JPH05280771A - 空調システム - Google Patents

空調システム

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JPH05280771A
JPH05280771A JP35215691A JP35215691A JPH05280771A JP H05280771 A JPH05280771 A JP H05280771A JP 35215691 A JP35215691 A JP 35215691A JP 35215691 A JP35215691 A JP 35215691A JP H05280771 A JPH05280771 A JP H05280771A
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pipe
refrigerant
heat
refrigerant liquid
cold water
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Application number
JP35215691A
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English (en)
Inventor
Yuichi Kimura
裕一 木村
Jiyunji Sotani
順二 素谷
Nobuyuki Hashimoto
信行 橋本
Yuichiro Sagawa
祐一郎 佐川
Toru Oi
亨 大井
Naoki Mori
直樹 森
Yoshiyuki Kamiya
是行 神谷
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Taisei Corp
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Taisei Corp
Furukawa Electric Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/52Heat recovery pumps, i.e. heat pump based systems or units able to transfer the thermal energy from one area of the premises or part of the facilities to a different one, improving the overall efficiency

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  • Other Air-Conditioning Systems (AREA)
  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 熱媒体の相変化を利用して冷暖房を行うもの
で配管系の簡略化,ランニングコストの低減,さらに排
熱回収のできる安全性の高い空調システム。 【構成】 建物の各階毎に設置する複数の室内器と、建
物の各階または複数階毎に設置する凝縮器及びヒートポ
ンプ、冷水を蓄え冷熱源として作用する蓄熱槽,蓄熱槽
からの冷水を運転サイクルに応じ凝縮器またはヒートポ
ンプの1次側のいずれか一方或は凝縮器を通してヒート
ポンプの1次側へ供給し蓄熱槽へ還流する冷水主管から
なる1次配管系と、各室内器で蒸発した,冷媒蒸気を凝
縮器に移動させる冷媒蒸気管、凝縮器で冷水により液化
した冷媒液リザーブタンク,このタンクに蓄積した冷媒
液を,各室内器へ還流する冷媒液管からなる2次配管系
と、各室内器とヒートポンプの2次側との間で冷媒蒸気
を移動させる冷媒蒸気管,室内器とヒートポンプの2次
側間で冷媒液を移動させる3次配管系とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱媒体の相変化を利用
して建物の冷房または暖房を行う空調システムに関し、
特に熱媒体の搬送を自然循環によって無動力で行うこと
の出来る空調システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報化時代が進むなかで、オフィ
スビルの変貌には目ざましいものがある。これに伴って
ビル内で働く作業者の作業環境やオフィス・オートメー
ション(OA)機器類の排熱を考慮した様々な空調方式
が導入され始めている。その一方で、ビル空調に伴うラ
ンニングコストの低減、省エネルギー化およびエネルギ
ーの有効利用等が求められている。
【0003】ここで、現在使用されている熱媒体の相変
化を用いた2つの空調システムについて説明する。第1
の空調システムは室外器と室内器とを冷媒配管で接続
し、配管途中で配管系統を変更し、かつ管内の圧力制御
を行うことによって、高圧冷媒ガス、低圧冷媒ガスおよ
び冷媒液を使い分けることにより、室内での冷房および
暖房運転を自由に選択できるシステムである。
【0004】また、第2の空調システムは冷房サイクル
と暖房サイクルとが独立した2系統で構成されており、
冷房サイクルの場合はビル最上部に凝縮器を設置して下
部の室内器と冷媒ガス管および冷媒液管で接続する。凝
縮器は氷蓄熱ユニット等からの氷の溶液によって冷媒ガ
スを凝縮させ、冷媒液を重力によって室内器へ戻して自
然循環を行う。暖房サイクルの場合はビル最下階に蒸発
器を設置し、上部の室内器と冷媒ガス管および冷媒液管
で接続する。蒸発器によって蒸発した冷媒ガスは室内器
で凝縮され、重力により冷媒液が蒸発部へ戻り無動力で
自然循環を行う(特開昭64─3447号参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述した第
1のシステムでは、 室外器と室内器の配管途中で配管系統を変更し、か
つ系内の圧力を制御するため、冷媒制御器の構造が複雑
になる。 自由に冷暖房を選定できるようにすることから1台
の室外器で受け持てる室内器の台数に制限があるため、
室外器の台数が増加して配管が複雑になる。 このシステムに用いる冷媒は物性上フロンR−22
であるが、この媒体は使用状態で高圧となるため、機器
の構造が複雑になると漏洩の危険性が高まる。 室外器は空気により熱交換させるため、例えば安価
な深夜電力を用いて蓄熱を行ったり、地域熱源への対応
が不可能である。 といった不都合がある。
【0006】また、前述した第2のシステムでは、 冷房サイクルと暖房サイクルとが独立しており、凝
縮器はビルの最上階に設置され、蒸発器は最下階に設置
されているため、階方向の配管が増加する。 冷房時に階方向の液配分を行うため冷媒流量制御が
必要となるうえ、制御が非常に難しい。 蒸発器および凝縮器のいずれにおいてもビル内の熱
回収ができない。 といった不都合がある。
【0007】そこで、本発明は空調システムの配管系の
簡略化を図り、ランニングコストを低減させ、さらに排
熱回収を可能とした省エネルギー効果を有する安全性の
高い空調システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による空調システ
ムは、建物の各階毎に設置する複数の熱交換器と、冷水
を蓄え冷熱源として作用する蓄熱槽、建物の各階または
複数階毎に設置する凝縮器およびヒートポンプ、蓄熱槽
からの冷水を運転サイクルに応じて凝縮器またはヒート
ポンプの1次側のいずれか一方あるいは凝縮器を通して
ヒートポンプの1次側へ供給し蓄熱槽へ還流する冷水主
管からなる1次配管系と、熱交換器で蒸発した冷媒ガス
を凝縮器に移動させる冷媒ガス管、凝縮器で冷水により
凝縮して得られる冷媒液を蓄積するリザーブタンク、こ
のリザーブタンクに蓄積した冷媒液を熱交換器へ還流す
る冷媒液管からなる2次配管系と、熱交換器とヒートポ
ンプの2次側との間で冷媒ガスを移動させる冷媒ガス
管、熱交換器とヒートポンプの2次側との間で冷媒液を
移動させる冷媒液管からなる3次配管系とを設けるよう
に構成する。
【0009】また、この場合、冷房運転時には冷水主管
を凝縮器に接続すると共に複数の熱交換器を2次配管系
の冷媒ガス管および冷媒液管に接続し、暖房運転時には
冷水主管をヒートポンプの1次側に接続すると共に複数
の熱交換器を3次配管系の冷媒ガス管および冷媒液管に
接続し、冷暖房運転時には冷水主管を凝縮器を通してヒ
ートポンプの1次側に接続すると共に複数の熱交換器の
一部を2次配管系の冷媒ガス管および冷媒液管に接続し
他の熱交換器を3次配管系の冷媒ガス管および冷媒液管
に接続するように構成する。
【0010】また、この場合、複数の熱交換器のそれぞ
れに簡易弁を付加し、各熱交換器を、2次配管系の冷媒
ガス管および冷媒液管または3次配管系の冷媒ガス管お
よび冷媒液管に運転サイクルに応じて選択的に切り換え
て接続するように構成する。また、この場合、冷暖房運
転時に2次配管系の冷媒ガス管および冷媒液管に接続す
る熱交換器は建物のインテリアゾーンに設置し、3次配
管系の冷媒ガス管および冷媒液管に接続する熱交換器は
建物のペリメータゾーンに設置するように構成する。ま
た、この場合、蓄熱槽は氷蓄熱システムを用いるように
構成する。
【0011】
【作用】本発明の構成において、冷房運転時には、1次
配管系における冷水主管の接続を、蓄熱槽の冷水が凝縮
器に供給されるように接続し、かつ複数の熱交換器の全
てを2次配管系の冷媒ガス管および冷媒液管に接続す
る。この接続によって熱交換器で冷房負荷により蒸発し
た冷媒ガスは2次配管系内の冷媒ガス管を通って凝縮器
に送られ、凝縮器で冷水によって凝縮して冷媒液とな
り、リザーブタンクに流下する。リザーブタンクに蓄積
された冷媒液は、冷媒液管を通って重力で各熱交換器に
戻り、再び冷房負荷によって蒸発して凝縮器に送られ
る。こうして、冷媒の相変化による自然循環が行われ、
搬送動力を必要としない冷房運転が行われる。
【0012】暖房運転時には、1次配管系における冷水
主管の接続を、蓄熱槽の冷水がヒートポンプの1次側に
供給されるように接続し、かつ複数の熱交換器の全てを
3次配管系の冷媒ガス管および冷媒液管に接続する。こ
の接続によって熱交換器で暖房負荷により液化した冷媒
液は3次配管系内の冷媒液管を通ってヒートポンプに送
られ、ヒートポンプで蒸発して冷媒ガスとして熱交換器
に戻る。熱交換器に戻った冷媒ガスはここで熱を放出し
て液化し、冷媒液となって再びヒートポンプに戻り、冷
媒の自然循環が行われる。
【0013】暖房と冷房とを同時に行う冷暖房運転時に
は、1次配管系における冷水主管の接続を、蓄熱槽の冷
水が凝縮器を通ってヒートポンプの1次側に供給するよ
うに接続する。そして、複数の熱交換器のうちの一部は
3次配管系の冷媒ガス管および冷媒液管に接続してヒー
トポンプの2次側と連通し、他の熱交換器は2次配管系
内の冷媒ガス管および冷媒液管に接続する。
【0014】この接続によって2次配管系内の熱交換器
は前述の冷房運転サイクルによって冷房運転される。冷
房運転に伴って室内から回収された熱は凝縮器で冷水の
温度を上昇させ、この上昇した冷水はヒートポンプの1
次側に供給される。ヒートポンプは回収した冷房排熱を
冷水から取り出して3次配管系内の熱交換器で暖房負荷
により液化した冷媒液を蒸発させ、冷媒ガスとして熱交
換器に戻す。熱交換器に戻った冷媒ガスはここで熱を放
出して液化し、冷媒液となって再びヒートポンプに戻
り、冷媒の自然循環が行われる。この場合、暖房運転す
る3次配管系内の熱交換器は建物のペリメータゾーンに
設置し、冷房運転する2次配管系内の熱交換器は建物の
インテリアゾーンに設置するのが望ましい。
【0015】
【実施例】図1は、本発明による空調システムの第1の
実施例を示す部分模式図である。この図では、建物の構
造については詳述していないが、図において上部が建物
の高所を示している。図1において、建物の最上階に
は、安価な深夜電力を用いて冷熱を蓄熱できる氷蓄熱シ
ステム(蓄熱槽)を構成する氷蓄熱ユニット10および
冷凍機11が設置されている。また、建物の各階F1,
F2,…には、凝縮器としてのターミナル熱交換器2
0、リザーブタンク21、水冷式の改良型ヒートポンプ
ユニット(HPU)22が設置されている。また、各階
には熱交換器として2管式のファンコイルユニット(F
CU)23が複数台設置されている。この例では建物の
外周部(ペリメータゾーン)PZに1台、建物の内周部
(インテリアゾーン)IZに3台のFCU23を示して
いる。
【0016】氷蓄熱ユニット10と各階のターミナル熱
交換器20およびHPU22とは冷水主管を構成する冷
水往管30および冷水還管31で連通され、1次配管系
を構成している。冷水往管30はターミナル熱交換器2
0内を通過してバルブ24および25に至り、バルブ2
4は冷水還管31に、バルブ25はHPU22の1次側
の熱交換器22aを経て冷水還管31に、それぞれ連通
している。
【0017】一方、各階に設置されているターミナル熱
交換器20、リザーブタンク21およびFCU23は冷
媒ガス管40および冷媒液管41で連通され、2次配管
系を構成している。冷媒ガス管40は各FCU23の上
部、ターミナル熱交換器20の底部およびリザーブタン
ク21の上部に連通し、冷媒液管41はリザーブタンク
21の底部および各FCU23の下部に連通している。
【0018】また、ペリメータゾーンPZ内のFCU2
3は簡易弁としてのバルブ26および27によって3次
配管系を構成する冷媒ガス管42および冷媒液管43と
切り換えられる。3次配管系の冷媒ガス管42および冷
媒液管43はHPU22の2次側の熱交換器22bに連
通している。
【0019】次に、この構成を有する空調システムの各
運転サイクルとについて説明する。まず、冷房運転サイ
クルについて説明する。この運転サイクルでの1次配管
系はバルブ24を開いてバルブ25を閉じ、氷蓄熱ユニ
ット10の冷熱源を冷水往管30を経てターミナル熱交
換器20に供給し、バルブ24および冷水還管31を経
て氷蓄熱ユニット10に還流する。2次配管系はバルブ
26および27を冷媒ガス管40および冷媒液管41側
に開き、各FCU23を冷媒ガス管40および冷媒液管
41で連通する。
【0020】この運転サイクルでは各FCU23のコイ
ル部が冷却コイルとして機能し、室内の冷房負荷に追従
して冷媒液が蒸発して冷媒ガスとなる。冷媒ガスは冷媒
ガス管40を通ってターミナル熱交換器20に移動し、
冷水往管30からの冷水によって凝縮する。凝縮して液
化した冷媒液はリザーブタンク21に流下し、冷媒液管
41を通って重力で再び各FCU23に戻る。このと
き、リザーブタンク21は各FCU23内の冷媒液の液
面調整に利用される。こうして冷媒の相変化による自然
循環が行われ、搬送動力を必要としない冷房運転が実現
できる。また、氷蓄熱ユニット10との組み合わせによ
って安価な深夜電力が利用でき、ランニングコストの低
減に貢献できる。
【0021】次に、暖房運転サイクルについて説明す
る。この運転サイクルでは、1次配管系のバルブ24を
閉じてバルブ25を開き、氷蓄熱ユニット10の冷熱源
を冷水往管30を経てターミナル熱交換器20に供給
し、バルブ25、HPU22の熱交換器22aおよび冷
水還管31を経て氷蓄熱ユニット10に還流させる。
【0022】また、2次配管系はバルブ26および27
を冷媒ガス管42および冷媒液管43側に開き、ペリメ
ータゾーンPZ内のFCU23を冷媒ガス管42および
冷媒液管43によってHPU22の熱交換器22bに連
通し、インテリアゾーンIZ内のFCU23は冷媒ガス
管40および冷媒液管41によってターミナル熱交換器
20およびリザーブタンク21に連通する。
【0023】この実施例による暖房運転サイクルでは、
インテリアゾーンIZ内のFCU23が冷房運転サイク
ルになっている。暖房運転時に冷房運転を行うのは、最
近では電子計算機やOA機器等の普及により建物内の冷
房負荷が増加して冬期でも冷房を必要とするものが増え
てきたためで、冷房運転で回収した熱、すなわちインテ
リアゾーンIZ内のFCU23のコイル部で蒸発した冷
媒ガスをターミナル熱交換器20に供給し、冷水往管3
0の冷水温度を上昇させる。
【0024】温度が上昇した冷水は、HPU22の1次
側の熱交換器22aに入り、冷媒液管43から送られて
くるペリメータゾーンPZ内で暖房運転中のFCU23
からの冷媒液を、2次側の熱交換器22bで蒸発させ、
熱を放出して温度は下がり、冷水還管31を通って氷蓄
熱ユニット10に戻る。HPU22で蒸発した冷媒ガス
はいわゆる暖房熱源として働き、冷媒ガス管42を通っ
てペリメータゾーンPZ内のFCU23の上部にいた
り、ここで熱を放出して凝縮し液化する。凝縮した冷媒
液は冷媒液管43を通って再びHPU22に戻り、冷媒
の自然循環が行われる。このように、HPU22はイン
テリアゾーンIZの冷房排熱をターミナル熱交換器20
を通して回収し、ペリメータゾーンPZの暖房熱源とし
て利用されている。
【0025】図2は、インテリアゾーンIZ内の各FC
U23にも簡易弁としてのバルブ26および27を設
け、各FCU23毎に2次配管系の冷媒管40および4
1と3次配管系の冷媒管42および43とに選択的に接
続するように構成したものである。この実施例によれ
ば、冷房運転時には各FCU23をバルブ26および2
7によって2次配管系の冷媒管40および41に接続
し、暖房運転時にはペリメータゾーンPZ内のFCU2
3およびインテリアゾーンIZ内の一部または全てのF
CU23をバルブ26および27によって3次配管系の
冷媒管42および43に接続する。
【0026】図3は、2次配管系の各機器、すなわちタ
ーミナル熱交換器20、リザーブタンク21、複数の各
FCU23を天井裏に収納し、HPU22は床面上に設
置した場合の実施例で、冷房時または暖房時の運転サイ
クルは前述した図1の実施例と同様である。
【0027】図4は、2次配管系の各機器を天井裏に収
納し、インテリアゾーンIZ内の各FCU23は前述の
実施例と同様に冷媒の自然循環によって冷房運転を行
い、ペリメータゾーンPZ内のFCU23はHPU22
によって直接冷媒を強制循環して冷房運転または暖房運
転を行うようにした実施例である。
【0028】この実施例では2次配管系と3次配管系と
が完全に独立しており、冷房運転時には、冷水往管30
とHPU22との間に新たに設けたバルブ28を開き、
蓄熱槽10からの冷水によって、冷媒ガス管42を通っ
てペリメータゾーンPZ内のFCU23から送られてく
る冷媒ガスを凝縮し、冷媒液管42を通ってペリメータ
ゾーンPZ内のFCU23に戻す。暖房運転時には、バ
ルブ24および28を閉じてバルブ25を開き、前述の
実施例と同様にインテリアゾーンIZの冷房排熱をター
ミナル熱交換器20を通してHPU22で回収し、ペリ
メータゾーンPZの暖房熱源として利用する。
【0029】図5は、2次配管系の冷媒管40および4
1と、3次配管系の冷媒管42および43とを室内の2
重床を利用して床下に収納し、ペリメータゾーンPZ内
のFCU23に接続するもので、インテリアゾーンIZ
内の空調は他の型式の熱交換器としてのエアハンドリン
グユニット(AHU)50を用いて行うようにした実施
例である。
【0030】AHU50は室内の炭酸ガス濃度を希釈す
るために外気を導入する空調ユニットで、冷房時および
暖房時にリザーブタンク21からの冷媒液を蒸発させて
冷媒ガスをターミナル熱交換器21に送る冷却コイル5
1と、暖房時にHPU22からの冷媒ガスを凝縮して液
化する加熱コイル52と、ダクト53に空気を送る送風
機54とを有し、冷却コイル51は2次配管系に、加熱
コイル52は3次配管系にそれぞれ属している。
【0031】この実施例において、冷房運転時には、2
次配管系を構成するAHU50内の冷却コイル51によ
ってインテリアゾーンIZが冷却され、ペリメータゾー
ンPZ内のFCU23によってペリメータゾーンPZが
冷却される。また、暖房運転時には、3次配管系を構成
するAHU50内の加熱コイル51によってインテリア
ゾーンIZが暖房され、ペリメータゾーンPZ内のFC
U23によってペリメータゾーンPZが暖房される。暖
房運転時において、インテリアゾーンIZを冷房する場
合は、AHU50内の冷却コイル51によってインテリ
アゾーンIZの冷房排熱を吸収し、ターミナル熱交換器
20を通してHPU22で回収してペリメータゾーンP
Zの暖房熱源として利用できることは、前述の実施例と
同様である。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、2次配管系では、冷媒
の自然循環の利用により搬送動力を必要としないため、
ランニングコストの低減を図ることができ、かつ各熱交
換器(FCU)の制御機構を簡略化することができる。
また、冷暖房運転時にはインテリアゾーン内の冷房排熱
をペリメータゾーンの暖房熱源として利用することが出
来るので、エネルギーの有効利用および省エネルギー化
に貢献できる。
【0033】また、ターミナル熱交換器(凝縮器)およ
びヒートポンプを介して1次配管系と2次および3次配
管系とを容易に分離・接続することができるので、各階
を貫通する配管は冷水主管のみでよく、配管系を簡略化
でき、特にリニューアル時での適用が可能となる。ま
た、氷蓄熱システムとの組み合わせにより安価な深夜電
力が利用でき、ランニングコストの低減につながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す部分模式図であ
る。
【図2】本発明の第2の実施例を示す部分模式図であ
る。
【図3】本発明の第3の実施例を示す部分模式図であ
る。
【図4】本発明の第4の実施例を示す部分模式図であ
る。
【図5】本発明の第5の実施例を示す部分模式図であ
る。
【符号の説明】
10 氷蓄熱ユニット 11 冷凍機 20 ターミナル熱交換器(凝縮器) 21 リザーブタンク 22 ヒートポンプユニット(HPU) 23 ファンコイルユニット(FCU) 24,25,26,27,28 バルブ 30 冷水往管 31 冷水還管 40 冷媒ガス管(2次配管系) 41 冷媒液管(2次配管系) 42 冷媒ガス管(3次配管系) 43 冷媒液管(3次配管系) 50 エアハンドリングユニット(AHU) 51 冷却コイル 52 加熱コイル 53 ダクト 54 送風機 IZ インテリアゾーン PZ ペリメータゾーン
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 空調システム
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱媒体の相変化を利用
して建物の冷房または暖房を行う空調システムに関し、
特に上記熱媒体の搬送を、重力を用いた自然循環によっ
て無動力で行うことの出来る空調システムに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、情報化時代が進むなかで、オフィ
スビルの変貌には目ざましいものがある。これに伴って
ビル内で働く作業者の作業環境やオフィス・オートメー
ション(OA)機器類の排熱を考慮した様々な空調方式
が導入され始めている。その一方で、ビル空調に伴うラ
ンニングコストの低減、省エネルギー化およびエネルギ
ーの有効利用等が求められている。
【0003】ここで、現在使用されている熱媒体の相変
化を用いた2つの空調システムについて説明する。第1
の空調システムは室外器と室内器とを圧縮器を含む冷媒
配管で接続し、配管途中で配管系統を変更し、かつ管内
の圧力制御を行うことによって、高圧冷媒蒸気、低圧冷
媒蒸気および冷媒液を使い分けることにより、室内での
冷房および暖房運転を自由に選択できるシステムであ
る。
【0004】また、第2の空調システムは冷房サイクル
と暖房サイクルとが独立した2系統で構成されており、
冷房サイクルの場合はビル最上部に凝縮器を設置して下
部の室内器と冷媒蒸気管および冷媒液管で接続する。凝
縮器は氷蓄熱ユニット等からの冷水によって冷媒蒸気を
凝縮させ、凝縮した冷媒液を重力によって室内器へ戻し
て自然循環を行う。暖房サイクルの場合はビル最下階に
蒸発器を設置し、上部の室内器と冷媒蒸気管および冷媒
液管で接続する。蒸発器によって蒸発した冷媒蒸気は室
内器で凝縮され、重力により冷媒液が蒸発部へ戻り無動
力で自然循環を行う(特開昭64−3447号参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述した第
1のシステムでは、 室外器と室内器の配管途中で配管系統を変更し、か
つ系内の圧力を制御するため、冷媒制御器の構造が複雑
になる。 自由に冷暖房を選定できるようにすることから1台
の室外器で受け持てる室内器の台数に制限があるため、
室外器の台数が増加して配管が複雑になる。 このシステムに用いる冷媒は物性上フロンR−22
であるが、この媒体は使用状態で高圧となるため、機器
の構造が複雑になると漏洩の危険性が高まる。 室外器は空気により熱交換させるため、例えば安価
な深夜電力を用いて蓄熱を行ったり、地域熱源への対応
が不可能である。 といった不都合がある。
【0006】また、前述した第2のシステムでは、 冷房サイクルと暖房サイクルとが独立しており、凝
縮器はビルの最上階に設置され、蒸発器は最下階に設置
されているため、階方向の配管が増加する。 冷房時に階方向の液配分を行うため冷媒流量制御が
必要となるうえ、制御が非常に難しい。 蒸発器および凝縮器のいずれにおいてもビル内の熱
回収ができない。 といった不都合がある。
【0007】そこで、本発明は空調システムの配管系の
簡略化を図り、ランニングコストを低減させ、さらに排
熱回収を可能とした省エネルギー効果を有する安全性の
高い空調システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による空調システ
ムは、建物の各階毎に設置する複数の室内器と、冷水を
蓄え冷熱源として作用する蓄熱槽、建物の各階または複
数階毎に設置する凝縮器およびヒートポンプ、蓄熱槽か
らの冷水を運転サイクルに応じて凝縮器またはヒートポ
ンプの1次側のいずれか一方あるいは凝縮器を通してヒ
ートポンプの1次側へ供給し蓄熱槽へ還流する冷水主管
からなる1次配管系と、室内器で蒸発した冷媒蒸気を凝
縮器に移動させる冷媒蒸気管、凝縮器で冷水により凝縮
して得られる冷媒液を蓄積するリザーブタンク、このリ
ザーブタンクに蓄積した冷媒液を室内器へ還流する冷媒
液管からなる2次配管系と、室内器とヒートポンプの2
次側との間で冷媒蒸気を移動させる冷媒蒸気管、室内器
とヒートポンプの2次側との間で冷媒液を移動させる冷
媒液管からなる3次配管系とを設けるように構成する。
【0009】また、この場合、冷房運転時には冷水主管
を凝縮器に接続すると共に複数の室内器を2次配管系の
冷媒蒸気管および冷媒液管に接続し、暖房運転時には冷
水主管をヒートポンプの1次側に接続すると共に複数の
室内器を3次配管系の冷媒蒸気管および冷媒液管に接続
し、冷暖房運転時には冷水主管を凝縮器を通してヒート
ポンプの1次側に接続すると共に複数の室内器の一部を
2次配管系の冷媒蒸気管および冷媒液管に接続し他の室
内器を3次配管系の冷媒蒸気管および冷媒液管に接続す
るように構成する。
【0010】また、この場合、複数の室内器のそれぞれ
に簡易弁を付加し、各室内器を、2次配管系の冷媒蒸気
管および冷媒液管または3次配管系の冷媒蒸気管および
冷媒液管に運転サイクルに応じて選択的に切り換えて接
続するように構成する。また、この場合、冷暖房運転時
に2次配管系の冷媒蒸気管および冷媒液管に接続する室
内器は建物のインテリアゾーンに設置し、3次配管系の
冷媒蒸気管および冷媒液管に接続する室内器は建物のペ
リメータゾーンに設置するように構成する。また、この
場合、蓄熱槽は氷蓄熱システムを用いるように構成す
る。
【0011】
【作用】本発明の構成において、冷房運転時には、1次
配管系における冷水主管の接続を、蓄熱槽の冷水が凝縮
器に供給されるように接続し、かつ複数の室内器の全て
を2次配管系の冷媒蒸気管および冷媒液管に接続する。
この接続によって室内器で冷房負荷により蒸発した冷媒
蒸気は2次配管系内の冷媒蒸気管を通って凝縮器に送ら
れ、凝縮器で冷水によって凝縮して冷媒液となり、リザ
ーブタンクに流下する。リザーブタンクに蓄積された冷
媒液は、冷媒液管を通って重力で各室内器に戻り、再び
冷房負荷によって蒸発して凝縮器に送られる。こうし
て、冷媒の相変化による自然循環が行われ、搬送動力を
必要としない冷房運転が行われる。
【0012】暖房運転時には、1次配管系における冷水
主管の接続を、蓄熱槽の冷水がヒートポンプの1次側に
供給されるように接続し、かつ複数の室内器の全てを3
次配管系の冷媒蒸気管および冷媒液管に接続する。この
接続によって室内器で暖房負荷により液化した冷媒液は
3次配管系内の冷媒液管を通ってヒートポンプに送ら
れ、ヒートポンプで蒸発して冷媒蒸気として室内器に戻
る。室内器に戻った冷媒蒸気はここで熱を放出して液化
し、冷媒液となって再びヒートポンプに戻り、冷媒の自
然循環が行われる。
【0013】暖房と冷房とを同時に行う冷暖房運転時に
は、1次配管系における冷水主管の接続を、蓄熱槽の冷
水が凝縮器を通ってヒートポンプの1次側に供給するよ
うに接続する。そして、複数の室内器のうちの一部は3
次配管系の冷媒蒸気管および冷媒液管に接続してヒート
ポンプの2次側と連通し、他の室内器は2次配管系内の
冷媒蒸気管および冷媒液管に接続する。
【0014】この接続によって2次配管系内の室内器は
前述の冷房運転サイクルによって冷房運転される。冷房
運転に伴って室内から回収された熱は凝縮器で冷水の温
度を上昇させ、この上昇した冷水はヒートポンプの1次
側に供給される。ヒートポンプは回収した冷房排熱を冷
水から取り出して3次配管系内の室内器で暖房負荷によ
り液化した冷媒液を蒸発させ、冷媒蒸気として室内器に
戻す。室内器に戻った冷媒蒸気はここで熱を放出して液
化し、冷媒液となって再びヒートポンプに戻り、冷媒の
自然循環が行われる。この場合、暖房運転する3次配管
系内の室内器は建物のペリメータゾーンに設置し、冷房
運転する2次配管系内の室内器は建物のインテリアゾー
ンに設置するのが望ましい。
【0015】
【実施例】図1は、本発明による空調システムの第1の
実施例を示す部分模式図である。この図では、建物の構
造については詳述していないが、図において上部が建物
の高所を示している。図1において、建物の最上階に
は、安価な深夜電力を用いて冷熱を蓄熱できる氷蓄熱シ
ステム(蓄熱槽)を構成する氷蓄熱ユニット10および
冷凍機11が設置されている。また、建物の各階F1,
F2,…には、凝縮器としてのターミナル室内器20、
リザーブタンク21、水冷式の改良型ヒートポンプユニ
ット(HPU)22が設置されている。また、各階には
室内器として管式のファンコイルユニット(FCU)
23が複数台設置されている。この例では建物の外周部
(ペリメータゾーン)PZに1台、建物の内周部(イン
テリアゾーン)IZに3台のFCU23を示している。
【0016】氷蓄熱ユニット10と各階のターミナル室
内器20およびHPU22とは冷水主管を構成する冷水
往管30および冷水還管31で連通され、1次配管系を
構成している。冷水往管30はターミナル室内器20内
を通過してバルブ24および25に至り、バルブ24は
冷水還管31に、バルブ25はHPU22の1次側の室
内器22aを経て冷水還管31に、それぞれ連通してい
る。
【0017】一方、各階に設置されているターミナル室
内器20、リザーブタンク21およびFCU23は冷媒
蒸気管40および冷媒液管41で連通され、2次配管系
を構成している。冷媒蒸気管40は各FCU23の上
部、ターミナル室内器20の底部およびリザーブタンク
21の上部に連通し、冷媒液管41はリザーブタンク2
1の底部および各FCU23の下部に連通している。
【0018】また、ペリメータゾーンPZ内のFCU2
3は簡易弁としてのバルブ26および27によって3次
配管系を構成する冷媒蒸気管42および冷媒液管43と
切り換えられる。3次配管系の冷媒蒸気管42および冷
媒液管43はHPU22の2次側の室内器22bに連通
している。
【0019】次に、この構成を有する空調システムの各
運転サイクルについて説明する。まず、冷房運転サイク
ルについて説明する。この運転サイクルでの1次配管系
はバルブ24を開いてバルブ25を閉じ、氷蓄熱ユニッ
ト10の冷熱源を冷水往管30を経てターミナル室内器
20に供給し、バルブ24および冷水還管31を経て氷
蓄熱ユニット10に還流する。2次配管系はバルブ26
および27を冷媒蒸気管40および冷媒液管41側に開
き、各FCU23を冷媒蒸気管40および冷媒液管41
で連通する。
【0020】この運転サイクルでは各FCU23のコイ
ル部が蒸発器として機能し、室内の冷房負荷に追従して
冷媒液が蒸発して冷媒蒸気となる。冷媒蒸気は冷媒蒸気
管40を通ってターミナル室内器20に移動し、冷水往
管30からの冷水によって凝縮する。凝縮して液化した
冷媒液はリザーブタンク21に流下し、冷媒液管41を
通って重力で再び各FCU23に戻る。このとき、リザ
ーブタンク21は各FCU23内の冷媒液の液面調整に
利用される。こうして冷媒の相変化による自然循環が行
われ、搬送動力を必要としない冷房運転が実現できる。
また、氷蓄熱ユニット10との組み合わせによって安価
な深夜電力が利用でき、ランニングコストの低減に貢献
できる。
【0021】次に、暖房運転サイクルについて説明す
る。この運転サイクルでは、1次配管系のバルブ24を
閉じてバルブ25を開き、氷蓄熱ユニット10の冷熱源
を冷水往管30を経てターミナル室内器20に供給し、
バルブ25、HPU22の室内器22aおよび冷水還管
31を経て氷蓄熱ユニット10に還流させる。
【0022】また、2次配管系はバルブ26および27
を冷媒蒸気管42および冷媒液管43側に開き、ペリメ
ータゾーンPZ内のFCU23を冷媒蒸気管42および
冷媒液管43によってHPU22の室内器22bに連通
し、インテリアゾーンIZ内のFCU23は冷媒蒸気管
40および冷媒液管41によってターミナル室内器20
およびリザーブタンク21に連通する。
【0023】この実施例による暖房運転サイクルでは、
インテリアゾーンIZ内のFCU23が冷房運転サイク
ルになっている。暖房運転時に冷房運転を行うのは、最
近では電子計算機やOA機器等の普及により建物内の冷
房負荷が増加して冬期でも冷房を必要とするものが増え
てきたためで、冷房運転で回収した熱、すなわちインテ
リアゾーンIZ内のFCU23のコイル部で蒸発した冷
媒蒸気をターミナル室内器20に供給し、冷水往管30
の冷水温度を上昇させる。
【0024】温度が上昇した冷水は、HPU22の1次
側の室内器22aに入り、冷媒液管43から送られてく
るペリメータゾーンPZ内で暖房運転中のFCU23か
らの冷媒液を、2次側の室内器22bで蒸発させ、熱を
放出して温度は下がり、冷水還管31を通って氷蓄熱ユ
ニット10に戻る。HPU22で蒸発した冷媒蒸気はい
わゆる暖房熱源として働き、冷媒蒸気管42を通ってペ
リメータゾーンPZ内のFCU23の上部にいたり、こ
こで熱を放出して凝縮し液化する。凝縮した冷媒液は冷
媒液管43を通って再びHPU22に戻り、冷媒の自然
循環が行われる。このように、HPU22はインテリア
ゾーンIZの冷房排熱をターミナル室内器20を通して
回収し、ペリメータゾーンPZの暖房熱源として利用さ
れている。
【0025】図2は、インテリアゾーンIZ内の各FC
U23にも簡易弁としてのバルブ26および27を設
け、各FCU23毎に2次配管系の冷媒管40および4
1と3次配管系の冷媒管42および43とに選択的に接
続するように構成したものである。この実施例によれ
ば、冷房運転時には各FCU23をバルブ26および2
7によって2次配管系の冷媒管40および41に接続
し、暖房運転時にはペリメータゾーンPZ内のFCU2
3およびインテリアゾーンIZ内の一部または全てのF
CU23をバルブ26および27によって3次配管系の
冷媒管42および43に接続する。
【0026】図3は、2次配管系の各機器、すなわちタ
ーミナル室内器20、リザーブタンク21、複数の各F
CU23を天井裏に収納し、HPU22は床面上に設置
した場合の実施例で、冷房時または暖房時の運転サイク
ルは前述した図1の実施例と同様である。
【0027】図4は、2次配管系の各機器を天井裏に収
納し、インテリアゾーンIZ内の各FCU23は前述の
実施例と同様に冷媒の自然循環によって冷房運転を行
い、ペリメータゾーンPZ内のFCU23はHPU22
によって直接冷媒を強制循環して冷房運転または暖房運
転を行うようにした実施例である。
【0028】この実施例では2次配管系と3次配管系と
が完全に独立しており、冷房運転時には、冷水往管30
とHPU22との間に新たに設けたバルブ28を開き、
蓄熱槽10からの冷水によって、冷媒蒸気管42を通っ
てペリメータゾーンPZ内のFCU23から送られてく
る冷媒蒸気を凝縮し、冷媒液管43を通ってペリメータ
ゾーンPZ内のFCU23に戻す。暖房運転時には、バ
ルブ24および28を閉じてバルブ25を開き、前述の
実施例と同様にインテリアゾーンIZの冷房排熱をター
ミナル室内器20を通してHPU22で回収し、ペリメ
ータゾーンPZの暖房熱源として利用する。
【0029】図5は、2次配管系の冷媒管40および4
1と、3次配管系の冷媒管42および43とを室内の2
重床を利用して床下に収納し、ペリメータゾーンPZ内
のFCU23に接続するもので、インテリアゾーンIZ
内の空調は他の型式の室内器としてのエアハンドリング
ユニット(AHU)50を用いて行うようにした実施例
である。
【0030】AHU50は室内の炭酸ガス濃度を希釈す
るために外気を導入する空調ユニットで、冷房時および
暖房時にリザーブタンク21からの冷媒液を蒸発させて
冷媒蒸気をターミナル室内器21に送る冷却コイル51
と、暖房時にHPU22からの冷媒蒸気を凝縮して液化
する加熱コイル52と、ダクト53に空気を送る送風機
54とを有し、冷却コイル51は2次配管系に、加熱コ
イル52は3次配管系にそれぞれ属している。
【0031】この実施例において、冷房運転時には、2
次配管系を構成するAHU50内の冷却コイル51によ
ってインテリアゾーンIZが冷却され、ペリメータゾー
ンPZ内のFCU23によってペリメータゾーンPZが
冷却される。また、暖房運転時には、3次配管系を構成
するAHU50内の加熱コイル52によってインテリア
ゾーンIZが暖房され、ペリメータゾーンPZ内のFC
U23によってペリメータゾーンPZが暖房される。暖
房運転時において、インテリアゾーンIZを冷房する場
合は、AHU50内の冷却コイル51によってインテリ
アゾーンIZの冷房排熱を吸収し、ターミナル熱交換器
20を通してHPU22で回収してペリメータゾーンP
Zの暖房熱源として利用できることは、前述の実施例と
同様である。なお、図1〜図5の実施例においては、凝
縮器およびヒートポンブを各階に設置した場合について
のみ示したが、複数階毎に設置することは可能であり、
また凝縮器とヒートポンプを異なった階に設置すること
も可能である。さらには、使用空調面積によっては、同
一階に複数台の凝縮器およびヒートポンプを設置するこ
とも可能である。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、2次配管系では、重力
を利用した冷媒の自然循環により、搬送動力を必要とし
ないため、ランニングコストの低減を図ることができ、
かつ各室内器(FCU)の制御機構を簡略化することが
できる。また、冷暖房運転時にはインテリアゾーン内の
冷房排熱をペリメータゾーンの暖房熱源として利用する
ことが出来るので、エネルギーの有効利用および省エネ
ルギー化に貢献できる。
【0033】また、ターミナル室内器(凝縮器)および
ヒートポンブを介して1次配管系と2次および3次配管
系とを容易に分離・接続することができるので、各階を
貫通する配管は冷水主管あるいは1部の冷媒管のみでよ
く、配管系を簡略化でき、特にリニューアル時での適用
が可能となる。また、氷蓄熱システムとの組み合わせに
より安価な深夜電力が利用でき、ランニングコストの低
減につながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す部分模式図であ
る。
【図2】本発明の第2の実施例を示す部分模式図であ
る。
【図3】本発明の第3の実施例を示す部分模式図であ
る。
【図4】本発明の第4の実施例を示す部分模式図であ
る。
【図5】本発明の第5の実施例を示す部分模式図であ
る。
【符号の説明】 10 氷蓄熱ユニット 11 冷凍機 20 ターミナル室内器(凝縮器) 21 リザーブタンク 22 ヒートポンプユニット(HPU) 23 ファンコイルユニット(FCU) 24,25,26,27,28 バルブ 30 冷水往管 31 冷水還管 40 冷媒蒸気管(2次配管系) 41 冷媒液管(2次配管系) 42 冷媒蒸気管(3次配管系) 43 冷媒液管(3次配管系) 50 エアハンドリングユニット(AHU) 51 冷却コイル 52 加熱コイル 53 ダクト 54 送風機 IZ インテリアゾーン PZ ペリメータゾーン
フロントページの続き (72)発明者 素谷 順二 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 橋本 信行 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 佐川 祐一郎 東京都新宿区西新宿1丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 大井 亨 東京都新宿区西新宿1丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 森 直樹 東京都新宿区西新宿1丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 神谷 是行 神奈川県横浜市栄区東上郷町18番7号

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の各階毎に設置する複数の熱交換器
    と、 冷水を蓄え冷熱源として作用する蓄熱槽、前記建物の各
    階または複数階毎に設置する凝縮器およびヒートポン
    プ、前記蓄熱槽からの冷水を運転サイクルに応じて前記
    凝縮器または前記ヒートポンプの1次側のいずれか一方
    あるいは前記凝縮器を通して前記ヒートポンプの1次側
    へ供給し前記蓄熱槽へ還流する冷水主管からなる1次配
    管系と、 前記熱交換器で蒸発した冷媒ガスを前記凝縮器に移動さ
    せる冷媒ガス管、前記凝縮器で前記冷水により凝縮して
    得られる冷媒液を蓄積するリザーブタンク、前記リザー
    ブタンクに蓄積した冷媒液を前記熱交換器へ還流する冷
    媒液管からなる2次配管系と、 前記熱交換器と前記ヒートポンプの2次側との間で冷媒
    ガスを移動させる冷媒ガス管、前記熱交換器と前記ヒー
    トポンプの2次側との間で冷媒液を移動させる冷媒液管
    からなる3次配管系とを備えることを特徴とする空調シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、冷房運転時には前記
    冷水主管を前記凝縮器に接続すると共に前記複数の熱交
    換器を前記2次配管系の冷媒ガス管および冷媒液管に接
    続し、暖房運転時には前記冷水主管を前記ヒートポンプ
    の1次側に接続すると共に前記複数の熱交換器を前記3
    次配管系の冷媒ガス管および冷媒液管に接続し、冷暖房
    運転時には前記冷水主管を前記凝縮器を通して前記ヒー
    トポンプの1次側に接続すると共に前記複数の熱交換器
    の一部を前記2次配管系の冷媒ガス管および冷媒液管に
    接続し他の熱交換器を3次配管系の冷媒ガス管および冷
    媒液管に接続することを特徴とする空調システム。
  3. 【請求項3】 請求項1および2において、前記複数の
    熱交換器のそれぞれに簡易弁を付加し、前記各熱交換器
    を、前記2次配管系の冷媒ガス管および冷媒液管または
    前記3次配管系の冷媒ガス管および冷媒液管に運転サイ
    クルに応じて選択的に切り換えて接続することを特徴と
    する空調システム。
  4. 【請求項4】 請求項2において、前記冷暖房運転時に
    前記2次配管系に接続する前記熱交換器は建物のインテ
    リアゾーンに設置し、前記3次配管系に接続する前記熱
    交換器は建物のペリメータゾーンに設置することを特徴
    とする空調システム。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記蓄熱槽は、氷蓄
    熱システムであることを特徴とする空調システム。
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Cited By (3)

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