JPH05286702A - ペロブスカイト型酸化物薄膜及びペロブスカイト類似型酸化物薄膜並びにそれらの製造方法 - Google Patents
ペロブスカイト型酸化物薄膜及びペロブスカイト類似型酸化物薄膜並びにそれらの製造方法Info
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- JPH05286702A JPH05286702A JP2077593A JP2077593A JPH05286702A JP H05286702 A JPH05286702 A JP H05286702A JP 2077593 A JP2077593 A JP 2077593A JP 2077593 A JP2077593 A JP 2077593A JP H05286702 A JPH05286702 A JP H05286702A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 膜組織の均質性、基板(基材)と接触信頼性
等にも優れ、膜の緻密性や細孔径、気孔率、膜厚等を制
御・選定でき、気相及び/又は液相との接触効率を改善
できる高性能のペロブスカイト型酸化物薄膜又はペロブ
スカイト類似型酸化物薄膜を提供する。 【構成】 ペロブスカイト型酸化物又はペロブスカイト
類似型酸化物からなる平均粒子径1.0nm以上1μm
以下の酸化物粒子が連続的に結合して構成され、かつ、
その膜厚が5nm以上10μm以下であるペロブスカイ
ト型酸化物薄膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜の
製造方法であって、エーテル結合を持つアルコール及び
/又は窒素含有アルコールからなる溶媒に少なくともペ
ロブスカイト型酸化物又はペロブスカイト類似型酸化物
の形成原料である金属塩及び/又は金属錯体を溶解して
なる溶液を基板上に塗布し、熱分解するペロブスカイト
型酸化物薄膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜の製
造方法より成る。
等にも優れ、膜の緻密性や細孔径、気孔率、膜厚等を制
御・選定でき、気相及び/又は液相との接触効率を改善
できる高性能のペロブスカイト型酸化物薄膜又はペロブ
スカイト類似型酸化物薄膜を提供する。 【構成】 ペロブスカイト型酸化物又はペロブスカイト
類似型酸化物からなる平均粒子径1.0nm以上1μm
以下の酸化物粒子が連続的に結合して構成され、かつ、
その膜厚が5nm以上10μm以下であるペロブスカイ
ト型酸化物薄膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜の
製造方法であって、エーテル結合を持つアルコール及び
/又は窒素含有アルコールからなる溶媒に少なくともペ
ロブスカイト型酸化物又はペロブスカイト類似型酸化物
の形成原料である金属塩及び/又は金属錯体を溶解して
なる溶液を基板上に塗布し、熱分解するペロブスカイト
型酸化物薄膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜の製
造方法より成る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ペロブスカイト型酸化
物薄膜及びペロブスカイト類似型酸化物薄膜並びにそれ
らの製造方法に関し、更に詳しく言うと、微細なペロブ
スカイト型酸化物粒子やペロブスカイト類似型酸化物粒
子が連続的に結合してなる均質な薄膜であって、ペロブ
スカイト型酸化物やペロブスカイト類似型酸化物粒子の
種類や膜厚はもとより、膜の緻密性や細孔径及びその分
布等の特性を用途に応じて容易に制御することができ、
例えば、センサー、燃料電池、分離膜、触媒、燃料電池
等の多種多様の用途に好適に利用することができる高性
能のペロブスカイト型酸化物薄膜及びペロブスカイト類
似型酸化物薄膜とその好適な製造方法とに関する。
物薄膜及びペロブスカイト類似型酸化物薄膜並びにそれ
らの製造方法に関し、更に詳しく言うと、微細なペロブ
スカイト型酸化物粒子やペロブスカイト類似型酸化物粒
子が連続的に結合してなる均質な薄膜であって、ペロブ
スカイト型酸化物やペロブスカイト類似型酸化物粒子の
種類や膜厚はもとより、膜の緻密性や細孔径及びその分
布等の特性を用途に応じて容易に制御することができ、
例えば、センサー、燃料電池、分離膜、触媒、燃料電池
等の多種多様の用途に好適に利用することができる高性
能のペロブスカイト型酸化物薄膜及びペロブスカイト類
似型酸化物薄膜とその好適な製造方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】化学式ABO3で表わされるペロブスカ
イト型酸化物及び化学式A2BO4で表わされるペロブス
カイト類似型酸化物は、それぞれの化合物が持つ電気
的、化学的、物理的性質等の諸々の性質を生かして種々
の用途に用いられており、薄膜化することによって性能
の向上が見込まれる用途も多い。特に、電気的性質を生
かしたセンサーや固体電解質電池用電極、化学的性質を
生かした触媒などの表面での反応が利用される用途で
は、多孔質薄膜が望まれている。
イト型酸化物及び化学式A2BO4で表わされるペロブス
カイト類似型酸化物は、それぞれの化合物が持つ電気
的、化学的、物理的性質等の諸々の性質を生かして種々
の用途に用いられており、薄膜化することによって性能
の向上が見込まれる用途も多い。特に、電気的性質を生
かしたセンサーや固体電解質電池用電極、化学的性質を
生かした触媒などの表面での反応が利用される用途で
は、多孔質薄膜が望まれている。
【0003】従来、ペロブスカイト型酸化物等のセラミ
ック類の薄膜を基板上に形成する方法として、各種の方
法が提案されている。しかしながら、これら従来の薄膜
の製造方法によって得られるそれぞれの薄膜(特に、ペ
ロブスカイト型酸化物薄膜)においては、下記に示すよ
うな種々の問題点ある。
ック類の薄膜を基板上に形成する方法として、各種の方
法が提案されている。しかしながら、これら従来の薄膜
の製造方法によって得られるそれぞれの薄膜(特に、ペ
ロブスカイト型酸化物薄膜)においては、下記に示すよ
うな種々の問題点ある。
【0004】例えば、特公平2−54302号公報に
は、薄膜の形成原料として有機金属化合物を用い、これ
と多官能性有機化合物を含む溶液を基材上に塗布し、熱
分解することによって多孔性セラミック薄膜を形成させ
る方法が示されている。なお、この場合、原料の有機金
属化合物として特に金属アルコキシドが用いられ、添加
成分の多官能性有機化合物として、特に、分子内に水酸
基を2個以上持つ有機化合物(また、より一般には、水
酸基の他にハロゲン原子、アミノ基、イミド基、カルボ
キシル基、カルボニル基、エポキシ基などを持つ多官能
性有機化合物)が用いられ、溶液を構成するための共通
溶媒として、特に、炭素数が1〜20のアルコール類
(また、この他、ケトン類、エステル類、芳香族溶媒、
含窒素有機溶媒)が用いられている。しかしながら、こ
の従来技術では、孔径が10μm以下の多孔性セラミッ
ク薄膜及びその製造法というように、技術の適用範囲を
余りにも広い範囲の不特定の構造のセラミック薄膜及び
その製造法に広げすぎているので、それぞれの特定の構
造のセラミック薄膜及びその製造法についての技術とし
ては不完全な点が多い。すなわち、この従来技術は、多
孔性ペロブスカイト型酸化物薄膜及びその製造法として
は、必ずしも十分な技術とは言い難い。更に、多孔性ペ
ロブスカイト型酸化物薄膜を製造する場合においても、
この従来法では、薄膜の形成原料が有機金属化合物に制
限されているし、しかも、特殊な多官能性有機化合物を
添加剤として用いるなどの問題点がある。すなわち、有
機金属化合物は一般に高価である上に大気雰囲気中で不
安定なものが多く、したがって、原料コストが高く、ま
た、原料の保管や製造工程での取り扱いに余分な配慮を
必要とするため製造コストが高くなる。また、溶媒とし
て上記のような各種のものが提示されているが、実際に
は有機金属化合物と多官能性有機化合物とを共に溶解さ
せる溶媒を用いることが必要であるので、それらの化合
物及び溶媒の種類、組み合わせは著しく狭い範囲に限定
されてしまい、したがって、製造できる薄膜のペロブス
カイト型酸化物の種類等も限られることになる。更にま
た、この従来法によって、孔径が10μm以下の多孔性
セラミック薄膜としてペロブスカイト型酸化物薄膜を形
成させたとしても、ペロブスカイト型酸化物薄膜の組織
の形態や構造(特に、薄膜を構成するペロブスカイト型
酸化物の存在形態や細孔構造など)をどのようなものに
するのがよいのか、あるいは、それらをいかにして制御
するのがよいか等については不明な点が多い。このよう
な点からも、該公報に開示されている技術においては、
用途毎に十分に適合したペロブスカイト型酸化物薄膜を
得るための技術としては不十分であるという基本的な問
題点が残されている。
は、薄膜の形成原料として有機金属化合物を用い、これ
と多官能性有機化合物を含む溶液を基材上に塗布し、熱
分解することによって多孔性セラミック薄膜を形成させ
る方法が示されている。なお、この場合、原料の有機金
属化合物として特に金属アルコキシドが用いられ、添加
成分の多官能性有機化合物として、特に、分子内に水酸
基を2個以上持つ有機化合物(また、より一般には、水
酸基の他にハロゲン原子、アミノ基、イミド基、カルボ
キシル基、カルボニル基、エポキシ基などを持つ多官能
性有機化合物)が用いられ、溶液を構成するための共通
溶媒として、特に、炭素数が1〜20のアルコール類
(また、この他、ケトン類、エステル類、芳香族溶媒、
含窒素有機溶媒)が用いられている。しかしながら、こ
の従来技術では、孔径が10μm以下の多孔性セラミッ
ク薄膜及びその製造法というように、技術の適用範囲を
余りにも広い範囲の不特定の構造のセラミック薄膜及び
その製造法に広げすぎているので、それぞれの特定の構
造のセラミック薄膜及びその製造法についての技術とし
ては不完全な点が多い。すなわち、この従来技術は、多
孔性ペロブスカイト型酸化物薄膜及びその製造法として
は、必ずしも十分な技術とは言い難い。更に、多孔性ペ
ロブスカイト型酸化物薄膜を製造する場合においても、
この従来法では、薄膜の形成原料が有機金属化合物に制
限されているし、しかも、特殊な多官能性有機化合物を
添加剤として用いるなどの問題点がある。すなわち、有
機金属化合物は一般に高価である上に大気雰囲気中で不
安定なものが多く、したがって、原料コストが高く、ま
た、原料の保管や製造工程での取り扱いに余分な配慮を
必要とするため製造コストが高くなる。また、溶媒とし
て上記のような各種のものが提示されているが、実際に
は有機金属化合物と多官能性有機化合物とを共に溶解さ
せる溶媒を用いることが必要であるので、それらの化合
物及び溶媒の種類、組み合わせは著しく狭い範囲に限定
されてしまい、したがって、製造できる薄膜のペロブス
カイト型酸化物の種類等も限られることになる。更にま
た、この従来法によって、孔径が10μm以下の多孔性
セラミック薄膜としてペロブスカイト型酸化物薄膜を形
成させたとしても、ペロブスカイト型酸化物薄膜の組織
の形態や構造(特に、薄膜を構成するペロブスカイト型
酸化物の存在形態や細孔構造など)をどのようなものに
するのがよいのか、あるいは、それらをいかにして制御
するのがよいか等については不明な点が多い。このよう
な点からも、該公報に開示されている技術においては、
用途毎に十分に適合したペロブスカイト型酸化物薄膜を
得るための技術としては不十分であるという基本的な問
題点が残されている。
【0005】一方、特開昭63−66859号公報に
は、電気伝導性ペロブスカイト型複合酸化物を形成する
金属イオンを含む金属有機酸塩あるいは金属アルコキシ
ドを複数混合し必要に応じて適当な有機溶剤で希釈し、
その混合溶液を電解質膜上あるいは集電体上に滴下する
か、塗布するか、あるいは該溶液に電解質膜あるいは集
電体を浸漬し、引き上げた後、乾燥して有機金属化合物
の薄膜を電解質膜あるいは集電体表面上に作り、これを
加熱・焼成することによってペロブスカイト型複合酸化
物薄膜電極を得るという方法及びこうして得られたペロ
ブスカイト型複合酸化物薄膜電極が開示されている。こ
の従来技術においては、ペロブスカイト型酸化物の原料
である金属有機酸塩として、ナフテン酸塩、オクチル酸
塩、カプリル酸塩などが用いられ、また、金属アルコキ
シドとして、エトキシド、プロポキシド、ブトキシドな
どが用いられており、薄膜とするペロブスカイト型酸化
物としては、La1-xSrxCoO3、LaCrO3、La
1-xSrxMnO3、LaNiO3、La1-xCaxCo1-x
FexO3、CaVO3、SrFeO3、CaRuO3、S
rCeO3、LaCuO3、BaPb1-xBixO3、Ca
Ti1-x AlxO3などを対象することができると記載さ
れている。また、この公報には、上記金属有機酸塩及び
金属アルコキシドのほかに更に、触媒の感度及び/又は
選択性を高める働きをする金属あるいは無機化合物を分
散あるいは溶解させた混合溶液を使用して該薄膜を形成
させるという方法も記載されている。しかしながら、こ
の従来技術においても、原料として、有機金属化合物
(金属有機酸塩と金属アルコキシド)を用いるので、上
記の従来技術同様に、製造コスト等の製造上の問題点が
あり、また、膜厚を有機溶剤による希釈によって制御す
るということが記載されているが、形成させる薄膜にお
けるペロブスカイト型酸化物の形態や細孔の制御法等に
ついては前記従来技術同様に不明であり、用途によって
は技術的に不十分で実用的でないなどの問題点がある。
その上、この従来技術は電極膜に関するものであるの
で、その用途も限定されている。
は、電気伝導性ペロブスカイト型複合酸化物を形成する
金属イオンを含む金属有機酸塩あるいは金属アルコキシ
ドを複数混合し必要に応じて適当な有機溶剤で希釈し、
その混合溶液を電解質膜上あるいは集電体上に滴下する
か、塗布するか、あるいは該溶液に電解質膜あるいは集
電体を浸漬し、引き上げた後、乾燥して有機金属化合物
の薄膜を電解質膜あるいは集電体表面上に作り、これを
加熱・焼成することによってペロブスカイト型複合酸化
物薄膜電極を得るという方法及びこうして得られたペロ
ブスカイト型複合酸化物薄膜電極が開示されている。こ
の従来技術においては、ペロブスカイト型酸化物の原料
である金属有機酸塩として、ナフテン酸塩、オクチル酸
塩、カプリル酸塩などが用いられ、また、金属アルコキ
シドとして、エトキシド、プロポキシド、ブトキシドな
どが用いられており、薄膜とするペロブスカイト型酸化
物としては、La1-xSrxCoO3、LaCrO3、La
1-xSrxMnO3、LaNiO3、La1-xCaxCo1-x
FexO3、CaVO3、SrFeO3、CaRuO3、S
rCeO3、LaCuO3、BaPb1-xBixO3、Ca
Ti1-x AlxO3などを対象することができると記載さ
れている。また、この公報には、上記金属有機酸塩及び
金属アルコキシドのほかに更に、触媒の感度及び/又は
選択性を高める働きをする金属あるいは無機化合物を分
散あるいは溶解させた混合溶液を使用して該薄膜を形成
させるという方法も記載されている。しかしながら、こ
の従来技術においても、原料として、有機金属化合物
(金属有機酸塩と金属アルコキシド)を用いるので、上
記の従来技術同様に、製造コスト等の製造上の問題点が
あり、また、膜厚を有機溶剤による希釈によって制御す
るということが記載されているが、形成させる薄膜にお
けるペロブスカイト型酸化物の形態や細孔の制御法等に
ついては前記従来技術同様に不明であり、用途によって
は技術的に不十分で実用的でないなどの問題点がある。
その上、この従来技術は電極膜に関するものであるの
で、その用途も限定されている。
【0006】これらの他の従来技術として、特開平3−
126603号公報には、有機金属化合物を含む溶液を
加熱した基板上に連続的に付着させつつ熱分解すること
によってセラミック薄膜を形成させる方法の応用とし
て、使用する有機金属化合物中の炭素数を変えたり、溶
液中の有機金属化合物の濃度を変えることによって形成
させるセラミック薄膜の気孔率を調節する方法が示され
ている。なお、この従来法では、薄膜原料の有機金属化
合物として、酢酸塩、アルコキシド、オクチル酸塩、ナ
フテン酸塩、炭酸塩、アセチルアセトン塩等が挙げられ
ており、該金属の種類としては、Zn、Al、Pb、
Y、Cd、Gd、Ga、Ca、Cr、Si、Ge、C
o、Sm、Zr、Sn、Ce、Cs、Se、W、Ta、
Ti、Fe、Cu、Nb、Ni、V、Ba、Bi、B、
Mg、Mn、Mo、Laなどが挙げられている。また、
溶媒としては、有機金属化合物を溶解するものならば特
に制限はないとしながら、炭素数が1〜10のアルコー
ル類、ケトン類、エステル類、ベンゼン、トルエン等の
芳香族溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、N−メチルピロリドン等の窒素含有有機溶媒の1
種又は2種以上の混合溶媒が挙げられている。しかしな
がら、この従来技術においては、形成させるセラミック
薄膜の気孔率を制御することに言及しており、実際、該
公報の実施例にセラミック薄膜の気孔率の値が記載され
てはいるが、前記特公平2−54302号公報に記載の
技術同様に技術の適用範囲をセラミック薄膜という余り
にも広い範囲に広げているので、用途毎に十分に実用性
のある高性能のペロブスカイト型酸化物薄膜の製造技術
としては不満足であるなどの問題点がある。すなわち、
ペロブスカイト型酸化物薄膜の組織の構造や細孔構造等
を精密に制御するための十分に実用的な技術とは言い難
い。また、この従来技術においては、基板を加熱しなが
ら製膜する必要があるので、製造工程上の強い制約を受
けるという欠点もある。
126603号公報には、有機金属化合物を含む溶液を
加熱した基板上に連続的に付着させつつ熱分解すること
によってセラミック薄膜を形成させる方法の応用とし
て、使用する有機金属化合物中の炭素数を変えたり、溶
液中の有機金属化合物の濃度を変えることによって形成
させるセラミック薄膜の気孔率を調節する方法が示され
ている。なお、この従来法では、薄膜原料の有機金属化
合物として、酢酸塩、アルコキシド、オクチル酸塩、ナ
フテン酸塩、炭酸塩、アセチルアセトン塩等が挙げられ
ており、該金属の種類としては、Zn、Al、Pb、
Y、Cd、Gd、Ga、Ca、Cr、Si、Ge、C
o、Sm、Zr、Sn、Ce、Cs、Se、W、Ta、
Ti、Fe、Cu、Nb、Ni、V、Ba、Bi、B、
Mg、Mn、Mo、Laなどが挙げられている。また、
溶媒としては、有機金属化合物を溶解するものならば特
に制限はないとしながら、炭素数が1〜10のアルコー
ル類、ケトン類、エステル類、ベンゼン、トルエン等の
芳香族溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、N−メチルピロリドン等の窒素含有有機溶媒の1
種又は2種以上の混合溶媒が挙げられている。しかしな
がら、この従来技術においては、形成させるセラミック
薄膜の気孔率を制御することに言及しており、実際、該
公報の実施例にセラミック薄膜の気孔率の値が記載され
てはいるが、前記特公平2−54302号公報に記載の
技術同様に技術の適用範囲をセラミック薄膜という余り
にも広い範囲に広げているので、用途毎に十分に実用性
のある高性能のペロブスカイト型酸化物薄膜の製造技術
としては不満足であるなどの問題点がある。すなわち、
ペロブスカイト型酸化物薄膜の組織の構造や細孔構造等
を精密に制御するための十分に実用的な技術とは言い難
い。また、この従来技術においては、基板を加熱しなが
ら製膜する必要があるので、製造工程上の強い制約を受
けるという欠点もある。
【0007】これらの他に従来技術として、特開昭63
−223054号公報には、セラミック粉末を有機溶媒
中に分散させ、これを基板上に塗布した後、焼成しセラ
ミック薄膜を形成させるという方法が示されている。し
かしながら、この従来法では、まず、セラミックをそれ
ぞれの原料から種々の工程を経て製造し、これを均一な
微粒子に粉砕分級したものを製膜原料と用いる必要があ
り、その後、該微粒子を用い、分散、塗布、乾燥、再焼
成することになるので、工程が著しく多くなり、膜形成
の際の焼成にもかなりの高温を要するなどの欠点がある
し、また、このようなセラミック粒子を焼成するという
製膜法では、原料微粒子の粒径を微細にかつ均一にする
こと自体が難しいし、たとえこれをうまく行っても粒子
間の再結合を均一に行うことが困難であるため、不均質
なマクロ孔やクラック等が残りやすく、精密な細孔径の
制御はもとより、均質な薄膜自体の形成が困難であるな
どの種々の問題点がある。
−223054号公報には、セラミック粉末を有機溶媒
中に分散させ、これを基板上に塗布した後、焼成しセラ
ミック薄膜を形成させるという方法が示されている。し
かしながら、この従来法では、まず、セラミックをそれ
ぞれの原料から種々の工程を経て製造し、これを均一な
微粒子に粉砕分級したものを製膜原料と用いる必要があ
り、その後、該微粒子を用い、分散、塗布、乾燥、再焼
成することになるので、工程が著しく多くなり、膜形成
の際の焼成にもかなりの高温を要するなどの欠点がある
し、また、このようなセラミック粒子を焼成するという
製膜法では、原料微粒子の粒径を微細にかつ均一にする
こと自体が難しいし、たとえこれをうまく行っても粒子
間の再結合を均一に行うことが困難であるため、不均質
なマクロ孔やクラック等が残りやすく、精密な細孔径の
制御はもとより、均質な薄膜自体の形成が困難であるな
どの種々の問題点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記事情を
鑑みてなされたものである。本発明の目的は、ペロブス
カイト型酸化物及びペロブスカイト類似型酸化物の原料
として、必ずしもアルコキシド等の高価な有機金属化合
物を用いないでも、安価で取り扱いが容易な金属塩や金
属錯体などの多種多様の原料金属化合物が使用でき、ペ
ロブスカイト型酸化物及びペロブスカイト類似型酸化物
の多様化、製造工程の簡略化、製造コストの低減化など
を容易に実現することができるなど製造上の利点を有
し、しかも、膜組織の均質性、基板(基材)と接触信頼
性等にも優れ、用途に応じて、膜の緻密性や細孔径、気
孔率、膜厚等を広範囲にかつ容易に制御・選定すること
ができ、気相及び/又は液相との接触効率を著しく改善
することができるなどの種々の利点を有しており、例え
ば、センサー、燃料電池、分離膜、触媒等の多種多様の
用途に好適に利用することができる高性能のペロブスカ
イト型酸化物薄膜及びペロブスカイト類似型酸化物薄膜
を提供することにある。
鑑みてなされたものである。本発明の目的は、ペロブス
カイト型酸化物及びペロブスカイト類似型酸化物の原料
として、必ずしもアルコキシド等の高価な有機金属化合
物を用いないでも、安価で取り扱いが容易な金属塩や金
属錯体などの多種多様の原料金属化合物が使用でき、ペ
ロブスカイト型酸化物及びペロブスカイト類似型酸化物
の多様化、製造工程の簡略化、製造コストの低減化など
を容易に実現することができるなど製造上の利点を有
し、しかも、膜組織の均質性、基板(基材)と接触信頼
性等にも優れ、用途に応じて、膜の緻密性や細孔径、気
孔率、膜厚等を広範囲にかつ容易に制御・選定すること
ができ、気相及び/又は液相との接触効率を著しく改善
することができるなどの種々の利点を有しており、例え
ば、センサー、燃料電池、分離膜、触媒等の多種多様の
用途に好適に利用することができる高性能のペロブスカ
イト型酸化物薄膜及びペロブスカイト類似型酸化物薄膜
を提供することにある。
【0009】本発明は、また、上記のような種々の利点
を有するペロブスカイト型酸化物薄膜及びペロブスカイ
ト類似型酸化物薄膜を実用上有利に製造するための方法
を提供することにある。
を有するペロブスカイト型酸化物薄膜及びペロブスカイ
ト類似型酸化物薄膜を実用上有利に製造するための方法
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
技術における種々の問題点を解決し、前記目的を達成す
べく鋭意研究を行った。その結果、薄膜を形成するペロ
ブスカイト型酸化物及びペロブスカイト類似型酸化物の
原料(原料金属化合物)を溶媒に溶解し、その溶液を基
板に塗布し、熱分解することによってペロブスカイト型
酸化物薄膜及びペロブスカイト類似型酸化物薄膜を得る
に際して、溶媒としてエーテル結合を持つアルコール及
び/又は窒素含有アルコールからなる溶媒(特に、エー
テル結合を持つアルコールと窒素含有アルコールとの混
合溶媒)を用いると、従来法で用いられていた特定の有
機金属化合物に限らず、安価で取り扱いの容易な金属塩
や金属錯体等の多種多様の原料金属化合物を用いること
ができ、ペロブスカイト型酸化物及びペロブスカイト類
似型酸化物の多様化、製造工程の簡略化、製造コストの
低減化などを容易に図ることができることを見出した。
また、このような方法で製造した各種の酸化物薄膜はペ
ロブスカイト型酸化物粒子又はペロブスカイト類似型酸
化物粒子が連続的に結合して膜組織を構成しているとい
う極めて特徴的な形態の薄膜であって、膜組織の均質
性、基板(基材)と接触信頼性等に優れ、しかも、製造
条件等の調整によってその粒子の平均粒子径及び膜厚を
容易に制御できかつ広範囲に変えることができるので、
用途に応じて、膜の緻密性や細孔径、気孔率、膜厚等を
広く選定することができ、気相及び/又は液相との接触
効率を著しく改善することができるなどの種々の利点を
有しており、例えば、センサー、燃料電池、分離膜、触
媒等の多種多様の用途に好適に利用することができる高
性能の酸化物薄膜であることを見出した。本発明者ら
は、主として、これらの知見に基づいて本発明を完成す
るに至った。
技術における種々の問題点を解決し、前記目的を達成す
べく鋭意研究を行った。その結果、薄膜を形成するペロ
ブスカイト型酸化物及びペロブスカイト類似型酸化物の
原料(原料金属化合物)を溶媒に溶解し、その溶液を基
板に塗布し、熱分解することによってペロブスカイト型
酸化物薄膜及びペロブスカイト類似型酸化物薄膜を得る
に際して、溶媒としてエーテル結合を持つアルコール及
び/又は窒素含有アルコールからなる溶媒(特に、エー
テル結合を持つアルコールと窒素含有アルコールとの混
合溶媒)を用いると、従来法で用いられていた特定の有
機金属化合物に限らず、安価で取り扱いの容易な金属塩
や金属錯体等の多種多様の原料金属化合物を用いること
ができ、ペロブスカイト型酸化物及びペロブスカイト類
似型酸化物の多様化、製造工程の簡略化、製造コストの
低減化などを容易に図ることができることを見出した。
また、このような方法で製造した各種の酸化物薄膜はペ
ロブスカイト型酸化物粒子又はペロブスカイト類似型酸
化物粒子が連続的に結合して膜組織を構成しているとい
う極めて特徴的な形態の薄膜であって、膜組織の均質
性、基板(基材)と接触信頼性等に優れ、しかも、製造
条件等の調整によってその粒子の平均粒子径及び膜厚を
容易に制御できかつ広範囲に変えることができるので、
用途に応じて、膜の緻密性や細孔径、気孔率、膜厚等を
広く選定することができ、気相及び/又は液相との接触
効率を著しく改善することができるなどの種々の利点を
有しており、例えば、センサー、燃料電池、分離膜、触
媒等の多種多様の用途に好適に利用することができる高
性能の酸化物薄膜であることを見出した。本発明者ら
は、主として、これらの知見に基づいて本発明を完成す
るに至った。
【0011】すなわち、本発明は、平均粒子径1.0n
m以上1μm以下のペロブスカイト型酸化物粒子が連続
的に結合して構成され、かつ、その膜厚が5nm以上1
0μm以下であることを特徴とするペロブスカイト型酸
化物薄膜を提供するものである。
m以上1μm以下のペロブスカイト型酸化物粒子が連続
的に結合して構成され、かつ、その膜厚が5nm以上1
0μm以下であることを特徴とするペロブスカイト型酸
化物薄膜を提供するものである。
【0012】本発明は、また、平均粒子径1.0nm以
上1μm以下のペロブスカイト類似型酸化物粒子が連続
的に結合して構成され、かつ、その膜厚が5nm以上1
0μm以下であることを特徴とするペロブスカイト類似
型酸化物薄膜を提供するものである。
上1μm以下のペロブスカイト類似型酸化物粒子が連続
的に結合して構成され、かつ、その膜厚が5nm以上1
0μm以下であることを特徴とするペロブスカイト類似
型酸化物薄膜を提供するものである。
【0013】また、本発明は、上記本発明のペロブスカ
イト型酸化物薄膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜
の好適な製造方法として、エーテル結合を持つアルコー
ル及び/又は窒素含有アルコールからなる溶媒に少なく
ともペロブスカイト型酸化物又はペロブスカイト類似型
酸化物の形成原料である金属塩及び/又は金属錯体を溶
解してなる溶液を基板上に塗布し、熱分解することを特
徴とする方法を併せて提供するものである。
イト型酸化物薄膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜
の好適な製造方法として、エーテル結合を持つアルコー
ル及び/又は窒素含有アルコールからなる溶媒に少なく
ともペロブスカイト型酸化物又はペロブスカイト類似型
酸化物の形成原料である金属塩及び/又は金属錯体を溶
解してなる溶液を基板上に塗布し、熱分解することを特
徴とする方法を併せて提供するものである。
【0014】本発明のペロブスカイト型酸化物薄膜又は
ペロブスカイト類似型酸化物薄膜は、平均粒子径1.0
nm以上1μm以下のペロブスカイト型酸化物粒子又は
ペロブスカイト類似型酸化物粒子が連続的に結合して膜
組織を構成していることが重要である。ここで、前記ペ
ロブスカイト型酸化物粒子又はペロブスカイト類似型酸
化物粒子は、1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化
物又はペロブスカイト類似型酸化物からなる粒子とする
ことができ、該粒子は、ペロブスカイト型酸化物又はペ
ロブスカイト類似型酸化物のみから構成されていてもよ
いし、あるいは、本発明の目的を阻害しない範囲で、ペ
ロブスカイト型酸化物又はペロブスカイト類似型酸化物
の他に他の構造の酸化物等の他の成分を含有するもので
あってよい。該粒子の平均粒子径が1.0nm未満であ
ると、ペロブスカイト型酸化物又はペロブスカイト類似
型酸化物の本来の特性がでないなどの支障が生じやす
く、一方、1μmを超えると膜の均一性や強度等の特性
が悪化し、いずれの場合も本発明の目的を十分に達成す
ることができない。
ペロブスカイト類似型酸化物薄膜は、平均粒子径1.0
nm以上1μm以下のペロブスカイト型酸化物粒子又は
ペロブスカイト類似型酸化物粒子が連続的に結合して膜
組織を構成していることが重要である。ここで、前記ペ
ロブスカイト型酸化物粒子又はペロブスカイト類似型酸
化物粒子は、1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化
物又はペロブスカイト類似型酸化物からなる粒子とする
ことができ、該粒子は、ペロブスカイト型酸化物又はペ
ロブスカイト類似型酸化物のみから構成されていてもよ
いし、あるいは、本発明の目的を阻害しない範囲で、ペ
ロブスカイト型酸化物又はペロブスカイト類似型酸化物
の他に他の構造の酸化物等の他の成分を含有するもので
あってよい。該粒子の平均粒子径が1.0nm未満であ
ると、ペロブスカイト型酸化物又はペロブスカイト類似
型酸化物の本来の特性がでないなどの支障が生じやす
く、一方、1μmを超えると膜の均一性や強度等の特性
が悪化し、いずれの場合も本発明の目的を十分に達成す
ることができない。
【0015】また、本発明のペロブスカイト型酸化物薄
膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜は、その膜厚が
5nm以上10μm以下であることも重要である。この
膜厚が5nm未満では、薄膜全体の均一性を良好に保つ
ことができず、前記粒子間の接触信頼性が低下するなど
の支障を生じやすく、一方、10μmを超えると、薄膜
特有の特性が失われたり、膜の剥離など機械的強度が十
分に保持できなくなるなどの支障が生じやすく、いずれ
の場合も本発明の目的を十分に達成することができな
い。
膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜は、その膜厚が
5nm以上10μm以下であることも重要である。この
膜厚が5nm未満では、薄膜全体の均一性を良好に保つ
ことができず、前記粒子間の接触信頼性が低下するなど
の支障を生じやすく、一方、10μmを超えると、薄膜
特有の特性が失われたり、膜の剥離など機械的強度が十
分に保持できなくなるなどの支障が生じやすく、いずれ
の場合も本発明の目的を十分に達成することができな
い。
【0016】本発明において、前記ペロブスカイト型酸
化物又はペロブスカイト類似型酸化物の種類としては、
特に制限はなく、目的等に応じて1種又は2種以上を該
薄膜の構成成分として選択することができる。すなわ
ち、ペロブスカイト型酸化物及びペロブスカイト類似型
酸化物には、金属の種類、その組み合わせ、組成、格子
欠陥の有無及び濃度などによって各種のものがあるが、
本発明においては、どのようなものを対象として選んで
もよい。このペロブスカイト型酸化物及びペロブスカイ
ト類似型酸化物の構成成分となりうる金属としては、種
々のものがあり、代表的なものを具体的に示すと、例え
ば、La、Co、Sr、Mn、Cr、Ni、Al、T
i、Ba、Ca、Fe、Bi、Pb、V、Ru、Cu、
Y、In、Cd、Gd、Ga、Ge、Sm、Zr、S
n、Ce、Se、Te、W、Ta、Nb、B、Mg、M
oなどを挙げることができる。
化物又はペロブスカイト類似型酸化物の種類としては、
特に制限はなく、目的等に応じて1種又は2種以上を該
薄膜の構成成分として選択することができる。すなわ
ち、ペロブスカイト型酸化物及びペロブスカイト類似型
酸化物には、金属の種類、その組み合わせ、組成、格子
欠陥の有無及び濃度などによって各種のものがあるが、
本発明においては、どのようなものを対象として選んで
もよい。このペロブスカイト型酸化物及びペロブスカイ
ト類似型酸化物の構成成分となりうる金属としては、種
々のものがあり、代表的なものを具体的に示すと、例え
ば、La、Co、Sr、Mn、Cr、Ni、Al、T
i、Ba、Ca、Fe、Bi、Pb、V、Ru、Cu、
Y、In、Cd、Gd、Ga、Ge、Sm、Zr、S
n、Ce、Se、Te、W、Ta、Nb、B、Mg、M
oなどを挙げることができる。
【0017】ペロブスカイト型酸化物の種類の具体例と
しては、例えば、LaCoO3 、SrCoO3やLa1-x
Srx CoO3 [下付きのx及びyは0〜1の有理数を
表す。以下同様。]等のLa(Sr)CoO3 [ここ
で、( )内の金属は置換金属を意味する。以下、同
様。]、 LaMnO3 、SrMnO3やLa1-xSrx
MnO3 等のLa(Sr)MnO3 、LaNiO3 、S
rNiO3 、La(Sr)NiO3 、CaCoO3 、L
a(Ca)CoO3 、LaFeO3 、SrFeO3、L
a(Sr)FeO3 、La1-xSrxCo1-y Fey O3 等
のLa(Sr)Co(Fe)O3 、LaBaO3 、La
(a)MnO3 、LaCuO3 、BaCeO3 、BaT
iO3 、BaSnO3 、CaVO3 、CaRuO3 、S
rRuO3 、Sr(Pt)RuO3 、SrCeO3 、B
aPb1-xBixO3 、CaTiO3 、CaZrO3 、C
aTi1-xAlxO3 など、更には、これら各種のペロブ
スカイト型酸化物に更に異種の金属原子が置換してなる
ものなど、多種多様な組成のものを挙げることができ
る。これらの中でも、La系のペロブスカイト型酸化物
が特に好適に使用される。
しては、例えば、LaCoO3 、SrCoO3やLa1-x
Srx CoO3 [下付きのx及びyは0〜1の有理数を
表す。以下同様。]等のLa(Sr)CoO3 [ここ
で、( )内の金属は置換金属を意味する。以下、同
様。]、 LaMnO3 、SrMnO3やLa1-xSrx
MnO3 等のLa(Sr)MnO3 、LaNiO3 、S
rNiO3 、La(Sr)NiO3 、CaCoO3 、L
a(Ca)CoO3 、LaFeO3 、SrFeO3、L
a(Sr)FeO3 、La1-xSrxCo1-y Fey O3 等
のLa(Sr)Co(Fe)O3 、LaBaO3 、La
(a)MnO3 、LaCuO3 、BaCeO3 、BaT
iO3 、BaSnO3 、CaVO3 、CaRuO3 、S
rRuO3 、Sr(Pt)RuO3 、SrCeO3 、B
aPb1-xBixO3 、CaTiO3 、CaZrO3 、C
aTi1-xAlxO3 など、更には、これら各種のペロブ
スカイト型酸化物に更に異種の金属原子が置換してなる
ものなど、多種多様な組成のものを挙げることができ
る。これらの中でも、La系のペロブスカイト型酸化物
が特に好適に使用される。
【0018】ペロブスカイト類似型酸化物の種類の具体
例としては、例えば、La2-x SrxCrO4[下付き
のxは0〜2の有理数を表す。以下同様。]等のLa
(Sr)CrO4[ここで、( )内の金属は置換金属
を意味する。以下、同様。]、La(Sr)AlO4、
La(Ba)FeO4、La(Ba)AlO4、La2C
uO4、Ce(Ba)AlO4、La(Sr)GaO4な
ど、更には、これら各種のペロブスカイト類似型酸化物
に更に異種の金属原子が置換してなるものなど、多種多
様な組成のものを挙げることができる。これらの中で
も、La系のペロブスカイト類似型酸化物が特に好適に
使用される。
例としては、例えば、La2-x SrxCrO4[下付き
のxは0〜2の有理数を表す。以下同様。]等のLa
(Sr)CrO4[ここで、( )内の金属は置換金属
を意味する。以下、同様。]、La(Sr)AlO4、
La(Ba)FeO4、La(Ba)AlO4、La2C
uO4、Ce(Ba)AlO4、La(Sr)GaO4な
ど、更には、これら各種のペロブスカイト類似型酸化物
に更に異種の金属原子が置換してなるものなど、多種多
様な組成のものを挙げることができる。これらの中で
も、La系のペロブスカイト類似型酸化物が特に好適に
使用される。
【0019】本発明のペロブスカイト型酸化物薄膜又ペ
ロブスカイト類似型酸化物薄膜は単相でもよいが、ペロ
ブスカイト型酸化物薄膜にはペロブスカイト類似型酸化
物相がペロブスカイト類似型酸化物薄膜にはペロブスカ
イト型酸化物相が存在していてもよい。
ロブスカイト類似型酸化物薄膜は単相でもよいが、ペロ
ブスカイト型酸化物薄膜にはペロブスカイト類似型酸化
物相がペロブスカイト類似型酸化物薄膜にはペロブスカ
イト型酸化物相が存在していてもよい。
【0020】ペロブスカイト型酸化物薄膜には二種以上
のペロブスカイト型酸化物相が存在してもよい。また、
ペロブスカイト類似型酸化物薄膜には、二種以上のペロ
ブスカイト類似型酸化物相が存在してもよい。
のペロブスカイト型酸化物相が存在してもよい。また、
ペロブスカイト類似型酸化物薄膜には、二種以上のペロ
ブスカイト類似型酸化物相が存在してもよい。
【0021】本発明のペロブスカイト型酸化物薄膜又は
ペロブスカイト類似型酸化物薄膜の一般的製造方法とし
ては、特に制限はなく、各種の方法によって製造若しく
は形成させることができるが、通常は、次に示す方法に
よって特に好適に製造若しくは形成させることができ
る。
ペロブスカイト類似型酸化物薄膜の一般的製造方法とし
ては、特に制限はなく、各種の方法によって製造若しく
は形成させることができるが、通常は、次に示す方法に
よって特に好適に製造若しくは形成させることができ
る。
【0022】すなわち、本発明のペロブスカイト型酸化
物薄膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜の製造方法
として、特に好適に用いられ方法として、エーテル結合
を持つアルコール及び/又は窒素含有アルコールからな
る溶媒に少なくともペロブスカイト型酸化物又はペロブ
スカイト類似型酸化物の形成原料である金属塩及び/又
は金属錯体を溶解してなる溶液を基板上に塗布し、熱分
解することを特徴とする方法(以下、これを本発明の方
法と呼ぶことがある。)を挙げることができる。
物薄膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜の製造方法
として、特に好適に用いられ方法として、エーテル結合
を持つアルコール及び/又は窒素含有アルコールからな
る溶媒に少なくともペロブスカイト型酸化物又はペロブ
スカイト類似型酸化物の形成原料である金属塩及び/又
は金属錯体を溶解してなる溶液を基板上に塗布し、熱分
解することを特徴とする方法(以下、これを本発明の方
法と呼ぶことがある。)を挙げることができる。
【0023】本発明の方法においては、前記ペロブスカ
イト型酸化物薄膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜
の形成原料として使用する原料金属化合物としては、各
種の金属塩及び/又は金属錯体を使用することができ
る。この金属塩、金属錯体の種類としては、ペロブスカ
イト型酸化物の構成成分となりうる金属の塩又は錯体で
あって、かつ、前記溶媒に溶解可能なものであれば特に
制限はなく、どのようなものでも使用可能である。すな
わち、この塩又は錯体について金属の種類としても特に
制限はなく、具体的には、例えば、前記例示の各種の金
属を挙げることができる。また、塩又は錯体の種類とし
ても特に制限はなく、その代表的なものを具体的に示す
と、例えば、硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩等の無機系酸素酸
塩、塩酸塩、クロロ金属酸、その塩類等のハロゲン化物
類など各種の無機系塩又は錯塩類、酢酸塩、蓚酸塩等の
カルボン酸塩、アセチルアセトナート等の有機金属錯体
など各種の有機系塩又は錯体類などを挙げることができ
る。これらの中でも、特に好ましい塩類の例として、例
えば、酢酸塩、硝酸塩などを挙げることができる。
イト型酸化物薄膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜
の形成原料として使用する原料金属化合物としては、各
種の金属塩及び/又は金属錯体を使用することができ
る。この金属塩、金属錯体の種類としては、ペロブスカ
イト型酸化物の構成成分となりうる金属の塩又は錯体で
あって、かつ、前記溶媒に溶解可能なものであれば特に
制限はなく、どのようなものでも使用可能である。すな
わち、この塩又は錯体について金属の種類としても特に
制限はなく、具体的には、例えば、前記例示の各種の金
属を挙げることができる。また、塩又は錯体の種類とし
ても特に制限はなく、その代表的なものを具体的に示す
と、例えば、硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩等の無機系酸素酸
塩、塩酸塩、クロロ金属酸、その塩類等のハロゲン化物
類など各種の無機系塩又は錯塩類、酢酸塩、蓚酸塩等の
カルボン酸塩、アセチルアセトナート等の有機金属錯体
など各種の有機系塩又は錯体類などを挙げることができ
る。これらの中でも、特に好ましい塩類の例として、例
えば、酢酸塩、硝酸塩などを挙げることができる。
【0024】溶媒又はその成分として用いる前記エーテ
ル結合を持つアルコールとしては、分子中に少なくとも
1個のエーテル結合を持ちかつ少なくとも1個のアルコ
ール性水酸基を有する有機化合物であれば特に制限はな
く、多種多様なのものがあるが、その代表的なものを具
体的に示すと、例えば、2−メトキシエタノール、2−
エトキシエタノール等のセルソルブ、エチレングルコー
ルモノアルキルエーテル類、2−(2−ブトキシエトキ
シ)エタノール、1−ブトキシ−2−プロパノール、
1,3−ジエトキシ−2−プロパノール、メトキシベン
ジルアルコール等のアルコキシアルカノール類、ジエチ
レングリコールモノn−ヘキシルエーテル、ヘプタエチ
レングリコールモノn−ドデシルエーテル等のポリエチ
レングリコールモノアルキルエーテル類、フルフリルア
ルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、テトラ
ヒドロピランエタノール、4−(2−ヒドロキシエチ
ル)モルホリン等の環状エーテル系アルコール類などを
挙げることができる。これらの中でも、特に、2−メト
キシエタノール、2−エトキシエタノールなどが好適に
使用される。なお、これらは1種又は2種以上を溶媒又
はその成分として使用することができる。
ル結合を持つアルコールとしては、分子中に少なくとも
1個のエーテル結合を持ちかつ少なくとも1個のアルコ
ール性水酸基を有する有機化合物であれば特に制限はな
く、多種多様なのものがあるが、その代表的なものを具
体的に示すと、例えば、2−メトキシエタノール、2−
エトキシエタノール等のセルソルブ、エチレングルコー
ルモノアルキルエーテル類、2−(2−ブトキシエトキ
シ)エタノール、1−ブトキシ−2−プロパノール、
1,3−ジエトキシ−2−プロパノール、メトキシベン
ジルアルコール等のアルコキシアルカノール類、ジエチ
レングリコールモノn−ヘキシルエーテル、ヘプタエチ
レングリコールモノn−ドデシルエーテル等のポリエチ
レングリコールモノアルキルエーテル類、フルフリルア
ルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、テトラ
ヒドロピランエタノール、4−(2−ヒドロキシエチ
ル)モルホリン等の環状エーテル系アルコール類などを
挙げることができる。これらの中でも、特に、2−メト
キシエタノール、2−エトキシエタノールなどが好適に
使用される。なお、これらは1種又は2種以上を溶媒又
はその成分として使用することができる。
【0025】溶媒又はその成分として使用する前記窒素
含有アルコールとしては、分子中に少なくとも1個の窒
素原子を持ちかつ少なくとも1個のアルコール性水酸基
を有するものであれば特に制限はなく、多種多様なのも
のがあるが、その代表的なものを具体的に示すと、例え
ば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイ
ソプロパノールアミン、2−アミノエタノール、3−ア
ミノ−1−プロパノール、3−ジメチルアミノ−1−プ
ロパノール、N−メチルエタノールアミン、1−アミノ
シクロペンタンメタノール、2−アミノ−2−メチル−
1,3−プロパンジオール等のアルカノールアミン若し
くはアミノアルコール類、ヒドロキシジエチルイミノ二
酢酸等のイミノアルコール類、ヒドロキシピリジン、ヒ
ドロキシメチルピリジン、ピリジン−2−エタノール、
ピペリジンエタノール等の環状アミノアルコール類、N
−ヒドロキシメチルアクリルアミド等のヒドロキシアミ
ド類などを挙げることができる。これらの中でも、特
に、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、3−
アミノ−1−プロパノールなどが好適に使用される。な
お、これらは1種又は2種以上を溶媒又はその成分とし
て使用することができる。
含有アルコールとしては、分子中に少なくとも1個の窒
素原子を持ちかつ少なくとも1個のアルコール性水酸基
を有するものであれば特に制限はなく、多種多様なのも
のがあるが、その代表的なものを具体的に示すと、例え
ば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイ
ソプロパノールアミン、2−アミノエタノール、3−ア
ミノ−1−プロパノール、3−ジメチルアミノ−1−プ
ロパノール、N−メチルエタノールアミン、1−アミノ
シクロペンタンメタノール、2−アミノ−2−メチル−
1,3−プロパンジオール等のアルカノールアミン若し
くはアミノアルコール類、ヒドロキシジエチルイミノ二
酢酸等のイミノアルコール類、ヒドロキシピリジン、ヒ
ドロキシメチルピリジン、ピリジン−2−エタノール、
ピペリジンエタノール等の環状アミノアルコール類、N
−ヒドロキシメチルアクリルアミド等のヒドロキシアミ
ド類などを挙げることができる。これらの中でも、特
に、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、3−
アミノ−1−プロパノールなどが好適に使用される。な
お、これらは1種又は2種以上を溶媒又はその成分とし
て使用することができる。
【0026】本発明の方法においては、前記溶媒とし
て、前記エーテル結合を持つアルコールと前記窒素含有
アルコールとを互いに混合しないものを使用することが
できるが、通常は、少なくとも1種の前記エーテル結合
を持つアルコールと少なくとも1種の前記窒素含有アル
コールとを混合してなる混合溶媒が好適に使用される。
その混合割合としては、前者と後者の合計量を100重
量部として計算して、前記の割合が、通常、0.003
〜90重量部、特に、0.1〜70重量部の範囲に選定
するのが好ましい。このように、エーテル結合を持つア
ルコールと窒素含有アルコールを含む混合溶媒を用いる
ことによって、より広範囲(多種多様)の金属塩及び/
又は金属錯体を十分な濃度まで溶解することができる。
なお、使用する溶媒若しくは溶液(塗布液)には、前記
エーテル結合を持つアルコールや窒素含有アルコール以
外の他の成分を含有させてもよく、これによって、例え
ば、溶解性を更に向上させるなどの処置を適宜施すこと
ができる。
て、前記エーテル結合を持つアルコールと前記窒素含有
アルコールとを互いに混合しないものを使用することが
できるが、通常は、少なくとも1種の前記エーテル結合
を持つアルコールと少なくとも1種の前記窒素含有アル
コールとを混合してなる混合溶媒が好適に使用される。
その混合割合としては、前者と後者の合計量を100重
量部として計算して、前記の割合が、通常、0.003
〜90重量部、特に、0.1〜70重量部の範囲に選定
するのが好ましい。このように、エーテル結合を持つア
ルコールと窒素含有アルコールを含む混合溶媒を用いる
ことによって、より広範囲(多種多様)の金属塩及び/
又は金属錯体を十分な濃度まで溶解することができる。
なお、使用する溶媒若しくは溶液(塗布液)には、前記
エーテル結合を持つアルコールや窒素含有アルコール以
外の他の成分を含有させてもよく、これによって、例え
ば、溶解性を更に向上させるなどの処置を適宜施すこと
ができる。
【0027】本発明の方法においては、前記原料金属化
合物(前記金属塩及び/又は金属錯体)を、前記溶媒
(好ましくはエーテル結合を持つアルコールと窒素含有
アルコールからなる混合溶媒)に溶解し、溶液(塗布
液)を調製し、これを基板に塗布する。ここで溶解させ
た溶液(塗布液)中における原料金属化合物成分の濃度
は、低くてもよいが、通常、0.001モル/l以上に
するのが好ましい。なお、原料金属化合物の溶解を十分
に達成させるためには、例えば、溶解させる前記原料金
属化合物1モル当たり、0.5モル量以上の窒素含有ア
ルコールを溶媒又は溶媒成分として使用するように、溶
媒量を選定する方法が好適に採用される。また、使用す
る原料金属化合物の溶媒へ溶解度が極端に低い場合に
は、例えば、酢酸等の酸、アミン等のアルカリなどを適
宜添加し溶解させてもよい。更に、溶解後、溶液を加熱
するなどして溶媒を蒸発させて濃縮し、濃度を調節する
方式も適宜使用可能である。また、溶媒若しくは溶液中
に水若しくは水分を添加してよく、その際塩又は金属錯
体が部分的に加水分解を起こしてもよい。
合物(前記金属塩及び/又は金属錯体)を、前記溶媒
(好ましくはエーテル結合を持つアルコールと窒素含有
アルコールからなる混合溶媒)に溶解し、溶液(塗布
液)を調製し、これを基板に塗布する。ここで溶解させ
た溶液(塗布液)中における原料金属化合物成分の濃度
は、低くてもよいが、通常、0.001モル/l以上に
するのが好ましい。なお、原料金属化合物の溶解を十分
に達成させるためには、例えば、溶解させる前記原料金
属化合物1モル当たり、0.5モル量以上の窒素含有ア
ルコールを溶媒又は溶媒成分として使用するように、溶
媒量を選定する方法が好適に採用される。また、使用す
る原料金属化合物の溶媒へ溶解度が極端に低い場合に
は、例えば、酢酸等の酸、アミン等のアルカリなどを適
宜添加し溶解させてもよい。更に、溶解後、溶液を加熱
するなどして溶媒を蒸発させて濃縮し、濃度を調節する
方式も適宜使用可能である。また、溶媒若しくは溶液中
に水若しくは水分を添加してよく、その際塩又は金属錯
体が部分的に加水分解を起こしてもよい。
【0028】本発明の方法においては、前記基板の種類
及び形状若しくは性状としては、特に制限はなく、例え
ば、各種酸化物等の各種の固体化合物や金属、非金属、
半金属等の固体状単体の単結晶、多結晶、アモルファ
ス、組成物など、ガラス類、各種セラミックス類、樹脂
等のポリマー材料など各種の無機又は有機材料系のもの
や複合材料系のものなど多種多様なの材質のものが使用
可能である。これらは、例えば、シリコン等の半導体
類、絶縁体類、導電体類、イオン伝導性材料等、更には
それらの組み合わせなど種々の特性を有するものとして
利用することができる。なお、これらは、多孔性のもの
であってもよいし、非多孔質のものであってもよいし、
その複合体であってもよい。形状としても、任意の形状
のものが使用可能であり、フィルム状やシート状(板状
など)に限定されるものではなく、粒子状でもよいし、
繊維状、編目状若しくはクロス状のもの、モノリス状の
ものなど種々の形状のものが使用可能である。
及び形状若しくは性状としては、特に制限はなく、例え
ば、各種酸化物等の各種の固体化合物や金属、非金属、
半金属等の固体状単体の単結晶、多結晶、アモルファ
ス、組成物など、ガラス類、各種セラミックス類、樹脂
等のポリマー材料など各種の無機又は有機材料系のもの
や複合材料系のものなど多種多様なの材質のものが使用
可能である。これらは、例えば、シリコン等の半導体
類、絶縁体類、導電体類、イオン伝導性材料等、更には
それらの組み合わせなど種々の特性を有するものとして
利用することができる。なお、これらは、多孔性のもの
であってもよいし、非多孔質のものであってもよいし、
その複合体であってもよい。形状としても、任意の形状
のものが使用可能であり、フィルム状やシート状(板状
など)に限定されるものではなく、粒子状でもよいし、
繊維状、編目状若しくはクロス状のもの、モノリス状の
ものなど種々の形状のものが使用可能である。
【0029】前記基板への前記溶液(塗布液)の塗布法
としては、特に制限はなく、この塗布は、従来の溶液か
ら薄膜を製造する際に使用される方法と同様な方法によ
って行うことができる。具体的には、例えば、スプレー
法、ディッピング法、スピンコート法などを挙げること
ができる。
としては、特に制限はなく、この塗布は、従来の溶液か
ら薄膜を製造する際に使用される方法と同様な方法によ
って行うことができる。具体的には、例えば、スプレー
法、ディッピング法、スピンコート法などを挙げること
ができる。
【0030】本発明の方法においては、前記塗布後、熱
分解を行い、基板上で塗布液膜中の金属成分(原料金属
化合物又はその誘導体)を所定の前記ペロブスカイト型
酸化物薄膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜に転化
させる。この熱分解は、通常、150℃以上1800℃
以下の温度で、好ましくは300℃以上1500℃以下
の温度で焼成することによって達成される。なお、この
熱分解工程に先駆けて、塗布膜を予備乾燥させてもよ
い。
分解を行い、基板上で塗布液膜中の金属成分(原料金属
化合物又はその誘導体)を所定の前記ペロブスカイト型
酸化物薄膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜に転化
させる。この熱分解は、通常、150℃以上1800℃
以下の温度で、好ましくは300℃以上1500℃以下
の温度で焼成することによって達成される。なお、この
熱分解工程に先駆けて、塗布膜を予備乾燥させてもよ
い。
【0031】以上のようにして、基板(基材)上に前記
所定の平均粒子径のペロブスカイト型酸化物又はペロブ
スカイト類似型酸化物薄膜からなる粒子が連続的に結合
して構成され、かつ、前記所定の膜厚を有するペロブス
カイト型酸化物薄膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄
膜を有する各種の薄膜付き材料を得ることができる。そ
の際、該ペロブスカイト型酸化物薄膜又はペロブスカイ
ト類似型酸化物薄膜を構成するペロブスカイト型酸化物
又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜からなる粒子の平
均粒子径や粒子形状の制御は、例えば、使用する原料金
属化合物(金属塩及び/又は金属錯体)の種類や組み合
わせを変える、使用する溶媒の種類や組成(混合溶媒の
混合比など)を変える、塗布液の濃度や粘度を変える、
乾燥温度、焼成温度等の熱処理温度を変えるなど、種々
の因子や条件を適宜調節することによって容易に行うこ
とができる。こうした因子や条件を選択することによっ
て、薄膜を構成している粒子の成長度合や凝集度合を広
い範囲に制御することができる。また、粒子間に存在す
る空間も同様に制御することができる。詳細は不明では
あるが、このような本発明のペロブスカイト型酸化物薄
膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜特有の膜組織の
形態(構造)は、残留有機物の発泡や熱処理時の有機物
がガス化してできたものではなく、溶液から生成した粒
子が燒結して連続化したものと考えられる。
所定の平均粒子径のペロブスカイト型酸化物又はペロブ
スカイト類似型酸化物薄膜からなる粒子が連続的に結合
して構成され、かつ、前記所定の膜厚を有するペロブス
カイト型酸化物薄膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄
膜を有する各種の薄膜付き材料を得ることができる。そ
の際、該ペロブスカイト型酸化物薄膜又はペロブスカイ
ト類似型酸化物薄膜を構成するペロブスカイト型酸化物
又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜からなる粒子の平
均粒子径や粒子形状の制御は、例えば、使用する原料金
属化合物(金属塩及び/又は金属錯体)の種類や組み合
わせを変える、使用する溶媒の種類や組成(混合溶媒の
混合比など)を変える、塗布液の濃度や粘度を変える、
乾燥温度、焼成温度等の熱処理温度を変えるなど、種々
の因子や条件を適宜調節することによって容易に行うこ
とができる。こうした因子や条件を選択することによっ
て、薄膜を構成している粒子の成長度合や凝集度合を広
い範囲に制御することができる。また、粒子間に存在す
る空間も同様に制御することができる。詳細は不明では
あるが、このような本発明のペロブスカイト型酸化物薄
膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜特有の膜組織の
形態(構造)は、残留有機物の発泡や熱処理時の有機物
がガス化してできたものではなく、溶液から生成した粒
子が燒結して連続化したものと考えられる。
【0032】以上のようにして、本発明のペロブスカイ
ト型酸化物薄膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜を
好適に製造(形成)させることができる。 かくして、
得られた本発明のペロブスカイト型酸化物薄膜は、通
常、基板(基材)に設けられた状態で好適に使用され
る。なお、必要に応じて、該薄膜に、他の成分を担持し
たり、積層したり、各種の後処理を施して所望の各種の
用途に利用することができる。
ト型酸化物薄膜又はペロブスカイト類似型酸化物薄膜を
好適に製造(形成)させることができる。 かくして、
得られた本発明のペロブスカイト型酸化物薄膜は、通
常、基板(基材)に設けられた状態で好適に使用され
る。なお、必要に応じて、該薄膜に、他の成分を担持し
たり、積層したり、各種の後処理を施して所望の各種の
用途に利用することができる。
【0033】
実施例1 2−メトキシエタノール60gとジエタノールアミン3
3gとの混合溶液に酢酸ランタンn水和物(含水量7.
9重量%)を3.5g溶解した後、酢酸コバルト4水和
物2.5gを溶解させて、攪拌し塗布溶液を調製した。
3gとの混合溶液に酢酸ランタンn水和物(含水量7.
9重量%)を3.5g溶解した後、酢酸コバルト4水和
物2.5gを溶解させて、攪拌し塗布溶液を調製した。
【0034】この塗布溶液を、厚さ1.2mmの石英ガ
ラス及び厚さ0.2mmのアルミナ基板上に6cm/分
の引き上げ速度でディップコートし、200℃で15分
間乾燥後、500℃で15分間仮焼した。コーティン
グ、乾燥、仮焼を7回繰り返した後、マッフル炉で80
0℃で1時間焼成して、LaCoO3薄膜を得た。
ラス及び厚さ0.2mmのアルミナ基板上に6cm/分
の引き上げ速度でディップコートし、200℃で15分
間乾燥後、500℃で15分間仮焼した。コーティン
グ、乾燥、仮焼を7回繰り返した後、マッフル炉で80
0℃で1時間焼成して、LaCoO3薄膜を得た。
【0035】走査電子顕微鏡による観察から、得られた
薄膜は厚さ約0.3μmで、大きさ約0.1μmの粒子
が連続している膜であった。接触四探針法(探針間距
離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約300KΩであ
った。
薄膜は厚さ約0.3μmで、大きさ約0.1μmの粒子
が連続している膜であった。接触四探針法(探針間距
離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約300KΩであ
った。
【0036】実施例2 実施例1の溶液を厚さ0.2mmのアルミナ基板上に塗
布した後に、200℃で15分間乾燥し、300℃で1
5分間仮焼した。コーティング、乾燥、仮焼を7回繰り
返した後、マッフル炉で800℃で1時間焼成して、L
aCoO3薄膜を得た。走査電子顕微鏡による観察か
ら、得られた薄膜は厚さ約0.5μmで、大きさ約0.
05μmの粒子が厚さ約0.5μmの集合体を形成し、
それらが連続している膜であった。接触四探針法(探針
間距離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約100KΩ
であった。
布した後に、200℃で15分間乾燥し、300℃で1
5分間仮焼した。コーティング、乾燥、仮焼を7回繰り
返した後、マッフル炉で800℃で1時間焼成して、L
aCoO3薄膜を得た。走査電子顕微鏡による観察か
ら、得られた薄膜は厚さ約0.5μmで、大きさ約0.
05μmの粒子が厚さ約0.5μmの集合体を形成し、
それらが連続している膜であった。接触四探針法(探針
間距離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約100KΩ
であった。
【0037】実施例3 2−メトキシエタノール60gとジエタノールアミン3
3gとの混合溶液に酢酸ランタンn水和物を3.5g溶
解した後、酢酸マンガン4水和物2.5gを溶解させ
て、攪拌し塗布溶液を調製した。
3gとの混合溶液に酢酸ランタンn水和物を3.5g溶
解した後、酢酸マンガン4水和物2.5gを溶解させ
て、攪拌し塗布溶液を調製した。
【0038】この塗布溶液を厚さ0.2mmのアルミナ
基板上に6cm/分の引き上げ速度でディップコート
し、200℃乾燥後、500℃で仮焼した。コーティン
グ、乾燥、仮焼を7回繰り返した後、マッフル炉で80
0℃で1時間焼成して、LaMnO3薄膜を得た。
基板上に6cm/分の引き上げ速度でディップコート
し、200℃乾燥後、500℃で仮焼した。コーティン
グ、乾燥、仮焼を7回繰り返した後、マッフル炉で80
0℃で1時間焼成して、LaMnO3薄膜を得た。
【0039】走査電子顕微鏡による観察から、得られた
薄膜は厚さ約0.3μmで、大きさ約0.02μmの粒
子が連続している膜であった。接触四探針法(探針間距
離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約10KΩであっ
た。
薄膜は厚さ約0.3μmで、大きさ約0.02μmの粒
子が連続している膜であった。接触四探針法(探針間距
離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約10KΩであっ
た。
【0040】実施例4 酢酸ランタンn水和物0.8g、酢酸コバルト4水和物
0.6gをそれぞれ、2−メトキシエタノール88gと
ジエタノールアミン4.9gとの混合溶媒に溶解した
後、La:Co=1:1になるようにそれぞれの溶液を
とり、混合して塗布溶液を調製した。
0.6gをそれぞれ、2−メトキシエタノール88gと
ジエタノールアミン4.9gとの混合溶媒に溶解した
後、La:Co=1:1になるようにそれぞれの溶液を
とり、混合して塗布溶液を調製した。
【0041】この塗布溶液を、厚さ0.2mmのアルミ
ナ基板上に6cm/分の引き上げ速度でディップコート
し、200℃で乾燥後、300℃で仮焼した。コーティ
ング、乾燥、仮焼を7回繰り返した後、マッフル炉で8
00℃で1時間焼成して、LaCoO3薄膜を得た。
ナ基板上に6cm/分の引き上げ速度でディップコート
し、200℃で乾燥後、300℃で仮焼した。コーティ
ング、乾燥、仮焼を7回繰り返した後、マッフル炉で8
00℃で1時間焼成して、LaCoO3薄膜を得た。
【0042】走査電子顕微鏡による観察から、得られた
薄膜は厚さ約0.2μmで、大きさ約0.1μmの粒子
が連続している膜であった。接触四探針法(探針間距
離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約40KΩであっ
た。
薄膜は厚さ約0.2μmで、大きさ約0.1μmの粒子
が連続している膜であった。接触四探針法(探針間距
離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約40KΩであっ
た。
【0043】実施例5 実施例4のジエタノールアミン4.9gの代りに、トリ
エタノールアミン3.4gを用いた以外の条件は変えず
に製膜を行い、LaCoO3薄膜を得た。
エタノールアミン3.4gを用いた以外の条件は変えず
に製膜を行い、LaCoO3薄膜を得た。
【0044】走査電子顕微鏡による観察から、得られた
薄膜は厚さ約0.15μmで、大きさ約0.02μmか
ら0.06μmの粒子が連続している膜であった。接触
四探針法(探針間距離:1mm)で測定した膜の抵抗
は、約80KΩであった。 実施例6 実施例4で用いた塗布溶液を、120℃で加熱して、液
量を1/4に濃縮した。この溶液を実施例4と同じ条件
でディップコートし、200℃で乾燥後、500℃で仮
焼した。コーティング、乾燥、仮焼を7回繰り返した
後、マッフル炉で800℃で1時間焼成して、LaCo
O3薄膜を得た。
薄膜は厚さ約0.15μmで、大きさ約0.02μmか
ら0.06μmの粒子が連続している膜であった。接触
四探針法(探針間距離:1mm)で測定した膜の抵抗
は、約80KΩであった。 実施例6 実施例4で用いた塗布溶液を、120℃で加熱して、液
量を1/4に濃縮した。この溶液を実施例4と同じ条件
でディップコートし、200℃で乾燥後、500℃で仮
焼した。コーティング、乾燥、仮焼を7回繰り返した
後、マッフル炉で800℃で1時間焼成して、LaCo
O3薄膜を得た。
【0045】走査電子顕微鏡による観察から、得られた
薄膜は厚さ約0.3μmで、大きさ約0.02μmと大
きさ0.15μmの粒子が連続している膜であった。接
触四探針法(探針間距離:1mm)で測定した膜の抵抗
は、約400KΩであった。
薄膜は厚さ約0.3μmで、大きさ約0.02μmと大
きさ0.15μmの粒子が連続している膜であった。接
触四探針法(探針間距離:1mm)で測定した膜の抵抗
は、約400KΩであった。
【0046】実施例7 酢酸ランタンn水和物0.8g、酢酸コバルト4水和物
0.6g、酢酸ストロンチウム0.5水和物0.5gを
それぞれ、2−メトキシエタノール88gとトリエタノ
ールアミン3.4gとの混合溶媒に溶解した後、La:
Sr:Co=1:1:2になるようにそれぞれの溶液を
とり、混合して塗布溶液を調製した。
0.6g、酢酸ストロンチウム0.5水和物0.5gを
それぞれ、2−メトキシエタノール88gとトリエタノ
ールアミン3.4gとの混合溶媒に溶解した後、La:
Sr:Co=1:1:2になるようにそれぞれの溶液を
とり、混合して塗布溶液を調製した。
【0047】この塗布溶液を、厚さ0.2mmのアルミ
ナ基板上に6cm/分の引き上げ速度でディップコート
し、200℃で乾燥後、500℃で仮焼した。コーティ
ング、乾燥、仮焼を7回繰り返した後、マッフル炉で8
00℃で1時間焼成して、La0.5Sr0.5CoO3薄膜
を得た。
ナ基板上に6cm/分の引き上げ速度でディップコート
し、200℃で乾燥後、500℃で仮焼した。コーティ
ング、乾燥、仮焼を7回繰り返した後、マッフル炉で8
00℃で1時間焼成して、La0.5Sr0.5CoO3薄膜
を得た。
【0048】走査電子顕微鏡による観察から、得られた
薄膜は厚さ約0.06μmで、大きさ約0.02μmの
粒子が連続している膜であった。接触四探針法(探針間
距離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約8KΩであっ
た。
薄膜は厚さ約0.06μmで、大きさ約0.02μmの
粒子が連続している膜であった。接触四探針法(探針間
距離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約8KΩであっ
た。
【0049】実施例8 実施例4のジエタノールアミン4.9gの代りに、ノル
マルプロパノールアミン1.5gを用いた以外の条件は
変えずに製膜を行い、LaCoO3薄膜を得た。
マルプロパノールアミン1.5gを用いた以外の条件は
変えずに製膜を行い、LaCoO3薄膜を得た。
【0050】走査電子顕微鏡による観察から、得られた
薄膜は厚さ約0.15μmで、大きさ約0.02μmか
ら0.06μmの粒子が連続している膜であった。接触
四探針法(探針間距離:1mm)で測定した膜の抵抗
は、約80KΩであった。
薄膜は厚さ約0.15μmで、大きさ約0.02μmか
ら0.06μmの粒子が連続している膜であった。接触
四探針法(探針間距離:1mm)で測定した膜の抵抗
は、約80KΩであった。
【0051】実施例9 酢酸ランタンn水和物0.7g 、酢酸コバルト4水和
物0.5gをそれぞれ、2−エトキシエタノール90g
とジエタノールアミン4.9gとの混合溶媒に溶解した
後、La:Co=1:1になるようにそれぞれの溶液を
とり、混合して塗布溶液を調製した。
物0.5gをそれぞれ、2−エトキシエタノール90g
とジエタノールアミン4.9gとの混合溶媒に溶解した
後、La:Co=1:1になるようにそれぞれの溶液を
とり、混合して塗布溶液を調製した。
【0052】この塗布溶液を、厚さ0.2mmのアルミ
ナ基板上に6cm/分の引き上げ速度でディップコート
し、200℃で乾燥後、300℃で仮焼した。コーティ
ング、乾燥、仮焼を7回繰り返した後、マッフル炉で8
00℃で1時間焼成して、LaCoO3薄膜を得た。
ナ基板上に6cm/分の引き上げ速度でディップコート
し、200℃で乾燥後、300℃で仮焼した。コーティ
ング、乾燥、仮焼を7回繰り返した後、マッフル炉で8
00℃で1時間焼成して、LaCoO3薄膜を得た。
【0053】走査電子顕微鏡による観察から、得られた
薄膜は厚さ約0.4μmで、大きさ約0.1μmの粒子
が連続している膜であった。接触四探針法(探針間距
離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約40KΩであっ
た。
薄膜は厚さ約0.4μmで、大きさ約0.1μmの粒子
が連続している膜であった。接触四探針法(探針間距
離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約40KΩであっ
た。
【0054】比較例1〜9 溶媒として2−メトキシエタノール、2−エトキシエタ
ノールの代わりにイソプロピルアルコールとノルマルブ
チルアルコールを用いて実施例1〜9をそれぞれ同じ操
作で行い、薄膜の形成を行ってみたが酢酸ランタンn水
和物がそれらのアルコールではうまく溶解せず溶液はゲ
ル化した。そこでそのまま、同様の操作を行って薄膜を
形成させたところ熱処理後に生じた酸化物は基板上の一
部に島状に存在したものであり、連続した膜にならず、
均整な薄膜が製造できないことがわかった。また、基板
上に存在する酸化物はペロブスカイト型酸化物ではなか
った。
ノールの代わりにイソプロピルアルコールとノルマルブ
チルアルコールを用いて実施例1〜9をそれぞれ同じ操
作で行い、薄膜の形成を行ってみたが酢酸ランタンn水
和物がそれらのアルコールではうまく溶解せず溶液はゲ
ル化した。そこでそのまま、同様の操作を行って薄膜を
形成させたところ熱処理後に生じた酸化物は基板上の一
部に島状に存在したものであり、連続した膜にならず、
均整な薄膜が製造できないことがわかった。また、基板
上に存在する酸化物はペロブスカイト型酸化物ではなか
った。
【0055】実施例10 2−メトキシエタノール60gとジエタノールアミン3
3gとの混合溶液に酢酸ランタンn水和物(含水量7.
9重量%)を3.5g溶解した後、酢酸銅無水和物0.
9gを溶解させて、攪拌し塗布溶液を調製した。
3gとの混合溶液に酢酸ランタンn水和物(含水量7.
9重量%)を3.5g溶解した後、酢酸銅無水和物0.
9gを溶解させて、攪拌し塗布溶液を調製した。
【0056】この塗布溶液を、厚さ1.2mmの石英ガ
ラス及び厚さ0.2mmのアルミナ基板上に6cm/分
の引き上げ速度でディップコートし、200℃で15分
間乾燥後、500℃で15分間仮焼した。コーティン
グ、乾燥、仮焼を7回繰り返した後、マッフル炉で80
0℃で1時間焼成して、La2CuO4薄膜を得た。
ラス及び厚さ0.2mmのアルミナ基板上に6cm/分
の引き上げ速度でディップコートし、200℃で15分
間乾燥後、500℃で15分間仮焼した。コーティン
グ、乾燥、仮焼を7回繰り返した後、マッフル炉で80
0℃で1時間焼成して、La2CuO4薄膜を得た。
【0057】走査電子顕微鏡による観察から、得られた
薄膜は厚さ約0.7μmで、大きさ約0.12μmの粒
子が連続している膜であった。接触四探針法(探針間距
離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約160KΩであ
った。
薄膜は厚さ約0.7μmで、大きさ約0.12μmの粒
子が連続している膜であった。接触四探針法(探針間距
離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約160KΩであ
った。
【0058】実施例11 実施例10の溶液を厚さ0.2mmのアルミナ基板上に
塗布した後に、200℃で15分間乾燥し、300℃で
15分間仮焼した。コーティング、乾燥、仮焼を7回繰
り返した後、マッフル炉で800℃で1時間焼成して、
La2CuO4薄膜を得た。走査電子顕微鏡による観察か
ら、得られた薄膜は厚さ約0.7μmで、大きさ約0.
02μmの粒子が厚さ約0.1μmの集合体を形成し、
それらが連続している膜であった。接触四探針法(探針
間距離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約150KΩ
であった。
塗布した後に、200℃で15分間乾燥し、300℃で
15分間仮焼した。コーティング、乾燥、仮焼を7回繰
り返した後、マッフル炉で800℃で1時間焼成して、
La2CuO4薄膜を得た。走査電子顕微鏡による観察か
ら、得られた薄膜は厚さ約0.7μmで、大きさ約0.
02μmの粒子が厚さ約0.1μmの集合体を形成し、
それらが連続している膜であった。接触四探針法(探針
間距離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約150KΩ
であった。
【0059】実施例12 酢酸ランタンn水和物0.8g(含水量7.9重量
%)、酢酸銅無水和物0.4gをそれぞれ、2−メトキ
シエタノール88gとジエタノールアミン4.9gとの
混合溶液に溶解した後、La:Cu(モル比)=2:1
になるようにそれぞれの溶液をとり、混合して塗布溶液
を調製した。
%)、酢酸銅無水和物0.4gをそれぞれ、2−メトキ
シエタノール88gとジエタノールアミン4.9gとの
混合溶液に溶解した後、La:Cu(モル比)=2:1
になるようにそれぞれの溶液をとり、混合して塗布溶液
を調製した。
【0060】この塗布溶液を厚さ0.2mmのアルミナ
基板上に6cm/分の引き上げ速度でディップコート
し、200℃乾燥後、300℃で仮焼した。コーティン
グ、乾燥、仮焼を7回繰り返した後、マッフル炉で80
0℃で1時間焼成して、La2CuO4薄膜を得た。
基板上に6cm/分の引き上げ速度でディップコート
し、200℃乾燥後、300℃で仮焼した。コーティン
グ、乾燥、仮焼を7回繰り返した後、マッフル炉で80
0℃で1時間焼成して、La2CuO4薄膜を得た。
【0061】走査電子顕微鏡による観察から、得られた
薄膜は厚さ約0.7μmで、大きさ約0.12μmの粒
子が連続している膜であった。接触四探針法(探針間距
離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約160KΩであ
った。
薄膜は厚さ約0.7μmで、大きさ約0.12μmの粒
子が連続している膜であった。接触四探針法(探針間距
離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約160KΩであ
った。
【0062】実施例13 実施例12のジエタノールアミン4.9gの代りに、ト
リエタノールアミン3.4gを用いた以外の条件は変え
ずに製膜を行い、La2CuO4薄膜を得た。
リエタノールアミン3.4gを用いた以外の条件は変え
ずに製膜を行い、La2CuO4薄膜を得た。
【0063】走査電子顕微鏡による観察から、得られた
薄膜は厚さ約0.7μmで、大きさ約0.1μmから
0.15μmの粒子が連続している膜であった。接触四
探針法(探針間距離:1mm)で測定した膜の抵抗は、
約80KΩであった。 実施例14 酢酸ランタンn水和物0.8g(含水量7.9重量
%)、酢酸銅無水和物0.4g、酢酸ストロンチウム
0.5水和物0.5gをそれぞれ、2−メトキシエタノ
ール88gとトリエタノールアミン3.4gとの混合溶
液に溶解した後、La:Sr:Co(モル比)=1:
1:1になるようにそれぞれの溶液をとり、混合して塗
布溶液を調製した。
薄膜は厚さ約0.7μmで、大きさ約0.1μmから
0.15μmの粒子が連続している膜であった。接触四
探針法(探針間距離:1mm)で測定した膜の抵抗は、
約80KΩであった。 実施例14 酢酸ランタンn水和物0.8g(含水量7.9重量
%)、酢酸銅無水和物0.4g、酢酸ストロンチウム
0.5水和物0.5gをそれぞれ、2−メトキシエタノ
ール88gとトリエタノールアミン3.4gとの混合溶
液に溶解した後、La:Sr:Co(モル比)=1:
1:1になるようにそれぞれの溶液をとり、混合して塗
布溶液を調製した。
【0064】この塗布溶液を厚さ0.2mmのアルミナ
基板上に6cm/分の引き上げ速度でディップコート
し、200℃で乾燥後、500℃で仮焼した。コーティ
ング、乾燥、仮焼を5回繰り返した後、マッフル炉で8
00℃で1時間焼成して、LaSrCuO4薄膜を得
た。
基板上に6cm/分の引き上げ速度でディップコート
し、200℃で乾燥後、500℃で仮焼した。コーティ
ング、乾燥、仮焼を5回繰り返した後、マッフル炉で8
00℃で1時間焼成して、LaSrCuO4薄膜を得
た。
【0065】走査電子顕微鏡による観察から、得られた
薄膜は厚さ約0.5μmで、大きさ約0.1μmの粒子
が連続している膜であった。接触四探針法(探針間距
離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約10KΩであっ
た。
薄膜は厚さ約0.5μmで、大きさ約0.1μmの粒子
が連続している膜であった。接触四探針法(探針間距
離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約10KΩであっ
た。
【0066】実施例15 実施例13のジエタノールアミン4.9gの代りに、ノ
ルマルプロパノールアミン1.5gを用いた以外の条件
は変えずに製膜を行い、La2CuO4薄膜を得た。
ルマルプロパノールアミン1.5gを用いた以外の条件
は変えずに製膜を行い、La2CuO4薄膜を得た。
【0067】走査電子顕微鏡による観察から、得られた
薄膜は厚さ約0.7μmで、大きさ約0.1μmから
0.12μmの粒子が連続している膜であった。接触四
探針法(探針間距離:1mm)で測定した膜の抵抗は、
約150KΩであった。
薄膜は厚さ約0.7μmで、大きさ約0.1μmから
0.12μmの粒子が連続している膜であった。接触四
探針法(探針間距離:1mm)で測定した膜の抵抗は、
約150KΩであった。
【0068】実施例16 酢酸ランタンn水和物(含水量7.9重量%)0.7g
、酢酸銅無水和物0.4gをそれぞれ、2−エトキシ
エタノール90gとジエタノールアミン4.9gとの混
合溶液に溶解した後、La:Cu=2:1になるように
それぞれの溶液をとり、混合して塗布溶液を調製した。
、酢酸銅無水和物0.4gをそれぞれ、2−エトキシ
エタノール90gとジエタノールアミン4.9gとの混
合溶液に溶解した後、La:Cu=2:1になるように
それぞれの溶液をとり、混合して塗布溶液を調製した。
【0069】この塗布溶液を、厚さ0.2mmのアルミ
ナ基板上に6cm/分の引き上げ速度でディップコート
し、200℃で乾燥後、300℃で仮焼した。コーティ
ング、乾燥、仮焼を5回繰り返した後、マッフル炉で8
00℃で1時間焼成して、La2CuO4薄膜を得た。
ナ基板上に6cm/分の引き上げ速度でディップコート
し、200℃で乾燥後、300℃で仮焼した。コーティ
ング、乾燥、仮焼を5回繰り返した後、マッフル炉で8
00℃で1時間焼成して、La2CuO4薄膜を得た。
【0070】走査電子顕微鏡による観察から、得られた
薄膜は厚さ約0.5μmで、大きさ約0.12μmの粒
子が連続している膜であった。接触四探針法(探針間距
離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約140KΩであ
った。
薄膜は厚さ約0.5μmで、大きさ約0.12μmの粒
子が連続している膜であった。接触四探針法(探針間距
離:1mm)で測定した膜の抵抗は、約140KΩであ
った。
【0071】比較例10〜16 溶媒として2−メトキシエタノール、2−エトキシエタ
ノールの代わりにイソプロピルアルコールとノルマルブ
チルアルコールを用いて実施例10〜16をそれぞれ同
じ操作で行い、薄膜の形成を行ってみたが酢酸ランタン
n水和物がそれらのアルコールではうまく溶解せず溶液
はゲル化した。そこでそのまま、同様の操作を行って薄
膜を形成させたところ熱処理後に生じた酸化物は基板上
の一部に島状に存在したものであり、連続した膜になら
ず、均整な薄膜が製造できないことがわかった。また、
基板上に存在する酸化物はペロブスカイト類似型酸化物
ではなかった。
ノールの代わりにイソプロピルアルコールとノルマルブ
チルアルコールを用いて実施例10〜16をそれぞれ同
じ操作で行い、薄膜の形成を行ってみたが酢酸ランタン
n水和物がそれらのアルコールではうまく溶解せず溶液
はゲル化した。そこでそのまま、同様の操作を行って薄
膜を形成させたところ熱処理後に生じた酸化物は基板上
の一部に島状に存在したものであり、連続した膜になら
ず、均整な薄膜が製造できないことがわかった。また、
基板上に存在する酸化物はペロブスカイト類似型酸化物
ではなかった。
【0072】
【発明の効果】本発明の薄膜は、特定の範囲にある平均
粒子径の粒子(ペロブスカイト型酸化物又はペロブスカ
イト類似型酸化物からなる粒子)が連続的に結合して薄
膜組織を構成しているという特有の膜組織構造(形態)
を有しており、しかも特定の膜厚範囲にある厚み有する
という特定の性状のペロブスカイト型酸化物薄膜又はペ
ロブスカイト類似型酸化物であり、また、この薄膜は前
記本発明の方法等の方法によって容易に製造することが
できるので、以下に示すような効果を奏することができ
る。
粒子径の粒子(ペロブスカイト型酸化物又はペロブスカ
イト類似型酸化物からなる粒子)が連続的に結合して薄
膜組織を構成しているという特有の膜組織構造(形態)
を有しており、しかも特定の膜厚範囲にある厚み有する
という特定の性状のペロブスカイト型酸化物薄膜又はペ
ロブスカイト類似型酸化物であり、また、この薄膜は前
記本発明の方法等の方法によって容易に製造することが
できるので、以下に示すような効果を奏することができ
る。
【0073】すなわち、本発明のペロブスカイト型酸化
物薄膜又はペロブスカイト類似型酸化物は、ペロブスカ
イト型酸化物又はペロブスカイト類似型酸化物の原料と
して、必ずしもアルコキシド等の高価な有機金属化合物
を用いないでも、安価で取り扱いが容易な金属塩や金属
錯体などの多種多様の原料金属化合物が使用でき、ペロ
ブスカイト型酸化物又はペロブスカイト類似型酸化物の
多様化、製造工程の簡略化、製造コストの低減化などを
容易に実現することができるなど製造上の利点を有し、
しかも、膜組織の均質性、基板(基材)と接触信頼性等
にも優れ、用途に応じて、膜の緻密性や細孔径、気孔
率、膜厚等を広範囲にかつ容易に制御・選定することが
でき、気相及び/又は液相との接触効率を著しく改善す
ることができるなどの種々の利点を有している。
物薄膜又はペロブスカイト類似型酸化物は、ペロブスカ
イト型酸化物又はペロブスカイト類似型酸化物の原料と
して、必ずしもアルコキシド等の高価な有機金属化合物
を用いないでも、安価で取り扱いが容易な金属塩や金属
錯体などの多種多様の原料金属化合物が使用でき、ペロ
ブスカイト型酸化物又はペロブスカイト類似型酸化物の
多様化、製造工程の簡略化、製造コストの低減化などを
容易に実現することができるなど製造上の利点を有し、
しかも、膜組織の均質性、基板(基材)と接触信頼性等
にも優れ、用途に応じて、膜の緻密性や細孔径、気孔
率、膜厚等を広範囲にかつ容易に制御・選定することが
でき、気相及び/又は液相との接触効率を著しく改善す
ることができるなどの種々の利点を有している。
【0074】すなわち、本発明によると、用途に応じ
て、上記の優れた特性及び利点を十分に生かすことがで
き、例えば、センサー、燃料電池、分離膜、触媒等の多
種多様の用途に好適に利用することができる高性能のペ
ロブスカイト型酸化物薄膜又はペロブスカイト類似型酸
化物を提供することができる。
て、上記の優れた特性及び利点を十分に生かすことがで
き、例えば、センサー、燃料電池、分離膜、触媒等の多
種多様の用途に好適に利用することができる高性能のペ
ロブスカイト型酸化物薄膜又はペロブスカイト類似型酸
化物を提供することができる。
【0075】また、本発明によると、上記本発明の高性
能のペロブスカイト型酸化物薄膜又はペロブスカイト類
似型酸化物を実用上有利に製造する方法を提供すること
ができる。なお、この方法においては、ペロブスカイト
型酸化物又はペロブスカイト類似型酸化物の原料金属化
合物を溶液を塗布し熱分解を行って製膜するに際して、
特に、特定の溶媒若しくは混合溶媒を用いているので、
上記の製造上の利点や薄膜を形成する粒子の平均粒子径
の制御等の薄膜の組織形態及び性状の制御を特に容易に
行うことができ、各種の用途に適合した本発明の薄膜の
製造に特に好適に利用することができる。
能のペロブスカイト型酸化物薄膜又はペロブスカイト類
似型酸化物を実用上有利に製造する方法を提供すること
ができる。なお、この方法においては、ペロブスカイト
型酸化物又はペロブスカイト類似型酸化物の原料金属化
合物を溶液を塗布し熱分解を行って製膜するに際して、
特に、特定の溶媒若しくは混合溶媒を用いているので、
上記の製造上の利点や薄膜を形成する粒子の平均粒子径
の制御等の薄膜の組織形態及び性状の制御を特に容易に
行うことができ、各種の用途に適合した本発明の薄膜の
製造に特に好適に利用することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 ペロブスカイト型酸化物からなる平均粒
子径1.0nm以上1μm以下の酸化物粒子が連続的に
結合して構成され、かつ、その膜厚が5nm以上10μ
m以下であることを特徴とするペロブスカイト型酸化物
薄膜。 - 【請求項2】 ペロブスカイト類似型酸化物からなる平
均粒子径1.0nm以上1μm以下の酸化物粒子が連続
的に結合して構成され、かつ、その膜厚が5nm以上1
0μm以下であることを特徴とするペロブスカイト類似
型酸化物薄膜。 - 【請求項3】 エーテル結合を持つアルコール及び/又
は窒素含有アルコールからなる溶媒に少なくともペロブ
スカイト型酸化物の形成原料である金属塩及び/又は金
属錯体を溶解してなる溶液を基板上に塗布し、熱分解す
ることを特徴とする請求項1記載のペロブスカイト型酸
化物薄膜の製造方法。 - 【請求項4】 エーテル結合を持つアルコール及び/又
は窒素含有アルコールからなる溶媒に少なくともペロブ
スカイト類似型酸化物の形成原料である金属塩及び/又
は金属錯体を溶解してなる溶液を基板上に塗布し、熱分
解することを特徴とする請求項2記載のペロブスカイト
類似型酸化物薄膜の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5720292 | 1992-02-12 | ||
JP4-57202 | 1992-02-12 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05286702A true JPH05286702A (ja) | 1993-11-02 |
Family
ID=13048916
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2077593A Pending JPH05286702A (ja) | 1992-02-12 | 1993-01-14 | ペロブスカイト型酸化物薄膜及びペロブスカイト類似型酸化物薄膜並びにそれらの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05286702A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004256377A (ja) * | 2003-02-27 | 2004-09-16 | Nippon Shokubai Co Ltd | 金属酸化物膜の製造方法 |
JP2006076842A (ja) * | 2004-09-10 | 2006-03-23 | Nissan Chem Ind Ltd | チタン酸ジルコン酸鉛系強誘電体前駆物質及びその製造法 |
US7267866B2 (en) * | 2000-07-07 | 2007-09-11 | Nec Corporation | Heat control method and heat controller |
CN112090421A (zh) * | 2020-09-01 | 2020-12-18 | 山西晋环科源环境资源科技有限公司 | 一种钙钛矿型锆酸钙复合材料的制备方法及应用 |
JP2021036616A (ja) * | 2010-03-18 | 2021-03-04 | 株式会社リコー | 酸化物絶縁膜形成用インク |
-
1993
- 1993-01-14 JP JP2077593A patent/JPH05286702A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7267866B2 (en) * | 2000-07-07 | 2007-09-11 | Nec Corporation | Heat control method and heat controller |
JP2004256377A (ja) * | 2003-02-27 | 2004-09-16 | Nippon Shokubai Co Ltd | 金属酸化物膜の製造方法 |
JP2006076842A (ja) * | 2004-09-10 | 2006-03-23 | Nissan Chem Ind Ltd | チタン酸ジルコン酸鉛系強誘電体前駆物質及びその製造法 |
JP2021036616A (ja) * | 2010-03-18 | 2021-03-04 | 株式会社リコー | 酸化物絶縁膜形成用インク |
CN112090421A (zh) * | 2020-09-01 | 2020-12-18 | 山西晋环科源环境资源科技有限公司 | 一种钙钛矿型锆酸钙复合材料的制备方法及应用 |
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