましい。アルカリの量は使用する亜鉛に
対して1当量以上使用すればよい。
リとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が使
用可能である。亜鉛の量はCTMPに対して1.8〜
2.2当量が望ましい。アルカリの量は使用する亜鉛に
対して1当量以上使用すればよい。
【0011】接触還元を行なう場合、触媒としては、ラ
ネーニッケル、ラネーコバルトなどのラネー触媒、ルテ
ニウムカーボンなどの貴金属触媒等が使用可能である
が、収率等の面から、これの中ではラネーニッケルが望
ましい。触媒の量はCTMPに対して1〜20重量%が
望ましい。接触還元の水素圧は大気圧以上であれば問題
ないが、反応速度及び装置的な問題から、10〜40気
圧が望ましい。 CTMPの接触還元には通常脱酸剤を
用いるが、脱酸剤としてはトリエチルアミン等の3級ア
ミンが望ましい。
ネーニッケル、ラネーコバルトなどのラネー触媒、ルテ
ニウムカーボンなどの貴金属触媒等が使用可能である
が、収率等の面から、これの中ではラネーニッケルが望
ましい。触媒の量はCTMPに対して1〜20重量%が
望ましい。接触還元の水素圧は大気圧以上であれば問題
ないが、反応速度及び装置的な問題から、10〜40気
圧が望ましい。 CTMPの接触還元には通常脱酸剤を
用いるが、脱酸剤としてはトリエチルアミン等の3級ア
ミンが望ましい。
【0012】CTMPの還元温度は、通常、使用する溶
媒の凝固点から沸点まであり、極端に低い温度は無意味
であり、また極端に高い温度は、CTMP及びCCMP
の分解を起こすため好ましくない。好ましくは0℃から
50℃の温度範囲である。使用できる溶媒は原料を溶か
す溶媒で、還元を受けにくい溶媒であれば特に問題はな
いが、酸−亜鉛で還元する場合、酸との混合が問題にな
るため、メタノール、エタノール、イソプロパノールな
どの低級アルコール類、もしくはジオキサン、メチルセ
ロソルブ等の低級エーテル類が望ましい。CTMPの還
元終了後の反応液から溶媒、触媒、無機物等を常法によ
って除去して得られる粗製のCCMPを精製することな
くアミンとの反応に付すことができるが、この粗製のC
CMPを単蒸留等によって高沸点物を除去した粗製のC
CMPを当該反応に付すのが好ましい。無論、これらの
粗製のCCMPを生成して得られるCCMPを当該反応
に付すことができる。
媒の凝固点から沸点まであり、極端に低い温度は無意味
であり、また極端に高い温度は、CTMP及びCCMP
の分解を起こすため好ましくない。好ましくは0℃から
50℃の温度範囲である。使用できる溶媒は原料を溶か
す溶媒で、還元を受けにくい溶媒であれば特に問題はな
いが、酸−亜鉛で還元する場合、酸との混合が問題にな
るため、メタノール、エタノール、イソプロパノールな
どの低級アルコール類、もしくはジオキサン、メチルセ
ロソルブ等の低級エーテル類が望ましい。CTMPの還
元終了後の反応液から溶媒、触媒、無機物等を常法によ
って除去して得られる粗製のCCMPを精製することな
くアミンとの反応に付すことができるが、この粗製のC
CMPを単蒸留等によって高沸点物を除去した粗製のC
CMPを当該反応に付すのが好ましい。無論、これらの
粗製のCCMPを生成して得られるCCMPを当該反応
に付すことができる。
【0013】次に、CCMPとアミンとの反応について
説明する。反応に用いられるアミンとしては、メチルア
ミン、エチルアミン、ブチルアミンなどの脂肪族モノア
ミン、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミンな
どの脂肪族ジアミン、アニリン、ベンジルアミンなどの
芳香族アミン等が挙げられる。反応に使用されるアミン
の量は、反応条件によって異なり、一概には言えない
が、通常CCMPに対して1〜10倍当量、好ましくは
ビス(ピリジルメチル)アミン類の生成を抑えるため、
3〜7当量である。
説明する。反応に用いられるアミンとしては、メチルア
ミン、エチルアミン、ブチルアミンなどの脂肪族モノア
ミン、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミンな
どの脂肪族ジアミン、アニリン、ベンジルアミンなどの
芳香族アミン等が挙げられる。反応に使用されるアミン
の量は、反応条件によって異なり、一概には言えない
が、通常CCMPに対して1〜10倍当量、好ましくは
ビス(ピリジルメチル)アミン類の生成を抑えるため、
3〜7当量である。
【0014】反応は通常、過剰量のアミンに、トルエ
ン、キシレン等の炭化水素類に溶かした粗CCMPもし
くは加熱融解した粗CCMPを滴下することにより行な
われる。反応温度は通常溶媒の凝固点から100℃まで
であるが、2−クロロ−5−ジクロロメチルピリジン及
びピリジン環に直接結合した塩素原子と、アミンとの反
応を避けるため、10〜50℃が望ましい。反応時間
は、反応温度等の反応条件により異なるが、通常1〜1
0時間である。反応は脱酸剤ないし触媒の不存在下で実
施可能であるが、反応を促進するため、適当な塩基類の
脱酸剤ないし相間移動触媒等の触媒の存在下で実施する
ことができる。
ン、キシレン等の炭化水素類に溶かした粗CCMPもし
くは加熱融解した粗CCMPを滴下することにより行な
われる。反応温度は通常溶媒の凝固点から100℃まで
であるが、2−クロロ−5−ジクロロメチルピリジン及
びピリジン環に直接結合した塩素原子と、アミンとの反
応を避けるため、10〜50℃が望ましい。反応時間
は、反応温度等の反応条件により異なるが、通常1〜1
0時間である。反応は脱酸剤ないし触媒の不存在下で実
施可能であるが、反応を促進するため、適当な塩基類の
脱酸剤ないし相間移動触媒等の触媒の存在下で実施する
ことができる。
【0015】粗CCMPを用いた場合、反応終了後の反
応液からの2−クロロ−5−アミノメチルピリジン類の
単離は、2−クロロ−5−アミノメチルピリジン類が水
及び/又は酸性水溶液に可溶であるのに対し、2−クロ
ロ−5−ジクロロメチルピリジン及び2−クロロ−5−
メチルピリジンが水及び/又は酸性水溶液に難溶である
という事実を利用することによって、容易に達成され
る。
応液からの2−クロロ−5−アミノメチルピリジン類の
単離は、2−クロロ−5−アミノメチルピリジン類が水
及び/又は酸性水溶液に可溶であるのに対し、2−クロ
ロ−5−ジクロロメチルピリジン及び2−クロロ−5−
メチルピリジンが水及び/又は酸性水溶液に難溶である
という事実を利用することによって、容易に達成され
る。
【0016】
【実施例】以下に実施例を示し更に詳細に本発明を説明
するが、本発明はそれらの実施例に限定されるものでは
ない。 実施例1 CTMP231gを1000gのイソプロパノールに溶
かし、金属亜鉛末124gを加え撹拌した。温度を12
℃以下に保ちながら、20重量%塩酸402gを徐々に
滴下した。反応液を濃縮し、トルエン300g及び水
300gを加えて撹拌した。この混合液をpH5まで水
酸化ナトリウムで中和し、油層を取り、濃縮すると淡褐
色の油状物185gが得られた。これを単蒸留して無色
の留分165gを得た。この留分をガスクロマトグラフ
ィーでの分析すると、CCMP、2−クロロ−5−ジク
ロロメチルピリジン及び2−クロロ−5−メチルピリジ
ンがそれぞれ61重量%、29重量%及び10重量%含
まれていた。
するが、本発明はそれらの実施例に限定されるものでは
ない。 実施例1 CTMP231gを1000gのイソプロパノールに溶
かし、金属亜鉛末124gを加え撹拌した。温度を12
℃以下に保ちながら、20重量%塩酸402gを徐々に
滴下した。反応液を濃縮し、トルエン300g及び水
300gを加えて撹拌した。この混合液をpH5まで水
酸化ナトリウムで中和し、油層を取り、濃縮すると淡褐
色の油状物185gが得られた。これを単蒸留して無色
の留分165gを得た。この留分をガスクロマトグラフ
ィーでの分析すると、CCMP、2−クロロ−5−ジク
ロロメチルピリジン及び2−クロロ−5−メチルピリジ
ンがそれぞれ61重量%、29重量%及び10重量%含
まれていた。
【0017】このようにして得られた留分106gを6
5gのトルエンに溶かし、30℃以下に保った40重量
%のメチルアミン水溶液155gに2時間で滴下した。
反応液を40℃で2時間熟成した後、水酸化ナトリウム
で中和し、水層と油層に分離した。油層を水で洗浄し、
水層と油層に分離した。両者の水層を合わせ、濃縮する
と、有機物が析出した。これをトルエンにより抽出し、
トルエン層を濃縮すると、純度99.6%の2−クロロ
−5−メチルアミノメチルピリジンが、収率69%で得
られた。水洗した油層には、2−クロロ−5−ジクロロ
メチルピリジン29g及び2−クロロ−5−メチルピリ
ジン9.5g及びビス(2−クロロ−3−ピリジルメチ
ル)メチルアミンが19%の収率で含まれていた。
5gのトルエンに溶かし、30℃以下に保った40重量
%のメチルアミン水溶液155gに2時間で滴下した。
反応液を40℃で2時間熟成した後、水酸化ナトリウム
で中和し、水層と油層に分離した。油層を水で洗浄し、
水層と油層に分離した。両者の水層を合わせ、濃縮する
と、有機物が析出した。これをトルエンにより抽出し、
トルエン層を濃縮すると、純度99.6%の2−クロロ
−5−メチルアミノメチルピリジンが、収率69%で得
られた。水洗した油層には、2−クロロ−5−ジクロロ
メチルピリジン29g及び2−クロロ−5−メチルピリ
ジン9.5g及びビス(2−クロロ−3−ピリジルメチ
ル)メチルアミンが19%の収率で含まれていた。
【0018】実施例2 金属亜鉛末136g用いた以外は実施例1と同様にして
CTMPを還元し、無色の留分152gが得られた。こ
の留分をガスクロマトグラフィーで分析すると、CCM
P及び2−クロロ−5−ジクロロメチルピリジンがそれ
ぞれ69.1重量%及び20.8重量%含まれていた。
CTMPを還元し、無色の留分152gが得られた。こ
の留分をガスクロマトグラフィーで分析すると、CCM
P及び2−クロロ−5−ジクロロメチルピリジンがそれ
ぞれ69.1重量%及び20.8重量%含まれていた。
【0019】このようにして得られた留分47.4g
を、30℃に保った70重量%のモノエチルアミン水溶
液64.3gに2時間で滴下した。反応液を50℃で1
時間熟成した後、水酸化ナトリウムで中和し、未反応の
エチルアミンを留去した。トルエン100gを加え、撹
拌した。このトルエン層を10重量%塩酸73gにより
抽出した。水層を水酸化ナトリウムにより中和し、トル
エン100gにより抽出した。合わせたトルエン層を濃
縮して淡黄色の油状物32gを得た。この油状物をガス
クロマトグラフィーで分析すると、純度97.7%の2
−クロロ−5−エチルアミノメチルピリジンが88.7
%の収率で含まれていた。塩酸により抽出した後のトル
エン層を濃縮すると淡黄色の油状物11.5gが得られ
た。この中から、2−クロロ−5−ジクロロメチルピリ
ジンが94.1%の回収率で得られた。
を、30℃に保った70重量%のモノエチルアミン水溶
液64.3gに2時間で滴下した。反応液を50℃で1
時間熟成した後、水酸化ナトリウムで中和し、未反応の
エチルアミンを留去した。トルエン100gを加え、撹
拌した。このトルエン層を10重量%塩酸73gにより
抽出した。水層を水酸化ナトリウムにより中和し、トル
エン100gにより抽出した。合わせたトルエン層を濃
縮して淡黄色の油状物32gを得た。この油状物をガス
クロマトグラフィーで分析すると、純度97.7%の2
−クロロ−5−エチルアミノメチルピリジンが88.7
%の収率で含まれていた。塩酸により抽出した後のトル
エン層を濃縮すると淡黄色の油状物11.5gが得られ
た。この中から、2−クロロ−5−ジクロロメチルピリ
ジンが94.1%の回収率で得られた。
【0020】実施例3 実施例2で得た無色の留分93.8gを30℃以上に保
ちながら120gのトルエンに溶かしたエチレンジアミ
ン120gに2時間で滴下した。反応液を40℃で1時
間熟成した後、水酸化ナトリウムで中和し、水を加え分
液し、水層と油層に分離した。油層を水洗し、水層と油
層に分離した。両者の水層を合わせて濃縮した。この濃
縮残渣に水を加え、未反応のエチレンジアミンを留去し
た後、この水溶液を分析すると、ガスクロマトグラフィ
ーで、純度98.9%(水溶液中の有機物に対する純
度)の2−クロロ−5−アミノエチルアミノメチルピリ
ジンが91%の収率で含まれていた。前述した両者の油
層を濃縮すると2−クロロ−5−ジクロロメチルピリジ
ンが93.5%で回収された。
ちながら120gのトルエンに溶かしたエチレンジアミ
ン120gに2時間で滴下した。反応液を40℃で1時
間熟成した後、水酸化ナトリウムで中和し、水を加え分
液し、水層と油層に分離した。油層を水洗し、水層と油
層に分離した。両者の水層を合わせて濃縮した。この濃
縮残渣に水を加え、未反応のエチレンジアミンを留去し
た後、この水溶液を分析すると、ガスクロマトグラフィ
ーで、純度98.9%(水溶液中の有機物に対する純
度)の2−クロロ−5−アミノエチルアミノメチルピリ
ジンが91%の収率で含まれていた。前述した両者の油
層を濃縮すると2−クロロ−5−ジクロロメチルピリジ
ンが93.5%で回収された。
【0021】
【発明の効果】本発明の方法によれば、高価な原料を用
いる必要がなく、かつCCMPの粗製物を用い簡便な分
離方法で2−クロロ−5−アミノメチルピリジン類を製
造することができる。
いる必要がなく、かつCCMPの粗製物を用い簡便な分
離方法で2−クロロ−5−アミノメチルピリジン類を製
造することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】2−クロロ−5−トリクロロメチルピリジ
ンを還元して得られる2−クロロ−5−クロロメチルピ
リジンをアミンと反応させることを特徴とする2−クロ
ロ−5−アミノメチルピリジン類の製造方法。 - 【請求項2】2−クロロ−5−クロロメチルピリジンが
粗製物である請求項1記載の方法。 - 【請求項3】アミンがメチルアミン、エチルアミン及び
エチレンジアミンからなる群より選ばれるアミンである
請求項1又は2記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP04125575A JP3098100B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 2−クロロ−5−アミノメチルピリジン類の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH05294932A true JPH05294932A (ja) | 1993-11-09 |
JP3098100B2 JP3098100B2 (ja) | 2000-10-10 |
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ID=14913579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP04125575A Expired - Fee Related JP3098100B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 2−クロロ−5−アミノメチルピリジン類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3098100B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998041504A1 (de) * | 1997-03-14 | 1998-09-24 | Bayer Aktiengesellschaft | Verfahren zur herstellung von 5-aminomethyl-2-chlorpyridinen |
CN111808018A (zh) * | 2020-08-14 | 2020-10-23 | 青岛恒宁生物科技有限公司 | 一种啶虫脒的生产工艺 |
CN115232014A (zh) * | 2022-08-15 | 2022-10-25 | 贵州中赛科博化工有限公司 | 一种新型折分剂的制备方法 |
-
1992
- 1992-04-17 JP JP04125575A patent/JP3098100B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998041504A1 (de) * | 1997-03-14 | 1998-09-24 | Bayer Aktiengesellschaft | Verfahren zur herstellung von 5-aminomethyl-2-chlorpyridinen |
US6150528A (en) * | 1997-03-14 | 2000-11-21 | Bayer Aktiengesellschaft | Method for producing 5-aminomethyl-2-chloropyridines |
CN111808018A (zh) * | 2020-08-14 | 2020-10-23 | 青岛恒宁生物科技有限公司 | 一种啶虫脒的生产工艺 |
CN115232014A (zh) * | 2022-08-15 | 2022-10-25 | 贵州中赛科博化工有限公司 | 一种新型折分剂的制备方法 |
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JP3098100B2 (ja) | 2000-10-10 |
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