JPH05289040A - 基板の洗浄方法 - Google Patents

基板の洗浄方法

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JPH05289040A
JPH05289040A JP11811492A JP11811492A JPH05289040A JP H05289040 A JPH05289040 A JP H05289040A JP 11811492 A JP11811492 A JP 11811492A JP 11811492 A JP11811492 A JP 11811492A JP H05289040 A JPH05289040 A JP H05289040A
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JP
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cleaning
roll
washing
washing method
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JP11811492A
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Tetsuo Fujimoto
哲男 藤本
Fusashi Togawa
総史 戸川
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少なくとも一面に電極を有し、かつ可撓性を
有する長尺基板の表面の汚染物を均一かつ効率よく除去
する。 【構成】 長尺の可撓性基板(2)を巻回してなる繰り
出しロール(1)から基板(2)を繰り出し、これを巻
き取りロール(4)に巻き取る間に、有機溶剤を用いて
噴射洗浄法、浸漬洗浄法、超音波洗浄法、蒸気洗浄法又
はこれらの二種以上を組み合わせて基板表面の洗浄を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも一面に電極
を有し、かつ可撓性を有する電子機器用の長尺基板、特
に、液晶表示パネル用の長尺基板を洗浄する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶表示パネルの基板として
はガラス基板が一般的に用いられてきたが、近年パネル
の軽量化や大画面化が求められるようになってきてお
り、このため可撓性を有するプラスチック基板が使用さ
れるようになってきている。液晶表示パネルは、これら
の基板で液晶組成物を挟持することにより構成され、こ
のとき基板はぬれ性の向上などを目的として表面を溶液
により洗浄することが行われる。
【0003】上記プラスチック基板は、従来のプラスチ
ックフィルムなどと同様に溶液による洗浄が一般に行わ
れている。この方式は液体の化学的洗浄力を用いた方法
であり、液体の種類としては純水、有機溶剤、界面活性
剤又は酸やアルカリ等の化学洗浄剤があり、これらの一
種又は二種以上を組み合わせて溶液洗浄が行われる。さ
らに、洗浄力を大きくするために、ブラシスクラビング
やジェットスプレーあるいは超音波等の物理的洗浄法を
組み合わせることも一般的である。具体的には、中性洗
剤又はメチルアルコールに基板を浸漬し、次いで脱イオ
ン水中で超音波洗浄する方法(特開平1−196020
号公報)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の洗浄法はいずれも洗浄液を満たした洗浄槽中に枚葉の
基板を浸漬して洗浄を行うものであり、長尺のプラスチ
ック基板を洗浄するには極めて大きな洗浄槽と大量の洗
浄液が必要となり、効率的な洗浄を行うことができな
い。また、非常に長いプラスチック基板の連続体を均一
に洗浄することはほとんど不可能である。
【0005】本発明は、上記問題点にかんがみてなされ
たもので、液晶表示パネル等の基板として用いられる少
なくとも一面に電極を有し、かつ可撓性を有する長尺基
板の表面の汚染物を均一かつ効率よく除去することがで
きる基板の洗浄方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するため、本発明の基板の洗浄方法は、少なくとも一面
に電極を有し、かつ可撓性を有する長尺基板をロール状
に巻回して繰り出しロールを形成し、この繰り出しロー
ルから基板を送り出すとともに、巻き取りロールに巻き
取る間に、有機溶剤を用いた噴射洗浄法、浸漬洗浄法、
超音波洗浄法及び蒸気洗浄法から選ばれた一種の洗浄法
又は二種以上の洗浄法を組み合わせて基板の一端側から
他端側へと連続的に洗浄するようにしたものである。
【0007】すなわち、上記本発明の基板の洗浄方法に
よれば、長尺の可撓性基板を巻回してなる繰り出しロー
ルから基板を繰り出し、これを巻き取りロールに巻き取
る間に、有機溶剤を用いて噴射洗浄法、浸漬洗浄法、超
音波洗浄法、蒸気洗浄法又はこれらの二種以上を組み合
わせて基板表面の洗浄を行うことにより、長尺基板の一
端から他端へと連続的に同一条件で洗浄処理を施すこと
ができ、したがって非常に長いプラスチック基板の連続
体であっても、均一かつ良好な洗浄を効率よく行うこと
ができるものである。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の基板の洗浄方法は、上述したように、長尺の可撓
性基板を巻回してなる繰り出しロールから基板を繰り出
し、これを巻き取りロールに巻き取る間に、有機溶剤を
用いて基板の一端側から他端側へと連続的に洗浄を行う
ものである。
【0009】ここで、本発明の被洗浄物である基板は、
少なくとも一面に電極を有し、かつ可撓性を有する長尺
基板であり、具体的にはプラスチック基板の表面に電極
を形成したものである。プラスチック基板としては、一
軸又は二軸延伸ポリエチレンテレフタレート等の結晶性
ポリマー、ポリアリレート,ポリスルホン,ポリエーテ
ルスルホン等の非結晶性ポリマー、ポリエチレン,ポリ
プロピレン等のポリオレフィン、ポリカーボネート,ナ
イロン等のポリアミドなどを挙げることができ、可撓性
を有するものであればいずれのものでもよい。また、こ
れらのプラスチック基板上に液晶駆動用等として形成さ
れる電極としては、導電性を有する材料であればいずれ
のものも使用することができ、例えば、蒸着、イオンビ
ーム蒸着、スパッタリング等により形成した酸化インジ
ウム、酸化インジウムと酸化錫とからなるITO、アル
ミニウム、ニッケル、銅等の金属蒸着又は積層膜などが
好適に使用される。
【0010】本発明の洗浄方法に使用される有機溶剤と
しては、メタノール,エタノール,イソプロピルアルコ
ール等の各種アルコール類、ベンゼン,トルエン,キシ
レン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン等のハロゲン
系溶剤、アセトン,メチルエチルケトン等のケトン類、
テトラヒドロフラン等の脂肪族炭化水素類などを挙げる
ことができるが、これらに限定されるものではなく、他
の溶剤であっても基材及び電極を損傷しないものであれ
ば好適に使用することができる。なお、これら有機溶剤
は、基板の汚れの種類や程度等によって適宜選択される
ものであるが、特に親水性のアルコール類が好ましく、
中でもイソプロピルアルコールが好ましく使用される。
【0011】これらの有機溶剤を用いた基板の洗浄法と
しては、上述したように、噴射洗浄法、浸漬洗浄法、超
音波洗浄法、蒸気洗浄法の一種又は二種以上が用いられ
る。上記噴射洗浄法は、上記有機溶剤をノズルから基板
表面に吹き付けて基板表面の汚れを洗い落すもので、ノ
ズルとしては噴霧式ノズル、カーテン状に流すスリット
式ノズルなどの各種ノズルを使用することができる。こ
の場合、噴射する有機溶剤の圧力に特に制限はないが、
基板の両面からほぼ同じ圧力で同じ範囲に吹き付けるこ
とが好ましい。また、基板の汚れ具合によっては、噴射
する有機溶剤に超音波振動を与えるのも効果的である。
このように、噴射洗浄法により有機溶剤を基板に吹き付
けた後は、通常エアーノズルからエアーを吹き付けて液
滴を吹き飛ばすことが行われる。この場合も溶剤噴射の
場合と同様に、基板の両面からほぼ同じ圧力で同じ範囲
に吹き付けることが効果的であり、また基板の損傷を防
止することにもなる。
【0012】上記浸漬洗浄は、洗浄槽内に上記有機溶剤
を収容し、この有機溶剤中に基板を浸漬するもので、浸
漬時間等の条件は基板の汚れの程度などにより適宜設定
される。また、上記超音波洗浄は、この浸漬洗浄の際に
洗浄液中に超音波振動を発生させるもので、このとき液
中の超音波振動が起こすキャビテーション作用を利用し
て効率よく基板の汚れを落すものである。このキャビテ
ーション作用は、有機溶剤の化学的洗浄力を促進させ、
さらに物理的に基板表面の付着物を除去する効果があ
る。超音波振動は、洗浄槽の底部又は側部に配設した超
音波振動子によって発生させることができ、超音波振動
子の種類としてはフェライト系、チタン酸バリウム系、
ジルコチタン酸系、ニッケル系等の振動子を使用するこ
とができる。この振動子の出力は洗浄槽の大きさによっ
ても異なるが、通常20kW以下のものが使用され、振
動板の単位面積あたりでは3W/cm2 以下のものが使
用でき、好ましくは0.3〜1W/cm2 とするのが適
している。また、超音波振動の周波数としては100k
Hz以下が主に利用され、好ましくは20〜50kHz
の範囲が好適に利用される。この場合、基板の種類や汚
れの程度等によってはこの範囲で周波数を変調すること
も効果的である。なお、キャビテーション作用を利用せ
ずに、周波数800kHz以上の高周波を用い、振動加
速度による衝撃を利用して洗浄を行うこともできる。
【0013】この超音波洗浄を行う際の条件としては温
度、時間、有機溶剤の種類、超音波の出力等があり、そ
れぞれ特に制限はなく適宜設定することができるが、温
度に関しては、高すぎると基板の変形やキャビテーショ
ン力の減衰を起こすため、基板のガラス転移温度以下と
することが好ましく、具体的には40〜70℃程度とす
ることが好ましい。なお、洗浄液(有機溶剤)は、洗浄
により除去した固形の汚れを補集するためフィルターを
通して循環ろ過することが好ましく、この場合フィルタ
ーとしては、主にアブソリュートフィルターを用いるこ
とができ、メッシュサイズや寸法及び循環流量等は汚れ
の度合いに応じて適宜設定される。
【0014】この浸漬洗浄法又は超音波洗浄法により基
板の洗浄を行った場合には、洗浄後基板を水や適宜な溶
剤ですすぎ、浸漬洗浄又は超音波洗浄で残った汚れと再
付着した汚れを洗い流すことが好ましい。通常、このす
すぎ工程はすすぎ槽にすすぎ液を収容し、このすすぎ槽
内で行われるが、この場合、すすぎ液は槽をオーバーフ
ローさせながら常時供給し、できるだけ大量に使用する
ことが好ましい。また上記浸漬洗浄や超音波洗浄の洗浄
槽と同様に、フィルターによる循環ろ過を行いながらす
すぎを行うことが好ましい。
【0015】また、上記蒸気洗浄法は、洗浄槽底部に貯
溜した有機溶剤をヒータ等で加熱して蒸気を発生させ、
槽内に加熱蒸気を充満させた状態で槽内に基板を入れ
て、基板表面に加熱蒸気を接触させるものである。この
場合、基板に加熱蒸気が接触すると、蒸気が凝縮して基
板に付着している水分や汚れが分離し、この作業を繰り
返すことにより基板が洗浄乾燥される。このとき、槽内
で基板の温度が上昇し、飽和蒸気温度まで上昇するとほ
ぼ洗浄が終了する。
【0016】この蒸気洗浄法により基板の洗浄を行う場
合、蒸気を洗浄槽の上部より排気し、蒸気回収装置へ導
いて液化させ、これを再度蒸気洗浄槽へと戻すことによ
り溶剤消費量を小さくすることができる。また、定期的
に槽内の底部から溶剤を少量づつ抜き出し、溶剤を蒸留
精製して再使用することにより高洗浄力を保持すること
ができる。なお、蒸気温度は基板のガラス転移温度以下
にすることが好ましく、このため溶剤の種類は基板種類
によって選定することが必要である。また、蒸気流量に
ついては基板が飽和蒸気温度に達するような蒸気流量と
することが好ましい。
【0017】本発明の基板の洗浄方法は、上記長尺可撓
性基板をロール状に巻回して繰り出しロールを形成し、
この繰り出しロールから基板を送り出すとともに、巻き
取りロールに巻き取る間に、上記洗浄法により基板の一
端側から多端側へと連続的に洗浄を行うものである。こ
の場合、洗浄作業は上記洗浄法のいずれか一方法により
行えばよいが、汚れの程度によっては複数の洗浄法を連
続して行うことが好ましい。例えば、図1に示したよう
に、噴射洗浄法と、超音波洗浄法と、蒸気洗浄法とを組
み合わせて洗浄を行うことができる。
【0018】図1に示した方法について説明すると、こ
の洗浄方法は、溶剤噴射ノズル5とエアーノズル6とを
備えた噴射洗浄槽7、溶剤8が収容された超音波洗浄槽
9、すすぎ液10が収容されたすすぎ槽11、蒸気洗浄
槽12及び乾燥機13を連設し、繰り出しロール1から
基板2を送り出し、ガイドロール3により各洗浄槽7,
9,11,12及び乾燥機13を順次通過させて洗浄処
理を行い、巻き取りロール4に基板2を回収するもので
ある。なお、図中14はエアーノズル15を備えたエア
ーカーテン、16は洗浄液17を加熱するヒータ、18
は乾燥機13のヒータ、19は除電装置である。また、
蒸気洗浄槽12には基板出入口に上記エアーカーテン1
4,14が配設されており、内部が加圧系になって蒸気
が系外に流出しないようになっている。
【0019】繰り出しロール1から繰り出された基板2
は、まず噴射洗浄槽7内に入り、ガイドロール3によっ
て噴射ノズル5及びエアーノズル6の間を通過する。こ
のとき、噴射ノズル5により有機溶剤が吹き付けられ、
次いでエアーノズル6により基板状の溶剤が吹き飛ばさ
れることにより噴射洗浄される。そして、ガイドロール
3により超音波洗浄槽9に導かれ有機溶剤8中で超音波
洗浄された後、すすぎ槽11に導かれすすぎ液10です
すぎが行われる。なお、これら洗浄法及びすすぎ法の詳
細は、上述した通りである。
【0020】次に、基板2は蒸気洗浄槽12に導かれ、
蒸気洗浄された後、乾燥機で乾燥され、除電装置19で
除電されて巻き取りロール4に巻き取り回収される。な
お、蒸気洗浄槽12において、ヒータ16により加熱さ
れて蒸気となった有機溶剤は、槽12の上部より排気さ
れ、蒸気回収装置(図示せず)で液化されて、槽12へ
と戻されるようになっている。また、蒸気流量は基板温
度が槽出口付近で飽和水蒸気温度に達するように調節す
ることが好ましい。
【0021】また、乾燥機13のヒータ18,18とし
ては、ブロアーにより熱風乾燥や電気ヒータ等の輻射熱
による乾燥あるいは加熱蒸気による乾燥等の方式を採用
することができる。この乾燥機13による乾燥温度は、
基板の熱変形温度以下とし、できれば基板のガラス転移
温度以下とすることが好ましい。さらに、除電装置19
は省略することもできるが、乾燥後の静電気による基板
へのゴミ吸着を防ぐため、この除電送値19により基板
の静電気を除去してから巻き取りロール4に巻き取るよ
うにすることが好ましい。除電装置19としては特に制
限されないが、基板に対して非接触式のものが好適であ
り、例えばイオン化エアーバーによって正及び負のイオ
ンを吹き付けて除電するタイプのものが好適に用いられ
る。なお、この除電効果を上げるためには基板との距離
は適正な距離に設定し、空気圧及び装置19の出力を好
適に設定することが重要である。
【0022】このように、繰り出しロール1から基板2
を繰り出し、巻き取りロール4に巻き取り回収する間
に、基板2をガイドロール3によって各処理槽7,9,
12、すすぎ槽11及び乾燥機13、除電装置19を通
過させて洗浄を行うが、この場合基板2の移動速度は、
巻き取りロール4の回転速度により調節することがで
き、これにより各槽での処理時間を調節することができ
る。この巻き取り速度は、基板の汚れや乾燥速度に応じ
て設定される。
【0023】なお、乾燥工程については、最後に蒸気洗
浄を行えば必ずしも行う必要はなく、適宜省略すること
ができる。また、この図1の方法においては、噴射洗浄
工程は必ずしも有機溶剤を用いる必要はなく、純水や超
純水を用いて基板表面に付着している比較的大きな汚れ
を洗い落す程度にすることもできる。さらに、その他の
構成についても公知の洗浄方法を組み合わせるなど、適
宜変更することができる。
【0024】このように、本発明の基板の洗浄方法は、
長尺の可撓性基板を巻回してなる繰り出しロールから基
板を繰り出し、これを巻き取りロールに巻き取る間に、
有機溶剤を用いた噴射洗浄法、浸漬洗浄法、超音波洗浄
法、蒸気洗浄法の一種又はこれらの二種以上を組み合わ
せて基板表面の洗浄を行うことにより、長尺基板の一端
から他端へと連続的に同一条件で洗浄処理を施すことが
でる。したがって、非常に長いプラスチック基板の連続
体であっても、均一かつ良好な洗浄を効率よく行うこと
ができる。
【0025】また、本発明の基板の洗浄方法は、液晶デ
ィスプレイの基板を洗浄する際に好適に採用されるもの
であるが、その他にも半導体用のシリコン基板やプリン
ト基板など、種々のエレクトロニクス基板の洗浄に好適
に使用することができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例,比較例を示し、本発明をより
具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定される
ものではない。実施例1 ポリエステルスルホン(PES)のITOパターン電極
付き基板(住友ベークライト製FST;幅170mm、
厚さ100μm、長さ50m)を図1に示した装置を用
いて洗浄した。このとき、噴射洗浄槽7では純水を用
い、また超音波洗浄槽9、蒸気洗浄槽12の溶剤8,1
7及びすすぎ槽11のすすぎ液10としてイソプロピル
アルコール(以下IPAと略記する)を用いた。また、
乾燥機13による熱風乾燥は行わなかった。
【0027】洗浄条件として、蒸気洗浄槽12のIPA
加熱温度は85℃とし、基板の搬送速度は80cm/分
とした。また、噴射洗浄槽7ではシャワーノズルを用い
て純水を噴射流量50L/分で噴射して、基板表面に付
着したゴミや埃を除去する予備洗浄を行い、超音波洗浄
槽9では温度40℃で1分間浸漬した。次に、すすぎ槽
11ではIPAを10L/分の流量でオーバーフローさ
せながら約1分間すすぎを行い、蒸気洗浄槽12では約
2分間洗浄及び乾燥を行った。なお、超音波洗浄槽9の
超音波発生装置としては、出力600W、周波数40k
Hzの発信器を用いた。
【0028】洗浄評価のため、洗浄後の基板の濡れ性と
して水の接触角を測定した。また、下記組成の液晶組成
物をトルエン溶媒で25wt%に希釈し、マイクログラ
ビアコータにより基板へ塗布,乾燥して、はじき現象
(基板上に液晶が乗らない現象)の有無を目視により観
察した。この結果、基板の接触角が90°から36°に
低下して良好なぬれ性示し、また基板に対して液晶のは
じきがなく、均一な製膜性を示すことが確認された。
【0029】
【化1】
【0030】実施例2 実施例1と同様の基板について、同様の装置を用い、す
すぎ及び蒸気洗浄を行わずに純水による噴射予備洗浄、
IPA超音波洗浄、乾燥を行った。なお、洗浄条件は実
施例1と同様にし、乾燥機13では90℃の温風乾燥を
行った。洗浄後の基板について、実施例1と同様にぬれ
性及びはじき現象の評価を行った。結果を実施例1の結
果と共に表1に示す。
【0031】実施例3 実施例1と同様の基板について、同様の装置を用い、純
水による噴射予備洗浄、界面活性剤水溶液による超音波
洗浄、純水によるすすぎ、IPAによる蒸気洗浄を行っ
た。洗浄条件として、界面活性剤には中性洗剤10%液
を使用し、温度40℃で約1分間超音波洗浄した。すす
ぎは、純水を500L/分の流量でオーバーフローさせ
ながら1分間行った。なお、乾燥は行わず、蒸気洗浄は
実施例1と同様にした。洗浄後の基板について、実施例
1と同様にぬれ性及びはじき現象の評価を行った。結果
を表1に示す。
【0032】実施例4 実施例1と同様の基板について、同様の装置を用い、超
音波洗浄、すすぎ及び蒸気洗浄を行わずにIPA噴射予
備洗浄した後、乾燥を行った。なお、洗浄条件としてI
PAは圧力が2kg/cm2 、流量10L/分で噴射
し、約1分間噴射洗浄を行った。乾燥は温度80℃で約
1.5分行った。基板搬送速度は50cm/分とした。
その他の条件は実施例1と同様にした。洗浄後の基板に
ついて、実施例1と同様にぬれ性及びはじき現象の評価
を行った。結果を表1に示す。
【0033】比較例1 実施例1で被洗浄物として用いた基板と同様の基板につ
いて、洗浄処理を行わずに実施例1と同様にぬれ性及び
はじき現象の評価を行った。結果を表1に示す。
【0034】比較例2 実施例1と同様の基板について、実施例3と同様の超音
波洗浄を施し、次いですすぎを行ななった後、乾燥し
た。なお、噴射洗浄及び蒸気洗浄は行なわなかった。実
施例1と同様にぬれ性及びはじき現象の評価を行った。
結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】表1に示した結果より、本発明の基板の洗
浄方法によれば、基板のぬれ性が顕著に改善され、かつ
液晶組成物のはじき現象が解消でき、長尺な基板であっ
ても良好な洗浄処理を効率よく施すことができることを
確認した。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の基板の洗
浄方法よれば、長尺基板の一端から他端へと連続的に同
一条件で洗浄処理を施すことができ、したがって非常に
長いプラスチック基板の連続体であっても、均一かつ良
好な洗浄を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる基板の洗浄方法の一例を説明す
る概略図である。
【符号の説明】 1…繰り出しロール 2…基板 3…ガイドロール 4…巻き取りロール 5…噴射ノズル 6,15…エアーノズル 7…噴射洗浄槽 8,10,17…有機溶剤 9…超音波洗浄槽 11…すすぎ槽 12…蒸気洗浄槽 13…乾燥機 14…エアーカーテン 16,18…ヒータ 19…除電装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一面に電極を有し、かつ可撓
    性を有する長尺基板をロール状に巻回して繰り出しロー
    ルを形成し、この繰り出しロールから基板を送り出して
    巻き取りロールに巻き取る間に、有機溶剤を用いた噴射
    洗浄法、浸漬洗浄法、超音波洗浄法及び蒸気洗浄法から
    選ばれた一種の洗浄法又は二種以上の洗浄法を組み合わ
    せて基板の一端側から他端側へと連続的に洗浄すること
    を特徴とする基板の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 基板が液晶表示パネル用の基板である請
    求項1又は2記載の基板の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 有機溶剤がイソプロピルアルコールであ
    る請求項1又は2記載の基板の洗浄方法。
JP11811492A 1992-04-10 1992-04-10 基板の洗浄方法 Pending JPH05289040A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006181993A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Toyobo Co Ltd 薄層セラミックシート製造用離型フィルムロールの製造方法
CN107282502A (zh) * 2017-07-19 2017-10-24 来奇偏光科技(中国)股份有限公司 光学膜片清洗装置

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