JPH05290773A - 回転対陰極x線発生装置の制御方法 - Google Patents

回転対陰極x線発生装置の制御方法

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JPH05290773A
JPH05290773A JP11987992A JP11987992A JPH05290773A JP H05290773 A JPH05290773 A JP H05290773A JP 11987992 A JP11987992 A JP 11987992A JP 11987992 A JP11987992 A JP 11987992A JP H05290773 A JPH05290773 A JP H05290773A
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JP
Japan
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anticathode
load
rotating
rotation speed
speed
Prior art date
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Application number
JP11987992A
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English (en)
Inventor
Wataru Hayashida
渉 林田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rigaku Denki Co Ltd
Rigaku Corp
Original Assignee
Rigaku Denki Co Ltd
Rigaku Corp
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Publication date
Application filed by Rigaku Denki Co Ltd, Rigaku Corp filed Critical Rigaku Denki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 対陰極に加える負荷に応じて必要最小限の回
転数で対陰極を回転させることができるようにする。 【構成】 対陰極10に加えられる負荷と温度上昇との
関係に基づいて、実際に投入されている負荷に応じた最
小許容回転数をその都度求め、この最小許容回転数で対
陰極を回転させる。これにより、対陰極の回転数をでき
るだけ低くして、回転部分の真空シール装置や水シール
装置の劣化を最小限にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転対陰極X線発生装
置において対陰極の回転数を制御する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】回転対陰極X線管は大きなX線強度が得
られるX線源として利用されている。X線管は対陰極
(ターゲットまたは陽極とも呼ばれる。)に電子ビーム
を照射してそこからX線を発生させているが、電子ビー
ムのエネルギーの大部分は熱エネルギーとなって対陰極
の温度を上昇させる。そこで、回転対陰極X線管では、
対陰極を回転させることによって対陰極の過熱を防ぎ、
さらに対陰極を水冷または空冷することによって熱エネ
ルギーを外部に放出させている。
【0003】回転対陰極は、通常、6000〜1000
0rpmなどの高速回転で使用される。このような高速
回転をすると次のような問題が生じる。すなわち、回転
対陰極は真空中で回転するので、回転導入部分において
大気と真空の間で真空シール装置を設ける必要がある。
また、対陰極の内部を水冷する場合は、冷却水導入部分
において冷却水導入パイプと回転体との間に水シール装
置を設ける必要がある。これらのシール装置は、回転対
陰極を使用するにつれて劣化してくるが、高速回転であ
ればあるほど劣化が激しくなる。
【0004】ところで、X線発生装置は、常に最大負荷
で使用されるわけではなく、例えばX線回折装置のセッ
ティング時にはX線発生装置を小さな負荷で使用してい
る。例えば、定格出力が18kWのX線発生装置であっ
ても、X線回折装置のセッティング時には0.2kWで
使用している。従来の回転対陰極X線発生装置では、小
さな負荷のときにも最大負荷のときにも同じ回転数で対
陰極を回転させているので、負荷が小さいときにも、上
述のシール装置は常に最大回転数の状態で使用されるこ
とになり、劣化が確実に進行する。
【0005】なお、回転対陰極X線発生装置において、
負荷が所定値を越えたら対陰極を低速回転駆動から高速
回転駆動に切り替えるようにした従来技術が知られてい
る(特公平2−59600号公報)。この従来技術では
低速回転用の駆動回路と高速回転用の駆動回路とをスイ
ッチによって切り替えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】負荷の大きさにかかわ
らず回転数を常に一定としている従来の回転対陰極X線
発生装置では、シ−ル装置は常に最大の磨耗を受けるこ
とになり、シール装置の劣化が急速に進行する。また、
低速回転と高速回転の2段切り替えをする場合であって
も、2種類の回転数のいずれかを選択するだけであっ
て、必要最小限の回転数を適切に選択する場合に比べて
シール装置の早期の劣化は避けられない。
【0007】本発明の目的は、回転対陰極X線発生装置
において、対陰極に加える負荷に応じて必要最小限の回
転数で対陰極を回転させることのできる制御方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の制御方法は、回
転対陰極X線発生装置において対陰極の回転数を最適な
回転数で回転させるようにしたものであり、次のような
方法を特徴とする。すなわち、対陰極に加える負荷を測
定し、この負荷に基づいて回転対陰極の最小許容回転数
を求め、この最小許容回転数で対陰極を回転させてい
る。
【0009】
【作用】まず、対陰極に加える負荷を測定する。一般に
は、X線発生装置の高圧電源の管電圧と管電流とから印
加電力を計算し、これを印加負荷とする。そして、この
印加負荷に見合うだけの最小許容回転数を計算する。最
小許容回転数を計算するには、回転対陰極における熱負
荷と最大許容温度との関係を利用する。すなわち、測定
された負荷に対して回転対陰極が最大許容温度となるよ
うな回転数を求める。したがって、負荷が小さいときに
は回転数は小さくなり、負荷が大きいときは回転数は大
きくなる。これにより、必要最小限の回転数で対陰極が
回転することになり、真空シール装置や水シ−ル装置の
劣化が最少となる。
【0010】
【実施例】まず、回転対陰極における熱負荷と温度上昇
との関係を説明する。図1に示すように、ドラム型の対
陰極10を回転して、その円筒面上に幅2δ、長さLの
焦点(電子ビームが照射される領域)12が回転軸に平
行となっていると仮定する。そして、長さLを無限大と
仮定して、単位面積当たりWsの負荷(比負荷)が加え
られたとすると、焦点の中心における温度上昇は次の式
1で与えられる。
【0011】
【数1】 ここで、 Ws :比負荷(cal/秒・cm2) Tm :焦点中心の温度(℃) T0 :対陰極裏面の温度(℃) d:対陰極の厚さ(cm) D:対陰極の直径(cm) ν:対陰極の回転数(rps) κ:対陰極の熱伝導率(cal/秒・cm・℃) c:対陰極の単位体積当たりの熱容量(cal/cm3
・℃)
【0012】この式1は公知であり、例えば、実験物理
学講座20「X線回折」、第53頁、1988年、共立
出版発行、に記載されている。
【0013】焦点の面積をS(=2δ×L)とすると、
対陰極に加えられる全体の負荷W=Ws×Sである。上
記式1において、Ws=W/Sを代入して、左辺にWを
もってくると、次の式2となる。この式では、負荷Wの
単位をワットに直しており、式2の分子の数値4.19
は、「cal/秒」を「ワット」に換算する換算係数で
ある。
【0014】
【数2】
【0015】この式を用いて、加えた負荷W(ワット)
に対応した最小許容回転数ν(cps)を計算すること
ができる。上記の式2において、焦点中心の温度Tm
対陰極の最大許容温度とする。この最大許容温度は、対
陰極に使用した金属の真空中における融点を考慮して定
める。この実施例では、安全性を考慮して、対陰極の真
空中における融点の2分の1を最大許容温度とした。
【0016】以下に、この実施例で実際に使用した対陰
極をもとにして具体的数値を説明する。対陰極の材質と
して銅を使用しており、Tm=500℃とした。対陰極
の裏面は水冷しているので、対陰極裏面の温度T0=1
00℃(水の沸点)とした。対陰極の厚さd=0.2c
m、対陰極の直径D=9.9cmである。対陰極の材質
は銅なので、熱伝導率κ=0.94(cal/秒・cm
・℃)、熱容量c=0.89(cal/cm3・℃)で
ある。焦点の寸法は、幅2δ=0.05cm、長さL=
1cm、面積S=0.05cm2である。以上のような
数値を上述の式2に代入して、左辺に回転数ν(rp
s)をもってくると、次の式3となる。nは回転数(r
pm)であり、Wの単位は(ワット)である。
【0017】
【数3】
【0018】この式3に、測定した負荷Wを代入すれ
ば、その負荷に対応した最小許容回転数nが求まる。図
2は、式3をグラフにしたものである。代表的な数値を
示せば次の表1のようになる。
【0019】
【表1】
【0020】このようにして、対陰極に加えた負荷に対
応した最小許容回転数を求めることができ、この最小許
容回転数で対陰極を回転する。対陰極に加えた負荷を測
定するには、高圧電源の管電圧と管電流とを測定するこ
とによって印加電力を求めればよく、この電力を負荷と
することができる。この実施例では、トルクの大きな直
流モータを対陰極に連結して、この直流モータをパルス
制御することによって回転数制御を行っている。最小許
容回転数を求めるには、その都度、式3によって負荷W
の値をもとに制御装置内で計算してもよいし、負荷と回
転数の関係をあらかじめ求めておいてその対応表を制御
装置に記憶させておいてもよい。
【0021】上述の実施例では、対陰極の材質及び寸
法、焦点寸法などの値を特定して式3を求めているが、
その他の材質や寸法を用いても同様な手順で最小許容回
転数を求めることができる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、負荷に対応した最小許
容回転数で対陰極を回転させるので、常に最大の定格回
転数で回転させる場合と比較して次の効果がある。 (イ)回転駆動モ−タの寿命が延びる。 (ロ)回転駆動モ−タの消費電力が少ない。 (ハ)対陰極の回転部分における真空シール装置及び水
シール装置の劣化が少なくなり、これらの寿命が延び
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における回転対陰極の斜視図である。
【図2】回転対陰極の負荷と最小許容回転数との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
10…対陰極 12…焦点

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転対陰極に加える負荷を測定し、この
    負荷に基づいて回転対陰極の最小許容回転数を求め、こ
    の最小許容回転数で回転対陰極を回転させることを特徴
    とする回転対陰極X線発生装置の制御方法。
JP11987992A 1992-04-15 1992-04-15 回転対陰極x線発生装置の制御方法 Pending JPH05290773A (ja)

Priority Applications (1)

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JP11987992A JPH05290773A (ja) 1992-04-15 1992-04-15 回転対陰極x線発生装置の制御方法

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JP11987992A JPH05290773A (ja) 1992-04-15 1992-04-15 回転対陰極x線発生装置の制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05290773A true JPH05290773A (ja) 1993-11-05

Family

ID=14772506

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11987992A Pending JPH05290773A (ja) 1992-04-15 1992-04-15 回転対陰極x線発生装置の制御方法

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JP (1) JPH05290773A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5582137B2 (ja) * 2009-04-22 2014-09-03 株式会社島津製作所 高電圧装置、およびそれを備えた放射線源、放射線透視撮影装置
JP2016038965A (ja) * 2014-08-06 2016-03-22 株式会社日立メディコ X線装置およびその制御方法

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JP5582137B2 (ja) * 2009-04-22 2014-09-03 株式会社島津製作所 高電圧装置、およびそれを備えた放射線源、放射線透視撮影装置
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