JPH05291311A - リードフレームの供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 リードフレームの供給位置でリードフレーム
のガイド位置を製品に合わせて可変にセットできるよう
にし、品種切替えを容易にする。 【構成】リードフレームを移送する前記搬送レール１０
ａ、１０ｂを平行に対向させて配置するとともに、リー
ドフレーム製品に応じて搬送レールの幅間隔を可変に調
節する調節機構２０、２６を設け、リードフレームスト
ッカーから押し上げられるリードフレームの幅方向の両
側縁部をガイドする幅ガイドレール４０ａ〜４０ｄを前
記調節機構に連動させて幅方向に可変に支持するととも
に、リードフレームの長手方向の両端面をガイドする端
面ガイドレール４２ａ、４２ｂをリードフレーム製品に
応じて端面ガイドレール相互間の間隔を可変に支持し、
前記幅ガイドレールおよび端面ガイドレールにガイドさ
れて上位置に押し上げられたリードフレームを前記搬送
レール上に移載する移載機構を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はリードフレームの供給装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】リードをフォーミング加工したりするリ
ードフレームの加工機には短冊状のリードフレームを定
寸送りしながら所要の加工を施す装置がある。この装置
ではリードフレームを搬送レールにのせ、搬送レールで
リードフレームをガイドしながら移送する。リードフレ
ームの供給装置はこれらリードフレームの加工機で搬送
レールにリードフレームを供給する装置として用いるも
のである。樹脂モールド等の所要の加工が終了したリー
ドフレームはこのリードフレームの供給装置によって加
工機の搬送レールに移載され、自動的に所定の加工が施
される。

【０００３】図５はリードフレームの供給装置の従来構
成を示す説明図である。樹脂モールド等の加工が終った
リードフレームは多数枚積み重ねてリードフレームスト
ッカーに収納され、リードフレームの供給装置にはこの
リードフレームストッカーがセットされる。リードフレ
ームストッカーはリードフレームの寸法に合わせて箱形
に形成したもので、図５の固定マガジン３の下側にセッ
トする。固定マガジン３はリードフレームストッカーか
らリフターによって持ち上げられたリードフレームをガ
イドするためのもので、下方から持ち上げられたリード
フレームは固定マガジン３内を上昇した後、最上部のも
のから１枚ずつハンドによってチャックされて搬送レー
ル４に移載される。固定マガジン３は搬送レール４の側
方に位置するから、固定マガジン３でチャックされたリ
ードフレームは横移動して搬送レール４上に移載され
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のように従来のリ
ードフレームの供給装置では固定マガジンを用いてリー
ドフレームを供給するから、サイズが異なるリードフレ
ームを供給する場合は固定マガジンをその製品用に交換
してセットしなければならない。固定マガジンはリード
フレームをガイドするため製品の外形サイズに合わせる
必要があるからである。したがって、従来のリードフレ
ームの加工機で品種切替えする場合には、固定マガジン
をそのつど交換しなければならなかった。リードフレー
ム製品では最近きわめて多種類の製品が生産されてお
り、リードフレームの加工機についても異種製品に対応
できる汎用化が進んでいる。たとえば、搬送レールのレ
ール間隔を可変にして製品に応じたレール間隔を設定で
きるようにすることもその一環である。本発明は上記問
題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするとこ
ろは、異種製品をかける場合であってもそのつど固定マ
ガジンを取り付けし直したりすることなく簡単に品種切
替えをすることのできるリードフレームの供給装置を提
供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、搬送レールを用
いてリードフレームを移送しつつ加工するリードフレー
ムの加工機にリードフレームを積層して収納したリード
フレームストッカーをセットし、該リードフレームスト
ッカーから順次リードフレームを供給するリードフレー
ムの供給装置において、前記搬送レールを平行に対向さ
せて配置するとともに、リードフレーム製品に応じて搬
送レールの幅間隔を可変に調節する調節機構を設け、前
記リードフレームストッカーをセットするリードフレー
ムの供給位置において前記リードフレームストッカーか
ら押し上げられるリードフレームの幅方向の両側縁部を
ガイドする幅ガイドレールを前記調節機構に連動させて
幅方向に可変に支持するとともに、前記リードフレーム
ストッカーから押し上げられるリードフレームの長手方
向の両端面をガイドする端面ガイドレールをリードフレ
ーム製品に応じて端面ガイドレール相互間の間隔を可変
に支持し、前記幅ガイドレールおよび端面ガイドレール
にガイドされて上位置に押し上げられたリードフレーム
を前記搬送レール上に移載する移載機構を設けたことを
特徴とする。また、前記搬送レールのリードフレームの
搬入端側の延長上に幅ガイドレールおよび端面ガイドレ
ールによるリードフレームの供給位置を設定したことを
特徴とする。

【０００６】

【作用】リードフレームを移送する搬送レールは調節機
構により製品に合わせた幅間隔に調節される。幅ガイド
レールは搬送レールが製品に合わせて調節される際に、
調節機構に連動して当該製品に合わせて幅間隔が調節さ
れる。リードフレームストッカーから押し上げられたリ
ードフレームは前記幅ガイドレールおよび端面ガイドレ
ールによって外縁部がガイドされ、上位置まで移動す
る。上位置に移動したリードフレームはチャック機構に
よって搬送レール上に移載される。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。図１は本発明に係るリードフレ
ームの供給装置の構成を示す説明図で、平面方向から見
た状態を示す。１０ａ、１０ｂはリードフレームを搬送
する搬送レールである。リードフレームの送り方向は図
の右方向である。搬送レールは送り方向に連続するが図
では搬入部分のみを示す。搬送レール１０ａ、１０ｂは
ＬＭガイド１４ａ、１４ｂ、１４ｃ、１４ｄを介してス
ライド板１２ａ、１２ｂ上に支持する。図２は搬送レー
ル１０ａ、１０ｂ等の側面図である。図のように、ＬＭ
ガイド１４ａ、１４ｂ、１４ｃ、１４ｄはスライド板１
２ａ、１２ｂに起立させて設ける。これによって搬送レ
ール１０ａ、１０ｂは上下動可能である。スライド板１
２ａ、１２ｂは機枠１６に設置したＬＭガイド１８ａ、
１８ｂ、１８ｃ、１８ｄ、１８ｅ、１８ｆによって幅方
向に互いに平行にスライド自在に支持する。

【０００８】２０はスライド板１２ａ、１２ｂを相互に
接近させあるいは離間すべく駆動するステッピングモー
タである。このステッピングモータ２０の出力軸には、
スライド板１２ｂの外側に設置した長軸の駆動軸２２と
の間を連繋するタイミングベルト２４をかけ渡す。駆動
軸２２は軸線方向をリードフレームの搬送方向と平行に
両端近傍位置で機枠１６上に軸支する。駆動軸２２の搬
送レール側の一端には搬送レール１０ａ、１０ｂを跨い
でリードフレームの搬送方向と直交する向きに配置する
タイミングベルト２６をかけるプーリを固設し、このプ
ーリとスライド板１２ａの外側位置の機枠１６上に支持
したプーリ２８との間にタイミングベルト２６をかけ渡
す。スライド板１２ａ、１２ｂを同期させて相互に接近
させあるいは離間させるため、スライド板１２ａおよび
スライド板１２ｂ上にタイミングベルト２６に係止する
係止部３０ａ、３０ｂを設け、係止部３０ａは交互に行
き交うタイミングベルト２６の上側のベルトに、係止部
３０ｂは下側のベルトにそれぞれ係止する。

【０００９】駆動軸２２の他端にはスライド板１２ｂ、
１２ｃ間を連繋するタイミングベルト３２をかけるプー
リを固設し、スライド板１２ｃの外側位置にプーリ３４
を設置して駆動軸２２とプーリ３４との間にタイミング
ベルト３２をかけ渡す。タイミングベルト３２にはスラ
イド板１２ｂおよびスライド板１２ｃのそれぞれ突端部
に設けた係止部３６ａ、３６ｂをそれぞれタイミングベ
ルト３２の上側および下側のベルトに係止する。なお、
スライド板１２ｃはスライド板１２ａと同じ側に位置す
るが、設計上スライド板１２ｃはスライド板１２ａと別
体であるため、タイミングベルト３２を介してスライド
板１２ｂと連繋させている。

【００１０】図１で斜線で示したＡ部分がリードフレー
ムを搬送レール１０ａ、１０ｂに供給するための供給位
置である。従来のリードフレームの供給装置では搬送レ
ールの外側位置に固定マガジンを設置していたのに対
し、本実施例では搬送レール１０ａ、１０ｂの搬入方向
と同方向にリードフレームの供給位置を設定することを
特徴とする。４０ａ、４０ｂ、４０ｃ、４０ｄはリード
フレームの供給位置でリードフレームの幅方向位置を規
制するよう配置した幅ガイドレールであり、４２ａ、４
２ｂはリードフレームの長手方向の両側位置を規制する
よう配置した端面ガイドレールである。これら幅ガイド
レール４０ａ、４０ｂ、４０ｃ、４０ｄおよび端面ガイ
ドレール４２ａ、４２ｂは図２に示すようにそれぞれ鉛
直方向に垂下して設置し、リードフレームをリフターで
押し上げる際にリードフレームの外端面をガイドできる
ようにしている。

【００１１】図１に示すように幅ガイドレール４０ａ、
４０ｂはスライド板１２ａ、１２ｃの内側面に固定して
支持し、幅ガイドレール４０ｃ、４０ｄはともにスライ
ド板１２ｂの内側面に所定間隔をおいて固定して支持す
る。４４は幅ガイドレールを鉛直に支持するための支持
ブロックである。図２に示すように端面ガイドレール４
２ａ、４２ｂは機枠１６の下面にスライド自在に取り付
けた下面スライド板５０ａ、５０ｂに固定して支持す
る。下面スライド板５０ａ、５０ｂはＬＭガイド５２
ａ、５２ｂによってリードフレームの長手方向にスライ
ド自在に支持される。５４は下面スライド板５０ａ、５
０ｂを互いに接近させあるいは離間させるための駆動モ
ータである。駆動モータ５４の出力軸にはピニオン５６
を固設し、ピニオン５６を対向位置から挟むようにして
下面スライド板５０ａ、５０ｂからＬ形に延出させたア
ーム端に設けたラック５８ａ、５８ｂを係合する。ピニ
オン５６とラック５８ａ、５８ｂが係合することによっ
て下面スライド板５０ａ、５０ｂが相互に同期して接離
する。

【００１２】続いて、上記実施例の装置によってリード
フレームを供給する動作について説明する。まず、リー
ドフレームを収納したリードフレームストッカーを図１
に示すリードフレームの供給位置Ａにセットする。リー
ドフレームストッカーは図２に示すように幅ガイドレー
ル４０ａ〜４０ｄ、端面ガイドレール４２ａ、４２ｂの
下端部にその上端部を合わせてセットする（図のＢ位
置）。リードフレームストッカーがセッティングされる
と、リードフレームストッカーの下方からリフターが上
昇し、リードフレームストッカー内に収納されたリード
フレームを上方に押し上げる。リードフレームは幅ガイ
ドレール４０ａ〜４０ｄおよび端面ガイドレール４２
ａ、４２ｂによって外面がガイドされ幅ガイドレール４
０ａ〜４０ｄ、端面ガイドレール４２ａ、４２ｂによっ
て囲まれた供給位置内で徐々に持ち上げられる。

【００１３】幅ガイドレール４０ａ〜４０ｄおよび端面
ガイドレール４２ａ、４２ｂでガイドされて持ち上げら
れるリードフレームは、最上位のリードフレームがチャ
ック位置まで上昇した所で上昇移動が停止する。そし
て、最上位のリードフレームがチャックされて搬送レー
ル１０ａ、１０ｂに移載されると、その下のリードフレ
ームが最上位位置まで持ち上げられる。こうして、次々
とリードフレームが搬送レール１０ａ、１０ｂに移載さ
れる。なお、リードフレームの供給位置から搬送レール
１０ａ、１０ｂ上にリードフレームを移載する移載機構
は公知機構によるものでとくに限定されるものではな
い。

【００１４】本実施例のリードフレームの供給装置は、
上記のように幅ガイドレール４０ａ〜４０ｄおよび端面
ガイドレール４２ａ、４２ｂによってリードフレームの
供給位置を設定し、リードフレームを持ち上げる際にこ
れらガイドレールによってリードフレームの外縁部をガ
イドすることにより、リードフレームを好適にガイドし
つつ加工機に供給することができる。とくに、実施例の
装置ではリードフレームを搬送する搬送レール１０ａ、
１０ｂの幅間隔を調節可能に構成したことから、この調
節機構を利用することによってリードフレーム製品に合
わせて自動的にガイドレールの位置を調整できるように
した点が特徴である。

【００１５】すなわち、搬送レール１０ａ、１０ｂの幅
間隔はステッピングモータ２０をステッピング駆動しタ
イミングベルト２６の移動量を適当にセットすることに
よって相互間隔を調節して合わせる。スライド板１２
ａ、１２ｂはタイミングベルト２６によって連繋され、
スライド板１２ｃ、１２ｂはタイミングベルト３２によ
って連繋しているから、ステッピングモータ２０を駆動
すると駆動軸２２を介してタイミングベルト２６、３２
が移動してスライド板１２ａ、１２ｂ、１２ｃが移動し
て相互の幅間隔が調節される。幅ガイドレール４０ａ、
４０ｂ、４０ｃ、４０ｄはスライド板１２ａ、１２ｂ、
１２ｃに支持しているから、搬送レール１０ａ、１０ｂ
の幅位置と幅ガイドレール４０ａ、４０ｂ、４０ｃ、４
０ｄの支持位置を一致させておくことにより搬送レール
１０ａ、１０ｂの幅間隔をセッティングする操作によっ
て同時にリードフレームの供給位置でのガイドレールの
幅位置をセッティングすることができる。

【００１６】リードフレームの供給位置で長手方向の端
面位置を規制する端面ガイドレール４２ａ、４２ｂ位置
は幅ガイドレール４０ａ〜４０ｄとは別に駆動モータ５
４を駆動して設定する。すなわち、駆動モータ５４を駆
動することによって下面スライド板５０ａ、５０ｂが相
互に接離移動するから駆動モータ５４によるピニオン５
６の回転量を設定することにより品種に応じてリードフ
レームの長手方向の端面ガイド位置を設定する。こうし
て、端面ガイドレールおよび幅ガイドレールによってリ
ードフレームの外縁部位置をガイドして好適なリードフ
レームの供給を行うことができる。

【００１７】上記実施例は搬送レールとリードフレーム
の供給位置とをシリーズに配置した例であるが、従来例
と同様に搬送レールの側方に搬送レールと平行にリード
フレームストッカーをセットして、側方位置から搬送レ
ール上へリードフレームを移載するように構成すること
もできる。図４に搬送レール１０ａ、１０ｂの側方にリ
ードフレームの供給位置を設定した実施例を示す。本実
施例の場合もステッピングモータ２０を搬送レール１０
ａ、１０ｂに連繋するとともに、幅ガイドレール４０
ａ、４０ｂ、４０ｃ、４０ｄを支持する支持ブロック４
４とステッピングモータ２０を連繋して、搬送レール１
０ａ、１０ｂと幅ガイドレール４０ａ〜４０ｄが連動し
て移動できるよう構成している。支持ブロック４４はタ
イミングベルト３２および駆動軸２２を介してステッピ
ングモータ２０に連繋する。

【００１８】なお、図４でリードフレームの長手方向の
端面をガイドする端面ガイドレール４２ａ、４２ｂは駆
動モータ５４に連繋して相互間隔が調節される。端面ガ
イドレール４２ａ、４２ｂを相互に接離する機構は上記
実施例と同様である。本実施例の場合も上記実施例と同
様に製品に合わせて搬送レール１０ａ、１０ｂの幅間隔
を調整することによって、同時に幅ガイドレール４０ａ
〜４０ｄの間隔が自動調節されてリードフレームの供給
がなされる。

【００１９】以上、各実施例のリードフレームの供給装
置は製品に応じてリードフレームのガイドが自動的にな
されるから、品種切替えの際のセッティングを容易に行
うことができる。従来装置では品種切替えのつど、固定
マガジンをつけかえる作業が必要であったが、上記装置
によれば自動的にガイドレールが移動して調節され、種
々製品に対して汎用的に利用することが可能になる。な
お、搬送レールの幅間隔を調節する機構等については上
記実施例に限定されるものではなく、またガイドレール
の配置方法等についても種々の改変が可能である。

【００２０】

【発明の効果】本発明に係るリードフレームの供給装置
によれば、上述したように、リードフレーム製品に合わ
せてリードフレームの供給位置を可変にセットすること
ができ、リードフレームの供給位置でリードフレームを
ガイド支持して加工機の搬送レールにリードフレームを
容易に移載することができる。また、リードフレームス
トッカーをセットする位置でのガイド位置が自動的にセ
ットされることにより品種切替えの際の段取り時間を短
縮でき、多品種に対する汎用利用を進めることが容易に
可能になる等の著効を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】リードフレームの供給装置の各部構成の平面配
置を示す説明図である。

【図２】リードフレームの供給装置の側面図である。

【図３】リードフレームの供給装置の底面図である。

【図４】リードフレームの供給装置の他の実施例を示す
説明図である。

【図５】リードフレームを搬送レールに供給する従来例
を示す説明図である。

【符号の説明】

３ 固定マガジン １０ａ、１０ｂ 搬送レール １２ａ、１２ｂ、１２ｃ スライド板 １４ａ、１４ｂ、１４ｃ、１４ｄ ＬＭガイド １６ 機枠 １８ａ、１８ｂ、１８ｃ、１８ｄ、１８ｅ、１８ｆ Ｌ
Ｍガイド ２０ ステッピングモータ ２２ 駆動軸 ２４、２６、３２ タイミングベルト ３０ａ、３０ｂ、３６ａ、３６ｂ 係止部 ４０ａ、４０ｂ、４０ｃ、４０ｄ 幅ガイドレール ４２ａ、４２ｂ 端面ガイドレール ５０ａ、５０ｂ 下面スライド板 ５２ａ、５２ｂ ＬＭガイド ５４ 駆動モータ ５６ ピニオン ５８ａ、５８ｂ ラック

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内山 茂行 長野県埴科郡戸倉町大字上徳間90番地 株 式会社山田製作所内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 搬送レールを用いてリードフレームを移
   送しつつ加工するリードフレームの加工機にリードフレ
   ームを積層して収納したリードフレームストッカーをセ
   ットし、該リードフレームストッカーから順次リードフ
   レームを供給するリードフレームの供給装置において、 前記搬送レールを平行に対向させて配置するとともに、
   リードフレーム製品に応じて搬送レールの幅間隔を可変
   に調節する調節機構を設け、 前記リードフレームストッカーをセットするリードフレ
   ームの供給位置において前記リードフレームストッカー
   から押し上げられるリードフレームの幅方向の両側縁部
   をガイドする幅ガイドレールを前記調節機構に連動させ
   て幅方向に可変に支持するとともに、前記リードフレー
   ムストッカーから押し上げられるリードフレームの長手
   方向の両端面をガイドする端面ガイドレールをリードフ
   レーム製品に応じて端面ガイドレール相互間の間隔を可
   変に支持し、 前記幅ガイドレールおよび端面ガイドレールにガイドさ
   れて上位置に押し上げられたリードフレームを前記搬送
   レール上に移載する移載機構を設けたことを特徴とする
   リードフレームの供給装置。
2. 【請求項２】 搬送レールのリードフレームの搬入端側
   の延長上に幅ガイドレールおよび端面ガイドレールによ
   るリードフレームの供給位置を設定したことを特徴とす
   る請求項１記載のリードフレームの供給装置。