JPH05287543A - 無電解銀メッキ方法 - Google Patents

無電解銀メッキ方法

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JPH05287543A
JPH05287543A JP8586692A JP8586692A JPH05287543A JP H05287543 A JPH05287543 A JP H05287543A JP 8586692 A JP8586692 A JP 8586692A JP 8586692 A JP8586692 A JP 8586692A JP H05287543 A JPH05287543 A JP H05287543A
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plating
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JP8586692A
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Kazuchika Endo
一央 遠藤
Jun Yamada
旬 山田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 毒性が少なく、メッキ析出速度が速く、メッ
キ浴の経時安定性に優れた無電解銀メッキ液が提供し、
非導電性支持体や繊維状多孔体シートの表面に、導電性
が高く、下地との密着性の良い、平滑でち密な銀メッキ
皮膜を形成させる無電解銀メッキ方法を提供する。 【構成】 予め触媒処理された支持体をメッキ液に浸し
て銀を析出させる銀の無電解メッキにおいて、ハロゲン
化銀、少なくとも1種類の錯化剤及び還元剤として少な
くとも1種類のヒドラジン化合物を含む無電解銀メッキ
液を使用する無電解銀メッキ方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無電解銀メッキ方法に
関するもので、特に毒性が低くかつ長時間安定な無電解
銀メッキ液を用いる際の無電解銀メッキ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、無電解鍍金は銅やニッケル、コバ
ルト、金、銀、パラジウム等の金属を導電性或は非金属
性の支持体の上に成膜出来る技術として、電子工業、自
動車産業、航空機産業等の幅広い分野で実用化が行なわ
れるようになってきた。特に、銀は美麗な白色光沢を有
し、食器、装飾品、美術工芸品に用いられる他、金属中
では最も電導性が高く、電気接点、端子を始め、半導体
リードフレーム等の電気部品の表面処理に用いられてい
る。
【0003】銀の皮膜を支持体表面に形成する方法とし
ては大別して、1)蒸着による方法、2)電気メッキに
よる方法、3)無電解メッキによる方法等があげられ
る。上記1)は、真空減圧室の中の蒸着容器上部に支持
体を置き、蒸着する金属塊又は粉末を該容器の下部に置
いて、直接又は間接的に該金属物を加熱することによ
り、支持体上に金属層を滞積する方法である。この方法
は高価な装置を必要とするばかりでなく、厚い金属膜を
得ることは困難であり、支持体への付着力も弱く、かつ
高アスヘ゜クト比のフ゛ライント゛ホールに金属層を付けることができな
いという欠点がある。
【0004】上記2)は、金属イオンを含む溶液から電
解により支持体表面に金属層を析出させる方法である。
この方法は、導電性を有する金属にのみ有効であり、対
電極を置いて外部電源を接続する必要があり、処理槽の
大きさ、対電極との位置関係により電界分布が変化し、
複雑な形状をした被メッキ支持体上に均一に電気メッキ
することは難しい。又、高アスヘ゜クト比のフ゛ライント゛ホールには通
常メッキすることは不可能である。つまり被メッキ物の
尖端、又縁は電界強度が強く、厚いメッキ層となり、窪
んだ面は電界強度が弱く、薄いメッキ層となり、特に薄
層に均一に金属層を形成することは困難である。強いて
全体を銀メッキ層で覆う場合には必然的に平均メッキ量
は多くならざるをえず、メッキのコストは高いものにな
る。
【0005】上記3)は、化学還元メッキと金属のイオ
ン化傾向を利用した置換メッキとに分けられる。該置換
メッキ方法は、異種金属間の電位差を利用したもので、
金、銀等の貴金属はCu、Ni、Zn等の卑金属の被メ
ッキ支持体表面に析出するが、メッキ中には下地の卑金
属が溶解置換して、メッキ液が汚染され、処理能力は低
い。さらにメッキされた金属膜は薄く、また厚い金属膜
が得られても膜の表面は粗く、平滑性に劣り、耐久性に
も問題がある。
【0006】他方、化学還元メッキ方法は、特定の触媒
核を付与しない銀鏡反応によるメッキと予め触媒核を付
与した非金属、或は金属の被メッキ支持体に鍍金する、
いわゆる無電解メッキ法が有る。いずれの場合も金属イ
オンと可溶性の還元剤の共存する溶液に浸漬すると、還
元剤の酸化によって放出される電子が被メッキ支持体上
に析出するが、銀鏡反応の場合には目的の被メッキ支持
体以外に容器等にもメッキが析出し、選択性が悪い。し
かし無電解メッキ法では銀に限らず最初触媒核上でメッ
キ金属が析出し、引き続き析出金属が自己触媒となって
金属原子上に電子が転移し、その位置に溶液中の金属イ
オンが析出して、2次元的に次第に成長し、金属皮膜を
形成させるものである。従って、電気メッキのように電
界の影響を受けることなく、高アスヘ゜クト比のフ゛ライント゛ホール、
或は繊維状多孔体等の微細な隙間にも、メッキ液さえ還
流すれば薄層に均一に鍍金できる。
【0007】この化学還元メッキ方法に関しては銀メッ
キでは、例えば文献(Pearlsteinら、Plating、58、〔1
0〕1014(1971))に見られるように銀錯塩として銀シア
ン錯イオンを使用し、還元剤としてジメチルアミンボラ
ンを用いた無電解銀メッキ浴が公知となっている。現状
ではこの化学還元鍍金に限らず、電気メッキでも、有毒
なシアン化合物を使用しているため、最近では、安全
面、衛生面、或は環境保護の立場からきびしい使用規制
を受け、廃液、排水処理に多額の費用がかかる等の問題
を有している。かかる問題があるにもかかわらず、銀の
無電解メッキについての研究が少ないのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、毒性が少
なく、メッキ析出速度が速く、メッキ浴の経時安定性を
改良した無電解銀メッキ液を構成し、このメッキ液を使
用して非導電性支持体や繊維状多孔体シートの表面に、
導電性が高く、下地との密着性の良い、平滑でち密な銀
メッキ皮膜を形成させる無電解銀メッキ方法を提供す
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の無電解銀メッキ
方法は予め触媒処理された支持体を使用し、鍍金液中に
銀イオン源としてハロゲン化銀、少なくとも1種類の錯
化剤及び還元剤として少なくとも1種類のヒドラジン化
合物を含む無電解銀メッキ液を使用する無電解銀メッ方
法である。
【0010】本発明の無電解メッキの工程は基本的には
触媒付与の工程と無電解鍍金工程の2工程であるが、通
常は支持体表面の水酸化ナトリウム等による表面の洗浄
・脱脂の為のコンディショニング工程、メッキ層に対す
るアンカー効果を得るため粗面化するマイクロエッチン
グ工程、触媒液の劣化防止の為のプレディップ工程、触
媒の活性化の為の酸、アルカリによる活性化工程等が付
加され、各工程間には必要に応じて、水洗、水切り、乾
燥等の工程が付加されて、処理液の安定化及びメッキ皮
膜の密着性と均一性向上が図られる。
【0011】本発明における無電解銀メッキ方法では、
被メッキ物表面に予め触媒核を形成させる。このような
触媒核としては金属または金属硫化物の水溶液中におけ
る標準電極電位が銀の値に近いかそれよりも大きい値を
示すもの好ましい。具体的にはこの触媒核として種々の
金属や金属硫化物を検討した結果、金、銀、銅、白金、
パラジウム、又硫化物としては硫化銀、硫化銅、硫化パ
ラジウム、硫化コバルト、硫化ニッケル、硫化亜鉛また
はこれら硫化物の複合核が銀メッキに対して高触媒活性
を示すことが判明した。上記の触媒核としては必ずしも
一様な皮膜を形成させる必要はなく、島状に析出させれ
ばよいが、その表面密度は高い方がよく、かつ被メッキ
物表面全体に均一に形成させる方がよい。
【0012】上記の触媒核を形成する方法としては蒸着
法と化学処理方法があるが、蒸着法では例えば繊維状シ
ートでは触媒核が蒸着源側のみに偏り、裏面或は繊維間
への蒸着が不均一となり、また真空容器等特殊な条件が
必要で余り好ましくない。化学処理方法としては、例え
ば、予め上記の金属塩の水溶液に浸漬した後、還元剤水
溶液に浸漬して、上記金属核を析出させる方法(特開昭
49-126999号公報 )、塩化パラジウムと活性剤を含む水
溶液に還元剤を投入して、パラジウム金属のコロイド分
散体を形成させた後、この水性液に浸漬してパラジウム
核を沈着させて触媒核とする方法(化学と工業、p430、
vol.42、1989)があるが、本発明では、予め塩化錫(I
I)の水溶液に浸漬した後、塩化パラジウム(II)の水
溶液に浸漬してパラジウム金属核を析出させるセンシタ
イジング−アクチベーター法(「最新表面処理技術総
覧」産業技術サービスセンター p225、1987.12.12)、
過剰の塩化錫(II)溶液に塩化パラジウム(II)をコロ
イド状に分散させた水性液に浸漬した後、硫酸、水酸化
ナトリウム等の水溶液に浸漬してパラジウム金属核を析
出させるキャタリスト−アクセレーター法(「最新表面
処理技術総覧」産業技術サービスセンター p225、198
7.12.12)、が特に好ましい。
【0013】上記金属核は必要に応じてバインダーポリ
マー、例えばゼラチン、ポリビニルアルコール、メチル
ビニルエーテルと無水マレイン酸の共重合体、ポリ塩化
ビニル等に分散させて被メッキ支持体に担持させてもよ
いし、また上記金属塩をバインダーポリマーに分散させ
て被メッキ支持体に担持させた後、還元して金属核を析
出させて触媒核としてもよい。バインダーポリマーを使
用する場合にも金属核は表面に頭を出している方が触媒
核としてはより有効である。
【0014】このような触媒核を形成させる被メッキ支
持体には金属あるいは非金属の板、箔、フィルム、粉
体、繊維等が使用できるが、無電解メッキ法では特に非
金属のガラス、セラミック、紙、有機繊維等の非導電性
表面に導電性を付与することができる利点があり、本発
明の銀メッキにより高い導電性を付与することができ
る。有機繊維の場合には各種のポリマー繊維、例えばア
クリル繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリ
プロピレン繊維等の織布、或は乾式法及び湿式法による
不織布も使用でき、これらの織布、不織布にバインダー
ポリマーを含浸、或は繊維表面に少量コートしたものも
使用できる。また、紙等に各種の有機ポリマー、例えば
ポリエチレンをラミネートした支持体も使用できる。こ
れらの支持体には必要に応じてコロナ放電処理等による
親水化処理を施すことができる。
【0015】次に本発明の無電解銀メッキ液について説
明する。本発明の無電解銀メッキ液は銀イオン源として
ハロゲン化銀、少なくとも1種類の錯化剤及び還元剤と
して少なくとも1種類のヒドラジン化合物を含有する。
【0016】一般に無電解鍍金液は主成分として金属イ
オン源と還元剤を使用し、補助的成分としてpH調整
剤、緩衝剤、錯化剤、促進剤、安定剤、改良剤等を使用
して調整される。金属イオンの溶液からの析出のしやす
さは一般に標準電極電位で議論され、銀の場合にはその
電位は+0.8Vで高く、銅の+0.34Vより貴の方
向にあって析出しやすい金属とされている。そのため鍍
金液の安定性を保つためには錯化剤の安定性と還元剤の
強さのバランスが極めて重要である。錯化剤は金属イオ
ンを金属錯イオンとして取り込んで安定化させ、溶液中
の遊離の金属イオン濃度を低下させ、メッキの進行にと
もなって金属イオンを徐々に放出し、還元される量を調
節する。従って錯化剤が強すぎ、還元剤が弱すぎると、
金属イオンは還元され難く、メッキの析出に長時間を要
したり、析出そのものが困難になる。逆に錯化剤が添加
されなっかったり、弱い場合、還元剤が強すぎると、メ
ッキ液中で金属イオンの還元が始まり、メッキ液の寿命
は短くなり、また、メッキされても、析出した金属被膜
は粒子状となり、平滑なメッキ被膜が得られなくなる。
【0017】従って、金属錯イオンの安定性は無電解メ
ッキ液の安定性とメッキの析出状況にとって、極めて重
要であり、その金属錯体の安定度定数(生成定数)(l
ogβi) の値によって評価できると推定される。ま
た、これらの金属錯塩の標準電極電位は金属イオンの電
位より卑の方向にあって、電極反応にあっては、金属が
析出され難く、即ち金属イオンが安定化されていること
が判る。これに対し還元剤の電極電位は−1Vでさらに
卑電位になっていて、触媒の作用により支持体上に金属
を析出させる。金属イオンの還元の電極電位と還元剤の
酸化の電極電位の差が大きすぎることはメッキ液として
の安定性に乏しく、金属イオン水溶液に還元剤を添加し
た瞬間に液中で金属粒子が析出する結果となるので、メ
ッキ液設計上適正な範囲があることが推測される。
【0018】本発明の銀メッキ液においては銀イオン源
としては、ハロゲン化銀が好ましい。ハロゲン化銀には
ヨウ化銀、臭化銀、塩化銀及びこれらの混合物がある
が、本発明では溶解性の点から塩化銀主体のハロゲン化
銀が好ましい。ハロゲン化銀は例えば、塩化銀は硝酸銀
水溶液に食塩を等モル混合し、生じた沈澱を水洗、濾別
する事により容易に得ることができる。ハロゲン化銀は
感光性があり、明室に保存すると、光により金属銀を析
出するので、保存は冷暗所が望ましい。これらのハロゲ
ン化銀は錯化剤とともに溶解すると銀錯イオンとなって
溶解する。本発明の無電解メッキ液をつくる場合、硝酸
銀を原料として直接銀錯化剤で銀錯体を作製すると、黒
褐色コロイド(酸化銀等)を生じ安定性が悪く、平滑な
高導電性の金属銀を析出させることは困難である。
【0019】錯化剤としては有機酸塩、ロッシェル塩、
チオグリコール酸、アンモニア、トリエタノールアミ
ン、グリシン、エチレンジアミン、エチレンジアミン2
酢酸塩、o−アミノフェノール、ピリジン等があるが、
本発明の銀メッキの場合には還元剤にヒドラジンを使用
するため、錯化剤としてはチオ硫酸塩、チオシアン酸
塩、亜硫酸塩、チオ尿素、ヨウ化カリウム、チオサリチ
ル酸、チオシアヌル酸等が好ましく、特に亜硫酸塩を含
有させるとよい。
【0020】還元剤として本発明ではヒドラジン化合物
が用いられるが、このようなヒドラジン化合物として
は、例えば水和ヒドラジン、塩酸ヒドラジン、硫酸ヒド
ラジン、メチルヒドラジン、1.2−ジメチルヒドラジ
ン、アセトヒドラジン、フェニルヒドラジン等が使用で
きる。還元剤に水和ヒドラジンを使用する方法(特開平
1-165777号公報)は既に開示されているが、この場合は
支持体に触媒処理をする事なく、アンモニア性硝酸銀を
銀イオン源としており、いわゆる銀鏡反応であり、本発
明のような選択性は得られない。本発明の目的を損わな
い範囲で還元剤として次亜燐酸ナトリウム、水素化ホウ
素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、ロッシェル塩、
ジメチルアミンボラン、ジエチルアミンボラン、ホルマ
リン、ハイドロキノン、ぶどう糖、等の還元剤を併用す
ることができる。
【0021】本発明ではハロゲン化銀の配合量は、0.00
1〜0.2モル/l、錯化剤の配合量は、0.001〜4.0モル/
l、還元剤は、0.001〜0.4モル/lの範囲が好ましい。
【0022】pH調整剤としては水酸化ナトリウム、水
酸化アンモニウム、無機酸、有機酸等が好ましい。アン
モニアも使用可能であり、アンモニアには錯化剤として
の効果もあって、従来の銀メッキ液(銀鏡反応)では多
くはこれを使用しているが、銀メッキ液の場合、硝酸銀
をイオン源にしたアンモニア性硝酸銀はアンモニアの蒸
発により窒化銀、俗称雷銀という極めて強力な爆発性の
高い銀化合物を生ずる危険性があるので好ましくない。
【0023】緩衝剤としては有機酸、無機酸のアルカリ
金属塩、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、オキシ
カルボン酸、燐酸2水素塩、ホウ酸、炭酸が使用され、
メッキ中のPHの急激な変化を緩和する。促進剤は水素
の発生を抑制するために添加され硫化物、フッ化物等が
使用される。
【0024】安定剤としては鉛の塩化物、硫化物、硝化
物等が微量添加される。改良剤としては界面活性剤がメ
ッキ表面の平滑性を改良するため銅メッキ等に添加され
るが、微量で充分であり、量が多すぎるとメッキの析出
を阻害する危険性がある。
【0025】
【実施例】本発明の無電解銀メッキ方法を実施例により
さらに詳しく説明するが、本発明はこれによって制限さ
れるものではない。
【0026】実施例1 上質紙の両面よりポリエチレンをラミメートしたポリエ
チレンレジンコート紙の両面にコロナ放電により親水化
処理した後、下記触媒液(1)に2分間浸漬して触媒処
理し、水洗し、さらに5%硫酸水溶液(30℃)に6分
間浸漬して活性化処理し、水洗乾燥してメッキ用支持体
とした。
【0027】 触媒液(1) 塩化パラジウム(II) 1g 塩化スズ(II) 30g 塩酸(36%) 100g 食塩 200g 水 800g 液温度40℃
【0028】次にこの様にして作製したメッキ用支持体
を下記無電解銀メッキ液(1)に20分間浸漬して銀メ
ッキしたところ両面に平滑な鏡面を有する銀メッキシー
トが得られた。
【0029】 無電解銀メッキ液(1) A液 塩化銀 2.0g 亜硫酸ナトリウム 40g 水 250g B液 硫酸ヒドラジン 5.0g 水 250g A液とB液を混合 PH7.6 液温度20℃
【0030】このようにして得られた銀メッキポリエチ
レンシートの電導度を4端子法で測定したところ、50
00S/cmの値を示し、電導度が極めて高いことが分
かった。更にメッキ層の密着性をセロテープ接着性試験
により評価したところ、メッキ層の剥離は皆無であり、
強い密着性を有することが分かった。また、メッキ液
(1)は混合後、一昼夜を経過しても安定であり、混合
直後と同様に鍍金可能であった。
【0031】実施例2 下記支持体シート製法(1)により抄造した芳香族ポリ
アミド難燃紙を5%苛性ソーダによる脱脂・コンディシ
ョニング処理、水洗、4N塩酸によるプレディップ処理
後、実施例1と同様の触媒、活性化処理を行い、水洗乾
燥してメッキ用支持体とした。
【0032】支持体製法(1) 硫酸中の体数粘度1.5のポリフェニレンイソフタルア
ミド10部(重量部、以下同様)を塩化リチウム5部を
含むN−N−ジメチルアセトアミド90部に溶解し、こ
の溶液を高速攪拌状態のホモミキサー中のグリセリン水
溶液中に導入してパルプ粒子を得た。このパルプ粒子の
濾水度はカナディアンスタンダードフリーネス80ml
であった。一方ポリメタフェニレンイソフタルアミドを
湿式紡糸し、沸騰水中で2.5倍延伸後処理をして得た
2デニール野繊維を6mmにカットして短繊維とした。
この様にして得られた芳香族ポリアミドのパルプ状粒子
60部と該ポリアミドの短繊維40部を水分散スラリー
とし抄紙して、坪量50g/m2の難燃紙を得た。
【0033】次にこの様にして作製したメッキ用支持体
を下記無電解銀メッキ液(2)に20分間浸漬して銀メ
ッキしたところ繊維表面に平滑な鏡面を有する銀メッキ
シートが得られた。
【0034】 無電解銀メッキ液(2) A液 塩化銀 1.0g 亜硫酸ナトリウム 10g チオ硫酸ナトリウム 4g 水 250g B液 水和ヒドラジン 2.0g 水 250g A液とB液を混合し、pH12になるように水酸化ナトリウムを加えて調整 液温度20℃
【0035】このようにして得られた難燃性銀メッキシ
ートの電導度を実施例1と同様に測定したところ、50
0S/cmの値を示し、電導度が極めて高いことが分か
った。更にこのメッキシートの電磁シールド特性を測定
(アドバンテスト法)したところ30MHzから1GH
zの範囲にわたって、70dB以上の高い電磁シールド
特性を示した。また、メッキ液(2)はA液とB液を混
合し、一昼夜後、水酸化ナトリウムによりpH12に設
定したところ、混合直後にpH12に設定した場合と同
様に銀メッキすることができ、安定であることが分かっ
た。
【0036】実施例3 直径10μm、長さ10mmのガラス短繊維をシランカ
ップリング剤に浸して表面処理した後、水分散スラリー
とし、抄紙し、1%グリオキザールを含むポリビニルア
ルコール5%水溶液を表面から流下させながら裏面にサ
クション排出し、150℃にて乾燥し、ポリビニルアル
コールを結着樹脂とする坪量75g/m2 のガラスシー
トを得た。この様にして得たガラスシートを5%塩化錫
(II)の塩酸水溶液に浸漬後、下記触媒液(2)に浸漬
して触媒処理し、水洗・乾燥してメッキ用支持体とし
た。
【0037】 触媒液(2) 塩化パラジウム(II) 5g 塩酸(36%) 100g 水 800g 液温度25℃
【0038】次にこの様にして作製したメッキ用支持体
を下記無電解銀メッキ液(3)に40分間浸漬して銀メ
ッキしたところ繊維表面に平滑な鏡面を有する銀メッキ
シートが得られた。
【0039】 無電解銀メッキ液(3) A液 塩化銀 2.0g 亜硫酸ナトリウム 40g 水 250g B液 メチルヒドラジン 2.0g 水 250g A液とB液を混合 PH10 液温度30℃
【0040】このようにして得られた銀メッキガラスシ
ートの電導度を実施例1と同様に測定したところ100
0S/cmの値を示し、電導度が極めて高いことが分か
った。更に実施例2と同様にして電磁シールド特性を測
定したところ30MHzから1GHzの範囲にわたっ
て、75dB以上の高い電磁シールド特性を示した。ま
た、メッキ液(3)は混合後、一昼夜を経過しても安定
であり、混合直後と同様に鍍金可能であった。
【0041】実施例4 実施例3の無電解銀メッキ液(3)の代わりに下記無電
解銀メッキ液(4)を用いて40分間銀メッキしたとこ
ろ、実施例4と同様に繊維表面に平滑な鏡面を有する銀
メッキシートが得られ、実施例4と同様の特性を示し
た。また、メッキ液も安定であった。
【0042】 無電解銀メッキ液(4) A液 塩化銀 2.0g 亜硫酸ナトリウム 40g 水 250g B液 アセトヒドラジン 5.0g 水 250 A液とB液を混合し、PH12になるように水酸化ナトリウムを加えて調整 液温度30℃
【0043】
【発明の効果】本発明により、毒性が少なく、メッキ析
出速度が速く、メッキ浴の経時安定性に優れた無電解銀
メッキ液が提供され、非導電性支持体や繊維状多孔体シ
ートの表面に、導電性が高く、下地との密着性の良い、
平滑でち密な銀メッキ皮膜を形成させる無電解銀メッキ
方法が提供される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め触媒処理された支持体をメッキ液に
    浸して銀を析出させる銀の無電解メッキにおいて、ハロ
    ゲン化銀、少なくとも1種類の錯化剤及び還元剤として
    少なくとも1種類のヒドラジン化合物を含む無電解銀メ
    ッキ液を使用する無電解銀メッキ方法。
JP8586692A 1992-04-08 1992-04-08 無電解銀メッキ方法 Pending JPH05287543A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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