JPH05289123A - 面型光変調器 - Google Patents

面型光変調器

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JPH05289123A
JPH05289123A JP4094449A JP9444992A JPH05289123A JP H05289123 A JPH05289123 A JP H05289123A JP 4094449 A JP4094449 A JP 4094449A JP 9444992 A JP9444992 A JP 9444992A JP H05289123 A JPH05289123 A JP H05289123A
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JP
Japan
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light
layer
refractive index
quantum
optical
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JP4094449A
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Inventor
Tomoaki Yoshida
友晶 吉田
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Ricoh Research Institute of General Electronics Co Ltd
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Research Institute of General Electronics Co Ltd
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/045,201 priority patent/US5307200A/en
Publication of JPH05289123A publication Critical patent/JPH05289123A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y20/00Nanooptics, e.g. quantum optics or photonic crystals
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/015Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on semiconductor elements with at least one potential jump barrier, e.g. PN, PIN junction
    • G02F1/017Structures with periodic or quasi periodic potential variation, e.g. superlattices, quantum wells

Abstract

(57)【要約】 【目的】光変調層内での実効的な光密度を上昇させて入
力光の被変調効率を向上させ、実用に供される低損失高
変調度の面型光変調器を実現する。 【構成】量子薄膜、量子細線、量子箱等、少なくとも一
次元方向に電子もしくは正孔またはこの両者を閉じ込め
る構造で、その閉じ込め構造の幅がその閉じ込め構造内
の電子もしくは正孔のドブロイ波長以下、もしくは閉じ
込め構造内での励起子のボーア半径以下であり、量子効
果が顕著に現れる量子構造を有し、外部からの制御光や
電気信号等の制御信号により、その吸収率や屈折率、偏
光特性等を変化し、量子薄膜の積層方向や、量子細線、
量子箱等の配列方向に、凡そ垂直な方向から入射する入
力光の光変調を行う面型光変調器において、吸収率や屈
折率、偏光特性等が変化する光変調層3の積層面内方向
の周囲に、光変調層よりも実効的に屈折率の低い領域
(光閉じ込め層)4を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光情報処理、光接続、
光交換、二次元光情報処理、二次元光接続、二次元光交
換等に用いられ、光通信等に応用される面型光変調器に
関する。
【0002】
【従来の技術】化合物半導体薄膜等により形成され、少
なくとも積層方向に電子もしくは正孔、またはこの両者
を閉じ込める構造で、その閉じ込め構造の幅が、その閉
じ込め構造内の電子もしくは正孔のドブロイ波長以下、
もしくは閉じ込め構造内での励起子のボーア半径以下で
ある量子構造では、閉じ込めにより量子効果が顕著にな
り、バルク構造では見られない、離散的な量子準位や室
温励起子が観測されるようになる。また、このような構
造は、大きな光学的非線形性を示し、外部からの光や電
界の印加により、吸収特性や屈折率の波長依存性が大き
く変化する。
【0003】近年、このような特性を利用した面型光変
調器の試作報告がなされている。その第一例を図9に示
す(Appl.Phys.Lett.49,p135,1986)。透過型の光変調器
であるこの面型光変調器では、入力光は上面電極に設け
られた入射窓部より入射し、光変調部である量子井戸層
(図中MQW)にて印加電界に応じて変調され、裏面電極に
設けられた出射窓部より出力光として出射される。次
に、図10には、第二例として、反射型の光変調器であ
る面型光変調器の例を示す(Appl.Phys.Lett.50,p1119,
1987)。この面型光変調器では、入力光は上面電極に設
けられた光窓部より入射し、光変調部である量子井戸層
(図中MQW)にて印加電界に応じて変調され、下部の反射
鏡(図中REF)にて反射され、再び光変調部である量子井
戸層(図中MQW)にて変調され、光窓部より出力光として
出射される。しかしながら、これらの従来の面型光変調
器では、光変調層の積層面内方向に対して光の閉じ込め
構造が皆無であり、入力光は光変調層内で拡散し、例え
ば出力光に寄与しない電極下部等の領域にも広がってし
まう。このため被変調光が光出力として取り出される方
向以外の方向にも放射され、被変調光に対する出力光の
割合が著しく低下し、実質的な光変調器の損失を増大さ
せてしまう欠点があった。また、光変調層内での実効的
な光パワー密度が十分に大きくならず、より以上の変調
度の向上は困難であった。
【0004】上記の他に、第三例として図11に示すよ
うに、量子構造薄膜の積層方向に上下一対の反射鏡(図
中d及びh)を設け、共振器を形成し、この方向に光を
閉じ込めて共振モードを形成することにより、大きな光
変調を行なう面型光変調器が研究されており(Electro
n.Lett.27.p557,1991)、30%程度の変調度が報告され
ている。しかしながら、このような構造の面型光変調器
においても、量子構造薄膜の積層面内方向に光を閉じ込
めるための構造は皆無であり、このため量子構造薄膜の
積層方向に垂直方向より光変調器に入射する入力光は、
共振モードに寄与するが、これ以外の方向、即ち垂直方
向から傾いた方向より入射する入力光は、光変調層内
で、量子構造薄膜の積層面内方向に拡散してしまい、共
振モードに寄与することはできないため、より以上の変
調度の向上は困難であった。さらに、被変調光が、光出
力として取り出される方向以外の方向にも放射され、被
変調光に対する出力光の割合が著しく低下し、実質的な
光変調器の損失を増大させてしまう欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来構造
で実用的な光出力を得るには、入力光の強度を大幅に増
加する他に手立ては無く、入力光の強度を大幅に上げる
と、光変調器の著しい温度上昇等を招き、光変調器の動
作が不安定になる等の問題を引き起こしていた。以上の
ような要因により、量子効果を利用した従来型の面型光
変調器では、実用に供されるような、低損失高変調度の
光変調器を実現することは困難であった。本発明は、上
記のような量子効果を利用した従来型の面型光変調器の
欠点を考慮し、積層面内方向への光拡散を抑制し、光変
調層内での実効的な光密度を上昇させて入力光の被変調
効率を向上させ、実用に供される低損失高変調度の面型
光変調器を実現することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、量子薄膜、量子細線、量子箱
等、少なくとも一次元方向に電子もしくは正孔、または
この両者を閉じ込める構造で、その閉じ込め構造の幅
が、その閉じ込め構造内の電子もしくは正孔のドブロイ
波長以下、もしくは閉じ込め構造内での励起子のボーア
半径以下であり、量子効果が顕著に現れる量子構造を有
し、外部からの制御光や電気信号等の制御信号により、
その吸収率や屈折率、偏光特性等を変化し、量子薄膜の
積層方向や、量子細線、量子箱等の配列方向に、凡そ垂
直な方向から入射する入力光の光変調を行なう面型光変
調器において、吸収率や屈折率、偏光特性等が変化する
光変調層の、積層面内方向の周囲に、光変調層よりも実
効的に屈折率の低い領域を有することを特徴とする。
【0007】また、請求項2の発明は、請求項1の面型
光変調器において、光変調層よりも実効的に屈折率の低
い領域が、光変調層と異なる材料による埋込にて形成さ
れていることを特徴とする。また、請求項3の発明は、
請求項2の面型光変調器において、面型光変調器に入力
光が入射する部分の、面型光変調器の外部の材料(例え
ば空気)の屈折率をn1、光変調層の実効屈折率をn2、光
変調層よりも実効的に屈折率の低い領域の実効屈折率を
n3とした場合、光変調層よりも屈折率の低い領域の実効
屈折率n3が、次式のような関係を満たすことを特徴とす
る。 n3≦n2√{1−(n1/n2)
【0008】請求項4の発明は、請求項1の面型光変調
器において、光変調層よりも実効的に屈折率の低い領域
が、量子薄膜、量子細線、量子箱等の量子構造の混晶化
により形成されていることを特徴とする。請求項5の発
明では、請求項4の面型光変調器において、面型光変調
器に入力光が入射する部分の、面型光変調器の外部の材
料(例えば空気)の屈折率をn1、光変調層の実効屈折
率をn2、光変調層よりも実効的に屈折率の低い領域の実
効屈折率をn3とした場合、光変調層よりも屈折率の低い
領域の実効屈折率n3が、次式のような関係を満たすこと
を特徴とする。 n3≦n2√{1−(n1/n2)2}
【0009】
【作用】以下、本発明の構成動作及び作用について説明
する。本発明は、量子薄膜、量子細線、量子箱等、少な
くとも一次元方向に電子もしくは正孔、またはこの両者
を閉じ込める構造で、その閉じ込め構造の幅が、その閉
じ込め構造内の電子もしくは正孔のドブロイ波長以下、
もしくは閉じ込め構造内での励起子のボーア半径以下で
あり、量子効果が顕著に現れる量子構造を有し、外部か
らの制御光や電気信号等の制御信号により、その吸収率
や屈折率、偏光特性等を変化し、量子薄膜の積層方向
や、量子細線、量子箱等の配列方向に、凡そ垂直な方向
から入射する入力光の光変調を行なう面型光変調器に関
するものである。
【0010】本発明に示される、量子効果を利用した光
変調は、次のような原理により行なわれる。量子構造に
より、電子や正孔が量子井戸内等に閉じ込められ、励起
子の束縛エネルギーが上昇し、この結果、室温励起子が
存在するようになる。この室温励起子は、励起子共鳴吸
収波長において、大きな光吸収をもたらす。このような
量子構造に、基底量子準位間遷移エネルギー以上のエネ
ルギーに対応する波長の光(制御光)が入射すると、量
子井戸内等に電子、正孔が励起され、これによって室温
励起子のスクリーニングと位相空間フィリングが生じ、
室温励起子数が著しく減少するため、励起子共鳴吸収波
長における光吸収が大幅に緩和される。ここで、例えば
励起子共鳴吸収波長に入力光を設定すると、制御光の有
無により入力光に対する量子構造の実効吸収率が大幅に
変化し、これによって透過光、もしくは反射光等の出力
光の強度が変化する。即ち、入力光は制御光による信号
に応じて変調される。
【0011】また、上記のような量子構造に電界を印加
すると、量子効果により、室温励起子が消滅すること無
くその波動関数が変化し、この結果、励起子共鳴吸収波
長が移動する。ここで、例えば励起子共鳴吸収波長に入
力光を設定すると、電界の有無により入力光に対する量
子構造の実効吸収率が大幅に変化し、これによって透過
光、もしくは反射光等の出力光の強度が変化する。即
ち、入力光は印加電界に応じて変調される。これらの効
果の他に、上記のような量子構造では、印加電界や光照
射により屈折率の波長依存性が大幅に変化する。この屈
折率変化を利用して、共振器の共振波長や光変調部の実
効光路長を制御し、光変調を行なうことも可能である。
【0012】本発明は、上記のような効果を利用した面
型光変調器において、吸収や屈折率、偏光特性等が変化
する光変調層の、積層面内方向の周囲に、光変調層より
も実効的に屈折率の低い領域である光閉じ込め層を有
し、光変調層内の量子薄膜積層方向や、量子細線、量子
箱等の配列方向に、実質的に光を閉じ込めて光拡散を抑
制し、低損失高変調度の光変調を実現する面型光変調器
に関するものである。このような面型光変調器におい
て、光閉じ込め層は、光変調層よりも実効的に屈折率の
低い材料による埋込みや、量子構造の混晶化により形成
される。さらに、面型光変調器に入力光が入射する部分
の、面型光変調器の外部の材料(例えば空気)の屈折率
をn1、光変調層の実効屈折率をn2、光変調層の積層面内
方向の周囲に形成された光閉じ込め層の実効屈折率をn3
とした場合、光閉じ込め層の実効屈折率n3を、 n3≦n2√{1−(n1/n2)} とすることにより、外部より面型光変調器に入射する入
力光の殆ど全てを、光変調層に閉じ込めることが可能と
なり、内部での光損失が極めて少なく、高効率光変調が
可能な面型光変調器が実現される。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。先ず、本発明による面型光変調器の第一例
を図1に示す。図1に示す面型光変調器においては、第
一導電型基板5上に、バンドギャップEgの薄膜層と
バンドギャップEg2の薄膜層(Eg1<Eg2)が交互に積
層されて形成された量子井戸層3、及び第二導電型キャ
ップ層2が積層されている。量子井戸層3においては、
少なくともバンドギャップEg1の薄膜層の厚さは、その
薄膜層内での電子もしくは正孔のドブロイ波長以下、も
しくは励起子のボーア半径以下であり、量子効果が顕著
に現れる量子構造となっている。第一導電型基板5の裏
面には第一導電型に対応する電極6が、第二導電型キャ
ップ層2の表面には第二導電型に対応する電極1がそれ
ぞれ形成されている。第一導電型に対応する電極6には
出力光、即ち被変調光を取り出すための出力窓部10が、
また、第二導電型に対応する電極1には、入力光を光変
調層に導入するための入力窓部9が形成されている。光
変調層である量子井戸層3の、積層面内方向の周辺部に
は、量子井戸層3の実効屈折率よりも低い屈折率を有す
る材料にて量子井戸層3を取り囲むように埋め込む光閉
じ込め層4が形成されている。
【0014】上記構成からなる面型光変調器において
は、第一導電型に対応する電極6と第二導電型に対応す
る電極1の間に電圧を印加し、光変調層である量子井戸
層3の内部に電界を印加することにより、入力光に対す
る光変調層の光学的性質、例えば吸収率が変化する。こ
れによって、入力窓部9より入射した入力光は、光変調
層である量子井戸層3にて変調され、出力窓部10より出
力光として出射される。この時、光変調層である量子井
戸層3よりも光閉じ込め層4の実効屈折率が低いため、
積層面内方向の量子井戸層3以外の部分に光が拡散する
こと無く、入力光は光変調層である量子井戸層3内に閉
じ込められる。このため、入力光に対する被変調光の割
合が著しく上昇し、光利用効率が向上し、等価的に内部
損失が減少する。これによって低損失高変調度の光変調
が可能となる。
【0015】実施例1;このような面型光変調器に関す
る第一実施例として、先ず、第一導電型基板5であるn-
GaAs基板上に、100Å のInGaAs(×In=0.15;E
g1)層と100ÅのGaAs(Eg2)層が交互に30組積層さ
れた量子井戸層3、及び第二導電型であるp-GaAsキャ
ップ層2より構成される積層構造が、分子線エピタキシ
ー法(MBE法)により形成され、次に、エッチングに
より、基板面に対して略垂直な柱状となるように量子井
戸層3が加工され、更に、量子井戸層3の積層面内方向
の周辺部に、AlGaAs(×Al=0.3)にて構成される光
閉じ込め層4が、有機金属気相成長法(MOCVD法)
による埋め込み成長にて形成され、最後に、n-GaAs基
板5の裏面に、Au/AuGeNiにより、出力窓部10を有
するn電極6が、また、p-GaAsキャップ層2の表面に
は、Au/AuZn により、入力窓部9を有するp電極1
がそれぞれ形成され、図1に示した面型光変調器が実現
された。
【0016】ここで、上記n電極6とp電極1の間に〜
5V程度の電圧を印加し、光変調層である量子井戸層3
の内部に電界を印加することにより、光変調層に6000cm
~1以上の吸収率変化(Δα)が観測された。入力光に対
する光変調層の吸収率が変化することにより、入力窓部
9より入射した入力光は、光変調層である量子井戸層に
て変調され、出力窓部10より出力光として出射された。
この面型光変調器を構成する各層の屈折率を測定したと
ころ、InGaAs/GaAs 量子井戸層3の屈折率として
3.60、AlGaAs 光閉じ込め層4の屈折率として3.49の
値が得られた。このように、InGaAs/GaAs 量子井
戸層3よりもAlGaAs 光閉じ込め層4の実効屈折率が
低いため、入力光は、積層面内方向の量子井戸層以外の
部分に拡散せず、量子井戸層内に閉じ込められた。これ
によって、例えば、光変調層の開口直径が10μm程度の
面型光変調器では、その光利用効率が約二倍に向上し、
入力光に対する被変調光の割合が著しく上昇し、等価的
に内部損失が減少した。この結果、光変調度は10%以上
向上し、25%に達する高変調度の光変調が可能となっ
た。このようにして初めて、低損失高変調度の光変調が
可能な面型光変調器が実現された。
【0017】次に、本発明による面型光変調器の第二例
を図2に示す。図2に示す面型光変調器においては、第
一導電型基板5上に、屈折率の異なる二種類以上の積層
構造により構成されるブラッグ反射層7、バンドギャッ
プEg1の薄膜層とバンドギャップEg2の薄膜層(Eg1
Eg2)が交互に積層されて形成された量子井戸層3、及
び第二導電型キャップ層2が積層されている。量子井戸
層3においては、少なくともバンドギャップEg1の薄膜
層の厚さは、その薄膜層内での電子もしくは正孔のドブ
ロイ波長以下、もしくは励起子のボーア半径以下であ
り、量子効果が顕著に現れる量子構造となっている。第
一導電型基板5の裏面には第一導電型に対応する電極6
が、第二導電型キャップ層2の表面には第二導電型に対
応する電極1がそれぞれ形成されている。第二導電型に
対応する電極1には、入力光を光変調層に導入し、かつ
光変調層である量子井戸層3にて変調された被変調光を
出力光として出射するための光入出射窓部9が形成され
ている。光変調層である量子井戸層3の、積層面内方向
の周辺部には、量子井戸層3の実効屈折率よりも低い屈
折率を有する材料にて量子井戸層3を取り囲むように埋
め込む光閉じ込め層4が形成されている。
【0018】上記構成からなる面型光変調器において
は、第一導電型に対応する電極6と第二導電型に対応す
る電極1の間に電圧を印加し、光変調層である量子井戸
層3の内部に電界を印加することにより、入力光に対す
る光変調層の光学的性質、例えば吸収率が変化する。こ
れによって、光入出射窓部9より入射した入力光は、光
変調層である量子井戸層3にて変調され、ブラッグ反射
層7にて反射され、再び光変調層である量子井戸層3に
て変調された後、光入出射窓部9より出力光として出射
される。この時、光変調層である量子井戸層3よりも光
閉じ込め層4の実効屈折率が低いため、積層面内方向の
量子井戸層3以外の部分に光が拡散すること無く、入力
光は光変調層である量子井戸層3内に閉じ込められる。
さらに、ブラッグ反射層7にて反射された後にも、この
閉じ込め効果により、光は拡散すること無く再び光変調
層である量子井戸層3内にて変調される。このため、入
力光に対する被変調光の割合が著しく上昇し、光利用効
率が向上し、等価的に内部損失が減少する。これによっ
て低損失高変調度の光変調が可能となる。
【0019】実施例2;この面型光変調器に関する第二
実施例として、第一実施例の場合と同様にして、先ず、
MBE法により、第一導電型基板5であるn-GaAs基板
上に、n-GaAs/AlAsブラッグ反射層7、30組のIn
GaAs/GaAs 量子井戸層3、第二導電型であるp-Ga
Asキャップ層2が形成され、次に、エッチングによ
り、基板面に対して略垂直な柱状となるように量子井戸
層3が加工され、更に、MOCVD法による埋め込み成
長にて、InGaAs/GaAs 量子井戸層3の積層面内方
向の周辺部に、AlGaAs(×Al=0.3)光閉じ込め層4
が形成された。最後に、n-GaAs基板5の裏面にn電極
6が、また、p-GaAsキャップ層2の表面には、光入出
射窓部9を有するp電極1がそれぞれ形成され、図2に
示した面型光変調器が実現された。
【0020】ここで、上記p電極1とn電極6間に電圧
を印加すると、光変調層であるInGaAs/GaAs量子
井戸層3の吸収率が変化するため、入射した入力光は、
光変調層にて変調され、n-GaAs/AlAsブラッグ反射
層7にて反射され、再び光変調層で変調された後、光入
出射窓部9より出力光として出射される。この面型光変
調器を構成する各層の屈折率の測定の結果、InGaAs
/GaAs 量子井戸層3の屈折率は3.60、AlGaAs 光
閉じ込め層4の屈折率は3.49であることが確かめられ
た。このように、InGaAs/GaAs 量子井戸層3より
もAlGaAs 光閉じ込め層4の実効屈折率が低いため、
入力光は、積層面内方向の量子井戸層以外の部分に拡散
せず、光変調層に閉じ込められた。さらに、ブラッグ反
射層からの反射光も光変調層に閉じ込められるため、入
力光に対する被変調光の割合が著しく上昇し、光利用効
率が向上し、等価的に内部損失が減少した。光閉じ込め
層による光利用効率の改善の度合いは、光変調層の開口
寸法が小さい程著しくなり、例えば、光変調層の開口直
径が5μm程度の面型光変調器では、その光利用効率が
約三倍に向上した。この結果、光変調度は大幅に向上
し、35%に達する高変調度の光変調が可能となった。こ
のようにして初めて、低損失高変調度の光変調が可能な
面型光変調器が実現された。
【0021】次に、本発明による面型光変調器の第三例
を図3に示す。図3に示す面型光変調器においては、第
一導電型基板5上に、屈折率の異なる二種類以上の積層
構造により構成される下部ブラッグ反射層7、バンドギ
ャップEg1の薄膜層とバンドギャップEg2の薄膜層(E
g1<Eg2)が交互に積層されて形成された量子井戸層
3、屈折率の異なる二種類以上の積層構造により構成さ
れる上部ブラッグ反射層8、及び第二導電型キャップ層
2が積層されている。量子井戸層3においては、少なく
ともバンドギャップEg1の薄膜層の厚さは、その薄膜層
内での電子もしくは正孔のドブロイ波長以下、もしくは
励起子のボーア半径以下であり、量子効果が顕著に現れ
る量子構造となっている。第一導電型基板5の裏面には
第一導電型に対応する電極6が、第二導電型キャップ層
2の表面には第二導電型に対応する電極1がそれぞれ形
成されている。第二導電型に対応する電極1には、入力
光を光変調層に導入し、かつ光変調層である量子井戸層
3にて変調された被変調光を出力光として出射するため
の光入出射窓部9が形成されている。光変調層である量
子井戸層3の、積層面内方向の周辺部には、量子井戸層
3の実効屈折率よりも低い屈折率を有する材料にて量子
井戸層3を取り囲むように埋め込む光閉じ込め層4が形
成されている。
【0022】上記構成からなる面型光変調器において
は、第一導電型に対応する電極6と第二導電型に対応す
る電極1の間に電圧を印加し、光変調層である量子井戸
層3の内部に電界を印加することにより、入力光に対す
る光変調層の光学的性質、例えば吸収率が変化する。こ
れによって、光入出射窓部9より入射した入力光は、上
部ブラック反射層8と光変調層である量子井戸層3、さ
らに下部ブラッグ反射層7にて構成される光共振器に入
射し、上記の効果により光変調層である量子井戸層3に
て変調される。光共振器内では、共振モードに光エネル
ギーが集中する共振器作用により、共振モードに対応す
る入力光に対して、より大きな光変調度が得られる。被
変調光の一部は、窓部9より出力光として出射される。
この時、光変調層である量子井戸層3よりも光閉じ込め
層4の実効屈折率が低いため、積層面内方向の量子井戸
層3以外の部分に光が拡散すること無く、入力光は光変
調層である量子井戸層3内に閉じ込められる。さらに共
振器内においても、共振器軸方向に略平行に入力光が閉
じ込められるため、入力光が拡散すること無く、高効率
にて共振モードに寄与するようになる。このため、入力
光に対する被変調光の割合が著しく上昇し、光利用効率
が向上し、等価的に内部損失が減少する。これによって
低損失高変調度の光変調が可能となる。
【0023】実施例3;この面型光変調器に関する第三
実施例として、先ず、MBE法により、第一導電型基板
5であるn-GaAs基板上に、20組のn-GaAs/AlAsブ
ラッグ反射層7、30組のInGaAs/GaAs 量子井戸層
3、8組のp-GaAs/AlAsブラッグ反射層8、第二導
電型であるp-GaAsキャップ層2が順次形成された。次
に、エッチングにより、基板面に対して略垂直な柱状と
なるように量子井戸層3が加工され、更に、MOCVD
法による埋め込み成長にて、InGaAs/GaAs 量子井
戸層3の積層面内方向の周辺部に、AlGaAs(×Al=
0.3)光閉じ込め層4が形成された。最後に、n-GaAs基
板5の裏面にn電極6が、また、p-GaAsキャップ層2
の表面には、入出射窓部9を有するp電極1がそれぞれ
形成され、図3に示した面型光変調器が実現された。
【0024】ここで、上記p電極1とn電極6間に電圧
を印加すると、光変調層であるInGaAs/GaAs量子
井戸層3の吸収率が変化することと、共振モードに光エ
ネルギーが集中する光共振器作用の相乗効果により、入
射した入力光は、光変調層にて高変調度に変調され、窓
部9より出力光として出射された。この面型光変調器を
構成する各層の屈折率の測定より、InGaAs/GaAs
量子井戸層3の屈折率は3.60、AlGaAs 光閉じ込め層
4の屈折率は3.49であることが求められた。このよう
に、InGaAs/GaAs 量子井戸層3よりもAlGaAs
光閉じ込め層4の実効屈折率が低いため、入力光は、積
層面内方向の量子井戸層以外の部分に拡散せず、光変調
層に閉じ込められた。これによって、入力光が高効率に
て共振モードと結合し、光利用効率が向上して等価的に
内部損失が減少し、約15%の、大幅な光変調度の向上が
確認された。この結果、40%を超える高変調度で、且つ
50以上のコントラスト比を有する光変調が可能となっ
た。このようにして初めて、低損失高変調度の光変調が
可能な面型光変調器が実現された。
【0025】次に、本発明による面型光変調器の第四例
を図4(a)に示す。図4(a)に示す面型光変調器は、上
記本発明第三例と同様な構造の面型光変調器において、
面型光変調器に入力光が入射する部分の、面型光変調器
の外部の材料(例えば空気)の屈折率をn1、光変調層3
の実効屈折率をn2、埋込により形成された光閉じ込め層
4の実効屈折率をn3とした場合、図4(b)に示されるよ
うに、面型光変調器の外部の材料(例えば空気)の屈折
率n1と光変調層の実効屈折率n2により、積層面と垂直方
向に対して、入力光が光変調層内部で進行する角度の最
大値θは、 θ=sin~1(n1/n2) となる。光変調層と光閉じ込め層の実効屈折率差によ
り、この光を全て光変調層内に閉じ込めるためには、光
変調層内部で、積層面方向に対して入力光が進行する角
度をφとすると、 n3≦n2 sinφ なる条件が満たされれば良い。ここで、 φ=90°−θ であるから、 n3≦n2√{1−(n1/n2)2} となるように光閉じ込め層を形成することにより、入力
光は殆ど全て光変調層に閉じ込められ、内部光損失が極
めて少ない状態にて光変調されるようになる。これによ
って、高効率光変調が可能な面型光変調器が実現され
る。
【0026】実施例4;この面型光変調器に関する第四
実施例としては、第三実施例の場合と同様にして、先
ず、MBE法により、第一導電型基板5であるn-GaAs
基板上に、20組のn-GaAs/AlAs層より構成される下
部ブラッグ反射層7、各層の層厚が 100Åで30組のIn
GaAs(×In=0.15)/GaAs量子井戸層3より構成さ
れる光変調層、8組のp-GaAs/AlAs層より構成され
る上部ブラッグ反射層8、第二導電型であるp-GaAsキ
ャップ層2が順次積層して形成された。次に、エッチン
グにより、基板面に対して略垂直な柱状に量子井戸層3
が加工され、更に、MOCVD法にて、AlGaAs(×A
l=0.40)層が、光閉じ込め層4として形成された。最後
に、第三実施例の場合と同様に、p側及びn側の電極
1,6が形成され、図4(a)に示した面型光変調器が実
現された。
【0027】このp側とn側の両電極1,6に電圧を印
加し、光変調層に電界を印加すると、光変調層であるI
nGaAs/GaAs量子井戸層3の吸収率が変化すること
と、共振モードに光エネルギーが集中する光共振器作用
の相乗効果により、入射した入力光は、光変調層にて高
変調度に変調され、窓部9より出力光として出射され
た。この構造の面型光変調器では、InGaAs(×In=
0.15)/GaAs量子井戸層3の実効屈折率は約3.60であ
った。ここで、n1=1.0(空気の場合)、n2=3.60とす
ると、 n3≦n2√{1−(n1/n2)2} を満たすn3は、 n3≦3.45 となる。このような実効屈折率は、組成が×Al≧0.38
のAlGaAs層にて実現され、上記AlGaAs(×Al=0.
40)光閉じ込め層は、この条件を満たしている。実際に
AlGaAs(×Al=0.40)光閉じ込め層の屈折率を測定し
たところ、3.45という値が得られ、上記実効屈折率が満
たされていることが確認された。このように、光閉じ込
め層の実効屈折率n3が上記条件を満たす程十分に低いた
め、面型光変調器に入射した入力光は、変調器内で、積
層面内方向の量子井戸層以外の部分に拡散せず、殆ど全
ての入力光が光変調層内に閉じ込められた。これによっ
て、入力光が高効率にて共振モードと結合し、光利用効
率が向上して等価的に内部損失が減少し、20%以上の大
幅な光変調度の向上が確認された。この結果、約50%の
高変調度で、且つ50以上のコントラスト比を有する光変
調が可能となった。このようにして初めて、低損失高変
調度の光変調が可能な面型光変調器が実現された。
【0028】次に、本発明による面型光変調器の第五例
を図5に示す。図5に示す面型光変調器においては、第
一導電型基板5上に、バンドギャップEg1の薄膜層とバ
ンドギャップEg2の薄膜層(Eg1<Eg2)が交互に積層
されて形成された量子井戸層3、及び第二導電型キャッ
プ層2が積層されている。量子井戸層3においては、少
なくともバンドギャップEg1の薄膜層の厚さは、その薄
膜層内での電子もしくは正孔のドブロイ波長以下、もし
くは励起子のボーア半径以下であり、量子効果が顕著に
現れる量子構造となっている。第一導電型基板5の裏面
には第一導電型に対応する電極6が、第二導電型キャッ
プ層2の表面には第二導電型に対応する電極1がそれぞ
れ形成されている。第一導電型に対応する電極6には出
力光、即ち被変調光を取り出すための出射窓部10が、ま
た、第二導電型に対応する電極1には、入力光を光変調
層に導入するための入射窓部9が形成されている。光変
調層である量子井戸層3の、積層面内方向の周辺部に
は、量子井戸層3を取り囲むように、量子井戸層を混晶
化して実効屈折率を低下させた光閉じ込め層4が形成さ
れている。
【0029】上記構成からなる面型光変調器において
は、第一導電型に対応する電極6と第二導電型に対応す
る電極1の間に電圧を印加し、光変調層である量子井戸
層3の内部に電界を印加することにより、入力光に対す
る光変調層の光学的性質、例えば吸収率が変化する。こ
れによって、入射窓部9より入射した入力光は、光変調
層である量子井戸層3にて変調され、出射窓部10より出
力光として出射される。この時、光変調層である量子井
戸層3よりも光閉じ込め層4の実効屈折率が低いため、
積層面内方向の量子井戸層3以外の部分に光が拡散する
こと無く、入力光は光変調層である量子井戸層3内に閉
じ込められる。このため、入力光に対する被変調光の割
合が著しく上昇し、光利用効率が向上し、等価的に内部
損失が減少する。これによって低損失高変調度の光変調
が可能となる。
【0030】実施例5;このような面型光変調器に関す
る実施例として、先ず、第一導電型基板5であるn-Al
GaAs(×Al=0.2)基板上に、100Å のGaAs(Eg1)
層と100Å のAlGaAs(×Al=0.3;Eg2)層が交互に
30組積層された量子井戸層3、及び、第二導電型である
p-AlGaAs(×Al=0.2)キャップ層2より構成される
積層構造が、MBE法により形成され、次に、量子井戸
層3の積層面内方向の周辺部に、SiO2マスクを用いた
熱処理(875℃×10hr.)による混晶化にて、光閉じ込め層
4が形成され、更にn-AlGaAs基板5の裏面に、Au/
AuGeNiにより、出射窓部10を有するn電極6が、ま
た、p-AlGaAs キャップ層2の表面には、Au/AuZ
n により、入射窓部9を有するp電極1がそれぞれ形成
され、図5に示した面型光変調器が実現された。
【0031】ここで、上記n電極6とp電極1の間に〜
10V程度の電圧を印加し、光変調層である量子井戸層3
の内部に電界を印加した時、光変調層では、約20000cm~
1 にも及ぶ吸収率変化(Δα)が観測された。このよう
な入力光に対する光変調層の吸収率変化により、入射窓
部9より入射した入力光は、光変調層である量子井戸層
3にて変調され、出射窓部10より出力光として出射され
た。上記GaAs/AlGaAs量子井戸層3と、混晶化に
より形成されたAlGaAs 光閉じ込め層4の屈折率を測
定したところ、GaAs/AlGaAs 量子井戸層3の屈折
率は約3.60であり、AlGaAs 光閉じ込め層4の屈折率
は約3.56であった。このように、GaAs/AlGaAs 量
子井戸層3よりも、混晶化により形成されたAlGaAs
光閉じ込め層4の実効屈折率が低いため、入力光は、積
層面内方向の量子井戸層以外の部分に拡散せず、光変調
層内に閉じ込められた。これによって、入力光に対する
被変調光の割合が著しく上昇し、光利用効率が向上し、
等価的に内部損失が減少した。この結果、光変調度は10
%以上向上し、30%に達する高変調度の光変調が可能と
なった。このように、量子構造の混晶化により光閉じ込
め層を形成することにより、埋込み等の複雑な製作工程
を必要とせずに、初めて、低損失高変調度の光変調が可
能な面型光変調器が実現された。
【0032】次に、本発明による面型光変調器の第六例
を図6に示す。図6に示す面型光変調器においては、第
一導電型基板5上に、屈折率の異なる二種類以上の積層
構造により構成されるブラッグ反射層7、バンドギャッ
プEg1の薄膜層とバンドギャップEg2の薄膜層(Eg1
Eg2)が交互に積層されて形成された量子井戸層3、及
び第二導電型キャップ層2が積層されている。量子井戸
層3においては、少なくともバンドギャップEg1の薄膜
層の厚さは、その薄膜層内での電子もしくは正孔のドブ
ロイ波長以下、もしくは励起子のボーア半径以下であ
り、量子効果が顕著に現れる量子構造となっている。第
一導電型基板5の裏面には第一導電型に対応する電極6
が、第二導電型キャップ層2の表面には第二導電型に対
応する電極1がそれぞれ形成されている。第二導電型に
対応する電極1には、入力光を光変調層に導入し、かつ
光変調層である量子井戸層3にて変調された被変調光を
出力光として出射するための光入出射窓部9が形成され
ている。光変調層である量子井戸層3の、積層面内方向
の周辺部には、量子井戸層3を取り囲むように、量子井
戸層を混晶化して実効屈折率を低下させた光閉じ込め層
4が形成されている。尚、混晶化された層は、光閉じ込
め層下方のブラッグ反射層7の一部、もしくは光閉じ込
め層下方のブラッグ反射層7の全部を含んでいても本質
的に構わない。
【0033】上記構成からなる面型光変調器において
は、第一導電型に対応する電極6と第二導電型に対応す
る電極1の間に電圧を印加し、光変調層である量子井戸
層3の内部に電界を印加することにより、入力光に対す
る光変調層の光学的性質、例えば吸収率が変化する。こ
れによって、窓部9より入射した入力光は、光変調層で
ある量子井戸層3にて変調され、ブラッグ反射層7にて
反射され、再び光変調層である量子井戸層3にて変調さ
れた後、窓部9より出力光として出射される。この時、
光変調層である量子井戸層3よりも光閉じ込め層4の実
効屈折率が低いため、積層面内方向の量子井戸層3以外
の部分に光が拡散すること無く、入力光は光変調層であ
る量子井戸層3内に閉じ込められる。さらに、ブラッグ
反射層7にて反射された後にも、この閉じ込め効果によ
り、光は拡散すること無く再び光変調層である量子井戸
層3内にて変調される。このため、入力光に対する被変
調光の割合が著しく上昇し、光利用効率が向上し、等価
的に内部損失が減少する。これによって低損失高変調度
の光変調が可能となる。
【0034】実施例6;このような面型光変調器に関す
る実施例として、MBE法にて、先ず第一導電型基板5
であるn-GaAs基板上に、20組のGaAs/AlAsブラッ
グ反射層、厚さ100Å の各層を30組積層したGaAs(Eg
1)/AlGaAs(×Al=0.3;Eg2)量子井戸層3、及
び、第二導電型であるp-AlGaAs(×Al=0.2)キャッ
プ層2より構成される積層構造が、順次形成された。次
に、量子井戸層3の積層面内方向の周辺部に、SiO2
スクを形成して熱処理(875℃×10hr.)を施すことによ
り、混晶化によるAlGaAs 光閉じ込め層4が形成され
た。更に、n-AlGaAs 基板5の裏面にn電極6が、ま
た、p-AlGaAs キャップ層2の表面に、光入出射窓部
9を有するp電極1がそれぞれ形成され、図6に示した
面型光変調器が実現された。
【0035】ここで、第五実施例の場合と同様にして屈
折率の評価を行ない、GaAs/AlGaAs量子井戸層3
の屈折率の値として3.60、混晶化によるAlGaAs 光閉
じ込め層4の屈折率の値として3.56が得られた。このよ
うに、光変調層であるGaAs/AlGaAs 量子井戸層3
よりも、混晶化により形成されたAlGaAs 光閉じ込め
層4の実効屈折率が低いため、入力光は、積層面内方向
の量子井戸層以外の部分に拡散せず、量子井戸層内に閉
じ込められた。これによって、入力光に対する被変調光
の割合が著しく上昇し、光利用効率が向上し、等価的に
内部損失が減少した。この結果、10%以上の大幅な光変
調度の向上が確認され、40%に達する光変調度が得られ
た。このようにして、光閉じ込め層を量子構造の混晶化
により形成することにより、埋込等の複雑な製作工程を
必要とせずに、低損失高変調度の光変調が可能な面型光
変調器が実現された。
【0036】次に、本発明による面型光変調器の第七例
を図7に示す。図7に示す面型光変調器においては、第
一導電型基板5上に、屈折率の異なる二種類以上の積層
構造により構成される下部ブラッグ反射層7、バンドギ
ャップEg1の薄膜層とバンドギャップEg2の薄膜層(E
g1<Eg2)が交互に積層されて形成された量子井戸層
3、屈折率の異なる二種類以上の積層構造により構成さ
れる上部ブラッグ反射層8、及び第二導電型キャップ層
2が積層されている。量子井戸層3においては、少なく
ともバンドギャップEg1の薄膜層の厚さは、その薄膜層
内での電子もしくは正孔のドブロイ波長以下、もしくは
励起子のボーア半径以下であり、量子効果が顕著に現れ
る量子構造となっている。第一導電型基板5の裏面には
第一導電型に対応する電極6が、第二導電型キャップ層
2の表面には第二導電型に対応する電極1がそれぞれ形
成されている。第二導電型に対応する電極1には、入力
光を光変調層に導入し、かつ光変調層である量子井戸層
3にて変調された被変調光を出力光として出射するため
の光入出射窓部9が形成されている。光変調層である量
子井戸層3の、積層面内方向の周辺部には、量子井戸層
3を取り囲むように、少なくとも量子井戸層を混晶化し
て実効屈折率を低下させた光閉じ込め層4が形成されて
いる。尚、混晶化された層は、光閉じ込め層上方の上部
ブラッグ反射層8や光閉じ込め層下方の下部ブラッグ反
射層7の一部もしくは全部を含んでいても本質的に構わ
ない。
【0037】上記構成からなる面型光変調器において
は、第一導電型に対応する電極6と第二導電型に対応す
る電極1の間に電圧を印加し、光変調層である量子井戸
層3の内部に電界を印加することにより、入力光に対す
る光変調層の光学的性質、例えば吸収率が変化する。こ
れによって、窓部9より入射した入力光は、上部ブラッ
ク反射層8と光変調層である量子井戸層3、さらに下部
ブラッグ反射層7にて構成される光共振器に入射し、上
記の効果により光変調層である量子井戸層3にて変調さ
れる。光共振器内では、共振モードに光エネルギーが集
中する共振器作用により、共振モードに対応する入力光
に対して、より大きな光変調度が得られる。そして、被
変調光の一部は、窓部9より出力光として出射される。
この時、光変調層である量子井戸層3よりも光閉じ込め
層4の実効屈折率が低いため、積層面内方向の量子井戸
層3以外の部分に光が拡散すること無く、入力光は光変
調層である量子井戸層3内に閉じ込められる。さらに共
振器内においても、共振器軸方向に略平行に入力光が閉
じ込められるため、入力光が拡散すること無く、高効率
にて共振モードに寄与するようになる。このため、入力
光に対する被変調光の割合が著しく上昇し、光利用効率
が向上し、等価的に内部損失が減少する。これによって
低損失高変調度の光変調が可能となる。
【0038】実施例7;本実施例においては、第五実施
例の場合と同様にして、GaAs/AlGaAs(×Al=0.
3)量子井戸層3と混晶化による光閉じ込め層4を用
い、上部及び下部のブラッグ反射層として20組のGaAs
/AlAs層を用いた面型光変調器が形成された。この面
型光変調器への電圧印加により、光変調層であるGaAs
/AlGaAs量子井戸層3の吸収率が変化することと、
共振モードに光エネルギーが集中する光共振器作用の相
乗効果により、入射した入力光は、光変調層にて高変調
度に変調され、光入出射窓部9より出力光として出射さ
れた。上記GaAs/AlGaAs量子井戸層3と、混晶化
により形成されたAlGaAs 光閉じ込め層4の屈折率を
測定したところ、前者の値として3.60、後者の値として
3.56が得られた。このように、光変調層であるGaAs/
AlGaAs 量子井戸層3よりも、混晶化により形成され
たAlGaAs 光閉じ込め層4の実効屈折率が低いため、
入力光は、積層面内方向の量子井戸層以外の部分に拡散
せず、光変調層に閉じ込められた。これによって、入力
光に対する被変調光の割合が著しく上昇し、光利用効率
が向上して等価的に内部損失が減少し、入力光が高効率
にて共振モードと結合した。この結果、約15%の大幅な
光変調度の向上が確認され、約50%の高変調度で、且つ
50以上のコントラスト比を有する光変調が可能となっ
た。このようにして、光閉じ込め層を量子構造の混晶化
により形成することにより、埋込み等の複雑な製作工程
を必要とせずに、低損失高変調度の光変調が可能な面型
光変調器が実現された。
【0039】次に、本発明の第八例を図7を用いて説明
する。図7に示す上記本発明第七例と同様な構造の面型
光変調器において、面型光変調器に入力光が入射する部
分の、面型光変調器の外部の材料(例えば空気)の屈折
率をn1、光変調層3の実効屈折率をn2、混晶化により形
成された光閉じ込め層4の実効屈折率をn3とした場合、
図4(b)に示される本発明第四例の場合と同様に、面型
光変調器の外部の材料(例えば空気)の屈折率n1と光変
調層の実効屈折率n2により、積層面と垂直方向に対し
て、入力光が光変調層内部で進行する角度の最大値θ
は、 θ=sin~1(n1/n2) となる。光変調層と光閉じ込め層の実効屈折率差によ
り、この光を全て光変調層内に閉じ込めるためには、光
変調層内部で、積層面方向に対して入力光が進行する角
度をφとすると、 n3≦n2 sinφ なる条件が満たされれば良い。ここで、 φ=90°−θ であるから、 n3≦n2√{1−(n1/n2)2} となるように光閉じ込め層を形成することにより、面型
光変調器に入射した入力光は殆ど全て光変調層内に閉じ
込められ、内部光損失が極めて少ない状態にて光変調さ
れるようになる。これによって、高効率光変調が可能な
面型光変調器が実現される。
【0040】実施例8;本実施例においては、先ず、M
BE法により、第一導電型基板5であるn-GaAs 基板
上に、20組のGaAs/AlAs層より構成される下部ブラ
ッグ反射層7、各層の層厚が 100Åで、30組のGaAs/
AlGaAs(×Al=0.78)量子井戸層3より構成される光
変調層、8組のGaAs/AlAs層より構成される上部ブ
ラッグ反射層8、及び第二導電型であるp-AlGaAs(×
Al=0.2)キャップ層2が順次積層して形成された。さ
らに、SiO2マスクを用いた熱処理(875℃×10hr.)によ
る混晶化にて、光閉じ込め層4が形成された。そして最
後にp側及びn側の電極1,6が形成され、図7に示し
た面型光変調器が実現された。
【0041】この面型光変調器のp側とn側の両電極
1,6に電圧を印加し、光変調層に電界を印加すると、
光変調層であるGaAs/AlGaAs量子井戸層3の吸収
率が変化することと、共振モードに光エネルギーが集中
する光共振器作用の相乗効果により、入射した入力光
は、光変調層にて高変調度に変調され、窓部9より出力
光として出射された。この構造の面型光変調器では、G
aAs/AlGaAs(×Al=0.78)量子井戸層3の実効屈折
率は約3.60であった。ここで、n1=1.0(空気の場合)、
n2=3.60とすると、 n3≦n2√{1−(n1/n2)2} を満たすn3は、n3≦3.45となる。量子井戸層のAlGaA
s層の組成×Alを0.76以上とし、混晶化により形成され
るAlGaAs層の組成×Alを0.38以上とすることによ
り、n3≦3.45の条件が満足される。GaAs/AlGaAs
(×Al=0.78)量子井戸層の混晶化により形成されたAl
GaAs層の組成×Alは約0.39であり、上記条件を満た
していた。また実際に、この光閉じ込め層の屈折率を測
定したところ、その値は3.45であり、上記屈折率条件を
満たしていることが確認された。このように、光閉じ込
め層の実効屈折率n3が上記条件を満たす程十分に低いた
め、面型光変調器に入射した入力光は、積層面内方向の
量子井戸層以外の部分に拡散せず、殆ど全ての入力光が
光変調層内に閉じ込められた。これによって、入力光が
高効率にて共振モードと結合し、光利用効率が向上して
等価的に内部損失が減少し、20%以上の大幅な光変調度
の向上が確認された。この結果、50%を越える高変調度
で、且つ50以上のコントラスト比を有する光変調が可能
となった。このようにして、低損失高変調度の光変調が
可能な面型光変調器が実現された。
【0042】さて、上記各実施例に示される面型光変調
器において、光変調層に電界を印加する代わりに、光変
調層を構成する量子井戸の基底準位間遷移エネルギー以
上のエネルギーに対応する波長の光(制御光)を入射す
ると、前述したように室温励起子のスクリーニングと位
相空間フィリングが生じ、励起子共鳴吸収波長における
光吸収が大幅に緩和される。ここで、例えば励起子共鳴
吸収波長に入力光を設定すると、制御光の有無により入
力光に対する量子構造の実効吸収率が大幅に変化し、電
界印加の場合と同様に、制御光に応じた入力光の光変調
が行なわれる。この時、制御光による入力光の光変調度
は、光変調層内の制御光パワー密度に比例する。これに
より、光閉じ込め層を設けることにより、同一パワーの
制御光を用いた場合には、光閉じ込め層の無い面型光変
調器の場合に比べて大きな光変調度が得られる。また、
同一光パワー密度を得るための制御光強度は、光閉じ込
め層の無い面型光変調器の場合に比べて遥かに小さくな
る。例えば、GaAs/AlGaAs(×Al=0.3)量子井戸
層(光変調層)とAlGaAs(×Al=0.3)光閉じ込め層
を有し、その光変調層の開口直径が10μmで層厚が10μ
mである面型光変調器の場合、光閉じ込め層の効果によ
り、同一光パワー密度を得るための制御光強度は、光閉
じ込め層が無い面型光変調器の場合の僅か二分の一程度
となった。このように、面型光変調器の光変調層の積層
面内方向の周辺部に光閉じ込め層を設けることにより、
小さな制御エネルギーにより高効率の光変調が可能とな
った。
【0043】前述した面型光変調器の各例において、バ
ンドギャップEg1の薄膜層とバンドギャップEg2の薄膜
層(Eg1<Eg2)が交互に積層されて形成された量子井
戸層としては、例えば III−V族化合物半導体であるG
aAs/AlGaAs の積層構造が用いられる。この場合、
GaAsのバンドギャップEg1はAlGaAs のバンドギャ
ップEg2よりも小さく、電子及び正孔はGaAs層内に閉
じ込められ、種々の量子効果を示し、室温励起子を形成
する。GaAs層内での励起子のボーア半径は約120Åで
あることから、量子効果を利用した光変調器を形成する
ためには、GaAs層の厚さは 120Å程度以下であること
が望ましい。
【0044】また、使用する光の波長に応じて、他の材
料も用いられる。例えば、波長0.92〜1.06μmの波長帯
用の量子井戸層材料に、一例としては、InGaAs/Ga
Asの積層構造がある。この場合、InGaAs のバンド
ギャップEg1はGaAsのバンドギャップEg2よりも小さ
く、電子及び正孔はInGaAs 層内に閉じ込められ、種
々の量子効果を示し、室温励起子を形成する。尚、In
GaAs/GaAs 積層構造は歪系であり、その臨界膜厚
はInGaAs 組成や結晶成長条件に依存し、100〜900Å
程度であること、また、この波長領域に対応するInGa
As 層内での励起子のボーア半径が約 120Åであるこ
と、更にInGaAs のバンドギャップEg1とGaAs の
バンドギャップEg2の差から、InGaAs 層の厚さを50
Å以下にすると電子及び正孔の閉じ込めが弱まり、光変
調器を形成するために十分な量子効果が得られなくなる
こと等を考慮すると、InGaAs 層の厚さは 50〜120Å
程度、望ましくは 80〜100Å程度とする必要がある。
【0045】量子構造内への電子及び正孔の閉じ込め、
及び室温励起子の形成という観点より、バンドギャップ
Eg1の薄膜層とバンドギャップEg2の薄膜層(Eg1<E
g2)により形成される量子構造において、両層のバンド
構造の、伝導帯のエネルギー差は少なくとも8meV、価
電子帯のエネルギー差は少なくとも4meV程度以上存在
することが必要であり、良好な光変調特性という点から
は、伝導帯のエネルギー差は50meV以上であることが望
ましい。さらに何れの場合においても、室温励起子の形
成のために、バンドギャップEg1の薄膜層内に形成され
る基底量子準位(第一量子準位)エネルギーEg3は、バ
ンドギャップEg2の薄膜層の伝導帯のエネルギー底部E
g4よりも小さいことが必要である。
【0046】また、本発明の第二、第三、第四、第六、
第七、第八実施例に示される、屈折率の異なる二種類以
上の積層構造により構成されるブラッグ反射層は、例え
ば屈折率の異なる二種類の薄膜を交互に積層した構造に
より形成される。各層の厚さは、使用する光の各層内で
の波長の1/4 に相当する厚さ、もしくはその整数倍の厚
さに形成され、二種類の薄膜の屈折率と構成層数により
所望の反射率が得られる。例えば、本発明の第二実施例
に示される面型光変調器では、各層の厚さが、各層内で
の入射光波長の1/4 に相当する厚さのGaAs/AlAs,
GaAs/AlGaAs,AlGaAs/AlGaAs 等の積層構
造等が用いられる。また、実質的に機能が同一であれ
ば、ブラッグ反射層の代わりに、金属薄膜による反射層
等を用いることも可能である。
【0047】以上の各実施例において、光変調層よりも
低屈折率の埋込層を構成する材料としては、例えば第一
乃至第三実施例に示されるAlGaAs の他に、GaAs,
AlGaInP,InP,InGaAsP,InGaP,InAlP,Ga
AsP,GaN,InAs,InAsP,InAsSb 等のIII−V
族化合物半導体、ZnSe,ZnS,ZnSSe,CdS,C
dSe,CdSSe,CdTe,HgCdTe 等の II−VI族化
合物半導体、PbSe,PbTe,PbSeTe,PbSnTe
等のIV−VI族化合物半導体、あるいは、Si,Ge,S
iGe等の半導体等が用いられる。更に、光変調層よりも
低屈折率であり、光閉じ込め層として同様の機能を提供
するポリイミド等の有機材料等も使用可能であり、上記
記載の条件を満たしながら、各材料の長所を活かして、
本発明の構造に適用することが可能である。
【0048】例えばGaAs/AlGaAs(×Al=0.3)量
子井戸層よりなる光変調層の、積層面内方向の周囲に形
成される光閉じ込め層は、その実効屈折率が、光変調層
のそれよりも小さいような組成のAlGaAs(×Al=0.
3)による埋込にて形成される。この場合、光変調層の
実効屈折率は約3.60であり、光閉じ込め層の実効屈折率
は3.49であった。この両者の実効屈折率差により、入力
光は拡散すること無く光変調層に閉じ込められる。Al
GaAs(×Al=0.3)も含めた上記の材料による埋込に
て光閉じ込め層を構成することにより、バンドギャップ
等の物性や製作の難易度による制約を受けることなく、
材料選択の自由度が得られる。光変調層への光閉じ込め
効果の観点からは、光変調層と光閉じ込め層の実効屈折
率差(Δn)は、少なくとも 0.1%以上であることが必
要であり、光閉じ込め効率の点からは、1%以上の実効
屈折率差(Δn)があることが望ましい。
【0049】更に、上記各実施例において、光変調層よ
りも低屈折率の埋込層を構成する際に、量子構造層を、
基板面に対して略垂直な方向に加工するエッチングに
は、ウェットエッチングやドライエッチングの手法が適
用されるが、加工形状や加工寸法の微細度、及び加工密
度等の要求に応じて、それに適する何れかの手法、もし
くは両者の手法が用いられる。
【0050】また、本発明の第五、第六、第七、第八実
施例に示される量子井戸層の混晶化は、例えば、GaAs
/AlGaAs 等の III−V族化合物半導体積層構造によ
る量子井戸層の場合には、SiO2膜を混晶化させる領域
の表面に形成して熱処理を施す方法や、構成元素である
GaやAl等をイオン注入して熱処理を施す方法等によ
り行なわれる。例えば、各層の厚さが 100Åで、30組の
GaAs/AlGaAs(×Al=0.3)より構成される量子井
戸構造の場合、この層構造の表面に、プラズマCVDに
より厚さ1500ÅのSiO2膜を形成し、850〜875℃にて10
時間程度熱処理することにより、混晶化が行なわれた。
このような工程により混晶化された領域の組成は、混晶
化前のGaAs/AlGaAs 等の積層構造の平均組成と等
しいものとなり、実効屈折率が低下する。前述したよう
なGaAs/AlGaAs(×Al=0.3)量子井戸構造が混晶
化された場合、混晶化領域にはAlGaAs(×Al=0.15)
が形成され、実効屈折率は約3.56となった。また、第八
実施例に示されるように、量子井戸構造のAlGaAs の
組成により、混晶化後の光閉じ込め層の実効屈折率n3
を、前記、 n3≦n2√{1−(n1/n2)2} の関係を満たす用に制御することも可能である。このよ
うな混晶化の手法はGaAs/AlGaAsのみならず、In
GaAs/GaAs やInGaAs/InAlAs等の、他の材
料に対しても同様に適用することが可能である。更に、
必要に応じて、量子井戸層のみならずブラッグ反射層も
混晶化することが可能である。
【0051】上記本発明実施例に示されるような、面型
光変調器の形成に用いる材料としては、III−V 族化合
物半導体であるGaAs,AlGaAs,AlGaInP,In
P,InGaAsP,InGaP,InAlP,GaAsP,Ga
N,InAs,InAsP,InAsSb等、II−VI族化合物半
導体であるZnSe,ZnS,ZnSSe,CdS,CdSe,
CdSSe,CdTe,HgCdTe等、IV−VI族化合物半
導体である、PbSe,PbTe,PbSeTe,PbSnTe
等、あるいはSi,Ge,SiGe等の半導体がある。ま
た、同様の機能を有する有機材料等も使用可能である。
本発明の面型光変調器に関して、上記に記載されている
各条件を満たしながら、使用する光の波長や、その波長
での各材料の屈折率等により、目的とする特性の面型光
変調器の実現に最も適する材料が選択されるものであ
る。
【0052】本発明における量子効果を利用した面型光
変調器は、量子井戸層への、基底量子準位間遷移に対応
する波長以下の短波長の光入射による光吸収飽和現象
や、電界印加による吸収端の移動等の吸収特性の変化、
もしくは電界印加による屈折率変化等を利用するもので
ある。このため、特に電界印加にて光変調を行なう面型
光変調器の場合は、光変調層である量子井戸層に十分な
大きさの電界が印加できる構造であることが必要であ
る。このため、第一導電型層や第二導電型層に直接光閉
じ込め層が接するような構造の面型光変調器の場合は、
光閉じ込め層は高抵抗であることが望ましい。
【0053】以上の各実施例において、光変調層として
量子井戸層が用いられているが、これに限らず量子効果
を示す量子細線、量子箱等を光変調層として用いること
が可能である。量子細線や量子箱では、電子や正孔に対
する閉じ込めの次元が上がるため、量子効果がより顕著
になり、励起子の束縛エネルギーが増加し、光学的非線
形性が増大する。このため、このような構造を光変調層
として用いた面型光変調器では、より高効率高変調度の
光変調を行なうことが可能である。
【0054】さて、以上の各実施例において示される面
型光変調器では、各面型光変調器を二次元アレイ状に配
置し、例えば空間光変調素子等として動作させることも
可能である。この一例を図8(a),(b)に示す。この場
合、二次元アレイ状に配置された各面型光変調器の光変
調層は、図8(a)のように光閉じ込め層4により互いに
分離されていても、または図8(b)のように光閉じ込め
層間に形成された分離溝等により分離されていてもその
動作が異なるものではなく、どちらの方法でも差し支え
ないものである。
【0055】また、以上の各実施例において示される面
型光変調器では、必要に応じて、光入射窓部や光出射窓
部に低反射膜や高反射膜等を形成し、外部との界面にお
ける反射率等を制御し、面型光変調器全体としての特性
の制御を行なうことも、当然ながら可能である。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、面型光変調器において、吸収率や屈折率、偏光
特性等が変化する光変調層の、積層面内方向の周囲に、
光変調層よりも実効的に屈折率の低い領域(光閉じ込め
層)を形成し、光変調層である量子井戸層と光閉じ込め
層の実効屈折率差により、積層面内方向に、入力光を光
変調層である量子井戸層内に閉じ込めることにより、入
力光に対する被変調光の割合が著しく上昇し、光利用効
率が向上し、等価的に内部損失が減少する。また、制御
光による光変調の場合には、光変調層内の制御光パワー
密度が上昇するため、少ない制御光強度で高効率の光変
調が行なわれるようになる。そしてこのような効果によ
り、実用に供される面型光変調器が実現される。
【0057】請求項2の発明によれば、面型光変調器に
おいて、吸収率や屈折率、偏光特性等が変化する光変調
層の、積層面内方向の周囲に、光変調層よりも実効的に
屈折率の低い領域(光閉じ込め層)を形成し、光変調層
である量子井戸層と光閉じ込め層の実効屈折率差によ
り、積層面内方向に、入力光を光変調層である量子井戸
層内に閉じ込めることにより、入力光に対する被変調光
の割合が著しく上昇し、光利用効率が向上し、等価的に
内部損失が減少する。また、制御光による光変調の場合
には、光変調層内の制御光パワー密度が上昇するため、
少ない制御光強度で高効率の光変調が行なわれるように
なる。そしてこのような効果により、実用に供される面
型光変調器が実現される。また、本請求項では、このよ
うな光閉じ込め層は、光変調層よりも実効的に屈折率の
低い材料による埋込により形成される。このように光閉
じ込め層が埋込により形成されることから、光閉じ込め
層を形成する材料の選択の自由度は、非常に大きなもの
となる。
【0058】請求項3の発明によれば、面型光変調器に
おいて、吸収率や屈折率、偏光特性等が変化する光変調
層の、積層面内方向の周囲に、光変調層よりも実効的に
屈折率の低い領域(光閉じ込め層)を形成し、光変調層
である量子井戸層と光閉じ込め層の実効屈折率差によ
り、積層面内方向に、入力光を光変調層である量子井戸
層内に閉じ込めることにより、入力光に対する被変調光
の割合が著しく上昇し、光利用効率が向上し、等価的に
内部損失が減少する。また、制御光による光変調の場合
には、光変調層内の制御光パワー密度が上昇するため、
少ない制御光強度で高効率の光変調が行なわれるように
なる。そしてこのような効果により、実用に供される面
型光変調器が実現される。また、本請求項では、このよ
うな光閉じ込め層は、光変調層よりも実効的に屈折率の
低い材料による埋込により形成されることから、光閉じ
込め層を形成する材料の選択の自由度は非常に大きなも
のとなる。さらに、本請求項では、面型光変調器に入力
光が入射する部分の、面型光変調器の外部の材料(例え
ば空気)の屈折率をn1、光変調層の実効屈折率をn2、埋
込により形成された光閉じ込め層の実効屈折率をn3とし
た場合、光閉じ込め層の実効屈折率n3が、 n3≦n2√{1−(n1/n2)2} なる関係を満たしており、面型光変調器に入射した入力
光が、殆ど全て光変調層内に閉じ込められるため、内部
光損失が極めて小さく、高効率にて高変調度の光変調が
可能な面型光変調器が実現される。
【0059】請求項4の発明によれば、面型光変調器に
おいて、吸収率や屈折率、偏光特性等が変化する光変調
層の、積層面内方向の周囲に、光変調層よりも実効的に
屈折率の低い領域(光閉じ込め層)を形成し、光変調層
である量子井戸層と光閉じ込め層の実効屈折率差によ
り、積層面内方向に、入力光を光変調層である量子井戸
層内に閉じ込めることにより、入力光に対する被変調光
の割合が著しく上昇し、光利用効率が向上し、等価的に
内部損失が減少する。また、制御光による光変調の場合
には、光変調層内の制御光パワー密度が上昇するため、
少ない制御光強度で高効率の光変調が行なわれるように
なる。そしてこのような効果により、実用に供される面
型光変調器が実現される。また、本請求項では、このよ
うな光閉じ込め層は、量子井戸層等の混晶化により形成
される。このため、製作工程に埋込工程等の複雑な工程
が必要無く、工程が非常に簡単なものとなり、素子製作
時の歩留等が大幅に向上する。
【0060】請求項5の発明によれば、面型光変調器に
おいて、吸収率や屈折率、偏光特性等が変化する光変調
層の、積層面内方向の周囲に、光変調層よりも実効的に
屈折率の低い領域(光閉じ込め層)を形成し、光変調層
である量子井戸層と光閉じ込め層の実効屈折率差によ
り、積層面内方向に、入力光を光変調層である量子井戸
層内に閉じ込めることにより、入力光に対する被変調光
の割合が著しく上昇し、光利用効率が向上し、等価的に
内部損失が減少する。また、制御光による光変調の場合
には、光変調層内の制御光パワー密度が上昇するため、
少ない制御光強度で高効率の光変調が行なわれるように
なる。そしてこのような効果により、実用に供される面
型光変調器が実現される。また、本請求項では、このよ
うな光閉じ込め層は、量子井戸層等の混晶化により形成
される。このため、製作工程に埋込工程等の複雑な工程
が必要無く、工程が非常に簡単なものとなり、素子製作
時の歩留等が大幅に向上する。さらに、本請求項では、
面型光変調器に入力光が入射する部分の、面型光変調器
の外部の材料(例えば空気)の屈折率をn1、光変調層の
実効屈折率をn2、埋込により形成された光閉じ込め層の
実効屈折率をn3とした場合、光閉じ込め層の実効屈折率
n3が、 n3≦n2√{1−(n1/n2)2} なる関係を満たしており、面型光変調器に入射した入力
光が、殆ど全て光変調層内に閉じ込められるため、内部
光損失が極めて小さく、高効率にて高変調度の光変調が
可能な面型光変調器が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図であって、埋込によ
り形成された光閉じ込め層を有する透過型の面型光変調
器の断面斜視図である。
【図2】本発明の別の実施例を示す図であって、埋込に
より形成された光閉じ込め層を有する反射型の面型光変
調器の断面斜視図である。
【図3】本発明の別の実施例を示す図であって、埋込に
より形成された光閉じ込め層を有する共振器型の面型光
変調器の断面斜視図である。
【図4】(a)は本発明の別の実施例を示す図であって、
光閉じ込め層の実効屈折率条件を満たす共振器型の面型
光変調器の断面斜視図であり、(b)は(a)に示す面型光
変調器の要部断面と光路を示す概念図である。
【図5】本発明の別の実施例を示す図であって、混晶化
により形成された光閉じ込め層を有する透過型の面型光
変調器の断面斜視図である。
【図6】本発明の別の実施例を示す図であって、混晶化
により形成された光閉じ込め層を有する反射型の面型光
変調器の断面斜視図である。
【図7】本発明の別の実施例を示す図であって、混晶化
により形成された光閉じ込め層を有する共振器型の面型
光変調器の断面斜視図である。
【図8】(a),(b)はそれぞれ本発明の別の実施例を示
す図であって、二次元アレイ状に形成された光閉じ込め
層を有する面型光変調器の断面斜視図である。
【図9】従来技術の一例を示す面型光変調器の構造説明
図である。
【図10】従来技術の別の例を示す面型光変調器の説明
図である。
【図11】従来技術の別の例を示す面型光変調器の断面
図である。
【符号の説明】
1・・・第二導電型に対応する電極 2・・・第二導電型キャップ層 3・・・量子井戸層(光変調層) 4・・・光閉じ込め層 5・・・第一導電型基板 6・・・第一導電型に対応する電極 7・・・下部ブラッグ反射層 8・・・上部ブラッグ反射層 9・・・光入射窓部または光入出射窓部 10・・・光出射窓部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】量子薄膜、量子細線、量子箱等、少なくと
    も一次元方向に電子もしくは正孔、またはこの両者を閉
    じ込める構造で、その閉じ込め構造の幅が、その閉じ込
    め構造内の電子もしくは正孔のドブロイ波長以下、もし
    くは閉じ込め構造内での励起子のボーア半径以下であ
    り、量子効果が顕著に現れる量子構造を有し、外部から
    の制御光や電気信号等の制御信号により、その吸収率や
    屈折率、偏光特性等を変化し、量子薄膜の積層方向や、
    量子細線、量子箱等の配列方向に、凡そ垂直な方向から
    入射する入力光の光変調を行なう面型光変調器におい
    て、吸収率や屈折率、偏光特性等が変化する光変調層
    の、積層面内方向の周囲に、光変調層よりも実効的に屈
    折率の低い領域を有することを特徴とする面型光変調
    器。
  2. 【請求項2】請求項1記載の面型光変調器において、光
    変調層よりも実効的に屈折率の低い領域が、光変調層と
    異なる材料による埋込にて形成されていることを特徴と
    する面型光変調器。
  3. 【請求項3】請求項2記載の面型光変調器において、面
    型光変調器に入力光が入射する部分の、面型光変調器の
    外部の材料(例えば空気)の屈折率をn1、光変調層の実
    効屈折率をn2、光変調層よりも実効的に屈折率の低い領
    域の実効屈折率をn3とした場合、光変調層よりも屈折率
    の低い領域の実効屈折率n3が、次式のような関係を満た
    すことを特徴とする面型光変調器。 n3≦n2√{1−(n1/n2)2}
  4. 【請求項4】請求項1記載の面型光変調器において、光
    変調層よりも実効的に屈折率の低い領域が、量子薄膜、
    量子細線、量子箱等の量子構造の混晶化により形成され
    ていることを特徴とする面型光変調器。
  5. 【請求項5】請求項4記載の面型光変調器において、面
    型光変調器に入力光が入射する部分の、面型光変調器の
    外部の材料(例えば空気)の屈折率をn1、光変調層の実
    効屈折率をn2、光変調層よりも実効的に屈折率の低い領
    域の実効屈折率をn3とした場合、光変調層よりも屈折率
    の低い領域の実効屈折率n3が、次式のような関係を満た
    すことを特徴とする面型光変調器。 n3≦n2√{1−(n1/n2)2}
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