JPH052808U - 工具交換式油圧加工装置,油圧式工具駆動装置,および駆動方向変換装置 - Google Patents
工具交換式油圧加工装置,油圧式工具駆動装置,および駆動方向変換装置Info
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- JPH052808U JPH052808U JP8031491U JP8031491U JPH052808U JP H052808 U JPH052808 U JP H052808U JP 8031491 U JP8031491 U JP 8031491U JP 8031491 U JP8031491 U JP 8031491U JP H052808 U JPH052808 U JP H052808U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 異なる加工を行う複数種類の工具ユニットを
共通の油圧シリンダに装着できるようにする。 【構成】 切断工具ユニット14の可動工具86には、
ロッド96を設けるとともに環状溝108を形成して、
油圧シリンダのピストンにワンタッチで着脱可能に連結
できるようにする一方、固定工具88には、シリンダ本
体に設けられたフランジを挟む一対のプレート110,
112に連結孔148a,148b、150a,150
bを形成して、その連結孔内に連結ピン126a,12
6bを挿し込むことによりシリンダ本体に着脱可能に連
結できるようにした。
共通の油圧シリンダに装着できるようにする。 【構成】 切断工具ユニット14の可動工具86には、
ロッド96を設けるとともに環状溝108を形成して、
油圧シリンダのピストンにワンタッチで着脱可能に連結
できるようにする一方、固定工具88には、シリンダ本
体に設けられたフランジを挟む一対のプレート110,
112に連結孔148a,148b、150a,150
bを形成して、その連結孔内に連結ピン126a,12
6bを挿し込むことによりシリンダ本体に着脱可能に連
結できるようにした。
Description
【0001】
本考案は油圧加工装置に係り、特に、切断や圧着,曲げ,穴明けなど複数種類
の加工を行うことが可能な工具交換式油圧加工装置,それ等の加工を行う複数種
類の工具ユニットが着脱可能に装着されて用いられる油圧式工具駆動装置,およ
びその油圧式工具駆動装置に着脱可能に装着されて用いられる駆動方向変換装置
に関するものである。
【0002】
油圧シリンダと、一対の可動工具および固定工具から成る工具ユニットとを有
し、その油圧シリンダのピストンが往復移動させられることによりその工具ユニ
ットによって切断や圧着,曲げなどの所定の加工を行う油圧加工装置が知られて
いる。このような油圧加工装置は、一般に油圧シリンダのシリンダ本体に工具ユ
ニットの固定工具が一体的に配設され、特定の加工を行う専用機として提供され
ており、更に油圧ポンプを一体的に備えたものや、接続ホースを介して油圧ポン
プに接続されるようになっているものがある。また、油圧ポンプとしても電動式
、手動式、足踏み式のものがあるなど、多種多様の装置が提供されている。本願
出願人が先に出願した実願平2−403146号に記載されている棒材カッタは
、電動ポンプを一体に備えたものの一例である。
【0003】
しかしながら、このような従来の油圧加工装置は1種類の加工しかできないた
め、別の加工を行う場合には同じような油圧シリンダを備えた別の油圧加工装置
を用意する必要があり、経済的な負担が大きいとともに大きな保管場所を確保し
なければならないという問題があった。油圧ポンプを一体的に備えている場合に
はかかる問題が一層顕著となるのであり、油圧ポンプが別体の場合には、それを
複数の油圧加工装置に共用できるものの、使用する油圧加工装置に応じてその接
続ホースを一々接続し直す必要がある。
【0004】
本考案は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、
異なる加工を行う複数種類の工具ユニットを共通の油圧シリンダに装着できるよ
うにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための第1の手段】
かかる目的を達成するために、本考案の第1の手段は、油圧シリンダと、一対
の可動工具および固定工具から成る工具ユニットとを有し、その油圧シリンダの
ピストンが往復移動させられることによりその工具ユニットによって所定の加工
を行う油圧加工装置において、(a)前記ピストンによって可動工具が押される
ことにより固定工具との間でそれぞれ異なる加工を行う複数種類の押圧型工具ユ
ニットと、(b)その押圧型工具ユニットの可動工具と前記ピストンの一端部と
を着脱可能に連結する第1連結機構と、(c)前記押圧型工具ユニットの固定工
具と前記油圧シリンダのシリンダ本体とを着脱可能に連結する第2連結機構とを
備え、前記複数種類の押圧型工具ユニットが択一的に取り付けられて使用される
ことを特徴とする。
【0006】
【第1の手段の作用および効果】
このような工具交換式油圧加工装置は、異なる加工を行う複数種類の押圧型工
具ユニットの中から任意に1つを選択し、その押圧型工具ユニットの可動工具を
第1連結機構により油圧シリンダのピストンに連結するとともに、固定工具を第
2連結機構により油圧シリンダのシリンダ本体に連結して使用され、油圧シリン
ダのピストンが突き出されて可動工具が押されることにより固定工具との間で加
工が行われる。このような油圧加工装置によれば、押圧型工具ユニットを交換す
るだけで複数種類の加工を行うことができるため、油圧シリンダやその油圧シリ
ンダに油圧を作用させる油圧ポンプを共用でき、経済的負担が小さくなるととも
に保管場所も小さくて済む。また、油圧シリンダが共用されるため、油圧ポンプ
が別体の場合でも接続ホースを一々接続し直すという面倒な作業が不要となる。
【0007】
ここで、上記押圧型工具ユニットは、ピストンにより可動工具が押されて加工
を行うものであるため、切断,圧着,曲げ等の加工を行う工具ユニットが好適に
用いられるが、油圧シリンダが複動式のものであれば、可動工具が引っ張られて
加工を行う引張型工具ユニット、例えば穴明け用の工具ユニット等を上記押圧型
工具ユニットに加えて装着できるようにすることも可能である。また、その引張
型工具ユニットの可動工具と前記ピストンの他端部、すなわち押圧型工具ユニッ
トの可動工具が連結される側と反対側の端部とを着脱可能に連結する第3連結機
構を設ければ、油圧によりピストンを一方向へのみ駆動する構造や制御が簡単な
単動式の油圧シリンダでも、引張型工具ユニットを装着して押圧型工具ユニット
とは異なる加工を行うことが可能となる。
【0008】
また、押圧型工具ユニットは、その可動工具がピストンにより押されて加工を
行うものであるため、それ等の可動工具とピストンとの間に作用する引張方向の
力は小さい。したがって、前記第1連結機構としては、例えば、(d)前記ピス
トンの一端部および前記可動工具の一方および他方に設けられてそのピストンの
軸方向に互いに嵌合される嵌合突部および嵌合穴と、(e)その嵌合穴の内壁面
に一部が突き出すようにスプリングによって押圧され、前記嵌合突部がその嵌合
穴内に完全に嵌合された状態においてその嵌合突部の外周面に設けられた凹所と
係合させられる係合部材とから成るものが好適に採用される。このような第1連
結機構によれば、可動工具をピストンに取り付ける際には、嵌合穴内に一部が突
き出している係合部材を嵌合突部との係合によりスプリングの付勢力に抗して嵌
合穴から押し出しつつ、その嵌合突部を嵌合穴内に完全に押し込んで係合部材を
嵌合突部の凹所に係合させるだけで良い一方、その可動工具をピストンから取り
外す際には、スプリングの付勢力による係合部材と凹所との係合に伴う抜け止め
力に抗して嵌合突部を嵌合穴から引き抜くだけで良く、可動工具のピストンに対
する取り付け、取り外しを極めて容易に且つ短時間で行うことができる。
【0009】
一方、上記押圧型工具ユニットの固定工具には、可動工具による加工時にシリ
ンダ本体から離間する方向、すなわち引張方向に大きな力が作用する。このため
、前記第2連結機構としては、例えば、(f)前記シリンダ本体および前記固定
工具の一方および他方に設けられて前記油圧シリンダの軸心を含む面と平行に交
互に重ね合わされる3枚以上のフランジと、(g)その油圧シリンダの軸心を含
む面と略直角にその3枚以上のフランジに設けられた連結孔内に挿し込まれる連
結ピンと、(h)その連結孔の内壁面に一部が突き出すようにスプリングによっ
て押圧され、前記連結ピンがその連結孔内に挿し込まれた状態においてその連結
ピンの外周面に設けられた凹所と係合させられる係合部材とから成るものが好適
に採用される。このような第2連結機構によれば、固定工具をシリンダ本体に取
り付ける際には、両者に設けられたフランジが交互に重なり合うようにして、そ
のフランジに設けられた連結孔内に連結ピンを挿し込み、連結孔内に一部が突き
出している係合部材を連結ピンとの係合によりスプリングの付勢力に抗して押し
出しつつ、その連結ピンを連結孔内に挿し込んで係合部材を連結ピンの凹所に係
合させるだけで良い一方、固定工具をシリンダ本体から取り外す際には、スプリ
ングの付勢力による係合部材と凹所との係合に伴う抜け止め力に抗して連結ピン
を連結孔から引き抜くだけで良く、固定工具のシリンダ本体に対する取り付け、
取り外しを極めて容易に且つ短時間で行うことができる。また、油圧シリンダの
軸心を含む面と略直角に挿し通される連結ピンにより固定工具とシリンダ本体と
が一体的に連結されるため、加工時にそれ等の固定工具とシリンダ本体との間に
大きな引張方向の力が作用しても互いに離間する恐れはなく、可動工具および固
定工具によって加工が適切に行われる。
【0010】
なお、前記引張型工具ユニットの可動工具とピストンの他端部とを連結する第
3連結機構は、加工時に両者の間に大きな引張方向の力が作用するため、例えば
ピストンの軸方向に互いに螺合される雄ねじおよび雌ねじ等が好適に採用される
。
【0011】
また、かかる本考案の工具交換式油圧加工装置は、作業者が手で持って作業を
行うハンディタイプのものでも据え置き式のものでも差支えなく、或いは電動式
,手動式,足踏み式等の油圧ポンプを一体的に備えたものでも、接続ホースを介
してそれ等の油圧ポンプに接続されるものでも差支えない。
【0012】
【課題を解決するための第2の手段】
前記目的を達成するために、本考案の第2の手段は、リターンスプリングによ
ってピストンが他端側へ戻される単動式の油圧シリンダと、片手で把持されるグ
リップ部と、そのグリップ部に設けられたスイッチにより作動させられる電動モ
ータと、その電動モータにより油圧を発生して前記油圧シリンダに作動油を圧送
し、前記ピストンを一端部側へ移動させる油圧ポンプと、その油圧ポンプに連通
させられているとともに作動油を収容している油タンクとを一体的に備えている
油圧式工具駆動装置であって、(i)前記油圧シリンダのピストンの一端部に設
けられ、可動工具が押圧されることにより固定工具との間でそれぞれ異なる加工
を行う複数種類の押圧型工具ユニットのその可動工具が着脱可能に連結される第
1連結部と、(j)前記油圧シリンダのシリンダ本体に設けられ、前記押圧型工
具ユニットの固定工具が着脱可能に連結される第2連結部とを有することを特徴
とする。
【0013】
【第2の手段の作用および効果】
かかる油圧式工具駆動装置は、実質的に前記工具交換式油圧加工装置において
押圧型工具ユニットが着脱可能に連結される油圧シリンダの一態様を成すもので
あり、第1連結部および第2連結部に複数種類の押圧型工具ユニットが択一的に
取り付けられて使用されることにより、単一の油圧式工具駆動装置によって複数
種類の加工を行うことが可能で、前記第1の手段と同様に経済的負担が小さくな
るなどの効果が得られる。加えて、本考案の油圧式工具駆動装置は油圧シリンダ
とグリップ部と電動モータと油圧ポンプと油タンクとを一体的に備えているため
、持ち運びが便利で加工時における装置の姿勢の自由度が高いとともに、グリッ
プ部に設けられたスイッチを操作するだけで加工を行うことができるため、その
加工作業が容易となり、特に工事現場など作業条件が比較的悪い場所で加工を行
う際に好適に用いられる。
【0014】
【課題を解決するための第3の手段】
前記目的を達成するために、本考案の第3の手段は、上記油圧式工具駆動装置
に着脱可能に装着されて用いられる駆動方向変換装置であって、(k)シリンダ
本体が前記第2連結部に着脱可能に連結され、前記油圧シリンダのピストンが前
記一端部側へ移動させられるのに伴ってピストン部材が押圧されることにより油
圧を発生する中間シリンダと、(l)その中間シリンダで発生した油圧に基づい
てピストン部材がリターンスプリングの付勢力に抗してシリンダ本体内へ引き込
まれる方向へ移動させられるとともに、可動工具が引っ張られることにより固定
工具との間で加工を行う引張型工具ユニットのその可動工具がそのピストン部材
に着脱可能に連結される駆動シリンダとを有することを特徴とする。
【0015】
【第3の手段の作用および効果】
かかる駆動方向変換装置は、前記第2の手段の油圧式工具駆動装置に引張型工
具ユニットを取り付け得るようにするためのもので、中間シリンダのピストン部
材が油圧式工具駆動装置の油圧シリンダによって押圧されることにより油圧が発
生させられるとともに、その油圧に基づいて駆動シリンダのピストン部材がリタ
ーンスプリングの付勢力に抗してシリンダ本体内へ引き込まれる方向へ移動させ
られ、そのピストン部材に連結された引張型工具ユニットの可動工具が引っ張ら
れて固定工具との間で所定の加工が行われる。また、油圧式工具駆動装置の油圧
シリンダのピストンがリターンスプリングの付勢力に従って元の位置へ戻される
と、中間シリンダおよび駆動シリンダのピストン部材は、駆動シリンダに設けら
れたリターンスプリングの付勢力に従って元の位置まで戻される。中間シリンダ
にもリターンスプリングを配設するようにしても良い。
【0016】
したがって、かかる駆動方向変換装置を用いれば、単動式の油圧シリンダを備
えた前記油圧式工具駆動装置に引張型工具ユニットを装着し得るようになり、単
一の油圧式工具駆動装置を用いてより多くの種類の加工を行うことができるよう
になる。
【0017】
また、引張型工具ユニットの可動工具を駆動する駆動シリンダのピストン部材
の移動ストロークや駆動力は、そのピストン部材および中間シリンダのピストン
部材の受圧面積を変更することにより、油圧式工具駆動装置の駆動力はそのまま
で自由に設定することができる。
【0018】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】
図1は、本考案の一実施例である工具交換式油圧加工装置10の正面図で、油
圧シリンダ12に切断工具ユニット14が装着された状態であるが、この油圧シ
リンダ12には、図12および図13に示されている圧着工具ユニット16、図
14乃至図16に示されている圧縮工具ユニット18、図17に示されている穴
明け工具ユニット20がそれぞれ装着され得るようになっている。油圧シリンダ
12は、その断面を示す図2から明らかなように、シリンダ本体22とそのシリ
ンダ本体22内に摺動可能に配設されたピストン24とを備えている。シリンダ
本体22は、一対のシリンダブロック26と28とを嵌合したもので、その嵌合
面にそれぞれ形成された断面が半円形の環状溝27,29(図4参照)により形
成される断面円形の環状通路にピアノ線等のワイヤ30が通されることにより、
軸まわりの相対回転可能かつ軸方向の離脱不能に連結されている。シリンダブロ
ック28には、図2のIV−IV断面を示す図4から明らかなように、上記ワイヤ3
0を環状通路に通すための切欠32が周方向に形成されているとともに、ワイヤ
30の両端部は折り曲げられてその切欠32の両端部にそれぞれ係止されている
。前記ピストン24は、大径の本体部34と、その本体部34の両側に一体に設
けられた小径の第1ロッド部36および第2ロッド部38とを備えており、本体
部34はシリンダブロック28のシリンダボア40に摺動可能に嵌合されている
。また、第1ロッド部36はシリンダブロック26の挿通孔42内に摺動可能に
嵌合されており、第2ロッド部38はシリンダブロック28の挿通孔44内に摺
動可能に嵌合されている。本体部34および第2ロッド部38の外周面にはそれ
ぞれOリング46,48が嵌着されて、シリンダブロック28との間が油密にシ
ールされている。シリンダブロック28には接続ポート50が設けられて油圧ポ
ンプが接続されるようになっており、例えば図1に示されているように電動式の
油圧ポンプ52の接続ホース54がその接続ポート50に接続されて作動油が供
給されると、ピストン24は第1ロッド部36側へ駆動される一方、油圧が解除
されるとリターンスプリング56により本体部34がシリンダブロック28の段
部に当接する原位置まで戻される。油圧ポンプ52は、作動油を出力する状態と
その作動油の戻りを許容する状態とに切り換える電磁切換弁を備えており、その
電磁切換弁が切換スイッチ58の操作によって切り換えられることによりピスト
ン24は往復移動させられる。
【0020】
前記シリンダブロック26のシリンダブロック28と反対側の部分には、一対
の平坦なフランジ60a,60b(以下、特に区別しない場合には単にフランジ
60という)が油圧シリンダ12の軸心に対して対称的に設けられている。これ
等のフランジ60は、油圧シリンダ12をその軸心まわりに90゜回転させた状
態を示す図3から明らかなように、油圧シリンダ12の軸心を含む面と平行に突
設されており、それ等のフランジ60にはそれぞれ連結孔62a,62b(以下
、特に区別しない場合には単に連結孔62という)が軸心と直角に形成されてい
る。また、それ等のフランジ60の基端側部分、すなわち図3における右側部分
は上下方向に板厚が厚くされて、油圧シリンダ12の軸心と直角な基準面64a
,64b(以下、特に区別しない場合には単に基準面64という)が上下に設け
られている。
【0021】
前記ピストン24の第1ロッド部36側の端面66には、その軸心上に嵌合穴
68が形成されており、第2ロッド部38側の端面70には、同じく軸心上にね
じ穴72が形成されている。第1ロッド部36にはまた、図5の部分拡大図から
明らかなように上記嵌合穴68と直交するように収容穴74が設けられ、その収
容穴74内にはボール76が移動可能に配設されている。収容穴74の嵌合穴6
8側の開口部はボール76の直径より小さくされ、ボール76が嵌合穴68内に
落ち込むことなく一部は嵌合穴68内に突き出し得るようになっている。収容穴
74の外側開口部には、ボール76との間に圧縮コイルスプリング78を介在さ
せた状態でねじ80が螺合されており、ボール76は常には圧縮コイスプリング
78によって一部が嵌合穴68内へ突き出すように押圧されている。
【0022】
前記切断工具ユニット14は押圧型工具ユニットの一例を成すもので、図6乃
至図11に詳しく示されている。図6は切断工具ユニット14の正面図、図7は
底面図、図8は図6におけるVIII−VIII断面を示す図、図9は図6におけるIX−
IX断面を示す図、図10は図9の部分拡大図、図11は分解図であり、前記ピス
トン24の第1ロッド部36に連結される可動工具86と、前記シリンダ本体2
2に連結される固定工具88とを備えている。可動工具86は、矩形のブロック
90と、円弧形状の切れ刃92が形成されたナイフ94と、直径が前記嵌合穴6
8と略等しい円柱形状のロッド96とから構成されており、ナイフ94およびロ
ッド96は図8から明らかなようにそれぞれボルト98,ピン100によってブ
ロック90に取り付けられている。ブロック90には、図6における右端から中
央部まで溝102が形成されており、固定工具88に設けられたねじ104と係
合させられることにより、可動工具86が図6の左方向へ固定工具88に対して
相対移動することを許容しつつ、右方向へ移動して固定工具88から抜け出すこ
とを防止している。また、ロッド96の先端部には面取り106が施されている
とともに、ブロック90が前記端面66に当接するまで嵌合穴68内に挿入され
たときに前記ボール76と一致する位置の外周面には、断面円弧形状の環状溝1
08が形成されている。
【0023】
したがって、この可動工具86をピストン24の第1ロッド部36に連結する
際には、ロッド96を嵌合穴68内に挿入し、その嵌合穴68内に一部が突き出
しているボール76を面取り106との係合により圧縮コイルスプリング78の
付勢力に抗して嵌合穴68から押し出しつつ、ブロック90が端面66に当接す
るまでロッド96を嵌合穴68内に完全に押し込み、ボール76を環状溝108
に係合させれば良い。圧縮コイルスプリング78の付勢力によるボール76と環
状溝108との係合により、ロッド96が嵌合穴68から簡単に抜け出すことが
防止され、可動工具86はピストン24と共に往復移動させられる。また、可動
工具86をピストン24から取り外す際には、圧縮コイルスプリング78の付勢
力によるボール76と環状溝108との係合に伴う抜け止め力に抗してロッド9
6を嵌合穴68から引き抜けば良い。本実施例では、上記ロッド96,環状溝1
08,嵌合穴68,ボール76,圧縮コイルスプリング78を含んで第1連結機
構が構成されており、ロッド96は嵌合突部に相当し、環状溝108は凹所に相
当し、ボール76は係合部材に相当する。また、ピストン24の第1ロッド部3
6はピストン24の一端部に相当する。
【0024】
一方、前記固定工具88は、図11から明らかなように一対のプレート110
および112と、U字形状のヨークカッタ114と、一対のナイフガイド116
および118と、一対のスペーサ120および122と、3本の連結ピン126
a,126b,126cと、ピン128とを備えており、プレート110,11
2の先端部すなわち図6および図7における左端部は、ヨークカッタ114およ
びナイフガイド116,118を挟んだ状態で連結ピン126cおよびピン12
8によって一体的に結合されている。ヨークカッタ114には、前記ナイフ94
との間で切断を行うU字形状の切れ刃130が設けられているとともに、ナイフ
ガイド116および118にはそれぞれナイフ94がヨークカッタ114に接す
る状態で移動するように案内するガイド溝132,134が形成されており、そ
れ等のヨークカッタ114およびナイフガイド116,118はボルト136,
138により一体的に固設されている。また、それ等のヨークカッタ114およ
びナイフガイド116,118の前記連結ピン126c,ピン128が挿通させ
られる挿通孔内には、それぞれブッシュ140,142が配設されている。
【0025】
上記ピン128は、プレート110,ナイフガイド118,ヨークカッタ11
4,およびプレート112を貫通させられた状態において両端部が外部に突き出
しており、その両端部にスナップリング144,146が装着されることにより
抜け止めされている。また、連結ピン126cは、図9に示されているように大
径の頭部と軸部とを一体に備えており、その軸部が、プレート110に設けられ
た連結孔148c,ブッシュ140,およびプレート112に設けられた連結孔
150cを挿通させられるとともに、軸部には一対の環状溝152cおよび15
4cが設けられている。一方、プレート110には、図10の部分拡大図から明
らかなように上記連結孔148cと直交するように収容穴156cが設けられ、
その収容穴156c内には係合部材158cが移動可能に収容されている。係合
部材158cは大径部と小径部とから成る一方、収容穴156cの連結孔148
c側の開口部はその係合部材158cの大径部より小径とされており、係合部材
158cが連結孔148c内に落ち込むことなく小径部の先端が連結孔148c
内に突き出し得るようになっている。収容穴156cの外側開口部には、係合部
材158cとの間に圧縮コイルスプリング160cを介在させた状態でねじ16
2cが螺合されており、係合部材158cは常には圧縮コイルスプリング160
cによって先端部が連結孔148c内へ突き出すように押圧されている。上記環
状溝152cは、連結ピン126cの頭部がプレート110に当接するまで挿し
込まれた時に係合部材158cと一致する位置に設けられており、環状溝154
cは、軸部の先端がブッシュ140から抜け出す位置まで引き抜かれた時に係合
部材158cと一致する位置に設けられている。
【0026】
上記連結ピン126cは、常には頭部がプレート110に当接する位置まで挿
し込まれ、係合部材158cと環状溝152cとが係合して抜け止めされた状態
に保持されて、前記ピン128と共働してプレート110,ナイフガイド116
および118,ヨークカッタ114,およびプレート112を相対移動不能に一
体的に結合している。しかし、圧縮コイルスプリング160cの付勢力による係
合部材158cと環状溝152cとの係合に伴う抜け止め力に抗して、連結ピン
126cを係合部材158cと環状溝154cとが係合する位置まで抜き抜くと
、ヨークカッタ114はナイフガイド116,118と共にピン128まわりに
回動することが許容され、これにより鉄筋等の切断すべき棒材をU字形状のヨー
クカッタ114内に位置させることができる。棒材をヨークカッタ114内に位
置させた後は、再びヨークカッタ114をピン128まわりに回動させてブッシ
ュ140を連結孔148c,150cと一致させ、圧縮コイルスプリング160
cの付勢力による係合部材158cと環状溝154cとの係合に抗して、連結ピ
ン126cを係合部材158cと環状溝152cとが係合する位置まで押し込め
ば良い。プレート110にはナイフガイド116に当接してヨークカッタ114
を位置決めするピン164が固設されている。また、環状溝152c,154c
の軸部中央側の壁面はテーパ面とされ、係合部材158cを連結孔148cから
押し出しつつ連結ピン126cを引き抜いたり押し込んだりできるようになって
いる。
【0027】
前記スペーサ120,122はプレート110と112との間に介在させられ
、それ等がヨークカッタ114およびナイフガイド116,118を挟んでいる
部分と同じ寸法だけ離間して互いに平行となるように位置決めしているとともに
、それぞれガイド溝166,168(図7,図9参照)が設けられて前記ナイフ
94をガイドするようになっている。また、一対のプレート110,112には
、図9に明らかに示されているように、前記可動工具86のブロック90を案内
するガイド溝170,172が形成されている。プレート110と112との間
の離間寸法は前記油圧シリンダ12のフランジ60の板厚と略一致しており、図
6および図7の右端部において両プレート110,112間にフランジ60が挿
入され得るようになっているとともに、それ等の右端面174,176が前記基
準面64に当接させられた状態において前記連結孔62a,62bと一致する位
置には、それぞれ連結孔148a,148b、150a,150b(図11参照
)が設けられている。プレート110に形成された連結孔148a,148bに
は、ねじ162a,162bによってバックアップされた圧縮コイルスプリング
160a,160bにより係合部材158a,158bがそれぞれ押圧されて突
き出されるようになっている。そして、前記連結ピン126a,126bにはそ
れぞれ前記連結ピン126cと同様に環状溝152a,152b、154a,1
54bが設けられており、連結ピン126a,126bがそれぞれプレート11
0の連結孔148a,148b側から挿入されることにより、常には環状溝15
2a,152bと係合部材158a,158bとが係合する状態に保持されてい
る。この構造は、前記図9,図10からヨークカッタ114やナイフガイド11
6等を取り外した場合と全く同じであり、以下、特に区別しない場合には単に連
結ピン126,連結孔148,150,環状溝152,154,係合部材158
,圧縮コイルスプリング160,ねじ162という。
【0028】
以上のように構成された固定工具88を油圧シリンダ12のシリンダ本体22
に取り付ける際には、先ず、一対の連結ピン126aおよび126bを、圧縮コ
イルスプリング160の付勢力による係合部材158と環状溝152との係合に
抗して、係合部材158が環状溝154と係合する位置まで引き抜く。次に、両
プレート110と112との間の隙間にシリンダ本体22のフランジ60を挿入
するとともに、右端面174,176を基準面64に当接させて連結孔148a
,150a,62a、連結孔148b,150b,62bをそれぞれ一致させる
。そして、その状態で圧縮コイルスプリング160の付勢力による係合部材15
8と環状溝154との係合に抗して、連結ピン126a,126bをそれぞれ係
合部材158が環状溝152と係合する位置まで押し込む。これにより、固定工
具88は油圧シリンダ12のシリンダ本体22に一体的に取り付けられることと
なる。また、油圧シリンダ12のシリンダ本体22から固定工具88を取り外す
際には、圧縮コイルスプリング160の付勢力による係合部材158と環状溝1
52との係合に抗して、連結ピン126a,126bをそれぞれ係合部材158
が環状溝154と係合する位置まで引き抜けば良い。なお、固定工具88のシリ
ンダ本体22に対する取付姿勢は、シリンダ本体22の軸心まわりにおいて18
0゜反転していても差支えない。本実施例では、フランジ60a,60b,連結
孔62a,62b,連結ピン126a,126b,連結孔148a,148b,
連結孔150a,150b,環状溝152a,152b,係合部材158a,1
58b,圧縮コイルスプリング160a,160bを含んで第2連結機構が構成
されており、一対のプレート110,112のうち連結孔148a,148b,
連結孔150a,150bが設けられた部分は固定工具88側のフランジに相当
し、環状溝152a,152bは凹所に相当する。
【0029】
かかる切断工具ユニット14は、その可動工具86および固定工具88がそれ
ぞれ上記のように油圧シリンダ12のピストン24およびシリンダ本体22に取
り付けられて使用され、油圧によりピストン24が駆動されて可動工具86が固
定工具88のヨークカッタ114側へ押されることにより、そのヨークカッタ1
14のU字形状内に位置させられている鉄筋等の棒材を切断する。この時、可動
工具86のブロック90はピストン24の端面66に当接させられて押圧される
ため、可動工具86とピストン24との結合強度は殆ど要求されず、ピストン2
4がリターンスプリング56によって原位置へ戻される際に、そのピストン24
から可動工具86が離脱しないようになっておれば良く、前記圧縮コイルスプリ
ング78の付勢力によるボール76と環状溝108との係合で十分である。また
、固定工具88とシリンダ本体22との間には切断加工時に大きな引張応力が作
用するが、それ等の固定工具88およびシリンダ本体22は引張応力の方向と直
角に挿し通された2本の連結ピン126a,126bによって結合されているた
め、固定工具88がシリンダ本体22から離脱する恐れは全くなく、可動工具8
6のナイフ94と固定工具88のヨークカッタ114とによって良好に切断加工
が為されるのである。
【0030】
一方、本実施例の切断工具ユニット14は、連結ピン126cを引き抜くだけ
でヨークカッタ114をピン128まわりに回動させてU字形状部を開くことが
できるため、長尺の棒材や両端が他の部材に接続されている棒材などをヨークカ
ッタ114のU字形状内に入れる作業を容易且つ迅速に行うことができる。また
、切断工具ユニット14の固定工具88が連結されるシリンダ本体22のシリン
ダブロック26は、接続ホース54が接続されるシリンダブロック28に対して
軸心まわりの相対回動が可能であるため、切断すべき棒材の姿勢に応じて切断工
具ユニット14の姿勢を自由に変更することが可能であり、優れた作業性が得ら
れる。
【0031】
次に、図12および図13に示されている圧着工具ユニット16を説明する。
この圧着工具ユニット16は上記切断工具ユニット14と同様に押圧型工具ユニ
ットの一例を成すものであり、前記ピストン24の第1ロッド部36に択一的に
連結される3個の可動工具180a,180b,180c(以下、特に区別しな
い場合には単に可動工具180という)と、前記シリンダ本体22に連結される
固定工具182とを備えている。可動工具180は押圧ヘッド184と嵌合突部
186とを備えており、嵌合突部186は、直径が前記嵌合穴68と略等しい円
柱形状を成していてその嵌合穴68内に挿入され得るとともに、先端部には面取
り188が施されて前記ボール76を嵌合穴68から押し出すようになっている
。また、端面190が前記端面66に当接するまで嵌合突部186が嵌合穴68
内に完全に挿入されたときに前記ボール76と一致する位置の外周面には、断面
円弧形状の環状溝192が形成されている。3個の可動工具180の嵌合突部1
86や環状溝192は全く同じであり、押圧ヘッド184の大きさだけが互いに
相違している。このような可動工具180は、前記切断工具ユニット14の可動
工具86と同様に、嵌合突部186を嵌合穴68内に押し込むだけでピストン2
4の第1ロッド部36に取り付けられ、圧縮コイルスプリング78の付勢力によ
るボール76と環状溝192との係合に抗して嵌合突部186を嵌合穴68から
引き抜くだけでピストン24から取り外すことができる。ピストン24に対する
可動工具180の取付姿勢は、その両側面がフランジ60aおよび60bと係合
させられることによって規制され、可動工具180はそれ等のフランジ60に案
内されつつ一定の姿勢でピストン24と共に往復移動させられる。この場合には
、嵌合穴68,ボール76,圧縮コイルスプリング78,嵌合突部186,環状
溝192を含んで第1連結機構が構成されており、環状溝192は凹所に相当す
る。
【0032】
固定工具182は、収容穴194が設けられた本体ブロック196と、その本
体ブロック196の収容穴194内に回転可能に配設された回転ブロック198
と、一対の連結ピン200aおよび200bとを備えている。回転ブロック19
8は、その外周面に等角度間隔で5つのワーク受け座202を備えているととも
に、ねじ204により操作部材206に固定されて回転させられるようになって
おり、且つスプリング208によって付勢される節度ボール210との係合によ
りワーク受け座202が図12において右向きとなる5箇所の回転位置で位置決
めされるようになっている。また、上記本体ブロック196には、前記シリンダ
本体22のフランジ60の板厚と略同じ寸法だけ隔ててフランジ212a,21
4aおよびフランジ212b,214bがそれぞれ一体に設けられており、それ
等の間にフランジ60a,60bが挿入され得るようになっているとともに、先
端が前記基準面64a,64bに当接させられた状態において前記連結孔62a
,62bと一致する位置には、それぞれ連結孔216a,218a、216b,
218bが設けられている。フランジ212a,212bに形成された連結孔2
16a,216bには、ねじ220a,220bによってバックアップされた圧
縮コイルスプリング222a,222bにより係合部材224a,224bがそ
れぞれ押圧されて突き出されるようになっている。そして、前記連結ピン200
a,200bにはそれぞれ前記連結ピン126と同様に環状溝226a,226
b、228a,228bが設けられており、連結ピン200a,200bがそれ
ぞれフランジ212a,212bの連結孔216a,216b側から挿入される
ことにより、常には環状溝226a,226bと係合部材224a,224bと
が係合する状態に保持されている。この構造は、前記連結ピン126や連結孔1
48,150等と全く同じである。したがって、かかる固定工具182も前記固
定工具88と同様にしてシリンダ本体22に着脱できる。この場合には、フラン
ジ60a,60b,連結孔62a,62b,連結ピン200a,200b,フラ
ンジ212a,212b,フランジ214a,214b,連結孔216a,21
6b,連結孔218a,218b,圧縮コイルスプリング222a,222b,
係合部材224a,224b,環状溝226a,226bを含んで第2連結機構
が構成されており、環状溝226a,226bは凹所に相当する。
【0033】
かかる圧着工具ユニット16は、その可動工具180および固定工具182が
それぞれ上記のように油圧シリンダ12のピストン24およびシリンダ本体22
に取り付けられて使用され、油圧によりピストン24が駆動されて可動工具18
0が固定工具182の回転ブロック198側へ押されることにより、押圧ヘッド
184とワーク受け座202との間で圧着すべき部品、例えば電線とコネクタ金
具などが押し潰されて圧着される。可動工具180は圧着すべき部品の大きさに
応じて3個の中から一つが選択され、回転ブロック198は5つのワーク受け座
202の中から一つが選択される。また、回転ブロック198は収容穴194内
において軸心と直角な方向へ変位することが許容され、圧着時には収容穴194
の内壁面に当接させられて加圧力が本体ブロック196により受けられるように
なっている。なお、圧着すべき部品の姿勢に応じて圧着工具ユニット16の姿勢
を油圧シリンダ12の軸心まわりにおいて自由に変更できることは前記切断工具
ユニット14の場合と同様である。
【0034】
図14乃至図16に示されている圧縮工具ユニット18は押圧型工具ユニット
の一例を成すもので、図14はその正面図、図15は一部を切り欠いた底面図、
図16は右側面図であり、前記ピストン24の第1ロッド部36に連結される可
動工具232と、前記シリンダ本体22に連結される固定工具234とを備えて
いる。可動工具232は、一体的に結合された工具チップ236および連結駒2
38から成り、連結駒238には直径が前記嵌合穴68と略等しい円柱形状を成
していてその嵌合穴68内に挿入され得る嵌合突部240が設けられているとと
もに、その先端部には面取り242が施されて前記ボール76を嵌合穴68から
押し出すようになっている。また、端面244が前記端面66に当接するまで嵌
合突部240が嵌合穴68内に完全に挿入されたときに前記ボール76と一致す
る位置の外周面には、断面円弧形状の環状溝246が形成されている。したがっ
て、かかる可動工具232も前記可動工具86や180と同様にしてピストン2
4の第1ロッド部36に着脱できる。この場合には、嵌合穴68,ボール76,
圧縮コイルスプリング78,嵌合突部240,環状溝246を含んで第1連結機
構が構成されており、環状溝246は凹所に相当する。なお、工具チップ236
と連結駒238との結合構造248は、上記連結駒238と第1ロッド部36と
の連結構造と全く同じであり、ピストン24の移動ストロークが大きい場合など
には工具チップ236を直接ピストン24に取り付けることもできる。
【0035】
固定工具234は、C字形状を成す本体フレーム250と、その本体フレーム
250に一体的に結合された工具チップ252とから構成されている。工具チッ
プ252は前記工具チップ236と全く同じものであり、その工具チップ252
と本体フレーム250との結合構造253は工具チップ236と連結駒238と
の結合構造248と全く同じで、本体フレーム250のチップ取付座254に位
置固定に取り付けられている。本体フレーム250には、前記可動工具232を
挿通させる矩形の挿通孔256が形成されているとともに、その挿通孔256の
両側部には、前記シリンダ本体22のフランジ60の板厚と略同じ寸法だけ隔て
てフランジ258a,260aおよびフランジ258b,260bがそれぞれ一
体に設けられている。フランジ258a,260aおよびフランジ258b,2
60bには、その端面262a,262bが前記基準面64a,64bに当接さ
せられた状態において前記連結孔62a,62bと一致する位置に、それぞれ連
結孔264a,266a、264b,266bが設けられている。また、フラン
ジ258a,258bに形成された連結孔264a,264bには、前記係合部
材158a,158bと同様の係合部材268a,268bが圧縮コイルスプリ
ングにより押圧されて突き出されるようになっており、前記連結ピン126a,
126bと同様に構成された図示しない連結ピンが挿し通されてそれ等の環状溝
と係合させられるようになっている。したがって、かかる固定工具234も前記
固定工具88や182と同様にしてシリンダ本体22に着脱できる。この場合に
は、フランジ60a,60b,連結孔62a,62b,フランジ258a,25
8b,フランジ260a,260b,連結孔264a,264b,連結孔266
a,266b,係合部材268a,268b,および図示しない連結ピン等を含
んで第2連結機構が構成されている。
【0036】
かかる圧縮工具ユニット18は、その可動工具232および固定工具234が
それぞれ上記のように油圧シリンダ12のピストン24およびシリンダ本体22
に取り付けられて使用され、油圧によりピストン24が駆動されて可動工具23
2が固定工具234の工具チップ252側へ押されることにより、工具チップ2
36と252との間で圧縮すべき部品、例えば複数の電線とC字形状のコネクタ
金具などが押し潰されて複数の電線が接続される。可動工具232は、その一側
面すなわち図16における右側の面が挿通孔256に面接触させられることによ
り、略一定の姿勢でピストン24と共に往復移動させられる。また、工具チップ
236,252は、圧縮すべき部品の大きさ等に応じて複数種類用意されており
、適宜選択されて用いられるようになっている。なお、圧縮すべき部品の姿勢に
応じて圧縮工具ユニット18の姿勢を油圧シリンダ12の軸心まわりにおいて自
由に変更できることは前記切断工具ユニット14の場合と同様である。
【0037】
一方、図17に示されている穴明け工具ユニット20は引張型工具ユニットの
一例を成すものであり、前記ピストン24の第2ロッド部38に連結される可動
工具270と、固定工具272とを備えている。可動工具270は、両端部に雄
ねじ274,276が設けられたシャフト278と、一方の雄ねじ276に螺合
される抜きパンチ280とから成り、シャフト278の他方の雄ねじ274が第
2ロッド部38側の端面70に形成されたねじ穴72に螺合されることにより、
ピストン24に一体的に装着されるようになっている。また、固定工具272は
、上記抜きパンチ280との間に板状のワーク282を挟圧して打抜き加工する
抜きダイスであり、中央に円穴284が形成されてシャフト278に軸方向の移
動可能に配設されている。上記ねじ穴72および雄ねじ274は、可動工具27
0とピストン24の他端部とを着脱可能に連結する第3連結機構を構成しており
、第2ロッド部38はピストン24の他端部に相当する。
【0038】
かかる穴明け工具ユニット20は、上記のようにシャフト278がピストン2
4の第2ロッド部38に螺合されて使用され、先ず、抜きパンチ280をシャフ
ト278から取り外した状態においてワーク282に予め設けられた下穴286
にシャフト278を挿通し、抜きパンチ280をシャフト278の雄ねじ276
に螺合する。図17は、固定工具272がシリンダブロック28に当接するまで
抜きパンチ280を雄ねじ276に螺合した状態である。その後、油圧によりピ
ストン24が駆動されて可動工具270が油圧シリンダ12側へ引っ張られると
、固定工具272と抜きパンチ280との間でワーク282に穴明け加工が行わ
れる。この時、ピストン24と可動工具270との間には大きな引張応力が加え
られるが、可動工具270のシャフト278はピストン24にねじ結合されてい
るため、可動工具270がピストン24から離脱する恐れは全くなく、抜きパン
チ280によって良好に穴明け加工が行われる。また、固定工具272はシリン
ダブロック28に押圧されるだけであるため、前述した押圧型工具ユニットにお
ける固定工具のようにシリンダ本体22に位置固定に連結する必要はない。なお
、上記固定工具272および抜きパンチ280は、形成すべき穴の大きさに応じ
て複数種類のものが用意されており、適宜選択されて用いられる。
【0039】
このように、本実施例の工具交換式油圧加工装置10によれば、切断工具ユニ
ット14,圧着工具ユニット16,圧縮工具ユニット18,および穴明け工具ユ
ニット20の計4種類の工具ユニットを択一的に油圧シリンダ12に装着できる
ため、共通の油圧シリンダ12および油圧ポンプ52を用いて4種類の加工を行
うことができるようになり、加工の種類別に油圧シリンダや油圧ポンプを備えた
油圧加工装置を用意する場合に比較して、経済的負担が少なくなるとともに保管
場所も小さくて済む。また、油圧シリンダ12が共用されることから、油圧ポン
プ52の接続ホース54を一々接続し直すという面倒な作業が解消する。
【0040】
また、本実施例では引張型の穴明け工具ユニット20がピストン24の第2ロ
ッド部38に装着されるようになっているため、構造や制御が簡単な単動式の油
圧シリンダ12により、押圧型の加工および引張型の加工を共に行うことができ
る利点がある。
【0041】
また、上記切断工具ユニット14,圧着工具ユニット16,および圧縮工具ユ
ニット18の可動工具86,180,232は、圧縮コイルスプリング78によ
るボール76と環状溝108,192,246との係合によってピストン24に
連結される一方、固定工具88,182,234は、圧縮コイルスプリング16
0,222等による係合部材158,224,268と環状溝152,226等
との係合により抜け止めされた連結ピン126,200等によってシリンダ本体
22に連結されるため、何れも極めて簡単且つ迅速に取り付け,取り外しできる
利点がある。
【0042】
更に、本実施例の油圧シリンダ12は、上記各工具ユニット14,16,18
の固定工具88,182,234が取り付けられるシリンダブロック26が、油
圧ポンプ52の接続ホース54が接続されるシリンダブロック28に対して軸心
まわりの相対回転可能とされているため、加工対象の姿勢等に応じて工具ユニッ
ト14,16,18の姿勢を自由に変更することが可能で、優れた作業性が得ら
れる。
【0043】
次に、本考案の他の実施例を説明する。なお、以下の実施例において前記実施
例と共通する部分には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0044】
図18乃至図20に示されている切断工具ユニット330は前記切断工具ユニ
ット14に替えて用いられるもので、図18はその正面図、図19は平面図、図
20は図19におけるXX−XX断面を示す図であり、切断工具ユニット14に
比較して固定工具332が相違する。この固定工具332は、本体ブロック33
4と、その本体ブロック334にピン336まわりの回動可能に配設された回動
部材338と、その回動部材338にピン340まわりの回動可能に取り付けら
れた係合部材342とを備えている。本体ブロック334には、前記フランジ6
0の板厚と略同じ寸法を隔てて一対のフランジ344,346が設けられており
、前記固定工具88と同様に一対の連結ピン348a,348bによりそのフラ
ンジ60a,60bに着脱可能に連結されるようになっている。回動部材338
は、前記ナイフ94の切れ刃92との間で切断を行う円弧形状の切れ刃350を
備えたヨークカッタ352,ナイフ94と略同じ板厚のスペーサ354,および
プレート356を重ね合わせて4本のボルトにより一体的に結合したものであり
、ヨークカッタ352およびプレート356の一端部が本体ブロック334に設
けられた一対の切欠内に挿入された状態でピン336が挿し通されることにより
回動可能に連結されている。係合部材342は、同じく一対の切欠内に上記ヨー
クカッタ352およびプレート356の他端部が挿入された状態でピン340が
挿し通されることにより回動可能に連結されているとともに、前記本体ブロック
334に設けられた係合爪358と係合して回動部材338の回動を阻止する係
合爪360を備えている。ヨークカッタ352の端部には、図20から明らかな
ように、溝362が形成されてねじ364により板ばね366が取り付けられ、
係合部材342に設けられた傾斜面368と係合させられることにより、常には
その係合部材342を係合爪358と360とが噛み合う方向、すなわち図20
においてピン340の右まわりに回動させる方向へ付勢している。
【0045】
このような切断工具ユニット330においては、係合部材342の係合爪36
0と本体ブロック334の係合爪358との係合により、回動部材338は常に
は図18に示されているように閉状態に保持されるが、板ばね366の付勢力に
抗して係合部材342を図18の左まわりに回動させて係合爪358と360と
の係合を解除すると、回動部材338をピン336まわりに回動させて開状態と
することができ、鉄筋等の棒材をナイフ94とヨークカッタ352との間に簡単
に挿入することができる。また、係合部材342は板ばね366の付勢力により
常には係合爪360が係合爪358と係合するように付勢されているため、棒材
の切断時等に係合爪358と360との係合が外れて回動部材338が回動して
しまう恐れはない。
【0046】
図21の工具交換式油圧加工装置290は、作業者によって把持されるグリッ
プ部292と、そのグリップ部292に設けられたスイッチ294が押込操作さ
れている間だけONとなるポンプ駆動用電動モータ296と、その電動モータ2
96の回転力を伝達する歯車機構等を収容するとともに油タンク298が取り付
けられた第1ハウジング300と、油圧ポンプやバルブ類を収容した第2ハウジ
ング302と、油圧シリンダ304とを一体的に備えたハンディタイプの油圧式
工具駆動装置400に、例として前記圧着工具ユニット16が装着されたもので
ある。この油圧式工具駆動装置400は、スイッチ294が押込操作されて電動
モータ296が作動させられると、油路306から油圧シリンダ304の加圧室
308内に作動油が供給されてピストン310が先端側へ駆動される一方、スイ
ッチ294の押込操作が解除されて電動モータ296が停止させられるとともに
戻しレバー311が押圧操作されると、リターンスプリング312によりピスト
ン310が押し戻され、そのピストン310の移動に伴って作動油が油タンク2
98内へ戻されるようになっている。
【0047】
すなわち、上記第1ハウジング300および第2ハウジング302内には、そ
れ等の縦断面を示す図22から明らかなように、電動モータ296の出力軸42
8の回転が歯車430,432を介して伝達される回転軸434が回転可能に保
持されているとともに、その回転軸434と直交する方向にポンプ室436が設
けられて油圧ポンプ438のプランジャ440が軸方向の移動可能に嵌合されて
いる。プランジャ440は、ポンプ室436を形成するプラグ442との間に介
挿された圧縮コイルスプリング444によって常時回転軸434側へ付勢され、
その回転軸434に設けられた偏心カム446にニードルベアリング448を介
して当接させられており、電動モータ296によって回転軸434が回転駆動さ
れることにより軸方向へ往復移動させられてポンプ室436の容積を増減させる
。ポンプ室436は、第2ハウジング302の横断面を示す図23およびその図
23のXXIV−XXIV断面を示す図24から明らかなように、ポンプ室436内
への作動油の流入は許容するが流出は阻止する逆止弁450を介して吸入油路4
52に連通させられている一方、ポンプ室436からの作動油の流出は許容する
が流入は阻止する逆止弁454を介して吐出油路456に連通させられており、
上記プランジャ440の往復移動による容積の増減に伴って作動油を吸入油路4
52から吸入して吐出油路456へ吐出する。上記電動モータ296は、グリッ
プ部292の下端部から延び出すコード457(図21参照)を介して図示しな
い電源に接続されるようになっている。
【0048】
上記吸入油路452は、図22に示されている蓄油室458に開口させられて
おり、その蓄油室458は油路460を介して前記油タンク298に連通させら
れている。油タンク298は、開口部が第1ハウジング300に螺合された有底
円筒形状の金属製ハウジング462と、そのハウジング462内に収容されると
ともに開口部がシールリング464によってハウジング462の内壁面に固定さ
れた有底円筒形状のゴムタンク466とを備えており、上記蓄油室458はこの
ゴムタンク466に連通させられている。ゴムタンク466内には作動油が充填
されており、その油量に応じて膨張,収縮させられる。上記ハウジング462に
は、内部を大気に連通させる通気孔468が形成されている。
【0049】
一方、前記吐出油路456は、図22におけるXXV−XXV断面である図2
5および図25のXXVI−XXVI断面である図26に示されているように、逆止
弁600を介して前記油路306に連通させられるようになっているとともに、
分岐油路496を介してリリーフバルブ494に接続されている。リリーフバル
ブ494は、圧縮コイルスプリング498によって常には分岐油路496の開口
部を閉塞している逃し弁500を備えており、吐出油路456内の油圧が必要以
上に高くなった場合にその逃し弁500が圧縮コイルスプリング498の付勢力
に抗して押し戻されることにより、分岐油路496の開口部を開いて吐出油路4
56内の作動油を排出油路502から前記蓄油室458へリリーフさせるもので
ある。なお、前記図23は図25におけるXX III−XX III断面に相当する図
である。
【0050】
また、上記油路306には、分岐油路602を介して手動操作式の開閉弁60
4が接続されている。この開閉弁604は、前記戻しレバー311の押圧操作に
従って分岐油路602を排出油路606に接続するもので、圧縮コイルスプリン
グ608によって常には分岐油路602の開口部を閉塞しているが、戻しレバー
311の押圧操作により圧縮コイルスプリング608の付勢力に抗して図25の
下方へ引き戻されることにより、分岐油路602の開口部を開いて排出油路60
6に連通させるバルブ610を備えている。排出油路606は前記蓄油室458
に接続されており、油路306内の作動油は開閉弁604を経て蓄油室458へ
戻される。
【0051】
図21に戻って、油圧シリンダ304は、ピストン310に前記第2ロッド部
38が備えられていないとともに接続ポート50を備えていない点を除いて前記
油圧シリンダ12と実質的に同じ構成であり、シリンダ本体を構成している一対
のシリンダブロック314および315は軸心まわりの相対回転可能とされてい
る。シリンダブロック315は複数(本実施例では3本)のボルト322によっ
て前記第2ハウジング302に一体的に固設されているとともに、シリンダブロ
ック314には一対のフランジ316aおよび316bが設けられており、前記
切断工具ユニット14,圧着工具ユニット16,圧縮工具ユニット18の固定工
具88,182,234が基準面324a,324bに当接させられた状態にお
いて連結ピン126,200等によりそれぞれ着脱可能に装着されるようになっ
ている。また、ピストン310の一端部であるロッド部318には、嵌合穴32
0が設けられるとともに圧縮コイルスプリングによって押圧されたボールが配設
され、上記各工具ユニット14,16,18の可動工具86,180,232が
それぞれ着脱可能に装着されるようになっている。上記嵌合穴320は第1連結
部に相当し、フランジ316a,316bは第2連結部に相当する。図27は、
かかる油圧式工具駆動装置400に備えられている油圧回路の回路図である。
【0052】
このような油圧式工具駆動装置400は、グリップ部292を片手で把持する
とともに、もう片方の手でシリンダブロック314を軸心まわりに回動させるこ
とにより、被加工物の姿勢や作業者の好み等に応じて工具ユニット16等の姿勢
を容易に調整できる。そして、その状態でスイッチ294を押込操作すると電動
モータ296が作動させられ、油圧ポンプ438から吐出油路456,逆止弁6
00,および油路306を経て作動油が油圧シリンダ304の加圧室308内へ
流入する。これにより、油圧シリンダ304のピストン310が押し出され、可
動工具180等が前方へ移動させられて固定工具182等との間で所定の加工が
行われる。ピストン310が押し出された状態においてスイッチ294の押込操
作が解除されても、ピストン310は突き出し状態に維持されるため、例えばク
ランプ工具ユニットにより被溶接部材をクランプする場合など、クランプ時間中
スイッチ294を押込操作している必要がない。
【0053】
また、加工終了後にスイッチ294の押込操作が解除され、電動モータ296
の作動が停止して油圧ポンプ438から作動油が圧送されなくなるとともに、戻
しレバー311が押圧操作されて開閉弁604が開かれ、排出油路606と油路
306とが連通させられると、油圧シリンダ304のピストン310がリターン
スプリング312の付勢力に従って押し戻されるとともに、加圧室308内の作
動油が油路306および排出油路606を経て蓄油室458、更には油タンク2
98内へ戻される。これにより、可動工具180等が引き戻されて一連の加工作
業は終了する。なお、かかるピストン310の引き戻し動作は、スイッチ294
の押込操作解除および戻しレバー311の押圧操作によって何時でも行うことが
できる。また、ピストン310が突出端に達した後もスイッチ294の押込操作
が継続している場合には、油圧の上昇によってリリーフバルブ494が開かれ、
油圧ポンプ438から供給される作動油は分岐油路496から排出油路502を
経て油タンク298内へ戻される。
【0054】
かかる工具交換式油圧加工装置290においても、切断工具ユニット14,3
30,圧着工具ユニット16,および圧縮工具ユニット18を択一的に装着でき
るため、引張型の穴明け工具ユニット20を装着できない点を除いて前記実施例
と同様の作用効果が得られる。加えて、本実施例の油圧式工具駆動装置400は
、グリップ部292,電動モータ296,油タンク298,油圧シリンダ304
,および油圧ポンプ438等を一体的に備えたハンディタイプのものであるため
、持ち運びが便利で加工時における装置の姿勢の自由度が高いとともに、グリッ
プ部292に設けられたスイッチ294を操作するだけで加工を行うことができ
るため、その加工作業が容易となり、工事現場など作業条件が比較的悪い場所で
作業を行う際に好適に用いられる。特に、上記油圧シリンダ304のシリンダブ
ロック314は回転可能とされているため、その軸心まわりにおける工具ユニッ
ト16等の姿勢を自由に調整することが可能で、条件の悪い場所での作業者の負
担が大幅に軽減される。
【0055】
図28は、上記油圧式工具駆動装置400に装着されて用いられる駆動方向変
換装置510を示す断面図である。かかる駆動方向変換装置510は、中間シリ
ンダ512,連結部材514,および駆動シリンダ516から構成されており、
中間シリンダ512は、一体的にねじ結合されてシリンダ本体を構成している一
対のシリンダブロック518,520と、シリンダブロック518に形成された
シリンダボア内に摺動可能に嵌合されたピストン部材522と、そのピストン部
材522をシリンダブロック520側へ付勢するリターンスプリング524とを
備えている。シリンダブロック520には、前記油圧シリンダ304の第2連結
部であるフランジ316a,316bの板厚と略同じ寸法だけ隔てて一対ずつの
フランジ526a,526bが一体に設けられているとともに、それ等のフラン
ジ526a,526bにはそれぞれ連結孔528a,528bが形成されており
、フランジ316a,316bを挟んだ状態で前記連結ピン200と同様な連結
ピンが挿し通されることにより、中間シリンダ512は前記工具ユニット16等
の替わりに油圧式工具駆動装置400の油圧シリンダ304に着脱可能に取り付
けられるようになっている。一方のフランジ526a,526bに形成された連
結孔528a,528bには、図示は省略するが、それぞれ前記連結孔148と
同様に圧縮コイルスプリングにより押圧された係合部材の先端部が突き出すよう
になっており、上記連結ピンに形成された環状溝と係合させられるようになって
いる。
【0056】
また、上記ピストン部材522は、シリンダブロック520に形成された挿通
孔530から外部に突き出しており、中間シリンダ512が油圧式工具駆動装置
400に装着された状態において油圧シリンダ304のピストン310が突き出
されると、ピストン部材522はリターンスプリング524の付勢力に抗して中
間シリンダ512内へ押し込まれる。ピストン部材522とシリンダブロック5
18との間に形成された圧力室532内には予め作動油が充填されており、ピス
トン部材522が押し込まれることにより油圧が発生させられる。ピストン部材
522の外周面にはOリング534が嵌着されて、シリンダブロック518のシ
リンダボアとの間が油密にシールされている。
【0057】
上記シリンダブロック518には、中間シリンダ512の軸心に沿ってフラン
ジ536が一体に突設されているとともに、そのフランジ536には軸心と直角
に取付穴538が形成されており、前記連結部材514の一端部が回転可能かつ
スナップリングにより抜け出し不能に取り付けられている。上記フランジ536
には前記圧力室532に連通する連通路540が設けられており、連結部材51
4に形成された連通路542と環状溝を介して連通させられている。連結部材5
14の外周面であって環状溝の両側には一対のOリング544が嵌着され、上記
取付穴538との間が油密にシールされている。
【0058】
前記駆動シリンダ516は、段付き円筒形状のシリンダ本体546と、小径の
ロッド部548を一体に備えてシリンダ本体546内に摺動可能に嵌合されたピ
ストン部材550と、シリンダ本体546の大径側端部に一体的に螺合されたキ
ャップ部材552と、ピストン部材550とキャップ部材552との間に配設さ
れてピストン部材550をロッド部548側へ付勢するリターンスプリング55
4とを備えており、シリンダ本体546に前記連結部材514の他端部が一体的
に螺合されている。ピストン部材550とシリンダ本体546とによって形成さ
れた加圧室556は、前記連通路540および542を介して中間シリンダ51
2の圧力室532に連通させられており、圧力室532が加圧されて作動油が加
圧室556内へ流入すると、ピストン部材550はリターンスプリング554の
付勢力に抗してロッド部548と反対方向、すなわちロッド部548がシリンダ
本体546内へ引き込まれる方向へ移動させられる。ピストン部材550の大径
部外周面およびシリンダ本体546の小径部内周面にはそれぞれOリング558
,560が嵌着され、ピストン部材550とシリンダ本体546との間が油密に
シールされている。また、ピストン部材550のロッド部548の端面562に
は、前記ねじ穴72と同様なねじ穴564が形成されており、例えば前記穴明け
工具ユニット20のような引張型工具ユニットの可動工具が螺合されるようにな
っている。
【0059】
このような駆動方向変換装置510においては、中間シリンダ512のピスト
ン部材522が前記油圧式工具駆動装置400の油圧シリンダ304によって押
圧されると、圧力室532内の作動油が加圧されて駆動シリンダ516の加圧室
556内へ流入し、ピストン部材550がリターンスプリング554の付勢力に
抗して移動させられ、そのピストン部材550のロッド部548に螺合された引
張型工具ユニットの可動工具が引っ張られて固定工具との間で所定の加工が行わ
れる。また、油圧式工具駆動装置400の油圧シリンダ304のピストン310
がリターンスプリング312の付勢力に従って元の位置へ戻されると、中間シリ
ンダ512および駆動シリンダ516のピストン部材522,550は、それぞ
れリターンスプリング524,554の付勢力に従って元の位置まで戻され、駆
動シリンダ516の加圧室556内の作動油が中間シリンダ512の圧力室53
2内へ戻されるとともに、引張型工具ユニットの可動工具が押し返される。
【0060】
したがって、かかる駆動方向変換装置510を用いれば、単動式の油圧シリン
ダ304を備えた前記油圧式工具駆動装置400に引張型工具ユニットを装着し
得るようになり、単一の油圧式工具駆動装置400を用いてより多くの種類の加
工を行うことができるようになる。
【0061】
また、引張型工具ユニットの可動工具を駆動するピストン部材550の移動ス
トロークや駆動力は、そのピストン部材550および中間シリンダ512のピス
トン部材522の受圧面積を変更することにより、油圧式工具駆動装置400の
駆動力はそのままで自由に設定することができる。
【0062】
また、本実施例の駆動方向変換装置510は、引張型工具ユニットが取り付け
られる駆動シリンダ516が中間シリンダ512の軸心と直角な軸まわりに回転
可能とされているため、中間シリンダ512が取り付けられる油圧シリンダ30
4のシリンダブロック314が、その軸心まわりに回転可能とされていることと
相俟って、引張型工具ユニットの姿勢を自在に調整することが可能で優れた作業
性が得られる利点がある。
【0063】
図29乃至図33に示されている油圧式工具駆動装置620は、前記図21の
油圧式工具駆動装置400に比較して、手動操作式の開閉弁604の替わりに切
換バルブ470を設け、前記スイッチ294の押込操作を解除するだけで油圧シ
リンダ304のピストン310がリターンスプリング312の付勢力に従って押
し戻されるようにしたもので、本願出願人が先に出願した実願平2−40314
6号に記載の装置と略同じでものである。すなわち、前記油圧ポンプ438の吐
出油路456は、前記図25に対応する図29に示されているように、切換バル
ブ470のバルブ室472に連通させられている。バルブ室472は、第2ハウ
ジング302に穿設された有底の円穴の開口部をプラグ474によって閉塞した
もので、吐出油路456はバルブ室472の下端部すなわちプラグ474側の端
部に開口させられている。バルブ室472内には主弁体476が軸方向の摺動可
能に嵌合されており、その主弁体476は圧縮コイルスプリング478によって
常時プラグ474側へ付勢されている。主弁体476にはプラグ474側の端部
から有底の円穴480が形成されており、プラグ474の先端部に設けられた突
軸482に嵌合されるとともに、円穴480の底部には小円穴が形成されてニー
ドルバルブ形の副弁体484が軸方向の移動可能に配設されている。この副弁体
484は、突軸482との間に介挿された圧縮コイルスプリング486により常
にはプラグ474と反対方向、すなわち主弁体476から突き出す方向へ付勢さ
れているとともに、後端部に設けられた鍔部が円穴480の底部に当接させられ
ることにより一定量以上の突出が阻止されている。圧縮コイルスプリング486
のばね力は前記圧縮コイルスプリング478よりも充分に弱く、主弁体476は
副弁体484を介して作用させられる圧縮コイルスプリング486の付勢力に抗
して常にはプラグ474側へ移動させられ、突軸482に嵌合されている。また
、バルブ室472の中間部には前記油圧シリンダ304に連通する前記油路30
6が開口させられているとともに、プラグ474と反対側の端部には前記蓄油室
458に連通する排出油路490が開口させられており、主弁体476の円筒部
には複数の通油孔492が設けられている。前記副弁体484は、プラグ474
と反対方向へ移動させられることにより排出油路490の開口部に着座させられ
、その排出油路490を閉塞するようになっている。なお、図30および図31
はそれぞれ前記図23および図24に対応するもので、図30は図29のXXX
−XXX断面に相当し、図31は図30のXXXI−XXXI断面に相当する。
【0064】
このように構成された切換バルブ470は、前記電動モータ296により油圧
ポンプ438が作動させられて吐出油路456からバルブ室472内に作動油が
供給されると、その油圧により主弁体476が圧縮コイルスプリング478の付
勢力に抗してプラグ474から離間する方向へ移動させられ、図32に示されて
いるように、副弁体484が圧縮コイルスプリング486の付勢力に従って排出
油路490の開口部を閉塞するとともに、主弁体476は突軸482が相対的に
円穴480から抜け出す位置まで移動させられ、その突軸482と円穴480と
の隙間および通油孔492を介して吐出油路456が油路306に連通させられ
る。これにより、油圧ポンプ438から圧送されて来る作動油が油圧シリンダ3
04へ供給される。また、電動モータ296が停止させられて油圧ポンプ438
から作動油が供給されなくなると、主弁体476は圧縮コイルスプリング478
の付勢力に従ってプラグ474側へ移動させられ、図29に示されているように
、主弁体476の円穴480内に突軸482が相対的に嵌合させられるとともに
、その主弁体476の移動に伴って副弁体484が排出油路490の開口部から
離間させられ、その排出油路490と油路306とが連通させられる。これによ
り、油圧シリンダ304内の作動油が油路306および排出油路490を経て蓄
油室458、更には油タンク298内へ戻ることが許容される。なお、円穴48
0の内周面と突軸482の外周面との間には所定の隙間が設けられ、その隙間を
作動油が流通することにより主弁体476がプラグ474に当接する位置まで戻
され得るようになっている。また、前記リリーフバルブ494は、分岐油路49
6を介して上記油路306に接続されている。
【0065】
このような油圧式工具駆動装置620においては、スイッチ294を押込操作
すると電動モータ296が作動させられ、油圧ポンプ438によって切換バルブ
470に作動油が圧送されるとともに、その作動油の油圧によって切換バルブ4
70は吐出油路456と油路306とを連通させ且つ油路306と排出油路49
0との連通を遮断するように切り換えられ、油圧ポンプ438から圧送された作
動油が油圧シリンダ304の加圧室308内へ流入する。これにより、油圧シリ
ンダ304のピストン310が押し出され、可動工具180等が前方へ移動させ
られて固定工具182等との間で所定の加工が行われる。また、加工終了後にス
イッチ294の押込操作が解除され、電動モータ296の作動が停止して油圧ポ
ンプ438から切換バルブ470へ作動油が供給されなくなると、前記排出油路
490と油路306とが連通させられるため、油圧シリンダ304のピストン3
10がリターンスプリング312の付勢力に従って押し戻されるとともに、加圧
室308内の作動油が油路306および排出油路490を経て蓄油室458、更
には油タンク298内へ戻される。これにより、可動工具180等が引き戻され
て一連の加工作業は終了する。なお、かかるピストン310の引き戻し動作は、
スイッチ294の押込操作が解除されることによって何時でも行われる。また、
ピストン310が突出端に達した後もスイッチ294の押込操作が継続している
場合には、油圧の上昇によってリリーフバルブ494が開かれ、油圧ポンプ43
8から供給される作動油は分岐油路496から排出油路502を経て油タンク2
98内へ戻される。
【0066】
すなわち、かかる油圧式工具駆動装置620によれば、油圧ポンプ438から
の作動油の供給状態によって切り換えられる切換バルブ470が採用され、スイ
ッチ294の押込操作によって油圧シリンダ304のピストン310が突き出さ
れる一方、その押込操作の解除によってピストン310が引き込まれるため、例
えば前記油圧式工具駆動装置400のように油圧ポンプ438の作動切換とバル
ブの切換とを別々のスイッチ等で操作する必要があるものに比べて操作が容易と
なり、作業者の負担が大幅に軽減されるとともに作業能率が向上する。また、本
実施例ではスイッチ294の押込を解除するだけで何時でもピストン310を戻
すことができるため、例えば前記切断工具ユニット14を装着して棒材等を切断
する場合にナイフ94が噛み込んでピストン310が動かなくなったり、ピスト
ン310の突出途中で障害物を発見したりした場合等にも、容易且つ迅速にピス
トン310を後退させることができる。
【0067】
以上、本考案の幾つかの実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本考案は
更に別の態様で実施することもできる。
【0068】
例えば、前記実施例の工具ユニット14,16,18,330の固定工具88
等や駆動方向変換装置510の中間シリンダ512は、何れも一対の連結ピン1
26等によってシリンダ本体22,シリンダブロック314に連結されるように
なっているが、この連結ピンの数は適宜変更することが可能で、例えば別途係止
部等を設けることにより1本の連結ピンのみで連結するようにすることもできる
。なお、図18に示されている係合部材342のような回動爪によって固定工具
とシリンダ本体とを連結するなど、他の連結機構を採用することもできる。可動
工具とピストンとの連結機構についても適宜変更できる。
【0069】
また、前記切断工具ユニット14は、嵌合突部としてのロッド96に凹所とし
て環状溝108が形成されていたが、軸心まわりの位相を位置決めして嵌合穴6
8内に嵌合する場合などには必ずしもロッド96の全周に凹みを設ける必要はな
く、ロッド96の外周面の一部に凹みを設けるだけでも差支えない。他の嵌合突
部や連結ピンの環状溝についても同様である。
【0070】
また、前記実施例の穴明け工具ユニット20は、可動工具270のみが油圧シ
リンダ12や駆動シリンダ516のピストン24,ピストン部材550に連結さ
れるようになっているが、必要に応じて固定工具272についてもシリンダ本体
22,546に連結されるようにすることもできる。
【0071】
また、前記実施例では切断工具ユニット14,圧着工具ユニット16,圧縮工
具ユニット18,穴明け工具ユニット20について説明したが、曲げ加工など更
に別の加工を行う工具ユニットを用意することもできる。
【0072】
また、前記実施例の油圧式工具駆動装置400はコード457を介して電源に
接続されるようになっていたが、バッテリなどの電源をグリップ部292等に内
蔵しておくこともできる。油圧式工具駆動装置620についても同様である。
【0073】
また、上記油圧式工具駆動装置400,620は、押込操作されている間だけ
ONとなるスイッチ294を備えていたが、1回目の押込操作によってON状態
に維持され、2回目の押込操作によってOFFとなるものなど、他の切換スイッ
チが採用されても良いことは勿論である。
【0074】
また、前記実施例の油圧シリンダ12および304は、工具ユニットが取り付
けられるシリンダブロック26,314が軸心まわりの回転可能とされていたが
、それ等のシリンダブロック26,314をシリンダブロック28,315に対
して相対回転不能に固設しても差支えない。
【0075】
また、前記実施例の駆動方向変換装置510は、中間シリンダ512の軸心と
直角な軸まわりの回転可能に駆動シリンダ516が設けられていたが、中間シリ
ンダおよび駆動シリンダを共通のシリンダブロックに一体的に配設しても良いこ
とは勿論である。
【0076】
その他一々例示はしないが、本考案は当業者の知識に基づいて種々の変更,改
良を加えた態様で実施することができる。
【図1】本考案の一実施例である工具交換式油圧加工装
置の正面図である。
置の正面図である。
【図2】図1の油圧加工装置の油圧シリンダを示す断面
図である。
図である。
【図3】図2の油圧シリンダを軸心まわりに90゜回転
した状態を示す外観図である。
した状態を示す外観図である。
【図4】図2におけるIV−IV断面を示す図である。
【図5】図2の一部を拡大して示す断面図である。
【図6】図1の油圧加工装置に装着される切断工具ユニ
ットの正面図である。
ットの正面図である。
【図7】図6の切断工具ユニットの底面図である。
【図8】図6におけるVIII−VIII断面を示す図である。
【図9】図6におけるIX−IX断面を示す図である。
【図10】図9の一部を拡大して示す断面図である。
【図11】図6の切断工具ユニットの分解図である。
【図12】図1の油圧加工装置に装着される圧着工具ユ
ニットの正面図である。
ニットの正面図である。
【図13】図12の圧着工具ユニットの分解図である。
【図14】図1の油圧加工装置に装着される圧縮工具ユ
ニットの正面図である。
ニットの正面図である。
【図15】図14の圧縮工具ユニットの一部を切り欠い
た底面図である。
た底面図である。
【図16】図14の圧縮工具ユニットの右側面図であ
る。
る。
【図17】図1の油圧加工装置に穴明け工具ユニットが
装着された状態を示す一部を切り欠いた正面図である。
装着された状態を示す一部を切り欠いた正面図である。
【図18】図6の切断工具ユニットの別の態様を示す正
面図である。
面図である。
【図19】図18の切断工具ユニットの平面図である。
【図20】図19におけるXX−XX断面を示す図であ
る。
る。
【図21】本考案の他の実施例を示す一部を切り欠いた
正面図である。
正面図である。
【図22】図21の工具交換式油圧加工装置の油圧ポン
プ付近を示す部分縦断面図である。
プ付近を示す部分縦断面図である。
【図23】図21の工具交換式油圧加工装置において油
圧ポンプが備えられた第2ハウジング部分の横断面図
で、図25におけるXX III−XX III断面に相当する
図である。
圧ポンプが備えられた第2ハウジング部分の横断面図
で、図25におけるXX III−XX III断面に相当する
図である。
【図24】図23におけるXXIV−XXIV断面を示す図
である。
である。
【図25】図22におけるXXV−XXV断面を示す図
である。
である。
【図26】図25におけるXXVI−XXVI断面を示す図
である。
である。
【図27】図21の油圧式工具駆動装置の油圧回路図で
ある。
ある。
【図28】本考案の駆動方向変換装置の一例を示す断面
図である。
図である。
【図29】図21における油圧式工具駆動装置の他の実
施例の要部を示す断面図で、前記図25に対応する図で
ある。
施例の要部を示す断面図で、前記図25に対応する図で
ある。
【図30】図29におけるXXX−XXX断面を示す図
である。
である。
【図31】図30におけるXXXI−XXXI断面を示
す図である。
す図である。
【図32】図29に示されている切換バルブの油路接続
状態が切り換えられた状態を示す断面図である。
状態が切り換えられた状態を示す断面図である。
【図33】図29の油圧式工具駆動装置の油圧回路図で
ある。
ある。
10,290:工具交換式油圧加工装置
12,304:油圧シリンダ
14,330:切断工具ユニット(押圧型工具ユニッ
ト) 16:圧着工具ユニット(押圧型工具ユニット) 18:圧縮工具ユニット(押圧型工具ユニット) 20:穴明け工具ユニット(引張型工具ユニット) 22:シリンダ本体 24,310:ピストン 36:第1ロッド部(一端部) 38:第2ロッド部(他端部) 60a,60b,212a,212b,214a,21
4b,258a, 258b,260a,260b,344,346:フラ
ンジ 62a,62b,148a,148b,150a,15
0b,216a, 216b,218a,218b,264a,264b,
266a,266b :連結孔 68:嵌合穴 72:ねじ穴 76:ボール(係合部材) 78:圧縮コイルスプリング 86,180a,180b,180c,232,27
0:可動工具 88,182,234,272,332:固定工具 96:ロッド(嵌合突部) 108,192,246:環状溝(凹所) 110,112:プレート(フランジ) 126a,126b,200a,200b,348a,
348b:連結ピン 152a,152b,226a,226b:環状溝(凹
所) 158a,158b,224a,224b,268a,
268b:係合部材 160a,160b,222a,222b:圧縮コイル
スプリング 186,240:嵌合突部 274:雄ねじ 314,315:シリンダブロック(シリンダ本体) 316a,316b:フランジ(第2連結部) 318:ロッド部(一端部) 320:嵌合穴(第1連結部) 400,620:油圧式工具駆動装置 510:駆動方向変換装置 512:中間シリンダ 516:駆動シリンダ 518,520:シリンダブロック(シリンダ本体) 522:ピストン部材 546:シリンダ本体 550:ピストン部材 554:リターンスプリング
ト) 16:圧着工具ユニット(押圧型工具ユニット) 18:圧縮工具ユニット(押圧型工具ユニット) 20:穴明け工具ユニット(引張型工具ユニット) 22:シリンダ本体 24,310:ピストン 36:第1ロッド部(一端部) 38:第2ロッド部(他端部) 60a,60b,212a,212b,214a,21
4b,258a, 258b,260a,260b,344,346:フラ
ンジ 62a,62b,148a,148b,150a,15
0b,216a, 216b,218a,218b,264a,264b,
266a,266b :連結孔 68:嵌合穴 72:ねじ穴 76:ボール(係合部材) 78:圧縮コイルスプリング 86,180a,180b,180c,232,27
0:可動工具 88,182,234,272,332:固定工具 96:ロッド(嵌合突部) 108,192,246:環状溝(凹所) 110,112:プレート(フランジ) 126a,126b,200a,200b,348a,
348b:連結ピン 152a,152b,226a,226b:環状溝(凹
所) 158a,158b,224a,224b,268a,
268b:係合部材 160a,160b,222a,222b:圧縮コイル
スプリング 186,240:嵌合突部 274:雄ねじ 314,315:シリンダブロック(シリンダ本体) 316a,316b:フランジ(第2連結部) 318:ロッド部(一端部) 320:嵌合穴(第1連結部) 400,620:油圧式工具駆動装置 510:駆動方向変換装置 512:中間シリンダ 516:駆動シリンダ 518,520:シリンダブロック(シリンダ本体) 522:ピストン部材 546:シリンダ本体 550:ピストン部材 554:リターンスプリング
Claims (5)
- 【請求項1】油圧シリンダと、一対の可動工具および固
定工具から成る工具ユニットとを有し、該油圧シリンダ
のピストンが往復移動させられることにより該工具ユニ
ットによって所定の加工を行う油圧加工装置において、 前記ピストンによって可動工具が押されることにより固
定工具との間でそれぞれ異なる加工を行う複数種類の押
圧型工具ユニットと、 該押圧型工具ユニットの可動工具と前記ピストンの一端
部とを着脱可能に連結する第1連結機構と、 前記押圧型工具ユニットの固定工具と前記油圧シリンダ
のシリンダ本体とを着脱可能に連結する第2連結機構と を備え、前記複数種類の押圧型工具ユニットが択一的に
取り付けられて使用されることを特徴とする工具交換式
油圧加工装置。 - 【請求項2】前記ピストンによって可動工具が引っ張ら
れることにより加工を行う引張型工具ユニットと、該引
張型工具ユニットの該可動工具と前記ピストンの他端部
とを着脱可能に連結する第3連結機構とを有する請求項
1に記載の工具交換式油圧加工装置。 - 【請求項3】前記第1連結機構は、前記ピストンの一端
部および前記可動工具の一方および他方に設けられて該
ピストンの軸方向に互いに嵌合される嵌合突部および嵌
合穴と、該嵌合穴の内壁面に一部が突き出すようにスプ
リングによって押圧され、前記嵌合突部が該嵌合穴内に
完全に嵌合された状態において該嵌合突部の外周面に設
けられた凹所と係合させられる係合部材とから成るもの
であり、前記第2連結機構は、前記シリンダ本体および
前記固定工具の一方および他方に設けられて前記油圧シ
リンダの軸心を含む面と平行に交互に重ね合わされる3
枚以上のフランジと、該油圧シリンダの軸心を含む面と
略直角に該3枚以上のフランジに設けられた連結孔内に
挿し込まれる連結ピンと、該連結孔の内壁面に一部が突
き出すようにスプリングによって押圧され、前記連結ピ
ンが該連結孔内に挿し込まれた状態において該連結ピン
の外周面に設けられた凹所と係合させられる係合部材と
から成るものである請求項1または2に記載の工具交換
式油圧加工装置。 - 【請求項4】リターンスプリングによってピストンが他
端側へ戻される単動式の油圧シリンダと、片手で把持さ
れるグリップ部と、該グリップ部に設けられたスイッチ
により作動させられる電動モータと、該電動モータによ
り油圧を発生して前記油圧シリンダに作動油を圧送し、
前記ピストンを一端部側へ移動させる油圧ポンプと、該
油圧ポンプに連通させられているとともに作動油を収容
している油タンクとを一体的に備えている油圧式工具駆
動装置であって、 前記油圧シリンダのピストンの一端部に設けられ、可動
工具が押圧されることにより固定工具との間でそれぞれ
異なる加工を行う複数種類の押圧型工具ユニットの該可
動工具が着脱可能に連結される第1連結部と、 前記油圧シリンダのシリンダ本体に設けられ、前記押圧
型工具ユニットの固定工具が着脱可能に連結される第2
連結部と を有することを特徴とする油圧式工具駆動装置。 - 【請求項5】請求項4に記載の油圧式工具駆動装置に着
脱可能に装着されて用いられる駆動方向変換装置であっ
て、 シリンダ本体が前記第2連結部に着脱可能に連結され、
前記油圧シリンダのピストンが前記一端部側へ移動させ
られるのに伴ってピストン部材が押圧されることにより
油圧を発生する中間シリンダと、 該中間シリンダで発生した油圧に基づいてピストン部材
がリターンスプリングの付勢力に抗してシリンダ本体内
へ引き込まれる方向へ移動させられるとともに、可動工
具が引っ張られることにより固定工具との間で加工を行
う引張型工具ユニットの該可動工具が該ピストン部材に
着脱可能に連結される駆動シリンダとを有することを特
徴とする駆動方向変換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991080314U JP2555830Y2 (ja) | 1991-05-01 | 1991-09-06 | 工具交換式油圧加工装置,押圧型工具ユニット,および駆動方向変換装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3-40279 | 1991-05-01 | ||
JP4027991 | 1991-05-01 | ||
JP1991080314U JP2555830Y2 (ja) | 1991-05-01 | 1991-09-06 | 工具交換式油圧加工装置,押圧型工具ユニット,および駆動方向変換装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH052808U true JPH052808U (ja) | 1993-01-19 |
JP2555830Y2 JP2555830Y2 (ja) | 1997-11-26 |
Family
ID=26379730
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991080314U Expired - Fee Related JP2555830Y2 (ja) | 1991-05-01 | 1991-09-06 | 工具交換式油圧加工装置,押圧型工具ユニット,および駆動方向変換装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2555830Y2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4744680B2 (ja) * | 1999-09-15 | 2011-08-10 | グスタフ・クラウケ・ゲーエムベーハー | 携帯型液圧式圧力装置 |
JP2013249848A (ja) * | 2012-05-30 | 2013-12-12 | Sekisui Chem Co Ltd | かしめ工具 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS49716U (ja) * | 1972-03-06 | 1974-01-07 | ||
JPS5259821A (en) * | 1975-11-11 | 1977-05-17 | Yuasa Battery Co Ltd | Lead battery |
JPS57146438A (en) * | 1981-03-04 | 1982-09-09 | Kishida Masayoshi | Portable press |
JPS6314980U (ja) * | 1986-06-18 | 1988-01-30 |
-
1991
- 1991-09-06 JP JP1991080314U patent/JP2555830Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS49716U (ja) * | 1972-03-06 | 1974-01-07 | ||
JPS5259821A (en) * | 1975-11-11 | 1977-05-17 | Yuasa Battery Co Ltd | Lead battery |
JPS57146438A (en) * | 1981-03-04 | 1982-09-09 | Kishida Masayoshi | Portable press |
JPS6314980U (ja) * | 1986-06-18 | 1988-01-30 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4744680B2 (ja) * | 1999-09-15 | 2011-08-10 | グスタフ・クラウケ・ゲーエムベーハー | 携帯型液圧式圧力装置 |
JP2013249848A (ja) * | 2012-05-30 | 2013-12-12 | Sekisui Chem Co Ltd | かしめ工具 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2555830Y2 (ja) | 1997-11-26 |
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