JPH05291690A - 半導体レーザ装置 - Google Patents

半導体レーザ装置

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JPH05291690A
JPH05291690A JP9558092A JP9558092A JPH05291690A JP H05291690 A JPH05291690 A JP H05291690A JP 9558092 A JP9558092 A JP 9558092A JP 9558092 A JP9558092 A JP 9558092A JP H05291690 A JPH05291690 A JP H05291690A
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JP
Japan
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quantum well
layer
semiconductor laser
laser device
conduction band
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Pending
Application number
JP9558092A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Okumura
敏之 奥村
Fumihiro Atsunushi
文弘 厚主
Tatsuya Morioka
達也 森岡
Shigeto Matsumoto
成人 松本
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Furukawa Electric Co Ltd
Sharp Corp
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Sharp Corp
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Priority to EP93302936A priority patent/EP0566411B1/en
Priority to DE1993617140 priority patent/DE69317140T2/de
Priority to EP95115694A priority patent/EP0695005B1/en
Priority to DE1993632065 priority patent/DE69332065T2/de
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 量子井戸構造半導体レーザ装置の高温下にお
けるキャリアのオーバーフローを低減し、温度特性の良
好な半導体レーザ装置を提供する。 【構成】 量子井戸構造半導体レーザ装置において、量
子井戸を構成する井戸層の厚さLzと障壁層の伝導帯下
端エネルギー24と該井戸層の伝導帯下端エネルギー2
3との差V0との間に下記式(I)が成り立つため、量
子井戸内には量子準位として最低量子準位のみが存在す
る。よって、半導体レーザ装置を高温下で作動させた場
合でも、第2量子準位に対応する波長で発振することが
なく、キャリアのオーバーフローが抑制される。 【数1】 (式中、hはプランク定数、m*は量子井戸内における
電子の有効質量を表す)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信、光情報処理装
置等に利用される半導体レーザ装置に関し、詳しくは、
量子井戸構造を有する半導体レーザ装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】化合物半導体量子井戸構造の半導体レー
ザ装置は、低閾値、高効率であり、かつ温度による特性
の変化が小さいという優れた特性が理論的に予想されて
おり、近年、その研究開発が盛んに進められている。
【0003】量子井戸構造半導体レーザ装置の上記低閾
値等の優れた特性は、量子井戸構造においては電子が2
次元的に広がるため、量子井戸内に量子準位を生じ、3
次元のダブルヘテロ構造と比べて電子の状態密度が急峻
に立ち上がるため、電子を注入したときに生じる利得の
広がりが狭いということに起因していることが知られて
いる。一方、正孔は、電子に比べて質量が重いために量
子準位間のエネルギー差が小さいので、十分な量子効果
は見られない。したがって、量子井戸半導体レーザ装置
の特性には、主に電子の状態密度が影響する。量子井戸
構造半導体レーザ装置の上記したような電子の状態密度
の急峻な立ち上がりは、量子井戸内に存在する全ての電
子の量子準位において見られるため、従来は、量子井戸
内に存在する量子準位の数にはこだわらずに量子井戸構
造が作製されている。
【0004】しかし、現状の量子井戸構造では理論的に
予想されるようなよい特性が得られていない。特に加入
者系光通信用等の過酷な環境のもとで使用される民生機
器用半導体レーザ装置では、高温下でも発振動作するこ
とが重要な課題であるが、十分に高温な状態でもレーザ
発振でき、かつその光出力が飽和しないような特性が得
られないという問題があった。
【0005】この原因は、高温になりレーザ発振の閾値
電流が増大すると、量子井戸構造に注入されたキャリア
が障壁層を越えてオーバーフローしてしまい、閾値電流
の増大が加速されるためと考えられる。
【0006】この問題を解決するために、量子井戸構造
半導体レーザ装置の共振器端面を高反射率誘電体膜で覆
うことによって閾値電流密度を低減し、高温下でもレー
ザ発振を可能にする試みがなされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、半導体レーザ装置の外部に出射される光出力
を十分に大きくすることが難しいという欠点がある。
【0008】本発明は、上記欠点を解決しようとするも
ので、量子井戸構造半導体レーザ装置の高温下における
キャリアのオーバーフローを低減し、温度特性の良好な
半導体レーザ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レーザ装
置は、化合物半導体量子井戸構造の半導体レーザ装置に
おいて、量子井戸を構成する井戸層の厚さLzと、障壁
層の伝導帯下端エネルギーと該井戸層の伝導帯下端エネ
ルギーとの差V0との間に下記式〔I〕が成り立つよう
に、LzとV0が設定されていることを特徴とし、そのこ
とにより上記目的が達成される。
【0010】
【数2】
【0011】(式中、hはプランク定数、m*は量子井
戸内における電子の有効質量を表す)
【0012】
【作用】一般に、量子井戸構造半導体レーザ装置では、
室温付近では閾値電流が低いためキャリアの注入量が少
なくてもレーザ光を発振し、量子井戸内に電子のエネル
ギー準位が2つ以上存在する場合でも、最低量子準位
(n=1)に対応する波長で発振する。ところが、温度
が高くなり閾値電流が増大すると、第2量子準位(n=
2)にもキャリアが注入され始め、ついにはn=2に対
応する波長でレーザ光が発振される。このとき注入キャ
リアの分布は、フェルミ分布関数と電子の状態密度との
積となり、図5のグラフのような分布を示す。このグラ
フからわかるように、高温状態においては、高いエネル
ギーをもった電子の数が増加し、これらの電子が量子井
戸の障壁を乗り越えてオーバーフローするために閾値電
流の増大が加速される。
【0013】本発明では、量子井戸構造半導体レーザ装
置において、量子井戸を構成する井戸層の厚さLzと障
壁層の伝導帯下端エネルギーと該井戸層の伝導帯下端エ
ネルギーとの差V0との間に下記式(I)が成り立つた
め、量子井戸内には量子準位として最低量子準位のみが
存在する。よって、半導体レーザ装置を高温下で作動さ
せた場合でも、第2量子準位に対応する波長で発振する
ことがなく、キャリアのオーバーフローが抑制される。
【0014】
【数3】
【0015】(式中、hはプランク定数、m*は量子井
戸内における電子の有効質量を表す)
【0016】
【実施例】以下、本発明の半導体レーザ装置の実施例を
図面を参照して説明する。
【0017】図1は、InP系半導体材料を用い、通常
のエピタキシャル成長法によって形成した多重量子井戸
構造半導体レーザ装置の縦断面図である。この半導体レ
ーザ装置において、n型InP基板8上には、n型クラ
ッド層(n型InP)1、第1ガイド層(InGaAs
P、λg=1.1μm、厚さ150nm)2、量子井戸
層(InGaAsP、λg=1.37μm、厚さ8n
m)3と障壁層(InGaAsP、λg=1.1μm、
厚さ12nm)4を複数積層してなる多重量子井戸構造
活性層7、第2ガイド層(InGaAsP、λg=1.
1μm、厚さ150nm)5、p型クラッド層(p型I
nP)6、およびp+型キャップ層(p+型InGaAs
P、λg=1.3μm)11が積層形成されている。
【0018】n型クラッド層1からp+型キャップ層1
1までを連続的に成長させることによって基板8上に積
層形成された混晶層には、メサエッチングによってスト
ライプ部が形成されており、このストライプ部の両側
に、電流ブロック層としてp型InP層9とn型InP
層10が積層され、該ストライプ部が埋め込まれてい
る。基板8側とブロック層10側には、それぞれ電極1
2、13が形成されている。
【0019】図2は、上記半導体レーザ装置のエネルギ
ーバンド構造を示した図であり、上記活性層7において
は、多重量子井戸構造27が形成されている。図中、2
1はn型クラッド層1の伝導帯下端エネルギー、22は
第1ガイド層2の伝導帯下端エネルギー、23は井戸層
3の伝導帯下端エネルギー、24は障壁層の伝導帯下端
エネルギー、25は第2ガイド層5の伝導帯下端エネル
ギー、26はp型クラッド層6伝導帯下端エネルギー示
し、障壁層4の伝導帯下端エネルギー24と井戸層3の
伝導帯下端エネルギー23との差をV0で示している。
【0020】本発明においては、n=2以上の量子準位
が量子井戸内に存在しないようにするために、井戸層3
の厚さLzと上記V0の間に下式〔I〕が成立するように
zとV0が設定される。なお、Lbは井戸層どうしが結
合しない程度の厚さにすればよい。
【0021】
【数4】
【0022】(式中、hはプランク定数、m*は量子井
戸内における電子の有効質量を示す)。
【0023】この式〔I〕が成立することにより、量子
井戸内には最低量子準位(n=1)のみが存在する。
【0024】井戸層がInGaAsP(λg=1.3μ
m)で形成されている場合、m*は0.05m0(m0
電子の静止質量を示す)である。この場合、上記式
〔I〕が成立するためのLzおよびV0の値は、図3に示
したグラフの斜線部の範囲となる。
【0025】上記実施例においては、Lz=8nm、V0
=52meV、m*=0.05m0であるから、上記式
〔I〕が成り立ち、量子井戸内にはn=1の量子準位の
みが存在する。
【0026】図4(a)は、85℃における上記実施例
の半導体レーザ装置の電流−光出力特性を示したグラフ
である。このグラフから、この半導体レーザ装置は、高
温においても光出力が飽和せず、良好な電流−光出力特
性を示すことがわかる。図4(b)は、Lz=15nm
であること以外は上記実施例と同様の構造である半導体
レーザ装置の85℃における電流−光出力特性を示した
グラフである。このグラフから明らかなように、該半導
体レーザ装置においては、光出力が飽和し電流−光出力
特性が劣ることがわかる。
【0027】上記実施例においては、半導体材料とし
て、InGaAsP/InP系材料を用いたが、本発明
は、これに限定されず、AlGaAs/GaAs材料、
AlGaInP/GaAs系材料等の他の半導体材料を
用いた場合にも適用が可能である。
【0028】上記実施例においては、ガイド層の材料組
成を膜厚方向に均一に形成したが、該材料組成を膜厚方
向に変化させるように形成した構造、すなわちGRIN
−SCH(Graded Index Separate Confinement Hetero
structure)構造としても、本発明を適用することがで
きる。
【0029】本発明は活性層を単一量子井戸構造とした
場合にも適用することができる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、高温においてもキャリ
アのオーバーフローが抑制されるので、光出力が飽和せ
ず、十分な光出力が得られ、かつ温度特性の良好な量子
井戸構造の半導体レーザ装置を提供することができる。
【0031】本発明の半導体レーザ装置は、光通信装置
用、光情報処理用、特に加入者系光通信用の半導体レー
ザ装置として好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1の半導体レーザ装置におけるエネルギーバ
ンド構造を示す図である。
【図3】本発明の半導体レーザ装置において、電子の有
効質量が0.05m0である場合における井戸層の厚さ
zと障壁層の伝導帯下端エネルギーと井戸層の伝導帯
下端エネルギーとの差V0の値の範囲を示したグラフで
ある。
【図4】85℃における半導体レーザ装置の電流−光出
力特性を示すグラフである。
【図5】量子井戸内に2つの量子準位が存在する半導体
レーザ装置において、高温下にて量子井戸内に電子を注
入した場合のキャリア分布を示すグラフである。
【符号の説明】
3 井戸層 4 障壁層 23 井戸層の伝導帯下端エネルギー 24 障壁層の伝導帯下端エネルギー Lz 井戸層の厚さ V0 障壁層の伝導帯下端エネルギーと井戸層の伝導帯
下端エネルギーとの差
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森岡 達也 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 松本 成人 神奈川県横浜市西区宮ケ谷34−2 古河電 工株式会社社宅4−11

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化合物半導体量子井戸構造の半導体レーザ
    装置において、量子井戸を構成する井戸層の厚さL
    zと、障壁層の伝導帯下端エネルギーと該井戸層の伝導
    帯下端エネルギーとの差V0との間に下記式〔I〕が成
    り立つように、LzとV0が設定されていることを特徴と
    する半導体レーザ装置。 【数1】 (式中、hはプランク定数、m*は量子井戸内における
    電子の有効質量を表す)。
JP9558092A 1992-04-15 1992-04-15 半導体レーザ装置 Pending JPH05291690A (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9558092A JPH05291690A (ja) 1992-04-15 1992-04-15 半導体レーザ装置
US08/048,887 US5375135A (en) 1992-04-15 1993-04-15 Semiconductor laser device
EP93302936A EP0566411B1 (en) 1992-04-15 1993-04-15 Semiconductor laser device
DE1993617140 DE69317140T2 (de) 1992-04-15 1993-04-15 Halbleiterlaservorrichtung
EP95115694A EP0695005B1 (en) 1992-04-15 1993-04-15 Semiconductor laser device
DE1993632065 DE69332065T2 (de) 1992-04-15 1993-04-15 Halbleiterlaservorrichtung
US08/629,655 US5657337A (en) 1992-04-15 1996-04-09 Semiconductor laser device having a resonator of a particular length for reducing threshold current density

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2020137422A1 (ja) * 2018-12-25 2021-02-18 三菱電機株式会社 光送信装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2020137422A1 (ja) * 2018-12-25 2021-02-18 三菱電機株式会社 光送信装置

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19980727