JPH06265175A - 空調システム - Google Patents

空調システム

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JPH06265175A
JPH06265175A JP7871493A JP7871493A JPH06265175A JP H06265175 A JPH06265175 A JP H06265175A JP 7871493 A JP7871493 A JP 7871493A JP 7871493 A JP7871493 A JP 7871493A JP H06265175 A JPH06265175 A JP H06265175A
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JP
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heat
heat storage
storage tank
cooling
storage tanks
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Application number
JP7871493A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Hashimoto
信行 橋本
Yuichi Kimura
裕一 木村
Jiyunji Sotani
順二 素谷
Masahiro Kotani
正浩 小谷
Yuichiro Sagawa
祐一郎 佐川
Toru Oi
亨 大井
Naoki Mori
直樹 森
Yoshiyuki Kamiya
是行 神谷
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Taisei Corp
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Taisei Corp
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビル等の冷暖房を行うための空調システムに
関し、排熱回収を可能としてエネルギーの有効利用を図
り、省エネルギー効果を有する空調システムを提供する
ことを目的とする。 【構成】 液相または固相の蓄熱媒体を熱源として蓄え
る蓄熱槽を複数台備え、冷房運転時には複数台の蓄熱槽
を冷熱源用蓄熱槽として使用し、冷暖房運転時には複数
台の蓄熱槽のうちの一部を温熱源用蓄熱槽に切り換えて
使用するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビル等の冷暖房を行う
ための空調システムに関し、特に省エネルギー化および
エネルギーの有効利用を図るようにした空調システムに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報化機器の普及が進むなかで、
オフィスビルをはじめとしてビルの変貌には目ざましい
ものがある。これに伴いビル内で働く執務者や居住者の
環境およびオフィス・オートメーション(OA)機器類
の排熱を考慮した様々な空調方式が導入され始めてい
る。しかし、その一方でビルの空調に伴うランニングコ
ストの低減、省エネルギー化およびエネルギーの有効利
用等が求められている。
【0003】ここで、現在使用されている2つの空調シ
ステムについて簡単に説明する。まず、第1の空調シス
テムは冷温水循環式の空調システムで、ビルの屋上また
は地下等に設置した蓄熱槽に水を蓄え、この水を夏期は
ヒートポンプを用いて冷水とし、冬期はボイラ等を用い
て温水とし、それぞれ季節に応じてビル内の各部屋に設
置した熱交換器(室内器)に供給することによって各部
屋の冷房または暖房を行うようにしている。ヒートポン
プの凝縮器としては水冷式または空冷式の熱交換器を使
用し、吸収した熱は全て大気中に放出している。
【0004】第2の空調システムは冷媒の相変化を利用
した空調システムで、冷房サイクルと暖房サイクルとを
独立した2系統で構成し、冷房サイクルの場合はビルの
最上部に設置した氷蓄熱槽および凝縮器と下部の各部屋
に設置した室内器とを冷媒蒸気管および冷媒液管で接続
し、内部に封入した冷媒の蒸発および凝縮による自然循
環によって熱交換を行わせる。暖房サイクルの場合はビ
ルの最下部に温水槽を設置し、ヒートポンプチラーの凝
縮器によって形成した熱交換器を用いて熱回収し、温水
を取り出して温水槽へ蓄えると共に、蒸発器を設置し、
この蒸発器と上部の各部屋に設置した室内器とを冷媒蒸
気管および冷媒液管で接続し、内部に封入した冷媒の蒸
発および凝縮によって自然循環で熱交換を行わせる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の空調シ
ステムでは、冷房または暖房に対して夜間電力を使用し
て熱源をつくり出しているため、ランニングコストの低
減を図ることは出来るが、省エネルギー化やエネルギー
の有効利用を図ることは難しかった。また、近年は冬期
でも冷房が必要になっているため、冷暖房の負荷を考慮
した空調システムが必要になると共に、ランニングコス
トの低減が図れ、省エネルギー性に優れた蓄熱方式が必
要となってきた。
【0006】そこで、本発明は排熱回収を可能としてエ
ネルギーの有効利用を図り、省エネルギー効果を有する
空調システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による空調システ
ムは、液相または固相の蓄熱媒体を熱源として蓄える蓄
熱槽を複数台備え、冷房運転時には複数台の蓄熱槽を冷
熱源用蓄熱槽として使用し、冷暖房運転時には複数台の
蓄熱槽のうちの一部を温熱源用蓄熱槽に切り換えて使用
するように構成する。
【0008】また、本発明による空調システムは、複数
台の蓄熱槽に熱源を与えるヒートポンプを有し、冷房運
転時には複数台の蓄熱槽の熱交換器をヒートポンプの蒸
発器とし、蓄熱槽の熱交換器とは別に設置した熱交換器
をヒートポンプの凝縮器としてそれぞれ使用し、冷暖房
運転時には複数台の蓄熱槽を冷熱源用蓄熱槽と温熱源用
蓄熱槽とに分け、冷熱源用蓄熱槽の熱交換器をヒートポ
ンプの蒸発器とし、温熱源用蓄熱槽の熱交換器をヒート
ポンプの凝縮器としてそれぞれ使用すると共に、冷房負
荷および暖房負荷の比率に応じて蓄熱槽の熱交換器とは
別に設置した熱交換器をヒートポンプの凝縮器または蒸
発器として使用するように構成する。
【0009】また、本発明による空調システムは、複数
台の蓄熱槽に熱源を与えるヒートポンプを有し、冷房運
転時には複数台の蓄熱槽にヒートポンプにより作られた
冷熱を蓄えることにより冷房運転を行い、冷暖房運転時
には複数台の蓄熱槽を冷熱源用蓄熱槽と温熱源用蓄熱槽
とに分け、冷熱源用蓄熱槽にヒートポンプにより作られ
た冷熱を蓄えることにより冷房運転を行い、温熱源用蓄
熱槽にヒートポンプから吸収した冷却水の温熱を蓄える
ことにより暖房運転を行うように構成する。
【0010】このとき、本発明による空調システムは、
複数台の蓄熱槽のうちの一部を冷熱源専用として使用
し、残りの蓄熱槽を冷熱源用と温熱源用とに切り換えて
使用すると共に、冷熱源専用として使用する蓄熱槽の蓄
熱媒体を、建物の各階に設置する複数の室内器と、単数
または複数の凝縮器と、室内器で蒸発した冷媒蒸気を凝
縮器に移動させる冷媒蒸気管と、凝縮器で凝縮した冷媒
液を室内器へ循環する冷媒液管とから少なくとも構成さ
れる2次配管系の熱源として使用し、冷熱源用と温熱源
用とに切り換えて使用する蓄熱槽の蓄熱媒体を、建物の
各階に設置する複数の室内ユニットと、被空調室外に設
置したヒートポンプユニットと、室内ユニットおよびヒ
ートポンプユニット間でガス冷媒および液冷媒をそれぞ
れ移動させる冷媒ガス管および冷媒液管とから構成され
る3次配管系の熱源として使用するように構成してもよ
い。
【0011】
【作用】本発明による空調システムは、複数台の蓄熱槽
を含むヒートポンプにより構成され、ヒートポンプを構
成する各機器の接続関係はシステムの運転サイクルによ
り異なる。冷房運転時には、複数台の蓄熱槽の熱交換器
が蒸発器として作用し、蓄熱槽とは別に設けた熱交換器
が凝縮器として作用する。蓄熱槽に蓄積された冷熱は直
接各部屋の室内器に供給されるか、あるいは冷媒の相変
化を用いたシステムの場合は凝縮器に供給され、間接的
に各部屋の冷房を行う。
【0012】冷暖房運転時には、複数台の蓄熱槽を冷熱
源用蓄熱槽と温熱源用蓄熱槽とに分け、冷熱源用蓄熱槽
の熱交換器が蒸発器として作用し、温熱源用蓄熱槽の熱
交換器が凝縮器として作用する。別に設けた熱交換器
は、冷房負荷と暖房負荷との均衡が取れている場合は使
用せず、均衡が取れていない場合は冷房負荷と暖房負荷
とのバランスに応じて蒸発器または凝縮器として使用す
る。
【0013】また、本発明による他の空調システムは、
複数台の蓄熱槽とヒートポンプとにより構成され、冷房
運転時には複数台の蓄熱槽を冷熱源用蓄熱槽として使用
し、ヒートポンプからの冷熱を蓄えて各部屋の冷房を行
う。冷暖房運転時には複数台の蓄熱槽を冷熱源用蓄熱槽
と温熱源用蓄熱槽とに分け、冷熱源用蓄熱槽にヒートポ
ンプからの冷熱を蓄えて各部屋の冷房を行い、温熱源用
蓄熱槽にヒートポンプからの温熱を蓄えて各部屋の暖房
を行う。
【0014】
【実施例】図1〜図4は、本発明による空調システムの
一実施例を示す模式的接続図である。このシステムは複
数台の蓄熱槽1aおよび1bを有し、蓄熱槽1aおよび
1b内には蒸発器または凝縮器として作用する熱交換器
2aおよび2bが設けられている。また、蓄熱槽1aお
よび1bとは別に熱交換器3が設けられ、さらに低温低
圧ガス冷媒を昇圧する圧縮機4、高温高圧液冷媒を減圧
する膨張弁5がそれぞれ設けられており、これらの各機
器によってヒートポンプが構成されている。また、蓄熱
槽1aおよび1bには、それぞれポンプ6aおよび6b
を介して熱交換器が室内器7aおよび7bとして接続さ
れている。
【0015】各機器の接続関係は、システムの運転サイ
クルによって異なり、図1に示す接続関係は冷房運転時
の接続関係を示し、図2〜図4に示す接続関係は冷暖房
運転時の接続関係を示す。
【0016】図1の冷房運転サイクルでは、蓄熱槽1a
および1bが共に冷熱源用蓄熱槽となり、内部の熱交換
器2aおよび2bが共に蒸発器として作用し、別に設け
た熱交換器3が凝縮器として作用する。この構成では、
熱交換器(蒸発器)2aおよび2bで発生したガス冷媒
が圧縮機4で加圧・昇温され、熱交換器(凝縮器)3で
凝縮されて液冷媒となり、膨張弁5で減圧・降温された
後に熱交換器2aおよび2bに循環される。蓄熱槽1a
および1bに蓄積された冷熱源は、ポンプ6aおよび6
bを介して室内器7aおよび7bに供給され、各部屋の
冷房を行う。
【0017】なお、この実施例では冷熱源を室内器7a
および7bに供給して各部屋の冷房を行っているが、冷
媒の相変化を用いて各部屋の冷房を行う場合には、ポン
プ6aおよび6bを介して凝縮器に冷熱源を供給するよ
うにしてもよい。
【0018】図2は、冷房運転と暖房運転とを同時に行
う運転サイクルの接続関係を示す図である。最近はコン
ピュータ等のOA機器類の普及によって冬期でも冷房負
荷が増加し、暖房運転と同時に冷房運転を行う場合が増
えてきている。この運転サイクルでは、蓄熱槽1aが冷
熱源用蓄熱槽となり、蓄熱槽1bが温熱源用蓄熱槽とな
る。したがって、蓄熱槽1a内の熱交換器2aが蒸発器
として作用し、蓄熱槽1b内の熱交換器2bが凝縮器と
して作用する。このとき冷房負荷と暖房負荷とがほぼ等
しいならば、熱交換器3は使用しない。
【0019】この構成では、熱交換器(蒸発器)2aで
発生したガス冷媒が圧縮機4で加圧・昇温され、熱交換
器(凝縮器)2bで凝縮されて液冷媒となる。液冷媒は
膨張弁5で減圧・降温された後に熱交換器2aに循環さ
れる。蓄熱槽1aに蓄積された冷熱源はポンプ6aを介
して室内機7aに供給され各部屋の冷房を行い、蓄熱槽
1bに蓄積された温熱源はポンプ6bを介して室内機7
bに供給され各部屋の暖房を行う。
【0020】この運転サイクルでは、蓄熱槽1aから吸
収した熱を別の蓄熱槽1bへ蓄える熱回収運転が行える
ため、エネルギーの有効利用を図ることができる。ま
た、複数台ある蓄熱槽のうち、冷熱源用蓄熱槽の一部を
温熱源用蓄熱槽に変更することにより、負荷に見合った
形で対応することができ、機器の有効利用を図ることが
できる。
【0021】ところで、前述した図2の冷暖房運転サイ
クルは冷房負荷と暖房負荷とがほぼ等しい場合の運転サ
イクルであるが、冷房負荷と暖房負荷の均衡が崩れた場
合は熱交換器3を蒸発器または凝縮器として使用するこ
とにより対応している。
【0022】すなわち、冷房負荷が暖房負荷より大きい
場合は、図3に示すように、熱交換器3を凝縮器として
使用し、熱交換器(凝縮器)2bで凝縮しきれなかった
ガス冷媒をここで完全に凝縮するようにしている。つま
り、この運転サイクルでは熱交換器(蒸発器)2aで発
生したガス冷媒を圧縮機4で加圧・昇温し、熱交換器
(凝縮器)2bで凝縮して液冷媒とするが、冷房負荷が
暖房負荷より大きいために熱交換器(凝縮器)2bのみ
ではガス冷媒を完全に凝縮しきれないため、さらに熱交
換器(凝縮器)3を通すことによって完全に凝縮するよ
うにしている。
【0023】このため、熱交換器(凝縮器)3へは熱交
換器(凝縮器)2bで凝縮された液冷媒と凝縮しきれな
かったガス冷媒とが混合した状態で供給され、完全に凝
縮されて液冷媒となり、膨張弁5で減圧・降温された後
に熱交換器(蒸発器)2aに循環される。この場合、液
冷媒とガス冷媒とを分離し、ガス冷媒のみを熱交換器
(凝縮器)3に供給するようにしてもよい。
【0024】次に、図4に示す接続図を参照し、暖房負
荷が冷房負荷より大きい場合について説明する。この場
合は、熱交換器3を蒸発器として使用し、熱交換器(蒸
発器)2aで蒸発しきれない液冷媒を熱交換器3で蒸発
するようにしている。
【0025】すなわち、熱交換器(凝縮器)2bで凝縮
された液冷媒は、膨張弁5で減圧・降温され、その一部
は熱交換器(蒸発器)2aに供給されて蒸発し、残りは
熱交換器(蒸発器)3に供給されて蒸発する。このよう
に、暖房負荷が冷房負荷より大きい場合は、熱交換器
(蒸発器)2aのみでは液冷媒を蒸発しきれないため、
2つの蒸発器2aおよび3を並列接続して液冷媒を蒸発
させ、ガス冷媒を得るようにしている。熱交換器(蒸発
器)2aおよび3で得られたガス冷媒は、圧縮機4で加
圧・昇温された後、熱交換器(凝縮器)2bに循環され
る。
【0026】また、蓄熱槽に熱を蓄えるために蓄熱槽内
に設置されて蒸発器または凝縮器となる熱交換器は、必
ずしも蓄熱槽内に設置することに限らず、蓄熱槽外に取
り付けた熱交換器によって蓄熱槽内の蓄熱媒体を循環さ
せるようにしてもよい。
【0027】また、前述の実施例では、蓄熱槽内に蓄積
した熱を、ポンプによって室内器に直接送るようにした
が、これに限らず冷媒の相変化を利用した空調システム
のように凝縮器または蒸発器に流すことによって間接的
に空調を行うようにしてもよい。また、これら冷媒を使
用して、別途ヒートポンプユニットを運転することも可
能である。このように、蓄熱槽に蓄えた熱の利用方法に
ついては特に本実施例に限定されることはない。
【0028】図5は、本発明による空調システムを複数
階のビル等に設置した場合の実施例を示す部分模式図で
ある。なお、この図ではビルの構造については詳述して
いないが、図の上部がビルの高所を示しており、冷暖房
運転時(冷房負荷>暖房負荷)の接続関係を示してい
る。
【0029】本実施例では、ビルの最上階に前述した図
1〜図4に示した空調システム10を設置し、蓄熱槽1
aを冷熱源専用の蓄熱槽として使用し、蓄熱槽1bを冷
熱源または温熱源両用の蓄熱槽として使用している。ま
た、本実施例では、室内器7aに代えて凝縮器11を設
置し、室内器7bに代えてヒートポンプユニット(HP
U)12を設置している。
【0030】また、ビルの各階F1,F2,…には、ビ
ルの内部域(インテリアゾーン)IZに複数台の室内器
13を設置し、ビルの外周域(ペリメータゾーン)PZ
に複数台の室内ユニット14を設置している。
【0031】そして、各階のインテリアゾーンIZに設
置されている複数台の室内器13と空調システム10の
凝縮器11との間は冷媒液管15および冷媒蒸気管16
とで連通されて2次配管系を構成している。また、凝縮
器11の下部には受液器17が設けられ、各室内器13
にはそれぞれ液量調節弁18が設けられている。
【0032】また、各階のペリメータゾーンPZに設置
されている複数台の室内ユニット14と空調システム1
0のHPU12との間は冷媒液管19および冷媒ガス管
20とで連通されて3次配管系を構成している。こうし
て、空調システム10内の1次配管系を含めて3つの独
立した配管系が構成されている。
【0033】この構成では、インテリアゾーンIZに設
置されている室内器13が冷却ユニット(蒸発器)とし
て機能し、冷媒液管15から供給される冷媒液を室内の
冷房負荷に追従して蒸発させて冷媒蒸気とする。冷媒蒸
気は冷媒蒸気管16を上昇して凝縮器11に移動し、蓄
熱槽1aからの冷熱源によって凝縮する。凝縮して液化
した冷媒液は受液器17に流下し、冷媒液管15を通っ
て重力の作用により再び各室内器13に戻る。こうし
て、この2次配管系では冷媒の相変化による自然循環が
行われ、搬送動力を必要としない省エネルギー性に優れ
た冷房運転が行われる。
【0034】これに対し、ペリメータゾーンPZに設置
されている室内ユニット14は暖房ユニット(凝縮器)
として機能し、冷媒ガス管20から供給されるガス冷媒
を室内の暖房負荷に追従して凝縮させて液冷媒とする。
液冷媒は冷媒液管19内を強制循環されてHPU12に
送られる。HPU12では、蓄熱槽1bに蓄えられた温
熱源を吸収して液冷媒を蒸発させ、ガス冷媒として再び
各室内ユニット14に送出する。
【0035】このように全体を構成することによって熱
を輸送するための搬送動力を削減し、熱回収運転が行え
るようになるため、この空調システムは省エネルギー性
に優れ、エネルギーの有効利用が可能なシステムとな
る。
【0036】図6は、前述した図5に示す実施例の変形
例を示す部分模式図である。本実施例は各階F1,F
2,…のインテリアゾーンIZに浮子の浮力により冷媒
液の供給量を調節する液面調節器21を設け、各階の室
内器13内の冷媒液の液面高さを液量調節弁18に代わ
って所定の高さに維持するように構成したものである。
また、3次配管系を3管式とすることにより、ペリメー
タゾーンPZの冷暖房同時運転を可能とし、各部屋ある
いは各ゾーン毎に個別に冷・暖房運転を行えるようにし
たものである。
【0037】図7は、本発明による空調システムの他の
実施例を示す模式図で、前述した実施例構成(図1〜図
4)と同一部分には同一符号を付して説明する。本実施
例は、2つの蓄熱槽1aおよび1bを有し、この蓄熱槽
1aおよび1b内には蓄熱槽1aおよび1bに冷熱を供
給するための熱交換器2aおよび2bが設けられ、さら
に蓄熱槽1b内には温熱を供給するための第3の熱交換
器2cが設けられている。
【0038】また、蓄熱槽1aおよび1bとは別に、内
部で冷媒が蒸発・圧縮・凝縮・膨張のサイクルを繰り返
すヒートポンプ(HP)30、冷却水の冷却を行う冷却
塔31がそれぞれ設置されている。なお、蓄熱槽1aお
よび1bに蓄熱された熱源がそれぞれポンプ6aおよび
6bを介して室内器7aおよび7bに供給されることは
前述の実施例と同様である。
【0039】また、本実施例では、HP30の蒸発器
(吸熱器)側と蓄熱槽1aの熱交換器2aおよび蓄熱槽
1bの熱交換器2bとが冷水配管33a,33bおよび
32a,32bによって接続され、HP30の凝縮器
(放熱器)側と蓄熱槽1bの熱交換器2cとが冷却水配
管34aおよび34bによって接続されている。そし
て、配管34aの途中には、冷却塔31が接続されてい
る。
【0040】また、配管32bと配管33bとの接続
部、配管34aと冷却塔31を迂回する接続管35との
接続部、配管34aおよび34b間を短絡する接続管3
6と配管34aとの接続部には、それぞれ三方弁37
a、37bおよび37cが設けられている。
【0041】また、配管33b上にはポンプ38aが設
置され、熱交換器2aまたは2bとHP30との間で冷
水を循環させるようにしている。また、配管34a上に
はポンプ38bが設置され、HP30と熱交換器2cま
たは冷却塔31との間で冷却水を循環させるようにして
いる。
【0042】この構成において、冷房運転を行うには、
図8に示すように、配管32a,32bおよび33a,
33bに冷水を循環することによりHP30からの冷熱
を蓄熱槽1aおよび1bに蓄え、この冷熱をポンプ6a
および6bを介して各室内器7aおよび7bに供給して
各部屋の冷房を行う。HP30で回収した温熱は冷却塔
31から大気中に放熱する。
【0043】また、冷暖房運転を行うには、図9に示す
ように、配管33a,33bに冷水を循環することによ
りHP30からの冷熱を蓄熱槽1aに蓄え、この冷熱を
ポンプ6aによって室内器7aに供給することにより各
部屋の冷房を行う。HP30で回収した温熱は配管34
a,34b,35に冷却水を循環することにより蓄熱槽
1bに蓄え、この温熱をポンプ6bによって室内器7b
に供給することにより各部屋の暖房を行う。この運転サ
イクルでは冷却塔31を使用していないが、これは冷房
負荷と暖房負荷とが略等しい場合には、冷却塔31で冷
却水を冷却すると、ここでの放熱が大きすぎて冷却水の
温度が低下し、蓄熱槽1bに温熱を蓄えられなくなるお
それがあるためである。
【0044】これに対し、冷房負荷が暖房負荷より大き
い場合は、図10に示すように、冷却塔31を使用して
余剰の熱を放出するようにしている。また、暖房負荷が
冷房負荷より大きくなる場合は、図示しない電気ヒータ
やボイラ等の補助熱源を用いて暖房負荷の不足分を補う
ように構成することも可能である。
【0045】図11は、前述した図7に示す構成の空調
システムを、複数階のビルの最上階に設置した場合の実
施例を示す部分模式図で、ビルの各階F1,F2,…の
構成および最上階に設置した空調システムと各階F1,
F2,…とを接続する構成は前述した図5に示す構成と
同一である。
【0046】本実施例においても、前述した図5に示す
構成と同様に、蓄熱槽1aは冷熱源専用の蓄熱槽として
使用し、蓄熱槽1bは冷熱源または温熱源両用の蓄熱槽
として使用し、室内器7aに代えて凝縮器11を設け、
室内器7bに代えてHPU12を設けるようにしてい
る。
【0047】そして、凝縮器11とインテリアゾーンI
Z内の各室内器13とを結ぶ2次配管系では、冷媒の相
変化による自然循環が行われ、搬送動力を必要としない
省エネルギー性の高い冷房運転がなされる。また、HP
U12とペリメータゾーンPZ内の各室内ユニット14
とを結ぶ3次配管系では、系内の冷媒をHPU12で強
制循環させ、冷房運転時にはHPU12から各室内ユニ
ット14に液冷媒を供給して蒸発させて各部屋の冷房を
行い、暖房運転にはHPU12から各室内ユニット14
にガス冷媒を供給して凝縮させて各部屋の暖房を行う。
【0048】なお、本実施例においても、前述した図6
に示すように、液量調節弁18に代えて液面調節器21
を設けたり、また、3次配管系を3管式として冷暖房同
時運転を行えるように構成してもよい。また、蓄熱槽に
熱を蓄えるために蓄熱槽内に設置された熱交換器は、必
ずしも蓄熱槽内に設置することに限らず、蓄熱槽外に取
り付けた熱交換器によって蓄熱槽内の蓄熱媒体を循環さ
せるようにしてもよい。
【0049】なお、本発明では、蓄熱槽の台数や圧縮器
の台数は前述した実施例に限定されず、複数台を用いて
組み合わせを変更したり、夜間の蓄熱時と昼間の運転
時、または季節によって運転台数を変更するようにして
もよい。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、複数台の蓄熱槽を設
け、冷熱源用蓄熱槽で発生・回収した熱を温熱源用蓄熱
槽で回収し、これを暖房に使用するようにしたので、省
エネルギー化およびエネルギーの有効利用を図ることが
可能となる。また、複数台の蓄熱槽を、負荷に見合った
形で冷熱源用蓄熱槽と温熱源用蓄熱槽とに設定変更する
ことができるので、負荷に応じた機器の有効利用を図る
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空調システムの冷房運転時の模式
的接続図である。
【図2】本発明による空調システムの冷暖房運転時(暖
房負荷≒冷房負荷)の模式的接続図である。
【図3】本発明による空調システムの冷暖房運転時(暖
房負荷<冷房負荷)の模式的接続図である。
【図4】本発明による空調システムの冷暖房運転時(冷
房負荷<暖房負荷)の模式的接続図である。
【図5】本発明による空調システムをビルに設置した場
合の部分模式図である。
【図6】本発明による空調システムをビルに設置した場
合の他の部分模式図である。
【図7】本発明による空調システムの他の実施例を示す
模式的接続図である。
【図8】図7に示す空調システムの冷房運転時の模式的
接続図である。
【図9】図7に示す空調システムの冷暖房運転時(暖房
負荷≒冷房負荷)の模式的接続図である。
【図10】図7に示す空調システムの冷暖房運転時(暖
房負荷<冷房負荷)の模式的接続図である。
【図11】図7に示す空調システムをビルに設置した場
合の部分模式図である。
【符号の説明】
1a,1b 蓄熱槽 2a,2b,2c 熱交換器 3 熱交換器 4 圧縮器 5 膨張弁 6a,6b ポンプ 7a,7b 室内器 10 空調システム 11 凝縮器 12 HPU(ヒートポンプユニット) 13 室内器 14 室内ユニット 15 冷媒液管(2次配管系) 16 冷媒蒸気管(2次配管系) 17 受液器 18 液量調節弁 19 冷媒液管(3次配管系) 20 冷媒ガス管(3次配管系) 30 HP(ヒートポンプ) 31 冷却塔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 裕一 東京都千代田区丸の内二丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 素谷 順二 東京都千代田区丸の内二丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 小谷 正浩 東京都千代田区丸の内二丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 佐川 祐一郎 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 大井 亨 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 森 直樹 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 神谷 是行 神奈川県横浜市栄区東上郷町18番7号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液相または固相の蓄熱媒体を熱源として
    蓄える蓄熱槽を複数台備え、冷房運転時には前記複数台
    の蓄熱槽を冷熱源用蓄熱槽として使用し、冷暖房運転時
    には前記複数台の蓄熱槽のうちの一部を温熱源用蓄熱槽
    に切り換えて使用することを特徴とする空調システム。
  2. 【請求項2】 複数台の蓄熱槽に熱源を与えるヒートポ
    ンプを有し、冷房運転時には前記複数台の蓄熱槽の熱交
    換器を前記ヒートポンプの蒸発器とし、前記蓄熱槽の熱
    交換器とは別に設置した熱交換器を前記ヒートポンプの
    凝縮器としてそれぞれ使用し、冷暖房運転時には前記複
    数台の蓄熱槽を冷熱源用蓄熱槽と温熱源用蓄熱槽とに分
    け、冷熱源用蓄熱槽の熱交換器を前記ヒートポンプの蒸
    発器とし、温熱源用蓄熱槽の熱交換器を前記ヒートポン
    プの凝縮器としてそれぞれ使用すると共に、冷房負荷お
    よび暖房負荷の比率に応じて前記蓄熱槽の熱交換器とは
    別に設置した熱交換器を前記ヒートポンプの凝縮器また
    は蒸発器として使用することを特徴とする空調システ
    ム。
  3. 【請求項3】 複数台の蓄熱槽に熱源を与えるヒートポ
    ンプを有し、冷房運転時には前記複数台の蓄熱槽に前記
    ヒートポンプにより作られた冷熱を蓄えることにより冷
    房運転を行い、冷暖房運転時には前記複数台の蓄熱槽を
    冷熱源用蓄熱槽と温熱源用蓄熱槽とに分け、前記冷熱源
    用蓄熱槽に前記ヒートポンプにより作られた冷熱を蓄え
    ることにより冷房運転を行い、前記温熱源用蓄熱槽に前
    記ヒートポンプから吸収した冷却水の温熱を蓄えること
    により暖房運転を行うことを特徴とする空調システム。
  4. 【請求項4】 複数台の蓄熱槽のうちの一部を冷熱源専
    用として使用し、残る蓄熱槽を冷熱源用と温熱源用とに
    切り換えて使用すると共に、前記冷熱源専用として使用
    する蓄熱槽の蓄熱媒体を、建物の各階に設置する複数の
    室内器と、単数または複数の凝縮器と、前記室内器で蒸
    発した冷媒蒸気を前記凝縮器に移動させる冷媒蒸気管
    と、前記凝縮器で凝縮した冷媒液を前記室内器へ循環す
    る冷媒液管とから少なくとも構成される2次配管系の熱
    源として使用し、前記冷熱源用と温熱源用に切り換えて
    使用する蓄熱槽の蓄熱媒体を、前記建物の各階に設置す
    る複数の室内ユニットと、被空調室外に設置したヒート
    ポンプユニットと、前記室内ユニットおよび前記ヒート
    ポンプユニット間でガス冷媒および液冷媒をそれぞれ移
    動させる冷媒ガス管および冷媒液管とから構成される3
    次配管系の熱源として使用することを特徴とする請求項
    1乃至3記載の空調システム。
JP7871493A 1993-03-12 1993-03-12 空調システム Pending JPH06265175A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100473823B1 (ko) * 2002-08-06 2005-03-08 삼성전자주식회사 냉수 및 온수 제조 장치를 구비한 공기 조화기
JP2007051835A (ja) * 2005-08-19 2007-03-01 Sanki Eng Co Ltd 排熱利用システム

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KR100473823B1 (ko) * 2002-08-06 2005-03-08 삼성전자주식회사 냉수 및 온수 제조 장치를 구비한 공기 조화기
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