JPH05293868A - 射出成形機の射出制御方法 - Google Patents
射出成形機の射出制御方法Info
- Publication number
- JPH05293868A JPH05293868A JP12279292A JP12279292A JPH05293868A JP H05293868 A JPH05293868 A JP H05293868A JP 12279292 A JP12279292 A JP 12279292A JP 12279292 A JP12279292 A JP 12279292A JP H05293868 A JPH05293868 A JP H05293868A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- resin
- injection
- screw
- gain
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 射出保圧工程における圧力のオーバーシュー
トや追従の遅れを防止すること。 【構成】 射出保圧工程においてスクリュー2の現在位
置Xを検出することにより樹脂の充填状態を検知し(A
1〜A2)、現在位置Xの値に対応する圧力制御系のゲ
インを算出して圧力のフィードバック制御を行うことに
より(A3)、充填状態の変化によって生じるオーバー
シュートやアンダーシュートを防止する。また、樹脂圧
力Tx とスクリュー現在速度Vx との関係に基いて樹脂
の粘性抵抗を検知し(B1〜B8)、樹脂の流動抵抗に
最も適した圧力制御系のゲインGi,j を選択して圧力の
フィードバック制御を行うことにより(B9)、樹脂の
流動抵抗の大小および流動抵抗の変化に関わりなく確実
にオーバーシュートやアンダーシュートを防止する。
トや追従の遅れを防止すること。 【構成】 射出保圧工程においてスクリュー2の現在位
置Xを検出することにより樹脂の充填状態を検知し(A
1〜A2)、現在位置Xの値に対応する圧力制御系のゲ
インを算出して圧力のフィードバック制御を行うことに
より(A3)、充填状態の変化によって生じるオーバー
シュートやアンダーシュートを防止する。また、樹脂圧
力Tx とスクリュー現在速度Vx との関係に基いて樹脂
の粘性抵抗を検知し(B1〜B8)、樹脂の流動抵抗に
最も適した圧力制御系のゲインGi,j を選択して圧力の
フィードバック制御を行うことにより(B9)、樹脂の
流動抵抗の大小および流動抵抗の変化に関わりなく確実
にオーバーシュートやアンダーシュートを防止する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形機の射出制御
方法に関する。
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】射出保圧工程を射出工程と保圧工程とに
分け、射出工程では射出速度優先の制御で、また、保圧
工程では射出圧力優先の制御でスクリューの射出動作を
行わせるようにした射出成形機、および、射出保圧工程
全般に亘って射出圧力の優先制御を行う電動式射出成形
機が既に公知である(特開昭62−218118号公報
や特開平3−58821号公報等参照)。いずれのもの
も、射出圧力優先の制御では、射出保圧工程における検
出樹脂圧力が設定樹脂圧力と一致するように圧力フィー
ドバック制御を行うようになっている。
分け、射出工程では射出速度優先の制御で、また、保圧
工程では射出圧力優先の制御でスクリューの射出動作を
行わせるようにした射出成形機、および、射出保圧工程
全般に亘って射出圧力の優先制御を行う電動式射出成形
機が既に公知である(特開昭62−218118号公報
や特開平3−58821号公報等参照)。いずれのもの
も、射出圧力優先の制御では、射出保圧工程における検
出樹脂圧力が設定樹脂圧力と一致するように圧力フィー
ドバック制御を行うようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】射出圧力優先の制御で
確実な射出動作を行わせるためには、まず、目標値とな
る設定樹脂圧力に対して検出樹脂圧力を素早く追従さ
せ、所望の設定圧力波形を適確に再現させる必要があ
り、この点から考えると、圧力制御系のゲインを大きく
して圧力応答を高速化することが望まれる。
確実な射出動作を行わせるためには、まず、目標値とな
る設定樹脂圧力に対して検出樹脂圧力を素早く追従さ
せ、所望の設定圧力波形を適確に再現させる必要があ
り、この点から考えると、圧力制御系のゲインを大きく
して圧力応答を高速化することが望まれる。
【0004】しかし、実際には、射出成形金型における
樹脂の充填の度合、および、使用樹脂の種類や樹脂温度
の相違等による流動抵抗の変化でスクリューに作用する
樹脂の反力が様々に変化するので、圧力制御系のゲイン
を不用意に大きくすると、スクリューに作用する樹脂の
反力が小さな場合、例えば、射出成形金型に樹脂が十分
に充填されていなかったり樹脂の流動抵抗が小さくてス
クリューの移動が自由だったりした場合に思わぬオーバ
ーシュート,アンダーシュートを生じることがあり、キ
ャビティ内の空気が断熱圧縮されて成形品に“やけ”等
の不良を生じる問題がある。
樹脂の充填の度合、および、使用樹脂の種類や樹脂温度
の相違等による流動抵抗の変化でスクリューに作用する
樹脂の反力が様々に変化するので、圧力制御系のゲイン
を不用意に大きくすると、スクリューに作用する樹脂の
反力が小さな場合、例えば、射出成形金型に樹脂が十分
に充填されていなかったり樹脂の流動抵抗が小さくてス
クリューの移動が自由だったりした場合に思わぬオーバ
ーシュート,アンダーシュートを生じることがあり、キ
ャビティ内の空気が断熱圧縮されて成形品に“やけ”等
の不良を生じる問題がある。
【0005】一方、このような問題を回避するために圧
力制御系のゲインを小さくすると、設定樹脂圧力に対す
る検出樹脂圧力の追従が遅れ、樹脂の流動抵抗が大きい
場合に所望の設定圧力波形を再現することが困難とな
る。また、射出成形金型への樹脂の充填が完了してスク
リューに大きな反力が作用しているような状態だと樹脂
圧力の追従が著しく遅れるので、特に、設定保圧時間が
短いような場合では所定の保圧樹脂圧力を印加すること
ができず、成形品に“ひけ”や“そり”等の問題を生じ
る場合がある。
力制御系のゲインを小さくすると、設定樹脂圧力に対す
る検出樹脂圧力の追従が遅れ、樹脂の流動抵抗が大きい
場合に所望の設定圧力波形を再現することが困難とな
る。また、射出成形金型への樹脂の充填が完了してスク
リューに大きな反力が作用しているような状態だと樹脂
圧力の追従が著しく遅れるので、特に、設定保圧時間が
短いような場合では所定の保圧樹脂圧力を印加すること
ができず、成形品に“ひけ”や“そり”等の問題を生じ
る場合がある。
【0006】そこで、本発明の目的は、これら従来技術
の欠点を解消し、圧力の不用意なオーバーシュートや追
従の遅れを防止し、また、スクリューに大きな樹脂反力
が作用している場合であっても、設定樹脂圧力を適確に
再現することのできる射出成形機の射出制御方法を提供
することにある。
の欠点を解消し、圧力の不用意なオーバーシュートや追
従の遅れを防止し、また、スクリューに大きな樹脂反力
が作用している場合であっても、設定樹脂圧力を適確に
再現することのできる射出成形機の射出制御方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の射出制御方法
は、樹脂の充填状態を検出し、樹脂の充填度合に対応し
て圧力制御系のゲインを大きくすることにより前記目的
を達成した。
は、樹脂の充填状態を検出し、樹脂の充填度合に対応し
て圧力制御系のゲインを大きくすることにより前記目的
を達成した。
【0008】また、目標値となる設定樹脂圧力または検
出樹脂圧力の大きさに対応して圧力制御系のゲインを大
きくすることにより同様の目的を達成した。
出樹脂圧力の大きさに対応して圧力制御系のゲインを大
きくすることにより同様の目的を達成した。
【0009】更に、樹脂の流動抵抗を示す樹脂圧力と射
出速度の複数の組み合わせと、各組み合わせで示される
流動抵抗の各々に対して設定された圧力制御系の最適ゲ
インとを対応させて記憶したファイル手段を予め射出成
形機の制御装置に保存しておくと共に、射出速度の現在
値と樹脂圧力を逐次検出し、検出した樹脂圧力と射出速
度の現在値に基いて前記ファイル手段から圧力制御系の
最適ゲインを選択することにより、樹脂の流動抵抗に応
じた圧力制御を行えるようにした。
出速度の複数の組み合わせと、各組み合わせで示される
流動抵抗の各々に対して設定された圧力制御系の最適ゲ
インとを対応させて記憶したファイル手段を予め射出成
形機の制御装置に保存しておくと共に、射出速度の現在
値と樹脂圧力を逐次検出し、検出した樹脂圧力と射出速
度の現在値に基いて前記ファイル手段から圧力制御系の
最適ゲインを選択することにより、樹脂の流動抵抗に応
じた圧力制御を行えるようにした。
【0010】また、射出速度の現在値と樹脂圧力を逐次
検出し、検出した樹脂圧力と射出速度の現在値に基いて
樹脂の流動抵抗に適した圧力制御系のゲインを算出する
ことにより、樹脂の流動抵抗に応じた圧力制御を行える
ようにした。
検出し、検出した樹脂圧力と射出速度の現在値に基いて
樹脂の流動抵抗に適した圧力制御系のゲインを算出する
ことにより、樹脂の流動抵抗に応じた圧力制御を行える
ようにした。
【0011】
【作用】スクリュー位置を検出することによって樹脂の
充填状態を検出し、樹脂の充填度合に対応して圧力制御
系のゲインを大きくするので、樹脂の充填状態がどのよ
うな場合であっても不用意なオーバーシュートやアンダ
ーシュートを生じることがなく、また、スクリューに大
きな樹脂反力が作用している場合であっても、設定樹脂
圧力を適確に再現することができる。
充填状態を検出し、樹脂の充填度合に対応して圧力制御
系のゲインを大きくするので、樹脂の充填状態がどのよ
うな場合であっても不用意なオーバーシュートやアンダ
ーシュートを生じることがなく、また、スクリューに大
きな樹脂反力が作用している場合であっても、設定樹脂
圧力を適確に再現することができる。
【0012】また、目標値となる設定樹脂圧力または検
出樹脂圧力の大きさに対応して圧力制御系のゲインを大
きくするので、設定樹脂圧力の大小に関わりなくオーバ
ーシュートやアンダーシュートを防止することができ
る。
出樹脂圧力の大きさに対応して圧力制御系のゲインを大
きくするので、設定樹脂圧力の大小に関わりなくオーバ
ーシュートやアンダーシュートを防止することができ
る。
【0013】更に、検出した樹脂圧力および射出速度に
基くファイル検索処理や演算処理により、現時点におけ
る樹脂の流動抵抗に最も適した圧力制御系のゲインを選
択して圧力のフィードバック制御を行うようにしたの
で、樹脂の流動抵抗の大小に関わりなく確実にオーバー
シュートやアンダーシュートを防止することができる。
基くファイル検索処理や演算処理により、現時点におけ
る樹脂の流動抵抗に最も適した圧力制御系のゲインを選
択して圧力のフィードバック制御を行うようにしたの
で、樹脂の流動抵抗の大小に関わりなく確実にオーバー
シュートやアンダーシュートを防止することができる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明の方法を適用した一実施例の射出成
形機の要部を示すブロック図で、符号1は射出シリン
ダ、符号2はスクリューであり、スクリュー2の先端に
はリング状の逆流防止弁3が取り付けられている。逆流
防止弁3は、スクリュー2の計量回転に伴って該スクリ
ュー2の基部側から射出シリンダ1の先端側に送出され
る溶融樹脂の通過を許容する一方、一旦射出シリンダ1
の先端側に貯溜された溶融樹脂の逆流を阻止するように
構成されている。スクリュー2は、プッシャープレート
8のボールナット部に螺合したリードネジ5やリードネ
ジ5と一体のプーリ6に巻回された動力伝達ベルト7等
を介して射出用サーボモータM1により射出軸方向に駆
動され、スクリュー2の基部とプッシャープレート8と
の間に介装された圧力検出器4によりスクリュー2の軸
方向に作用する樹脂圧力が検出されるようになってい
る。また、射出用サーボモータM1には、スクリュー2
の現在位置を検出するパルスコーダP1が装着されてい
る。符号11は射出成形金型である。
する。図1は本発明の方法を適用した一実施例の射出成
形機の要部を示すブロック図で、符号1は射出シリン
ダ、符号2はスクリューであり、スクリュー2の先端に
はリング状の逆流防止弁3が取り付けられている。逆流
防止弁3は、スクリュー2の計量回転に伴って該スクリ
ュー2の基部側から射出シリンダ1の先端側に送出され
る溶融樹脂の通過を許容する一方、一旦射出シリンダ1
の先端側に貯溜された溶融樹脂の逆流を阻止するように
構成されている。スクリュー2は、プッシャープレート
8のボールナット部に螺合したリードネジ5やリードネ
ジ5と一体のプーリ6に巻回された動力伝達ベルト7等
を介して射出用サーボモータM1により射出軸方向に駆
動され、スクリュー2の基部とプッシャープレート8と
の間に介装された圧力検出器4によりスクリュー2の軸
方向に作用する樹脂圧力が検出されるようになってい
る。また、射出用サーボモータM1には、スクリュー2
の現在位置を検出するパルスコーダP1が装着されてい
る。符号11は射出成形金型である。
【0015】射出成形機の制御装置100は、数値制御
およびサーボ制御用のマイクロプロセッサ等を備えたN
C用制御部107と、プログラマブルマシンコントロー
ラ用のマイクロプロセッサ等を備えたシーケンス制御部
104、および、樹脂に加わる圧力の測定等に関する処
理を行うためのマイクロプロセッサを備えた計測用制御
部105を有し、バス111を介して相互の入出力を選
択することにより各制御部間での情報伝達が行えるよう
になっている。シーケンス制御部104には、射出成形
機のシーケンス動作を制御するシーケンスプログラム等
を記憶したROMや演算データの一時記憶等に利用され
るRAM等によって構成されるメモリ108と、射出成
形機の各部に配備したリミットスイッチや操作盤からの
信号を受信したり射出成形機の周辺機器等に各種の指令
を伝達したりするための入出力インターフェイス101
が接続される。また、NC用制御部107には、射出成
形機を全体的に制御するプログラム等を記憶したNC用
ROMや射出成形機の各種動作を指令するNCプログラ
ムおよび各種設定値,パラメータ,マクロ変数等を記憶
する不揮発性のメモリ、ならびに、演算データの一時記
憶等に利用されるRAM等によって構成されるメモリ1
10と、各軸のサーボ制御用マイクロプロセッサからの
指令に基いて型締め用,スクリュー回転用,エジェクタ
用および射出用等の各軸のサーボモータを駆動するサー
ボアンプが接続されいる(図1では射出用サーボモータ
M1のサーボアンプ103のみを表示)。
およびサーボ制御用のマイクロプロセッサ等を備えたN
C用制御部107と、プログラマブルマシンコントロー
ラ用のマイクロプロセッサ等を備えたシーケンス制御部
104、および、樹脂に加わる圧力の測定等に関する処
理を行うためのマイクロプロセッサを備えた計測用制御
部105を有し、バス111を介して相互の入出力を選
択することにより各制御部間での情報伝達が行えるよう
になっている。シーケンス制御部104には、射出成形
機のシーケンス動作を制御するシーケンスプログラム等
を記憶したROMや演算データの一時記憶等に利用され
るRAM等によって構成されるメモリ108と、射出成
形機の各部に配備したリミットスイッチや操作盤からの
信号を受信したり射出成形機の周辺機器等に各種の指令
を伝達したりするための入出力インターフェイス101
が接続される。また、NC用制御部107には、射出成
形機を全体的に制御するプログラム等を記憶したNC用
ROMや射出成形機の各種動作を指令するNCプログラ
ムおよび各種設定値,パラメータ,マクロ変数等を記憶
する不揮発性のメモリ、ならびに、演算データの一時記
憶等に利用されるRAM等によって構成されるメモリ1
10と、各軸のサーボ制御用マイクロプロセッサからの
指令に基いて型締め用,スクリュー回転用,エジェクタ
用および射出用等の各軸のサーボモータを駆動するサー
ボアンプが接続されいる(図1では射出用サーボモータ
M1のサーボアンプ103のみを表示)。
【0016】また、NC用制御部107のプロセッサが
メモリ110に書き込んだデータはシーケンス制御部1
04のプロセッサが所定周期毎に読取ってメモリ108
に格納し、逆に、シーケンス制御部104がメモリ10
8に書き込んだデータはNC用制御部107のプロセッ
サが所定周期毎に読取ってメモリ110に格納すること
により、NC用制御部107およびシーケンス制御部1
04の各プロセッサが利用する様々なデータおよびフラ
グ類がメモリ110およびメモリ108の双方に記憶さ
れるようになっており、更に、計測用制御部105がA
/D変換器102を介して検出した圧力データの現在値
も、所定周期毎の処理でメモリ110に更新記憶され
る。
メモリ110に書き込んだデータはシーケンス制御部1
04のプロセッサが所定周期毎に読取ってメモリ108
に格納し、逆に、シーケンス制御部104がメモリ10
8に書き込んだデータはNC用制御部107のプロセッ
サが所定周期毎に読取ってメモリ110に格納すること
により、NC用制御部107およびシーケンス制御部1
04の各プロセッサが利用する様々なデータおよびフラ
グ類がメモリ110およびメモリ108の双方に記憶さ
れるようになっており、更に、計測用制御部105がA
/D変換器102を介して検出した圧力データの現在値
も、所定周期毎の処理でメモリ110に更新記憶され
る。
【0017】そして、射出用サーボモータM1に配備し
たパルスコーダP1からの出力がNC用制御部107に
帰還され、パルスコーダP1からのフィードバックパル
スに基いて算出されたスクリュー2の現在位置がメモリ
110に記憶されると共に、該現在位置データは前述の
処理によりメモリ108にも記憶される。NC用制御部
107の数値制御用マイクロプロセッサはNCプログラ
ムに基づいて各軸のサーボモータに対してパルス分配を
行い、サーボ制御用マイクロプロセッサは各軸に対して
パルス分配された移動指令と、検出器(例えばパルスコ
ーダP1)で検出された位置のフィードバック信号およ
び速度のフィードバック信号に基づいて、従来と同様に
位置ループ制御,速度ループ制御さらには電流ループ制
御等のサーボ制御を行い、いわゆるディジタルサーボ処
理を実行する。また、射出保圧工程を圧力フィードバッ
ク制御モードにしたときには数値制御用マイクロプロセ
ッサが各処理周期毎に圧力指令を出力し、サーボ制御用
マイクロプロセッサの側では、圧力検出器4で検出され
る樹脂圧力が指令樹脂圧力に一致するように圧力フィー
ドバック制御を行う。
たパルスコーダP1からの出力がNC用制御部107に
帰還され、パルスコーダP1からのフィードバックパル
スに基いて算出されたスクリュー2の現在位置がメモリ
110に記憶されると共に、該現在位置データは前述の
処理によりメモリ108にも記憶される。NC用制御部
107の数値制御用マイクロプロセッサはNCプログラ
ムに基づいて各軸のサーボモータに対してパルス分配を
行い、サーボ制御用マイクロプロセッサは各軸に対して
パルス分配された移動指令と、検出器(例えばパルスコ
ーダP1)で検出された位置のフィードバック信号およ
び速度のフィードバック信号に基づいて、従来と同様に
位置ループ制御,速度ループ制御さらには電流ループ制
御等のサーボ制御を行い、いわゆるディジタルサーボ処
理を実行する。また、射出保圧工程を圧力フィードバッ
ク制御モードにしたときには数値制御用マイクロプロセ
ッサが各処理周期毎に圧力指令を出力し、サーボ制御用
マイクロプロセッサの側では、圧力検出器4で検出され
る樹脂圧力が指令樹脂圧力に一致するように圧力フィー
ドバック制御を行う。
【0018】なお、ROM106には計測用制御部10
5のための制御プログラムが格納されており、計測用制
御部105が所定周期毎に検出する樹脂圧力は1射出保
圧工程毎RAM109にサンプリングデータとして保存
され、射出圧力の変化等を時間関数でグラフィック表示
する高速モニタ処理のデータとして利用されるようにな
っている。
5のための制御プログラムが格納されており、計測用制
御部105が所定周期毎に検出する樹脂圧力は1射出保
圧工程毎RAM109にサンプリングデータとして保存
され、射出圧力の変化等を時間関数でグラフィック表示
する高速モニタ処理のデータとして利用されるようにな
っている。
【0019】117はCRT/MDIインターフェイス
114を介してバス111に接続されたCRT表示装置
付手動データ入力装置(以下、CRT/MDIという)
であり、データ設定画面や作業メニューの選択および設
定データの入力操作等に用いられる。CRT/MDI1
17を介して入力された成形条件等の設定値はメモリ1
10の不揮発性メモリ部に設けられた設定メモリ部に記
憶され、また、高速モニタ処理のモードでは、射出圧力
の変化等に関するグラフが1射出保圧工程毎CRT表示
画面上に表示される。
114を介してバス111に接続されたCRT表示装置
付手動データ入力装置(以下、CRT/MDIという)
であり、データ設定画面や作業メニューの選択および設
定データの入力操作等に用いられる。CRT/MDI1
17を介して入力された成形条件等の設定値はメモリ1
10の不揮発性メモリ部に設けられた設定メモリ部に記
憶され、また、高速モニタ処理のモードでは、射出圧力
の変化等に関するグラフが1射出保圧工程毎CRT表示
画面上に表示される。
【0020】112はホストコンピュータを接続するた
めのシリアルインターフェイスであり、セルコントロー
ラとしてのホストコンピュータ115との間で各種情報
の入出力を行う。ホストコンピュータ115には、作業
場内に併設された射出成形機毎の制御装置が多数接続さ
れており、ホストコンピュータ115と各射出成形機の
制御装置100との間で、成形条件や作業スケジュール
およびショット数データ等の入出力が行われるようにな
っている。また、113はデータのハードコピーを出力
するプリンタやプロッタ116を接続するためのインタ
ーフェイスである。
めのシリアルインターフェイスであり、セルコントロー
ラとしてのホストコンピュータ115との間で各種情報
の入出力を行う。ホストコンピュータ115には、作業
場内に併設された射出成形機毎の制御装置が多数接続さ
れており、ホストコンピュータ115と各射出成形機の
制御装置100との間で、成形条件や作業スケジュール
およびショット数データ等の入出力が行われるようにな
っている。また、113はデータのハードコピーを出力
するプリンタやプロッタ116を接続するためのインタ
ーフェイスである。
【0021】以上のような構成において、メモリ110
の不揮発性メモリ部に記憶されたNCプログラムや設定
メモリ部に記憶された各種成形条件、および、メモリ1
08に格納されたシーケンスプログラム等により、シー
ケンス制御部104がシーケンス制御を行いながら、N
C用制御部107の数値制御マイクロプロセッサが射出
成形機各軸のサーボモータにパルス分配し、サーボ制御
用マイクロプロセッサがディジタルサーボ制御を行って
射出成形機を駆動制御するようになっている。
の不揮発性メモリ部に記憶されたNCプログラムや設定
メモリ部に記憶された各種成形条件、および、メモリ1
08に格納されたシーケンスプログラム等により、シー
ケンス制御部104がシーケンス制御を行いながら、N
C用制御部107の数値制御マイクロプロセッサが射出
成形機各軸のサーボモータにパルス分配し、サーボ制御
用マイクロプロセッサがディジタルサーボ制御を行って
射出成形機を駆動制御するようになっている。
【0022】射出保圧工程における保圧工程のみを射出
圧力の優先制御とする場合または射出保圧工程の全般を
射出圧力の優先制御とする場合のいずれの場合において
も、圧力制御の目標値となる圧力波形を予め射出成形機
に設定してから射出保圧動作を行わせる必要があるが、
圧力波形の設定およびこれに基く射出保圧工程の実行方
式には各種のものがあり、例えば、射出保圧工程の全般
を射出圧力の優先制御とする場合には、特開平3−58
821号公報に示されるように、制御装置100のメモ
リ110に射出開始からの時間の関数として圧力波形を
設定して全工程に亘り圧力優先の制御を行ったり、ま
た、本願出願人が特願平3−15959号で提案したよ
うに、良品を成形したときのサンプリング処理で検出さ
れた実際の圧力波形を目標値としてメモリ110に直接
設定して全工程に亘る圧力優先の制御を行ったりする。
また、類似する金型に対して設定された圧力波形を修正
して目標圧力波形としてメモリ110に設定して全工程
に亘る圧力優先の制御を行ったり、従来と同様に、射出
工程では射出速度優先の制御を行い、保圧工程では射出
圧力の優先制御を行って成形条件を決定した後、成形条
件確定時のサンプリングで得られた実際の圧力波形をメ
モリ110に設定して全工程に亘る圧力優先の制御を行
ったりしても良い。
圧力の優先制御とする場合または射出保圧工程の全般を
射出圧力の優先制御とする場合のいずれの場合において
も、圧力制御の目標値となる圧力波形を予め射出成形機
に設定してから射出保圧動作を行わせる必要があるが、
圧力波形の設定およびこれに基く射出保圧工程の実行方
式には各種のものがあり、例えば、射出保圧工程の全般
を射出圧力の優先制御とする場合には、特開平3−58
821号公報に示されるように、制御装置100のメモ
リ110に射出開始からの時間の関数として圧力波形を
設定して全工程に亘り圧力優先の制御を行ったり、ま
た、本願出願人が特願平3−15959号で提案したよ
うに、良品を成形したときのサンプリング処理で検出さ
れた実際の圧力波形を目標値としてメモリ110に直接
設定して全工程に亘る圧力優先の制御を行ったりする。
また、類似する金型に対して設定された圧力波形を修正
して目標圧力波形としてメモリ110に設定して全工程
に亘る圧力優先の制御を行ったり、従来と同様に、射出
工程では射出速度優先の制御を行い、保圧工程では射出
圧力の優先制御を行って成形条件を決定した後、成形条
件確定時のサンプリングで得られた実際の圧力波形をメ
モリ110に設定して全工程に亘る圧力優先の制御を行
ったりしても良い。
【0023】また、射出保圧工程における保圧工程のみ
を圧力優先制御とする場合には、制御装置100の設定
メモリ部に射出各段の射出速度とその切換位置および射
出/保圧切替え位置(または圧力)ならびに保圧各段の
保圧圧力と保圧時間を設定し、射出工程では射出各段の
設定射出速度に基いて位置および速度ループの処理を実
行して速度優先で射出制御を行う一方、スクリュー2の
現在位置が射出/保圧切替え設定位置に到達した段階
(または圧力検出器4で検出される樹脂圧力が設定切替
え圧力に達した段階)でタイマによる計時を開始すると
共に、タイマの計測時間が設定保圧時間に達する毎に前
記のようにしてメモリ110に設定記憶された保圧各段
の設定保圧圧力を読出し、圧力検出器4で検出される現
在樹脂圧力と現保圧段における設定保圧圧力とを所定周
期毎に比較して、その圧力偏差に圧力制御系のゲインG
を乗じてトルク指令電圧として直接サーボアンプ103
に出力することにより圧力優先の保圧フィードバック制
御を行う。
を圧力優先制御とする場合には、制御装置100の設定
メモリ部に射出各段の射出速度とその切換位置および射
出/保圧切替え位置(または圧力)ならびに保圧各段の
保圧圧力と保圧時間を設定し、射出工程では射出各段の
設定射出速度に基いて位置および速度ループの処理を実
行して速度優先で射出制御を行う一方、スクリュー2の
現在位置が射出/保圧切替え設定位置に到達した段階
(または圧力検出器4で検出される樹脂圧力が設定切替
え圧力に達した段階)でタイマによる計時を開始すると
共に、タイマの計測時間が設定保圧時間に達する毎に前
記のようにしてメモリ110に設定記憶された保圧各段
の設定保圧圧力を読出し、圧力検出器4で検出される現
在樹脂圧力と現保圧段における設定保圧圧力とを所定周
期毎に比較して、その圧力偏差に圧力制御系のゲインG
を乗じてトルク指令電圧として直接サーボアンプ103
に出力することにより圧力優先の保圧フィードバック制
御を行う。
【0024】図3は、射出成形機の駆動制御中にNC用
制御部107のプロセッサ(以下、単にNC用CPUと
いう)がメモリ110の制御プログラムに基いて所定周
期毎に繰り返し実行する「ゲイン調整処理」の概略を示
すフローチャートであり、以下、このフローチャートを
参照して第1実施例の射出制御方法について説明する。
なお、この実施例は樹脂の充填状態をスクリュー位置に
よって検出し、樹脂の充填度合に対応して圧力制御系の
ゲインを調整するようにしたものであり、ここでは、射
出保圧工程の全般を圧力優先で制御する場合の処理につ
いて説明する。ここでいう所定周期とは、いわゆる多重
プログラミングやタイムシェアリングの技法を用いたプ
ログラム管理における1処理周期のことであり、その実
行周期は極めて短い。
制御部107のプロセッサ(以下、単にNC用CPUと
いう)がメモリ110の制御プログラムに基いて所定周
期毎に繰り返し実行する「ゲイン調整処理」の概略を示
すフローチャートであり、以下、このフローチャートを
参照して第1実施例の射出制御方法について説明する。
なお、この実施例は樹脂の充填状態をスクリュー位置に
よって検出し、樹脂の充填度合に対応して圧力制御系の
ゲインを調整するようにしたものであり、ここでは、射
出保圧工程の全般を圧力優先で制御する場合の処理につ
いて説明する。ここでいう所定周期とは、いわゆる多重
プログラミングやタイムシェアリングの技法を用いたプ
ログラム管理における1処理周期のことであり、その実
行周期は極めて短い。
【0025】所定周期毎の「ゲイン調整処理」を開始し
たNC用CPUは、まず、射出保圧工程の開始に際して
シーケンス制御部104からの射出開始指令でセットさ
れる射出保圧工程実行フラグが既にセットされているか
否かにより、今周期の「ゲイン調整処理」が射出保圧工
程実行中の処理であるか否かを判別する(ステップA
1)。今周期の「ゲイン調整処理」が射出保圧工程実行
中の処理でなければ、NC用CPUは経過時間計測タイ
マ(図示せず)をリセットして当該処理周期の「ゲイン
調整処理」を終了し、以下、所定周期毎の「ゲイン調整
処理」でステップA1の判別処理と経過時間計測タイマ
のリセット操作のみを繰り返し実行して、射出保圧工程
の開始を待機することとなる。
たNC用CPUは、まず、射出保圧工程の開始に際して
シーケンス制御部104からの射出開始指令でセットさ
れる射出保圧工程実行フラグが既にセットされているか
否かにより、今周期の「ゲイン調整処理」が射出保圧工
程実行中の処理であるか否かを判別する(ステップA
1)。今周期の「ゲイン調整処理」が射出保圧工程実行
中の処理でなければ、NC用CPUは経過時間計測タイ
マ(図示せず)をリセットして当該処理周期の「ゲイン
調整処理」を終了し、以下、所定周期毎の「ゲイン調整
処理」でステップA1の判別処理と経過時間計測タイマ
のリセット操作のみを繰り返し実行して、射出保圧工程
の開始を待機することとなる。
【0026】そして、シーケンス制御部104のプロセ
ッサから射出開始指令が出力されて射出保圧工程実行フ
ラグがセットされると、所定周期毎の「ゲイン調整処
理」を繰り返し実行するNC用CPUはステップA1の
判別処理で射出保圧工程の開始を検出し、前述の経過時
間計測タイマを作動して当該射出保圧工程における射出
開始後の経過時間の測定を開始する一方、メモリ110
の現在位置記憶レジスタからスクリュー2の現在位置X
を読み込む(ステップA2)。
ッサから射出開始指令が出力されて射出保圧工程実行フ
ラグがセットされると、所定周期毎の「ゲイン調整処
理」を繰り返し実行するNC用CPUはステップA1の
判別処理で射出保圧工程の開始を検出し、前述の経過時
間計測タイマを作動して当該射出保圧工程における射出
開始後の経過時間の測定を開始する一方、メモリ110
の現在位置記憶レジスタからスクリュー2の現在位置X
を読み込む(ステップA2)。
【0027】次いで、NC用CPUはG=−X・A+B
(但し、AおよびBは任意の正数であり、最適の圧力制
御ができるように、樹脂の種類,樹脂の温度,金型形
状,成形機の種類等に応じて自由に調整することができ
る)の算術式に基いて圧力制御系のゲインGを算出した
後、経過時間計測タイマの現在値に対応する設定樹脂圧
力Tx と圧力検出器4で検出された現在樹脂圧力Ty を
メモリ110から読み込んで圧力偏差〔Tx −Ty 〕を
求め、Tr =〔Tx −Ty 〕・Gの算術式に基いてトル
ク指令(電流指令)Tr を算出し、射出用サーボモータ
M1のためのサーボ制御用マイクロプロセッサに圧力指
令として出力して、射出用サーボモータM1でスクリュ
ー2を軸方向に駆動して射出保圧工程の圧力フィードバ
ック制御を行う(ステップA3)。
(但し、AおよびBは任意の正数であり、最適の圧力制
御ができるように、樹脂の種類,樹脂の温度,金型形
状,成形機の種類等に応じて自由に調整することができ
る)の算術式に基いて圧力制御系のゲインGを算出した
後、経過時間計測タイマの現在値に対応する設定樹脂圧
力Tx と圧力検出器4で検出された現在樹脂圧力Ty を
メモリ110から読み込んで圧力偏差〔Tx −Ty 〕を
求め、Tr =〔Tx −Ty 〕・Gの算術式に基いてトル
ク指令(電流指令)Tr を算出し、射出用サーボモータ
M1のためのサーボ制御用マイクロプロセッサに圧力指
令として出力して、射出用サーボモータM1でスクリュ
ー2を軸方向に駆動して射出保圧工程の圧力フィードバ
ック制御を行う(ステップA3)。
【0028】以下、NC用CPUは射出保圧工程の期間
中、前記と同様にしてステップA1〜ステップA3の処
理を繰り返し実行して射出保圧工程の圧力フィードバッ
ク制御を行うこととなるが、この実施例では射出シリン
ダ1の先端をスクリュー2の原点とし、スクリュー2が
計量方向に移動する後退移動を正方向へのスクリュー移
動として規定しているので、図2に示されるように、ス
クリュー2が前進して現在位置Xの値が小さくなるほど
圧力制御系のゲインGの値は大きくなる。従って、スク
リュー2が計量完了位置の近傍に位置する射出開始直後
の未充填段階では圧力制御系のゲインGの値が小さいの
で、樹脂の充填完了前の段階で不用意なオーバーシュー
トが生じて成形品に“やけ”等の不良を生じるといった
事故が未然に防止され、また、スクリュー2が射出シリ
ンダ1の先端に近付いて金型キャビティ内への樹脂の充
填度合が進めば圧力制御系のゲインGの値も増大するの
で、スクリュー2に強大な樹脂反力が作用した場合でも
圧力制御の応答に遅れを生じることがなく、設定保圧時
間が短いような場合でも所望の保圧圧力を適確に印加す
ることができ、成形品に“ひけ”や“そり”等を生じる
といった問題も解消される。
中、前記と同様にしてステップA1〜ステップA3の処
理を繰り返し実行して射出保圧工程の圧力フィードバッ
ク制御を行うこととなるが、この実施例では射出シリン
ダ1の先端をスクリュー2の原点とし、スクリュー2が
計量方向に移動する後退移動を正方向へのスクリュー移
動として規定しているので、図2に示されるように、ス
クリュー2が前進して現在位置Xの値が小さくなるほど
圧力制御系のゲインGの値は大きくなる。従って、スク
リュー2が計量完了位置の近傍に位置する射出開始直後
の未充填段階では圧力制御系のゲインGの値が小さいの
で、樹脂の充填完了前の段階で不用意なオーバーシュー
トが生じて成形品に“やけ”等の不良を生じるといった
事故が未然に防止され、また、スクリュー2が射出シリ
ンダ1の先端に近付いて金型キャビティ内への樹脂の充
填度合が進めば圧力制御系のゲインGの値も増大するの
で、スクリュー2に強大な樹脂反力が作用した場合でも
圧力制御の応答に遅れを生じることがなく、設定保圧時
間が短いような場合でも所望の保圧圧力を適確に印加す
ることができ、成形品に“ひけ”や“そり”等を生じる
といった問題も解消される。
【0029】そして、当該1射出保圧工程の圧力制御が
終了して射出保圧工程実行フラグがリセットされると、
「ゲイン調整処理」を繰り返し実行するNC用CPUは
ステップA1の判別処理で当該1射出保圧工程の終了を
検出し、前述の経過時間計測タイマの値をリセットした
後、再び、「ゲイン調整処理」でステップA1の判別処
理を繰り返し実行して、次サイクルの射出保圧工程が開
始されるのを待機することとなる。
終了して射出保圧工程実行フラグがリセットされると、
「ゲイン調整処理」を繰り返し実行するNC用CPUは
ステップA1の判別処理で当該1射出保圧工程の終了を
検出し、前述の経過時間計測タイマの値をリセットした
後、再び、「ゲイン調整処理」でステップA1の判別処
理を繰り返し実行して、次サイクルの射出保圧工程が開
始されるのを待機することとなる。
【0030】この例ではスクリュー2の前進、即ち、樹
脂の充填度合に対応して圧力制御系のゲインGの値を線
形的に増大させるようにしているが、圧力制御系のゲイ
ンGを求めるための算術式を変更すれば、スクリュー2
の前進に対応して圧力制御系のゲインGの増大率を徐々
に増加させてゆくようなことも可能である。
脂の充填度合に対応して圧力制御系のゲインGの値を線
形的に増大させるようにしているが、圧力制御系のゲイ
ンGを求めるための算術式を変更すれば、スクリュー2
の前進に対応して圧力制御系のゲインGの増大率を徐々
に増加させてゆくようなことも可能である。
【0031】また、ステップA3の処理で算術式に基い
てゲインを求める代わりに、予め、スクリュー位置に対
応して最適ゲインの値を記憶したファイル手段をメモリ
110に設けておき、スクリュー2の現在位置に基いて
最適の圧力制御を行うためのゲインを選択して圧力制御
を行うようにしても良い。更に、樹脂の種類,樹脂の温
度,金型形状,成形機の種類等に応じて算術式によりゲ
インGを決めるための係数A,Bの組をメモリ110の
ファイル手段に複数組記憶させておき、樹脂の種類,樹
脂の温度,金型形状,成形機の種類等に応じ、予め記憶
しておいた係数A,Bの組を読み出して算術式を実行す
ることによりゲインGを求めて圧力制御を行うようにし
ても良い。係数A,Bの値は実際に成形した製品の状態
等を考慮して、任意に修正,追加,削除等ができるよう
にしてメモリ110内に保存しておく。なお、これらの
記憶データは、制御装置内のメモリ(ROM/RAM)
に限らず、磁気カード,ICカード,フロッピーディス
ク等の外部記憶装置やホストコンピュータ等に保存して
おくこともできる。
てゲインを求める代わりに、予め、スクリュー位置に対
応して最適ゲインの値を記憶したファイル手段をメモリ
110に設けておき、スクリュー2の現在位置に基いて
最適の圧力制御を行うためのゲインを選択して圧力制御
を行うようにしても良い。更に、樹脂の種類,樹脂の温
度,金型形状,成形機の種類等に応じて算術式によりゲ
インGを決めるための係数A,Bの組をメモリ110の
ファイル手段に複数組記憶させておき、樹脂の種類,樹
脂の温度,金型形状,成形機の種類等に応じ、予め記憶
しておいた係数A,Bの組を読み出して算術式を実行す
ることによりゲインGを求めて圧力制御を行うようにし
ても良い。係数A,Bの値は実際に成形した製品の状態
等を考慮して、任意に修正,追加,削除等ができるよう
にしてメモリ110内に保存しておく。なお、これらの
記憶データは、制御装置内のメモリ(ROM/RAM)
に限らず、磁気カード,ICカード,フロッピーディス
ク等の外部記憶装置やホストコンピュータ等に保存して
おくこともできる。
【0032】以上、射出保圧工程の全般を圧力優先で制
御すると共に、スクリュー位置によって樹脂の充填度合
を検出して圧力制御系のゲインを調整するようにした第
1実施例について説明したが、保圧工程のみを圧力優先
で制御する場合であっても、スクリュー2の現在位置が
射出/保圧切替え設定位置に到達してからの処理は図3
に示されるような「ゲイン調整処理」の場合と全く同様
である。但し、この場合は、スクリュー2の現在位置が
射出/保圧切替え設定位置に到達した段階で経過時間計
測タイマをスタートさせ、射出/保圧切替え設定位置到
達からの経過時間を基準に設定された保圧のための設定
圧力波形に従って圧力制御を行うことになる。
御すると共に、スクリュー位置によって樹脂の充填度合
を検出して圧力制御系のゲインを調整するようにした第
1実施例について説明したが、保圧工程のみを圧力優先
で制御する場合であっても、スクリュー2の現在位置が
射出/保圧切替え設定位置に到達してからの処理は図3
に示されるような「ゲイン調整処理」の場合と全く同様
である。但し、この場合は、スクリュー2の現在位置が
射出/保圧切替え設定位置に到達した段階で経過時間計
測タイマをスタートさせ、射出/保圧切替え設定位置到
達からの経過時間を基準に設定された保圧のための設定
圧力波形に従って圧力制御を行うことになる。
【0033】また、スクリュー2に作用する樹脂の反力
を直接的に検出することによっても充填完了の有無や樹
脂の充填度合を検出することができるので、前述した
「ゲイン調整処理」におけるステップA2の処理でスク
リュー2の現在位置Xを読み込む代わりに樹脂圧力の現
在値Ty を読み込み、ステップA2の処理でG=Ty ・
A′+B′(但し、A′およびB′は任意の正数)の算
術式に基いて圧力制御系のゲインGを算出し、前記と同
様の圧力フィードバック制御を行うようにしてもよい。
樹脂の充填が進むにつれて樹脂圧力の現在値Ty の値が
増大するため、前述の第1実施例と同様、樹脂の充填の
度合に応じて圧力制御系のゲインが単純増加することと
なり、不用意なオーバーシュートやアンダーシュートの
発生を未然に防止することができる。更に、スクリュー
位置の前進に応じて設定圧力波形のデータが単純増加す
るような場合では、樹脂圧力の現在値Ty に代えて設定
樹脂圧力Tx を読み込むようにしても同様の効果が得ら
れる。
を直接的に検出することによっても充填完了の有無や樹
脂の充填度合を検出することができるので、前述した
「ゲイン調整処理」におけるステップA2の処理でスク
リュー2の現在位置Xを読み込む代わりに樹脂圧力の現
在値Ty を読み込み、ステップA2の処理でG=Ty ・
A′+B′(但し、A′およびB′は任意の正数)の算
術式に基いて圧力制御系のゲインGを算出し、前記と同
様の圧力フィードバック制御を行うようにしてもよい。
樹脂の充填が進むにつれて樹脂圧力の現在値Ty の値が
増大するため、前述の第1実施例と同様、樹脂の充填の
度合に応じて圧力制御系のゲインが単純増加することと
なり、不用意なオーバーシュートやアンダーシュートの
発生を未然に防止することができる。更に、スクリュー
位置の前進に応じて設定圧力波形のデータが単純増加す
るような場合では、樹脂圧力の現在値Ty に代えて設定
樹脂圧力Tx を読み込むようにしても同様の効果が得ら
れる。
【0034】次に、樹脂の温度や種類等の相違で様々に
変化する樹脂の流動抵抗に対応して予めメモリ110の
ファイル手段(以下、最適条件記憶ファイルという)に
圧力制御系の最適ゲインを幾つか保存しておき、射出保
圧工程におけるスクリュー2の移動状況から樹脂の流動
抵抗を検出して最適のゲインで圧力制御を行うようにし
た第2実施例について説明する。この実施例は、スクリ
ュー2自体に作用する駆動力が同様の場合であっても樹
脂の流動抵抗の変化に応じてスクリュー2の移動速度が
変化するという事実に基き、スクリュー2の駆動力、即
ち、スクリュー2に作用する樹脂反力とスクリュー2の
移動速度との対応関係から樹脂の流動抵抗を検知し、こ
の流動抵抗に最も適した圧力制御系のゲインを選択して
射出保圧圧力のフィードバック制御を行うものである。
変化する樹脂の流動抵抗に対応して予めメモリ110の
ファイル手段(以下、最適条件記憶ファイルという)に
圧力制御系の最適ゲインを幾つか保存しておき、射出保
圧工程におけるスクリュー2の移動状況から樹脂の流動
抵抗を検出して最適のゲインで圧力制御を行うようにし
た第2実施例について説明する。この実施例は、スクリ
ュー2自体に作用する駆動力が同様の場合であっても樹
脂の流動抵抗の変化に応じてスクリュー2の移動速度が
変化するという事実に基き、スクリュー2の駆動力、即
ち、スクリュー2に作用する樹脂反力とスクリュー2の
移動速度との対応関係から樹脂の流動抵抗を検知し、こ
の流動抵抗に最も適した圧力制御系のゲインを選択して
射出保圧圧力のフィードバック制御を行うものである。
【0035】図4は、メモリ110の設定メモリ部に保
存された最適条件記憶ファイルの一例を示す概念図であ
る。最適条件記憶ファイルには、スクリュー2に作用す
る力が略同一と見做せる樹脂圧力区間〔Ti-1 〜Ti 〕
(但し、iは1〜nの整数)が複数記憶されると共に、
各樹脂圧力区間〔Ti-1 〜Ti 〕の各々に対応して、ス
クリュー2の移動速度が略同一と見做せるスクリュー移
動速度区間〔Vi,j-1〜Vi,j 〕(但し、jは1〜mの
整数)が複数記憶され、更に、各樹脂圧力区間毎のスク
リュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕の各々に一対
一に対応して設定された圧力制御系のゲイン〔Gi,j 〕
が記憶されている。
存された最適条件記憶ファイルの一例を示す概念図であ
る。最適条件記憶ファイルには、スクリュー2に作用す
る力が略同一と見做せる樹脂圧力区間〔Ti-1 〜Ti 〕
(但し、iは1〜nの整数)が複数記憶されると共に、
各樹脂圧力区間〔Ti-1 〜Ti 〕の各々に対応して、ス
クリュー2の移動速度が略同一と見做せるスクリュー移
動速度区間〔Vi,j-1〜Vi,j 〕(但し、jは1〜mの
整数)が複数記憶され、更に、各樹脂圧力区間毎のスク
リュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕の各々に一対
一に対応して設定された圧力制御系のゲイン〔Gi,j 〕
が記憶されている。
【0036】なお、各樹脂圧力区間や各スクリュー移動
速度区間が包含する値の大小関係を各区間毎に比較する
必要上、以下の説明では「区間の値」という言葉を用い
る。「区間の値」とは各区間に包含された値を示す「代
表的な値」であり、以下の説明では、「代表的な値」と
して各区間における最大値と最小値とを加えて2で除し
た値、即ち、各区間が包含する値の平均値を用いるもの
とする。例えば、樹脂圧力区間〔Ti-1 〜Ti 〕におけ
る「区間の値」は〔(Ti-1 +Ti )/2〕となる。以
下、「区間の値」といった場合には各区間が包含する値
の平均値を意味するものとするが、これは一例であり、
例えば、各区間に包含された値を示す「代表的な値」と
して各区間の最大値または最小値のいずれか一方を選択
し、首尾一貫して「区間の値」として用いることを妨げ
るものではない。従って、「区間の値」として各区間の
最大値を選択した場合には「区間の値」がその区間の最
大値を示し、また、「区間の値」として各区間の最小値
を選択した場合には「区間の値」がその区間の最小値を
示すこととなる。
速度区間が包含する値の大小関係を各区間毎に比較する
必要上、以下の説明では「区間の値」という言葉を用い
る。「区間の値」とは各区間に包含された値を示す「代
表的な値」であり、以下の説明では、「代表的な値」と
して各区間における最大値と最小値とを加えて2で除し
た値、即ち、各区間が包含する値の平均値を用いるもの
とする。例えば、樹脂圧力区間〔Ti-1 〜Ti 〕におけ
る「区間の値」は〔(Ti-1 +Ti )/2〕となる。以
下、「区間の値」といった場合には各区間が包含する値
の平均値を意味するものとするが、これは一例であり、
例えば、各区間に包含された値を示す「代表的な値」と
して各区間の最大値または最小値のいずれか一方を選択
し、首尾一貫して「区間の値」として用いることを妨げ
るものではない。従って、「区間の値」として各区間の
最大値を選択した場合には「区間の値」がその区間の最
大値を示し、また、「区間の値」として各区間の最小値
を選択した場合には「区間の値」がその区間の最小値を
示すこととなる。
【0037】そして、実施例の場合、前述の最適条件記
憶ファイルにおいて樹脂圧力区間〔Ti-1 〜Ti 〕はi
の値が小さいほどその区間の値が小さく、また、スクリ
ュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕もjの値が小さ
いほどその区間の値が小さいが、圧力制御系のゲイン
〔Gi,j 〕はjの値が小さいほどその値が大きい。つま
り、スクリュー2の駆動力を示す樹脂圧力区間〔Ti-1
〜Ti 〕が同一であっても、スクリュー移動速度区間
〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕の区間の値が比較的大きい場合に
は樹脂の流動抵抗が小さいので、不用意なオーバーシュ
ートによる成形品の“やけ”等を防止するために圧力制
御系のゲイン〔Gi,j 〕を小さな値に設定する一方、ス
クリュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕の区間の値
が比較的小さい場合には樹脂の流動抵抗が大きくなって
いるので、アンダーシュートを防止するために圧力制御
系のゲイン〔Gi,j 〕を大きな値に設定するようにして
いる。この最適条件記憶ファイルは、実際に成形した製
品の状態等を考慮して、最適ゲスンの値を任意に修正,
追加,削除できるようになっている。なお、最適条件記
憶ファイルは、制御装置内のメモリ(ROM/RAM)
の他、磁気カード,ICカード,フロッピーディスク等
の外部記憶装置やホストコンピュータ等に保存しておく
こともできる。
憶ファイルにおいて樹脂圧力区間〔Ti-1 〜Ti 〕はi
の値が小さいほどその区間の値が小さく、また、スクリ
ュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕もjの値が小さ
いほどその区間の値が小さいが、圧力制御系のゲイン
〔Gi,j 〕はjの値が小さいほどその値が大きい。つま
り、スクリュー2の駆動力を示す樹脂圧力区間〔Ti-1
〜Ti 〕が同一であっても、スクリュー移動速度区間
〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕の区間の値が比較的大きい場合に
は樹脂の流動抵抗が小さいので、不用意なオーバーシュ
ートによる成形品の“やけ”等を防止するために圧力制
御系のゲイン〔Gi,j 〕を小さな値に設定する一方、ス
クリュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕の区間の値
が比較的小さい場合には樹脂の流動抵抗が大きくなって
いるので、アンダーシュートを防止するために圧力制御
系のゲイン〔Gi,j 〕を大きな値に設定するようにして
いる。この最適条件記憶ファイルは、実際に成形した製
品の状態等を考慮して、最適ゲスンの値を任意に修正,
追加,削除できるようになっている。なお、最適条件記
憶ファイルは、制御装置内のメモリ(ROM/RAM)
の他、磁気カード,ICカード,フロッピーディスク等
の外部記憶装置やホストコンピュータ等に保存しておく
こともできる。
【0038】図5は、射出成形機の駆動制御中にNC用
CPUがメモリ110の制御プログラムに基いて所定周
期に繰り返し実行する第2実施例の「ゲイン調整処理」
の概略を示すフローチャートであり、以下、このフロー
チャートを参照して第2実施例の射出制御方法について
説明する。
CPUがメモリ110の制御プログラムに基いて所定周
期に繰り返し実行する第2実施例の「ゲイン調整処理」
の概略を示すフローチャートであり、以下、このフロー
チャートを参照して第2実施例の射出制御方法について
説明する。
【0039】所定周期毎の「ゲイン調整処理」を開始し
たNC用CPUは、まず、射出保圧工程の開始に際して
シーケンス制御部104からの射出開始指令でセットさ
れる射出保圧工程実行フラグが既にセットされているか
否かにより、今周期の「ゲイン調整処理」が射出保圧工
程実行中の処理であるか否かを判別する(ステップB
1)。今周期の「ゲイン調整処理」が射出保圧工程実行
中の処理でなければ、NC用CPUは経過時間計測タイ
マ(図示せず)をリセットして当該処理周期の「ゲイン
調整処理」を終了し、以下、所定周期毎の「ゲイン調整
処理」でステップB1の判別処理と経過時間計測タイマ
のリセット操作のみを繰り返し実行して、射出保圧工程
の開始を待機することとなる。
たNC用CPUは、まず、射出保圧工程の開始に際して
シーケンス制御部104からの射出開始指令でセットさ
れる射出保圧工程実行フラグが既にセットされているか
否かにより、今周期の「ゲイン調整処理」が射出保圧工
程実行中の処理であるか否かを判別する(ステップB
1)。今周期の「ゲイン調整処理」が射出保圧工程実行
中の処理でなければ、NC用CPUは経過時間計測タイ
マ(図示せず)をリセットして当該処理周期の「ゲイン
調整処理」を終了し、以下、所定周期毎の「ゲイン調整
処理」でステップB1の判別処理と経過時間計測タイマ
のリセット操作のみを繰り返し実行して、射出保圧工程
の開始を待機することとなる。
【0040】そして、シーケンス制御部104のプロセ
ッサから射出開始指令が出力されて射出保圧工程実行フ
ラグがセットされると、所定周期毎の「ゲイン調整処
理」を繰り返し実行するNC用CPUはステップB1の
判別処理で射出保圧工程の開始を検出し、前述の経過時
間計測タイマを作動して当該射出保圧工程における射出
開始後の経過時間の測定を開始する一方、メモリ110
の設定メモリ部から経過時間計測タイマの現在値に対応
する設定樹脂圧力Tx を読み込んで一時記憶すると共
に、スクリュー2の現在速度Vx を算出して一時記憶し
(ステップB2)、ファイル検索指標iの値を初期化す
る(ステップB3)。
ッサから射出開始指令が出力されて射出保圧工程実行フ
ラグがセットされると、所定周期毎の「ゲイン調整処
理」を繰り返し実行するNC用CPUはステップB1の
判別処理で射出保圧工程の開始を検出し、前述の経過時
間計測タイマを作動して当該射出保圧工程における射出
開始後の経過時間の測定を開始する一方、メモリ110
の設定メモリ部から経過時間計測タイマの現在値に対応
する設定樹脂圧力Tx を読み込んで一時記憶すると共
に、スクリュー2の現在速度Vx を算出して一時記憶し
(ステップB2)、ファイル検索指標iの値を初期化す
る(ステップB3)。
【0041】実施例の射出成形機では射出圧力を優先制
御しているときにスクリュー2の前進速度を検出するた
めの格別の手段が設けられているわけではないが、前述
のステップB2の処理で今周期のスクリュー位置Xから
前周期のスクリュー位置X′の値を減じて処理周期で除
すことにより、スクリュー2の現在速度Vx を算出する
ようにしている。なお、ハードウェアサーボ回路を有す
る構成であれば射出用サーボモータM1のためのF/V
変換器やタコジェネレータからの出力をA/D変換して
読み込むことによりスクリュー2の現在速度Vx を直接
検出することが可能である。
御しているときにスクリュー2の前進速度を検出するた
めの格別の手段が設けられているわけではないが、前述
のステップB2の処理で今周期のスクリュー位置Xから
前周期のスクリュー位置X′の値を減じて処理周期で除
すことにより、スクリュー2の現在速度Vx を算出する
ようにしている。なお、ハードウェアサーボ回路を有す
る構成であれば射出用サーボモータM1のためのF/V
変換器やタコジェネレータからの出力をA/D変換して
読み込むことによりスクリュー2の現在速度Vx を直接
検出することが可能である。
【0042】次いで、NC用CPUはファイル検索指標
iの値を1インクリメントし(ステップB4)、最適条
件記憶ファイルの第i番目に記憶された樹脂圧力区間
〔Ti-1 〜Ti 〕の値を読み込み、現時点で選択されて
いる設定樹脂圧力Tx が最適条件記憶ファイルに記憶さ
れた第i番目の樹脂圧力区間〔Ti-1 〜Ti 〕の範囲に
含まれているか否かを判別する(ステップB5)。設定
樹脂圧力Tx の値が樹脂圧力区間〔Ti-1 〜Ti 〕の範
囲に含まれていなければ、NC用CPUは再びステップ
B4の処理に移行し、以下、現時点で選択されている設
定樹脂圧力Tx を含む樹脂圧力区間〔Ti-1 〜Ti 〕が
検出されるまでの間、ステップB4〜ステップB5の処
理を繰り返し実行し、設定樹脂圧力Tx を含む樹脂圧力
区間〔Ti-1 〜Ti 〕を検出した時点での指標iの値を
そのまま保持してファイル検索指標jの値を一旦初期化
する(ステップB6)。
iの値を1インクリメントし(ステップB4)、最適条
件記憶ファイルの第i番目に記憶された樹脂圧力区間
〔Ti-1 〜Ti 〕の値を読み込み、現時点で選択されて
いる設定樹脂圧力Tx が最適条件記憶ファイルに記憶さ
れた第i番目の樹脂圧力区間〔Ti-1 〜Ti 〕の範囲に
含まれているか否かを判別する(ステップB5)。設定
樹脂圧力Tx の値が樹脂圧力区間〔Ti-1 〜Ti 〕の範
囲に含まれていなければ、NC用CPUは再びステップ
B4の処理に移行し、以下、現時点で選択されている設
定樹脂圧力Tx を含む樹脂圧力区間〔Ti-1 〜Ti 〕が
検出されるまでの間、ステップB4〜ステップB5の処
理を繰り返し実行し、設定樹脂圧力Tx を含む樹脂圧力
区間〔Ti-1 〜Ti 〕を検出した時点での指標iの値を
そのまま保持してファイル検索指標jの値を一旦初期化
する(ステップB6)。
【0043】この実施例ではスクリュー2の駆動制御で
出力可能な最小射出保圧圧力“0”から最大射出保圧圧
力“Tn ”までの圧力範囲をn個の区間に分割して樹脂
圧力区間〔T0 〜T1 〕,〔T1 〜T2 〕,・・・,
〔Tn-1 〜Tn 〕の各々を設定するようにしているの
で、ステップB4〜ステップB5の処理を繰り返し実行
することにより設定樹脂圧力Tx を含む樹脂圧力区間
〔Ti-1 〜Ti 〕を必ず検出することができる。
出力可能な最小射出保圧圧力“0”から最大射出保圧圧
力“Tn ”までの圧力範囲をn個の区間に分割して樹脂
圧力区間〔T0 〜T1 〕,〔T1 〜T2 〕,・・・,
〔Tn-1 〜Tn 〕の各々を設定するようにしているの
で、ステップB4〜ステップB5の処理を繰り返し実行
することにより設定樹脂圧力Tx を含む樹脂圧力区間
〔Ti-1 〜Ti 〕を必ず検出することができる。
【0044】次いで、NC用CPUはファイル検索指標
jの値を1インクリメントし(ステップB7)、現時点
で選択されている設定樹脂圧力Tx を含む樹脂圧力区間
〔Ti-1 〜Ti 〕に対応して記憶された第j番目のスク
リュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕の値を最適条
件記憶ファイルから読み込み、現時点におけるスクリュ
ー移動速度Vx が最適条件記憶ファイルに記憶されたス
クリュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕の範囲に含
まれているか否かを判別する(ステップB8)。現時点
におけるスクリュー移動速度Vx がスクリュー移動速度
区間〔Vi,j-1〜Vi,j 〕の範囲に含まれていなけれ
ば、NC用CPUは再びステップB7の処理に移行し、
以下、現時点におけるスクリュー移動速度Vx を含むス
クリュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕が検出され
るまでの間、ステップB7〜ステップB8の処理を繰り
返し実行し、現時点におけるスクリュー移動速度Vx を
含むスクリュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕を検
出した時点での指標jの値をそのまま保持する。
jの値を1インクリメントし(ステップB7)、現時点
で選択されている設定樹脂圧力Tx を含む樹脂圧力区間
〔Ti-1 〜Ti 〕に対応して記憶された第j番目のスク
リュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕の値を最適条
件記憶ファイルから読み込み、現時点におけるスクリュ
ー移動速度Vx が最適条件記憶ファイルに記憶されたス
クリュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕の範囲に含
まれているか否かを判別する(ステップB8)。現時点
におけるスクリュー移動速度Vx がスクリュー移動速度
区間〔Vi,j-1〜Vi,j 〕の範囲に含まれていなけれ
ば、NC用CPUは再びステップB7の処理に移行し、
以下、現時点におけるスクリュー移動速度Vx を含むス
クリュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕が検出され
るまでの間、ステップB7〜ステップB8の処理を繰り
返し実行し、現時点におけるスクリュー移動速度Vx を
含むスクリュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕を検
出した時点での指標jの値をそのまま保持する。
【0045】なお、この実施例では樹脂圧力区間〔Ti-
1 〜Ti 〕の各々に対応して、スクリュー2の駆動制御
で出力可能な最小射出速度“0”から最大射出速度“V
m ”までの速度範囲をm個の区間に分割してスクリュー
移動速度区間〔Vi,0 〜Vi,1 〕,〔Vi,1 〜Vi,2
〕,・・・,〔Vi,m-1 〜Vi,m 〕を設定するように
しているので、ステップB7〜ステップB8の処理を繰
り返し実行する間にスクリュー移動速度Vx を含むスク
リュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕を必ず検出す
ることができる。また、最小射出速度“0”から最大射
出速度“Vm ”までの速度範囲を必ずしもm等分してし
てスクリュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕を設定
するとは限らず、スクリュー移動速度の大きさに応じて
スクリュー移動速度区間の刻みを変化させたり、また、
樹脂圧力区間〔Ti-1 〜Ti 〕毎にスクリュー移動速度
区間の刻みを変化させたりする場合もある。
1 〜Ti 〕の各々に対応して、スクリュー2の駆動制御
で出力可能な最小射出速度“0”から最大射出速度“V
m ”までの速度範囲をm個の区間に分割してスクリュー
移動速度区間〔Vi,0 〜Vi,1 〕,〔Vi,1 〜Vi,2
〕,・・・,〔Vi,m-1 〜Vi,m 〕を設定するように
しているので、ステップB7〜ステップB8の処理を繰
り返し実行する間にスクリュー移動速度Vx を含むスク
リュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕を必ず検出す
ることができる。また、最小射出速度“0”から最大射
出速度“Vm ”までの速度範囲を必ずしもm等分してし
てスクリュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕を設定
するとは限らず、スクリュー移動速度の大きさに応じて
スクリュー移動速度区間の刻みを変化させたり、また、
樹脂圧力区間〔Ti-1 〜Ti 〕毎にスクリュー移動速度
区間の刻みを変化させたりする場合もある。
【0046】以上の処理により、現時点で選択されてい
る設定樹脂圧力Tx に対応する樹脂圧力区間〔Ti-1 〜
Ti 〕とスクリュー2の現在速度Vx に対応するスクリ
ュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕を特定して樹脂
の流動抵抗を示す特性として検知したNC用CPUは、
前述のファイル検索指標iおよびjの現在値に基いて、
この流動抵抗の特性に対応して設定された圧力制御系の
最適ゲイン〔Gi,j 〕をファイルから選択し、経過時間
計測タイマの現在値に対応する設定樹脂圧力Tx および
圧力検出器4で検出された現在樹脂圧力Ty をメモリ1
10から読み込んで圧力偏差〔Tx −Ty 〕を求め、T
r =〔Tx −Ty 〕・〔Gi,j 〕の算術式に基いてトル
ク指令Tr を算出し、射出用サーボモータM1のための
サーボ制御用マイクロプロセッサに圧力指令として出力
し、射出用サーボモータM1でスクリュー2を軸方向に
駆動して射出保圧工程の圧力フィードバック制御を行う
(ステップB9)。
る設定樹脂圧力Tx に対応する樹脂圧力区間〔Ti-1 〜
Ti 〕とスクリュー2の現在速度Vx に対応するスクリ
ュー移動速度区間〔Vi,j-1 〜Vi,j 〕を特定して樹脂
の流動抵抗を示す特性として検知したNC用CPUは、
前述のファイル検索指標iおよびjの現在値に基いて、
この流動抵抗の特性に対応して設定された圧力制御系の
最適ゲイン〔Gi,j 〕をファイルから選択し、経過時間
計測タイマの現在値に対応する設定樹脂圧力Tx および
圧力検出器4で検出された現在樹脂圧力Ty をメモリ1
10から読み込んで圧力偏差〔Tx −Ty 〕を求め、T
r =〔Tx −Ty 〕・〔Gi,j 〕の算術式に基いてトル
ク指令Tr を算出し、射出用サーボモータM1のための
サーボ制御用マイクロプロセッサに圧力指令として出力
し、射出用サーボモータM1でスクリュー2を軸方向に
駆動して射出保圧工程の圧力フィードバック制御を行う
(ステップB9)。
【0047】以下、NC用CPUは射出保圧工程の期間
中、前記と同様にしてステップB1〜ステップB9の処
理を繰り返し実行して射出保圧工程の圧力フィードバッ
ク制御を行うこととなるが、樹脂温度が増大して樹脂の
流動抵抗が減少すると同じ射出保圧圧力をスクリュー2
に印加した場合でもスクリュー2の移動速度が大きくな
り、また、樹脂温度が減少して樹脂の流動抵抗が増大す
るとスクリュー2の移動速度が小さくなる。
中、前記と同様にしてステップB1〜ステップB9の処
理を繰り返し実行して射出保圧工程の圧力フィードバッ
ク制御を行うこととなるが、樹脂温度が増大して樹脂の
流動抵抗が減少すると同じ射出保圧圧力をスクリュー2
に印加した場合でもスクリュー2の移動速度が大きくな
り、また、樹脂温度が減少して樹脂の流動抵抗が増大す
るとスクリュー2の移動速度が小さくなる。
【0048】NC用CPUは、その時点で設定されてい
る射出保圧圧力を含む樹脂圧力区間〔Ti-1 〜Ti 〕の
各々に対して、スクリュー移動速度の増大を流動抵抗の
減少として検知し、値の小さな最適ゲイン〔Gi,j 〕を
最適条件記憶ファイルから選択して圧力のフィードバッ
ク制御を行う一方、スクリュー移動速度が減少した場合
には、これを流動抵抗の増大として検知し、値の大きな
最適ゲイン〔Gi,j 〕を選択して圧力のフィードバック
制御を行うので、設定射出保圧圧力の切替え、および、
温度環境の変動による樹脂の流動特性の変化等に応じた
適確な圧力制御が可能となり、射出保圧工程における不
用意なオーバーシュートやアンダーシュートが確実に防
止される。
る射出保圧圧力を含む樹脂圧力区間〔Ti-1 〜Ti 〕の
各々に対して、スクリュー移動速度の増大を流動抵抗の
減少として検知し、値の小さな最適ゲイン〔Gi,j 〕を
最適条件記憶ファイルから選択して圧力のフィードバッ
ク制御を行う一方、スクリュー移動速度が減少した場合
には、これを流動抵抗の増大として検知し、値の大きな
最適ゲイン〔Gi,j 〕を選択して圧力のフィードバック
制御を行うので、設定射出保圧圧力の切替え、および、
温度環境の変動による樹脂の流動特性の変化等に応じた
適確な圧力制御が可能となり、射出保圧工程における不
用意なオーバーシュートやアンダーシュートが確実に防
止される。
【0049】そして、1射出保圧工程の圧力制御が終了
して射出保圧工程実行フラグがリセットされると、「ゲ
イン調整処理」を繰り返し実行するNC用CPUはステ
ップB1の判別処理で当該1射出保圧工程の終了を検出
し、前述の経過時間計測タイマの値をリセットした後、
再び、前述の「ゲイン調整処理」でステップB1の判別
処理を繰り返し実行して、次サイクルの射出保圧工程が
開始されるのを待機することとなる。
して射出保圧工程実行フラグがリセットされると、「ゲ
イン調整処理」を繰り返し実行するNC用CPUはステ
ップB1の判別処理で当該1射出保圧工程の終了を検出
し、前述の経過時間計測タイマの値をリセットした後、
再び、前述の「ゲイン調整処理」でステップB1の判別
処理を繰り返し実行して、次サイクルの射出保圧工程が
開始されるのを待機することとなる。
【0050】この実施例では、選択すべき最適ゲイン
〔Gi,j 〕を特定するための一要素である樹脂圧力区間
〔Ti-1 〜Ti 〕を現時点における設定樹脂圧力Tx の
値に基いて検出するようにしているが、圧力検出器4で
検出された現時点での樹脂圧力Ty や射出用サーボモー
タM1に流れるモータ電流、即ち、現時点における実際
の樹脂圧力に基いて最適条件記憶ファイルから樹脂圧力
区間〔Ti-1 〜Ti 〕を検出することもできる。
〔Gi,j 〕を特定するための一要素である樹脂圧力区間
〔Ti-1 〜Ti 〕を現時点における設定樹脂圧力Tx の
値に基いて検出するようにしているが、圧力検出器4で
検出された現時点での樹脂圧力Ty や射出用サーボモー
タM1に流れるモータ電流、即ち、現時点における実際
の樹脂圧力に基いて最適条件記憶ファイルから樹脂圧力
区間〔Ti-1 〜Ti 〕を検出することもできる。
【0051】以上、射出保圧工程の全般を圧力優先で制
御すると共に、樹脂の流動抵抗の変化に応じて圧力制御
系のゲインを調整するようにした第2実施例について説
明したが、保圧工程のみを圧力優先で制御する場合であ
っても、スクリュー2の現在位置が射出/保圧切替え設
定位置に到達してからの処理は、図5に示されるような
「ゲイン調整処理」の場合と全く同様である。また、図
4に示されるような最適条件記憶ファイルから現在樹脂
圧力とスクリュー移動速度との関係に基いて最適ゲイン
を特定する代わりに、現在樹脂圧力およびスクリュー移
動速度の値に基いて最適ゲインを算出するための算術式
をプログラム上に記憶させておき、前述した第1実施例
の場合と同様、プロセッサの演算処理によって最適ゲイ
ンを求めるようにしても良い。
御すると共に、樹脂の流動抵抗の変化に応じて圧力制御
系のゲインを調整するようにした第2実施例について説
明したが、保圧工程のみを圧力優先で制御する場合であ
っても、スクリュー2の現在位置が射出/保圧切替え設
定位置に到達してからの処理は、図5に示されるような
「ゲイン調整処理」の場合と全く同様である。また、図
4に示されるような最適条件記憶ファイルから現在樹脂
圧力とスクリュー移動速度との関係に基いて最適ゲイン
を特定する代わりに、現在樹脂圧力およびスクリュー移
動速度の値に基いて最適ゲインを算出するための算術式
をプログラム上に記憶させておき、前述した第1実施例
の場合と同様、プロセッサの演算処理によって最適ゲイ
ンを求めるようにしても良い。
【0052】
【発明の効果】本発明による射出成形機の射出制御方法
は、樹脂の充填状態を検出し、樹脂の充填度合に対応し
て圧力制御系のゲインを自動的に調整するようにしたの
で、樹脂の充填状態がどのような場合であっても不用意
なオーバーシュートやアンダーシュートを確実に防止す
ることができ、また、スクリューに大きな樹脂反力が作
用している充填完了の状態であっても、指令された設定
樹脂圧力を短い設定保圧時間で適確に与圧することがで
きる。また、樹脂圧力とスクリュー現在速度との関係に
基いて樹脂の粘性抵抗を検知し、樹脂の流動抵抗に最も
適した圧力制御系のゲインを選択して圧力のフィードバ
ック制御を行うようにしたので、樹脂の流動抵抗の大小
および流動抵抗の変化に関わりなく確実にオーバーシュ
ートやアンダーシュートを防止することができる。
は、樹脂の充填状態を検出し、樹脂の充填度合に対応し
て圧力制御系のゲインを自動的に調整するようにしたの
で、樹脂の充填状態がどのような場合であっても不用意
なオーバーシュートやアンダーシュートを確実に防止す
ることができ、また、スクリューに大きな樹脂反力が作
用している充填完了の状態であっても、指令された設定
樹脂圧力を短い設定保圧時間で適確に与圧することがで
きる。また、樹脂圧力とスクリュー現在速度との関係に
基いて樹脂の粘性抵抗を検知し、樹脂の流動抵抗に最も
適した圧力制御系のゲインを選択して圧力のフィードバ
ック制御を行うようにしたので、樹脂の流動抵抗の大小
および流動抵抗の変化に関わりなく確実にオーバーシュ
ートやアンダーシュートを防止することができる。
【図1】本発明の射出制御方法を適用した一実施例の射
出成形機の要部を示すブロック図である。
出成形機の要部を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施例における「ゲイン調整処
理」に対応してスクリュー位置XとゲインGとの関係を
示す作用原理図である。
理」に対応してスクリュー位置XとゲインGとの関係を
示す作用原理図である。
【図3】本発明の第1実施例における「ゲイン調整処
理」の概略を示すフローチャートである。
理」の概略を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施例でファイル手段として用い
た最適条件記憶ファイルの概要を示す概念図である。
た最適条件記憶ファイルの概要を示す概念図である。
【図5】本発明の第2実施例における「ゲイン調整処
理」の概略を示すフローチャートである。
理」の概略を示すフローチャートである。
1 射出シリンダ 2 スクリュー 4 圧力検出器 100 制御装置 102 A/D変換器 103 サーボアンプ 107 NC用制御部(NC用CPU) 110 メモリ 111 バス M1 射出用サーボモータ P1 パルスコーダ
Claims (5)
- 【請求項1】 樹脂圧力を検出し、検出樹脂圧力が目標
値と一致するように圧力フィードバック制御を行う射出
成形機の圧力制御方法において、樹脂の充填状態を検出
し、樹脂の充填度合に対応して圧力制御系のゲインを大
きくするようにした射出成形機の射出制御方法。 - 【請求項2】 樹脂の充填度合をスクリュー位置によっ
て検出するようにした請求項1記載の射出成形機の射出
制御方法。 - 【請求項3】 樹脂圧力を検出し、検出樹脂圧力が目標
値と一致するように圧力フィードバック制御を行う射出
成形機の圧力制御方法において、目標値となる設定樹脂
圧力または検出樹脂圧力の大きさに対応して圧力制御系
のゲインを大きくするようにした射出成形機の射出制御
方法。 - 【請求項4】 樹脂圧力を検出し、検出樹脂圧力が目標
値と一致するように圧力フィードバック制御を行う射出
成形機の圧力制御方法において、樹脂の流動抵抗を示す
樹脂圧力と射出速度の複数の組み合わせと、各組み合わ
せで示される流動抵抗の各々に対して設定された圧力制
御系の最適ゲインとを対応させて記憶したファイル手段
を予め射出成形機の制御装置に保存しておくと共に、射
出速度の現在値と樹脂圧力を逐次検出し、検出した樹脂
圧力と射出速度の現在値に基いて前記ファイル手段から
最適ゲインを選択して圧力フィードバック制御を行うよ
うにした射出成形機の射出制御方法。 - 【請求項5】 樹脂圧力を検出し、検出樹脂圧力が目標
値と一致するように圧力フィードバック制御を行う射出
成形機の圧力制御方法において、射出速度の現在値と樹
脂圧力を逐次検出し、検出した樹脂圧力と射出速度の現
在値に基いて樹脂の流動抵抗に適した圧力制御系のゲイ
ンを算出し、このゲインで圧力フィードバック制御を行
うようにした射出成形機の射出制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12279292A JP2660636B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 射出成形機の射出制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12279292A JP2660636B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 射出成形機の射出制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05293868A true JPH05293868A (ja) | 1993-11-09 |
JP2660636B2 JP2660636B2 (ja) | 1997-10-08 |
Family
ID=14844742
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12279292A Expired - Fee Related JP2660636B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 射出成形機の射出制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2660636B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0863334A (ja) * | 1994-08-26 | 1996-03-08 | Nec Corp | 環状バッファ制御装置 |
US7261540B2 (en) | 2004-06-17 | 2007-08-28 | Fanuc Ltd | Controller of injection molding machine |
JP2013144433A (ja) * | 2011-12-12 | 2013-07-25 | Toshiba Mach Co Ltd | 成形機の制御装置及び成形機の制御方法 |
JP2016527109A (ja) * | 2013-08-01 | 2016-09-08 | アイエムフラックス インコーポレイテッド | 射出成形運転中の材料特性の変化を考慮する射出成形機及び方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4459467B2 (ja) | 2000-10-31 | 2010-04-28 | 三菱重工プラスチックテクノロジー株式会社 | 電動射出成形機及び電動射出成形機の射出速度・射出圧力制御方法 |
-
1992
- 1992-04-17 JP JP12279292A patent/JP2660636B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0863334A (ja) * | 1994-08-26 | 1996-03-08 | Nec Corp | 環状バッファ制御装置 |
US7261540B2 (en) | 2004-06-17 | 2007-08-28 | Fanuc Ltd | Controller of injection molding machine |
JP2013144433A (ja) * | 2011-12-12 | 2013-07-25 | Toshiba Mach Co Ltd | 成形機の制御装置及び成形機の制御方法 |
JP2016527109A (ja) * | 2013-08-01 | 2016-09-08 | アイエムフラックス インコーポレイテッド | 射出成形運転中の材料特性の変化を考慮する射出成形機及び方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2660636B2 (ja) | 1997-10-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6526360B1 (en) | Power consumption display device for machine | |
JP4168039B2 (ja) | 射出成形機の制御装置 | |
US5792395A (en) | Plasticization control method for an injection molding machine | |
JP4168036B2 (ja) | 射出成形機の圧力異常検出装置 | |
JP2001030326A (ja) | 射出成形機の金型保護装置 | |
JP2001038775A (ja) | 射出成形機のエジェクタ制御装置 | |
JP2537089B2 (ja) | 射出成形機の自動給脂方法 | |
US20070113691A1 (en) | Monitor for injection molding machine | |
JP2608784B2 (ja) | 電動式射出成形機 | |
JP2544657B2 (ja) | 電動式射出成形機における背圧制御方法 | |
JPH05293868A (ja) | 射出成形機の射出制御方法 | |
JP3545487B2 (ja) | モータで駆動する機械系のイナーシャおよび摩擦トルクの推定方法 | |
JP2691439B2 (ja) | 型締異常検出方式 | |
JPH07112711B2 (ja) | デジタルサ−ボによる射出成形機制御方式 | |
WO1992011994A1 (en) | Method of setting waveform of pressure in injection pressure control and injection molding machine | |
JP2628266B2 (ja) | 射出成形機の速度制御方法及び装置 | |
JPS6378722A (ja) | 電動式直圧型締機構における金型タッチ位置検出方法 | |
JP3285701B2 (ja) | 型内圧力測定装置 | |
JP3466772B2 (ja) | 射出成形機の射出圧力制御方法 | |
WO1992009940A1 (en) | Method for executing program for cnc equipment | |
JP3280792B2 (ja) | 射出成形機におけるリザーバ内圧調整装置 | |
JPH0682346A (ja) | イナーシャ、外乱トルクの推定及び異常負荷検出方法 | |
JP3244373B2 (ja) | 射出成形機におけるリザーバ内圧調整装置 | |
JP2660630B2 (ja) | 電動式射出成形機の射出制御方式 | |
JP3030674B2 (ja) | 射出成形機における流量制御弁の自動比例調整方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 11 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080613 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090613 Year of fee payment: 12 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |