JPH05283786A - 周波数安定化半導体レーザ光源 - Google Patents

周波数安定化半導体レーザ光源

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JPH05283786A
JPH05283786A JP7457292A JP7457292A JPH05283786A JP H05283786 A JPH05283786 A JP H05283786A JP 7457292 A JP7457292 A JP 7457292A JP 7457292 A JP7457292 A JP 7457292A JP H05283786 A JPH05283786 A JP H05283786A
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JP
Japan
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semiconductor laser
frequency
absorption
output
light
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JP7457292A
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English (en)
Inventor
Mamoru Arihara
守 在原
Satoru Yoshitake
哲 吉武
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Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸収セルに封入された物質の吸収線を基準と
して半導体レーザの発振周波数を制御する周波数安定化
半導体レーザ光源において、周波数がずれたときにそれ
を戻すことのできる周波数範囲を広げる。 【構成】 半導体レーザ1の発振周波数が吸収セルの吸
収線内にあるかどうかを吸収線検出回路9により検出
し、その検出出力により可変利得増幅器10の利得を制
御して変調度を変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体レーザ光源の周波
数安定化に利用する。特に、特定周波数の光を吸収する
物質を用いて半導体レーザの発振周波数を帰還制御する
周波数安定化半導体レーザ光源に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来例の周波数安定化半導体レー
ザ光源を示すブロック構成図であり、図6はその動作を
説明する図である。
【0003】半導体レーザ21は恒温槽内22に配置さ
れる。この半導体レーザ21には電流制御回路30から
のバイアス電流と発振器29からの変調信号とが入力さ
れ、その出力光は周波数変調された光となる。半導体レ
ーザ21の出力は、二つのアイソレータ23、24を通
過して偏波保存光ファイバにより外部に出力される。二
つのアイソレータ23、24の間にはビームスプリッタ
25が設けられ、半導体レーザ21からの光を分岐して
吸収セル26に入射する。吸収セル26には特定の周波
数を吸収する物質が封入されており、その透過光は受光
素子27により検出される。受光素子27の検出出力は
同期検波回路28により同期検波される。
【0004】半導体レーザ21の発振周波数を掃引する
と、受光素子27の検出信号には、図6に示すように、
吸収線の存在する周波数で透過光パワーが低下する吸収
信号が得られる。半導体レーザ21は駆動電流に対応し
て発振周波数が変化し、この電流に変調をかけると出力
光が周波数変調される。この周波数変調された光が吸収
セルを通過するとき、吸収線の傾斜部で振幅変調に変換
される。
【0005】すなわち、吸収が周波数とともに急激に大
きくなる周波数では、図6の波形a、cで示したような
周波数変調入射光に対して、同一周波数で振幅成分が大
きく変動する透過光e、gが得られる。波形bで示すよ
うに周波数変調の中心周波数が吸収の中心周波数に一致
する場合には、その中心周波数の光が吸収されるものの
それから偏移した周波数は透過し、変調周波数の二倍の
周波数で振幅が変化する透過光fが得られる。波形dの
ように入射光の周波数が吸収線から外れている場合に
は、入射光に含まれる振幅変調成分hがそのまま透過す
る。
【0006】したがって、このような透過光を受光して
同期検波すれば、微分波形iが得られる。この微分波形
は吸収線の中心で零となり、周波数の高低に対し電圧が
正負となる周波数弁別特性をもつ。そこで、この微分波
形を半導体レーザ21の駆動電流にフィードバックし、
その発振周波数を吸収線の中心周波数に制御する。
【0007】具体的な一例をあげると、半導体レーザ2
1として1.5μm帯DFB半導体レーザを用い、吸収
セル26としてアセチレンガスが封入されたものを用
い、駆動電流を2kHzの正弦波で変調する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来例の
安定化方法は半導体レーザの安定化として一番簡単な方
法であるが、駆動電流を変調するので、出力も変調され
てしまう。例えばアセチレンガスの場合には吸収線幅の
半値全幅が540MHzなので、±270MHzの最大
周波数偏移で変調すると最も大きなS/Nが得られる
が、周波数偏移が大きいと、 (1)出力光のスペクトル線幅が広がる (2)瞬時周波数安定性がない (3)干渉計測には利用できない という問題が生じる。このため、実際には周波数偏移を
できるだけ小さくしなければならず、周波数ロックのキ
ャプチャレンジ・ロックレンジ、すなわち周波数がずれ
たときにそれを所望の周波数に戻すことのできる周波数
範囲は、ほぼ吸収線幅に限定されてしまう。
【0009】本発明は、このような課題を解決し、周波
数ロックのキャプチャレンジ・ロックレンジが広い周波
数安定化半導体レーザ光源を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の周波数安定化半
導体レーザ光源は、半導体レーザと、この半導体レーザ
の発振周波数を変調する変調手段と、特定周波数の光を
吸収する物質が封入された吸収セルと、この吸収セルに
半導体レーザの出力光を入射させる光学手段と、吸収セ
ルの透過光を検出する受光素子と、この受光素子の出力
を同期検波して吸収スペクトルの一次微分波形を出力す
る同期検波回路と、この一次微分波形にしたがって半導
体レーザの発振周波数を制御する制御手段とを備えた周
波数安定化半導体レーザ光源において、半導体レーザの
発振周波数が吸収セルの吸収線内にあるかどうかを検出
する吸収線検出手段と、この吸収線検出手段の出力によ
り変調手段による変調度を変化させる手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0011】変調度を変化させる手段は、半導体レーザ
の発振周波数が吸収セルの吸収線からはずれたときに変
調度を大きくする手段を含むことがよい。
【0012】変調手段は発振器とこの発振器の出力を半
導体レーザの駆動電流に加算する加算器とを含み、変調
度を変化させる手段は発振器の出力を増幅する可変利得
増幅器を含むことが望ましい。
【0013】吸収線検出手段は、吸収セルの入射光が分
岐して入力されるモニタ受光手段と、このモニタ受光手
段の出力と吸収セルの透過光を検出する受光素子の出力
とを比較する手段とを含むことが望ましい。
【0014】
【作用】半導体レーザの発振周波数が吸収セルの吸収線
内の周波数のときと外側の周波数のときとで、半導体レ
ーザの駆動電流の変調度を変化させる。特に、外側の周
波数のときには変調度を大きくする。変調度を大きくす
ると周波数偏移も大きくなる。このため、周波数ロック
のキャプチャレンジ・ロックレンジを広くできる。ま
た、吸収線内のときには変調度を小さくすれば、周波数
偏移が小さくなる。
【0015】
【実施例】図1は本発明実施例の周波数安定化半導体レ
ーザ光源を示すブロック構成図である。
【0016】このレーザ光源は、半導体レーザ1と、こ
の半導体レーザ1の発振周波数を変調する変調手段とし
ての発振器6および加算器11と、特定周波数の光を吸
収する物質が封入された吸収セル4と、この吸収セル4
に半導体レーザ1の出力光を入射させる光学手段として
のビームスプリッタ3と、吸収セル4の透過光を検出す
る受光素子5と、この受光素子5の出力を同期検波して
吸収スペクトルの一次微分波形を出力する同期検波回路
7と、この一次微分波形にしたがって半導体レーザ1の
発振周波数を制御する制御手段としての制御回路8およ
び半導体レーザ駆動回路12とを備える。
【0017】半導体レーザ1の温度は温度制御回路14
により制御されるとともに、その温度が温度モニタ回路
13により監視される。温度モニタ回路13の出力は制
御回路8に供給される。
【0018】ここで本実施例の特徴とするところは、半
導体レーザ1の発振周波数が吸収セル4の吸収線内にあ
るかどうかを検出する吸収線検出手段としてモニタ用の
受光素子2および吸収線検出回路9を備え、この吸収線
検出回路9の出力により変調手段による変調度を変化さ
せる手段として可変利得増幅器10を備えたことにあ
る。
【0019】発振器6の出力を加算器11により制御回
路8の出力に加算し、半導体レーザ駆動回路12を介し
て半導体レーザ1に供給すると、半導体レーザ1の駆動
電流が変調されているため、その発振周波数が周波数変
調される。この周波数変調された出力光はビームスプリ
ッタ3により二つに分岐され、その一方が受光素子2に
入射し、他方が吸収セル4に入射する。吸収セル4の透
過光は受光素子5により受光され、同期検波回路7は発
振器6からの信号により受光素子5の出力を同期検波す
る。この同期検波により吸収セル4による吸収スペクト
ルの一次微分波形が得られ、これを制御回路8にフィー
ドバックする。
【0020】受光素子2は吸収セル4の入射光をモニタ
し、吸収線検出回路9は、受光素子2の出力と吸収セル
4の透過光を受光する受光素子5の出力とを比較し、可
変利得増幅器10の利得を制御する。
【0021】この動作について図2ないし図4を参照し
て説明する。図2は受光素子2、5のそれぞれの出力、
図3は吸収線検出回路9の出力、図4は吸収信号と一次
微分波形との関係を示す図である。
【0022】半導体レーザ1の発振周波数が吸収線内の
周波数であるときには、図2に示すように受光素子5の
出力が大きく低下する。そこで、受光素子2の出力と受
光素子5の出力とを比較すれば吸収線を検出できる。単
純には、吸収線検出回路9で受光素子5の出力から受光
素子2の出力を減算し、その減算出力により可変利得増
幅器10の利得を制御する。例えば、図3に示すよう
に、吸収があるときの受光素子5の出力と受光素子2の
出力との差を「0」とし、吸収がないときには差が正の
値になるとする。このとき、 (1)吸収線検出回路9の出力=0のとき可変利得増幅
器10の利得=1 (2)吸収線検出回路9の出力>0のとき可変利得増幅
器10の利得>1 のように制御する。
【0023】可変利得増幅器10の利得が「1」とは可
変利得増幅器10がないことと同等であり、半導体レー
ザ1の発振周波数を吸収線に制御する動作は従来からの
技術と同一である。
【0024】半導体レーザ1の発振周波数が吸収線の中
心周波数から外れた場合には、吸収線検出回路9の出力
により可変利得増幅器10の利得が「1」より大きくな
り、変調度が大きくなる。変調度が大きいと周波数偏移
も大きくなるため、半導体レーザ1の発振周波数が吸収
線の中心周波数からある程度大きく外れても、周波数変
調されたことによって生じるスペクトルが吸収線内にあ
る限りその発振周波数を戻すことができる。すなわち、
周波数ロックのキャプチャレンジ・ロックレンジが広が
る。図4に変調度が大きいときと小さいときとの一次微
分波形を示す。
【0025】半導体レーザ1の発振周波数が吸収線の中
心周波数にある場合は、吸収線検出回路9の出力により
可変利得増幅器10の利得を「1」とし、変調度を小さ
くする。これにより出力光のスペクトル線幅を狭くで
き、瞬時周波数安定性が得られ、干渉計測にも利用でき
るようになる。
【0026】以上の動作において、電源投入時に半導体
レーザ1の温度が温度制御回路14の制御温度付近にな
いときに制御回路8が動作すると、半導体レーザ1に電
流が過大に流れることがある。このような電流が流れる
と、安全回路により装置がシャットダウンしたり、最悪
の場合には半導体レーザ1が破損する。そこで、半導体
レーザ1の温度が制御温度付近から外れているときに
は、温度モニタ回路13により制御回路8をオフにし、
半導体レーザ1の温度が制御温度付近になったときに制
御回路8をオンにする。
【0027】以上の実施例において、従来例で示したよ
うな恒温槽、光アイソレータについては示さなかった
が、従来例と同様にこれらを用いることがよい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の周波数安
定化半導体レーザ光源は、発振周波数が吸収セルの吸収
線内にあるかどうかを検出して変調度を変化させること
により、周波数ロックのキャプチャレンジ・ロックレン
ジを広くすることができる。また、この結果、外気変化
などの外乱に対する余裕を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の周波数安定化半導体レーザ光源
を示すブロック構成図。
【図2】二つの受光素子の出力を示す図。
【図3】吸収線検出回路の出力を示す図。
【図4】吸収信号と一次微分波形との関係を示す図。
【図5】従来例の周波数安定化半導体レーザ光源を示す
ブロック構成図。
【図6】従来例における吸収セルの吸収信号と吸収スペ
クトルの一次微分波形との関係を示す図。
【符号の説明】
1、21 半導体レーザ 2、5、27 受光素子 3、25 ビームスプリッタ 4、26 吸収セル 6、29 発振器 7、28 同期検波回路 8 制御回路 9 吸収線検出回路 10 可変利得増幅器 11 加算器 12 半導体レーザ駆動回路 13 温度モニタ回路 14 温度制御回路 22 恒温槽 30 電流制御回路 23、24 アイソレータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体レーザと、 この半導体レーザの発振周波数を変調する変調手段と、 特定周波数の光を吸収する物質が封入された吸収セル
    と、 この吸収セルに前記半導体レーザの出力光を入射させる
    光学手段と、 吸収セルの透過光を検出する受光素子と、 この受光素子の出力を同期検波して吸収スペクトルの一
    次微分波形を出力する同期検波回路と、 この一次微分波形にしたがって前記半導体レーザの発振
    周波数を制御する制御手段とを備えた周波数安定化半導
    体レーザ光源において、 前記半導体レーザの発振周波数が前記吸収セルの吸収線
    内にあるかどうかを検出する吸収線検出手段と、 この吸収線検出手段の出力により前記変調手段による変
    調度を変化させる手段とを備えたことを特徴とする周波
    数安定化半導体レーザ光源。
  2. 【請求項2】 変調度を変化させる手段は、半導体レー
    ザの発振周波数が吸収セルの吸収線からはずれたときに
    変調度を大きくする手段を含む請求項1記載の周波数安
    定化半導体レーザ光源。
  3. 【請求項3】 変調手段は、発振器と、この発振器の出
    力を半導体レーザの駆動電流に加算する加算器とを含
    み、 変調度を変化させる手段は、前記発振器の出力を増幅す
    る可変利得増幅器を含む請求項1記載の周波数安定化半
    導体レーザ光源。
  4. 【請求項4】 吸収線検出手段は、 前記吸収セルの入射光が分岐して入力されるモニタ受光
    手段と、 このモニタ受光手段の出力と前記受光素子の出力とを比
    較する手段とを含む請求項1記載の周波数安定化半導体
    レーザ光源。
JP7457292A 1992-03-30 1992-03-30 周波数安定化半導体レーザ光源 Pending JPH05283786A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008211137A (ja) * 2007-02-28 2008-09-11 Anritsu Corp 波長安定化光源

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008211137A (ja) * 2007-02-28 2008-09-11 Anritsu Corp 波長安定化光源

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