JPH05284279A - イメージセンサ - Google Patents

イメージセンサ

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Publication number
JPH05284279A
JPH05284279A JP4105997A JP10599792A JPH05284279A JP H05284279 A JPH05284279 A JP H05284279A JP 4105997 A JP4105997 A JP 4105997A JP 10599792 A JP10599792 A JP 10599792A JP H05284279 A JPH05284279 A JP H05284279A
Authority
JP
Japan
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photodiode
white
read
black
block
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Withdrawn
Application number
JP4105997A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromi Maeda
博巳 前田
Satoru Murakami
悟 村上
Takeji Yamawaki
竹治 山脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP4105997A priority Critical patent/JPH05284279A/ja
Publication of JPH05284279A publication Critical patent/JPH05284279A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 白の直後に読み取った黒が通常よりも黒く、
黒の直後に読み取った白が通常よりも白くなるという
「反転残像現象」を低減することにある。 【構成】 フォトダイオードPDよりも小さい受光面積
を備えた小型フォトダイオードPDs を各フォトダイオ
ードPDの近傍に配設し、その次のブロックB2,
3,... m 内で相対的に同一位置にある各フォトダイオ
ードPDと同方向に並列接続することにより、白を読み
取ったフォトダイオードPDに駆動パルスVd1,Vd
2,... Vd m を印加し終わったとき生じる逆方向回復
電流を、この小型フォトダイオードPDs に流れる充電
電流によって相殺するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファクシミリ,イメー
ジスキャナ,デジタル複写機,電子黒板などの原稿読み
取り部に使用されるイメージセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ファクシミリなどの原稿読み取り
部には、縮小光学系の必要なCCD型イメージセンサに
代わって、原稿を等倍で読み取ることができる密着型イ
メージセンサが広く採用されている。この密着型イメー
ジセンサは、ガラスなどの絶縁基板上にアモルファスシ
リコンa-Siなどの薄膜半導体から成るフォトダイオード
が一次元状に多数形成されたものであって、一般には、
これらのフォトダイオードが読み取った画像信号をブロ
ック単位で時系列的に読み出すマトリクス駆動方式が採
用されている。
【0003】たとえば図10に示すように、従来のマト
リクス駆動方式のイメージセンサとしては、フォトダイ
オードPDとブロッキングダイオードBDとがカソード
電極同士で接続され、アレイ状にm×n個配列されたも
のがある。これらはn個ごとにm個のブロックB1,
2,... m に区分されていて、ブロッキングダイオード
BDはブロックB1,2,... m 内で共通に接続され、
フォトダイオードPDはブロックB1,2,... m 間で
相対的に同一位置にあるもの同士でチャンネル配線CL
1,CL2,... CLn により共通に接続されている。さら
に、共通に接続されたブロッキングダイオードBDのア
ノード電極にはシフトレジスタSRが接続され、各チャ
ンネル配線CL1,CL2,... CLn には電流電圧変換回
路IVと積分回路INとを経てマルチプレクサMPXが
接続されている。
【0004】このイメージセンサは電荷蓄積モードで作
動するもので、まずシフトレジスタSRにより駆動パル
スVd 1,Vd 2,... Vd m が印加されると、各ブロッキ
ングダイオードBDが順方向バイアスとなって、各フォ
トダイオードPDが等価的に有する並列コンデンサは充
電させられる。次いで、これら並列コンデンサは各フォ
トダイオードPDに生じた光電流により放電させられ
る。しかる後、再びシフトレジスタSRにより駆動パル
スVd 1,Vd 2,... Vd m が印加されると、これら並列
コンデンサは再び充電させられる。このとき流れる充電
電流が電流電圧変換回路IVにより電圧に変換され、積
分回路INにより積分され、さらにマルチプレクサMP
Xにより時系列的に出力されて出力信号Vout が得られ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このイメージセンサ1
によって、たとえば図11(a) に示すように主走査方向
に白,黒,白とパターンが変化する原稿2を読み取った
場合、理想的な出力信号Vout は、図11(b) に示すよ
うに完全な方形波となるはずである。ところが、実際の
出力信号Vout は、図11(c) に示すように反転残像3
を含んでいる。すなわち、白の直後に読み取った黒は通
常よりも黒くなり、黒の直後に読み取った白は通常より
も白くなる。以下、この現象を「反転残像現象」とい
う。また、通常の白の出力信号の大きさをVp 、反転残
像3の大きさをVm としたとき、これらの比率(Vp /
Vm )を「反転残像比率」という。
【0006】本発明の目的は、この反転残像現象を低減
することにある。そこで、この原因について以下に若干
詳しく説明する。
【0007】一般に、図12(a) に示すような抵抗Rと
ダイオードDとを直列接続した回路に、図12(b) に示
すような方形波の電圧Vを印加すると、順方向バイアス
時には電流Iが流れるが、逆方向バイアス時には電流が
流れないはずである。ところが実際は、図12(c) に示
すように、順方向バイアスから逆方向バイアスに切り替
えられた後の一定時間tsについては逆方向に電流が流れ
る。以下、このような電流を「逆方向回復電流」とい
う。この原因は、順方向バイアスから逆方向バイアスに
切り替えられても、順方向バイアス時に注入されたキャ
リアは瞬時には除去されないためと考えられる。なお、
このような逆方向回復電流は順方向バイアスから急にゼ
ロバイアスに切り替えられたときも同様に生じる。
【0008】次に、この逆方向回復電流を考慮しつつ、
主走査方向に白,黒,白とパターンが変化する原稿を読
み取った場合、すなわち、第1ブロックB1 から第i−
1ブロックBi-1 までで白を読み取り、第iブロックB
i から第j−1ブロックBj-1 までで黒を読み取り、さ
らに第jブロックBj から最後の第mブロックBm まで
で再び白を読み取った場合について説明する。なお、説
明を簡単にするため、ブロックB1,2,... m 内の或
る特定チャンネルにのみ着目する。
【0009】まず図13(a),(b) に示すように、第i−
1 ブロックBi-1 のフォトダイオードPDi-1 には白が
読み取られているので、フォトダイオードPDi-1 のカ
ソード電極の電位(以下、「中点電位」という。)Vc
i-1 は低下している。したがって、このフォトダイオー
ドPDi-1 に駆動パルスVd i-1 が印加されると、この
フォトダイオードPDi-1 の並列コンデンサCi-1 には
充電電流Ii-1 が流れる。ところが、このブロッキング
ダイオードBDi-1 の電圧−電流特性が悪い(順方向電
圧が小さいときの順方向抵抗が大きい)と、駆動パルス
Vd i-1 が印加されている時間内に並列コンデンサC
i-1 は完全には充電させられない。なぜならば、並列コ
ンデンサCi-1 が充電させられてくると、ブロッキング
ダイオードBDi-1 にかかる順方向電圧が小さくなり、
十分な大きさの充電電流Ii-1 が流れなくなるからであ
る。したがってブロッキングダイオードBDi-1 には、
駆動パルスVd i-1 が印加され終わる直前でも一定の充
電電流(以下、この電流を「残留電流」という。)Iz
が流れているため、駆動パルスVd i-1 が印加され終わ
ると、このブロッキングダイオードBDi-1 は順方向バ
イアスから急に逆方向バイアスに切り替えられることに
なる。このため、駆動パルスVd i-1 が印加され終わっ
た直後には、前述したように逆方向回復電流Ir が流れ
る。
【0010】一方、次の第iブロックBi のフォトダイ
オードPDi には黒が読み取られているので、中点電位
Vc i は低下しておらず、このフォトダイオードPDi
に駆動パルスVd i が印加されても充電電流Ii は流れ
ない。ところが、チャンネル配線CLには前述した逆方
向回復電流Ir が流れているため、このときの出力電流
Iout (=Ii-1 +Ii )は、逆方向回復電流Ir の分
だけ低くなる。この出力電流Iout は電流電圧変換回路
IVにより電圧に変換され、さらに積分回路INにより
積分されて積分電圧VINが得られる。このときの積分電
圧VINは、通常の黒の積分電圧VINに比べて逆方向回復
電流Ir の分だけ低くなっている。つまり、これが白の
直後に読み取った黒は通常よりも黒くなるという反転残
像3となっている。
【0011】次いで図14に示すように、第iブロック
i のフォトダイオードPDi に駆動パルスVd i が印
加されても充電電流Ii は流れないので、残留電流Iz
も流れない。したがって、駆動パルスVd i が印加され
終わった直後に逆方向回復電流Ir が流れることもな
い。一方、次の第i+1 ブロックBi+1 のフォトダイオ
ードPDi+1 にも黒が読み取られているので、このフォ
トダイオードPDi+1 に駆動パルスVd i+1 が印加され
ても充電電流Ii+1 は流れない。したがって、出力電流
Iout (=Ii +Ii+1 )が流れないので、積分電圧V
INは黒の正常な値である0ボルトとなる。
【0012】次に図15に示すように、第j−1 ブロッ
クBj-1 のフォトダイオードPDj-1 には黒が読み取ら
れているので、駆動パルスVd j-1 が印加され終わった
直後に逆方向回復電流Ir が流れることはない。一方、
次の第jブロックBj のフォトダイオードPDj には白
が読み取られているので、駆動パルスVd j が印加され
ると充電電流Ij が流れる。したがって、このときの出
力電流Iout (=Ij-1 +Ij )はこの充電電流流Ij
だけとなり、積分電圧VINは白の正常な値となる。
【0013】次いで図16に示すように、第jブロック
j のフォトダイオードPDj に駆動パルスVd j が印
加されると充電電流Ij が流れるので、この駆動パルス
Vdj が印加され終わった直後には逆方向回復電流Ir
が流れる。一方、次の第j+1 ブロックBj+1 のフォト
ダイオードPDj+1 にも白が読み取られているので、こ
のフォトダイオードPDj+1 に駆動パルスVd j+1 が印
加されたときも充電電流Ij+1 が流れる。したがって、
このときの出力電流Iout (=Ij +Ij+1 )は逆方向
回復電流Ir の分だけ低くなり、積分電圧VINj+1 も白
の正常な値よりも逆方向回復電流Ir の分だけ低くな
る。この結果、黒の直後に読み取った白の積分電圧V
INj だけが高く、これが黒の直後に読み取った白は通常
よりも白くなるという反転残像3となっている。ただ
し、この黒の直後に読み取った白の積分電圧VINj こそ
が正常な値であって、これ以降の白の積分電圧VINj+1,
INj+2,... VINm の方が正常よりも低い値なのであ
る。
【0014】なお上述した例では、丁度ブロックB1,
2,... m の境界で白から黒に変化している場合につい
て説明したが、ブロックB1,2,... m の途中で白か
ら黒に変化している場合についても同様に、1ブロック
分の反転残像が現れる。
【0015】このように、反転残像現象はブロッキング
ダイオードBDの順方向特性が悪いために生じるものと
考えられるが、ブロッキングダイオードBDの順方向特
性を向上させることは極めて困難である。したがって、
この問題はブロッキングダイオードBDを用いたイメー
ジセンサが本質的に有する問題で、本発明者らはこれを
一挙に解決するため、鋭意研究を重ねた結果本発明に至
った。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係るイメージセ
ンサの要旨とするところは、複数のフォトダイオードと
ブロッキングダイオードとが逆方向に直列接続され、一
定個数ごとに複数のブロックに区分されていて、これら
ダイオードのうち一方がブロック内で共通に接続され、
他方がブロック間で相対的に同一位置にあるもの同士で
共通に接続されて成るイメージセンサにおいて、前記フ
ォトダイオードよりも小さい受光面積を備えた小型フォ
トダイオードが各フォトダイオードの近傍に配設され、
その次のブロック内で相対的に同一位置にある各フォト
ダイオードと同方向に並列接続されたことにある。
【0017】また、かかるイメージセンサにおいて、前
記フォトダイオードと前記小型フォトダイオードの受光
面積の比率が反転残像比率に等しく、あるいはこれに近
い値にされていることにある。
【0018】
【作用】かかるイメージセンサによって、たとえば白,
黒,白とパターンが変化する原稿を読み取ったとする。
まず白を読み取ったフォトダイオードに駆動パルスが印
加されると、その並列コンデンサに充電電流が流れ、駆
動パルスが印加され終わった直後には逆方向回復電流が
流れる。次いで、その次のブロック内で相対的に同一位
置にあるフォトダイオードであって、黒を読み取ったフ
ォトダイオードに駆動パルスが印加されるが、このフォ
トダイオードの並列コンデンサには充電電流が流れな
い。一方、このフォトダイオードには小型フォトダイオ
ードが並列接続され、前述した白を読み取ったフォトダ
イオードの近傍に配設されているので、この小型フォト
ダイオードの並列コンデンサは放電させられている。し
たがって駆動パルスが印加されると、小型フォトダイオ
ードの並列コンデンサに充電電流が流れる。ゆえに、前
述した逆方向回復電流はこの充電電流によって相殺され
る。さらに好ましくは、フォトダイオードと小型フォト
ダイオードの受光面積の比率が反転残像比率に等しく、
あるいはこれに近い値にされているので、逆方向回復電
流はこの小型フォトダイオードに流れる充電電流によっ
て完全に相殺される。これにより、白の直後に読み取っ
た黒が通常よりも黒くなるという反転残像は消滅させら
れ、正常な黒の出力信号が得られる。
【0019】次に、黒を読み取ったフォトダイオードに
駆動パルスが印加され、さらに次のブロック内で相対的
に同一位置にある黒を読み取ったフォトダイオードに駆
動パルスが印加された場合は、フォトダイオードの並列
コンデンサも、小型フォトダイオードの並列コンデンサ
も放電させられていないので、いずれにも充電電流は流
れない。したがって、逆方向回復電流が流れることもな
く、正常な黒の出力信号が得られる。
【0020】次に、黒を読み取ったフォトダイオードに
駆動パルスが印加され、さらに次のブロック内で相対的
に同一位置にある白を読み取ったフォトダイオードに駆
動パルスが印加された場合は、逆方向回復電流が流れる
こともなく、また小型フォトダイオードに充電電流が流
れることもない。したがって、この白を読み取ったフォ
トダイオードに駆動パルスが印加されたときは、その並
列コンデンサに充電電流が流れるだけなので、正常な白
の出力信号が得られる。
【0021】次に、白を読み取ったフォトダイオードに
駆動パルスが印加され、さらに次のブロック内で相対的
に同一位置にある白を読み取ったフォトダイオードに駆
動パルスが印加された場合は、駆動パルスが印加され終
わった直後に逆方向回復電流が流れるが、この逆方向回
復電流は小型フォトダイオードに流れる充電電流によっ
て相殺される。これにより、白の直後に読み取った白に
ついても正常な白の出力信号が得られる。この結果、黒
の直後に読み取った白が通常よりも白くなるという反転
残像は消滅させられる。
【0022】
【実施例】次に、本発明に係るイメージセンサの実施例
について、図面に基づき詳しく説明する。
【0023】図1に示すように、本発明に係るイメージ
センサには、m×n個のフォトダイオードPDとブロッ
キングダイオードBDとが逆方向に直列接続され、n個
ごとにm個のブロックB1,2,... m に区分されてい
て、ブロッキングダイオードBDがブロックB1,
2,... m 内で共通に接続され、フォトダイオードPD
がブロックB1,2,... m 間で相対的に同一位置にあ
るもの同士でチャンネル配線CL1,CL2,... CLn
より共通に接続されている。ここまでは従来のイメージ
センサと同じ構成で、さらに本発明に係るイメージセン
サには、各フォトダイオードPDの近傍に小型フォトダ
イオードPDs が配設されていて、この小型フォトダイ
オードPDs のカソード電極はその次のブロックB2,
3,... m のフォトダイオードPDのカソード電極に接
続され、他方、小型フォトダイオードPDs のアノード
電極はチャンネル配線CL1,CL2,... CLn に接続さ
れている。すなわち、小型フォトダイオードPDs は各
フォトダイオードPDの近傍に配設され、その次のブロ
ックB2,3,... m 内で相対的に同一位置にある各フ
ォトダイオードPDと同方向に並列接続されているので
ある。
【0024】また、これらの小型フォトダイオードPD
s は、フォトダイオードPDよりも小さい受光面積を備
え、しかもフォトダイオードPDと小型フォトダイオー
ドPDs の受光面積の比率は、従来の技術で説明した
「反転残像比率」Vp /Vm に等しく、あるいはこれに
近い値にされている。なお、これらのフォトダイオード
PD、ブロッキングダイオードBD、小型フォトダイオ
ードPDs およびチャンネル配線CL1,CL2,... CL
n は、ガラスなどの絶縁基板上に形成されていて、これ
らのダイオードPD,BD,PDs には、アモルファス
シリコンa-Siなどの薄膜半導体がpin又はnipの順
に積層され、全て同じ構造にされたものが好ましい。
【0025】このイメージセンサは、従来のイメージセ
ンサと同様に、ブロッキングダイオードBDのアノード
電極にシフトレジスタSRが接続され、さらにチャンネ
ル配線CL1,CL2,... CLn に電流電圧変換回路I
V,積分回路IN,マルチプレクサMPXが接続されて
使用される。
【0026】ここで、従来のイメージセンサと比較する
ため、第1ブロックB1 から第i−1ブロックBi-1
でで白を読み取り、第iブロックBi から第j−1ブロ
ックBj-1 までで黒を読み取り、さらに第jブロックB
j から最後の第mブロックBm までで再び白を読み取っ
た場合について説明する。
【0027】まず図2(a),(b) に示すように、白を読み
取った第i−1ブロックBi-1 と、黒を読み取った第i
ブロックBi とについて説明する。
【0028】第i−1 ブロックBi-1 のフォトダイオー
ドPDi-1 には白が読み取られ、その並列コンデンサC
i-1 は放電させられているので、中点電位Vc i-1 は低
下している。したがって、このフォトダイオードPD
i-1 に駆動パルスVd i-1 が印加されると、その並列コ
ンデンサCi-1 に充電電流Ii-1 が流れる。そして、従
来と同様に駆動パルスVd i-1 が印加され終わる直前で
も残留電流Iz が流れているため、駆動パルスVd i-1
が印加され終わった直後には逆方向回復電流Irが流れ
る。
【0029】一方、次の第iブロックBi のフォトダイ
オードPDi には黒が読み取られ、その並列コンデンサ
i は放電させられていないので、中点電位Vc i は低
下していない。したがって、このフォトダイオードPD
i に駆動パルスVd i が印加されても、その並列コンデ
ンサCi に充電電流Ii は流れない。ところが、このフ
ォトダイオードPDi には小型フォトダイオードPDs
i-1 が並列接続され、前のブロックBi-1 のフォトダイ
オードPDi-1 の近傍に配設されている。したがって、
この小型フォトダイオードPDs i-1 の並列コンデンサ
Cs i-1 は放電させられていて、この第iブロックBi
のフォトダイオードPDi に駆動パルスVd i が印加さ
れたときには、小型フォトダイオードPDs i-1 の並列
コンデンサCs i-1 に充電電流(以下、「補正電流」と
いう。)Ia が流れる。この補正電流Ia により前述し
た逆方向回復電流Ir が相殺されることになる。しか
も、フォトダイオードPDと小型フォトダイオードPD
s の受光面積の比率がほぼ反転残像比率に等しくされて
いるので、逆方向回復電流Ir はこの補正電流Ia によ
って完全に相殺される。この結果、第iブロック駆動時
の出力電流Iout (=Ii-1 +Ii )は流れなくなり、
積分電圧VINは黒の正常な値である0ボルトとなる。こ
のように、白を読み取った直後に黒を読み取った場合で
あっても、従来のような反転残像は現れない。
【0030】次いで図3に示すように、黒を読み取った
第iブロックBi と、同様に黒を読み取った第i+1ブ
ロックBi+1 とについて説明する。
【0031】第iブロックBi のフォトダイオードPD
i に駆動パルスVd i が印加されても充電電流Ii は流
れないので、駆動パルスVd i が印加され終わった直後
に逆方向回復電流Ir が流れることもない。一方、次の
第i+1ブロックBi+1 のフォトダイオードPDi+1
も黒が読み取られているので、このフォトダイオードP
i+1 に駆動パルスVd i+1 が印加されても充電電流I
i+1 は流れない。また、このフォトダイオードPDi+1
には小型フォトダイオードPDs i が並列接続されてい
るが、この小型フォトダイオードPDs i の並列コンデ
ンサCs i は放電させられていないので、この第i+1
ブロックBi+1 のフォトダイオードPDi+1 に駆動パル
スVd i+1 が印加されても前述したような補正電流Ia
は流れない。したがって、黒を読み取った直後に再び黒
を読み取った場合は、従来と同様に第i+1ブロック駆
動時の出力電流Iout (=Ii +Ii+1 )は流れないの
で、積分電圧VINは黒の正常な値である0ボルトとな
る。
【0032】次に図4に示すように、黒を読み取った第
j−1 ブロックBj-1 と、白を読み取った第jブロック
j とについて説明する。
【0033】第j−1 ブロックBj-1 のフォトダイオー
ドPDj-1 には黒が読み取られているので、駆動パルス
Vd j-1 が印加され終わった直後に逆方向回復電流Ir
が流れることはない。一方、次の第jブロックBj のフ
ォトダイオードPDj には白が読み取られているので、
このフォトダイオードPDj に駆動パルスVd j が印加
されると充電電流Ij が流れる。また、このフォトダイ
オードPDj には小型フォトダイオードPDs j-1 が並
列接続されているが、この小型フォトダイオードPDs
j-1 の並列コンデンサCs j-1 は放電させられていない
ので、この第jブロックBj のフォトダイオードPDj
に駆動パルスVd j が印加されても補正電流Ia は流れ
ない。したがって、黒を読み取った直後に白を読み取っ
た場合は、従来と同様に第jブロック駆動時の出力電流
Iout (=Ij-1 +Ij )はフォトダイオードPDj
並列コンデンサに流れる充電電流Ij だけとなり、積分
電圧VINは白の正常な値となる。
【0034】次いで図5に示すように、白を読み取った
第jブロックBj と、同様に白を読み取った第j+1ブ
ロックBj+1 とについて説明する。
【0035】第jブロックBj のフォトダイオードPD
j には白が読み取られているので、このフォトダイオー
ドPDj に駆動パルスVd j が印加され終わった直後に
は逆方向回復電流Ir が流れる。一方、次の第j+1ブ
ロックBj+1 のフォトダイオードPDj+1 にも白が読み
取られているので、このフォトダイオードPDj+1 に駆
動パルスVd j+1 が印加されると充電電流Ij+1 が流れ
る。ところが、このフォトダイオードPDj+1 には小型
フォトダイオードPDs j が並列接続されていて、この
小型フォトダイオードPDs j の並列コンデンサCs j
も放電させられているので、この第j+1ブロックB
j+1 のフォトダイオードPDj+1 に駆動パルスVd j+1
が印加されたときには、小型フォトダイオードPDs j
の並列コンデンサCs j に補正電流Ia が流れる。した
がって、この補正電流Ia により前述した逆方向回復電
流Ir が相殺されることになる。これにより、第j+1
ブロック駆動時の出力電流Iout (=Ij +Ij+1 )は
フォトダイオードPDj+1 の並列コンデンサj+1 に流れ
る充電電流だけとなり、積分電圧VINは白の正常な値と
なる。
【0036】この結果、出力信号Vout は、図6に示す
ような完全な方形波となる。すなわち、白の直後に読み
取った黒の出力信号も、白の直後に読み取った白の出力
信号も正常な値となる。このようにして反転残像現象は
低減させられるが、本実施例ではフォトダイオードPD
と小型フォトダイオードPDs の受光面積の比率がほぼ
反転残像比率Vp /Vm に等しくされているため、反転
残像現象はほぼ完全に消滅させられる。
【0037】以上、本発明に係るイメージセンサの一実
施例を詳述したが、本発明は上述した実施例に限定され
ることなく、その他の態様でも実施し得るものである。
【0038】たとえば、上述した実施例ではフォトダイ
オードPDとブロッキングダイオードBDとがカソード
電極同士で接続されているが、図7に示すように、フォ
トダイオードPDとブロッキングダイオードBDとがア
ノード電極同士で接続されたイメージセンサにも適用し
得るものである。この場合は、各フォトダイオードPD
の近傍に小型フォトダイオードPDs を配設し、これら
の小型フォトダイオードPDs をその次のブロックB1,
2,... m 内で相対的に同一位置にある各フォトダイ
オードPDと同方向に並列接続すればよい。
【0039】また図8および図9に示すように、フォト
ダイオードPDがブロックB1,2,... m 内で共通に
接続され、ブロッキングダイオードBDがブロックB1,
2,... m 間で相対的に同一位置にあるもの同士で共
通に接続されたイメージセンサにも適用し得るものであ
る。この場合も前述と同様に、図8に示すようにフォト
ダイオードPDとブロッキングダイオードBDとがアノ
ード電極同士で接続されている場合と、図9に示すよう
にカソード電極同士で接続されている場合とがあり、こ
れらの場合には、各フォトダイオードPDの近傍に小型
フォトダイオードPDs を配設し、これらの小型フォト
ダイオードPDs をその次のブロックB1,2,... m
内で相対的に同一位置にある各フォトダイオードPDと
同方向に並列接続すればよい。
【0040】さらに、小型フォトダイオードの受光面積
を小さくするには、素子自体の面積を小さくするのもよ
いが、素子自体の面積は同じにして、その素子上に遮光
膜を形成することによって受光面積を実質的に小さくす
るのもよい。
【0041】その他、フォトダイオードなどを構成する
薄膜半導体としてはアモルファスシリコンa-Siだけでな
く、CdS ,CdSe,PbS ,PbSeなどでもよく、さらに接合
構造としてはpn型,MIS型,ヘテロ型,ホモ型,シ
ョットキーバリアー型などでもよいなど、本発明はその
主旨を逸脱しない範囲内で当業者の知識に基づき種々な
る改良、修正、変形を加えた態様で実施し得るものであ
る。
【0042】
【発明の効果】本発明に係るイメージセンサは、フォト
ダイオードよりも小さい受光面積を備えた小型フォトダ
イオードが各フォトダイオードの近傍に配設され、その
次のブロック内で相対的に同一位置にある各フォトダイ
オードと同方向に並列接続されているため、白の直後に
読み取った黒の出力信号も、白の直後に読み取った白の
出力信号も正常な値となる。この結果、反転残像現象は
低減させられる。しかも、フォトダイオードと小型フォ
トダイオードの受光面積の比率が反転残像比率に等し
く、あるいはこれに近い値にされているため、反転残像
現象はほぼ完全に消滅させられるなど、本発明は優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るイメージセンサの一実施例を示す
配線図である。
【図2】図1に示したイメージセンサによって白,黒,
白とパターンが変化する原稿を読み取った場合における
白から黒のときの作動状態を示す図で、同図(a) は白を
読み取ったフォトダイオードとその次に黒を読み取った
フォトダイオードとを示す配線図、同図(b) はこのとき
のタイムチャートである。
【図3】図2に示した作動状態の次である黒から黒のと
きの作動状態を示す図で、同図(a) は黒を読み取ったフ
ォトダイオードとその次に黒を読み取ったフォトダイオ
ードとを示す配線図、同図(b) はこのときのタイムチャ
ートである。
【図4】図3に示した作動状態の次である黒から白のと
きの作動状態を示す図で、同図(a) は黒を読み取ったフ
ォトダイオードとその次に白を読み取ったフォトダイオ
ードとを示す配線図、同図(b) はこのときのタイムチャ
ートである。
【図5】図4に示した作動状態の次である白から白のと
きの作動状態を示す図で、同図(a) は白を読み取ったフ
ォトダイオードとその次に白を読み取ったフォトダイオ
ードとを示す配線図、同図(b) はこのときのタイムチャ
ートである。
【図6】図1に示したイメージセンサによって白,黒,
白とパターンが変化する原稿を読み取った場合の出力信
号を示すグラフである。
【図7】本発明に係るイメージセンサの他の実施例を1
チャンネルのみ取り出して示す配線図である。
【図8】本発明に係るイメージセンサのさらに他の実施
例を1チャンネルのみ取り出して示す配線図である。
【図9】本発明に係るイメージセンサのさらに他の実施
例を1チャンネルのみ取り出して示す配線図である。
【図10】従来のイメージセンサの一例を示す配線図で
ある。
【図11】図10に示した従来のイメージセンサが有す
る問題を説明するための図で、同図(a) は白,黒,白と
パターンが変化する原稿を読み取る様子を示す斜視図、
同図(b) はこのときの理想的な出力信号を示すグラフ、
同図(c) は実際の出力信号を示すグラフである。
【図12】一般に、逆方向回復電流を説明するための図
で、同図(a) は回路図、同図(b)は印加する電圧を示す
グラフ、同図(c) はこのとき流れる電流を示すグラフで
ある。
【図13】図10に示したイメージセンサによって白,
黒,白とパターンが変化する原稿を読み取った場合にお
ける白から黒のときの作動状態を示す図で、同図(a) は
白を読み取ったフォトダイオードとその次に黒を読み取
ったフォトダイオードとを示す配線図、同図(b) はこの
ときのタイムチャートである。
【図14】図13に示した作動状態の次である黒から黒
のときの作動状態を示す図で、同図(a) は黒を読み取っ
たフォトダイオードとその次に黒を読み取ったフォトダ
イオードとを示す配線図、同図(b) はこのときのタイム
チャートである。
【図15】図14に示した作動状態の次である黒から白
のときの作動状態を示す図で、同図(a) は黒を読み取っ
たフォトダイオードとその次に白を読み取ったフォトダ
イオードとを示す配線図、同図(b) はこのときのタイム
チャートである。
【図16】図15に示した作動状態の次である白から白
のときの作動状態を示す図で、同図(a) は白を読み取っ
たフォトダイオードとその次に白を読み取ったフォトダ
イオードとを示す配線図、同図(b) はこのときのタイム
チャートである。
【符号の説明】
PD;フォトダイオード BD;ブロッキングダイオード B1,2,... m ;ブロック PDs ;小型フォトダイオード Vp /Vm ;反転残像比率

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のフォトダイオードとブロッキング
    ダイオードとが逆方向に直列接続され、一定個数ごとに
    複数のブロックに区分されていて、これらダイオードの
    うち一方がブロック内で共通に接続され、他方がブロッ
    ク間で相対的に同一位置にあるもの同士で共通に接続さ
    れて成るイメージセンサにおいて、 前記フォトダイオードよりも小さい受光面積を備えた小
    型フォトダイオードが各フォトダイオードの近傍に配設
    され、その次のブロック内で相対的に同一位置にある各
    フォトダイオードと同方向に並列接続されたことを特徴
    とするイメージセンサ。
  2. 【請求項2】 前記フォトダイオードと前記小型フォト
    ダイオードの受光面積の比率が反転残像比率に等しく、
    あるいはこれに近い値にされていることを特徴とする請
    求項1に記載のイメージセンサ。
JP4105997A 1992-03-30 1992-03-30 イメージセンサ Withdrawn JPH05284279A (ja)

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WO2011024571A1 (ja) * 2009-08-26 2011-03-03 シャープ株式会社 光センサおよび表示装置

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