JPH05294306A - 梱包機における空梱包バンドの除去方法及び装置 - Google Patents

梱包機における空梱包バンドの除去方法及び装置

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JPH05294306A
JPH05294306A JP9677092A JP9677092A JPH05294306A JP H05294306 A JPH05294306 A JP H05294306A JP 9677092 A JP9677092 A JP 9677092A JP 9677092 A JP9677092 A JP 9677092A JP H05294306 A JPH05294306 A JP H05294306A
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slide table
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presser
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Seiichiro Koyama
誠一郎 小山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】被梱包物が存在せず、梱包用バンドがスライド
テーブルに巻回されてしまったバンドを除去する。 【構成】逆転ローラのバンドの引戻しのための逆転の回
転数を検知する回転数検知手段35により、前記逆転ロ
ーラにより引き戻されたバンドが前記スライドテーブル
16先端に巻回し、該スライドテーブル16を引き締め
る最大逆転回転数に達する以前の設定逆転回転数を検知
した検知信号で、バンド引締め機構のバンド引締めを省
略して前記バンド切断および溶着機構により、バンド供
給端を切断、溶着してスライドテーブル16先端に巻回
したバンド輪を形成し、スライドテーブル16の両側縁
がガイドレール24a、24bに摺接して後退すること
によりスライドテーブル16先端から前記バンドの輪を
抜脱し、バンド自体の弾性力により、上方へ跳ね返らせ
バンド溶着機構外へ脱出せしめるバンド除去方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、梱包機におけるバンド
除去方法及び装置に関し、より詳しくは、バンド掛け梱
包すべき被梱包物が無い場合に起動ボタンが誤操作さ
れ、梱包用バンドが本体内のバンド引き戻しを行う一対
を成すローラにより引き戻され、スライドテーブルに巻
回されてしまったバンドを除去する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の梱包機は図3〜図9に示すよう
に、図示せざる制御回路に接続されたカム軸モータに電
磁ブレーキ9を介して連結した減速機81の出力軸2に
直結するカム軸4を適宜間隔を介して配設した機枠38
a,38bに軸承し、前記カム軸4に複数のカム39を
楔着して機枠38a,38b間に設けた各プレス部材6
及び各プレス部材6上のバンドガイド7及びスライドテ
ーブル8を前記カム軸4の回転により回転するカム36
a,36b,36cなどによって所定の動作を行うよう
取付けると共に、図9に示すように、前記減速機81の
出力軸2から機枠38aの反対方向に延設したリミット
カム軸40にリミットカム41を、該リミットカム41
の凸部を位置調整可能にネジ14で固定して取付け、且
つ複数のリミットカム41a,41b,41cの凸部に
よってロッドが押入される位置にそれぞれリミットスイ
ッチL3,L1,L2をブラケット45を介して取り付
けられ、構成されている。
【0003】そして各部材が原位置を示す図7及び図8
の状態において 図示せざる起動スイッチのONでカム軸モータが回転
を始め、減速機81を介してカム軸4及びカム39が回
転し、プレス部材6中の右押え61がカム39bにより
上昇し、スライドテーブル8との間で、バンド先端を把
持し、同時にバンドガイド7および左バンドウェイフラ
ップ42が完全に後退する(同図紙面後方)。 ここで
カム軸4と同期回転するリミットカム41bによりリミ
ットスイッチL1がONとなり、逆転信号を発生する。
このリミットスイッチL1の逆転信号でカム軸モータが
停止し、 フィードローラ43に連結され、制御回路に接続され
たモータが逆転を始め、フィードローラ43aとこれに
摺接回転するタッチローラ43bとによりバンドが引き
戻され、梱包機本体上のバンド案内アーチからバンドが
脱出し、被梱包物に巻回する。この逆転は図示のテンシ
ョンアーム方式のバンド引締機構では、前記リミットス
イッチL1の逆転信号により作動するタイマーで、任意
に設定される。タイマーの設定時間後フィードローラ4
3に連結したモータの逆転は停止し、カム軸モータが再
び回転するので、カム軸4に連動するリミットカム軸4
0上のリミットカム41bも回転し、リミットカム41
bの凸部が移動しリミットスイッチL1がOFFとな
る。同時に前記タイマーもOFFとなる。
【0004】この間、回転を続けるカム軸4によって
テンションカム47が回転し、一定の長さテンションア
ーム44によるバンド引締が行われる。ついで カム39上のプレス部材6中の左押え62がカム39
cにより上昇し、バンド供給端側を把持し、カム39d
によりバンド重合部にヒータクランク18上の図示せざ
るヒータが挿入され、図7中カム39aの第1凸部によ
り中押え63が上昇して、テンションカム47によりテ
ンションアーム44がわずかに復帰し、バンドの緊張状
態を解除して、中押え63に設けたカッター下刃64が
バンド供給端側を右押え61のバンド通過孔65の上縁
で形成されるカッター上刃との間で直線に円滑に切断
し、 バンド重合部がヒータと共に加圧され溶融され、中押
え63がカム39aの第1凹部で一旦下降し、ヒータが
抜かれ、第2凸部で再び上昇し、今度はバンドの重合部
分のみが一定時間押圧され圧着されて、スライドテーブ
ル8がカム39dにより後退し、被梱包物を取り出し得
るようにしてから、カム39aの低い面で中押え63が
下降すると共に、バンドガイド7、スライドテーブル
8、左バンドウェイフラップ42も図7及び図8の原位
置に各部材が復帰する。このときリミットカム軸40上
のリミットカム41cも回転しており、各部材の旧位へ
の復帰と同時にリミットカム41cによりリミットスイ
ッチL2がONとなり、正転信号を発生し、モータが正
転してフィードローラ43により右押え61のバンド通
過孔65を経て本体外へバンドが供給される。以上で梱
包の一工程が終了する。
【0005】前記モータの正回転時間もタイマーにより
制御され、アーチ全長分よりやや長めに設定されてい
る。リミットスイッチL2は前記正転開始の信号を出力
するのみで、正転開始時にはテンションアーム44が復
帰途中でカム軸4は回転を継続しており、テンションア
ーム44が引続き擺動して図8(B)の状態に復帰する
と、リミットカム軸40上のリミットカム41aにより
リミットスイッチL3がONとなり、この原位置信号
で、カム軸モータが停止する。この間フィードローラ4
3の正転によりバンドが本体上のバンド案内アーチへ供
給されバンド先端がスライドテーブル8下に到達し、カ
ム軸の1回転で1梱包工程が終了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に梱包機において
は、梱包機の作業テーブル上に被梱包物を載置し、起動
スイッチをONすると、梱包機本体に付設したバンド案
内アーチ内に供給されたバンドが、梱包機本体内のバン
ド引戻し、引締め機構により引き戻されてアーチから脱
出し、被梱包物に巻回するまでのバンド引戻し(一次引
締め)と、この引き戻されたバンドをさらに緊縛するバ
ンド引締め(二次引締め)がなされて被梱包物のバンド
梱包が行われる。
【0007】しかし、梱包作業中、作業者がまちがって
起動スイッチを押圧したり、被梱包物からバンドが外れ
てしまったり、自動梱包ライン等の連続梱包作業中に被
梱包物の移送が遅れてしまうことなどのために、被梱包
物なしの梱包(以下「空梱包」という)を行ってしまう
場合がある。
【0008】従来の梱包機にあっては、空梱包をすると
バンド引戻し、引締め機構によりバンドがスライドテー
ブル8を緊縛し溶着してしまい、スライドテーブル8が
後退してもバンド輪はスライドテーブル8先端から外れ
ず巻き付いた状態であるので、次の梱包作業に支障をも
たらすこととなり、このバンド輪をハサミで切断するな
どして取り除く必要があった。
【0009】さらに、スライドテーブル8の先端の両側
縁が摺接するようにガイドレールを設け、スライドテー
ブル8が後退する時、前記バンド輪の側縁がガイドレー
ルの端面に当たりさらにスライドテーブル8が後退する
ことにより、バンド輪がスライドテーブル8の先端から
抜脱することも考えられるが、図10に示すように前記
抜脱したバンドS輪はスライドテーブル下方のプレス部
材6上に落下してバンド把持、溶着機構内にとどまるな
どして、次の梱包作業に支障をもたらす原因になるとい
う問題点があった。 前述フィードローラの逆転時間を
決定するタイマーにより、空梱包の際、スライドテーブ
ルを緊縛しない程度に設定を行った場合には、大きなバ
ンドS輪が形成され、このバンドS輪の一端は、スライ
ドテーブルの後退時自重によりプレス部材上にとどまる
ためスライドテーブルの復帰によりプレス部材上でスラ
イドテーブル等との間に挾着され、次のバンド供給工程
により送り出されたバンド先端が、この残留したバンド
に突き当たり、支障を来たすことになる。
【0010】以上の原因から、前記タイマーの設定時間
の調整では空梱包のバンド除去に対応しきれないという
事態が生じた。
【0011】本発明は、空梱包に際し、引き戻されてス
ライドテーブルに巻回されたバンドをスライドテーブル
外方すなわち、スライドテーブルを介して前記プレス部
材の反対側に確実に除去するバンド除去方法及び装置を
提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の梱包機におけるバンド除去方法においては
バンド供給、引戻し、引締め機構を有し、カム軸に楔着
した複数のカム39により機枠間に設けた右押え61、
中押え62、左押え63等の各プレス部材6を昇降自在
に且つ前記各プレス部材上で側縁がガイドレール24
a,bに摺接して出没自在なスライドテーブル16を摺
動自在に設け、スライドテーブルの先端と前記プレス部
材間で、それぞれ、弾性を有するバンドの先端側と供給
端側の把持およびバンドの供給端の切断、バンド重合部
の溶着機構を備え、前記バンド供給機構により送給され
周回したバンド先端が前記スライドテーブルとプレス部
材間に挿入され、前記先端把持機構によりバンド先端を
把持した後、バンド供給方向反対側を前記バンド引戻
し、引締め機構により引き戻して被梱包物にバンドを巻
回し、引締め、バンド供給方向反対側を把持し、バンド
供給端を切断し、バンド重合部を溶着する工程からなる
梱包機において、バンド重合部がヒータと共に加圧され
溶融され、中押えが一旦下降し、ヒータが抜かれて、再
び上昇し、ついで、バンド重合部分のみ一定時間押圧さ
れ圧着された後、再再度前記中押え62を上昇せしめ
て、スライドテーブル先端に巻回したバンド輪をスライ
ドテーブル16の両側縁がガイドレール24a,bに摺
接して後退することによりスライドテーブル先端から前
記バンドSの輪を抜脱し、前記再再度上昇した中押え上
で、バンドS自体の弾性力により、前記バンドS輪を上
方へ跳ね返らせバンド溶着機構外へ脱出せしめる空梱包
バンド除去方法である。
【0013】又、上記方法を実施する装置として、バン
ド供給、引戻し、引締め機構を有し、カム軸に楔着した
複数のカム39a〜eなどにより機枠間に設けた右押え
61、中押え62、左押え63等の各プレス部材6を昇
降自在に且つ前記各プレス部材上で、側縁がガイドレー
ル24a,bに摺接して出没自在なスライドテーブル1
8を摺動自在に設け、スライドテーブルの先端と前記プ
レス部材6間で、それぞれ、弾性を有するバンドの先端
側と供給端側の把持およびバンドの供給端の切断、バン
ド重合部の溶着機構を備え、前記バンド供給機構により
送給され周回したバンド先端が前記スライドテーブルと
プレス部材間に挿入され、前記先端把持機構によりバン
ド先端を把持した後、バンド供給方向反対側を前記バン
ド引戻し、引締め機構により引き戻して被梱包物にバン
ドを巻回し、引締め、バンド供給方向反対側を把持し、
バンド供給端を切断し、バンド重合部を溶着する機構を
備える梱包機において、前記中押えカム39aにバンド
重合部をヒータと共に加圧する第1凸部と、溶融された
バンド重合部分のみ一定時間押圧し圧着する第2凸部に
続いてさらに前記中押えを上昇せしめる第3凸部を、そ
れぞれ前記各凸部間に前記中押え62を下降せしめる凹
部を介して形成したことを特徴とする梱包機における空
梱包バンドの除去装置
【0014】
【作用】したがって、空梱包に際しては、逆転ローラに
より引戻されたバンドはスライドテーブル16先端に巻
回して、次のバンド供給端の切断、バンド重合部の溶着
工程に移行し、スライドテーブル16の先端がガイドレ
ール24a、24bに没入すると、スライドテーブル1
6先端に巻き付いたバンド輪は該部から抜脱する。
【0015】このバンド輪は下方のバンド溶着機構上に
落下するが、バンドS自体の弾性力はバンドS輪を真円
へと復元する力を発生させ、この復元力により、バンド
圧着工程後再度上昇し、スライドテーブル下面の位置に
ある中押え62上で、上方に跳ね返りバンド溶着機構外
へ自動的に脱出する。
【0016】
【実施例】実施例について図面を参照して前出図3〜図
9に示すものと同様の部分は省略して説明すると、図1
(A)および図1(C)においてカム39aは、最も低
い周面に、中押え63に設けたカッター下刃64がバン
ド供給端側を右押え61のバンド通過孔65の上縁で形
成されるカッター上刃との間でバンドを切断し、バンド
重合部がヒータと共に加圧され溶融されるための第1凸
部391と、ヒータを抜くため中押え63を一旦下降す
る第1凹部392と、再び上昇し、バンドの重合部分の
みを一定時間押圧し圧着するための第2凸部393と、
中押え63を下降しスライドテーブル8を後退せしめ、
被梱包物を取り出し得るようにするための第2凹部39
4と、スライドテーブル16が後退した後、中押え63
をスライドテーブル下面が出没する位置まで上昇せしめ
る第3凸部395をそれぞれ形成している。
【0017】図2において16はスライドテーブルで、
該スライドテーブル16の両側縁は、機枠38a、38
bの上面に取り付けたガイドレール24a、24bの溝
部に摺接して移動自在に設け、該スライドテーブル16
の先端部がガイドレール24a、24bの端面より出没
自在に設けている。
【0018】すなわち、スライドテーブル16の下面に
ピン17を突設し、該ピン17をカム軸4に固設したカ
ム39d(図7)の回転により転子27を介して擺動自
在に設けたスライドテーブルアーム25の上端に係合し
ている。
【0019】図3において1はバンドシュータで、この
バンドシュータ1に臨み所定間隔を以って正転駆動ロー
ラ10及び逆転駆動ローラ20が配置してあり、正転駆
動ローラ10の駆動軸11に減速機付モータ15を直結
し、前記駆動軸11に設けた歯車19を逆転駆動ローラ
20の軸21に設けた前記歯車19より大径の歯車26
に噛合する。従って、正転駆動ローラ10、逆転駆動ロ
ーラ20は常時それぞれ反対方向へ回転している。
【0020】図3及び図6において、13、23は、遊
動ローラたる正逆転タッチローラで、略同様の構成から
成り、正転タッチローラ13の作動機構を示す図5によ
り、両正逆転タッチローラに関連する構成について説明
すると、両正逆転タッチローラは、偏心軸86,85に
軸承され該軸86,85の先端には作動杆90,95の
上端を回動自在に取付けると共に、作動杆90,95の
下端をL字状連動杆91,96の屈曲片に設けた孔部9
2(92)に遊嵌し、スプリング93,(93)を介し
て、作動杆90,95に連結する。作動杆90の下端
は、転子94,97を有する腕杆98,99の先端に取
付ける。腕杆98,99の一端は機台により突設した軸
100に回動自在に軸承し、他端にスプリング101,
(101)を係止して、バンドシュータ1方向に付勢す
る(図3及び図5)。
【0021】102及び103はカムで公知のバンドグ
リッパー、図示せざるヒータ及び、センタープレス等を
動作せしめるカム軸4を延設した軸上に取付け、前記腕
杆98,99の転子94,97と当接せしめて連動杆9
1,96、従って作動杆90,95と関連動作するよう
構成する。
【0022】尚、上記カム102,(102)により連
動杆91,96を介して作動杆90,95が正逆転タッ
チローラ13,23を正転駆動ローラ10,逆転駆動ロ
ーラ20へ圧接する圧接力は、作動杆90,95の下端
に外装したスプリング93(93)の下部のナット89
(89)を回転させることによってスプリング93(9
3)の抗力を調整することによってある程度可変である
が、走行するあるいは引き戻されるバンドに対して所定
の抵抗が加わると、正逆転タッチローラ13,23の回
転数が低下し、ついには正転駆動ローラ10,逆転駆動
ローラ20がバンドに対してスリップし、正逆転タッチ
ローラ13,23が停止する。
【0023】前記抵抗とは、実際には、正転駆動ローラ
10及び正転タッチローラ13に対しては送り出された
バンドの先端がアーチ内でひっかかりあるいは、スライ
ドテーブルスイッチに当接した抵抗であり、逆転駆動ロ
ーラ20,逆転タッチローラ23に対しては、この逆転
により、バンドがアーチより脱出し被梱包物に巻回され
たときの抵抗である。
【0024】図3及び図4において正転タッチローラ1
3及び逆転タッチローラ23には、これと一体に切欠半
円弧状のパルス発生板たる回転盤30,31を設け、こ
の回転盤30,31の切欠部32,33の回転軌跡に臨
みパルス発生器たる回転数検知手段34,35が取付け
られている。この回転数検知手段34,35は、フォト
センサ、磁気センサなど適宜選択可能であるが、実施例
では近接センサーの一種で、前記切欠部32,33が回
転数検知手段34,35の高周波発信部及び受信部間を
通過するとONで1パルスを発生し、これにそれぞれ接
続したコンデンサから放電され、回転盤30,31の切
欠部32,33以外の部分が前記発信部及び受信部間を
通過するとOFFで1パルスを発生し前記各コンデンサ
に充電される。前記回転数検知手段34,35の各パル
スの発生間隔が長くなると、回転数検知手段34,35
のOFFによりコンデンサの充電量が容量を超過し、信
号を発生するように電子回路が構成され、前記回転数検
知手段34の信号により、後述バンド引締用の駆動ロー
ラにタッチローラを接離させるソレノイドをONとす
る。そして、上記信号の発生時期はコンデンサの容量を
変化させ任意に調整される。
【0025】図3において51はバンド引締用のテンシ
ョンローラで、バンドシュータ1の後端部に円周の一部
を臨まされ、前記正転駆動ローラ10よりも低速高トル
クで回転するよう構成され、テンションローラ51の駆
動軸22は基板5の裏面に取付けたブレーキ付ギヤード
モータから成る引締モータ52に直結されている。この
テンションローラ51は金属製ローラの外周にウレタン
等の摩擦抵抗の大きい弾性体53を貼設した大径のロー
ラで、この弾性体53から成る外周面の幅方向中央に、
切り込みを入れ、ここに前記弾性体よりも摩擦抵抗が少
なく、且つ硬度の高い材料、例えばテフロン(コーティ
ング)系のスラストワッシャを流用して成る環状部材6
0を埋設し、この環状部材60を前記弾性体53の外周
から微かに例えば0.2〜0.3mm突出させる。
【0026】又、54はタッチローラで、偏心軸58に
軸承され、タイマーT1を接続したソレノイド55のロ
ッド56に一端を連結したクランク57の他端を偏心軸
58の先端に連結し、ロッド56の伸縮により、タッチ
ローラ54外周をテンションローラ51外周に圧接離自
在に構成されている。
【0027】尚、59はガイドシュータで、テンション
ローラ51の外周の一部をバンド通過間隙を介して被蓋
し一端をバンドシュータ1の後端部に他端を前記タッチ
ローラ54の外周の一部に臨ませて取付けられている。
【0028】前記タイマーT1の設定時間は被梱包物に
巻回されたバンドをさらに、強く引締めるに必要な時間
として設定される。
【0029】次に上記実施例の作用について述べる。
【0030】今、バンドが図示せざる梱包機本体上のバ
ンド案内アーチを介して、あるいは人手により被梱包物
周囲に配置され、バンド先端がスライドテーブル8の下
方に到達している。正転駆動ローラ10及び正転タッチ
ローラ13間には、カム102の凸部が転子94を押下
げる位置でないため、少なくともバンド一枚分の厚みを
越える間隙を有しており、バンドシュータ1内のバンド
には影響を与えない。逆転駆動ローラ20及び逆転タッ
チローラ23の関係も同様である。ここで、起動スイッ
チによりカム軸4が回動し、バンド溶着機構50のバン
ド先端把持機構によりバンド先端が把持される。同時に
カムも回転しているため、転子97、腕杆99、連動杆
96を介して作動杆95が押し下げられ、偏心軸が弧状
に回動しこの偏心軸に軸承された逆転タッチローラ23
が押し下げられ逆転駆動ローラ20に圧接される。従っ
て、バンドシュータ1内のバンド供給端側は回転駆動す
る一対のローラによって高速で引戻される(一次引締
め)。
【0031】逆転駆動ローラ20、逆転タッチローラ2
3によるバンド引戻しと同時に引締モータ52によって
テンションローラ51がすでに回転を始めており、引き
戻されるバンドはガイドシュータ59内でテンションロ
ーラ51の弾性体53外周に突出した摩擦係数の低い環
状部材60上を円滑に摺りながら走行する。
【0032】バンドがアーチから脱出し、被梱包物へ巻
回されると、逆転タッチローラ23は、この逆転運動に
対してバンドに抵抗が加わるため、除々に回転速度が遅
くなり、回転盤31の回転速度も減少し、回転数検知手
段35によるパルス発生間隔が長くなりコンデンサへの
充電量が、任意に調整された容量を超過すると、信号を
発し、この信号でタイマーT1を介して、ソレノイド5
5が励磁され、クランク57を介して偏心軸58上のタ
ッチローラ54がテンションローラ51へ圧接される。
この時、弾性体53上の環状部材60は、タッチローラ
54の圧接により両ローラ、タッチローラ54とテンシ
ョンローラ51の弾性体53が圧接する部位およびこの
弾性体53にバンドが巻き付いた周面において、弾性体
53内にバンドを介して圧入される状態となり、摩擦抵
抗の大きい弾性体53の周面によってタイマーT1の設
定時間内バンドが引き締められる。また前記信号で、カ
ム軸4が回転し腕杆99が擺動して逆転タッチローラ2
3と逆転駆動ローラ20との圧接が解除されカム軸4が
停止する。
【0033】したがって、特に所謂腰の弱いバンドに対
する上記逆転駆動ローラのスリップが長引くことによる
バンド表面の損傷を防ぎ、バンドを蛇行させることなく
次回バンド供給に支障をきたさないという効果を有す
る。
【0034】一方前記タイマーT1の設定時間満了で被
梱包物に対してバンドが強く巻回され、同時に引締終了
信号を発し、この信号で引締モータ52が停止し、又、
カム軸4が再び回転しバンド供給端側が把持され、ソレ
ノイド55の励磁が解除され、さらに回転を続けるカム
軸4によって図1(C)中カム39aの第1凸部391
により中押え63が上昇して、中押え63に設けたカッ
ター下刃64がバンド供給端側を右押え61のバンド通
過孔65の上縁で形成されるカッター上刃との間で直線
に円滑に切断し、バンド重合部がヒータと共に加圧され
溶融され、中押え63がカム39aの第1凹部392で
一旦下降し、ヒータが抜かれ、第2凸部393で再び上
昇し、今度はバンドの重合部分のみが一定時間押圧され
圧着されて、スライドテーブル8が後退し、被梱包物を
取り出し得るようにしてから、カム39aの第2凹部3
94で中押え63が下降し、スライドテーブル16が後
退すると、再びカム39aの第3凸部395により中押
え63がスライドテーブル下面が出没する位置まで上昇
してからカム39aの最も低い周面で下降する。かよう
にバンド溶着機構50によるバンド重合部の溶着、供給
端側の切断が行われる。
【0035】一方カム軸4の回転は、カムを回転するた
め、正転駆動ローラ10及び正転タッチローラ13が図
5に示す状態になり、カム軸4が一旦停止し、両ローラ
間でバンドを圧接し、バンドを本体上面へと供出する。
そして、バンド先端がスライドテーブル8下方のスライ
ドテーブルスイッチに当接するとこのスイッチ信号で、
再びカム軸4が回転し、各部材が旧位に復帰したところ
で停止する。この間、バンド先端の前記スライドテーブ
ルスイッチへの当接で前記正転タッチローラ13の正転
に抵抗が加わり、正転タッチローラ13の回転速度が減
少し、ついには正転駆動ローラ10がバンドに対してス
リップし、正転タッチローラ13が停止する。この間バ
ンドが余分に送られることは無く、アーチ内でバンドが
つまる等の事故を防ぐことができる。
【0036】尚上記正転駆動ローラ10のスリップ及び
正転タッチローラ13の停止に至る回転数の減少により
回転数検知手段34のパルス発生間隔が長くなるが、前
記スライドテーブルスイッチのONでコンデンサは放電
され、リセットされる。
【0037】スライドテーブルスイッチがONとなり、
バンド供給が完了すると、カム軸4と連動するリミット
カムが作動し、カム軸4へ減速機を介してモータの回転
を伝達するクラッチをOFFとし、前記カム軸4の回転
を停止し、各機構は旧位に復帰する。
【0038】しかし、空梱包を行ってしまった場合は、
カム軸4が回転してカム軸4に固設したカム39dが回
転するとスライドテーブルアーム25は転子27を介し
て擺動し、該スライドテーブルアーム25の上端に係合
しているピン17を介してスライドテーブル16の両側
縁がガイドレール24a、24b間の溝部を摺接して後
退する。そしてこのスライドテーブル16の先端部は前
記ガイドレール24a、24bの溝部内に完全に没入し
てしまうので、図1(B)に示すように、スライドテー
ブル16の先端に巻き付いた前記バンド輪はガイドレー
ル24a、24bの端面で規制されてスライドテーブル
16の先端から抜脱される。すると、このバンド輪はス
ライドテーブル16から抜脱すると同時にバンド自体の
弾性力により真円状態へと復元しようとする。この復元
力により、バンド輪は図1(C)中のカム39aに形成
した第3凸部により再度上昇しているスライドテーブル
16直下の溶着機構の中押え63上面に当たって跳ね上
がり、図1(A)に示すようにスライドテーブル外方の
溶着機構外へ飛び出し、自動的に除去される。
【0039】さらに、カム軸4の回転は、カムを回転す
るため、正転駆動ローラ10及び正転タッチローラ13
が図3に示す状態になり、カム軸4が一旦停止し、両ロ
ーラ間でバンドを圧接し、バンドを本体上面へと供出す
る。そして、バンド先端がスライドテーブル16下方の
スライドテーブルスイッチに当接するとこのスイッチ信
号で、再びカム軸4が回転し、中押え63も再度下降し
各部材が旧位に復帰したところで停止する。
【0040】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したように構成さ
れているので、空梱包の場合に、スライドテーブルに巻
き付いた梱包バンドを脱出させ、バンドが溶着機構上に
落下するなどして次工程の梱包作業に対して支障をもた
らす原因を除去することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)本発明の作用を示す部分概略図 (B)本発明のバンド輪の脱出時の作用を示す部分概略
図 (C)本発明の中押えカムを示す部分斜視図
【図2】スライドテーブルに関連する斜視図。
【図3】バンド供給機構を示す側面図。
【図4】逆転タッチローラ部分の概略平面図。
【図5】正転タッチローラ部の縦断面図。
【図6】図3の部分平面図。
【図7】各部材の原位置を示す斜視図。
【図8】バンド溶着機構などを示すもので (A)は分解斜視図。(B)は全体の斜視図。
【図9】制御装置の要部斜視図である。
【図10】従来手段のバンド落下時を示す要部概略図
【符号の説明】
1…バンドシュータ、 4…カム軸 10…正転駆動ローラ、 13…正転タッチローラ、 15…減速機付きモータ、 20…逆転駆動ローラ、 23…逆転タッチローラ、 24a,24b…ガイドレール、 30,31…回転盤、 32,33…切欠部、 34,35…回転数検知手段、 39…カム、 39a…中押えカム、 39b…右押えカム、 39c…左押えカム、 39d…スライドテーブルカム、 39e…ヒーターカム、 44…テンションアーム、 51…テンションローラ、 52…引締モータ、 54…タッチローラ、 55…ソレノイド、 57…クランク、 58…偏心軸、 59…ガイドシュータ、 61…右押え、 62…中押え、 63…左押え、 85,86…偏心軸、

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バンド供給、引戻し、引締め機構を有し、
    カム軸に楔着した複数のカムにより機枠間に設けた右押
    え、中押え、左押え等の各プレス部材を昇降自在に且つ
    前記各プレス部材上で、側縁がガイドレールに摺接して
    出没自在なスライドテーブルを摺動自在に設け、スライ
    ドテーブルの先端と前記プレス部材間で、それぞれ、弾
    性を有するバンドの先端側と供給端側の把持およびバン
    ドの供給端の切断、バンド重合部の溶着機構を備え、前
    記バンド供給機構により送給され周回したバンド先端が
    前記スライドテーブルとプレス部材間に挿入され、前記
    先端把持機構によりバンド先端を把持した後、バンド供
    給方向反対側を前記バンド引戻し、引締め機構により引
    き戻して被梱包物にバンドを巻回し、引締め、バンド供
    給方向反対側を把持し、バンド供給端を切断し、バンド
    重合部を溶着する工程からなる梱包機において、 バンド重合部がヒータと共に加圧され溶融され、中押え
    が一旦下降し、ヒータが抜かれて、再び上昇し、つい
    で、バンド重合部分のみ一定時間押圧され圧着された
    後、再再度前記中押えを上昇せしめて、スライドテーブ
    ル先端に巻回したバンド輪をスライドテーブルの両側縁
    がガイドレールに摺接して後退することによりスライド
    テーブル先端から前記バンドの輪を抜脱し、前記再再度
    上昇した中押え上で、バンド自体の弾性力により、この
    バンドの輪を上方へ跳ね返らせバンド溶着機構外へ脱出
    せしめることを特徴とする梱包機における空梱包バンド
    の除去方法。
  2. 【請求項2】バンド供給、引戻し、引締め機構を有し、
    カム軸に楔着した複数のカムにより機枠間に設けた右押
    え、中押え、左押え等の各プレス部材を昇降自在に且つ
    前記各プレス部材上で、側縁がガイドレールに摺接して
    出没自在なスライドテーブルを摺動自在に設け、スライ
    ドテーブルの先端と前記プレス部材間で、それぞれ、弾
    性を有するバンドの先端側と供給端側の把持およびバン
    ドの供給端の切断、バンド重合部の溶着機構を備え、前
    記バンド供給機構により送給され周回したバンド先端が
    前記スライドテーブルとプレス部材間に挿入され、前記
    先端把持機構によりバンド先端を把持した後、バンド供
    給方向反対側を前記バンド引戻し、引締め機構により引
    き戻して被梱包物にバンドを巻回し、引締め、バンド供
    給方向反対側を把持し、バンド供給端を切断し、バンド
    重合部を溶着する機構を備える梱包機において、 前記中押えカムにバンド重合部をヒータと共に加圧する
    第1凸部と、溶融されたバンド重合部分のみ一定時間押
    圧し圧着する第2凸部に続いてさらに前記中押えを上昇
    せしめる第3凸部を、それぞれ前記各凸部間に凹部を介
    して形成したことを特徴とする梱包機における空梱包バ
    ンドの除去装置。
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