JPH05280635A - 油圧走行車両の駆動装置 - Google Patents

油圧走行車両の駆動装置

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JPH05280635A
JPH05280635A JP4080829A JP8082992A JPH05280635A JP H05280635 A JPH05280635 A JP H05280635A JP 4080829 A JP4080829 A JP 4080829A JP 8082992 A JP8082992 A JP 8082992A JP H05280635 A JPH05280635 A JP H05280635A
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JP
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speed
shift
delay time
hydraulic
vehicle
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JP4080829A
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Minoru Kojima
稔 小島
Hisao Okui
久雄 奥井
Morio Oshina
守雄 大科
Hiroshi Tamai
洋 玉井
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2552/00Input parameters relating to infrastructure
    • B60W2552/15Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction

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  • Control Of Fluid Gearings (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 低速度段への変速時の変速ショックを防止し
つつ、降坂時等には短時間で変速を実行できる油圧走行
車両の駆動装置を提供する。 【構成】 原動機により駆動される油圧ポンプ101
と、油圧ポンプ101からの吐出油で駆動される走行用
油圧モータ102と、油圧モータ102の出力回転数を
変速する変速手段103と、変速指令を発する変速指令
手段104とを具備する駆動装置に、車速検出手段10
5と、変速指令手段104から低速度段側への変速指令
が発せられたときの車速に基づいて遅延時間を算出する
遅延時間算出手段106と、遅延時間が経過するまで油
圧モータ102を減速させ、遅延時間が経過したときに
低速度段側への変速が実行されるように変速手段103
の変速時期を制御する変速制御手段107とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホイールローダなどの
油圧走行車両の駆動装置に係り、走行中に低速度段側へ
の変速操作を行ったときの変速ショックを防止するよう
にした駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ホイールローダなどの作業機械として、
原動機で駆動される油圧ポンプの吐出油で走行用油圧モ
ータを駆動し、この油圧モータの回転を変速機によって
減速して車両を所望の速度で走行させるものが従来より
知られている。ところで、このような油圧走行車両にお
いて、走行中に変速機を高速度段側から低速度段側へ切
換操作した場合、変速機内の減速比が直ちに切換わる一
方で、車両自体はその慣性により直ぐには減速しないの
で、油圧モータの戻り管路に高いブレーキ圧が発生して
大きな変速ショックが生じる。
【0003】このような変速ショックを防止する駆動装
置としては、例えばヨーロッパ特許EP282010号
に記載された駆動装置が知られている。この駆動装置
は、図7に示すように、原動機(例えばディーゼルエン
ジン)1により駆動される可変容量油圧ポンプ2が一対
の主管路3a、3bによって油圧モータ4と閉回路接続
されるとともに、油圧モータ4の出力軸4aに変速機5
およびデファレンシャルギア6を介して車輪7が接続さ
れてなるもので、運転室内に設けられた変速スイッチ8
から発せられる変速指令に基づいて変速制御装置9が変
速機5の変速駆動部10を制御することにより、所望段
への変速が行われる。特に変速スイッチ8から低速度段
側への変速指令が発せられた場合には、変速制御装置9
から変速駆動部10への駆動信号の出力が保留される一
方、油圧ポンプ2のレギュレータ11へ駆動信号が出力
されて油圧ポンプ2の傾転量が原動機1の回転数に拘わ
りなく強制的に零とされ、これにより油圧モータ4の吐
出側にブレーキ圧が生じて車両が減速する。このブレー
キ作動中、変速制御装置9は、原動機側センサ12で検
出される原動機1の回転数と、車速センサ13で検出さ
れる油圧モータ4の回転数を監視し、原動機1が車両を
駆動する状態に達したと判断されるまで油圧ポンプ2の
傾転量を零に保持する。ここで、原動機1が車両を駆動
する状態とは、図8にハッチングで示すように、原動機
1の回転数に対する油圧モータ4の回転数の特性線図L
よりも原動機1の回転数が高い状態をいい、この線図L
は予め変速制御装置9に書き込まれている。
【0004】変速制御装置9は、高速度段から低速度段
へ変速しても油圧モータ4の回転数が図8のハッチング
領域に留るほど車速が低下したと判断したとき、油圧ポ
ンプ2の傾転量を原動機1の回転数に応じた量に復帰さ
せるとともに、変速駆動部10へ駆動信号を出力して変
速操作を実行させる。例えば、図8において、変速指令
時に検出された車速が線図HiのR点上にあった場合に
は、線図Hi上のT点まで車速が低下したとき、油圧ポ
ンプ2の傾転量を復帰させるとともに低速度段側への変
速を実行させる。これにより、油圧モータ4の回転数が
線図LO上のU点に移り、これに対応する原動機回転数
Eがハッチング領域内にあるために、原動機1が車両
に駆動される状態が回避されて変速ショックが防止され
る。
【0005】なお、以上の駆動装置では、低速度段側へ
の変速時のショックを防止するために変速時期を制御し
ているが、このような変速時期の制御関連の技術として
は、例えば特開昭62−242172号公報に示すよう
に、低速度段側への変速操作に伴って油圧モータがその
許容回転数を越えて回転するおそれがあるときに、車速
が所望値に低下するまで変速時期を遅らせて油圧モータ
の過回転を防止するようにした駆動装置が知られてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図7に示す従来の駆動
装置では、例えば車両が降坂状態にあるときなど車両に
油圧モータ4の駆動力以外の推進力が作用する場合に
は、低速度段側への変速指令に応じて油圧モータ4の回
転が制動されてもなかなか回転数が下がらないので、車
両が原動機1を駆動する状態が続いて変速操作が実行さ
れず、車速がオペレータのアクセル操作に応じない不安
定な状態が続いてしまう。このような状態を早期に解消
するには、アクセルペダルを踏込んで原動機の回転数を
上げるとともに、サービスブレーキを操作して原動機の
回転数と油圧モータの回転数との関係が図8のハッチン
グ領域へ迅速に入る状態、すなわち原動機が車両を駆動
する状態を強制的に作り出さねばならないが、アクセル
ペダルとサービスブレーキを同時に操作するのは好まし
くない。
【0007】また、特開昭62−242172号公報に
記載の従来装置も、車速が所定値以下に低下するまで低
速度段側への変速を行わないので、図7に示すものと同
様の問題がある。
【0008】本発明の目的は、低速度段への変速時の変
速ショックを防止しつつ、降坂時等には複雑な操作を行
わなくても短時間で変速を実行できる油圧走行車両の駆
動装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】図1を参照して説明する
と、本発明は、原動機により駆動される油圧ポンプ10
1と、この油圧ポンプ101からの吐出油により駆動さ
れる走行用油圧モータ102と、この油圧モータ102
の出力回転数を複数段に変速する変速手段103と、変
速指令を発する変速指令手段104とを具備してなる油
圧走行車両の駆動装置に適用される。そして、上述した
目的は、車速を検出する車速検出手段105と、変速指
令手段104から低速度段側への変速指令が発せられた
ときの車速に基づいて遅延時間を算出する遅延時間算出
手段106と、低速度段側への変速指令が発せられたと
き、その時点から遅延時間が経過するまで油圧モータ1
02に油圧ブレーキを作用させるとともに、遅延時間が
経過したときに低速度段側への変速が実行されるように
変速手段103を制御する変速制御手段107とを具備
することで達成される。
【0010】また、請求項2の発明は、図2に示すよう
に、原動機により駆動される可変容量油圧ポンプ110
と、この油圧ポンプ110と一対の主管路111a、1
11bによって閉回路接続された走行用油圧モータ11
2と、この油圧モータ112の出力回転数を複数段に変
速する変速手段113と、油圧ポンプ110の押除け容
積を変化させる押除け容積調整手段114と、変速指令
を発する変速指令手段115とを具備してなる油圧走行
車両の駆動装置に適用されるものである。そして、上述
した目的は、車速を検出する車速検出手段116と、変
速指令手段115から低速度段側への変速指令が発せら
れたときの車速に基づいて遅延時間を算出する遅延時間
算出手段117と、低速度段側への変速指令が発せられ
たとき、その時点から遅延時間が経過するまで油圧ポン
プ110の押除け容積が低減されるように押除け容積調
整手段114を制御するとともに、遅延時間が経過した
ときに低速度段側への変速が実行されるように変速手段
113を制御する変速制御手段118とを具備すること
により達成される。
【0011】請求項3では、低速度段側への変速をより
迅速に実行するために、遅延時間中の減速度に基づいて
遅延時間を短縮する遅延時間短縮手段120を設けてい
る。
【0012】
【作用】図1を参照して説明すると、本発明の駆動装置
では、変速指令手段104から低速度段への変速指令が
発せられた場合、このときの車速を車速検出手段105
が検出し、この車速に応じた遅延時間を遅延時間算出手
段106が算出する。変速制御手段107は、低速度段
への変速指令を受けて油圧モータ102に油圧ブレーキ
を作用させる。そして、変速指令が発せられてから遅延
時間が経過したとき、変速制御手段107は油圧モータ
102の油圧ブレーキを開放し、同時に変速手段103
へ変速指令を出力して低速度段への変速を実行させる。
【0013】また、図2に示すように、請求項2の駆動
装置では、変速指令手段115からの低速度段への変速
指令が発せられたとき、車速検出手段116が車速を検
出し、遅延時間算出手段117が遅延時間を算出し、遅
延時間経過後に変速手段113による変速が実行され
る。低速度段への変速指令が発せられたときから遅延時
間が経過するまで、変速制御手段118は押除け容積調
整手段114を油圧ポンプ110の押除け容積が低減さ
れるように制御し、これにより遅延時間中、油圧モータ
112に油圧ブレーキが作用する。そして、図3に示す
ように、請求項3の駆動装置では、遅延時間算出手段1
06によって一旦算出された遅延時間が、遅延時間短縮
手段120で車両の減速度に応じて短縮され、これによ
り変速手段103による変速時期が早まる。
【0014】
【実施例】以下、図4および図5を参照して、本発明の
一実施例を説明する。なお、上述した図7に示す従来例
と共通する構成要素には同一符号を付し、説明を省略す
る。
【0015】図4に示すように、本実施例の駆動装置で
は、原動機(例えばディーゼルエンジン)1によって駆
動される可変容量油圧ポンプ2が一対の主管路3a、3
bによって油圧モータ4と閉回路接続されるとともに、
この油圧モータ4の出力軸4aに変速機5が接続され、
油圧モータ4の出力軸4aの回転が変速機5の変速段に
応じて変速された上でデファレンシャルギア6を介して
車輪7に伝達されることにより、車両が所望速度で走行
する。可変容量油圧ポンプ2の傾転量は、原動機1の回
転数に応じた流量の圧油を吐出する固定容量形のチャー
ジポンプ20によって制御される。すなわち、チャージ
ポンプ20の吐出油は、その一部が絞り21を介して前
後進切換弁22に導かれる一方で、残りが絞り21を通
過することなく前後進切換弁22に直接導かれ、さらに
これら吐出油は前後進切換弁22の切換位置に応じて傾
転シリンダ23の油室23a、23bに案内される。チ
ャージポンプ20の吐出量に応じて絞り21の上流側と
下流側との間の圧力差が変化し、この差圧によって傾転
シリンダ23が駆動されて油圧ポンプ2の傾転量が変化
する。なお、前後進切換弁22が中立位置にあるときに
は傾転シリンダ23の油室23a、23bが連通して同
圧となるため、チャージポンプ20の吐出量に関係なく
油圧ポンプ2の傾転量は零となる。
【0016】変速機5は、原動機1で駆動される変速用
油圧ポンプ24からの吐出油を速度段切換弁25の切換
位置に応じて油圧クラッチ26、27のいずれか一方に
導くことにより、油圧モータ4の出力軸4aの回転を歯
車28a、28bまたは歯車29a、29bのいずれか
一方を介して出力軸5aへ出力し、油圧モータ4とデフ
ァレンシャルギア6の間の減速比を2段に変化させる。
なお、速度段切換弁25の切換位置と変速機5の速度段
とは、速度段切換弁25がL位置のとき油圧クラッチ2
6が接続されて歯車28a、28b側の低速度段が選択
され、速度段切換弁25がH位置のとき、油圧クラッチ
27が接続されて歯車29a、29b側の高速度段が選
択される関係にある。
【0017】速度段切換弁25は、制御装置30によっ
て切換制御される。この制御装置30は、前後進切換ス
イッチ31、変速スイッチ32および車速センサ33か
らの信号に基づいて前後進切換弁22のソレノイド部2
2S1、22S2への印加電圧を制御するとともに、速度
段切換弁25のソレノイド部25Sへの印加電圧を制御
する。前後進切換スイッチ31は運転室に設けられ、オ
ペレータによる切換位置に応じて前進、停止または後進
のいずれかの指令を出力する。変速スイッチ32も運転
室内に設けられ、オペレータによる切換位置に応じて低
速度段または高速度段のいずれかの速度段指令を出力す
る。車速センサ33は、変速機5の出力軸5aに取付け
られた歯車34と対向配置され、歯車34の回転数に応
じて変化するパルス列を車速信号として出力する。な
お、この例では車速センサ33を、変速機5の出力軸5
aの回転を検出する位置に設けているが、車速に比例す
る部分であればどこに設けてもよい。
【0018】次に、以上の構成からなる駆動装置の動作
を、制御装置30での処理手順を示す図5を参照して説
明する。車両を前進または後進させるべく、オペレータ
が前後進切換スイッチ31を前進位置または後進位置に
切換えた場合、制御装置30での処理が開始され、まず
ステップS1では前後進切換スイッチ31の切換位置に
応じて前後進切換弁22のソレノイド部22S1、22
S2のいずれかに駆動電圧を出力して前後進切換弁22
をAまたはB位置に切換える。この結果、チャージポン
プ20の吐出量に応じて傾転シリンダ23の傾転量が制
限され、油圧ポンプ2の吐出量に応じて油圧モータ4が
駆動されて車両が前進または後進する。次のステップS
2では、変速スイッチ32からの速度段の指令が変化し
たか否かを判断し、速度段の指令が変化したと判断した
場合には速度段を切換える変速指令が発せられたものと
見做してステップS3へ進む。変速スイッチ32からの
速度段指令が変化しない場合にはステップS10に進
み、速度段切換弁25を変速スイッチ32で指令された
速度段に切換えたまま保持する。この結果、チャージポ
ンプ20の吐出量に応じて傾転シリンダ23の傾転量が
制御され、油圧ポンプ2の吐出量に応じて油圧モータ4
が駆動されて車両が低速度段または高速度段で走行す
る。
【0019】ステップS3では、変速スイッチ32から
の指令の変化が高速度段から低速度段への変化であるか
否かを判断する。ここで、低速度段への変化であると判
断した場合にはステップS4へ進み、前後進切換弁22
のソレノイド部22S1、22S2への駆動電圧の印加を
中止して前後進切換弁22を中立位置に切換えるととも
にタイマを起動する。これにより、傾転シリンダ23の
油室23a、23bが同圧となって傾転量が零へ向けて
減少し、この結果、油圧モータ4の吐出側にブレーキ圧
が発生して車両が減速する。
【0020】ステップS5では、低速度段への変速指令
が発せられたときの車速v1を車速センサ33から読み
込む。そして、次のステップS6では、予め制御装置3
0に書き込まれた車速vと遅延時間tとの関係線図にし
たがって、車速v1に応じた遅延時間t1を算出する。遅
延時間t1が算出されると、ステップS7において、指
令が変化したときから遅延時間t1が経過したか否かを
タイマの計時時間から判断し、遅延時間t1が経過した
と判断した場合に次のステップS8に進む。ここで、遅
延時間tは、車両が平坦路を走行している途中に、高速
度段から低速度段への変速を行っても、油圧ブレーキに
よって大きな変速ショックが生じない程度まで車速が減
少するのに必要な時間に設定されている。
【0021】遅延時間t1が経過したとき、ステップS
8では、ステップS1での処理と同じく前後進切換スイ
ッチ31の切換位置に応じて前後進切換弁22のソレノ
イド部22S1、22S2のいずれかに駆動電圧を出力
し、前後進切換弁22を元のAまたはB位置に切換え
る。ステップS9では、速度段切換弁25のソレノイド
部25Sに駆動電圧を出力して速度段切換弁25をL位
置に切換える。これらステップS8、9により、油圧ポ
ンプ2の傾転量が元の状態に復帰するとともに、変速機
5の油圧クラッチ26が接続されて変速段が低速度段へ
と切換えられ、油圧モータ4が油圧ポンプ2の吐出油で
駆動され、油圧モータ4の出力は大きな減速比で減速さ
れて車両が走行する。なお、ステップS3で、変速スイ
ッチ32からの指令の変化が低速度段側への変化ではな
いと判断した場合、すなわち変速スイッチ32が高速度
段側へ切換操作されたときは、前後進切換弁22の切換
操作や遅延時間tの算出を行うことなくステップS20
に進み、直ちに速度段切換弁25のソレノイド部25S
への駆動電圧の出力を停止して速度段切換弁25をH位
置に切換制御し、高速度段への変速を迅速に行う。
【0022】以上の実施例では、変速スイッチ32から
の指令が低速度段側へ変化した場合、すなわち低速度段
側への変速指令が発せられた場合に、車速vに応じた遅
延時間tが経過するまで油圧モータ4に油圧ブレーキが
作用し続けることによって変速ショックが生じない領域
まで車速が減少せしめられた上で、低速度段への変速が
実行されるので、低速度段側への変速に伴う変速ショッ
クの発生が抑制される。しかも、車速vと遅延時間tと
の関係線図にしたがって算出される遅延時間tだけ変速
度段切換弁25の切換時期を遅延させているので、降坂
時などでも遅延時間tが経過すれば確実に変速操作が実
行され、従来のように変速指令後に実際に変速が行われ
るまでの時間が長引くことがない。
【0023】特に遅延時間tが変速指令時の車速vで決
まることから、例えば降坂時など一層早く変速操作を実
行させたい場合には、変速スイッチ32の操作に先立っ
て、アクセルペダルを緩めて油圧ブレーキを作用させ、
さらにサービスブレーキを操作して車速を十分に落とし
ておくことにより、遅延時間tを短縮して早期に変速を
実行させることができる。これらの操作は、アクセルペ
ダルを微妙に踏込む必要のある従来例より遥かに容易で
ある。さらに、本実施例では、変速時期の決定のために
原動機1の回転数の監視を必要としないので、原動機側
のセンサが不要となる利点もある。
【0024】なお、本実施例では、可変容量油圧ポンプ
2と油圧モータ4とを閉回路接続した駆動装置を例に挙
げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、油
圧ポンプと油圧モータとを開回路接続したものでも構わ
ない。この場合、遅延時間中に油圧ブレーキを作用させ
るには、例えば油圧ポンプから油圧モータへの圧油供給
方向を切換えるコントロール弁にクローズドセンタ形の
方向制御弁を使用し、低速度段への変速指令時に方向切
換弁を一旦中立位置に戻して油圧モータの吐出側に閉じ
込み圧を生じさせれば良い。
【0025】また、本実施例では、車速と遅延時間との
関係線図を一種類としたが、車両の走行状態に応じた複
数の線図を用意し、走行状態に応じて使用する線図を適
宜切換えるようにしても良い。例えば、登坂時には油圧
ブレーキによる減速度が大きいので遅延時間が短くて足
り、また降坂時には変速ショックが多少あっても変速操
作を早期に実行させた方が良いので、車両に傾斜センサ
を取付けて傾斜角を監視し、一定以上の傾斜が検出され
たときには、平坦路走行用の線図よりも遅延時間が短く
なるような線図に切換えると良い。
【0026】さらに、変速ショックの防止効果を損うこ
となく変速操作を一層早期に実行させるには、車両の減
速度に基づいて遅延時間を短縮すると良い。図6は、遅
延時間を算出するステップS6と遅延時間経過を判断す
るステップS7との間に2段の処理手順を追加した例
で、遅延時間算出後、ステップS11で車両の減速度が
所定値よりも高いか否かを判断し、所定値を越えると判
断した場合に予め定めた量だけ遅延時間を短縮させる。
このような例によれば、登坂時等のように車両減速度が
大きいときに車速が油圧ブレーキによって必要以上低下
することを防止できる他、降坂時や平坦路走行時にも、
例えばサービスブレーキを操作して車両減速度を高める
ことにより、変速操作を一層早く実行できるという利点
がある。なお、この場合、遅延時間の短縮を一層細かく
行うためには、制御装置30へ減速度に応じた遅延時間
短縮量の線図を書き込んでおき、この線図にしたがって
短縮量を算出するステップを追加しても良い。
【0027】以上の実施例では、車速と遅延時間との関
係を正比例関係に定めているが、これに限らず2次曲線
など必要に応じて適宜線図を変更して良いこと勿論であ
る。また、車両の変速度段は、2段変速に限るものでな
く、3段あるいはそれ以上の変速段であっても良く、こ
れらの場合には例えば3速から2速、2速から1速など
低速度段側へ変速されるときに、各速度段に対応した線
図を用いて遅延時間を算出すれば良い。さらに、以上の
実施例では、高速度段への変速指令に対しては変速操作
を直ちに実行しているが、本発明では、高速度段側への
変速操作がどのように行われるかは問わない。
【0028】なお、以上の実施例において、変速機5お
よび速度段切換弁25が変速手段を、変速スイッチ32
が変速指令手段を、車速センサ33が車速検出手段を、
制御装置30が遅延時間算出手段および変速制御手段を
構成し、傾転シリンダ23が押除け容積調整手段を構成
する。
【0029】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明で
は、低速度段側への変速指令が発せられた場合に、車速
に応じて算出された遅延時間が経過するまで油圧ブレー
キが作用して車速が十分に低下した後に低速度段への変
速が実行されるので、低速度段側への変速時の変速ショ
ックが防止され、しかも、遅延時間が経過した時点で必
ず変速が実行されるので、降坂時などに変速が実行され
ない不安定な状態が長く続くこともない。したがって、
本発明によれば、車両の走行状況に影響されることなく
変速ショックを防止しつつ短時間で変速を実行させるこ
とができるという優れた効果が得られる。また、請求項
2の駆動装置では、変速制御手段が遅延時間中押除け容
積調整手段を低減させるように制御することによって油
圧モータに油圧ブレーキが作用するために、請求項1の
駆動装置と同様の効果が得られる。さらに、請求項3の
駆動装置では、一旦設定された遅延時間が車両の減速度
に基づいて短縮されるので、例えば登坂時やサービスブ
レーキを操作した場合など、車両の減速度が高いとき
に、変速ショックの防止効果を損うことなく、予定され
ていた変速時期よりもさらに早く変速を実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1の対応図。
【図2】本発明の請求項2の対応図。
【図3】本発明の請求項3の対応図。
【図4】本発明の一実施例に係る駆動装置の全体構成を
示す図。
【図5】図4に示す制御装置30での処理手順を示すフ
ローチャート。
【図6】図5の変形例を示す図。
【図7】従来例の駆動装置を示す図。
【図8】図7に示す従来例の変速ショック防止作用を説
明するための図。
【符号の説明】
1 原動機 2 油圧ポンプ 3a,3b主管路 4 油圧モータ 5 変速機 22 前後進切換弁 23 傾転シリンダ 25 速度段切換弁 30 制御装置 31 走行スイッチ 32 変速スイッチ 33 車速センサ 101,110 油圧ポンプ 102,112 油圧モータ 103,113 変速手段 104,115 変速指令手段 105,116 車速検出手段 106,117 遅延時間算出手段 107,118 変速制御手段 111a,111b 主管路 114 押除け容積調整手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉井 洋 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機により駆動される油圧ポンプと、 この油圧ポンプからの吐出油により駆動される走行用油
    圧モータと、 この油圧モータの出力回転数を複数段に変速する変速手
    段と、 変速指令を発する変速指令手段とを具備してなる油圧走
    行車両の駆動装置において、 車速を検出する車速検出手段と、 前記変速指令手段から低速度段側への変速指令が発せら
    れたときの車速に基づいて遅延時間を算出する遅延時間
    算出手段と、 前記低速度段側への変速指令が発せられたとき、その時
    点から前記遅延時間が経過するまで前記油圧モータに油
    圧ブレーキを作用させるとともに、前記遅延時間が経過
    したときに低速度段側への変速が実行されるように前記
    変速手段の変速時期を制御する変速制御手段とを具備す
    ることを特徴とする油圧走行車両の駆動装置。
  2. 【請求項2】 原動機により駆動される可変容量油圧ポ
    ンプと、 この油圧ポンプと一対の主管路によって閉回路接続され
    た走行用油圧モータと、 この油圧モータの出力回転数を複数段に変速する変速手
    段と、 前記油圧ポンプの押除け容積を変化させる押除け容積調
    整手段と、 変速指令を発する変速指令手段とを具備してなる油圧走
    行車両の駆動装置において、 車速を検出する車速検出手段と、 前記変速指令手段から低速度段側への変速指令が発せら
    れたときの車速に基づいて遅延時間を算出する遅延時間
    算出手段と、 前記低速度段側への変速指令が発せられたとき、その時
    点から前記遅延時間が経過するまで前記油圧ポンプの押
    除け容積が低減されるように前記押除け容積調整手段を
    制御するとともに、前記遅延時間が経過したときに低速
    度段側への変速が実行されるように前記変速手段を制御
    する変速制御手段とを具備することを特徴とする油圧走
    行車両の駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記遅延時間中の減速度に基づいて前記
    遅延時間を短縮する遅延時間短縮手段を設けたことを特
    徴とする請求項1または2記載の油圧走行車両の駆動装
    置。
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