JPH05287135A - ポリオレフィン着色用組成物 - Google Patents

ポリオレフィン着色用組成物

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JPH05287135A
JPH05287135A JP11531092A JP11531092A JPH05287135A JP H05287135 A JPH05287135 A JP H05287135A JP 11531092 A JP11531092 A JP 11531092A JP 11531092 A JP11531092 A JP 11531092A JP H05287135 A JPH05287135 A JP H05287135A
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JP
Japan
Prior art keywords
ferric oxide
composition
colorant
pigment
transparent
Prior art date
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Pending
Application number
JP11531092A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryoichi Asano
良一 浅野
Kenzo Hanawa
健三 塙
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリプロピレン系樹脂に分散性が良好で、耐
熱性、耐候性、無毒性であって、安価な透明感のある赤
色酸化第二鉄系の着色用組成物。 【構成】 平均粒径0.03〜0.09μmの透明球形
酸化第二鉄顔料をポリオレフィン着色用組成物の着色剤
として使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリオレフィン用着色剤
に関する。更に詳しくは、ポリオレフィン樹脂組成形用
の高濃度固形着色剤、または粉状着色剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレン、ポリプロピレンに代表さ
れるポリオレフィンは安価であり、軽量、優れた耐薬品
性、耐水性、適度の機械的性質を有し、かつ優れた加工
性を有するため、ボトル、フィルム、コンテナー等の包
装材、日用品、雑貨、自動車、船舶等の輸送用機械用内
装材や外装材、家電や事務用機器等電気器具のケーシン
グ等広範囲な分野の原料として使用されている。
【0003】ポリオレフィンをこれらの用途に使用する
際に各種の着色がされるが、赤系統の着色顔料として、
安価であり、無毒、耐候性もあるところからベンガラ
(酸化第二鉄−ヘマタイト粒子)が各種の用途にわたっ
て広範囲に使用されている。
【0004】しかし、ベンガラの赤色は多少くすんだ色
となり、どうしても黒っぽい赤色となることが避けられ
ない。
【0005】このため鮮明感のある赤色の着色をするた
めには、現在有機系の赤色顔料の使用が必要となる。こ
の有機系顔料は耐候性に欠け、耐熱性も不十分であって
毒性もあり、さらにベンガラに比して高価であるという
問題がある。
【0006】従って耐候性、耐熱性があり、毒性がな
く、安価な酸化第二鉄系の顔料の検討が進められ、平均
粒径0.1μm以下の超微粒子であれば可視光線が透過
するので着色に鮮明感のある着色が行われるので、ヘマ
タイト超微粒子(針状の透明酸化第二鉄)を鮮明感があ
る赤色顔料とする試みがなされ、ポリオレフィンを除く
合成樹脂の顔料として使用可能とされてきたが、ポリオ
レフィン、特にポリプロピレン系樹脂(ホモポリプロピ
レン、プロピレンに少量のエチレンをブロック共重合ま
たはランダム共重合したポリプロピレン等)にはうまく
分散せず透明感のある赤色への着色ができなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性、耐
候性があり、毒性がなく安価な赤色顔料である酸化第二
鉄系のポリオレフィン、特にポリプロピレン系樹脂に安
定な分散が可能であって鮮明感あるポリオレフィン着色
用組成物の開発を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は平均粒径0.0
3〜0.09μmの透明球形酸化第二鉄の着色剤キャリ
アに分散せしめたことを特徴とするポリオレフィン着色
用組成物を開発することにより上記目的を達成した。
【0009】本発明の透明球形酸化第二鉄は平均粒径
0.03〜0.09μm、アスペクト比(粒子の短径/
粒子の長径)0.7以上のものであることが必要であ
り、このものは特開平2−271925号に開示された
方法により製造することができる。平均粒径が0.09
μmより大であるときはポリオレフィン中への分散が悪
くなり、一方0.03μmより小であるときは一旦分散
した酸化第二鉄が加工工程中に再凝集し易くなるので好
ましくない。
【0010】またアスペクト比が0.7に満たない場
合、特に針状結晶比(結晶長さ/結晶太さ)2〜10で
あるときは、結晶の太さが0.03〜0.09μmの範
囲内の場合であってもポリオレフィン、特にポリプロピ
レン系樹脂においては分散性が悪く、透明感のある赤色
とはならない。
【0011】この透明球形酸化第二鉄は通常の顔料の前
処理と同じく、ポリオレフィンへの分散性を改良するた
めステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸類、ステアリン酸モ
ノグリセライド、ポリオキシエチレンモノオレエート、
ポリオキシエチレングリセリンモノステアレート等の脂
肪酸エステル類;ステアリン酸、パルミチン酸、オレイ
ン酸等の高級脂肪酸類;ワックス類;シランカップリン
グ剤、チタンカップリング剤等のカップリング剤あるい
は界面活性剤等によりあらかじめ表面処理をしておくこ
とが好ましい。
【0012】また色調の修飾のためのモディファイアー
として、他の顔料または染料を少量配合することは構わ
ない。このような顔料または染料としてカーボンブラッ
ク、イソインドリノン系有機黄色顔料、二酸化チタン等
を挙げることができる。
【0013】更に本発明の着色剤には通常ポリオレフィ
ン系樹脂に使用されているアミン、ヒドロキノン、フェ
ノール系、リン系などの酸化防止剤、ヒンダードアミン
系、サリチル酸誘導体、ベンゾフェノン系、ベンゾトリ
アゾール系などの紫外線吸収剤、その他熱安定化剤、滑
剤、流動助剤を配合することができる。
【0014】本発明のポリオレフィン着色用組成物は、
ドライカラーリング用の粉体、マスタバッチ、濃縮カラ
ードペレット等、使用態様に応じ、粉体顆粒状の形態を
取り得る。通常樹脂の成形に際して押出成形、射出成形
などスクリュー押出機構を用いて着色成形する場合には
マスターバッチが便利であろう。
【0015】マスターバッチを製造するには使用するポ
リオレフィン樹脂100重量部に対し、透明酸化第二鉄
2〜30重量部及び必要な他の添加剤の適当量を配合
し、押出機、特に二軸押出機を用いてペレットとするこ
とが好ましい。
【0016】粉状または顆粒状の着色用組成物に際して
はマスターバッチよりは一般的に顔料配合比が多いが、
ヘンシェルミキサー、加圧ニーダーまたは3ロールミル
等を用いて組成物を混合し、これを粉砕することによっ
て製造することができる。
【0017】この組成物は概して無着色ペレットに混合
して用いるが、最終成形品のポリオレフィン樹脂中の濃
度として0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜
3重量%となるように配合し使用する。
【0018】
【作用】赤色顔料としての酸化第二鉄は、安価、無毒、
耐候性、耐熱性に優れているなどの利点がある反面、鮮
明さに欠ける点が問題であったが、これを顔料粒子のサ
イズを0.1μm以下の超微粒子とすることにより鮮明
な赤色顔料とすることに成功した。しかし、この赤色顔
料はポリオレフィン、特にポリプロピレン系樹脂におい
ては分散性が悪く、凝集などのため、透明感のある着色
ができなかった。
【0019】なお、本発明の着色用組成物により着色さ
れた樹脂の透明感は実施例で明らかにされたように、こ
の着色物は可視光はよく透過するが、400nmの紫外
線はほぼ完全にカットするためによってもたらされるも
のと推定している。この紫外線を透過しないという特性
は細い繊維や薄いフィルムに本着色用組成物により着色
したときに極めて有用に働く性質である。
【0020】本発明の顔料と同じく、ベンガラも酸化第
二鉄顔料ではあり、ベンガラで着色したときはもちろん
紫外線をカットするが、この場合は可視光も同時にカッ
トすること、紫外線の吸収性能が劣るためこれを完全に
カットするためには多量の混入を必要とすることなどの
ために透明感が得られないものと思われる。これを平均
粒径0.03〜0.09μmの透明球形酸化第二鉄とす
るときは、ポリプロピレン系樹脂であっても分散性が良
く、透明感のある鮮明な赤色を得ることができることを
見いだしたものである。
【0021】
【実施例】以下、実施例により説明する。なお、例中の
部及び%はすべて重量基準である。
【0022】(実施例1)平均粒径0.06μmの球形
透明酸化第二鉄(ナノタイト;昭和電工株式会社製)9
7部をシランカップリング剤[NUCシランモノマー
Y−9338;日本ユニカー株式会社製)3部でスラリ
ー法により処理し(スプレー乾燥)、得られた顔料粉末
を更に150℃で2時間乾燥した。ポリプロピレン樹脂
(エースポリプロ;エースポリマー株式会社製)80部
とシランカップリング剤処理した球形透明酸化第二鉄2
0部を混練押出機にて混合、押出、冷却、ペレット化し
てマスターバッチを得た。上記マスターバッチ0.5部
とポリプロピレン樹脂99.5部をタンブリングし、射
出成形機SAV−60A(山城精機製作所)を使用して
カラープレートを製作した。得られたプレートは分散
性、光沢ともに良好であった。プレートの厚さ1mm部
分の400,600,800nm光の各透過率を表1に
示す。透過率は可視紫外分光光時計Ubest−30
(日本分光工業株式会社製)で測定した。
【0023】(実施例2)実施例1で使用したシランカ
ップリング剤処理をしていない球形透明酸化第二鉄(ナ
ノタイト)50部とステアリン酸マグネシウム(タンナ
ン化学社製)50部をタンブリングし、粉末状着色剤を
得た。この粉末状着色剤を120℃で3時間乾燥したも
の0.2部と実施例1で使用したポリプロピレン樹脂9
9.8部を混合後、実施例1と同操作でカラープレート
を作成した。得られたプレートは分散性、光沢共に良好
であった。プレートの厚さ1mm部分の400,60
0,800nm光の各透過率を表1に示す。
【0024】(実施例3)実施例1で使用したシランカ
ップリング剤処理した球形透明酸化第二鉄0.08部と
実施例1で使用したポリプロピレン樹脂99.92部を
直接混合後、実施例1と同操作でカラープレートを作成
した。得られたプレートは分散性、光沢共に良好であっ
た。プレートの厚さ1mm部分の400,600,80
0nm光の各透過率を表1に示す。
【0025】(比較例1)実施例2で使用した球形透明
酸化第二鉄の粉末状着色剤に変えて市販のステアリン酸
マグネシウム50%で処理した酸化第二鉄顔料(粒径
0.1μm、アスペクト比0.15)0.2部を使用し
て同様にカラープレートを得た。こうして得られたプレ
ートは一応、顔料は分散していたが、透明感に乏しかっ
た。プレートの厚さ1mm部分の400,600,80
0nm光の各透過率を表1に示す。
【0026】(比較例2)実施例3で使用した球形透明
酸化第二鉄の粉末状着色剤に変えて市販の酸化第二鉄顔
料(粒径0.1μm、アスペクト比0.2)0.08部
を使用し同様にカラープレートを得た。こうして得られ
たプレートは顔料の分散性が悪く、透明感はなかった。
プレートの厚さ1mm部分の400,600,800n
m光の各透過率を表1に示す。
【0027】(比較例3)実施例3で使用した球形透明
酸化第二鉄の粉末状着色剤に変えて市販の酸化第二鉄顔
料(粒径0.15μm、アスペクト比1.0)0.08
部を使用して実施例3と同様にしてカラープレートを得
た。こうして得られたプレートは透明感はない。プレー
トの厚さ1mm部分の400,600,800nm光の
各透過率を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】従来、ポリオレフィン系樹脂、特にポリ
プロピレン系樹脂に対して分散性が悪く、毒性がなく、
安価であり、薬品、水、光等に安定性が優れているにも
かかわらず、赤色顔料としては使用されていなかった酸
化第二鉄を平均粒径0.03〜0.09μm、アスペク
ト比(粒子の短径/粒子の長径)が0.7以上の透明球
形酸化第二鉄を用いることにより上記酸化第二鉄の特徴
を失わずにポリプロピレン系樹脂に対しても分散性が良
く、かつ透明性のある鮮明な赤色の着色が可能となっ
た。更に同顔料の含有量が0.02重量%以上配合した
樹脂は紫外線を著しく遮蔽する効果を有することも明ら
かになった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径0.03〜0.09μmの透明
    球形酸化第二鉄を着色剤キャリアに分散せしめたことを
    特徴とするポリオレフィン着色用組成物。
JP11531092A 1992-04-08 1992-04-08 ポリオレフィン着色用組成物 Pending JPH05287135A (ja)

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JP11531092A JPH05287135A (ja) 1992-04-08 1992-04-08 ポリオレフィン着色用組成物

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JP11531092A JPH05287135A (ja) 1992-04-08 1992-04-08 ポリオレフィン着色用組成物

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JPH05287135A true JPH05287135A (ja) 1993-11-02

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ID=14659461

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JP11531092A Pending JPH05287135A (ja) 1992-04-08 1992-04-08 ポリオレフィン着色用組成物

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JP (1) JPH05287135A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002361628A (ja) * 2001-06-12 2002-12-18 Toda Kogyo Corp プラスチック製フィルムの製造法及びプラスチック製フィルム用マスターバッチペレット
US8383702B2 (en) 2006-12-20 2013-02-26 Saint-Gobain Ceramics & Plastics, Inc. Composite materials having improved thermal performance

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002361628A (ja) * 2001-06-12 2002-12-18 Toda Kogyo Corp プラスチック製フィルムの製造法及びプラスチック製フィルム用マスターバッチペレット
US8383702B2 (en) 2006-12-20 2013-02-26 Saint-Gobain Ceramics & Plastics, Inc. Composite materials having improved thermal performance
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