JPH05289230A - Phb光記録媒体 - Google Patents

Phb光記録媒体

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JPH05289230A
JPH05289230A JP4092830A JP9283092A JPH05289230A JP H05289230 A JPH05289230 A JP H05289230A JP 4092830 A JP4092830 A JP 4092830A JP 9283092 A JP9283092 A JP 9283092A JP H05289230 A JPH05289230 A JP H05289230A
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JP
Japan
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optical recording
medium
water
recording medium
soluble
Prior art date
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Pending
Application number
JP4092830A
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English (en)
Inventor
Takayuki Suga
隆之 菅
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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Pending legal-status Critical Current

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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 媒質と、該媒質中に分散された光感応性分子
と、前記媒質中に分散または結合された電子受容体とか
らなる記録層を有するPHB光記録媒体において光感応
性分子が水溶性のフェニル基(例えば糖類を置換基とし
て持つフェニル基)を有する亜鉛テトラベンゾフォルフ
ィン誘導体であることを特徴とするPHB光記録媒体。 【効果】 亜鉛テトラトリルテトラベンゾフォルフィン
の置換基を水溶性の基にすることにより、アクセプター
(電子受容体)も水溶性のもの、例えばケイ皮酸ブロミ
ドなどを使用することができるようになり、より効率的
な水溶性のPHB光記録媒体が実現される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高密度な多重記録が可
能なPHB光記録媒体に関するものである。特に、本発
明は、光ゲート型のPHB光記録媒体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の随時書込み可能な光記録媒体は、
一般にディスク状であり、平面的な記録層に細く絞った
レーザ光スポットを記録すべき2値化情報に応じて強度
変調しながら照射し、それにより記録層にバイナリービ
ットを形成するものである。この場合、ビットは記録層
の2次元平面に形成するので、より高密度の記録には限
界があった。その理由は、集光するレーザ光スポットの
径は、レーザ光の波長に由来する回折限界から約1μm
より細く絞ることはできないので、径が約1μmより小
さいビットを形成することができないからである。
【0003】2次元書き込みの限界を超える(換言すれ
ば、多重記録する)ために、更に多くの次元を用いる方
法が提案されている。それらの中には、 (1) x−y−z 空間(体積中)への書き込み(ホロ
グラム) (2) x−y−t 時間次元への書き込み(Time Domai
n Memory ) (3) x−y−ν 周波数次元への書き込み(Frequency
Domain Memory ) 等がある。
【0004】特に(3)にあげた周波数次元(波長次元)
への書き込み方法のなかでもPHB光記録(ersisten
t Spectral ole urningあるいはhotochemical
ole urningと呼ばれる)が活発に研究されている。
PHBは、日本では光化学ホールバーニングと呼ばれ、
これを利用して多重記録するPHB光記録媒体に関する
特許は特開昭53-99735号(特公昭58-51355号)が最初で
ある。
【0005】このPHB光記録媒体の記録層は、図4に
示すように一般には固体媒質例えば誘電体と、その中に
均一に分散された光感応性分子からなる。この光感応性
分子は、基底状態S0 から励起状態S1 へ光で励起する
場合、強いゼロフォノン吸収線を持っている。ゼロフォ
ノン吸収線は、低温になるに従い、吸収帯が非常に狭く
なる。一般にその様な狭い吸収帯を均一幅と呼んでいる
(図5参照)。この様な狭い均一幅を持つ分子を媒質内
に分散させ、極低温状態において吸収帯幅を測定すると
均一幅より広くなっていることがわかる。その様な広が
りを一般に不均一幅と呼んでいる(図6参照)。均一幅
は光感応性分子個有の性質であるが、不均一幅は、光感
応性分子のまわりの場の不均一性に由来すると考えら
れ、それ故、不均一幅は中心波長の異なる均一幅の集合
体と考えることができる。
【0006】この様な広い不均一幅を持つ吸収帯内の任
意の波長において、波長帯域幅が均一幅と同等か、ある
いはそれよりも狭い波長の光λW を記録層に照射する
と、その光を吸収できる分子のみが変化をし、光吸収率
が減少する。この光による分子の変化の仕方は、種々あ
り、例えば反応を伴なうもの、プロトンの分子内移動を
伴なうもの、分子の立体構造の変化を伴なうもの、原子
又は分子のイオン化を伴なうものなどがある。
【0007】いずれにせよ、図7に示すように、変化前
分子の光吸収帯は、変化後には位置が大きくシフトし、
元の光吸収帯と重ならなくなる。逆に言えば、重ならな
い分子でないと、光記録には適さず、そのような分子が
選ばれる。その結果、図8に示すように、元の光吸収帯
(不均一幅を持つ吸収帯)内に吸光率の減少したくぼみ
(ホール:hole)が発生する。理想的条件下においては
ホールの半値幅は、おおよそ均一幅の2倍であり、ホー
ルの中心波長は照射光の波長に一致する。同様に波長λ
W を変えながら多数のホールをあけることができ、図9
に示すように、ホールの波長位置と有無によって2値化
情報を記録、保存できる。
【0008】しかし、ホールが単一波長帯の光λW の照
射で形成され、しかもホールの深さが入射光強度の一次
に比例して深くなるような媒体においては、同じ波長の
読み出し光の照射により多かれ少なかれホールの形状が
損なわれることが判明した。つまり、そのような記録媒
体においては、何回もの読み出し操作によって記録が損
なわれていくのである。そこで、ホールの破壊を少なく
するために、よみ出し光強度を低くしようとすると、今
度はS/N比が同様に低くなってしまう。
【0009】この欠点を補うために異なる2つの帯域光
λW1、λW2の照射によってのみ、ホールが形成される光
ゲート型PHB光記録媒体が開発された。この場合、情
報を書き込む時に波長λW1、λW2という2色光を照射す
ると、λW1に対応する部分にホールが形成される。しか
し、波長λW1またはλW2の光照射のみではホールが形成
されることはない。従って、単一波長の読み出し光によ
るホールの破壊が少なくなり、より性能が向上する。
【0010】そのような媒体に使用される報告された最
近の光感応性物質は、電子供与体(ドナー)と電子受容
体(アクセプター)との混合物とからなり、ドナーとし
ては例えば亜鉛テトラベンゾフォルフィン等の光感応性
分子、アクセプターとしては例えばクロロホルムが報告
されている( Appl. Phys. Lett. Vol.50 No.8, 23 Fe
b. 1987, 第430 〜432 頁)。この場合、λW1= 630n
mの照射で、基底状態S 0 から励起状態S1 への励起が
起こり、次いでS1 状態から一旦エネルギー準位のやや
低い最低三重項状態T1 へ遷移し、その後λW2≒ 500n
mの照射でT1 からTn へ励起される。励起状態Tn
ドナー分子のイオン化レベルを越えており、ドナー分子
から遊離した電子は近くにあるアクセプター分子に捕捉
され、安定化又は準安定化する。この結果、λW1≒ 630
nmの位置にホールが形成される。
【0011】ホールが観測されるには、一説によると 1
04〜106 個の分子の励起が必要であるが、記録層には非
常に高密度で分子が存在しているため、例えば光学的な
限界とされている直径約1μmの同一ピット内において
も、種々の異なる場に置かれた分子の集団が存在する。
この異なる場の影響でλW1の値を僅かに変えても別のホ
ールを開けることができる。例えば、 0.5nm程度の狭
い波長範囲内で7個ものホールを形成させることができ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】亜鉛テトラベンゾフォ
ルフィンの誘導体である亜鉛テトラトリルテトラベンゾ
フォルフィン(TZT)は、上述のような電子移動反応
を利用した光ゲート型PHB光記録媒体に用いられる非
常に優れた光感応性分子として知られている。TZTが
このような記録材料として特に優れている理由は、主に
ε(吸光係数)が他の材料に比べて非常に大きく、光を
よく吸収するためであると考えられる。
【0013】しかしながら、TZTは非水溶性であり、
そのためにこれとともに用いる電子受容体ならびに媒質
も非水溶性でなければならない。たとえば、電子受容体
には非水溶性のクロロホルムが用いられる。つまり、P
HB光記録に有効な電子受容体や媒質があってもこれら
が水溶性である場合には、TZTとともに用いることは
できない。
【0014】本発明では、上記問題点を解決し、効率的
な光ゲート型PHB光記録媒体を提供することを目的と
する。
【0015】
【課題を解決する為の手段】そこで、本発明者は、亜鉛
テトラトリルテトラベンゾフォルフィン(TZT)の置
換基の一部を変えて水溶性にすることを着想した。そし
て、非水溶性の置換基であるトリル基(一価のアリール
基、CH3C6H4-)を、水溶性のフェニル基とすることによ
り、効率的な水溶性の光ゲート型PHB光記録媒体を実
現できることを見いだし、本発明を成すに至った。
【0016】よって、本発明は第1に、媒質と、該媒質
中に分散された光感応性分子と、前記媒質中に分散また
は結合された電子受容体とからなる記録層を有するPH
B光記録媒体において、前記光感応性分子が水溶性のフ
ェニル基を有する亜鉛テトラベンゾフォルフィン誘導体
であることを特徴とするPHB光記録媒体を提供するも
のである。
【0017】また、本発明者は、水溶性のフェニル基の
好ましい態様として、糖類を置換基として持つフェニル
基を用いることとした。よって、本発明は第2に、光感
応性分子が糖類を置換基として持つ水溶性のフェニル基
を有する亜鉛テトラベンゾフォルフィン誘導体であるこ
とを特徴とするPHB光記録媒体を提供するものであ
る。
【0018】
【作用】本発明のPHB光記録媒体の光感応性分子は、
亜鉛テトラベンゾフォルフィンの誘導体であるTZTの
置換基を水溶性の基にしたものであり、このことによっ
てアクセプター(電子受容体)も水溶性のもの、例えば
ケイ皮酸ブロミドなどを使用することができるようにな
り、より効率的に光ゲート型のホールを形成することが
可能となる。
【0019】図3に、亜鉛テトラトリルテトラベンゾフ
ォルフィン(TZT)の構造式を示す。TZTは、亜鉛
テトラベンゾフォルフィンにトリル基が4つ付加したも
のである。そしてこのトリル基は、非水溶性である。ト
リル基を構成しているフェニルの置換基であるメチル基
を、水溶性の基たとえばD−グルコース、D−グルコフ
ラノース等の糖類とすることによりトリル基は水溶性と
なる。図1には、メチル基をD−グルコースに置換し
た、亜鉛テトラグリコシレーテッドフェニルテトラベン
ゾフォルフィンの構造式を、図2にはD−グルコフラノ
ースに置換した亜鉛テトラグルコフラノースフェニルテ
トラベンゾフォルフィンの構造式を示してある。
【0020】本発明では、これらの水溶性のフェニル基
を持つ亜鉛テトラベンゾフォルフィン誘導体を光感応性
分子とする。したがって、光感応性分子が水溶性であ
り、それと共に用いる媒質や電子受容体についても水溶
性の物質を用いることができるので、より効率のよい物
質同士の組み合わせを選択することができる。本発明の
媒質としては、たとえば水溶性高分子、好ましくはポリ
ビニルアルコール(PVA)である。
【0021】本発明の電子受容体としては、たとえばケ
イ皮酸(ジ)ブロミド、スルホニウム塩(フェニルジメ
チルスルフォニウム塩、フェニルメチルフェナシルスル
ホニウム塩等)が挙げられる。以下、実施例により本発
明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
【0022】
【実施例1】亜鉛テトラトリルテトラベンゾフォルフィ
ンのトリル基のメチル基の代わりにO-位にD−グルコ
ースを置換したものを合成した(図1)。その生成物で
ある亜鉛テトラグリコシレーテッドフェニルテトラベン
ゾフォルフィンを光感応性分子として、また、電子受容
体としてケイ皮酸ジブロミドを媒質であるポリビニルア
ルコール(PVA)にそれぞれ3×10-5mol/l 、3×10
-3mol/l 程度になるように分散させたものをPHB光記
録媒体として作製した。4K(ケルビン)で亜鉛テトラ
グリコシレーテッドフェニルテトラベンゾフォルフィン
の 630nm付近の吸収帯にアルゴンイオンレーザー励起
の色素レーザーを用いて0.75mW/cm 2 の照射強度で
1〜数千sec.照射し、同時にゲート光としてアルゴンイ
オンレーザー光を用いて50mW/cm2 の照射強度で1
〜数千sec.照射することによりホールを形成した。
【0023】
【実施例2】亜鉛テトラトリルテトラベンゾフォルフィ
ンのトリル基のメチル基の代わりにD−グルコフラノー
スに置換して得られる亜鉛テトラグルコフラノースフェ
ニルテトラベンゾフォルフィン(図2)を光感応性分子
として、実施例1と同様のPHB光記録媒体として作製
したところ、実施例1と同様なPHB特性が得られた。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、光感応
性分子として非常に優れた亜鉛テトラベンゾフォルフィ
ン誘導体を用いた、水溶性のPHB光記録媒体が実現さ
れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】亜鉛テトラグリコシレーテッドフェニルテトラ
ベンゾフォルフィンの構造式である。
【図2】亜鉛テトラグルコフラノースフェニルテトラベ
ンゾフォルフィンの構造式である。
【図3】亜鉛テトラトリルテトラベンゾフォルフィン
(TZT)の構造式である。
【図4】PHB光記録媒体の一例の斜視断面を説明する
概念図である。
【図5】(1)は、結晶中に分散された光感応性分子が理
想的に配向している状態を説明する概念図、 (2)は、そ
の分子の光吸収帯を示すグラフである。
【図6】(1)は、実際の光感応性分子を媒質中に分散さ
せた状態を説明する概念図、(2)は、その分子の光吸収
帯を示すグラフである。
【図7】光の照射により光感応性分子が変化し、光吸収
帯が変化又はシフトする様子を示す説明図である。
【図8】光の照射によりホールが生成する様子を示す説
明図である。
【図9】ホールと情報との関係を説明する説明図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 2 記録層 2a 光感応性分子 2b 固体媒質

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 媒質と、該媒質中に分散された光感応性
    分子と、前記媒質中に分散または結合された電子受容体
    とからなる記録層を有するPHB光記録媒体において、
    前記光感応性分子が水溶性のフェニル基を有する亜鉛テ
    トラベンゾフォルフィン誘導体であることを特徴とする
    PHB光記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のPHB光記録媒体にお
    いて、前記水溶性のフェニル基は糖類を置換基として持
    つことを特徴とするPHB光記録媒体。
JP4092830A 1992-04-13 1992-04-13 Phb光記録媒体 Pending JPH05289230A (ja)

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JP4092830A JPH05289230A (ja) 1992-04-13 1992-04-13 Phb光記録媒体

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JP4092830A Pending JPH05289230A (ja) 1992-04-13 1992-04-13 Phb光記録媒体

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